JPH0738798A - オートフォーカス装置 - Google Patents

オートフォーカス装置

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Publication number
JPH0738798A
JPH0738798A JP5157530A JP15753093A JPH0738798A JP H0738798 A JPH0738798 A JP H0738798A JP 5157530 A JP5157530 A JP 5157530A JP 15753093 A JP15753093 A JP 15753093A JP H0738798 A JPH0738798 A JP H0738798A
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JP
Japan
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focus
focus evaluation
evaluation value
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image pickup
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JP5157530A
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English (en)
Inventor
Toshinobu Haruki
俊宣 春木
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 いかなる撮影状態においても常に最適な合焦
方向の判定、合焦対象領域の選択、合焦再開の適否の判
定およびレンズ位置移動速度制御が可能なようにする。 【構成】 焦点評価値発生回路50から供給されるサン
プリングエリアa,bのそれぞれにおける現在の焦点評
価値と、比較器9a,9bから出力されるそれぞれのサ
ンプリングエリアにおける焦点評価値の変化量とが、フ
ォーカスモータ制御回路100に含まれるニューラルネ
ットワーク16の入力層のユニット16aに与えられ
る。ニューラルネットワーク16は、後ろ向き伝播法に
よって予め学習されており、入力された焦点評価値に基
づいて、合焦動作開始時における合焦方向を示す信号を
発生し、フォーカスモータ駆動回路31に与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オートフォーカス装
置に関し、より特定的には、オートフォーカス機能を有
するビデオカメラなどの撮像装置において、撮像素子か
ら得られる映像信号に基づいて、被写体に対する焦点の
自動整合を行なうオートフォーカス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえばビデオカメラなどの撮像
装置に用いられるオートフォーカス装置においては、撮
像素子から得られる映像信号自体を焦点制御状態の評価
に用いる方法が開発されている。このような方法では、
本質的にパララックスが存在せず、また被写界深度の浅
い場合や被写体が遠方に位置する場合においても正確に
焦点が合わせられるなどの多くの優れた特徴を有してい
る。しかもこの方法によれば、オートフォーカス用の特
別なセンサを別途設ける必要がなく、機構的にも極めて
簡単である。
【0003】このような映像信号を用いた焦点制御方法
の一例として、従来から、いわゆる山登りサーボ方式と
呼ばれる制御方法が知られている。この山登りサーボ方
式については、特開昭63−2152685号公報にお
いて説明されているが、簡単に説明すると、撮像映像信
号の高域成分を1フィールドごとに焦点評価値として検
出し、この焦点評価値を1フィールド前のものと常時比
較し、焦点評価値が常に極大値を取るようにフォーカス
レンズ位置を微小振動させ続けるものである。
【0004】図7は、この開示されたオートフォーカス
装置を示す概略ブロック図であり、、図8は、図7中の
焦点評価値発生回路の詳細を示すブロック図である。
【0005】図7において、ビデオカメラは、フォーカ
スレンズ1を進退せしめるフォーカスリング2と、この
フォーカスリング2を駆動するフォーカスモータ3と、
CCDのような撮像素子(図示せず)を含む撮像回路4
とを備えている。
【0006】フォーカスレンズ1の進退は、モータの代
わりに圧電素子を用いて行なってもよく、またフォーカ
スレンズの代わりにCCDのような撮像素子自体(図示
せず)を進退せしめるように構成してもよい。
【0007】フォーカスレンズ1によって撮像素子面上
に結像した画像は、撮像回路4によって映像信号に変換
され、焦点評価値発生回路5に入力される。焦点評価値
発生回路5の詳細を示す図8を参照すると、撮像回路4
から出力された映像信号中の輝度信号成分が同期分離回
路5aおよび高域通過フィルタ(HPF)5cに与えら
