JPH0740708U - 下着用肩紐 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 激しい身体の動きを行っても肩紐が肩から外
れることがなく、着用時に外観が良い下着用の肩紐を提
供するものである。 【構成】 肩紐を左右一対設けてなる下着用肩紐１０，
１５において、前記肩紐の少なくとも中央部を複数本に
分割したものであり、それにより、激しい身体の動きを
行っても肩紐が肩から外れることがなく、また、着用時
に外観が良く見栄えを良くしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、女性用下着、特にブラジャー、スリップ等複数本の肩紐を有する下 着用肩紐に関する。

【０００２】

【従来の技術】

女性用の下着であるブラジャー、スリップ等は、下着本体の上縁部の左右に一 対の肩紐が取付けられ、その肩紐を両肩に吊り下げるように着用する。このよう な下着の肩紐は左右各々１本づつ設けられ、各々下着上端部の前側及び後側に縫 着されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記下着の肩紐においては、その使用中に肩から外れ、腕の動きを阻害するほ か、下着の形くずれを生じ、例えばブラジャー等の胸当てにおいては、その機能 を奏しなくなることがあった。この対策として、従来より各種の対策が施されて おり、例えば、肩紐を左右一対設設け、肩紐の長さを調節できるようにしたもの 、またスリップでも肩紐の長さを調節する金具を付設するもの、ストレッチテー プ紐を採用するもの、上着等の肩紐に固定するもの等々の手段が考えられている 。

【０００４】 しかしながら、上記従来から提案されている各種のものにおいても、例えば身 体の屈伸を繰り返す作業を行う時、あるいはスポーツを行う時等には、肩紐が肩 から外れることが多かった。しかも、肩外れのための肩紐相互を途中で連結する 等の手段を採用すると、上着のデザインによっては首の周囲に肩紐が露出し見苦 しく、外観が悪くなることもあった。

【０００５】 したがって、本考案は、激しい身体の動きを行っても肩紐が肩から外れること がなく、着用時に外観が良い下着用の肩紐を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するため、肩紐を左右一対設けてなる下着用肩紐に おいて、前記肩紐の少なくとも中央部を複数本に分割したものであり、それによ り、激しい身体の動きを行っても肩紐が肩から外れることがなく、また、着用時 に外観が良く見栄えを良くしたものである。

【０００７】

【作用】

本考案は、上記のように構成したので、下着の着用時には、肩紐は左右それぞ れが少なくともその中央部近傍では２本に分離されているので、この２本が各々 肩の上部に掛けられており、したがって、この下着の着用時に、スポーツ等の激 しい身体の動きを行っても、片方の紐が肩から離れても他方は離れておらず、肩 から離れた紐を元に戻す作用をなし、また片方の紐が肩の下方に一時的に滑り落 ちることがあっても、他方は未だ滑っていない状態においては、滑り落ちようと する紐を元に戻す作用をなす結果、肩紐はずれることがなくなる。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例を図面に沿って説明する。図１は本考案を胸当に用いた実施例 を示し、胸当て１は、前身頃２と後身頃３を側部で縫着４して本体部５を形成し ており、その前身頃２は、側部の内側に縫いつけていない開口部６を有する二重 袋部７を形成している。本体部５の下端部にはゴム紐挿入用袋部８を備え、この 部分に適宜の長さの輪状のゴム紐を挿入して使用する。

【０００９】 二重袋部７を構成する生地は、メリヤス生地であって、丸編地、トリコット生 地であってもよく、その生地の材料としては、綿、合成繊維等適宜のものが採択 され、好ましくは伸縮性に富む素材を用い、特に二重袋部７の内側の生地は汗を 吸収し易い汗吸収生地である綿等が好ましく、更に汗吸収生地に適宜の材料、例 えば合成繊維を交編することも可能である。

【００１０】 本体部５の上端部には、後身頃３全体と前身頃２を縁取る紐材１０が、前記前 身頃の中央部９の上端部１１から上方に延び、着用時の右肩紐部１２を形成し、 後身頃３の上端部に縫い付けられる。同様に、この紐材１０は、前身頃２の中央 部９の他の上端部１３から上方に延び、着用時の左肩紐部１４を形成し、後身頃 ３の上端部に縫い付けられる。

【００１１】 一方、前身頃の中央部９の上端部にも上記と同様の紐材１５が縫い付けられて おり、前身頃の中央部９の上端部１１，１３から各々上方に延び、前記紐材１０ の右肩紐部１２と左肩紐部１４と同一長さとして、後身頃３の上端部に前記紐材 １０の端部に並べて縫い付けている。前身頃の中央部９の上端部１１，１３にお ける両紐材１０，１５が肩紐として上方に延びる部分は互いに近接しており、両 者間を前身頃２の上端の縁取り用紐材１６，１７で連結している。

