JPH0739114A - 小型モータ - Google Patents

小型モータ

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JPH0739114A
JPH0739114A JP17644693A JP17644693A JPH0739114A JP H0739114 A JPH0739114 A JP H0739114A JP 17644693 A JP17644693 A JP 17644693A JP 17644693 A JP17644693 A JP 17644693A JP H0739114 A JPH0739114 A JP H0739114A
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成徳 宇田
Seiji Kurozumi
誠治 黒住
Kazuya Nakamura
一也 中村
Takakatsu Morimoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型モータの高品質と長寿命化を実現する優
れた構成を提供する。 【構成】 小型モータの接点潤滑剤に2−メチル−2,
4−ペンタンジオールにエチレンオキサイドを付加した
ものを数種類混合しブラシ・整流子に吸着させることに
より、ブラシ・整流子の接触安定性が向上し高品質で長
寿命の小型モータを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばテープレコーダ
ー・ビデオテープレコーダーなどのテープを駆動するた
めに使用される小型モータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】接点開閉回数の最も多い小型モータの例
で説明すると、一般に小型モータにおけるブラシは大き
くわけて二種類ある。
【0003】一つは弾性を有する導電材料、例えば銅・
ベリリウム銅・銅チタン合金・リン青銅・洋白の薄板材
あるいは線材に貴金属合金(例えば、Au,Pd,P
t,Ag,Cu等およびそれらの合金)をクラッド化、
または薄板材、線材の一部にスポット溶接の手段によっ
て接合した構造である。
【0004】もう一つは、前に述べた薄板材あるいは線
材の一部に焼結カーボンブラシ(例えば、カーボン、A
gカーボン、Cuカーボン、AgCuカーボン、および
それらの材料にSiC,MoS2,Pb,エポキシ系樹
脂などを添加剤として配合したもの)を導電性接着剤,
スポット溶接、あるいはカシメ方式などの手段によって
形成されている。
【0005】これらのブラシを有する小型モータにおい
ては、コミュテータ回転時にブラシしゅう動部が不必要
に振動し、これによってブラシしゅう動部のコミュテー
タ・セグメントに対する接触面に異常な溶着が生じるこ
とと、火花発生に伴う黒化物(分解生成物またはメカノ
ケミカル反応でできた重合物であるカーボン状のものお
よびブラシとコミュテータ・セグメント間で生ずるしゅ
う動摩耗粉が混じり合ったもの)といわれる異常現象を
促進する異物が生成されることがしばしば起こり問題と
なる。
【0006】小型モータのブラシの一例として、コミュ
テータ・セグメントにしゅう接するブラシしゅう動部が
モータケースの蓋などに設けられた支持手段により支持
されているブラシ基部と一体に成形されたものがある。
【0007】その種のブラシとコミュテータ・セグメン
トとの接触状態を図5に示す。図5において、ブラシ支
持手段1に支持されたブラシ基部2から折り曲げられた
ブラシしゅう動部3が伸びている。このブラシ基部2、
ブラシしゅう動部3それ自体が弾性を有しコミュテータ
・セグメント4に押圧された状態で接触している。そし
て、この押圧力はブラシ基部2とブラシしゅう動部3と
の折り曲げ角を適当に選ぶことによって必要な値にする
ことができる。また、コミュテータ・セグメント4は整
流子基台5を介してモータ回転軸6に固定され、モータ
の回転とともに回転する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、しゅう接
するコミュテータ・セグメント4とブラシしゅう動部3
からは整流時および接触点の断続により電気火花が発生
し、この電気火花の発生に伴って電気ノイズやコミュテ
ータ・セグメント4、ブラシしゅう動部3に消耗や溶着
