JPH0739111A - 回転電機の異常検出装置 - Google Patents

回転電機の異常検出装置

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JPH0739111A
JPH0739111A JP5179296A JP17929693A JPH0739111A JP H0739111 A JPH0739111 A JP H0739111A JP 5179296 A JP5179296 A JP 5179296A JP 17929693 A JP17929693 A JP 17929693A JP H0739111 A JPH0739111 A JP H0739111A
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partial discharge
circuit
sensor
radio noise
noise
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JP5179296A
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English (en)
Inventor
Tetsu Shioda
鉄 塩田
Hideki Tokura
英樹 十倉
Kenji Hayashi
研二 林
Takao Tanaka
高穂 田中
Kichiji Kaneda
▲吉▼治 兼田
Keiichi Ito
恵一 伊藤
Takeshi Kimura
健 木村
Shigeo Kitamura
重雄 北村
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Kansai Electric Power Co Inc
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転電機の運転中に発生する部分放電と電波
雑音とを弁別し、部分放電信号とその発生場所を精度良
く検出できる回転電機の異常検出装置を得る。 【構成】 複数の部分放電センサ9を固定子巻線4の各
相のスロットに設置し、スロットにおける部分放電を検
出する。この部分放電センサ9からの出力信号をフィル
タ回路23でフィルタ処理し、ピークホールド回路3
0,遅延回路33,時間比較回路32,及び除去回路3
4を有するノイズ判別回路25により、部分放電センサ
9のそれぞれの検出信号間の時間差に基づいて、電波雑
音と部分放電信号とを判別すると共に、部分放電の放電
発生位置を特定する。この部分放電発生に応じて部分放
電発生処理回路26で処理し、処理結果を表示装置28
に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転電機の異常検出
装置に関し、特に固定子巻線の絶縁劣化等による異常を
検出するものに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一般産業のプラントの規模は大形
化の一途をたどっており、これに伴って回転電機も大形
化すると共にその設置数も増大している。
【0003】従って、このような回転電機においては高
い信頼性が要求されるので、保守点検を確実に行い、絶
縁破壊などの突発事故を未然に防止する必要がある。ま
た、高度経済成長期に製造された多くの回転電機は、既
に25年以上経過したものが過半数を占めており、これ
らの長期間稼働した回転電機では、突発事故の未然防止
を目的として、運転中に連続監視する要求が非常に高く
なって来ている。
【0004】従来、回転電機の絶縁劣化を判断する方法
として、たとえば固定子については、回転電機の運転を
停止した後、巻線に高電圧を印加し、絶縁抵抗,交流電
流,誘電体損失角,部分放電などの電気的諸特性を測定
して、各部位の絶縁物の劣化度を推測する電気的方法が
用いられている。
【0005】ところが、これらの方法により劣化判定を
行うには回転電機の運転停止を必要とし、多大な時間,
労力,費用が必要となり、頻繁に劣化判定試験を実施す
るのは困難であるという欠点があった。また、劣化が急
速に進行するような場合には、十分に対処できないなど
の欠点があった。
【0006】そこで、従来、このような問題点を除去す
る目的で、特公平4ー68852号公報に掲載された装
置がある。これはスロット内の固定子コイル付近に金属
材料製のセンサ電極を設け、このセンサ電極に部分放電
測定器を接続して運転中に絶縁劣化を監視するものであ
る。また、特開平4ー296672号公報には、固定子
巻線に隣接して設けられた温度検出器を用いて、固定子
巻線で発生する部分放電により誘導され固定子巻線を伝
播する高周波信号を検出して、固定子巻線の異常を検出
する異常検出装置が提案されている。
【0007】図18は例えば特公平4ー68852号公
報に示された従来の高圧回転電機のコロナ検出装置の要
部を示す断面構成図である。図において、3は固定子鉄
心、4は固定子巻線、6はスロット、100は固定子巻
線導体、101は主絶縁層、102は主絶縁層101の
表面に設けられた低抵抗塗膜、103は層間隔片、10
4はセンサ電極、106はリード、107はコロナ測定
器である。固定子鉄心3のスロット6内の低抵抗塗膜1
02を電気的に結合した金属材料製のセンサ電極104
を、スロット6内に収容された固定子巻線4の間に層間
隔片103を介して設け、このセンサ電極104からリ
ード106を引き出してコロナ測定器107に接続し、
運転中に絶縁劣化を監視するものである。また、図19
は従来のコロナ検出装置の他の例の要部を示す断面構成
図である。この装置は低抵抗塗膜102を部分108,
109に分け、部分109にセンサ電極104を接触さ
せている。
【0008】次に動作について説明する。図18,図1
9に示す高圧回転電機が絶縁劣化すると、固定子巻線導
体100と低抵抗塗膜102との間の主絶縁層101で
部分放電が発生する。金属材料製のセンサ電極104は
スロット6内の低抵抗塗膜102と電気的に結合してい
るので、運転中に発生した部分放電をセンサ電極104
で検知できる。
【0009】さらに、図19に示す装置では、低抵抗塗
膜を部分108,109に分け、部分109にセンサ電
極104を接触させている。このため、低抵抗塗膜部分
108が固定子鉄心3と電気的に接触していても、固定
子鉄心3と絶縁された塗膜部分109から部分放電の発
生を検知できる。
【0010】更に、図20は、特開平4ー296672
号公報に示された従来の回転電機の異常検出装置を示す
構成図で、固定子巻線に近接して設置した部分放電セン
サの位置を示すために、回転電機を一部切り欠いて共に
示している。図において、固定子巻線4は固定子フレー
ム(図示せず)に固定された固定子鉄心3に設けられた
スロット6内に収納されている。固定子巻線4は上下2
つで構成され、ウエッジ7により固定されている。部分
放電センサ9はサーチコイルのような温度検出素子8a
とリード線8bからなり、所定のスロット6内の上下2
本の固定子巻線4の間に挿入されている。部分放電セン
サ9のリード線19は温度測定器22を介して異常判定
回路110に接続されている。さらにリード線19はフ
ィルタ23,部分放電測定器24を介して異常判定回路
