JPH0739328B2 - 植物生長促進剤 - Google Patents

植物生長促進剤

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JPH0739328B2
JPH0739328B2 JP3089351A JP8935191A JPH0739328B2 JP H0739328 B2 JPH0739328 B2 JP H0739328B2 JP 3089351 A JP3089351 A JP 3089351A JP 8935191 A JP8935191 A JP 8935191A JP H0739328 B2 JPH0739328 B2 JP H0739328B2
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秀雄 中村
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エイエヌ総合科学研究所株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物、特に農作物の生
長促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術】農作物の栽培体系は、従来、品質にあま
りこだわらずいかに単位面積あたりの収穫を増やすかと
いう高効率かつ大量生産指向にその主眼が置かれてい
た。しかし近時、農業技術の近代化により、その栽培体
系はより品質の優れるものをいかにつくるかという高品
質生産型の指向も加味されてきた。
【0003】このような状況下、高品質の農作物を栽培
可能な植物生長促進剤として、従来より植物ホルモン
(例えばオーキシン)が使用されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、植物ホルモン
剤はその連用が樹勢を弱める等の問題を有するほか、例
えばオーキシンは、それを果実等を大きくするために用
いた場合その細胞自体が大きくなっていわゆる実のつま
った果実等をつくることができない等の問題があった。
【0005】本発明は以上のような点に鑑み創案された
もので、その目的とするところは農作物の生長をより促
進させつつその品質をより向上させる植物生長促進剤を
提供しようとする点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上述の見地か
ら植物の生長因子を種々検討した結果、ヨウ素を多量に
含む甲状腺ホルモンが動物の成長に大きな影響を与える
ことから、特にヨウ素に着目するに至った。
【0007】ところで、従来よりヨウ素は高等植物に対
してはあまり必要な要素とは認められておらず、むしろ
その毒性が顕著であることが広く知られている(例えば
ヨウ素の過剰吸収は開田赤枯病になる等)。しかし一方
で、文献によってはごく微量のヨウ素が高等植物の成育
を促進させること、あるいはある種の塩性沼沢植物には
ヨウ素が生理的役割を担っていること等の報告がされて
おり、また、コンブ科のカジメ(Eckloria c
ava)はヨウ素の原料でもあるが、そのカジメの湯立
て汁をかけた箇所の植物は成育が早いということも経験
的に知られている。他方、それら事項を参考にしたかど
うかは定かでないが、特公昭42−25910号では、
活性ヨウ素を利用した植物生長促進剤が提案されるにい
たっている。これは、ヨウ素に生石灰水、食塩、カンフ
ル、クレオソート、アルコールを添加し、加熱工程と遮
光放冷工程を長時間繰り返すことにより、植物の生長を
促す素が得られるというものである。
【0008】本発明者はこれらの事例から、少なくとも
ヨウ素が植物の生長に影響を及ぼすのは間違いないと確
信するに至ったが、特公昭42−25910号の技術で
はヨウ素を活性化するために手間と時間がかかりすぎる
という問題があるのに加え、ヨウ素が毒素として作用す
るおそれもいまだにあるということから、ヨウ素が植物
生長因子として作用する場合の他の添加物質の存在、そ
の添加工程の容易さ等につき、さらに鋭意研究・試験を
重ねた結果、後述する実施例からも明らかなように、ヨ
ウ素に糖類および炭酸塩を加えることによって何ら害が
なく極めて顕著な植物生長作用が見られ、しかもそれは
溶液中に溶解させるだけで得られるという工程上の簡易
さも見られた。
【0009】本発明は、以上のような本発明者の新たな
知見に基づいてなされたもので、重量の配合割合で、ヨ
ウ素1に対して、糖類35以上、炭酸塩3.5以上より
なり、それらを溶液中で溶解させて得られることを特徴
とする植物生長促進剤である。
【0010】本発明に用いる糖類としては例えばショ
糖、グルコース等があげられる。また、炭酸塩としては
炭酸ナトリウムが特に好ましく、例えば重炭酸アンモニ
ウム、重炭酸カルシウム、重炭酸カリウム等でもよい。
【0011】本発明に係る植物生長促進剤を農園芸用と
して使用する場合は溶液中に溶解させるが、基本的に水
に溶解または分散させて得られる水溶液剤形を呈する。
この際、ヨウ素は水溶液に溶解し難いため、本発明剤に
ヨウ素酸カリウム等を添加してヨウ素を溶解させること
も考えられる。なお、散布時の展着作用を得るためにケ
イ酸塩等を添加しても良い。
【0012】また、本発明における成分の配合割合(重
量)は使用方法により種々変わるが、好ましくはヨウ素
