JPH0739488A - 電気掃除機の吸込口体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】清掃ブレードの長手方向中間部でも掃除面に当
ったときに掃除面に沿うように撓み変形できる電気掃除
機の吸込口体を提供すること。 【構成】吸込口本体２の吸込口２ａに沿って配設され且
つ左右両端部を吸込口本体２に回転自在に保持させた回
転軸５が吸込口２ａに設けられ、回転軸５の軸方向に延
び且つ可撓性材料から形成された複数の清掃ブレード６
の基部が周方向に間隔をおいて回転軸５に保持されてい
る電気掃除機の吸込口体において、複数の清掃ブレード
６の前記軸方向の中間部には先端から基部側に延びる切
欠空間１０が少なくとも１以上設けられていて、各切欠
空間１０が回転軸５の軸方向にずれていて回転軸５の周
方向において互いに重ならないように配列されている電
気掃除機の吸込口体。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、複数の可撓性の清掃
ブレードが設けられた塵埃掻き上げ用の回転体を吸込口
本体の吸込口に設けた電気掃除機の吸込口体に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】電気掃除機には、掃除機本体に接続され
た集塵ホースに延長管を接続し、この延長管の先端に図
７に示した様な吸込口体１を接続する様にしたものがあ
る。

【０００３】図７(a)に示した吸込口体１は、左右に延
びる吸込口２ａが下面に設けられた吸込口本体２と、こ
の吸込口本体２に装着された接続パイプ３と、前記吸込
口２ａに沿って配設された塵埃掻き上げ用の回転体４を
有する。

【０００４】また、回転体４は、吸込口２ａに沿って吸
込口２ａ内に配設され且つ左右両端部を吸込口本体２に
回転自在に保持される図７(b)の回転軸５と、回転軸５
の軸方向に螺旋状に延び且つ可撓性材料から形成された
複数の清掃ブレード６を有する。この複数の清掃ブレー
ド６は、基部が周方向に間隔をおいて前記回転軸５に保
持されている。図中、５ｂ，５ｂは回転軸５の軸受であ
る。

【０００５】更に、吸込口体１は、吸込口本体２内に装
着された駆動モータ７と、駆動モータ７の出力軸７ａと
回転軸５のギヤ部５ａとに掛け渡されたタイミングベル
ト８を有する。

【０００６】この様な吸込口体１を利用しての清掃時に
は、掃除機本体からの吸引負圧を吸込口２ａに作用させ
ることにより、塵埃が吸込口２ａから掃除機本体側に吸
引される。

【０００７】また、絨毯やカーペット等の清掃に際して
は、駆動モータ７を作動させて、この駆動モータ７の回
転をタイミングベルト８を介して回転軸５に伝達させる
ことにより、回転体４が回転駆動されて、清掃ブレード
６が被清掃面（掃除面）を掻き揚げる様に作用する。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、清掃ブレー
ド６による塵埃の掻き上げ効果を良くするためには、清
掃ブレード６が掃除面に当る際に、清掃面に当った部分
が清掃面に沿うように撓むことが望ましい。

【０００９】しかしながら、この清掃ブレード６は、可
撓性材料から形成されているとはいっても、回転軸５の
半径方向への起立保形性をある程度有する必要があった
ため、清掃ブレード６が掃除面に当る際の弾性変形量が
清掃ブレード６の長手方向中間部は両端部よりも小さい
ものであった。

【００１０】この結果、清掃ブレード６の中間部では、
掃除面に当ったときに掃除面に沿うように撓み変形でき
ず、掃除面を効果的に掻き揚げることが難しいものであ
った。

【００１１】一方、清掃ブレード６による掻き上げ効果
を上げるために、多数の小突起が設けられ且つ回転軸５
の軸方向に帯状に延びる突条帯を清掃ブレード６の先端
部に沿って設けると共に、この突条帯の部分を櫛歯状に
形成したものも考えられている（特開平２−２９２２４
号公報参照）。

【００１２】しかしながら、この構成においても、清掃
ブレードの先端部のみを櫛歯状に形成したものであるた
め、清掃ブレードの長手方向中間部では掃除面に当った
ときに掃除面に沿うように撓み変形できず、掃除面を効
果的に掻き揚げることが難しいものであった。

【００１３】そこで、この発明は、清掃ブレードの長手
方向中間部でも掃除面に当ったときに掃除面に沿うよう
に撓み変形できる電気掃除機の吸込口体を提供すること
を目的とするものである。