が発生するなど不都合な状態が生じる。
【0009】例えば、コミュテータ・セグメント4と接
触し始める位置および離れる位置(図5のa部)に溶着
が生じると、この溶着物がコミュテータ・セグメント4
の表面を擦過して損傷を与え、さらにこの擦過によって
生じた切屑が互いに隣合うコミュテータ・セグメント4
の間のギャップ部(図5のb部)に溜まり、そのために
コミュテータ・セグメント相互間が導通され回転不安定
になる。
【0010】また例えば、摩耗によりコミュテータ・セ
グメント表面の面粗度が粗くなるとブラシの振動の原因
となり電気火花の発生を助長し、さらに摩耗を進行し異
常摩耗などの原因となったり、電気ノイズや整流位置の
ズレなどモータの性能そのものを低下してしまう。
【0011】なお、ブラシしゅう動部3とコミュテータ
・セグメント4との接触面aにおいて最もよく電気火花
が発生する。もちろんしゅう接するコミュテータ・セグ
メント4とブラシしゅう動部3には、電気火花を原因と
しない機械的な摩耗も生じるのはいうまでもない。
【0012】よく用いられるブラシしゅう動部3の材質
は上記のごとく貴金属合金あるいは焼結カーボンであ
り、コミュテータ・セグメント4の材質はAu,Pd,
Ag等の貴金属合金(例えば、AgCu,AgCd,A
gCuCd,AgCuTiなど)からなる。特に貴金属
ブラシとの組み合わせでは、いずれも表面エネルギーが
高く両者がほぼ同様の材質であることから、しゅう接面
で擦過傷が発生し易い不利な組み合わせである。
【0013】また、焼結カーボンブラシとの組み合わせ
においても、貴金属合金ブラシと較べてしゅう動抵抗は
小さくなるといえどもブラシを構成する配合材料中に
は、SiO2などの不純物が少なからず混入しており、
擦過傷の危険性はあり、また貴金属合金ブラシの場合と
同様に貴金属合金のカーボンの場合は、しゅう接面で擦
過傷が発生し易い不利な組み合わせになる。
【0014】図6(a)の例は、これらの欠点の原因と
なっている電気火花を抑制する機械的手段を有していな
い構造を示す。即ち、ブラシしゅう動部3に振動減衰対
策を何等講じていないものはブラシしゅう動部の振動が
大きく、火花の発生が多くなり溶着、消耗が起こり易
い。
【0015】図6(b)の例は、ブラシしゅう動部3に
振動減衰対策を講じた構成を示す。即ち、ブラシしゅう
動部3に防振ゴム9を粘着剤8で貼り付けたものであ
り、常温においては振動吸収がよく、火花の発生を抑え
ることができる。
【0016】しかし、使用上限温度の60℃近くにおい
ては粘着剤の粘性が著しく低下し、防振ゴム9のブラシ
しゅう動部3との接着力が減少し、振動吸収能力が低下
して火花の発生が多くなり、寿命の長い品質の優れたも
のは得難くなる。
【0017】さらに図6(c)は、図6(b)と同様に
ブラシしゅう動部3に振動減衰対策を講じた構造の別の
例を示す。即ちブラシしゅう動部3に防振シート12を
基材10の両面に粘着剤8を塗布した構成の接着部材1
1で貼り付けたものであり、上記図4(b)の例と比較
すると、高温での粘着剤の粘性の低下がある程度抑えら
れるものの不充分であり、高温での長寿命、高品質を満
足することはできない。
【0018】なお、この機器の使用雰囲気温度は−10
℃〜+60℃で使用するものが多い。
【0019】本発明は、モータのブラシとコミュテータ
のしゅう動により発生するブラシ・コミュテータの消
耗、溶着による擦過損・機械的摩耗によるモータ寿命短
縮の防止を図ることを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の小型モータは、薄板状あるいは線状金属弾性
体からなるブラシ基部および、このブラシ基部から延設
され、あるいはこのブラシ基部の一部に固設されたブラ
シしゅう動部を有するブラシを備えた小型モータにおい
て、モータケース内の一部、例えばブラッケット上のブ
ラシしゅう動部の近傍に2−メチル−2,4−ペンタン
ジオールとエチレンオキサイドを付加した化合物(以降
HG+EOと記す)を含浸させた部材、例えばフェルト
を接着剤で固着あるいは圧着方式などの手段で着設す
る。
【0021】このHG+EOが雰囲気温度により蒸気と
なり、モータケース内はHG+EOの雰囲気となるよう
に構成する。
【0022】
【作用】これまでの文献や実験などでブラシしゅう動部
とコミュテータ・セグメントの溶着し易い状態、あるい