110に接続されている。異常判定回路110には警報
機111,異常表示装置29,インターフェース回路1
12が接続されている。
【0011】次に、図20に示す従来装置の動作につい
て説明する。固定子巻線4の絶縁劣化によって異常が発
生すると、固定子巻線4に部分放電が発生し、高周波電
流が流れる。放電による高周波電流は上下の固定子巻線
4と電磁的に結合している部分放電センサ9にも伝播
し、フィルタ23に入力される。部分放電信号は数KH
z以上の高周波であるので、フィルタ23では温度測定
に使用される低周波信号を除去し、高周波成分のみを部
分放電測定器24に入力する。部分放電測定器24で
は、入力された信号を解析して放電特性を測定し、異常
判定回路110に出力する。異常判定回路110で異常
と判定した場合には、警報器111,異常表示装置29
に警報信号を出力する。
【0012】一般に回転電機の運転中には、運転に伴う
多くの電波雑音が発生する。例えば絶縁異常監視を必要
とする様な15〜20年以上経過した発電機の多くは、
回転子に界磁電流を供給する励磁機は直流電流をスリッ
プリングを介して回転子に供給している。このスリップ
リングでは摺動面の接触状態により微小放電が発生して
電波雑音が発生する。また、サイリスタ励磁機ではパル
ス状のサイリスタノイズが励磁電流に重畳されている。
このように励磁機やスリップリングは電波雑音の発生源
となっている。更に、回転子には蒸気タービンからの静
電気による帯電や発電に伴う軸電流による帯電などが生
じる。この回転子への帯電を放電させるために回転子軸
に接地ブラシを設けて大地へ放電させる構成が一般的で
あるが、この放電時にも接地ブラシ摺動面の接触状態に
より微小放電が発生して電波雑音が発生する。これらの
電波雑音は、図18,図19における固定子巻線4の主
絶縁層101内で発生するボイド放電による電磁波信号
と類似の周波数特性を示す。
【0013】また、送電系統側からは相分離母線内で発
生する電波雑音や、各種の無線通信波や放送波などが発
電機側に侵入してくる。これらの電波雑音は部分放電を
検出するセンサにも検出される。特に、図20に示した
部分放電センサ9は高周波信号に対して高感度のセンサ
であるため、電波雑音もよく検出する特性を示す。これ
らの電波雑音は部分放電信号よりも強い強度で検出され
る。また、その周波数も部分放電と近い帯域にあり、運
転中の部分放電検出を非常に困難にしている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転電機の異常
検出装置は以上のように構成されているので、運転中に
発生する電波雑音については全く考慮されていなかっ
た。また、運転中に部分放電に基づく信号を検出しよう
としても、電波雑音と部分放電との区別が出来ないため
に電波雑音を含んだ計測結果となり、異常検出の精度が
非常に低くなるという問題点があった。
【0015】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、電波雑音を除去し、回転電機の
運転中に精度よく部分放電を検出できる回転電機の異常
検出装置を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項第1項
に係る回転電機の異常検出装置は、回転電機の固定子巻
線各相のスロットに設置され、スロットにおける部分放
電を検出する複数の部分放電センサ、この部分放電セン
サからの出力信号を入力してフィルタ処理するフィルタ
回路、ピークホールド回路,遅延回路,時間比較回路,
及び除去回路を有し、部分放電センサのそれぞれの検出
信号間の時間差に基づいて電波雑音と部分放電とを判別
すると共に、部分放電の放電発生位置を特定するノイズ
判別回路、部分放電発生に応じて処理を行う部分放電発
生処理回路、並びに処理結果を表示する表示装置を備え
たものである。
【0017】また、請求項第2項に係る回転電機の異常
検出装置は、回転電機の固定子巻線各相のスロットに設
置され、スロットにおける部分放電を検出する複数の部
分放電センサ、この部分放電センサへの電波雑音を検出
する電波雑音センサ、部分放電センサからの出力信号を
入力してフィルタ処理するフィルタ回路、ピークホール
ド回路,遅延回路,時間比較回路,及び除去回路を有
し、部分放電センサのそれぞれ及び電波雑音センサのそ
れぞれの検出信号間の時間差に基づいて電波雑音と部分
放電とを判別するノイズ判別回路、部分放電発生に応じ
て処理を行う部分放電発生処理回路、並びに処理結果を
表示する表示装置を備えたものである。
【0018】また、請求項第3項に係る回転電機の異常
検出装置は、請求項第2項の発明において、回転電機は
発電機であり、この発電機の電波雑音発生源として、回
転子軸接地ブラシ、励磁機、及びスリップリング、並び
に発電機への電波雑音侵入路として、相分離母線、中性
点接地線、及び固定子フレームからのセンサリード取り
出し部の発電機フレーム外部空間における電波雑音をそ
れぞれ検出する電波雑音センサのうちの少なくともいず
れか1つの電波雑音センサを備えたことを特徴とするも
のである。
【0019】また、請求項第4項に係る回転電機の異常
検出装置は、回転電機の固定子巻線各相のスロットに設
置され、スロットにおける部分放電を検出する複数の部
分放電センサ、この部分放電センサへの電波雑音を検出
する電波雑音センサ、部分放電センサからの出力信号を
入力してフィルタ処理するフィルタ回路、ピークホール
ド回路,遅延回路,信号レベル比較回路,時間比較回
路,及び除去回路を有し、部分放電センサのそれぞれ及
び電波雑音センサのそれぞれの検出信号間の時間差が2
00ns以内の信号を単一パルス信号と見なして、この
単一パルス信号の強弱に基づいて電波雑音と部分放電と
を判別するノイズ判別回路、部分放電発生に応じて処理
を行う部分放電発生処理回路、並びに処理結果を表示す
る表示装置を備えたものである。
【0020】
【作用】請求項第1項の発明に係るノイズ判別回路は、
複数の部分放電センサで検出した信号の時間差に基づ
き、固定子巻線の各相のスロットに到達する信号が時間
差ゼロの場合、固定子巻線の劣化によるスロット内での
部分放電信号ではないとし、電波雑音であると判断し
て、部分放電信号と電波雑音とを弁別する。また、部分
放電センサの検出信号に時間差がある場合、一番速く到
達した信号の相における部分放電であるとし、放電発生
位置を特定する。
【0021】また、請求項第2項の発明に係る異常検出
装置は、複数の部分放電センサと共に、電波雑音発生源
や電波雑音侵入路に電波雑音センサを設け、ノイズ判別
回路で、部分放電センサの信号と電波雑音センサの信号
の到達時間差を検出することにより、運転中に発生する
部分放電信号と電波雑音とを弁別する。
【0022】また、請求項第3項の発明に係る回転電機
の異常検出装置は、請求項第2項の発明において、回転
電機が発電機である場合、回転子軸接地ブラシ、励磁
機、スリップリング、相分離母線、中性点接地線、及び
固定子フレームからのセンサリード取り出し部の発電機
フレーム外部空間における電波雑音をそれぞれ検出する
電波雑音センサのうちの少なくともいずれか1つを備え
ることにより、発電機内で発生する電波雑音または発電
機外部から侵入する電波雑音を検出できる。
