JPH0739606B2 - 耐火性及び靱性の優れた圧延形鋼の製造方法 - Google Patents

耐火性及び靱性の優れた圧延形鋼の製造方法

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JPH0739606B2
JPH0739606B2 JP3267955A JP26795591A JPH0739606B2 JP H0739606 B2 JPH0739606 B2 JP H0739606B2 JP 3267955 A JP3267955 A JP 3267955A JP 26795591 A JP26795591 A JP 26795591A JP H0739606 B2 JPH0739606 B2 JP H0739606B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建造物の構造部材とし
て用いられる耐火性、靱性の優れた圧延形鋼の製造方法
に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】建築物の超高層化、建築設計技術の高度
化などから耐火設計の見直しが建設省総合プロジェクト
により行われ、昭和62年3月に「新耐火設計法」が制
定された。この規定により、旧法令による火災時に鋼材
の温度を350℃以下にするように耐火被覆するとした
制限が解除され、鋼材の高温強度と建築物の実荷重との
兼合いにより、それに適合する耐火被覆方法を決定でき
るようになった。即ち、600℃での設計高温強度を確
保できる場合はそれに見合い耐火被覆を削減できるよう
になった。
【0003】このような動向に対応し、先に特開平2−
77523号公報において耐火性の優れた建築用低降伏
比鋼及び鋼材並びにその製造方法が提案されている。こ
の先願発明の要旨は600℃での降伏点が常温時の70
%以上となるようにMo、Nbを添加し、高温強度を向
上させたものである。鋼材の設計高温強度を600℃に
設定したのは、合金元素による鋼材費の上昇とそれによ
る耐火被覆施工費との兼合いから最も経済的であるとい
う知見に基づいたものである。
【0004】また、従来は鋼のAl脱酸は溶製過程の初
期段階でAlが添加され、溶鋼の脱酸と生成したAl2
3 を浮上分離し、高清浄化することを目的にしてい
た。即ち、如何に溶鋼の酸素濃度を下げ、鋼中の一次脱
酸酸化物数を減らすかに主題がおかれていた。本発明は
従来の発想とは異なり、脱酸過程を制御することにより
粒内フェライト変態核として有能な微細な複合酸化物を
析出させ利用する点に特徴がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、フランジを有
する形鋼、例えばH形鋼をユニバーサル圧延により製造
すると、圧延造形上の制約及びその固有の形状からウエ
ブ、フランジ、フィレットの各部位で圧延仕上温度、圧
下率、冷却速度に差を生じる。その結果、強度、延性、
靱性がばらつき、例えば溶接構造用圧延鋼材(JIS
G3106)等の基準に満たない部位が生じる。
【0006】本発明者等は前述の先願技術によって製造
された鋼材を各種の形鋼、特に複雑な形状から厳しい圧
延造形上の制約を有するH形鋼の素材に適用することを
試みた結果、部位により組織、特にベイナイト割合が著
しく異なり、常温・高温強度、延性、靱性がばらつき、
基準に満たない部位が生じた。本発明は、上記の課題を
解決するために、製鋼過程において適正な脱酸処理を行
い、溶鋼の高清浄化、溶存酸素濃度、Alを最後に添加
するAlの添加順序とAl添加量の制御を行い、鋼中に
多数の微細な複合酸化物を分散させることにより、上述
したような形鋼特有の圧延条件下においても、オーステ
ナイト粒内から粒内フェライト(以下、IGFと称す)
を生成させ、ミクロ組織を細粒化し、高温強度特性、材
質特性に対し圧延仕上温度、圧延圧下比、鋼板厚(冷却
速度)等の依存性が少ない、材質特性に優れた安価で経
済的な耐火性、靱性に優れた圧延形鋼の製造手段を提供
するを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するためになされたものであり、その要旨とすると
ころは下記のとおりである。 (1) 溶鉄を予備脱酸処理を行い、溶存酸素を重量%
で0.003〜0.015%に溶製後、合金添加によ
り、重量%でC:0.04〜0.20%、Si:0.0
5〜0.50%、Mn:0.4〜2.0%、Mo:0.