【００１２】 上記構成により、右肩紐部１２及び左肩紐部１４は各々２本の肩紐、即ち平行 した紐材１０，１５で構成されることとなり、この胸当ての着用時には、２本の うちの一方が外れようとしても、他方が外れていない場合は下着のずれを生じな いので、外れようとした肩紐は事前に元に戻ることができる。したがって、スポ ーツ等激しい運動をしても肩紐が外れることがない。また、この肩紐は、従来の 通常用いられている肩紐と同様、首の周囲には何らの紐等が存在しないので、そ れらが上着の首まわりから露出して見苦しさを与えることもない。

【００１３】 上記肩紐の素材としては各種のものが利用可能であリ、メリヤス生地等の伸縮 性のある素材が適切であるが、丸編地、トリコット生地であってもよく、その生 地の材料としては、綿、合成繊維等適宜のものが採択され、好ましくは伸縮性に 富む素材を用いられるが、非伸縮性テープ等を用いても良い。また、上記実施例 においては、胸当ての本体部の上端縁を縁取る紐材と肩紐を一体的に用いた例を 示したが、縁取り部分はテープ材あるいは装飾性生地による縁取りを行い、肩紐 部分は別の紐材を用いて上記実施例のように左右各々２本づつの肩紐を成形して も良い。

【００１４】 また、上記実施例においては、肩紐を２本に分割した例を示したが、２本に限 らず、３本等の任意の複数本を選択することができる。更に上記実施例において は、左右の肩紐を本体部から２本に分割した例を示したが、本体部との接続部は １本とし、途中から２本等の複数本に分割するよう構成しても良く、少なくとも 肩紐の中央部、即ち肩に掛る部分が分割されていれば良い。

【００１５】 更に、この肩紐部分を各種の色彩、模様、チェーン、装飾用部品等で装飾した 紐体で形成することもでき、この装飾紐体の両端部に前後の肩紐部材等に係脱可 能な金具を設け、着脱自在とすることもできる。その際には、下着を使用する場 所等の雰囲気に合わせて、予め種々用意してある肩紐から任意に選択して使用す ることも可能となる。

【００１６】 また、上記実施例において、胸当て本体部の前身頃は、汗吸収のため二重にし た例を示したが、必ずしも二重にする必要はなく、一重にすることもできる。

【００１７】 本考案をブラジャーに用いた実施例を図２に示す。この実施例に示すブラジャ ー２０の左右のカップ部２１，２２の上端部には、長さ調節具２３，２４により 紐の長さを調整可能とした１本の長さ調整紐部２５，２６が設けられ、上方の長 さ調整具２４から左右の肩紐２７，２８は、各々２本の紐３０，３１；３２，３ ３に分割されている。また、左右のカップ部２１，２２の隣接部分にはフロント ホック３４を設け、取外し可能となっている。このようなブラジャーにおいても 、前記図１の実施例のものと同様の作用をなし、肩紐の外れにくいブラジャーと することができる。なお、このカップの中にはパッドを入れておいても良い。

【００１８】 本考案をスリップに用いた実施例を図３に示す。この実施例に示すスリップ３ ５においても、図１に示す実施例と同様に、スリップ胸部３６の上端から着用時 の左右の肩紐３７，３８の各々が平行した２本の紐材４０，４１となっており、 同様の作用をなしうる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は上記のように構成したので、屈伸を伴う作業やスポーツ等の激しい身 体の動きを行っても、平行した肩紐が外れることがなくなり、また、着用時に肩 紐が上着からはみ出ることもなく、見苦しさを与えることがなく、また２本の紐 による外観を向上させることができ、見栄えが良い下着とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を胸当てに用いた実施例を示す外観図で
ある。

【図２】本考案をブラジャーに用いた実施例を示す正面
図である。

【図３】本考案をスリップに用いた実施例を示す外観図
である。

【符号の説明】

１ 胸当て ２ 前身頃 ３ 後身頃 ４ 縫着 ５ 本体部 ６ 開口部 ７ 二重袋部 ８ ゴム紐挿入用袋部 ９ 中央部 １０ 紐材 １１ 上端部 １２ 右肩紐部 １３ 上端部 １４ 左肩紐部 １５ 紐材 １６ 縁取り用紐材 １７ 縁取り用紐材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 肩紐を左右一対設けてなる下着用肩紐に
   おいて、前記肩紐の少なくとも中央部を複数本に分割し
   たことを特徴とする下着用肩紐。