れる。
【0008】このHPF5cによって分離された、映像
信号の高域成分は、検波回路5dによって振幅検波さ
れ、その検波出力はA/D変換回路5eに与えられる。
このA/D変換回路5eは、入力された高域成分をデジ
タル値に変換し、ゲート回路5fに与える。
【0009】一方、同期分離回路5aは、撮像回路4か
ら入力された輝度信号から垂直同期信号VDおよび水平
同期信号HDを分離してゲート制御回路5bに与える。
ゲート制御回路5bは、入力された垂直同期信号VDお
よび水平同期信号HDと、発振器(図示せず)の固定さ
れた出力とに基づいて、画面の中央部分に長方形のサン
プリングエリアを設定する。そして、ゲート制御回路5
bは、このサンプリングエリアの範囲内においてのみ信
号の通過を許容するように各フィールドごとにゲートを
開閉させる信号をゲート回路5fに与える。なお、この
ゲート回路5fは、後述する積分回路5gの前段であれ
ばどこに設けてもよい。
【0010】このゲート回路5fによって、各フィール
ドごとに、サンプリングエリアの範囲内に対応する輝度
信号の高域成分のみが積算回路5gに与えられる。この
積算回路5gは、与えられたデジタルの高域成分を各フ
ィールドごとに積算し、現フィールドの焦点評価値とし
て供給する。
【0011】次に、オートフォーカス制御開始直後の動
作について、図7を参照して説明する。オートフォーカ
ス動作開始直後に、焦点評価値発生回路5から出力され
た最初の1フィールド分の焦点評価値はまず、最大値メ
モリ6と初期値メモリ7とに与えられそこに保持され
る。
【0012】その後、フォーカスモータ制御回路10
は、フォーカスモータ3を所定の方向に回転させて、フ
ォーカスレンズ1を光軸に沿って変位せしめる。その後
比較器9は、初期値メモリ7に保持されている初期焦点
評価値と、焦点評価値発生回路5から出力された現在の
焦点評価値とを比較して比較信号を発生し、フォーカス
モータ制御回路10はこれに応じてフォーカスモータ3
の回転方向の初期設定を行なう。
【0013】すなわち、フォーカスモータ制御回路10
は、比較器9が大または小の比較出力を発生するまで、
上記所定の方向にフォーカスモータ3を回転せしめる。
そして、現在の焦点評価値が初期値メモリ7に保持され
ている初期焦点評価値よりも大であるという比較出力が
比較器9から出力された場合は、フォーカスモータ制御
回路10は、上記所定の回転方向をそのまま維持する。
一方、現在の焦点評価値が初期焦点評価値よりも小さい
という比較出力が得られた場合には、フォーカスモータ
制御回路10は、フォーカスモータ3の回転方向を逆転
せしめる。
【0014】以上で、フォーカスモータ3の回転方向の
初期設定は完了し、フォーカスモータ制御回路10は以
後、比較器8の出力を監視する。なお、焦点評価値の雑
音による誤動作を防止するために、初期焦点評価値と現
在の焦点評価値との差が、所定のしきい値を越えない間
は、比較器9は大または小の比較出力を発しないように
構成してもよい。
【0015】一方、比較器8は、最大値メモリ6に保持
されている現在までの最大の焦点評価値と、焦点評価値
発生回路5から出力された現在の焦点評価値とを比較し
て、現在の焦点評価値が、最大値メモリ6に保持されて
いる焦点評価値に比べて大きい(第1モード)、または
所定の第1のしきい値を越えて減少した(第2モード)
の2通りの比較信号S1 ,S2 を出力する。
【0016】ここで、現在の焦点評価値が最大値メモリ
6の内容より大きい場合には、最大値メモリ6の内容
は、比較器8の出力S1 に応答して更新され、最大値メ
モリ6には、現在までの焦点評価値の最大値が常に保持
される。
【0017】フォーカスレンズ1を支持するフォーカス
リング2を駆動するフォーカスモータ3の回転位置に対
応して、モータ位置検出回路30からは、フォーカスモ
ータ位置信号が発せられており、このフォーカスモータ
位置信号は、フォーカスモータ位置メモリ13に与えら
れる。このフォーカスモータ位置メモリ13は、比較器
8の出力S1 に基づいて、焦点評価値が最大となったと
きのフォーカスモータ位置信号を常に保持するように更
新される。
【0018】フォーカスモータ制御回路10は、前述の
ように比較器9の出力に基づいて初期設定された方向に
フォーカスモータ3を回転させながら、比較器8の出力
を監視している。そして現在の焦点評価値が、最大焦点
評価値に比べて、上記第1のしきい値を越えて減少した
という第2モードの比較出力S2 が比較器8から得られ
たとき、フォーカスモータ制御回路10は、フォーカス
モータ3の回転方向を逆転せしめる。所定のしきい値を
越えて減少したときに初めてフォーカスモータ3を逆転
させるのは、焦点評価値の雑音による誤動作を防止する
ためである。
【0019】フォーカスモータ3の逆転後、焦点評価値
の最大値に対応する、フォーカスモータ位置メモリ13
の内容と、フォーカスモータ位置検出回路30から発せ
られる現在のフォーカスモータ位置信号とが比較器14
において比較される。
