JPH0740853B2 - 釣糸の針掛及び餌付け装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、針素を備えた釣糸の針掛及び餌付け装置に関
するものである。各々の針素は釣糸の頚部に接続される
ための針素頭部を有している。本装置は釣針を積重ねて
おくための釣針庫と、最下方の釣針を針素頭部と接続さ
せるために移動する押圧子を備えている。

〔従来の技術〕

糸釣り中に多数の釣針が、針素および糸と絡まって仕舞
うのを回避するために、使用されていない釣針を取付け
た釣糸から外して貯蔵するのが有利である。それゆえ、
釣針の頚部への開放可能な結合を許容する針素頭部を有
する針素を備えることが以前から示唆されていた。この
目的のために使用できる針素頭部は、ノルウエー受理公
報第146,935号に記載されている。

針掛及び餌付けは、針掛及び餌付け装置の使用によって
行われるのがより好ましい。このような装置はノルウエ
ー受理公報148,906号に記載されている。

例えば、公知の装置はターンテーブルからなり、該ター
ンテーブルの上で釣針、餌庫及び針素頭部の一次的な保
持のための保持子、あるいは餌用切断ナイフが配置され
ている。

針素頭部はテーブルとともに円形路内で１つずつ案内さ
れ、同時に針掛け及び餌付けは、自動的に行われる。そ
こで、釣針が針素頭部と係合して移動され、餌を貫通し
て動かされることにより餌付けが行われている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記円形路による針掛及び餌付け装置で
は、例えば、狭い船内で場所を取ってしまうという問題
がある。

本発明は、上記円形路内の針素頭部及びそれらの針素の
運動を行わずに針掛け及び餌付けが行われる針掛及び餌
付け装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段及び作用〕

本発明による装置は、固定保持要素と協働する可動保持
要素が針素頭部の保持のため、且つ該針素頭部を釣針の
頚部に接続するために設けられ、一方押圧子により釣針
の頚部を針素頭部と係合させ移動した後に、針素頭部を
開放するために可動保持要素を動かす駆動機構が設けら
れていることを特徴とする。

本発明による装置を使用するとき、２つの協働する保持
要素によって針素頭部は１つずつ保持され、保持要素は
一方が固定で、他方が可動であり、その保持は押圧子が
釣針を針素頭部と係合したときに自動的に停止する。

また、本装置は釣針庫と固定保持要素との間に設けられ
た餌庫を備えており、餌庫内に収納された餌は切断ナイ
フによって切断され、この切断ナイフの運動が可動保持
要素の運動に付随する。

即ち、本発明の上記目的は、下記（１）〜（９）項によ
って達成される。

（１） 釣針を積重ねて置くための釣針庫と、餌を収納
した餌庫と、前記釣針を針素と結ぶために移動させる押
圧子とを含み、前記押圧子を挿入するためと前記釣針を
次から次に押し出すための開口を前記釣針庫の２つの壁
にそれぞれ有し、各々の前記針素が前記釣針に接続され
るべく適合される針素頭部を備えた釣糸の針掛及び餌付
け装置において、 前記針素頭部の保持及び前記針素頭部を釣針頚部に連結
するために、固定保持要素と、該固定保持要素と協働す
る可動保持要素とが設けられ、前記保持要素の一方が前
記針素頭部を収容するための凹所を有し、前記針素頭部
を前記凹所に維持するために、前記可動保持要素を前記
固定保持要素に近接させて動かし、前記押圧子が前記釣
針の頚部を押して前記餌庫内の前記餌を前記釣針の頚部
に付けてから前記針素頭部に接続した後に前記針素頭部
を開放するために、前記可動保持要素を前記固定保持要
素から離して動かすための駆動機構が設けられ、前記釣
針の頚部と一直線にされた前記凹所内に前記針素頭部が
置かれることを特徴とする釣糸の針掛及び餌付け装置。

（２） 前記固定保持要素が、前記針素頭部を前記凹所
内に案内する突出部を備えていることを特徴とする前記
（１）項に記載の釣糸の針掛及び餌付け装置。

（３） 前記可動保持要素の運動を開始させる前記駆動
機構に信号を供給するために、一つの前記針素頭部が２
つの前記保持要素によって保持されていることを検知す
るためのセンサが設けられていることを特徴とする前記
（１）項または（２）項に記載の釣糸の針掛及び餌付け
装置。