3〜0.7%、V:0.05〜0.20%、N:0.0
04〜0.015%、Ti:0.005〜0.025%
を含み、残部がFe及び不可避不純物からなる溶鋼に調
整し、さらに金属アルミニウムかフェロアルミニウムの
添加により脱酸し、該Al含有量が重量%で0.005
〜0.015%で、かつ溶鋼の溶存酸素〔O%〕に対し
−0.004≦〔Al%〕−1.1〔O%〕≦0.00
6の関係を満たす鋳片に鋳造し、該鋳片を1100〜1
300℃の温度域に再加熱後、熱間圧延を行い、750
〜1050℃の温度範囲で圧延を終了することを特徴と
する耐火性及び靱性の優れた圧延形鋼の製造方法。
【0008】(2) 溶鉄を予備脱酸処理を行い、溶存
酸素を重量%で0.003〜0.015%に溶製後、合
金添加により、重量%でC:0.04〜0.20%、S
i:0.05〜0.50%、Mn:0.4〜2.0%、
Mo:0.3〜0.7%、V:0.05〜0.20%、
N:0.004〜0.015%、Ti:0.005〜
0.025%を含み、加えてCr≦0.7%、Ni≦
1.0%、Nb≦0.05%、Cu≦1.0%の1種ま
たは2種以上を含み、残部がFe及び不可避不純物から
なる溶鋼に調整し、さらに金属アルミニウムかフェロア
ルミニウムの添加により脱酸し、該Al含有量が重量%
で0.005〜0.015%で、かつ溶鋼の溶存酸素
〔O%〕に対し−0.004≦〔Al%〕−1.1〔O
%〕≦0.006の関係を満たす鋳片に鋳造し、該鋳片
を1100〜1300℃の温度域に再加熱後、熱間圧延
を行い750〜1050℃の温度範囲で圧延を終了する
ことを特徴とする耐火性及び靱性の優れた圧延形鋼の製
造方法。
【0009】
【作用】以下、本発明について詳細に説明する。鋼材の
高温強度は鉄の融点のほぼ1/2の温度の700℃以下
では常温での強化機構とほぼ同様であり、フェライト
結晶粒径の微細化、合金元素による固溶体強化、硬
化相による分散強化、微細析出物による析出強化等に
よって支配される。一般に高温強度の上昇は、Mo、C
rの添加により析出強化することと転位の消失抑制によ
る高温での軟化抵抗を高めることにより達成されてい
る。しかしMo、Crの添加は著しく焼入れ性を上げ、
母材のフェライト+パーライト組織をベーナイト組織に
変化させる。ベーナイト組織を生成し易い成分系鋼を圧
延形鋼に適用した場合は、その特異な形状からウェブ、
フランジ、フィレットの各部位で、圧延仕上温度、圧下
率、冷却速度に差を生じるため、各部位によりベーナイ
ト組織割合が大きく変化する。その結果として常温・高
温強度、延性、靱性がばらつき、基準に満たない部位が
生じる。加えて、これらの元素の添加により溶接部を著
しく硬化させ、靱性を低下させる。
【0010】本発明の特徴は、溶鋼の溶存酸素量の制御
と出鋼直前に微量Alを添加する脱酸元素の添加手順と
により、鋼中に分散析出させたAl、Ti、Mn、Si
元素より構成される複合酸化物粒子を核にしたMnS、
TiNとVNの複合析出物を分散析出させることによ
り、加熱圧延時のオーステナイト粒内からの粒内フェラ
イト変態の促進効果を利用し、H形鋼の各部位のベーナ
イトとフェライトの組織割合の変化を少なくし、母材の
機械特性の向上と均一化を達成したことと、V炭窒化物
の析出強化により高温強度を上昇させたところにある。
【0011】溶接熱影響部(以下HAZと称す)は鉄の
融点直下の温度に加熱され、オーステナイト粒の著しい
粗粒化を生じ、その結果、組織の粗粒化を招き、靱性を
著しく低下させる。本発明により鋼中に分散させた複合
酸化物粒子は針状の粒内フェライト生成機能に優れ、H
AZ部においても熱安定性に優れ、溶接冷却時に、これ
を核に粒内フェライト組織を生成し、組織を著しく微細
化して靱性を向上させる特徴を有している。
【0012】次に本発明鋼の基本成分範囲の限定理由に
ついて述べる。まず、Cは鋼の強度を向上させる有効な
成分として添加するもので、0.04%未満では構造用
鋼として必要な強度が得られず、また0.20%を超え
る過剰の添加は、母材靱性、耐溶接割れ性、HAZ靱性
などを著しく低下させるので、上限を0.20%とし
た。
【0013】次に、Siは母材の強度確保、予備脱酸な
どに必要であるが、0.50%を超えると熱処理組織内
に硬化組織の高炭素マルテンサイトを生成して靱性を著
しく低下させ、0.05%未満では必要なSi系酸化物
が生成できないため、Si含有量を0.05〜0.50
%に制限した。Mnは母材の強度、靱性の確保には0.
