JPH0740612B2 - 超伝導・半導体接合素子 - Google Patents

超伝導・半導体接合素子

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JPH0740612B2
JPH0740612B2 JP61175485A JP17548586A JPH0740612B2 JP H0740612 B2 JPH0740612 B2 JP H0740612B2 JP 61175485 A JP61175485 A JP 61175485A JP 17548586 A JP17548586 A JP 17548586A JP H0740612 B2 JPH0740612 B2 JP H0740612B2
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雄二郎 加藤
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/10Junction-based devices
    • H10N60/128Junction-based devices having three or more electrodes, e.g. transistor-like structures

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  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Bipolar Transistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、信号増幅作用及びスイッチング動作を行う超
伝導素子に関するものである。
(従来技術および発明が解決しようとする問題点) トンネル型ジョセフソン接合は高速のスイッチング動作
をすることから集積回路の適用性が検討されてきた。し
かし、本来、増幅機能を持たないため、半導体素子の場
合に比べ、回路が複雑になること、動作マージンが少な
い等の問題があった。
これらを改善するため、ジョセフソン接合を重ねた三端
子素子が提案された(S.M.Faris,U.S.Patent 4,334,15
8;filed 6/6/80)。この素子では、中間の超伝導体層が
双方の接合に共用されていて、一方の接合から準粒子が
中間層に注入され、これによって、他方の接合の電流を
制御するものである。しかし、電力増幅率は小さく、か
つ、入出力分離が困難である、等の欠点がある。
そこで、半導体バイポーラトランジスタの構成のうちの
一部の半導体を超伝導体に置き換えて、高速動作、低消
費電力、増幅作用を兼ね備えた超伝導トランジスタが提
案された(特開昭60−117691:IEEE Trans.Magn.MAG−21
(1985)721)。しかし、この素子を作製しても高増幅
率の素子は得られていない。この原因は、超伝導体と半
導体の界面の乱れ、膜質の結晶性の悪いなどの低品位性
にある。
例えば、エミッタ層をGaAsとし、ベース層としてNbN
(超伝導体)、コレクタ層としてInSbを用いた素子が提
案されているが、この素子は、エミッタ層を基板とし
て、その上にNbNを、更に、NbNの上にInSbを形成する工
程により作製されている。しかし、この様な素子構造、
あるいは、構成材料の組み合わせでは、良好な素子特性
は得られていない。この原因は格子の不整合性にある。
即ち、NbNとInSbとの格子不整合度Δa0/a0(ここにa0
は格子定数,Δa0は格子定数の差)は4.1×10-2で比較
的小さいものの、GaAsとNbNのそれは、0.1と非常に大き
く、GaAs上のNbNのエピタキシャル成長は不十分とな
り、その結果、InSbが単結晶膜とならない。更に、超伝
導体の薄膜を形成した場合、一般的には堆積初期層は規
則性のない配列となるため、超伝導特性も良好でないベ
ース層となる。
この様に、従来の技術においては、半導体としての動作
に不可欠な単結晶性の確保と良好な超伝導薄膜の形成が
実現できなかった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記の欠点を解決するために提案されたもの
で格子の不整合性からくる薄膜特性の結晶性の悪いなど
の低品質性を解決し、大きな信号増幅率と、高速で、か
つ、低消費電力である超伝導・半導体接合素子を提供す
ることを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明は、超伝導体からなる
ベース層と、該ベース層の一方側にトンネルバリアを介
して接する超伝導体からなるエミッタ層及び該ベース層