【００１４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明は、吸込口本体の下面に左右に延びる吸込
口が設けられ、前記吸込口に沿って配設され且つ左右両
端部を前記吸込口本体に回転自在に保持させた回転軸が
前記吸込口に設けられていると共に、前記回転軸の軸方
向に延び且つ可撓性材料から形成された複数の清掃ブレ
ードの基部が周方向に間隔をおいて前記回転軸に保持さ
れている電気掃除機の吸込口体において、前記各清掃ブ
レードの前記軸方向の中間部には先端から基部側に延び
る切欠空間が少なくとも１以上設けられていると共に、
前記複数の清掃ブレードのうちの一つの清掃ブレードの
切欠空間に対して前記残りの清掃ブレードの少なくとも
一つの清掃ブレードに設けた切欠空間が前記回転軸の周
方向において重ならないように軸方向にずれた位置に設
けられている電気掃除機の吸込口体としたことを特徴と
する。

【００１５】

【作用】この様な構成によれば、清掃ブレードの長手方
向中間部でも掃除面に当ったときに掃除面に沿うように
撓み変形して、清掃ブレードによる塵埃掻き上げが効果
的に行われる。この際、切欠空間が周方向では重ない清
掃ブレードがあるので、ある清掃ブレードの切欠空間の
部分での塵埃の掻き上げができなくても、この掻き上げ
ができなかった部分は他の清掃ブレードにより確実に掻
き揚げられることになる。

【００１６】

【実施例】以下、この発明の実施例を図１〜図６に基づ
いて説明する。

【００１７】[第１実施例]図１〜図４は、この発明の第
１実施例を示したものである。

【００１８】図１(a)は、電気掃除機の掃除機本体に図
示しない集塵ホース及び延長管介して接続する吸込口体
１を示したものである。

【００１９】この吸込口体１は、左右に延びる吸込口２
ａが下面に設けられた吸込口本体２と、この吸込口本体
２の装着された接続パイプ３と、吸込口２ａに沿って配
設される塵埃掻き上げ用の回転体４を有する。

【００２０】また、回転体４は、吸込口２ａに沿って吸
込口２ａ内に配設され且つ左右両端部を吸込口本体２に
回転自在に保持される図１(b)の回転軸５と、回転軸５
の軸方向に螺旋状に延び且つ可撓性材料から形成された
複数の清掃ブレード６を有する。図中、５ｂ，５ｂは回
転軸５の軸受である。

【００２１】この回転軸５には、図２に示した様に、蟻
溝状のブレード保持溝５ｃが周方向に９０゜の間隔をお
いて４条形成されている。尚、このブレード保持溝５ｃ
は、回転軸５の両端部における位置が略９０゜となるよ
うな螺旋状に形成されている。

【００２２】しかも、各清掃ブレード６は、(1)〜(4)で
示した様に、板状部６ａの基部６ｂに設けた突条部６ｃ
がブレード保持溝５ｃに嵌合保持されている。各清掃ブ
レード６の軸方向（長手方向）の中間部には先端６ｄか
ら基部６ｂまで延びる切欠空間１０が図１(b)及び図３
(a)，(b)の如く設けられている。本実施例では、切欠空
間１０は図３に示した様にブレード保持溝５ｃ内まで延
びている。

【００２３】また、複数の切欠空間１０の全ては、図１
(b)及び図４の如く、回転軸５の軸方向に間隔ａだけず
れていて、回転軸５の周方向において互いに重ならない
ように配列されている。

【００２４】尚、図４の(1)〜(4)の清掃ブレード６は図
２の(1)〜(4)の清掃ブレード６に対応している。また、
本実施例では、複数の切欠空間１０の全ては、図１(b)
及び図４の如く、回転軸５の軸方向に間隔ａだけずれて
いて、回転軸５の周方向において互いに重ならないよう
に配列されているが、必ずしもこれに限定されるもので
はない。例えば、(1)で示した清掃ブレード６の切欠空
間１０に対して、(2)〜(4)の清掃ブレード６少なくとも
一つの切欠空間１０が周方向において回転軸５の重なら
ないように軸方向にずれた位置に設けられた構成として
も良い。この関係は(2)〜(4)の清掃ブレード６に付いて
も同じ様に設定する。

【００２５】更に、吸込口体１は、吸込口本体２内に装
着された駆動モータ７と、駆動モータ７の出力軸７ａと
回転軸５のギヤ部５ａとに掛け渡されたタイミングベル
ト８を有する。

【００２６】次に、この様な構成の電気掃除機の吸込口
体の作用を説明する。

【００２７】この様な吸込口体１を利用しての清掃時に
は、掃除機本体からの吸引負圧を吸込口２ａに作用させ
ることにより、塵埃が吸込口２ａから掃除機本体側に吸
引される。