【0023】また、請求項第4項の発明における回転電
機の異常検出装置は、部分放電センサと電波雑音センサ
とのそれぞれの検出信号間の時間差が200ns以内の
信号を単一パルス信号と見なして、この単一パルス信号
の強弱を比較することにより、部分放電信号と電波雑音
を弁別する。即ち、電波雑音センサの信号が部分放電セ
ンサの信号よりも強いとき、電波雑音であるとし、部分
放電センサの信号が電波雑音センサの信号よりも強いと
き、部分放電信号であるとする。
【0024】
【実施例】実施例1.以下、この発明の実施例1を図に
ついて説明する。図1はこの発明の実施例1に係わる回
転電機の構造を示す縦断面図、図2は実施例1による異
常検出装置を示す構成図で、固定子巻線に近接して設置
した部分放電センサの位置を示すために、回転電機を一
部切り欠いて共に示している。また、図3(a)は固定
子巻線と部分放電センサの配置を示す説明図、図3
(b)は部分放電信号の伝播を示す波形図である。図に
おいて、回転電機1は、固定子フレーム2,固定子鉄心
3,固定子巻線4などからなる固定子と、回転子5とか
ら構成されている。固定子フレーム2に固定子鉄心3が
固定され、この固定子鉄心3の内周面には軸方向に等配
に所定数のスロット6が設けられている。このスロット
6には上下2つの固定子巻線4が収納され、図2に示す
ように、ウエッジ7により固定されている。部分放電セ
ンサ9は白金抵抗体製の測温素子8aと測温素子リード
線8bとから構成され、その周囲をガラスエポキシ積層
板で覆った構成となっている。
【0025】また、図3に示すように部分放電センサ9
a,9b,9cは固定子巻線4のU相,V相,W相の各
相のライン側のスロット6内の上下固定子巻線4間に設
置されている。ここで、部分放電センサ9a,9b,9
cは図2に示す部分放電センサ9と同じものである。ま
た、図2に示すように、部分放電センサ9a,9b,9
cからのリード線19a,19b,19cは、固定子鉄
心3の端部から固定子フレーム2の内側に沿って配線さ
れ、複数のリード線19a,19b,19cは1ケ所に
集められ、端子箱20の端子を介して固定子フレーム2
の外部に導出される。そして、例えば中央操作室の温度
計22に接続される。この実施例では、部分放電センサ
9a,9b,9cから端子箱20までのリード線19
a,19b,19cは全て同じ長さで構成されている。
【0026】さらに、端子箱20出口のリード線19a
には部分放電計測のための検出器として高周波変流器1
0aが設けられている。固定子鉄心3内の複数のスロッ
ト6に設けた他の放電センサ9b,9cのリード線19
b,19cにも同様に検出器10b,10cが設けられ
ている。これらの検出器10a,10b,10cの信号
はそれぞれフィルタ回路23、例えばバンドパスフィル
タ(BPF)を通して、ノイズ判別回路25に伝送され
る。更に、ノイズ判別回路25からの出力結果は処理回
路26,表示装置28,異常表示装置29に伝送される
構成となっている。ここで、この実施例では、検出器1
0a,10b,10cからフィルタ回路23までの信号
ケーブルの距離は全て同じ長さとなるように構成されて
いる。ノイズ判別回路25は、ピークホールド回路3
0,信号レベル比較回路31,時間比較回路32,遅延
回路33,及び除去回路34で構成されている。
【0027】次に、この装置の動作を説明する。この実
施例では回転電機として、例えば発電機について説明す
る。発電機の運転中には固定子巻線4に高電圧が発生し
ている。固定子巻線4の絶縁劣化などにより異常が発生
すると、固定子巻線4に部分放電Aが発生し高周波電流
が流れる。放電による高周波電流は上下の固定子巻線4
と静電結合している部分放電センサ9にも伝播し、部分
放電センサのリード線19を高周波電流が伝播する。こ
の高周波電流を高周波変流器を使った検出器10a、1
0b、10cで検出する。検出された部分放電信号はフ
ィルタ回路23に入力される。部分放電はナノ秒オーダ
の高速現象であり、フィルタ回路23でフィルタ処理し
て、部分放電に基づく高周波成分のみがノイズ判別回路
25に伝送される。
【0028】ところが、部分放電センサ9には部分放電
だけでなく多くの電波雑音も検出される。この電波雑音
を除去するためにノイズ判別回路25ではそれぞれの信
号が分岐され、一方の信号はピークホールド回路30で
高周波信号がピークホールドされ、時間比較回路32に
伝送されて信号時間差が計測される。計測した時間差か
ら部分放電か電磁雑音であるかが判定され、その結果が
除去回路34に伝送される。分岐した他方の信号は遅延
回路33でピークホールド回路30と時間比較回路32
の所用時間分を遅延したあと、除去回路34に伝送され
る。除去回路34では時間比較回路32の結果に基づ
き、部分放電信号であれば通過させ、電波雑音であれば
その間スイッチをOFFにして信号を通過させないよう
にして、部分放電信号と電波雑音とを弁別する。
【0029】ここで、雑音除去の根拠となる部分放電と
電波雑音の信号時間差について説明する。図3(a)は
固定子巻線4内で部分放電が発生したときに放電信号が
巻線内を伝播する経路を示しており、図3(b)はその
信号が部分放電センサ9a,9b,9cに検出される特
性を示したものである。例えば、U相の固定子巻線4で
放電が発生した場合、U相のスロット内に設置された部
分放電センサ9aには放電発生とほぼ同時に信号が検出
される。これに対してV相とW相の放電センサ9b,9
cには巻線の伝播距離に相当する時間Δt1だけ遅れて
検出される。この時間遅れは、例えば5ns程度であ
る。この時間差の計測に当っては信号ケーブルの長さが
影響するが、この実施例では全て同じ長さとなるよう構
成されているので、伝播経路の影響のみが時間差と関係
している。
【0030】一方、電波雑音も部分放電センサ9に検出
される。図4(a)は電波雑音が部分放電センサ9に検
出される伝播経路を示し、図4(b)は検出信号の特性
を示す波形図である。図4を用いて電波雑音と部分放電
信号の検出について説明する。この実施例では、図に示
すように、例えば回転子軸設置ブラシ11からの設置線
12に電波雑音計測のため、電波雑音センサとして例え
ば電磁波センサ13が設けられている。電波雑音発生源
である回転子軸接地ブラシ11で放電が発生すると、放
電信号は接地線12を流れ電磁波センサ13に電磁波セ
ンサ信号13bとして検出される。また、この電磁波信
号は回転子5を伝播して固定子巻線4と静電結合し、固
定子巻線4に高周波電流が流れる。同時に部分放電セン
サ9とも静電結合し、部分放電センサ9に電波雑音が検
出される。これらの信号の到達時間には特徴があり、電
磁波センサ信号13bに対して部分放電センサ9a,9
b,9cの信号はΔt3だけ遅れる。このΔt3は電磁
波信号の伝播時間であり、発電機の構造と関係する。回
転子軸接地ブラシ11の位置が固定子巻線4に近いと短
くなり、遠いと長くなるが、おおむね5〜10nsの範
囲にある。
【0031】一方、部分放電センサ9a,9b,9cの
信号間には到達時間差が無い。回転子5と固定子巻線4
との静電結合による伝播時間はU,V,W相の巻線長さ
に関係なく、回転子5と固定子巻線4との構造で決定さ
れる浮遊静電容量と関係する。回転子5と部分放電セン