の他方側に接する化合物半導体からなるコレクタ層から
構成される超伝導三端子素子において、 コレクタ層にInAsxSb1-xあるいはSbGaxIn1-xの混晶を用
い、ベース層またはエミッタ層の超伝導体が、 NbN NbN−TiN NbN−VN NbN−ZrN NbN−HfN NbN−NbC NbN−MoC NbN−WC NbC−MoC NbC−WC TaC TaC−MoC TaC−WC のうちのいずれか一つからなり、 トンネルバリアが BaF2 MnO Mn2O3 MnO2 TaO GeO2 Pb3O4のうちのいずれ
か一つからなることを特徴とする超伝導・半導体接合素
子を発明の要旨とする。
本発明は、素子を構成する半導体、絶縁体、超伝導体の
各材料の格子整合性に注目し、適合しうる材料の組み合
わせで、基板からエピタキシャル成長により、素子を形
成し、高品質の電極層、バリア膜の形成と、それぞれの
膜の境界に遷移層の存在のない界面を形成することによ
って作成した、高性能の超伝導・半導体接合素子であ
る。
第1図に、基本構造を示すが、絶縁性基板1上に金属薄
膜(超伝導体、または常伝導体)2とトンネルバリア
3、次いで、超伝導薄膜4、更にその上に、化合物半導
体薄膜5を有する素子である。最初の金属薄膜は、準粒
子を注入するエミッタ層であり、第二の超伝導体はベー
ス層であり、化合物半導体はコレクタ層である。エミッ
タの金属薄膜とトンネルバリアの対には半導体薄膜を代
用することができる。
準粒子がベース層中をバリステックに高速で通過し、コ
レクタ層に流入するには、ベース層が、100−500Åと薄
層で、準粒子抵抗は小さく、かつ、ベースとコレクタの
両層の薄膜特性が良好でなければならない。
一般に、サファイア、シリコン等の基板上に、NbやV等
の高融点の超伝導薄膜を堆積させる場合、堆積初期の膜
は低品質であり、膜厚の増加と共に品質が向上すること
が知られている。この種の基板上だけでなく、ジョセフ
ソン素子の作製において、酸化物等の絶縁物(トンネル
バリア)上に超伝導薄膜を形成するプロセスがあるが、
この場合でも同様の現象が生じる。普通、Nb,V等の単体
金属では500Å以下、Nb3Ge,V3Si等の化合物超伝導体で
は1000Å以下で、臨界温度(Tc)の低い低品質の膜が形
成される。
良質の超伝導薄膜を得るには、乱れのない原子配列、理
想的には、堆積初期の状態から単結晶の薄膜を形成する
ことが必要である。
また、コレクタ層に半導体薄膜を用いるが、品質の高い
特性を得るためには単結晶膜でなければならない。例え
ば、第1図の構造のように、金属のエミッタ層2が基板
1に接し、最上部にコレクタ層5が形成される場合、最
初の基板が単結晶基板で、かつ、それぞれの層の材料が
格子整合がとれてエピタキシャルに形成されなければな
らない。
一方、上記の薄膜作製順序とは逆の素子作製法がある。
即ち、コレクタ層を基板側に配置し、その上に、ベース
層、次いで、エミッタ層の薄膜を順に形成するプロセス
も考えられる。この場合は、低融点の半導体の上に、高
融点の超伝導体を堆積することになり、半導体表面を無
擾乱のままで超伝導金属薄膜を形成する法、ベース層の
高品質超伝導薄膜形成法と、エミッタ層とベース層との
間に遷移層の存在のない界面の形成法が重要であり、こ
のプロセスにおいても格子整合性が基本的課題である。
特に、エミッタ層に半導体を使用する場合、薄膜の全エ
ピタキシャル化が不可欠である。
いずれの電極の積層順序においても、格子整合性のある
材料を組み合わせることが必要である。
超伝導・半導体接合素子には、実用面からの要請があ
る。この超伝導素子は、液体He温度で使用するため、超
伝導体は使用温度で超伝導状態であること、更に、準粒
子の注入電圧を極力低くし、低消費電力で動作させるに
は、狭ギャップ半導体を用いることが必要である。半導
体のギャップエネルギーとしては、超伝導体のギャップ
エネルギー程度であることが望ましい。この様な制約条
件の下で、基板からエピタキシャルに各薄膜を成長させ
る材料構成・プロセス技術は従来存在しなかった。
本発明は、狭ギャップ半導体としてInAsとInSbの混晶ま
たはInSbとGaSbの混晶を用い、超伝導体としてNb,Zr,V,
Hfの窒化物またはNb,Mo,Wの炭化物の単一化合物あるい
はこれらの複合化合物、絶縁性基板あるいはトンネルバ
リアとしてBaF2,MnO,Mn2O3,MnO2,TaO,GeO2,Pb3O4を用
い、薄膜全体をエピタキシャルに成長させることにより
得られる高速で、かつ、輸送効率の大きな超伝導・半導
体接合素子である。
InSbとInAsは、300Kで0.16eVと0.33eVのエネルギーギャ
ップを持つ狭ギャップ半導体であるが、これらを混合す
ると0.1eVのエネルギーギャップを持つ混晶が得られ