は溶着や異常摩耗や導通不良の起こり易い状態が解明さ
れつつある。異常の起こり易い状態は、ブラシしゅう動
部とコミュテータ・セグメントがしゅう動する部位の雰
囲気か、またはコミュテータ・セグメント自体に不飽和
環状炭化水素が存在したり、吸着したりしている場合で
ある。
【0023】このとき黒化物(分解生成物またはメカノ
ケミカル反応でできた重合物であるカーボンようのもの
およびブラシとコミュテータ・セグメント間で生ずるし
ゅう動摩耗粉が混じり合ったもの)といわれる異常現象
を促進する異物が生成する。
【0024】この異物は、不飽和環状炭化水素がしゅう
動部とコミュテータ・セグメント間のアークによって燃
焼するとき単位体積当たりのカーボン量が多く、不完全
燃焼することと、またその分子構造に起因するものであ
るが、生成カーボンの結合状態が密となるため硬質のカ
ーボンができるためと思われる。
【0025】また不飽和環状炭化水素以外の炭化水素の
雰囲気では、コミュテータ・セグメントへの吸着により
その分子構造に起因するものであるが、生成するカーボ
ンは軟質のものとなり、異常現象につながらぬことが解
明されている。これらの現象をもとにして、微量の炭化
水素の吸着したコミュテータ・セグメントを用いて長時
間の運転実験を行った。この実験で、 (1)高温・低湿の場合のコミュテータ・セグメントに
異常摩耗の発生する確率が高い。 (2)コミュテータ・セグメントに10μg程度のトル
エンなどの不飽和環状炭化水素の吸着がある場合、コミ
ュテータ・セグメントの異常が緩和され、小型モータの
長寿命化が図れる(ただし、断続的に不飽和環状炭化水
素の補給がない場合のデータである)結果が得られた。
【0026】そこで上記現象を考慮した結果、HG+E
Oを用いるとスチレンモノマーやトルエンと異なりその
分子構造の中に酸素や3級のカーボンを有しているため
によく燃焼し、異常現象の一つである硬質の黒化物生成
に対して最も遠い存在となり、カーボン生成があっても
極めて軟質のものとなりブラシしゅう動部とコミュテー
タ・セグメントのしゅう動抵抗を減ずる。
【0027】またこの作用は、例えば異常現象の発生す
る確率の高い高温・低湿においてもHG+EOの蒸気圧
にみあった雰囲気がモータケース内に得られることと、
HG+EOが有する水酸基により金属表面に強力に吸着
するので充分な効果を得ることができる。
【0028】またHG+EOを配する小型モータは、空
気の流通の少ないほぼ密閉に近い構造であるか、その小
型モータが組み込まれる機器そのものが空気の流通の少
ない構造のものの方が好結果が得られる。
【0029】HG+EOの吸着で、Au,Pd,Pt,
Ag等およびその合金の触媒作用の強い材料を用いたコ
ミュテータ・セグメントおよびブラシは勿論のこと、C
uなどでできたそれ、焼結カーボンブラシの表面、およ
びそれ以外のモータを構成する金属部品の表面へも吸着
し、表面へ電気絶縁性の黒化物を生成し易いガス(スチ
レンモノマー、トルエン等)が付着することを防止す
る。
【0030】これは、HG+EOが例えばスチレンモノ
マー、トルエン等のファンデアワールスの引力より吸着
する有機ガスに比べて水素結合を作り強力に吸着するた
めである。
【0031】本発明において有効な物質の分子構造とそ
の性状を示す。
【0032】
【化1】
【0033】 吸水率:5%〜30%(40℃・90%RH・1気圧) 前述のHG+EOは、ブラシ、コミュテータ・セグメン
ト表面へ吸着し、単分子膜またはそれに相応する超薄膜
を形成するため潤滑性も極めて向上し、接触部分の摩耗
も著しく減少する。
【0034】本発明は上記接点潤滑剤を使用することに
より、高性能,長寿命の小型モータを得るものである。
【0035】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
にしながら説明する。
【0036】図1および図2はそれぞれ本発明の一実施
例を示したものである。ここで図4のものと同一名称部
分には同一符号を付してある。
【0037】図において、3はカーボンブラシよりなる
ブラシしゅう動部、14はブラシしゅう動部3などを保
持するブラケット、15はモータケース、16はHG+
EOを含浸させたフェルトである。
【0038】図1の実施例ではフェルト16はブラケッ
ト14上のブラシしゅう動部3の近傍に配置されてお