サ9a,9b,9cが設置されている固定子巻線4との
構造は全て同じであるために、部分放電センサ9a,9
b,9c間には時間差が生じない。また、励磁機やスリ
ップリングの場合も同様である。
【0032】以上説明したように、固定子巻線4で発生
する部分放電信号の場合には部分放電センサ9a,9
b,9c信号間に時間差があるが、電波雑音の場合には
部分放電センサ9a,9b,9c信号間に時間差が無
い。この現象を利用して部分放電信号と電波雑音を判別
することができる。この実施例では電磁波センサ13を
設けているが、このセンサ13がなくても、部分放電セ
ンサ9a,9b,9cの信号の時間差が無い場合は電波
雑音とみなすことができ、部分放電信号と電波雑音を判
別できる。また、図3で説明したように、部分放電セン
サ9a,9b,9cの信号間で時間差がある場合、部分
放電の放電発生位置を特定できる。
【0033】上記の特性より、検出信号間の時間差に基
づいてノイズ判別回路25で部分放電信号と電波雑音と
を判別する。時間比較回路32の結果は除去回路34に
伝送される。除去回路34ではこの時間差に基づいて部
分放電か電波雑音かを判定し、遅延回路30からの信号
ゲートをON,OFFして部分放電信号のみを通過さ
せ、部分放電発生処理回路26に伝送する。
【0034】部分放電発生処理回路26では放電波形を
記録すると共に放電発生頻度分布や放電発生位相特性を
計測する。この処理結果を表示装置28に伝送すると共
に記録する。また、これら諸特性の経時変化を記録し、
更に登録した過去の統計データや異常判定データと比較
して絶縁異常の程度を判定して、表示装置28に伝送す
る。表示装置28ではそれらの諸特性を表示し、異常が
判定された場合には異常表示装置に伝送して、異常表示
と共に警報が発する。
【0035】このように、部分放電信号と電波雑音を弁
別して電波雑音を取り除くことにより、放電電荷量の小
さい部分放電も計測でき、運転中に回転電機の部分放電
を精度良く計測できる。また、部分放電発生相を特定す
ることができ、さらに異常検出精度が向上する。
【0036】実施例2.図5はこの発明の実施例2によ
る異常検出装置に係り、回転電機、この実施例の場合は
例えば発電機1へのセンサの設置場所を示す説明図、図
6は実施例2に係り、固定子巻線4内での各センサの配
線場所を示す説明図、図7は実施例2による異常検出装
置を示す構成図で、固定子巻線に近接して設置した部分
放電センサの位置を示すために、発電機を一部切り欠い
て共に示している。実施例1と同一符号は同一、または
相当部分を示す。
【0037】図5において、回転子5には回転子軸接地
ブラシ11が設けられ、回転子軸接地ブラシ11には接
地線12が接続されている。この接地線12に回転子軸
接地ブラシ11からの雑音を検出するための電波雑音セ
ンサとして、例えば高周波交流器で構成された第1電磁
波センサ13が取り付けられている。励磁機(図示して
いないが、Bに接続されている)及びスリップリング1
4の近傍には、スリップリング14からの雑音を検出す
るための第2電磁波センサ15と励磁機からの雑音を検
出するための第3電磁波センサ15’(図示せず)とし
て磁界プローブが設置されている。固定子巻線4から送
電系統に接続されている相分離母線16のシールド接地
線17にも同様に第4電磁波センサ18が設けられてい
る。また、部分放電センサ9のリード線19a,19
b,19cが固定子フレーム2から外部に導出される端
子箱20の近傍には発電機外部の電波雑音を検出するた
めの第5電磁波センサ21としてアンテナが配置されて
いる。
【0038】さらに図6に示すように、固定子巻線4の
中性点接地線35には、中性点接地線から発電機側に侵
入する雑音を検出するため、高周波変流器を使った第6
電磁波センサ36が設置されている。図7に示すよう
に、実施例1と同様、検出器10a,10b,10cの
信号はそれぞれフィルタ回路23を通して、ノイズ判別
回路25に伝送され、更に部分放電発生処理回路26,
表示装置28,異常表示装置29に伝送される構成とな
っている。ノイズ判別回路25はピークホールド回路3
0,時間比較回路32,遅延回路33,除去回路34で
構成される。
【0039】また、図5に示した第1電磁波センサ13
の信号13bと、第2電磁波センサ15の信号15b
と、第4電磁波センサ18の信号18bと、第5電磁波
センサ21の信号21bと、図6に示した第6電磁波セ
ンサ36の信号36bも、フィルタ回路23h、23
i、23j、23k、23lとピークホールド回路30
h〜30lを通してノイズ判別回路25に伝送される構
成となっている。
【0040】次に、実施例2の動作について説明する。
図8(a)に示すように、固定子巻線4内で部分放電A
が発生したとする。この時の部分放電信号が、部分放電
センサ9a,9b,9cに検出される時間差は実施例1
で説明した通りである。この部分放電信号は回転子軸接
地ブラシ11や励磁機、スリップリング14に設けた第
1,第2電磁波センサ13,15に検出される場合と検
出されない場合とがある。検出される場合は図8(b)
に示すように、放電センサ9aの信号に対してΔt2だ
け遅れて検出される。部分放電センサ9b,9cで検出
される信号も放電センサ9aの信号に対してΔt1だけ
遅れて検出される。実施例1で述べたようにΔt1はお
よそ5ns程度である。Δt2は放電信号が固定子巻線
4から回転子5に結合して電磁波センサに到達する伝播
経路と関係しており、発電機1の構造で決まる。われわ
れの計測では300MW級の発電機で5〜10nsであ
り、およそ10ns程度の遅れが生じる。計測の結果、
この部分放電信号が部分放電センサと電磁波センサに到
達する時間差を見ると、必ず部分放電センサへの到達が
早かった。
【0041】一方、部分放電センサ9には発電機1内外
で発生する各種の雑音が数多く検出される。部分放電信
号を感度よく計測するためには、これらの雑音を除去す
る必要がある。発電機1内の回転子軸設置ブラシ11で
発生する電波雑音が部分放電センサと電磁波センサに到
達する時間差を見ると、図4で説明した通り電磁波セン
サの方に早く到達する。発電機内の他の雑音発生源であ
る励磁機(図示せず)やスリップリング14で発生する
電波雑音についても検討した結果、第2電磁波センサ1
5や第3電磁波センサ15’に早く検出され、一定時間
後に放電センサ9a,9b,9cに検出されることが判
明した。
【0042】次に、発電機1の外部で発生する電波雑音
の伝播経路と到達時間について説明する。図5におい
て、相分離母線16では母線の支持絶縁物37に異常が
発生した場合に、支持絶縁物部37で部分放電が発生す
る。この実施例では発電機の絶縁異常検出を目的として
いるので、相分離母線16の部分放電は雑音と判定す
る。また、相分離母線16が接続されている送電系統側
からも、サージその他の電波雑音が発電機側に侵入して
来る。これらの電波雑音は相分離母線16やシールド3
8を伝播して発電機1側に侵入する。相分離母線16に
流れる電波雑音は相分離母線16とシールド38との静
電結合によりシールド38にも高周波電流が流れ、シー
ルド接地線17を通って対地へと流れる。このシールド
接地線17に流れる高周波電流を第4電磁波センサ18
で検出する。相分離母線16から固定子巻線4までは長