【0020】そして、両者が一致したとき、すなわち焦
点評価値が最大値となる位置にフォーカスリング2が戻
ったときに、フォーカスモータ制御回路10は、フォー
カスモータ3の回転を停止させる。同時に、フォーカス
モータ制御回路10は、レンズ停止信号LSを出力す
る。以上で一連のオートフォーカス動作が完了する。
【0021】メモリ11および比較器12は、フォーカ
スレンズの停止中に、焦点評価値が所定の第2のしきい
値以上変化した場合には、フォーカスモータ制御回路1
0によるオートフォーカス動作を再開するための回路で
ある。
【0022】すなわち、フォーカスモータ制御回路10
によるオートフォーカス動作が終了してレンズ停止信号
LSが発せられた時点での焦点評価値がメモリ11に保
持される。そして、比較器12によって、メモリ11の
内容と、焦点評価値発生回路5から出力される現在の
(レンズ停止中における)焦点評価値とが比較され、そ
の大きさが所定のしきい値よりも大きくなった場合に
は、被写体に変化が生じたものとして被写体変化信号が
フォーカスモータ制御回路10に与えられる。この結
果、フォーカスモータ制御回路10によるオートフォー
カス動作が再開され、被写体の変化に追従したオートフ
ォーカス動作が実現される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来のオートフォーカス装置では、以下に説明す
るような欠点が存在する。
【0024】まず、オートフォーカス動作の開始時にお
ける合焦方向の判定すなわちフォーカスモータ3の回転
方向の初期設定の際に、被写体の変化などの焦点評価値
の変動要素がある場合には、前述のように単に焦点評価
値の増減を監視するだけでは正確な方向判定は困難であ
り、焦点評価値の増減以外の他の様々な要素についても
さらに監視する必要がある。しかし、そのように監視す
べき要素の増大は、必然的にシステムの大規模化を招い
てしまうことになる。
【0025】また、ゲート制御回路5bによって設定さ
れるサンプリングエリアが大きい場合には、合焦対象領
域内に所望の被写体以外の背景などが大きく含まれる場
合があり、このような場合には背景などの影響で被写体
に関する正確な焦点評価値が得られず、ひいては所望の
被写体に対して合焦することができなくなる。
【0026】逆に、このサンプリングエリアを小さく設
定すると、合焦対象領域内にコントラストを有する被写
体が含まれなくなる場合があり、このようにコントラス
トがなくなると、映像信号の高域成分が減少して合焦動
作を安定して行なうことができなくなる。
【0027】このような問題点を解消するために、画面
上に互いにサイズの異なる複数のサンプリングエリアを
設定し、撮影状態に合わせてその中のいずれかを選択し
て合焦対象領域として用いる技術が提案されている。し
かし、合焦対象領域を決定するためには、焦点評価値の
絶対値、焦点評価値の変動、焦点距離など多くの要素を
考慮しなければならず、適切な合焦対象領域の選択を行
なうためには、やはりシステムの規模が非常に大きなも
のとなってしまう。
【0028】さらに、合焦動作が一旦完了した後、被写
体が単に横へ移動した場合には被写体距離は事実上一定
であり、合焦動作の再起動は本来不要であるが、焦点評
価値の変動によって再起動されてしまう場合がある。し
たがって、このような焦点評価値の変化と、真の被写体
距離の変化とを適格に区別する必要が生じるが、このよ
うな区別を正確に行なって合焦動作の再開の適否を判定
するためには、やはり多くの要素を考慮する必要があ
る。
【0029】さらに、前述の従来の山登りサーボ方式に
よる合焦動作では、一旦合焦位置を通過した後に合焦位
置に復帰するため、様々な面で無駄が生じており、この
ような行き過ぎの程度を最小限とするためには、合焦位
置の手前でフォーカスレンズの移動速度を低下させてや
ることが有効である。しかしながら、このようなフォー
カスレンズの移動速度の制御のためにも多くのパラメー
タが必要となり、速度制御は非常に複雑なものとなって
しまう。
【0030】したがって、この発明の目的は、大規模な
システムを用いることなく、合焦動作開始時における合
焦方向の判定を常に最適に行なうことができるオートフ
ォーカス装置を提供することである。
【0031】この発明の他の目的は、大規模なシステム
を用いることなく、合焦対象領域の選択を常に最適に行
なうことができるオートフォーカス装置を提供すること
である。
【0032】この発明のさらに他の目的は、大規模なシ
ステムを用いることなく、合焦動作の再開の適否を常に
最適に判定することができるオートフォーカス装置を提
供することである。
【0033】この発明のさらに他の目的は、大規模なシ
ステムを用いることなく、フォーカスレンズ位置の移動
速度を常に最適に制御することができるオートフォーカ
ス装置を提供することである。
【0034】
【課題を解決するための手段】この発明は、要約すれ
ば、フォーカスレンズと撮像素子とを有する撮像手段か
ら得られる映像信号に基づいて、被写体に対する焦点の