り、また図2の実施例ではブラシ基部2上にフェルト1
6を取り付けてある。
【0039】なお、図1,図2の実施例ではいずれもブ
ラシ基部2の先端部にカーボンブラシよりなるブラシし
ゅう動部3を固着した構成になっているが、ブラシ基部
2から曲げ延設されたブラシしゅう動部を設け、そのし
ゅう動部上にフェルト16を着設してもよい。
【0040】また、いずれの実施例もモータケース内の
雰囲気がHG+EOによる蒸気雰囲気になり、ブラシお
よびコミュテータ・セグメント表面にHG+EOが吸着
することを目的としたものであり、その手段はこの限り
ではない。
【0041】図3において(a)〜(e)は本発明のH
G+EOの雰囲気における60℃、5%RH雰囲気での
1500時間テスト後の整流波形を示したものであり、
(表1)は図3(a)〜(e)の整流波形図に対応する
薬品の配合組成を同順に示したものである。
【0042】
【表1】
【0043】また、図4において(a)は60℃、5%
RH雰囲気中での従来品のテスト前の整流波形を示し、
(b)は不飽和環状炭化水素スチレンモノマー雰囲気中
での60℃、5%RH雰囲気での100時間テスト後の
比較例1の整流波形を示し、(c)は不飽和環状炭化水
素(トルエン)をコミュテータ・セグメント表面に約1
0μg吸着させた場合における60℃、5%RH雰囲気
での300時間テスト後の比較例2の整流波形を示した
ものである。
【0044】また(表2)は、本発明のHG+EO雰囲
気中でのテスト品、従来品、比較例1のスチレンモノマ
ー雰囲気中でのテスト品、比較例2のトルエン雰囲気中
でのテスト品の各種モータ特性の効果を示す。
【0045】
【表2】
【0046】なお、HG+EOの成分に多少の不純物が
あっても、HG+EOは著しい効果を発揮する。
【0047】実施例における図3の実験の結果を、図1
のモータで説明する。このモータは直流モータで、外径
30mm高さ25mmの大きさで定格出力0.1W、試験時
の運転条件はDC4.2V、25mAである。
【0048】このモータの空隙にポリエステルフェルト
16をポリフルオロエチレン液で洗浄し脱脂したもの
に、HG+EOを含浸させたものを設置したものは、H
G+EOが徐々に蒸発し著しい効果を得ることができ
る。
【0049】ポリエステルフェルト16は、その繊維の
太さとみかけ比重を変えることによって蒸発スピードの
コントロールが可能である。このポリエステルフェルト
16のかわりに連続発泡のプラスチックまたはゴムのス
ポンジを用いても著しい効果を得ることができる。
【0050】また、焼結されたポーラスなフィールドマ
グネット(図示せず)にHG+EOを含浸させたもの
は、0.1ないし0.3gの保持力があり著しい効果を
得ることができる。
【0051】さらに、プラスチック製のブラケット14
にブレンドしたもの、プラスチック製の整流子基台5に
ブレンドしたもの、防振ゴム9にブレンドしたもの、図
6に示す防振ゴム貼付用接着剤8にブレンドしたもの、
またポリエチレンなどの気体透過性のフィルムまたはケ
ースに封入し小型モータ内に設置したものもHG+EO
を保持する力があり著しい効果を得ることができる。
【0052】なお(表1)に示した配合例の範囲のもの
が特に著しい性能向上が見られた。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば下記の効果を奏する。
【0054】HG+EOがブラシ、コミュテータ・セグ
メント表面へ吸着することにより、潤滑作用が働き、し
ゅう接面の異常摩耗や溶着とそれによる擦過損傷を防止
できる効果がある。(表2)のブラシ摩耗量の欄にその
結果の一例を示す。
【0055】スチレンモノマーやトルエンなどのベンゼ
ル環を有する有機ガスがあってもブラシ、コミュテータ
・セグメント表面へ吸着したHG+EOの皮膜で保護さ
れ、黒化物の生成も微少となり、ブラシ、コミュテータ
・セグメント間の接触不良の発生を防止できる。また接
触不良を起こさないため、電気ノイズの発生も減少し、
小型モータの速度の安定化も図られ、結果的には1〜3
0V程度の比較的低電圧用の小型モータが使用される機
器のワウ・フラッターを低減する。(表2)にその結果
の一例を示す。
【0056】HG+EOの潤滑作用により一般によく用
いられる動作電圧:1〜30V、電流値:100mA前
後のマイクロモータをHG+EOの雰囲気で運転する