る。InAsxSb1-xの混晶は全領域において立方晶であり、
その格子定数はInSbのa0=6.479ÅからInAsのa0=6.057
Åまで混晶比Xにより直線的に変化する。一方、SbGaxI
n1-xの混晶においても全領域において立方晶であり、In
Sbのa0=6.479ÅからGaSbのa0=6.095Åまで変化する。
ギャップエネルギーはInSbの0.16eVからGaSbの0.67eVま
で変化する。
これら半導体に接する窒化物あるいは炭化物超伝導体は
NaCl(B1)型構造を持ち、単体化合物の格子定数はa0
4.58Å〜4.27Åである。これら超伝導体が化合物半導体
に整合するためには、超伝導体の格子定数a0の√2×a0
が半導体の格子定数に合致する。
一方、絶縁体は第1表に示すように、格子定数の大きさ
により、3つのグループに分けることができる。Iに属
するものとしては、MnO,MnO2,TaO,GeO2であり、4.4Å付
近の格子定数を持つ。IIはBaF2からなり、a0=6.20Åで
ある。IIIはMn2O3,Pb3O4から成り、8.8Å付近の格子定
数を持つ。これら絶縁体が(001)表面上の半導体に接
する時、Iの絶縁体では、絶縁体の(001)表面におい
て、双方のa軸が45°ずれて接した場合格子整合がとれ
る。即ち、絶縁体の格子定数a0の√2×a0〜6.22Åとな
り、格子整合がとれる半導体の混晶が存在する。IIの絶
縁体では格子定数が同じ混晶が存在し種々の同一面で格
子整合が実現可能である。IIIの絶縁体では、混晶の格
子定数a0の√2×a0〜8.8Åとなる混晶が存在し、Iと
同様に、双方の(001)面が接する状態において格子整
合させることが可能である。
また、絶縁体を超伝導体に接する場合、Iの立方晶の絶
縁体の格子定数と同じ超伝導体を選べば、種々の同一面
で格子整合が実現可能である。正方晶の絶縁体では(00
1)面のみにおいて格子整合ができる。BaF2とIIIでは、
双方の(001)面において、双方のa軸を45°ずらせて
接することにより格子整合させることができる。
絶縁体の格子定数は任意に変えることが容易にはできな
いが、半導体においては混晶比を選ぶことにより、超伝
導体においては添加元素の種類、量を選ぶことにより、
10-3から10-4の格子整合度で合致させることができるた
め、それぞれの層を完全にエピタキシャル成長させた素
子が実現できる。
次に本発明の実施例を説明する。なお実施例は一つの例
示であって、本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の
変更あるいは改良を行いうることは言うまでもない。
(実施例1) 第2図は、本発明の実施例1を説明する素子の断面構造
の概略図である。BaF2とMnO単結晶基板6の(001)面上
に、Nb−10at.%TiターゲットとAr−30vol.%N2の混合
ガスを用い、基板温度300℃で2000ÅのNbN−TiN薄膜をD
Cマグネトロンスパッタ法により作製した。得られた薄
膜はいずれの基板上でも単結晶膜で、かつ、TcはBaF2
板で15.6K、MnOで14.3Kであった。また、NbN−TiN薄膜
の格子定数はともにa0=4.38Åであった。これら薄膜・
基板をエッチングし、エミッタ層パターン7を作製し
た。次いで、SiOにより層間絶縁層8を形成し、ベース
層用及びエミッタ電極用窓開けを行った。ベース層形成
前に、BaF2あるいはMnOターゲットを用い、250℃の基板
温度で30Åのトンネルバリア9を形成した後、ベース層
のNbN−TiN薄膜を350ÅDCマグネトロン法により形成し
た。ベース層パターン10を反応性イオンエッチング(RI
E)により形成した。NbN−TiN薄膜のエッチングには、C
F4−5vol.%O2混合ガスを用い、全ガス圧8pa,rfパワー2
0Wの条件で行った。この上に絶縁物SiOを形成し、RIEに
より、コレクタ層用の窓開けを行った。NbN−TiN薄膜表
面をArイオンでクリーニングし、300℃で1時間熱処理
後、有機金属気相成長法(MOCVD)により、460℃の温度
でコレクタ層n−InAs0.68Sb0.32(ノンドープ)11′と
Teをドープしたn+−InAs0.68Sb0.3211″を連続してエピ
タキシャル成長させた。この半導体薄膜の格子定数はa0
=6.195Åであった。この場合の有機金属として、トリ
エチルインジウム(TEIn,(C2H5)3In)、SbH3、AsH3
ドープ用のTeとしてTeH2、キャリアガスにはH2を用い
た。
n+−InAs0.68Sb0.32上にAuを蒸着しコレクタ電極12とし
た。最後に、NbN−TiNをスパッタし、ベース電極13、エ
ミッタ電極14を作製した。