（４） 前記釣針庫と前記固定保持要素との間に位置さ
れた前記餌庫内の前記餌を切断するために、前記可動保
持要素と共に動かされ切断ナイフが設けられ、該切断ナ
イフにより前記餌が切断されて前記釣針に付けられるこ
とを特徴とする前記（１）項乃至（３）項のいずれか１
項に記載の釣糸の針掛及び餌付け装置。

（５） 前記可動保持要素が、前記餌を支持するための
構成要素を備えていることを特徴とする前記（４）項に
記載の釣糸の針掛及び餌付け装置。

（６） 前記可動保持要素が、前記切断ナイフと共に水
平面に枢着されていることを特徴とする前記（１）項乃
至（５）項のいずれか１項に記載の釣糸の針掛及び餌付
け装置。

（７） 前記釣針庫が、該釣針庫内にある最下方の前記
釣針の頚部の水平方向の案内のために、回転運動用ばね
によって付勢された傾きのある案内レバーを有し、該案
内レバーが、前記押圧子によって最下方の前記釣針を前
方に押進するために、前記回転運動用ばねの力を乗り越
えて下方へ旋回的に押されることを特徴とする前記
（１）項乃至（６）項のいずれか１項に記載の釣糸の針
掛及び餌付け装置。

（８） ２つの前記保持要素の一部分が、前記凹所内に
前記釣針の頚部を案内するために作用することを特徴と
する前記（１）項乃至（７）項のいずれか１項に記載の
釣糸の針掛及び餌付け装置。

（９） 前記可動保持要素の一部分が、前記釣針庫の前
記開口を画定し、前記釣針の頚部が前記針素頭部に入っ
た時、前記釣針の頚部を開放することを特徴とする前記
（８）項に記載の釣糸の針掛及び餌付け装置。

〔実施例〕

以下、本発明に係わる釣糸の針掛及び餌付け装置の実施
例を示す添付図面に基づき詳細に説明する。なお、図面
は釣針、餌及び針素頭部に直接影響を及ぼす装置の構成
要素のみを示し、これらの構成要素の運動用駆動機構は
示していない。

図示された装置は、水平面において旋回できるようにア
ーム３に固着された可動保持要素１を備えている。この
可動保持要素１は、針素頭部８を配置するため凹所14を
有する固定保持要素９と協働する。針素頭部８を凹所14
に案内するために固定保持要素９は突出部12を有してい
る。針素頭部８が突出部12の内側に位置されるとき、対
応する針素13は両保持要素1,9の間で、針素頭部８が凹
所14内に引っ張られ、かつ釣針の頚部の端部が入るため
の正しい位置に保持される。

特に、第２図、第５図及び第７図から明らかなように、
釣針は釣針庫４内に積上げて置かれる。可動の押圧子６
は、図１に示すように釣針庫４の外側のその最初の位置
にあり、釣針庫は一つの壁に開口を有し、それを通って
押圧子６が移動される。また、反対側の壁に釣針庫４は
他の開口を有し、釣針がその開口を通って押圧子６によ
って１本ずつ動かし出すことができる。釣針庫４の内部
にある釣針は、それらの釣針が積重ねの底部に連続的に
位置される時、それらの釣針の頚部を凹所14内の針素頭
部８の孔と一直線上に配置されている。

また図示実施例では、餌15を収納する餌庫５を備え、こ
の餌庫５は釣針庫４と固定保持要素９との間に配置され
る。また、切断ナイフ２が餌から１片を切り離すために
設けられている。この切断ナイフ２は、可動保持要素１
と共に水平面の回転運動を行う。また、可動保持要素１
は第２図から明らかなように、該可動保持要素が餌の支
持を停止するのに十分に離して動かされるまで餌庫５内
の餌15を支持している。

第１図及び第２図に示された最初の位置において、案内
レバー10は釣針庫４内の最下方の釣針７の針針頚部用の
水平方向の案内をする。図示された位置において、案内
レバー10はこれが餌15を支持する可動保持要素１の部分
に当接するため下方への回動が阻止される。さらに、案
内レバー10は回動運動用ばね11によって上向に付勢され
る。しかしながら、案内レバー10の支持は、可動支持要
素１が第４図及び第５図に示された位置に移動したとき
停止される。この位置において釣針７の頚部は、切断ナ
イフ２によってほぼ切り離されている餌片を貫通して押
進される。このとき、針素頭部８は、まだ保持要素1,9
の間に保持されたままである。なぜならば、該針素頭部
８の下に位置された可動保持要素１の一部分が運動方向
において細長いためである。

