JPH0740596U - 半冷凍飲料の製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却パイプと感温筒との密着度にバラツキが
なく、作業性にも優れ、温度検出に当たり外的影響のな
い方法で膨張弁の感温筒を固定する半冷凍飲料の製造装
置を提供する。 【構成】 感温筒が冷却パイプに直接接触し、かつ感温
筒と冷却パイプの周囲には断熱材を巻装し、該断熱材の
外面を固定バンドにて固定する。

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、例えば水、シロップ及び炭酸ガスからなる原液が撹拌混合されなが ら凍結されるシャーベット状の半凍結飲料を製造する装置に関するものである。

【０００２】

【従来技術】

半冷凍飲料は、水、シロップ及び炭酸ガスが混合され半凍結されたものであリ 、実公平４−１２０００号公報に開示されている如く、水とシロップの混合液に 炭酸ガスを含有させた原液を、冷却パイプが巻装された冷凍ケーシング内に供給 し、撹拌しながら製造する。この冷凍ケーシングの内面は、前記パイプにより冷 却されているので、供給された原液も冷却される。この供給された原液は、冷却 と撹拌により細粒の氷、シロップ及び炭酸ガスの混合シャーベットとなる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

一般に、膨張弁を使用する冷凍装置においては、該膨張弁の感温筒を蒸発器の 戻りパイプに密着させ、該パイプ内の冷媒温度を検出し、蒸発器の能力に応じて 冷媒流入量を調整している。 この感温筒の密着固定方法は、従来の半冷凍飲料の製造装置においては針金を 巻いて固定していた。しかし、この固定方法では作業者により密着度にバラツキ が生じると共に作業性が悪い。また、製氷機等の冷凍装置では、密着度のバラツ キや作業性の悪さを解消するために、黄銅性のホースバンドで固定している。

【０００４】 前記感温筒をホースバンドにて固定する場合、戻りパイプの熱がホースバンド を伝って感温筒に影響するために、蒸発器への冷媒流入量を絞り込みすぎてしま い、蒸発器内での蒸発温度を低下させすぎてしまう。この場合、製氷機等の冷凍 装置では冷媒の蒸発温度の低下に対し何ら問題はないが、半凍結飲料の製造装置 では、冷凍ケーシングに供給された原液が満液状態でないと、ケーシング上部に できる空間部に硬い氷ができてしまい、この硬い氷を撹拌する時、大きな引っか き音が発生する。

【０００５】 従って、本考案は、密着度にバラツキがなく、作業性にも優れ、温度検出に当 たり外的影響のない方法で膨張弁の感温筒を固定する半冷凍飲料の製造装置を提 供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するため、本考案によれば、圧縮機と、凝縮器と、冷却パイ プを巻装された、半冷凍飲料の原液が供給される冷凍ケーシングと、該冷凍ケー シングと圧縮機との間に設けられ、冷却パイプの温度を検出する感温筒と、前記 凝縮器と冷凍ケーシングとの間に設けられ、前記感温筒からの出力結果に応じ、 冷凍ケーシングへの冷媒流入量を調整する膨張弁とからなる半冷凍飲料の製造装 置において、前記感温筒が冷却パイプに直接接触し、かつ感温筒と冷却パイプの 周囲には断熱材を巻装し、該断熱材の外面を固定バンドにて固定する。

【０００７】

【考案の作用効果】

上述の如く、冷却パイプと感温筒とを断熱材を介して固定バンドにて密着固定 するようにしたので、正確な冷却パイプの温度検出ができる。このため、冷凍ケ ーシング内に硬い氷が発生せず、撹拌時に引っかき音が発生することもない。ま た、密着度のバラツキや作業性の悪さも解消できる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案に係る半冷凍飲料の製造装置につき、好適な実施例を挙げて説明 する。

【０００９】 図１は、本考案に係る半冷凍飲料の製造装置の冷凍回路図である。圧縮機１に て圧縮された冷媒は、凝縮器２にて冷却され、ドライヤ３を介し半冷凍飲料の原 液である水、シロップ及び炭酸ガスが圧入された冷凍ケーシング４に流入し、冷 凍ケーシング４を冷却する。前記ドライヤ３と冷凍ケーシング４の間には該冷凍 ケーシング４への冷媒の流入量を調整する膨張弁５が設けられている。前記冷凍 ケーシング４を冷却した冷媒は、圧縮機１に戻り、上記の如く循環を繰り返す。 なお、前記圧縮機１にて圧縮された冷媒を直接冷凍ケーシング４に流入させるバ イパス管６と、該バイパス管６中に設けられ冷凍ケーシング４中の半冷凍飲料を 解凍するとき開弁するホットガス弁７と、前記ドライヤ３と冷凍ケーシング４間 に設けられ半冷凍飲料の解凍時に閉弁する電磁弁８も本考案の冷凍回路は備えて いる。

【００１０】 前記冷凍ケーシング４に流入する冷媒量は膨張弁５の絞り込み量により決定さ れるが、この絞り込み量は図２に示す如く、前記冷凍ケーシング４と圧縮機１間 の冷却パイプ９に密着固定された感温筒１０からの検出温度によって決定される 。

【００１１】 前記感温筒１０の密着固定方法は、図３に示す如く、冷却パイプ９と感温筒１ ０を密着させ、その周囲をビニールテープ等の断熱材１１で巻き、この断熱材１ １の上から黄銅性のホースバンド１２等の固定バンドで締めつける。これにより 、固定バンド１２からの伝熱がなくなり、感温筒１０が冷却パイプ９の正確な温 度を検出するので、膨張弁５を絞りこみ過ぎることがなくなる。なお、感温筒１ ０、断熱材１１及び固定バンド１２の周囲には周囲温度に感温筒１０が影響され ないように熱的保護がされている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる半冷凍飲料の冷凍回路図であ
る。

【図２】本考案にかかる半冷凍飲料の冷凍ケーシングの
全体図である。

【図３】 本考案にかかる半冷凍飲料の要部拡大断面図
である。

【符号の説明】

１・・・圧縮機 ２・・・凝縮器 ４・・・冷凍ケーシング ５・・・膨張弁 ９・・・冷却パイプ １０・・・感温筒 １１・・・断熱材 １２・・・固定バンド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧縮機と、凝縮器と、冷却パイプを巻装
   された、半冷凍飲料の原液が供給される冷凍ケーシング
   と、該冷凍ケーシングと圧縮機との間に設けられ、冷却
   パイプの温度を検出する感温筒と、前記凝縮器と冷凍ケ
   ーシングとの間に設けられ、前記感温筒からの出力結果
   に応じ、冷凍ケーシングへの冷媒流入量を調整する膨張
   弁とからなる半冷凍飲料の製造装置において、 前記感温筒が冷却パイプに直接接触し、かつ感温筒と冷
   却パイプの周囲には断熱材を巻装し、該断熱材の外面を
   固定バンドにて固定することを特徴とする半冷凍飲料の
   製造装置。 【０００１】