【００２８】また、絨毯やカーペット等の清掃に際して
は、駆動モータ７を作動させて、この駆動モータ７の回
転をタイミングベルト８を介して回転軸５に伝達させる
ことにより、回転体４が回転駆動されて、清掃ブレード
６が被清掃面（掃除面）を掻き揚げる様に作用する。

【００２９】この際、清掃ブレード６の長手方向中間部
が掃除面に当ったときに、清掃ブレード６の中間部は切
欠空間１０を設けたことにより掃除面に沿うように撓み
変形して、清掃ブレード６による塵埃掻き上げが効果的
に行われる。

【００３０】また、全ての切欠空間１０が周方向では重
なっていないので、ある清掃ブレード６の切欠空間１０
の部分での塵埃の掻き上げができなくても、この掻き上
げができなかった部分は他の清掃ブレード６により確実
に掻き揚げられることになる。

【００３１】尚、各ブレード６に設ける切欠１０は、各
ブレード６の起立性が損なわれない範囲で複数設けても
良い。

【００３２】[第２実施例]また、上記実施例では、切欠
空間１０は図３に示した様にブレード保持溝５ｃ内まで
延びている構成としたが、必ずしもこれに限定されるも
のではない。例えば、図５に示した様に、切欠空間１０
をブレード保持溝５ｃの付近まで位置させた構成とする
こともできる。また、切欠空間１０をブレード保持溝５
ｃの開口縁部まで設けることにより、ブレード保持溝５
ｃ内に塵埃が入り込むことがない構成としても、清掃ブ
レード６の中間部の撓みをより効果的に行い得るように
しても良い。

【００３３】[第３実施例]以上説明した実施例では、清
掃ブレード６に切欠空間１０を直接形成した例を示した
が、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、
図６に示した様に、清掃ブレード６を中央で２つに分割
した分割清掃ブレード６´，６´とし、各分割清掃ブレ
ード６´，６´の互いに突き合わせる側の突条部６ｃ
´，６ｃ´の端部６ｄ，６ｄを板状部６ａ´，６ａ´の
対向縁６ｆ，６ｆから若干突出させて、この端部６ｄ，
６ｄ同士を突き合わせることにより板状部６ａ´，６ａ
´間に切欠空間１０を形成させるようにしてもよい。

【００３４】

【効果】この発明は、以上説明したように構成したの
で、清掃ブレードの長手方向中間部でも掃除面に当った
ときに掃除面に沿うように撓み変形して、清掃ブレード
による塵埃掻き上げが効果的に行われる。この際、切欠
空間が周方向では重ならない清掃ブレードがあるので、
ある清掃ブレードの切欠空間の部分での塵埃の掻き上げ
ができなくても、この掻き上げができなかった部分は他
の清掃ブレードにより確実に掻き揚げられることにな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】(a)はこの発明にかかる吸込口体の平面図、(b)
は(a)の清掃ブレードの斜視図である。

【図２】図１(b)の回転体の軸線と直交する面で断面し
て示した概略断面ずである。

【図３】(a)は図１(b)の回転体の切欠空間に対応する部
分の部分拡大断面図、(b)は(a)のＡ−Ａ線に沿う断面図
である。

【図４】図１(b)及び図２に示した清掃ブレードの説明
図である。

【図５】(a)は切欠空間の状態を図３のものと若干異な
らせて示した部分拡大断面図、(b)は(a)のＢ−Ｂ線に沿
う断面図である。

【図６】切欠空間の他の形成方法を説明するための説明
図である。

【図７】(a)は従来の吸込口体の平面図、(b)は(a)の清
掃ブレードの斜視図である。

【符号の説明】

１…吸込口体 ２…吸込口本体 ２ａ…吸込口 ４…回転体 ６…清掃ブレード １０…切欠空間

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸込口本体の下面に左右に延びる吸込口
   が設けられ、前記吸込口に沿って配設され且つ左右両端
   部を前記吸込口本体に回転自在に保持させた回転軸が前
   記吸込口に設けられていると共に、前記回転軸の軸方向
   に延び且つ可撓性材料から形成された複数の清掃ブレー
   ドの基部が周方向に間隔をおいて前記回転軸に保持され
   ている電気掃除機の吸込口体において、 前記各清掃ブレードの前記軸方向の中間部には先端から
   基部側に延びる切欠空間が少なくとも１以上設けられて
   いると共に、前記複数の清掃ブレードのうちの一つの清
   掃ブレードの切欠空間に対して前記残りの清掃ブレード
   の少なくとも一つの清掃ブレードに設けた切欠空間が前
   記回転軸の周方向において重ならないように軸方向にず
   れた位置に設けられていることを特徴とする電気掃除機
   の吸込口体。