自動整合を行なうオートフォーカス装置であって、相対
位置変更手段と、焦点評価値発生手段と、制御手段とを
備えている。相対位置変更手段は、撮像素子に対するフ
ォーカスレンズの光軸方向の相対的な位置を変化させ
る。焦点評価値発生手段は、撮像手段から得られる映像
信号中の高域成分レベルを一定期間ごとに検出して、合
焦位置において最大値を取る焦点評価値に変換して供給
する。制御手段は、焦点評価値に応答して、フォーカス
レンズの相対位置を合焦位置に移動させるように相対位
置変更手段を制御する。この制御手段はさらに、合焦動
作の開始時に、2つ以上の時点において焦点評価値発生
手段から発生した焦点評価値に基づいて、フォーカスレ
ンズの光軸上の合焦方向を示す信号を発生するニューラ
ルネット手段を含む。
【0035】この発明の他の局面に従うと、オートフォ
ーカス装置は、相対位置変更手段と、サンプリングエリ
ア設定手段と、焦点評価値発生手段と、合焦対象領域選
択手段と、制御手段とを備えている。相対位置変更手段
は、撮像素子に対するフォーカスレンズの光軸方向の相
対的な位置を変化させる。サンプリングエリア設定手段
は、撮像画面中に複数のサンプリングエリアを設定す
る。焦点評価値発生手段は、複数のサンプリングエリア
のそれぞれの範囲内における映像信号中の高域成分レベ
ルを一定期間ごとに検出して、それぞれ合焦位置におい
て最大値を取る複数の焦点評価値に変換して供給する。
合焦対象領域選択手段は、複数のサンプリングエリアの
いずれかを合焦対象領域として選択する。制御手段は、
選択されたサンプリングエリアの焦点評価値に応答し
て、フォーカスレンズの相対位置を合焦位置に移動させ
るように相対位置変更手段を制御する。この制御手段は
さらに、複数のサンプリングエリアのそれぞれに対応し
て焦点評価値発生手段から発生した複数の焦点評価値に
基づいて、複数のサンプリングエリアのうちのいずれか
を合焦対象領域として選択する信号を発生するニューラ
ルネット手段を含む。
【0036】この発明のさらに他の局面に従うと、オー
トフォーカス装置は、相対位置変更手段と、サンプリン
グエリア設定手段と、焦点評価値発生手段と、合焦対象
領域選択手段と、制御手段とを備えている。相対位置変
更手段は、撮像素子に対する前記フォーカスレンズの光
軸方向の相対的な位置を変化させる。サンプリングエリ
ア設定手段は、撮像画面中に複数のサンプリングエリア
を設定する。焦点評価値発生手段は、複数のサンプリン
グエリアのそれぞれの範囲内における映像信号中の高域
成分レベルを一定期間ごとに検出して、それぞれ合焦位
置において最大値を取る複数の焦点評価値に変換して供
給する。合焦対象領域選択手段は、複数のサンプリング
エリアのいずれかを合焦対象領域として選択する。制御
手段は、選択されたサンプリングエリアの焦点評価値に
応答して、フォーカスレンズの相対位置を合焦位置に移
動させるように相対位置変更手段を制御する。この制御
手段はさらに、合焦動作の終了後に、複数のサンプリン
グエリアのそれぞれに対応して焦点評価値発生手段から
発生した複数の焦点評価値に基づいて、合焦動作の再開
を指示する信号を発生するニューラルネット手段を含
む。
【0037】この発明のさらに他の局面に従うと、オー
トフォーカス装置は、相対位置変更手段と、焦点評価値
発生手段と、制御手段とを備えている。相対位置変更手
段は、撮像素子に対するフォーカスレンズの光軸方向の
相対的な位置を変化させる。焦点評価値発生手段は、撮
像手段から得られる撮像画面中の互いに異なる複数の帯
域ごとの高域成分レベルを一定期間ごとに検出して、そ
れぞれ合焦位置において最大値を取る複数の焦点評価値
に変換して供給する。制御手段は、複数の焦点評価値に
応答して、フォーカスレンズの相対位置を合焦位置に移
動させるように相対位置変更手段を制御する。この制御
手段はさらに、焦点評価値発生手段から発生した複数の
焦点評価値に基づいて、フォーカスレンズの相対位置の
移動速度を決定する信号を発生するニューラルネット手
段を含む。
【0038】
【作用】この発明に従うオートフォーカス装置によれ
ば、合焦動作の開始時に、2つ以上の時点において、焦
点評価値発生手段から焦点評価値が出力され、それらの
焦点評価値に基づいて、ニューラルネット手段によっ
て、フォーカスレンズの光軸上の合焦方向を示す信号が
出力される。この出力に基づいて、合焦開始時における
フォーカスレンズ相対位置の移動方向が決定される。こ
こで、予め様々な画面に対してニューラルネット手段を
学習させておけば、常に合焦方向が最適に判定される。
【0039】この発明の他の局面に従うオートフォーカ
ス装置によれば、撮像画面上に設定された複数のサンプ
リングエリアのそれぞれごとに焦点評価値が焦点評価値
発生手段から出力され、それらの焦点評価値に基づい
て、ニューラルネット手段によって、複数のサンプリン
グエリアのうちのいずれを合焦対象領域として選択する
かを示す信号が出力される。この信号に基づいて、複数