この様にして作製した超伝導・半導体三端子接合素子の
ベース接地での電流透過率αを4.2°Kの液体He温度で
測定した。ベースとコレクタ間の電圧が零の時のαはエ
ミッタ−ベース電圧80mVの準粒子注入に対し、基板及び
バリアにBaF2を用いた素子のαは0.83で、MnOを用いた
もののαは0.68であった。Nb−10at.%Tiターゲットの
代わりにNb−4.5at.%Vターゲットを用いて形成したNb
N−VNの超伝導薄膜(a=4.38Å)においても同様の特
性を示した。何れの素子もエピタキシャルに形成されて
おり高いα値を示したが、基板によりαの値に差があっ
た。これは得られた超伝導体NbN−TiN(またはInAs0.68
Sb0.32)とBaF2、MnOの格子定数の整合度の差(BaF2
場合には1×10-3でMnOでは1.6×10-2)に起因するもの
である。Nb−Tiターゲットの代わりにNb−30at.%Zr、
またはNb−49at.%Hfターゲットを用いて窒化物電極を
形成した場合、あるいはNbN−50mol.%NbCあるいはTaC
ターゲットで電極を形成した場合はこれら超伝導電極薄
膜の格子定数はほぼ4.45Åとなり、この場合の格子整合
度は、BaF2よりMnOの方がよく、半導体として、InAs
0.44Sb0.56(a=6.293Å)を用いた素子のαは、BaF2
基板で0.82、MnO基板で0.68であった。
一方、NbN−TiN超伝導体の代わりにNbを用いて同様の接
合素子を作製したが、この時のNb薄膜は多結晶体であっ
た。この素子のαは0.1〜0.08であった。
(実施例2) 本発明の実施例1と同一構成において、絶縁基板、超伝
導体、バリアを組み合わせた素子を作製した。基板にTa
OとMnO2の単結晶基板を用いた。また、TaOとMnO2のター
ゲットを用いてトンネルバリアを形成した。合金ターゲ
ットを用い、基板温度500℃で2000Åの超伝導薄膜をDC
マグネトロンスパッタ法により作製した。化合物半導体
としてはInAsxSb1-xとSbGaxIn1-xを用いた。InAsSbおよ
びSbGaInとも実施例1と同じ方法で作製したが、Gaに対
しては、トリエチルガリウム(TEGa,(C2H5)3Ga)を用
いた。
基板、トンネルバリアにTaOを使用した場合の超伝導体
は、TaOの格子定数a0=4.42ÅになるNbN−14mol.%ZrN,
NbN−21mol.%HfN,NbN−30mol.%NbCを用いた。トンネ
ルバリアとしては、一部、TaOの代わりにMn2O3も用い
た。一方、MnO2の場合にはa0=4.398Åに近いNbNを用い
た。半導体には、TaOに対し、InAs0.54Sb0.46あるいはS
bGa0.594In0.406を、MnO2に対し、InAs0.61Sb0.39ある
いはSbGa0.674In0.326を適合させた。
この様にして作製した超伝導・半導体三端子接合素子の
ベース接地での電流透過率αを液体He温度で測定した。
ベースとコレクタ間の電圧が零の時のαはエミッタ−ベ
ース電圧80mVの準粒子注入に対し、αは第2表のようで
あった。
(実施例3) 第3図は、本発明の実施例3を説明する概略断面図であ
る。Teをドープしたn+−InAsSb16のそれぞれの(100)
面上に1000Åのn−InAsSb層を実施例1と同じ方法でエ
ピタキシャル成長させた単結晶の格子定数の異なる二
組、InAs0.61Sb0.39とInAs0.68Sb0.32の基板を用意し
た。これら基板をCl2ガスを用いて、RIEにより、コレク
タ層パターン16を形成した。この時のCl2ガス圧は3Pa,r
fパワー20Wの条件で行った。これらのInAsSb基板をマグ
ネトロンスパッタ装置にセットし、8PaのArガス圧、Vcs
b=50Vで、2分間rfスパッタクリーニングし、次いで、
300℃で30分間、焼鈍した。
InAs0.61Sb0.39基板に対しては、基板を約300℃にした
後、Nbターゲットを用いAr−N2の混合ガスによりスパッ
タし、NbN薄膜を300Å形成した。この時のNbN薄膜は、
良好なラウエパターンを示し、単結晶薄膜であることを
確認した。これらNbN超伝導薄膜のベース層パターン形
成17は、CF4系のガスを用い、RIEで行った。次いで、絶
縁物SiOを形成した。リフトオフ法により、ベース層上
のSiO膜を、ベース電極用とエミッタ層用に窓開けし
た。エミッタ層形成において、NbN超伝導薄膜の表面をA
rでクリーニングした後、Pb3O4またはGeO2のターゲット
を用いて、rfスパッタ法により、30Åのトンネルバリア
19を形成し、次いで、エミッタ層20、ベース電極21用の
NbN薄膜を2000Å堆積させた。最後に、窓開けしたn+−I
nAsSb表面上に、Auのコレクタ電極22を形成した。