と、電流値が5〜10%減少し、省エネルギー化が図れ
る。(表2)の無負荷電流値の欄にその結果の一例を示
す。
【0057】HG+EOがブラシとコミュテータのしゅ
う動により発生する振動を押さえるダンピング効果を有
し、1〜10%の機械雑音の減少を可能とする。即ちブ
ラシに通常貼り付ける防振ゴムと殆ど同程度の消音効果
を有する。(表2)にその結果の一例を示す。
【0058】HG+EOの吸湿性は、親水性を有する−
OH基と疎水性を有する−C−C−(炭素結合部)のバ
ランスが理想的であり、40℃・湿度90%RHの雰囲
気中でも吸水率は、20%以下となり金属を腐食するほ
ど湿潤することなく潤滑効果の大きいものとなる。
【0059】2メチル・2・4ペンタンジオールは、比
較的低温でも蒸発しブラシ・整流子表面へ吸着し、エチ
レンオキサイドが付加する数が増すと沸点が高くなり長
時間徐々に蒸発して効果を発揮する。
【0060】エチレンオキサイドが3モル以上付加した
ものは、殆ど蒸発せずむしろ適度の吸湿性を有するため
湿度が高くなった時水分を保持し、乾燥状態で水分を放
出する。また、40℃・湿度90%RHの雰囲気中で吸
水率は混合薬品として20%以下の吸水率で金属を腐食
するほど湿潤することなく潤滑効果の大きいものとな
る。
【0061】以上の結果、小型モータの品質が向上し寿
命を大幅に延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における小型モータの構成図
【図2】本発明の他の実施例における小型モータの構成
【図3】(a)〜(e)は本発明の実施例における小型
モータの整流波形を示す図
【図4】(a)〜(c)は従来例、比較例における小型
モータの整流波形を示す図
【図5】一般的なブラシ,コミュテータの構成を示す図
【図6】(a)〜(c)はそれぞれ従来例のブラシしゅ
う動部の代表的構成を示す図
【符号の説明】
1 ブラシ支持手段 2 ブラシ基部 3 ブラシしゅう動部 4 コミュテータ・セグメント 5 整流子基台 6 モータ回転軸 8 粘着剤 9 防振ゴム 10 基材 11 接着部材 12 防振シート 14 ブラケット 15 モータケース 16 フェルト
フロントページの続き (72)発明者 森本 孝克 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシ機構部とコミュテータを有し、ブ
    ラシとコミュテータがしゅう動する小型モータにおい
    て、モータケース内に2−メチル−2,4−ペンタンジ
    オールにエチレンオキサイドを付加した化合物を複数種
    類混合したものを封入したことを特徴とする小型モー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記エチレンオキサイド1モルを2−メ
    チル−2,4−ペンタンジオールに付加した化合物が全
    体の20〜50wt%と、2モル付加した化合物が全体
    の10〜40wt%と、3モル付加した化合物が全体の
    30wt%以下と、前記2−メチル−2,4−ペンタン
    ジオールが全体の15〜55wt%よりなり、前記エチ
    レンオキサイドの複数の化合物と前記2−メチル−2,
    4−ペンタンジオールを混合したもので100wt%と
    なることを特徴とする請求項1記載の小型モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011041449A (ja) * 2009-12-24 2011-02-24 Namiki Precision Jewel Co Ltd モータ用ブラシ
EP3748635A1 (en) 2019-06-07 2020-12-09 Yamaha Corporation Acoustic device and acoustic processing method

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EP3748635A1 (en) 2019-06-07 2020-12-09 Yamaha Corporation Acoustic device and acoustic processing method

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