い距離を伝播するので、高周波電流の多くは減衰し、部
分放電センサ9には低周波信号として検出される場合が
多い。この低周波信号はフィルタ回路23jで除去する
ことが容易である。減衰が少ない信号が伝播して来た場
合には、第4電磁波センサ18の検出信号に対して、分
放電センサ9の検出信号に時間遅れが生じる。この時間
遅れを検知することによって電波雑音を判別することが
できる。
【0043】中性点接地線35からは発電所内で使用さ
れている機器からの電波雑音の侵入が考えられるが、こ
の場合も相分離母線16からの侵入と同様な現象とな
り、第6電磁波センサ36の検出信号に対して部分放電
センサ9の検出信号に時間遅れが生じる。
【0044】次に、発電機1の外部からの電波雑音の影
響について説明する。発電機1の外部の電波雑音が部分
放電計測の障害となるのは、リード線19a,19b,
19cへ誘導により電波雑音が重畳するためで、この誘
導を受ける主な部分は端子箱20部分の検出器10a,
10b,10cの取り付け部である。従って、外部電波
雑音は部分放電センサ9a,9b,9c信号と第5電磁
波センサ21の信号21bとに同時に検出される。
【0045】各電磁波センサの信号13b,15b,1
8b,21b,36bは、図7に示すように、それぞれ
フィルタ回路23h〜23lを通り、ピークホールド回
路30h〜30lでピークホールドされて、ノイズ判別
回路25の時間比較回路32に伝送される。時間比較回
路32では部分放電センサ信号と比較し到達時間差から
部分放電信号と電波雑音を判別する。図9に比較器32
での判別理論を示す。図にはピークホールド回路30で
の信号の立ち上がりタイミングを元に波形整形した矩形
波信号で表示しており、比較器32では各センサの矩形
波信号の立ち上がり時間差を計測している。
【0046】この判定理論では、部分放電の場合は部分
放電センサ9a,9b,9cいずれかの信号検知後に、
電磁波センサの信号13b,15b,18b,36bの
いずれかが検知される。電波雑音の場合は電磁波センサ
信号13b,15b,18b,36bのいずれかが検知
された後に部分放電センサ9a,9b,9cが検知され
る。このときのΔt1〜t8の時間は上記のように発電
機の構造と関係する値となる。また、例えば電磁波セン
サ信号15bが検知されてΔt4後に部分放電センサ9
a信号が検知された時、この信号は電波雑音と判別され
る。この時部分放電センサ9a信号とほぼ同時に部分放
電センサ9b,9c信号も検知され、少し遅れて電磁波
センサ13b信号も検知されるが、既に電波雑音と判定
されているのでこの時間差は考慮に入れなくてもよい。
【0047】更に、発電機1の外部の電波雑音の場合
は、第5電磁波センサ21の信号21bと部分放電セン
サ9a,9b,9cの信号とが同時に検出される。ま
た、実施例1と同様、部分放電センサ間の時間差によっ
て、部分放電発生相も特定できる。例えば、部分放電セ
ンサ9a信号を検知したΔt1後に部分放電センサ9
b,9c信号を検知し、更にΔt2後に第1電磁波セン
サ13bの信号を検知した場合は部分放電である。ま
た、部分放電センサ9aが挿入されているU相での部分
放電と判定できる。部分放電センサ9b,9c信号の場
合も同様である。
【0048】時間比較器32で部分放電信号と電波雑音
とに判定された信号は、除去回路34に伝送される。除
去回路34では時間比較器32からの信号に基づいて、
遅延回路30からの信号ゲートをON,OFFすること
により、部分放電信号のみを通過させて部分放電発生処
理回路26に伝送する。部分放電発生処理回路26,表
示装置28,異常表示装置29の構成及び動作は実施例
1と同じである。
【0049】以上説明したように、固定子巻線4で発生
する部分放電信号と、発電機内部で発生する電波雑音
と、発電機外部から侵入する電波雑音とには、各センサ
で検出した信号に時間差がある。この時間差に基づい
て、部分放電信号と電波雑音を弁別して電波雑音を取り
除くことにより、放電電荷量の小さい部分放電も計測で
き、運転中に回転電機の部分放電を精度良く計測でき
る。また、部分放電発生相を特定することができ、さら
に異常検出精度が向上する。
【0050】実施例1,実施例2では、回転電機として
発電器の場合を説明したが、これに限るものではなく、
他の回転電機にも適用できる。また、電波雑音発生源と
して、回転子軸接地ブラシ、励磁機、スリップリングに
おける電波雑音を検出する電波雑音センサを設けたとし
たが、これに限るものではなく、他の電波雑音が発生す
ると考えられる場所に電波雑音センサを設置した構成に
すれば良い。また、上記の箇所すべてに設けなくても良
く、例えば、一番問題となる箇所に1つ設けても良い。
また、電波雑音侵入路として、相分離母線、中性点接地
線、固定子フレームからのセンサリード取り出し部の発
電機フレーム外部空間における電波雑音を検出する電波
雑音センサを設けたとしたが、これに限るものではな
く、他の電波雑音が侵入すると考えられる場所に電波雑
音センサを設置した構成にすれば良い。また、上記の箇
所すべてに設けなくても良く、例えば、一番問題となる
箇所に1つ設けても良い。
【0051】実施例3.実施例2では回転子軸接地ブラ
シ11で発生する電波雑音を検出する電波雑音センサと
して、接地線12に高周波変流器を用いた電磁波センサ
を設ける例について説明したが、これに限るものではな
い。他の実施例を図10,11,12について説明す
る。図10において、回転子5には絶縁リング40に支
持された円筒状の電極41aがフレーム2に取り付けら
れている。この絶縁リング40と電極41aは分割して
着脱が可能である。電極41aは回転子5と静電結合し
ており、回転子5の軸を経由してフレーム2内部に伝播
する雑音を検出し、この電極41aに接続したリード線
47をフィルタ回路23を介してノイズ判別回路に入力
する。この後の処理は、実施例2と同様である。また、
図11のように磁界プローブ42を回転子5に近接して
設置することによっても、回転子5の軸を経由してフレ
ーム2内部に伝播する雑音を検出することができる。さ
らに、図12のようにアンテナ43を回転子5に近接し
て設置することによっても同様の効果を奏する。図12
にはアンテナ43として八木アンテナを図示したが、フ
ェライトバーアンテナなどの小型アンテナでも同様の効
果が得られる。部分放電センサ9a,9b,9c、フィ
ルタ回路23、ノイズ判別回路25、処理回路26、表
示装置28、異常表示装置29の構成及び動作は実施例
2と同様である。
【0052】実施例4.さらに、実施例2ではスリップ
リング14からの電波雑音を検出するセンサとして磁界
プローブを設ける構成について説明したが、他の実施例
を図13、14について説明する。図13において、ス
リップリングハウジング44内の回転子5にはスリップ
リング14があり、ブラシ45を通して励磁電流が供給
される。さらに絶縁治具(図示せず)に支持された半円
筒状の電極41bがフレーム2に取り付けられている。
電極41bは回転子5、スリップリング14、ブラシ4
5と静電結合しており、励磁機側の回転子5軸を経由し
てフレーム5内部に伝播する雑音を検出する。この他に
も図14のようにフェライトバーアンテナ46をブラシ
45に近接して設置することによっても同様の効果が得