のサンプリングエリアのうち合焦対象領域としていずれ
かが選択される。ここで、予め様々な画面に対してニュ
ーラルネット手段を学習させておけば、常に合焦対象領
域が最適に選択される。
【0040】この発明のさらに他の局面に従うオートフ
ォーカス装置によれば、撮像画面上に設定された複数の
サンプリングエリアのそれぞれごとに焦点評価値が焦点
評価値発生手段から出力され、それらの焦点評価値に基
づいてニューラルネット手段によって、合焦動作の再開
の適否を示す信号が出力される。この信号に基づいて、
合焦動作完了後における合焦動作の再開の適否が決定さ
れる。ここで、予め様々な画面に対してニューラルネッ
ト手段を学習させておけば、常に合焦動作の再開の適否
が最適に判定される。
【0041】この発明のさらに他の局面に従うオートフ
ォーカス装置によれば、撮像映像信号の互いに異なる複
数の帯域ごとに焦点評価値が出力され、それらの焦点評
価値に基づいて、ニューラルネット手段によって、フォ
ーカスレンズの相対位置の移動速度を決定する信号が出
力される。この信号に基づいて、合焦時におけるフォー
カスレンズの相対位置の移動速度が制御される。ここ
で、予め様々な画面に対してニューラルネット手段を学
習させておけば、常に最適の移動速度が得られる。
【0042】
【実施例】図1は、この発明の一実施例によるオートフ
ォーカス装置を示す概略ブロック図であり、図2は、図
1中の焦点評価値発生回路の詳細を示すブロック図であ
る。
【0043】図1において、この発明の実施例によるビ
デオカメラは、図7に示した従来例と同様に、フォーカ
スレンズ1を進退せしめるフォーカスリング2と、この
フォーカスリング2を駆動するフォーカスモータ3と、
CCDのような撮像素子(図示せず)を含む撮像回路4
とを備えている。フォーカスレンズ1の進退は、モータ
の代わりに圧電素子を用いて行なってもよく、またフォ
ーカスレンズの代わりにCCDのような撮像素子自体
(図示せず)を進退せしめるように構成してもよい。
【0044】フォーカスレンズ1によって撮像素子面上
に結像した画像は、撮像回路4によって映像信号に変換
され、焦点評価値発生回路50に入力される。焦点評価
値発生回路50の詳細を示す図2を参照すると、撮像回
路4から出力された映像信号中の輝度信号成分が、同期
信号分離回路50aと、第1の高域通過フィルタ(HP
F)50cと、第2のHPF50dとに与えられる。
【0045】第1および第2のHPF50c,50d
は、図8の従来の焦点評価値発生回路5に含まれるHP
F5cに対応するHPFであり、撮像回路4から供給さ
れる輝度信号の高周波成分のみを抽出する。第1のHP
F50cは、第2のHPF50dに比べて、より高いカ
ットオフ周波数を有しており、したがって図3に示すよ
うに、この第1のHPF50cの出力に基づいて後述の
ようにして算出される第1の焦点評価値は、第2のHP
F50dの出力に基づいて算出される第2の焦点評価値
に比べて、より急峻な形状を有している。なお、図3に
おいて、横軸はレンズ位置(被写体距離)を表わし、縦
軸は焦点評価値を表わしている。
【0046】これら第1および第2のHPF50c,5
0dから出力された輝度信号の高周波成分は、切換回路
50eに与えられる。この切換回路50eは、同期信号
分離回路50aによって輝度信号成分から分離された垂
直同期信号VDによってフィールドごとに2つの入力を
交互に切換えて出力する。
【0047】切換回路50eから出力された高周波成分
は、検波回路50fによって振幅検波され、その検波出
力は、A/D変換回路50gに与えられる。このA/D
変換回路50gは入力された高周波成分をデジタル値に
変換し、第1および第2のゲート回路50h,50iに
与える。
【0048】一方、同期信号分離回路50aは、撮像回
路4から入力された輝度信号から垂直同期信号VDおよ
び水平同期信号HDを分離する。そして、前述のように
垂直同期信号VDを切換回路50eに与えるとともに、
ゲート制御回路50bに与え、さらに焦点評価値発生回
路50の外部にも供給する。また、分離された水平同期
信号HDはゲート制御回路50bに与えられる。
【0049】ゲート制御回路50bは、入力された垂直
同期信号VDおよび水平同期信号HDと、発振器(図示
せず)の固定された出力とに基づいて、図4に示すよう
に、画面の中央部分に長方形のサンプリングエリアaを
設定するとともに、このエリアaを含むより大きな面積
を有するサンプリングエリアbをも設定する。
【0050】そして、ゲート制御回路50bは、このサ
ンプリングエリアaの範囲内においてのみ信号の通過を
許容するように各フィールドごとにゲートを開閉させる
信号を第1のゲート回路50hに与えるとともに、サン
プリングエリアbの範囲内においてのみ信号の通過を許
容するように各フィールドごとにゲートを開閉させる信
号を第2のゲート回路50iに与える。なお、これらの
ゲート回路50h,50iは、後述する積算回路50
j,50kの前段であれば、どこに設けてもよい。
【0051】第1のゲート回路50hによって、各フィ