釣針庫４内の複数の釣針は、凹所14内に支持される針素
頭部８内に釣針頚部を押進される。釣針庫４内の最下方
の釣針７の運動の最初は、案内レバー10によって案内さ
れる。その後、釣針７は保持要素1,9の間に設けられた
開口16によって案内される。第５図に示すように、押圧
子６によって押進された開口16に入る直前の最下方の釣
針７であり、この位置では釣針は案内レバー10によって
案内されている。このとき、可動保持要素１は針素頭部
８と一直線上に配置された釣針７を保持するために案内
レバー10と協働する釣針７が針素頭部８に入ったとき、
開口16を画成する。そして、可動保持要素１の部分が固
定保持要素９の対応部分から離れて動かされるまで移動
されて、釣針７は開放されると共に素頭部８及び針素13
と共に除去される。

開口16の形成は、針素頭部の配置用凹所14の形成と同一
方法で行われ、各針素頭部８は、該針素頭部に接続され
る釣針の開口16からの開放と同時に開放される。

第６図及び第７図に示された位置への可動保持要素１、
切断ナイフ２および押圧子６の運動の最後の部分で、押
圧子６は空間を設けるために、案内レバー10を下方に押
し付ける。そして、釣針の頚部は針素頭部８内に押し出
され、針素頭部８は可動保持要素１が針素頭部８の下方
の区域を去るために開放される。また、切断ナイフ２は
餌を完全に切り取り、図中に示された位置において餌付
けされた釣針は針素頭部８および針素13と共に装置から
除去される。この除去後、切断ナイフ２は餌庫５内の残
りの餌の支持をする。可動保持要素１、切断ナイフ２お
よび押圧子６は最初の位置に戻される。上記運動中、可
動保持要素１は餌15の支持を連続して行う。

上記実施例において、可動保持要素１および切断ナイフ
２は回転運動のため水平面に取付けられる。なお、運動
は異なっても良い、例えば直線運動であっても良い。こ
れは例えば可動保持要素１と切断ナイフ２がレール上の
スライドまたはローラに取付けられるときに達成され
る。

固定保持要素９の突出部12の内部の針素頭部８の位置決
めは手または機械的装置の使用によって行われる。

また、本装置が餌付けなしに針掛けのみのために使用で
きることは明らかであり、餌付けは針掛後行われるよう
にしても良い。また、この場合釣針庫４、押圧子６、可
動保持要素１と固定保持要素９は、餌を支持するための
保持要素１の部分を省略できるこを除いて図示のごとく
設けることができる。

可動保持要素１及び押圧子６、かつ切断ナイフの運動を
開始するために、駆動機構に信号を付与して図示してい
ないセンサを設けることができる。

勿論、駆動機構は可動保持要素及び切断ナイフの運動が
押圧子の運動に適合されるように設計される。これは、
モータによって駆動される機構によって達成することが
でき、それ自体は公知の原理により制御することができ
る電気式、空気式または油圧式モータを使用することが
できる。

〔発明の効果〕

本発明の釣糸の針掛及び餌付け装置により、狭い船内に
おいて円形路の装置よりも場所を取らず、狭い空間内で
効率よく針掛及び餌付け作業をすることができる。

図面の簡単な説明 第１図は本発明の装置の作動の最初の位置における平面
図、第２図は第１図の線A-Aに沿う断面図、第３図は年
発明の装置の第１図において右側に向かう方向における
側面図。

第４図は本発明の装置の作動の中間の位置における平面
図、第５図は第４図の線C-Cに沿う断面図。

第６図は本発明の装置の作動の最終の位置における平面
図、第７図は第６図の線D-Dに沿う断面図。

１……可動保持要素 ２……切断ナイフ ３……アーム ４……釣針庫 ５……餌庫 ６……押圧子 ７……釣針 ８……針素頭部 ９……固定保持要素 10……案内レバー 11……回転運動用ばね 12……突出部 13……針素 14……凹所 15……餌 16……開口