られる。部分放電センサ9a,9b,9c、フィルタ回
路23、ノイズ判別回路25、処理回路26、表示装置
28、異常表示装置29の構成及び動作は実施例2と同
じである。
【0053】実施例5.図15は実施例5による異常検
出装置を示す構成図で、固定子巻線に近接して設置した
部分放電センサの位置を示すために、発電機を一部切り
欠いて共に示している。実施例2と同一符号は同一、ま
たは相当部分を示している。実施例5では図15に示す
ように、ノイズ判別回路25はピークホールド回路3
0,信号強度比較回路31,同期比較回路39,遅延回
路33,除去回路34で構成されている。
【0054】次いで動作について説明する。実施例2で
は各センサ間の信号の到達時間差から部分放電信号と電
波雑音を判別したが、実施例5では複数信号間の到達時
間差が200ns以下の信号を単一パルス信号として取
り扱い、その単一パルス信号の強弱に基づいて、部分放
電信号と電波雑音を判別する。以下にその判別の根拠を
説明する。図16は、電波雑音センサと部分放電センサ
の2つセンサに検出された信号の同期性を説明する説明
図である。図は電磁雑音センサと部分放電センサの検出
信号の時間経過を示している。発電機の運転中に計測し
た結果、2つのセンサの信号間には(イ),(ハ)にお
けるΔt10のように、5〜10ns程度の短い時間差
で計測されるものと、(ロ)におけるΔt20のように
200ns以上の間隔計測されるものとに大別される。
この2種類の信号間隔はつぎの理由に基づいている。
【0055】実施例2で述べたように、発電機の場合の
単一発生源からの信号が部分放電センサと電磁波センサ
に検出される時間差は、発電機内部で発生した電波雑音
の場合が約5〜10nsであり、外部で発生した電波雑
音の場合ほぼ0である。外部から雑音が侵入する場合も
5〜10ns程度であり、この時間差がΔt10であ
る。この時間差Δt10は発電機の構造に基づく伝播経
路と信号が光速で伝播することから考えて200nsを
越えることは無い。従って、200ns以下の信号は単
一発生源からの単一パルス信号として取り扱うことがで
きる。
【0056】固定子巻線4で部分放電が発生した場合
は、その多くの信号は第1,第2電磁波センサ13,1
5には検出されないが、若干は弱い強度で検出される場
合があり、その時間差も5〜10ns程度である。そこ
で、図15に示すノイズ判別回路25では、部分放電セ
ンサ信号と電波雑音センサ信号はそれぞれ分岐され、同
期比較回路39と信号強度比較回路31に伝送されて、
同期性と共に信号強度が比較される。信号強度は図16
に示すごとく、電波雑音センサ信号の波高値をa,c、
部分放電センサ信号の波高値をb,dとすると、電波雑
音が検出された場合はa>bとなり、部分放電が検出さ
れた場合はc<dとなる。
【0057】一方、2つの信号時間差が200ns以上
のΔt20の信号は、伝播特性から判断して単一発生源
のものとは考えられず、別々に発生した2つの信号であ
る。従って、200ns以上の間隔があり部分放電セン
サに検出された信号は部分放電と判定することができ
る。
【0058】以上のような認識方法で複数の部分放電セ
ンサ信号と電磁波センサ信号の同期性と信号強度から部
分放電信号と電波雑音との判別理論を示したのが図17
である。部分放電センサ9a,9b,9c及び電波雑音
センサ13b,15b’,15b,18b,21b,3
6bのそれぞれで検出された信号の強弱に応じた判定結
果を示している。図中の○印は一定レベル以上の信号を
検出したことを表し、二重丸印は強い信号検出を表す。
信号強度は同一パルスによる校正値によって強弱を判定
する。この図に示すように、部分放電センサにのみ検出
されたものは部分放電と判定する。部分放電センサと電
磁波センサとの信号が同期しているものはその信号強度
から判定し、部分放電センサの信号強度が大きいものは
部分放電であるとする。またこの信号強度から、双方が
同程度または電磁波センサの信号が大きい場合には雑音
として判別することができる。
【0059】実施例2では5〜10nsの時間差を判別
するために高速処理回路が必要であり、このための計測
回路が高価となるが、実施例5では信号時間差を正確に
計測する必要がなく、200nsの範囲に有るかどうか
の同期性のみを検出することで判別することができる。
従って、安価な素子で装置を構成することができると同
時に、その制御も容易な回転電機の異常検出装置が得ら
れる。
【0060】なお、上記実施例では、表示装置28と異
常表示装置29を別々に設けているが、1つの表示装置
で兼ねても良い。また、上記実施例では信号ケーブルの
長さをすべて一致させ、検出信号間の時間差に基づいて
判定したが、設置位置などの条件で、同一の長さにでき
ない場合は、この長さに応じた時間差を予め考慮すれば
同様にして判定できる。
【0061】
【発明の効果】以上のように、請求項第1項の発明によ
れば、回転電機の固定子巻線各相のスロットに設置さ
れ、スロットにおける部分放電を検出する複数の部分放
電センサ、この部分放電センサからの出力信号を入力し
てフィルタ処理するフィルタ回路、ピークホールド回
路,遅延回路,時間比較回路,及び除去回路を有し、部
分放電センサのそれぞれの検出信号間の時間差に基づい
て電波雑音と部分放電とを判別すると共に、部分放電の
放電発生位置を特定するノイズ判別回路、部分放電発生
に応じて処理を行う部分放電発生処理回路、並びに処理
結果を表示する表示装置を備えたことにより、運転中に
部分放電を精度よく計測するできると共に部分放電発生
相を特定することができ、異常検出の精度が向上できる
回転電機の異常検出装置が得られる効果がある。
【0062】また、請求項第2項の発明によれば、回転
電機の固定子巻線各相のスロットに設置され、スロット
における部分放電を検出する複数の部分放電センサ、こ
の部分放電センサへの電波雑音を検出する電波雑音セン
サ、部分放電センサからの出力信号を入力してフィルタ
処理するフィルタ回路、ピークホールド回路,遅延回
路,時間比較回路,及び除去回路を有し、部分放電セン
サのそれぞれ及び電波雑音センサのそれぞれの検出信号
間の時間差に基づいて電波雑音と部分放電とを判別する
ノイズ判別回路、部分放電発生に応じて処理を行う部分
放電発生処理回路、並びに処理結果を表示する表示装置
を備えたことにより、運転中に部分放電を精度よく計測
できる回転電機の異常検出装置が得られる効果がある。
【0063】また、請求項第3項の発明によれば、請求
項第2項の発明において、回転電機は発電機であり、こ
の発電機の電波雑音発生源として、回転子軸接地ブラ
シ、励磁機、及びスリップリング、並びに発電機への電
波雑音侵入路として、相分離母線、中性点接地線、及び
固定子フレームからのセンサリード取り出し部の発電機
フレーム外部空間における電波雑音をそれぞれ検出する
電波雑音センサのうちの少なくともいずれか1つの電波
雑音センサを備えたことにより、発電機の運転中に発生
するさまざまな電波雑音を除去でき、運転中に部分放電
を精度よく計測することができる回転電機の異常検出装
置が得られる効果がある。
【0064】また、請求項第4項の発明によれば、回転
電機の固定子巻線各相のスロットに設置され、スロット
における部分放電を検出する複数の部分放電センサ、こ