4%以上の添加が必要であるが、溶接部の靱性、耐割れ
性などの許容できる範囲で上限を2.0%とした。
【0014】NはVNの析出には極めて重要な元素であ
るが、0.004%未満ではVNの析出量が不足し、フ
ェライト組織の十分な生成量が得られず、また600℃
での高温強度も確保できないため0.004%を下限と
し、他方0.015%を超えると母材靱性が低下し、連
続鋳造時に鋼片に表面割れが生じるため0.015%を
上限とした。
【0015】Moは母材強度及び高温強度の確保に有効
な元素であるが、0.3%未満ではVNの析出強化との
複合作用によっても十分な高温強度が確保できず、0.
7%超では焼入れ性が上昇しすぎて母材靱性、HAZ靱
性が劣化するため0.3〜0.7%に制限した。VはV
Nとして粒内フェライト組織の生成とその細粒化、高温
強度の確保のために極めて重要であるが、0.05%未
満ではVNの析出量が不十分であり、0.20%超では
析出量が過剰になり母材靱性、溶接部靱性が低下するた
め0.05〜0.20%に制限した。
【0016】Tiは脱酸材としてTi系酸化物を生成さ
せ、圧延時に粒内フェライトの生成を促進させ、また微
細なTiNを析出させオーステナイトの細粒化と粒内フ
ェライトの生成を促進し母材及び溶接部の靱性を向上さ
せる効果があるが、0.005%未満では酸化物中のT
i含有量が不足し、粒内フェライト生成核としての作用
が低下し、他方0.025%を超えると過剰なTiはT
iCを生成し、析出硬化を生じ溶接熱影響部の靱性を著
しく低下させるため0.005〜0.025%に制限し
た。
【0017】不可避不純物として含有するP、Sはその
量について特に限定しないが、凝固偏析による溶接割れ
や靱性の低下などが生じるので、極力低減すべきであ
り、望ましくはP、S量はそれぞれ0.02%未満であ
る。以上が本発明鋼の基本成分であるが、母材強度の上
昇及び母材の靱性向上の目的で、Cr、Ni、Nb、C
u、の1種または2種以上を含有することができる。
【0018】まず、Niは、母材の強靱性を高める極め
て有効な元素であるが、1.0%超の添加は合金コスト
を増加させ経済的でないので、上限を1.0%とした。
Crは焼入れ性を向上させ、母材の強化、高温強化に有
効である。しかし0.7%を超える過剰の添加は、靱性
及び硬化性の観点から有害となるため、上限を0.7%
とした。
【0019】Nbは母材の強靱化に有効であるが、0.
05%を超える過剰の添加は靱性及び硬化性の観点から
有害となるため上限を0.05%とした。Cuは母材の
強化、耐候性に有効な元素であるが、応力除去焼鈍によ
る焼戻し脆性、溶接割れ、熱間加工割れなどを考慮し
て、上限を1.0%とした。溶鉄の予備脱酸処理を行
い、溶存酸素を重量%で0.003〜0.015%に制
御するのは、溶鉄を高清浄化すると同時に鋳片内に微細
な酸化物を分散させるために極めて重要だからである。
予備脱酸後の〔O〕濃度が0.003%未満では粒内フ
ェライト変態を促進する粒内フェライト生成核の複合酸
化物が減少し、細粒化できず靱性を向上できず、一方、
0.015%を超える場合は、他の条件を満たしていて
も、酸化物が粗粒化し脆性破壊の起点となり、靱性を低
下させるため、予備脱酸後の〔O〕濃度を0.003〜
0.015%に限定した。
【0020】なお、予備脱酸処理は真空脱ガス、Al、
Si、Ca、Mg脱酸により行った。その理由は真空脱
ガス処理は直接溶鋼中の酸素をガス及びCOガスとして
除去し、Al、Si、Ca、Mgなどの強脱酸により生
成する酸化物系介在物は浮上、除去しやすいため、溶鋼
の清浄化に極めて効果的だからである。Alは強力な脱
酸元素であるが、0.015%超の含有は粒内フェライ
ト変態を促進する複合酸化物が形成されず、靱性の低下
がもたらされることと、過剰の固溶AlはNと化合しA
lNを形成し本発明鋼の特徴であるVNの析出量を低減
させるため0.015%以下に制限し、他方0.005
%未満では目的の複合酸化物が生成できないため、0.