ールドごとに、サンプリングエリアaの範囲内に対応す
る輝度信号の高周波成分のみが第1の積算回路50jに
与えられる。この積算回路50jは、与えられた高域成
分を各フィールドごとに積算し、第1および第2のHP
F50c,50dの出力にそれぞれ基づく、エリアaの
第1および第2の焦点評価値をフィールドごとに交互に
出力する。
【0052】一方、第2のゲート回路50iによって、
各フィールドごとに、サンプリングエリアbの範囲内に
対応する輝度信号の高域成分のみが第2の積算回路50
kに与えられる。この積算回路50kは、与えられた高
域成分を各フィールドごとに積算し、第1および第2の
HPF50c,50dの出力にそれぞれ基づく、エリア
bの第1および第2の焦点評価値をフィールドごとに交
互に出力する。
【0053】次に、積算回路50jからフィールドごと
に交互に出力されるエリアaの第1および第2の焦点評
価値は、図1の初期値メモリ7aと、比較器9aと、第
1HPF用メモリ24aと、割算器25aと、切換回路
20と、メモリ11aと、フォーカスモータ制御回路1
00とに与えられる。
【0054】一方、積算回路50kからフィールドごと
に交互に出力されるエリアbの第1および第2の焦点評
価値は、初期値メモリ7bと、比較器9bと、第1HP
F用メモリ24bと、割算器25bと、切換回路20
と、メモリ11bと、フォーカスモータ制御回路100
とに与えられる。
【0055】初期値メモリ7aおよび比較器9aは、サ
ンプリングエリアaの焦点評価値に基づいて、図7の従
来例において初期値メモリ7および比較器9によって行
なわれた判定と同様の方法で、初期焦点評価値と現在の
焦点評価値との比較を行ない、その結果をフォーカスモ
ータ制御回路100に与える。一方、初期値メモリ7b
および比較器9bも、サンプリングエリアbの焦点評価
値に基づいて、図7の従来例と同様の方法で、初期焦点
評価値と現在の焦点評価値との比較を行ない、その結果
をフォーカスモータ制御回路100に与える。
【0056】フォーカスモータ制御回路100は、後述
する方法で、これら2種類の判定結果に基づいて、フォ
ーカスモータ3の回転方向の初期設定を行なう。
【0057】一方、第1HPF用メモリ24aは、積算
回路50j(図2)からフィールドごとに交互に出力さ
れるエリアaの第1および第2の焦点評価値のうち、第
1のHPF50cの出力に基づく第1の焦点評価値のみ
を保持し、この保持された第1の焦点評価値と、次のフ
ィールドの第2のHPF50dの出力に基づく第2の焦
点評価値との比が、割算回路25aによって算出され
る。
【0058】また、第1HPF用メモリ24bは、積算
回路50k(図2)からフィールドごとに交互に出力さ
れるエリアbの第1および第2の焦点評価値のうち、第
1のHPF50cの出力に基づく第1の焦点評価値のみ
を保持し、この保持された第1の焦点評価値と、次のフ
ィールドの第2のHPF50dの出力に基づく第2の焦
点評価値との比が、割算回路25bによって算出され
る。
【0059】なお、これらの第1HPF用メモリ24
a,24bの内容はフレームごとに更新され、割算器2
5a,25bの各々からは、常に最新の第1の焦点評価
値と第2の焦点評価値との相対比が出力される。
【0060】図5は、各エリアごとにおけるこの相対比
(第1焦点評価値/第2焦点評価値)と、この被写体の
合焦状態との関係を示すグラフである。図5において、
横軸は、ピントのずれの度合、すなわち合焦位置からの
レンズの移動量を示し、縦軸は上述の相対比を示してい
る。図5に示すように、相対比と、ピントのずれの度合
とは、単調減少特性曲線で表わされる。
【0061】より詳細に説明すると、合焦状態からピン
トがずれるにしたがって、第1および第2のHPFの出
力は、その高域成分から減衰し、その度合はピントのず
れの度合と1対1に対応している。そこで、ある時点で
の上記相対比を取ると、その相対比もまた、焦点評価値
と同様にその時点での被写体の合焦状態を表わす値とな
る。
【0062】すなわち、上述の相対比は、被写体の合焦
状態を表現する関数であり、しかも比率で表わされてい
るため一種の正規化された状態量である。したがって、
このような相対比は、被写体の置かれている環境の影響
をあまり受けることがなく、合焦状態を正確に表わすこ
とができる。
【0063】たとえば、被写体の照度が変化した場合に
は、焦点評価値の絶対量は変化するが、上述のような相
対比は大きくは変化しない。また、このような相対比に
特有の性質は、被写体の種類を問うものではない。した
がって、この発明では、合焦状態すなわちピントのずれ
度合を表わす別のパラメータとして、焦点評価値の他に
上述のような相対比を使用するものである。
【0064】以上のようにして、割算器25a,25b
から出力された相対比は、フォーカスモータ制御回路1
00に与えられる。このフォーカスモータ制御回路10
0は、後述する方法で、これらの相対比に基づいて、合
焦動作の再開の適否を判定する。