の部分放電センサへの電波雑音を検出する電波雑音セン
サ、部分放電センサからの出力信号を入力してフィルタ
処理するフィルタ回路、ピークホールド回路,遅延回
路,信号レベル比較回路,時間比較回路,及び除去回路
を有し、部分放電センサのそれぞれ及び電波雑音センサ
のそれぞれの検出信号間の時間差が200ns以内の信
号を単一パルス信号と見なして、この単一パルス信号の
強弱に基づいて電波雑音と部分放電とを判別するノイズ
判別回路、部分放電発生に応じて処理を行う部分放電発
生処理回路、並びに処理結果を表示する表示装置を備え
たことにより、運転中に部分放電を精度よく計測でき、
且つ安価な素子で装置を構成できると共にその制御が容
易な回転電機の異常検出装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係る回転電機の構造を示
す縦断面図である。
【図2】実施例1による異常検出装置を示す構成図で、
固定子巻線に近接して設置した部分放電センサの位置を
示すために、回転電機の部分断面と共に示している。
【図3】実施例1に係る固定子巻線と部分放電センサの
配置及び部分放電信号の伝播波形を示す説明図である。
【図4】実施例1に係り、電波雑音が部分放電センサに
検出される伝播経路及び検出信号の特性を示す説明図で
ある。
【図5】この発明の実施例2による異常検出装置に係
り、発電機へのセンサの設置場所を示す説明図である。
【図6】実施例2に係り、固定子巻線内での各センサの
配線場所を示す説明図である。
【図7】実施例2による異常検出装置を示す構成図で、
固定子巻線に近接して設置した部分放電センサの位置を
示すために、発電機の部分断面と共に示している。
【図8】実施例2に係る固定子巻線と部分放電センサの
配置及び部分放電信号の伝播波形を示す説明図である。
【図9】実施例2に係る到達時間差による部分放電と雑
音の判別理論を説明する説明図である。
【図10】この発明の実施例3に係る回転子軸接地ブラ
シに電波雑音センサを示す構成図である。
【図11】実施例3に係る回転子軸接地ブラシに電波雑
音センサを示す構成図である。
【図12】実施例3に係る回転子軸接地ブラシに電波雑
音センサを示す構成図である。
【図13】この発明の実施例4に係るスリップリングの
電波雑音センサを示す構成図である。
【図14】実施例4に係るスリップリングの電波雑音セ
ンサを示す構成図である。
【図15】この発明の実施例5による異常検出装置を示
す構成図で、固定子巻線に近接して設置した部分放電セ
ンサの位置を示すために、発電機の部分断面と共に示し
ている。
【図16】実施例5に係り、電波雑音センサと部分放電
センサの2つセンサに検出された信号の同期性を説明す
る説明図である。
【図17】実施例5に係り、部分放電センサ及び電波雑
音センサのそれぞれで検出された信号の強弱に応じた判
定結果を示す説明図である。
【図18】従来の高圧回転電機のコロナ検出装置の要部
を示す断面構成図である。
【図19】従来のコロナ検出装置の他の例の要部を示す
断面構成図である。
【図20】従来の回転電機の異常検出装置を示す構成図
で、固定子巻線に近接して設置した部分放電センサの位
置を示すために、発電機を一部切り欠いて共に示してい
る。
【符号の説明】
1 回転電機 2 固定子フレーム 3 固定子鉄芯 4 固定子巻線 5 回転子 6 スロット 9 部分放電センサ 10a〜10c 検出器 11 回転子軸接地ブラシ 12 接地線 13,15,18,21,36 電波雑音センサ 13b,15b,18b,21b,36b 電波雑音セ
ンサ信号 14 スリップリング 16 相分離母線 17 シールド接地線 19a〜19c 部分放電センサリード線 20 端子箱 22 温度測定器 23 フィルタ回路 23a〜23l フィルタ回路 25 ノイズ判別回路 26 部分放電発生処理回路 28 表示装置 29 異常表示装置 30 ピークホールド回路 31 信号レベル比較回路 32 時間比較回路 33 遅延回路 34 除去回路 35 中性点接地線 39 同期比較回路 40 絶縁リング 41 電極 42 磁界プローブ 43 アンテナ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】さらに、端子箱20出口のリード線19a
には部分放電計測のための検出器として高周波変流器1
0aが設けられている。固定子鉄心3内の複数のスロッ
ト6に設けた他の放電センサ9b,9cのリード線19
b,19cにも同様に検出器10b,10cが設けられ
ている。これらの検出器10a,10b,10cの信号
はそれぞれフィルタ回路23、例えばバンドパスフィル
タ(BPF)を通して、ノイズ判別回路25に伝送され
る。更に、ノイズ判別回路25からの出力結果は処理回
路26,表示装置28,異常表示装置29に伝送される
構成となっている。ここで、この実施例では、検出器1
0a,10b,10cからフィルタ回路23までの信号
ケーブルの距離は全て同じ長さとなるように構成されて
いる。ノイズ判別回路25は、ピークホールド回路3
,時間比較回路32,遅延回路33,及び除去回路3
4で構成されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】一方、電波雑音も部分放電センサ9に検出
される。図4(a)は電波雑音が部分放電センサ9に検
出される伝播経路を示し、図4(b)は検出信号の特性
を示す波形図である。図4を用いて電波雑音と部分放電
信号の検出について説明する。この実施例では、図に示
すように、例えば回転子軸接地ブラシ11からの接地
12に電波雑音計測のため、電波雑音センサとして例え
ば電磁波センサ13が設けられている。電波雑音発生源
である回転子軸接地ブラシ11で放電が発生すると、放
電信号は接地線12を流れ電磁波センサ13に電磁波セ
ンサ信号13bとして検出される。また、この電磁波信
号は回転子5を伝播して固定子巻線4と静電結合し、固
定子巻線4に高周波電流が流れる。同時に部分放電セン
サ9とも静電結合し、部分放電センサ9に電波雑音が検
出される。これらの信号の到達時間には特徴があり、電
磁波センサ信号13bに対して部分放電センサ9a,9
b,9cの信号はΔt3だけ遅れる。このΔt3は電磁
波信号の伝播時間であり、発電機の構造と関係する。回
転子軸接地ブラシ11の位置が固定子巻線4に近いと短
くなり、遠いと長くなるが、おおむね5〜10nsの範
囲にある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】次に、発電機1の外部で発生する電波雑音
の伝播経路と到達時間について説明する。図5におい
て、相分離母線16では母線の支持絶縁物37に異常が
発生した場合に、支持絶縁物部37で部分放電が発生す
る。この実施例では発電機の絶縁異常検出を目的として
いるので、相分離母線16の部分放電は雑音と判定す
る。また、相分離母線16が接続されている送電系統側
からも、サージその他の電波雑音が発電機側に侵入して
来る。これらの電波雑音は相分離母線16やシールド3
8を伝播して発電機1側に侵入する。相分離母線16に
流れる電波雑音は相分離母線16とシールド38との静
電結合によりシールド38にも高周波電流が流れ、シー
ルド接地線17を通って対地へと流れる。このシールド