005〜0.15%に制限した。
【0021】さらに溶鋼の重量Al%を、溶鋼の溶存酸
素〔O%〕に対し−0.004%≦〔Al%〕−1.1
〔O%〕≦0.006%の関係を満たすように制限した
のは、この関係式において重量%でAlが〔O〕濃度に
対し過剰である場合は複合酸化物の生成数が減少し、粒
内フェライト生成核として無効なAl2 3 を多数生成
して組織の細粒化ができず、靱性が低下し、重量%でA
lが〔O〕濃度に対し過小である場合は粒内フェライト
核となる複合酸化物が著しく減少するためである。Al
を出鋼直前に添加するのは、製鋼の初期過程で添加した
場合にはAlは脱酸力が強く、Al2 3 を生成し浮上
し易いためと、低融点の複合酸化物ができにくいためで
ある。
【0022】再加熱温度を1100〜1300℃の温度
域に規制したのは、熱間加工による形鋼の製造には塑性
変形を容易にするため1100℃以上の加熱が必要であ
り、かつV、Moによる高温での降伏点を増大させるに
は、これらの元素を十分に固溶させる必要があり、他方
加熱炉の性能及び経済性の点から上限は1300℃とす
る必要があるからである。
【0023】熱間加工終了温度を750〜1050℃と
したのは、低温圧延ほど靱性は向上するが、形鋼の造形
上750℃未満での加工は困難であり、また1050℃
を超えての加工は粗粒組織を生成して靱性が低下するた
めである。以下に実施例によりさらに本発明の効果を示
す。
【0024】
【実施例】試作形鋼は転炉溶製し、真空脱ガス処理時に
予備脱酸処理を行い、合金添加後、溶鋼の酸素濃度を測
定し、その量に見合ったAl量を添加し、連続鋳造によ
り250〜300mm厚鋳片に鋳造した後、圧延造形によ
りフランジ厚み毎に表1に示す種々の寸法のH形鋼を製
造した。機械特性は図1に示すフランジ2の板厚t 2
中心部(1/2t2 )でフランジ幅全長(B)1/4、
1/2幅(1/4B、1/2B)から試験片を採集して
求めた。なお、これらの箇所の特性を求めたのはフラン
ジ1/4F部はH形鋼のほぼ平均的な機械特性を示し、
フランジ1/2F部はその特性が最も低下するため、こ
の二箇所によりH形鋼の機械試験特性を代表できるとし
たためである。
【0025】表2、表3(表2のつづき)は試作鋼の化
学成分、表4は圧延条件及び機械試験特性を示す。な
お、圧延加熱温度を1280℃に揃えたのは、一般的に
加熱温度の低減は機械特性を向上させることは周知であ
り、高温加熱条件は機械特性の最低値を示すと推定さ
れ、この値がそれ以下の加熱温度での特性を代表できる
と判断したためである。
【0026】表4に示すように、本発明による鋼1〜8
は圧延仕上温度、フランジ板厚(冷却速度)の変化に対
して、目標の母材機械特性の常温強度及び600℃での
高温強度と0℃でのシャルピー値3.5kgfm以上を十分
に満たしている。一方、比較鋼の鋼9〜12は常温強
度、高温強度は満たすものの、フランジの板厚1/2で
幅1/2部の靱性は何れも目標の値を満足しない。その
原因は鋼9、11、12は通常のAl脱酸処理のためA
l添加は真空脱ガス時に行ったことと溶鋼の酸素濃度に
比べAl量の制限範囲−0.004%≦〔Al%〕−
1.1〔0%〕≦0.006%の上限値を外れ、また鋼
10は予備脱酸による溶鉄の酸素濃度は制限範囲内にあ
るものの、Ti添加処理を加えていないため、IGF核
生成サイトとして働くTiを含む微細複合酸化物+Mn
S+TiN+VNの個数が不足してIGFが生成せず、
細粒化による靱性改善ができなかったためである。
【0027】即ち、本発明の製造法の要件が総て満たさ
れた時に、表4に示される形鋼1〜8のように、圧延形
鋼の機械試験特性の最も保証しにくいフランジ板厚1/
