JPH0739060Y2 - 光学式ディスク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は例えばコンパクトディスク（CD）などのピッ
ト、反射膜を有する光学式ディスクに関するものであ
る。

〈従来技術とその問題点〉 音楽と動画が入ったディスクとして最近CD−Ｖと呼ばれ
る直径120mmのディスクが市場に登場して来た。

これは従来の音楽用のコンパクト・ディスク（CD−DA）
と比較して動画が１タイトル記録されているCDとして、
CD−DAと異なることをユーザーに知らせるために、金色
をしたゴールデン・ディスクにすることにしている。

該、CD−Ｖは、ディスクを製造する際、透明な黄色に着
色したポリカーボネートを射出成形により、情報の記録
されたピットの成形されたスタンパを金型内に挿入し転
写したディスクにアルミ蒸着し、黄色透明なUV硬化型保
護膜をスピンコートすることで、金色のディスクとして
得られるものである。

しかしこのようなCD−Ｖでは、ポリカーボネート等の樹
脂中に透明黄色顔料あるいは染料等を添加するため，ポ
リカーボネートを射出成形する際高温で可塑化されるた
め，着色剤の対熱性あるいは成形前に高温で乾燥するた
め着色剤の樹脂ペレットからのブリードなどが生じやす
いなどの作業性の問題が生じやすい。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は以上の如くの現況に鑑みてなされたものであ
り、２層からなる透明樹脂層の一方の表面にピットが形
成され、該ピットに金属反射膜が設けられ、さらに保護
コートレーベル印刷が順に施こされた光学式ディスクに
おいて、 該ピットが形成される側の透明樹脂層中に、黄色透明な
着色材料が添加されてあり、該保護層は透明な黄色に着
色したアクリル系の塗料により構成されてあることを特
徴として高品質で鮮やかなゴールデン色が安価に得られ
るようにした光学式ディスクを提供するものである。

〈実施例〉 以下本考案について具体的実施例により、詳細に説明す
る。

CDの構造は、第１図に示す如く情報読取り面側のポリカ
ーボネートなどよりなる樹脂1,2、情報が記録された凹
凸を有する反射膜４、該反射膜を保護するための保護コ
ート層６、所望の文字、絵柄などが印刷されたレーベル
印刷８よりなる。

ここで反射膜４はアルミニウムからなる金属膜で形成さ
れてあり、スパッタリングにより樹脂２に膜付けられて
成るものである。また該樹脂２中には、ポリカーボネー
ト樹脂中に黄色透明な着色材料を用いてある。

本考案のディスクはいはゆる2P法により得られ，スタン
パーに黄色の着色材料が添加されたホリカーボネート樹
脂２を流し込み，そして予め硬化されてあるポリカーボ
ネート樹脂１とで挟み込み圧力を加えることで得られ
る。

すなわち透明な黄色に着色された流動性を有した未硬化
の液状のエポキシ，ウレタン，アクリルなどの樹脂を情
報の記録されたスタンパ上に適量スピンコートし樹脂２
とし，その上に予め射出成形により得られた両面鏡面の
無色透明なポリカーボネート板を重ね樹脂１とする。上
部から紫外線或いは電子線を照射し，重合硬化しディス
ク上にピットを転写させる。この場合液状ポリマーには
射出成形の様な高温高圧がかからないため添加する黄色
顔料或いは染料の選定の範囲が広がり，射出成形で生じ
やすい高温乾燥時のペレットからのブリードなどもない
ため作業性がよい。

これは一般に着色材料は熱，圧力により変色し易いた
め,2P法にすれば成形の際の非常に高い熱，圧力を押さ
えられるためである。

なお保護コート６は黄色透明着色したUV硬化型アクリル
樹脂をスピンコートすることで得られる。

〈効果〉 本考案は以上の如くであり、めんどうな工程を必要とす
ることなく、低コストな材料により、日光に対しても脱
色しにくく黄金色を有する光ディスクが得られるものと
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による光ディスクの一例を示す断面の説
明図。 1,2……樹脂、４……反射膜（ピット） ６……保護コート、８……レーベル印刷 10……光ディスク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】２層からなる透明樹脂層の一方の表面にピ
   ットが形成され、該ピットに金属反射膜が設けられ、さ
   らに保護コートレーベル印刷が順に施こされた光学式デ
   ィスクにおいて、 該ピットが形成される側の透明樹脂層中に、黄色透明な
   着色材料が添加されてあり、該保護層は透明な黄色に着
   色したアクリル系の塗料により構成されてあることを特
   徴すとる光学式ディスク。