接地線17に流れる高周波電流を第4電磁波センサ18
で検出する。相分離母線16から固定子巻線4までは長
い距離を伝播するので、高周波電流の多くは減衰し、部
分放電センサ9には低周波信号として検出される場合が
多い。この低周波信号はフィルタ回路23jで除去する
ことが容易である。減衰が少ない信号が伝播して来た場
合には、第4電磁波センサ18の検出信号に対して、
分放電センサ9の検出信号に時間遅れが生じる。この時
間遅れを検知することによって電波雑音を判別すること
ができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】実施例1,実施例2では、回転電機として
発電の場合を説明したが、これに限るものではなく、
他の回転電機にも適用できる。また、電波雑音発生源と
して、回転子軸接地ブラシ、励磁機、スリップリングに
おける電波雑音を検出する電波雑音センサを設けたとし
たが、これに限るものではなく、他の電波雑音が発生す
ると考えられる場所に電波雑音センサを設置した構成に
すれば良い。また、上記の箇所すべてに設けなくても良
く、例えば、一番問題となる箇所に1つ設けても良い。
また、電波雑音侵入路として、相分離母線、中性点接地
線、固定子フレームからのセンサリード取り出し部の発
電機フレーム外部空間における電波雑音を検出する電波
雑音センサを設けたとしたが、これに限るものではな
く、他の電波雑音が侵入すると考えられる場所に電波雑
音センサを設置した構成にすれば良い。また、上記の箇
所すべてに設けなくても良く、例えば、一番問題となる
箇所に1つ設けても良い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 研二 大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電 力株式会社内 (72)発明者 田中 高穂 大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電 力株式会社内 (72)発明者 兼田 ▲吉▼治 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内 (72)発明者 伊藤 恵一 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内 (72)発明者 木村 健 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内 (72)発明者 北村 重雄 神戸市兵庫区和田崎町1丁目1番2号 三 菱電機株式会社神戸製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転電機の固定子巻線各相のスロットに
    設置され、上記スロットにおける部分放電を検出する複
    数の部分放電センサ、この部分放電センサからの出力信
    号を入力してフィルタ処理するフィルタ回路、ピークホ
    ールド回路,遅延回路,時間比較回路,及び除去回路を
    有し、上記部分放電センサのそれぞれの検出信号間の時
    間差に基づいて電波雑音と部分放電とを判別すると共
    に、上記部分放電の放電発生位置を特定するノイズ判別
    回路、部分放電発生に応じて処理を行う部分放電発生処
    理回路、並びに上記処理結果を表示する表示装置を備え
    た回転電機の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 回転電機の固定子巻線各相のスロットに
    設置され、上記スロットにおける部分放電を検出する複
    数の部分放電センサ、この部分放電センサへの電波雑音
    を検出する電波雑音センサ、上記部分放電センサからの
    出力信号を入力してフィルタ処理するフィルタ回路、ピ
    ークホールド回路,遅延回路,時間比較回路,及び除去
    回路を有し、上記部分放電センサのそれぞれ及び上記電
    波雑音センサのそれぞれの検出信号間の時間差に基づい
    て電波雑音と部分放電とを判別するノイズ判別回路、部
    分放電発生に応じて処理を行う部分放電発生処理回路、
    並びに上記処理結果を表示する表示装置を備えた回転電
    機の異常検出装置。
  3. 【請求項3】 回転電機は発電機であり、この発電機の
    電波雑音発生源として、回転子軸接地ブラシ、励磁機、
    及びスリップリング、並びに上記発電機への電波雑音侵
    入路として、相分離母線、中性点接地線、及び固定子フ
    レームからのセンサリード取り出し部の発電機フレーム
    外部空間における電波雑音をそれぞれ検出する電波雑音
    センサのうちの少なくともいずれか1つの電波雑音セン
    サを備えたことを特徴とする請求項第2項記載の回転電
    機の異常検出装置。
  4. 【請求項4】 回転電機の固定子巻線各相のスロットに
    設置され、上記スロットにおける部分放電を検出する複
    数の部分放電センサ、この部分放電センサへの電波雑音
    を検出する電波雑音センサ、上記部分放電センサからの
    出力信号を入力してフィルタ処理するフィルタ回路、ピ
    ークホールド回路,遅延回路,信号レベル比較回路,時
    間比較回路,及び除去回路を有し、上記部分放電センサ
    のそれぞれ及び上記電波雑音センサのそれぞれの検出信
    号間の時間差が200ns以内の信号を単一パルス信号
    と見なして、この単一パルス信号の強弱に基づいて電波
    雑音と部分放電とを判別するノイズ判別回路、部分放電
    発生に応じて処理を行う部分放電発生処理回路、並びに
    上記処理結果を表示する表示装置を備えた回転電機の異
    常検出装置。
JP5179296A 1993-07-20 1993-07-20 回転電機の異常検出装置 Pending JPH0739111A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000329833A (ja) * 1999-05-24 2000-11-30 Mitsubishi Electric Corp 回転電機の異常検出装置
WO2012110138A1 (de) * 2011-02-16 2012-08-23 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Interlockschalter-montagevorrichtung, hochvoltsystem mit einer derartigen interlockschalter-montagevorrichtung und elektro- oder hybridfahrzeug mit derartigen interlockschalter-montagevorrichtung und einem hochvoltsystem
JPWO2021117223A1 (ja) * 2019-12-13 2021-12-09 三菱電機株式会社 回転電機の検査装置、回転電機、及び回転電機の検査方法

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