2、幅1/2部においても十分な強度、靱性を有し、フ
ランジ板厚1/2、幅1/4部においても十分な常温・
高温強度を持つ、耐火性及び靱性の優れた圧延形鋼の製
造が可能になる。なお、本発明が対象とする圧延形鋼は
上記実施例のH形鋼に限らずI形鋼、山形鋼、溝形鋼、
不等辺不等厚山形鋼等のフランジを有する形鋼にも適用
できることは勿論である。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】本発明による圧延形鋼は機械試験特性の
最も保証しにくいフランジ板厚1/2、幅1/2部にお
いても十分な強度、靱性を有し、高温特性、耐火材の被
覆厚さが従来の20〜50%で耐火目的を達成できる、
優れた耐火性及び靱性を持つ圧延形鋼の製造が圧延まま
で可能になり、施工コスト低減、工期の短縮による大幅
なコスト削減が可能になり、大型建造物の信頼性向上、
安全性の確保、経済性等の産業上の効果は極めて顕著な
ものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】H形鋼の断面形状を示し、各部位の名称と機械
試験片の採取位置を示す図である。
【符号の説明】
1 圧延形鋼 2 フランジ 3 ウェブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶鉄を予備脱酸処理を行い、溶存酸素を
    重量%で0.003〜0.015%に溶製後、合金添加
    により、重量%でC:0.04〜0.20%、Si:
    0.05〜0.50%、Mn:0.4〜2.0%、M
    o:0.3〜0.7%、V:0.05〜0.20%、
    N:0.004〜0.015%、Ti:0.005〜
    0.025%を含み、残部がFe及び不可避不純物から
    なる溶鋼に調整し、さらに金属アルミニウムかフェロア
    ルミニウムの添加により脱酸し、該Al含有量が重量%
    で0.005〜0.015%で、かつ溶鋼の溶存酸素
    〔O%〕に対し−0.004≦〔Al%〕−1.1〔O
    %〕≦0.006の関係を満たす鋳片に鋳造し、該鋳片
    を1100〜1300℃の温度域に再加熱後、熱間圧延
    を行い、750〜1050℃の温度範囲で圧延を終了す
    ることを特徴とする耐火性及び靱性の優れた圧延形鋼の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 溶鉄を予備脱酸処理を行い、溶存酸素を
    重量%で0.003〜0.015%に溶製後、合金添加
    により、重量%でC:0.04〜0.20%、Si:
    0.05〜0.50%、Mn:0.4〜2.0%、M
    o:0.3〜0.7%、V:0.05〜0.20%、
    N:0.004〜0.015%、Ti:0.005〜
    0.025%を含み、加えてCr≦0.7%、Ni≦
    1.0%、Nb≦0.05%、Cu≦1.0%の1種ま
    たは2種以上を含み、残部がFe及び不可避不純物から
    なる溶鋼に調整し、さらに金属アルミニウムかフェロア
    ルミニウムの添加により脱酸し、該Al含有量が重量%
    で0.005〜0.015%で、かつ溶鋼の溶存酸素
    〔O%〕に対し−0.004≦〔Al%〕−1.1〔O
    %〕≦0.006の関係を満たす鋳片に鋳造し、該鋳片
    を1100〜1300℃の温度域に再加熱後、熱間圧延
    を行い750〜1050℃の温度範囲で圧延を終了する
    ことを特徴とする耐火性及び靱性の優れた圧延形鋼の製
    造方法。
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