一方、InAs0.68Sb0.32基板に対しては、超伝導薄膜とし
てa0=4.38Åに近い格子定数を持つNbN−15.4mol.%Mo
C,NbN−15mol.%WC,TaC−40mol.%MoC,TaC−39mol.%W
C,NbC−65mol.%MoC,NbC−60mol.%WCをバリアとしてBa
F2を用い上記同様に素子を作製した。
この様にして作製した超伝導・半導体三端子接合素子の
各層の材料の組み合わせと素子の特性を第3表に示す。
特性の電流透過率αはベースとコレクタ間の電圧が零の
時のエミッタ−ベース電圧80mVの準粒子注入に対する値
である。上記超伝導体薄膜の代わりにNb薄膜を用いて同
様の接合素子を作製したが、この素子のαは0.08〜0.12
であった。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば超伝導体からなる
ベース層と、該ベース層の一方側にトンネルバリアを介
して接する超伝導体からなるエミッタ層及び該ベース層
の他方側に接する化合物半導体からなるコレクタ層から
構成される超伝導三端子素子において、 コレクタ層にInAsxSb1-xあるいはSbGaxIn1-xの混晶を用
い、ベース層またはエミッタ層の超伝導体が、 NbN NbN−TiN NbN−VN NbN−ZrN NbN−HfN NbN−NbC NbN−MoC NbN−WC NbC−MoC NbC−WC TaC TaC−MoC TaC−WC のうちのいずれか一つからなり、 トンネルバリアが BaF2 MnO Mn2O3 MnO2 TaO GeO2 Pb3O4のうちのいずれ
か一つからなることによって、各薄膜の原子は堆積初期
から規則的に配列するため、薄膜自身の電気的特性は良
く、かつ、それぞれの電極の界面には乱れた遷移層がな
いため準粒子の輸送効率が大きく、注入電子は高速で走
行できる利点がある。
さらに本発明によれば、格子の不整合性からくる薄膜特
性の結晶性の悪い点などの低品質性を解決し、大きな信
号増幅率と、高速で、かつ、低消費電力である超伝導・
半導体素子を得ることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は超伝導・半導体接合素子の薄膜堆積状態の模式
図、第2図,第3図は本発明の超伝導・半導体接合素子
構造の概略断面図を示す。 1……絶縁性基板 2……金属薄膜(超伝導金属,常伝導金属) 3……トンネルバリア 4……超伝導薄膜 5……化合物半導体 6……絶縁性基板 7……エミッタ層 8……層間絶縁層(SiO等) 9……トンネルバリア 10……ベース層(超伝導金属) 11′……コレクタ層(低ドープ化合物半導体) 11″……コレクタ層(高ドープ化合物半導体) 12……コレクタ電極(Au等) 13……ベース電極 14……エミッタ電極 15……基板(高ドープ化合物半導体) 16……コレクタ層(低ドープ化合物半導体) 17……ベース層(超伝導金属) 18……層間絶縁層(SiO等) 19……トンネルバリア 20……エミッタ層 21……ベース電極 22……コレクタ電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 秀文 茨城県那珂郡東海村大字白方字白根162番 地 日本電信電話株式会社茨城電気通信研 究所内 (72)発明者 加藤 雄二郎 茨城県那珂郡東海村大字白方字白根162番 地 日本電信電話株式会社茨城電気通信研 究所内 (72)発明者 久保 衆伍 茨城県那珂郡東海村大字白方字白根162番 地 日本電信電話株式会社茨城電気通信研 究所内 (56)参考文献 特開 昭60−231375(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超伝導体からなるベース層と、該ベース層
    の一方側にトンネルバリアを介して接する超伝導体から
    なるエミッタ層及び該ベース層の他方側に接する化合物
    半導体からなるコレクタ層から構成される超伝導三端子
    素子において、 コレクタ層にInAsxSb1-xあるいはSbGaxIn1-xの混晶を用
    い、ベース層またはエミッタ層の超伝導体が、 NbN NbN−TiN NbN−VN NbN−ZrN NbN−HfN NbN−NbC NbN−MoC NbN−WC NbC−MoC NbC−WC TaC TaC−MoC TaC−WC のうちのいずれか一つからなり、 トンネルバリアが BaF2 MnO Mn2O3 MnO2 TaO GeO2 Pb3O4のうちのいずれ
    か一つからなることを特徴とする超伝導・半導体接合素
    子。
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