1に対して糖類35以上、炭酸塩3.5以上である。
かし、微量のヨウ素添加は生育促進の効果が認められた
一方、上述のようにヨウ素の過剰摂取は毒素として作用
することもあり得ることから、本発明では糖類および炭
酸塩の配合割合の上記値末満はその範囲外とする。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明は何
らこれに限定されるものではない。
【0014】本実施例では次のような過程によりその製
造を行った。
【0015】まず、沸騰水にヨウ素とヨウ素酸水素カリ
ウムとを混入して溶解させる。ここで、ヨウ素酸水素カ
リウムを添加したのは、ヨウ素を水溶液中に溶解させる
ためである。次に、別の沸騰水にショ糖とグルコースと
を混入し加熱しつつ溶解させ、完全に溶解させた段階で
炭酸ナトリウムを加える。そして最後に、加熱を止め、
両溶液を混合した後その混合液にメタケイ酸ナトリウム
を添加した。ここで、メタケイ酸ナトリウムを添加した
のは、散布時に農作物への展着作用を得るためである。
【0016】本実施例の有効成分であるヨウ素と糖類と
炭酸ナトリウムの配合割合(重量)は凡よそヨウ素1に
対して糖類36(ショ糖:グルコース=1:1)、炭酸ナ
トリウム3.6であった。なお、その他の成分の配合割合
は凡よそヨウ素1に対しヨウ素酸水素カリウム2、メタ
ケイ酸ナトリウム3であった。
【0017】次に、上記のような本実施例の試験例を示
す。
【0018】<試験例1>静岡県中部地区における茶園
において本実施例を300倍に水希釈し、300〜400l/10
aの散布量でもって全面に散布した結果を示す。 ◎ 芽数 2月下旬に散布した結果、20cm2あたりの一番茶の新芽
の数が従来57程度であるところ、本実施例では平均68で
あった。 ◎ 収穫量 新芽萌芽直後1回、予定摘採日までの間に1回、更に摘
採の1週間から3日前に1回、すなわち摘採までに計3
回散布した結果、10aあたりの一番茶収穫量が従来622.
5kgであるところ、本実施例では平均820.0kgであり、最
高のところで1000kg強であった。 ◎ 葉のアミノ酸量 前記同様摘採まで計3回散布した結果、一番茶の葉のア
ミノ酸量は、従来0.3〜3.0%であるところ、本実施例で
は平均4.0〜5.0%であった。計測方法は自動分析法で行
った。 ◎ 硬葉化 前記同様摘採まで計3回散布した結果、本実施例では従
来より約20%以上、硬葉化が防止されていた。 ◎ 二番茶について 一番茶摘採後再度散布した結果、本実施例では新芽の立
ち上がりが従来より3日から7日程度早くなった。ま
た、一番茶摘採直後500倍に水希釈したものを1週間に
1回の割合で散した結果、二番茶の収穫量は従来より15
〜25%増収し、そして二番茶特有の嫌な香りも消え、ア
ミノ酸の含有も増加した。
【0019】<試験例2>キャベツ畑において、本実施
例を500倍に水希釈し、300〜400l/10aの散布量で畑
全面に散布した。定植後1週間目から10日に1回の割
合で計3回散布した結果、本実施例では収穫までの日数
が従来より3日〜5日ほど早まった。また、収穫から3
〜5日前に散布したものは葉が柔らかく、食味も増し
た。
【0020】<試験例3>イチゴ園において、本実施例
を500倍に水希釈し、200〜300l/10aの散布量で園全
面に散布した。定植後すぐに散布した結果、植傷みが殆
んどなくなり、根の活着が促進された。また、定植から
一番果収穫までに10日に1回の割合で散布した結果、
10a当りの一番果収穫量が従来2100kgであるところ、本
実施例では平均2520kgであり、酸味が抜け甘味も増し
た。更に、一番果収穫後300倍に水希釈したものを再度
散布した結果、二番果の立ち上がりが従来より7〜10
日早まった。
【0021】<試験例4>温州みかん園において、本実
施例を500倍に水希釈し、700〜1000l/10aの散布量で
園全面に散布した。開花終了後散布した結果、10a当り
の収穫量が従来4000kgであるところ、本実施例では平均
4850kgであった。また、みかんにはおもて年、うら年と
言われるように豊作の年の翌年は収穫が半減するもので
あるが、本実施例を使用した場合は毎年同程度の収穫量
が確保できた。更に、結実(例年5月20日前後)後か
ら7月末まで15日毎の割合で散布した結果、均一な玉
伸び(実が大きく重量を増すこと)が図れた。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る植物
生長促進剤によれば、植物の生長を著しく促進させると
同時に、その品質をも著しく向上させる効果が得られ
る。また、溶液中に溶解させるだけで得られるので、工
程においてもコスト的にもメリットが大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量の配合割合で、ヨウ素1に対して、
    糖類35以上、炭酸塩3.5以上の成分よりなり、それ
    らを溶液中で溶解させて得られることを特徴とする植物
    生長促進剤。
JP3089351A 1991-03-29 1991-03-29 植物生長促進剤 Expired - Fee Related JPH0739328B2 (ja)

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