【0065】次に、切換回路20は、フォーカスモータ
制御回路100からの制御信号に基づいて切換制御さ
れ、焦点評価値発生回路50から供給されるサンプリン
グエリアaの焦点評価値およびサンプリングエリアbの
焦点評価値のいずれかを選択(すなわち合焦対象領域を
選択)する。そして選択されたサンプリングエリアの焦
点評価値は、最大値メモリ6と、比較器8とに与えられ
る。最大値メモリ6と、比較器8と、モータ位置検出回
路30と、モータ位置メモリ13と、比較器14とによ
る合焦位置の判定は、図1の従来例と基本的に同じであ
るので、その説明はここでは繰返さない。
【0066】また、メモリ11aおよびメモリ11b
は、それぞれ、サンプリングエリアaおよびbにおける
合焦動作終了時の焦点評価値に加えて、常時前フィール
ドにおける焦点評価値をも保持しているものとする。
【0067】フォーカスモータ制御回路100は、上述
のように、選択された合焦対象領域からの焦点評価値に
基づいて、従来例と同様の山登りサーボ方式による合焦
動作を行なうとともに、合焦動作の開始時における合焦
方向の判定(フォーカスモータの回転方向の初期設
定)、合焦対象領域の選択、合焦動作完了後における合
焦動作の再開の適否、およびフォーカスレンズ位置の駆
動速度の制御をそれぞれ行なうためのニューラルネット
ワークを含んでいる。
【0068】図6は、フォーカスモータ制御回路100
に含まれるこのようなニューラルネットワーク16の構
成の一例を概念的に示す模式図である。図6に示すよう
に、各ニューラルネットワーク16は、入力層、中間層
および出力層を備え、信号がそれぞれの層間で1方向に
のみ伝播する多層構造をなしている。
【0069】すなわち、図6において、入力層を構成す
る複数のユニット16aの各々は、中間層の第1層を構
成する複数のユニット16bの各々に、ある結合係数で
結合されている。中間層の第1層を構成する複数のユニ
ット16bの各々は、中間層のうちの次の層を構成する
複数のユニット16bの各々に、ある結合係数で結合さ
れている。以下、中間層を構成する各層のユニットは同
様の形態で結合されている。さらに、中間層の最終層を
構成する複数のユニット16bの各々は、出力層を構成
する2つのユニット16cの各々に、ある結合係数で結
合されている。
【0070】ニューラルネットワーク16によって実行
されるべき上述の種々の制御動作の各々は、ニューラル
ネットワーク16において予め設定されたユニット間の
結合強度によって決定される非線形の重み付け処理によ
って評価される。そして、これらのユニット間の各結合
強度は、予め様々な画面すなわち撮影状態をの焦点評価
値およびそれに関連する要素と、それぞれの画面におけ
る適切な出力とを学習データを用いて、いわゆる後ろ向
き伝播法(バックプロパゲーション法)によってニュー
ラルネットワーク16を学習させることによって決定さ
れている。
【0071】次に、ニューラルネットワーク16を用い
た上述の各動作について説明する。まず、合焦動作の開
始時における合焦方向の判定に関しては、積算回路50
jおよび50kから得られる2つのサンプリングエリア
a,bのそれぞれにおける現在の焦点評価値と、それぞ
れのサンプリングエリアにおける焦点評価値の初期値か
ら現在の焦点評価値までの変化量に相当する比較器9
a,9bの出力とからなる4つのデータをニューラルネ
ットワーク16の入力層を構成するユニット16aに与
える。
【0072】ここで、まずユニット16aないし16c
間の結合係数をランダムに定めておき、ある選択された
画面または撮影状態における上記各パラメータを入力層
のユニット16aに与える。このとき、ニューラルネッ
トワーク16の出力層から合焦方向を示す信号として出
力される値を、その撮影状態における合焦方向指示信号
として望ましい教師データと比較し、それらの差が最小
になるようにユニット16aないし16cの結合係数を
変化させる。このような方法としては、たとえばそれら
の差の二乗和を誤差関数として、この関数を最小化する
ように結合係数を変化させればよい。
【0073】さらに、様々な撮影状態を用いて上記学習
を繰返し、結合係数を更新することによって、いかなる
撮影状態においても最適の合焦方向を決定するために必
要な合焦方向指示出力を得ることができるニューラルネ
ットワーク16が実現される。
【0074】したがって、焦点評価値発生回路50と、
比較器9a,9bとから出力される、2つの焦点評価値
と、それぞれの初期値からの変化分とが、ニューラルネ
ットワーク16の入力層を構成するユニット16aへ入
力され、中間層において結合係数にしたがって順次重み
付け処理され、最後に出力層を構成するユニット16c
から合焦方向を指示する信号が出力される。
【0075】このようにして、ニューラルネットワーク
16によって得られた合焦方向の指示信号は、フォーカ
スモータ制御回路100からフォーカスモータ駆動回路
31に与えられ、これによりフォーカスモータ3の回転
方向が常に最適の方向に初期設定されることになる。