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】釣針（７）を積重ねて置くための釣針庫
   （４）と、餌（15）を収納した餌庫（５）と、前記釣針
   （７）を針素（13）と結ぶために移動させる押圧子
   （６）とを含み、前記押圧子（６）を挿入するためと前
   記釣針（７）を次から次に押し出すための開口（16）を
   前記釣針庫（４）の２つの壁にそれぞれ有し、各々の前
   記針素（13）が前記釣針（７）に接続されるべく適合さ
   れる針素頭部（８）を備えた釣糸の針掛及び餌付け装置
   において、 前記針素頭部（８）の保持及び前記針素頭部（８）を釣
   針頚部に連結するために、固定保持要素（９）と、該固
   定保持要素（９）と協働する可動保持要素（１）とが設
   けられ、前記保持要素（1,9）の一方が前記針素頭部
   （８）を収容するための凹所（14）を有し、前記針素頭
   部（８）を前記凹所（14）に維持するために、前記可動
   保持要素（１）を前記固定保持要素（９）に近接させて
   動かし、前記押圧子（６）が前記釣針（７）の頚部を押
   して前記餌庫（５）内の前記餌（15）を前記釣針（７）
   の頚部に付けてから前記針素頭部（８）に接続した後に
   前記針素頭部（８）を開放するために、前記可動保持要
   素（１）を前記固定保持要素（９）から離して動かすた
   めの駆動機構が設けられ、前記釣針（７）の頚部と一直
   線にされた前記凹所（14）内に前記針素頭部（８）が置
   かれることを特徴とする釣糸の針掛及び餌付け装置。
2. 【請求項２】前記固定保持要素（９）が、前記針素頭部
   （８）を前記凹所（14）内に案内する突出部（12）を備
   えていることを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載
   の釣糸の針掛及び餌付け装置。
3. 【請求項３】前記可動保持要素（１）の運動を開始させ
   る前記駆動機構に信号を供給するために、一つの前記針
   素頭部（８）が２つの前記保持要素（1,9）によって保
   持されていることを検知するためのセンサが設けられて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項または第２
   項に記載の釣糸の針掛及び餌付け装置。
4. 【請求項４】前記釣針庫（４）と前記固定保持要素
   （９）との間に位置された前記餌庫（５）内の前記餌
   （15）を切断するために、前記可動保持要素（１）と共
   に動かされ切断ナイフ（２）が設けられ、該切断ナイフ
   （２）により前記餌（15）が切断されて前記釣針（７）
   に付けられることを特徴とする特許請求の範囲第１項乃
   至第３項のいずれか１項に記載の釣糸の針掛及び餌付け
   装置。
5. 【請求項５】前記可動保持要素（１）が、前記餌（15）
   を支持するための構成要素を備えていることを特徴とす
   る特許請求の範囲第４項に記載の釣糸の針掛及び餌付け
   装置。
6. 【請求項６】前記可動保持要素（１）が、前記切断ナイ
   フ（２）と共に水平面に枢着されていることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項乃至第５項のいずれか１項に記
   載の釣糸の針掛及び餌付け装置。
7. 【請求項７】前記釣針庫（４）が、該釣針庫内にある最
   下方の前記釣針（７）の頚部の水平方向の案内のため
   に、回転運動用ばね（11）によって付勢された傾きのあ
   る案内レバー（10）を有し、該案内レバー（10）が、前
   記押圧子（６）によって最下方の前記釣針（７）を前方
   に押進するために、前記回転運動用ばね（11）の力を乗
   り越えて下方へ旋回的に押されることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項乃至第６項のいずれか１項に記載の釣
   糸の針掛及び餌付け装置。
8. 【請求項８】２つの前記保持要素（1,9）の一部分が、
   前記凹所（14）内に前記釣針（７）の頚部を案内するた
   めに作用することを特徴とする特許請求の範囲第１項乃
   至第７項のいずれか１項に記載の釣糸の針掛及び餌付け
   装置。
9. 【請求項９】前記可動保持要素（１）の一部分が、前記
   釣針庫（４）の前記開口（16）を画定し、前記釣針
   （７）の頚部が前記針素頭部（８）に入った時、前記釣
   針（７）の頚部を開放することを特徴とする特許請求の
   範囲第８項に記載の釣糸の針掛及び餌付け装置。