JPH0738841U - 取水カラン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 狭い場所にも容易に取付け可能な取水カラン
を提供する。 【構成】 取水カランの中空軸体部に、取付台の両側に
配設される一対のフランジを形成するとともに、軸体部
のフランジ間に締付盤を遊嵌し、一方のフランジに進退
自在に螺合させた送りボルトで締付盤を他方のフランジ
側に押し出すようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の利用分野】

本考案はキッチン台等の取付台に固定して給水管からの水を取水するカランに 関し、特にキッチン台下のせまいスペースでの着脱作業が容易な取水カランに関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の取水カランは取水蛇口と給水管接続管を有する中空軸体からなり、中空 軸体部をキッチン台に貫通させ、キッチン台の下側から中空軸体のねじ切部にナ ットを螺合してキッチン台に固定されるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この構造ではナットを締めるのにモンキースパナ等の柄付きの長い器具を使用 し、ナットを中心として回動させるので広い作業スペースを要する。しかし乍ら 、キッチン台の下方は通常、給排水管等が配管されているため充分なスペースが なく、着脱作業が困難であり、取付不能の場合もある。

【０００４】 従って、本考案の目的は、スパナを使用するスペースが無いような狭い場所に も容易に着脱できる取水カランを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、下部に配水管接続部を有し、先端に取 水口を有する中空軸体部の中間を取付台に貫通させて固定される取水カランにお いて、中空軸体部の取付台への固定部に、取付台の両側に配設される一対のフラ ンジを、少なくともその一方が中空軸体部に対して着脱できるようにして形成し 、前記中空軸体部の両フランジ間に締付盤を遊嵌するとともに、一方のフラン ジに複数の送りボルトを貫通螺合し、送りボルトの送り出しにより締付盤を他方 のフランジ側に押し出すように組付けたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案の取水カランは中空軸体部の取付部に上下一対のフランジを形成すると ともに、中空軸体部の両フランジ間に締付盤を遊嵌し、一方のフランジに貫通螺 合させたボルトの先端を締付盤に当接して送り出すようになっている。このため 、他方のフランジと締付盤が取付台の上下に配置されるようにして取水カランの 中空軸体部を取付台に貫通させた後、前記一方のフランジに貫通螺合させたボル トを回転させて上方に送り出すと、中空軸体部に遊嵌されている締付盤が送り出 しボルトによって取付台に圧接され、取水カランは取付台に堅く固定される。ま た、逆の作業の順序で取水カランは取付台から容易に取り外される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 取水カラン１は中空軸体部２の下部に給水管接続部３を有するとともに、先端 部に取水口４を有し、中空軸体２の軸芯に、給水接続部３から取水口４に連通す る通水管路５が組み付けられている。 取水カラン１は、中空軸体部２をキッチン台等の取付台６に貫通させて固定さ れるようになっており、取付台６の上方突出部に通水管路５の通水路を開閉する レバー７が組み込まれている。

【０００８】 取水カラン１の中空軸体部２には取付台６に取付ける際に、取付台６の上側と 下側に配設される上下一対のフランジ８、９が設けられているとともに、中空軸 体部２のフランジ８、９間に締付盤１０が遊嵌されている。

【０００９】 中空軸体部２のフランジ８、９間に締付盤１０を介装するために、これら、フ ランジ８、９の少なくとも一方は、中空軸体部２に対して着脱自在に取付けられ ている。 すなわち、図１の実施例の取水カランは、電解アルカリイオン水生成装置の排 水側に使用されるものでこのため、給水管接続部３にアルカリイオン水、酸性水 、浄水（電解しない水）の三種の水の給水管を接続するエルボ３ａ、３ｂ、３ｃ が設けられているとともに、この三種の給水路を前記通水管路５に選択的に連通 させる切換弁装置１１が一体に組付けられている。 このように、中空軸体部２の下部に、切換弁装置１１などの部材を一体に設け る場合は、取水カラン１は、螺着部１２を介して着脱自在に二分割される上下二 つの部材１ａ、１ｂから構成され、上下部材１ａ、１ｂを分離して、締付盤１０ を介装することができるようにしてある。この場合は、下部フランジ９は中空軸 体部２に溶接等で一体固定してもよいし、螺着により着脱自在に取付けてもよい 。

【００１０】 また、図２のように、中空軸体部２の下部がストレートの場合は、取水カラン １を不可分の一体ものに組付け、締付盤１０と下部フランジ９を中空軸体部２の 下端から外嵌して、螺着または溶接することにより、フランジ８、９間に締付盤 １０を介装することができる。

【００１１】 図１乃至図３に示すように、一方のフランジ（図では下部フランジ９）に複数 の送りボルト１２が、中空軸体部２と平行に貫通・螺合されており、その先端が 前記締付盤１０に当接するようになっている。

【００１２】 かくして、取水カラン１を取付台６に取付けるときは、中空軸体部２を取付台 ６に貫通させて、送りボルト１２のないフランジ８と締付盤１０の間に取付台６ を介装させた後、フランジ９に螺合されている送りボルト１２をドライバーで回 転させて取付台６側に送り出す。この送りボルト１２の先端に係合している締付 盤１０が取付台に圧接され、上部フランジ８と協動して取水カラン１が取付台６ に堅く固定される。

【００１３】 図の実施例では、送りボルト１２をフランジ９の二ヶ所に取付けてあるが、も ちろん３ヶ所以上でもよい。また、フランジ９の平面周廻りに多数のねじ孔を形 成しておき、取付け時に、任意の位置のねじ孔を選んで送りボルト１２を螺合し てもよい。

【００１４】 図の実施例では、送りボルト１２を螺合させたフランジ９と締付盤１０を取付 台６の下側に配置する場合を例示しているが、これとは逆に、下部部材１ｂのフ ランジ８に送りボルト１２を設け、送りボルト付きのフランジ８と締付盤１０を 取付台６の上側に配設し、下方のフランジ９を取付台６下側に係止するようにし てもよい。

【００１５】

【効果】

本考案は中空軸体部と平行の送りボルトを回転して上下移動させることにより 、取水カランがキッチン台等の取付台に着脱されるので、従来のようにスパナを 回動させるスペースが不要になる。従って、取水カランの設置スペースさえあれ ばどのようにせまい場所にも容易に取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例による取水カランの取付説
明図

【図２】 本考案の他の実施例による図１相当図

【図３】 図１、図２の要部拡大断面図

【符号の説明】

１…取水カラン、 ２…中空軸体部、 ３…給水管接続
部、 ４…取水口、５…通水管路、 ６…取付台、 ７
…操作レバー、 ８、９…フランジ、 １０…締付盤、
１１…切換弁装置、 １２…螺着部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下部に配水管接続部を有し、先端に取水
   口を有する中空軸体部の中間を取付台に貫通させて固定
   される取水カランにおいて、中空軸体部の取付台への固
   定部に、取付台の両側に配設される一対のフランジを、
   少なくともその一方が中空軸体部に対して着脱できるよ
   うにして形成し、前記中空軸体部の両フランジ間に締付
   盤を遊嵌するとともに、一方のフランジに複数の送りボ
   ルトを貫通螺合し、送りボルトの送り出しにより締付盤
   を他方のフランジ側に押し出すように組付けたことを特
   徴とする取水カラン