【0076】次に、合焦対象領域の選択については、メ
モリ11a,11bに保持されているサンプリングエリ
アa,bのそれぞれにおける前フィールドの焦点評価値
と、焦点評価値発生回路50から出力されるサンプリン
グエリアa,bのそれぞれにおける現在の焦点評価値と
が、ニューラルネットワーク16の入力層のユニット1
6aにそれぞれ入力される。
【0077】ここで、まずユニット16aないし16c
間の結合係数をランダムに定めておき、ある選択された
撮影状態における上記各パラメータを入力層のユニット
16aに与える。このとき、ニューラルネットワーク1
6の出力層から合焦対象領域として選択すべきサンプリ
ングエリアを示す信号として出力する値を、その撮影状
態における合焦対象領域選択信号として望ましい教師デ
ータと比較し、それらの差が最小になるようにユニット
16aないし16cの結合係数を変化させる。
【0078】さらに様々な撮影状態を用いて上記学習を
繰返し、結合係数を更新することによって、いかなる撮
影状態においても最適の合焦対象領域を選択するために
必要な選択信号を得ることができるニューラルネットワ
ーク16が実現される。
【0079】したがって、メモリ11a,11bと、焦
点評価値発生回路50とから出力される4つの焦点評価
値が、ニューラルネットワーク16の入力層を構成する
ユニット16aへ入力され、中間層において結合係数に
したがって順次重み付け処理され、最後に出力層を構成
するユニット16cから合焦対象領域を選択する信号が
出力される。
【0080】このように、ニューラルネットワーク16
によって得られた合焦対象領域の選択信号は、フォーカ
スモータ制御回路100から切換回路20に与えられ、
これにより、2つのサンプリングエリアa,bのうち最
適の合焦対象領域が常に選択されるようになる。
【0081】次に、合焦動作の再開の適否については、
メモリ11a,11bに保持されているサンプリングエ
リアa,bのそれぞれにおける合焦動作終了時の焦点評
価値と、焦点評価値発生回路50から出力されるサンプ
リングエリアa,bのそれぞれにおける現在の焦点評価
値と、割算器25a,25bから供給されるサンプリン
グエリアa,bのそれぞれにおける焦点評価値の相対比
とが、ニューラルネットワーク16の入力層のユニット
16aのそれぞれに入力される。ここで、まずユニット
16aないし16c間の結合係数をランダムに定めてお
き、ある選択された撮影状態における上記各パラメータ
を入力層のユニット16aに与える。このとき、ニュー
ラルネットワーク16の出力層から合焦再開の適否を示
す信号として出力される値を、その撮影状態における合
焦再開判定信号として望ましい教師データと比較し、そ
れらの差が最小になるようにユニット16aないし16
cの結合係数を変化させる。
【0082】さらに様々な撮影状態を用いて上記学習を
繰返し、結合係数を更新することによって、いかなる撮
影状態においても合焦動作再開の適否を判定するために
必要な最適の判定出力を得ることができるニューラルネ
ットワーク16が実現される。
【0083】したがって、メモリ11a,11bから出
力される2つの焦点評価値と、焦点評価値発生回路50
から出力される2つの焦点評価値と、割算器25a,2
5bから出力される2つの相対比とが、ニューラルネッ
トワーク16の入力層を構成するユニット16aへ入力
され、中間層において結合係数に従って順次重み付け処
理され、最後に出力層を構成するユニット16cから合
焦動作の再開の適否を示す信号が出力される。
【0084】このようにして、ニューラルネットワーク
16によって得られた合焦動作の再開の適否を判定する
信号は、フォーカスモータ制御回路100からフォーカ
スモータ駆動回路31に与えられ、これにより合焦動作
の再開が常に最適に判定されるようになる。
【0085】最後に、フォーカスレンズ位置の駆動速度
の制御については、メモリ11a,11bに保持されて
いるサンプリングエリアa,bのそれぞれにおける前フ
ィールドの焦点評価値と、焦点評価値発生回路50から
出力されるサンプリングエリアa,bのそれぞれにおけ
る現在の焦点評価値と、割算器25a,25bから出力
されるサンプリングエリアa,bのそれぞれにおける焦
点評価値の相対比とが、ニューラルネットワーク16の
入力層のユニット16aにそれぞれ入力される。
【0086】ここで、まずユニット16aないし16c
間の結合係数をランダムに定めておき、ある選択された
撮影状態における上記各パラメータを入力層のユニット
16aに与える。このとき、ニューラルネットワーク1
6の出力層からレンズ位置の移動速度を制御する信号と
して出力される値を、その撮影状態における速度制御信
号として望ましい教師データと比較し、それらの差が最
小になるようにユニット16aないし16cの結合係数
を変化させる。
【0087】さらに、様々な撮影状態を用いて上記学習
を繰返し、結合係数を更新することによって、いかなる
撮影状態においても最適のレンズ位置移動速度を制御す
るために必要な速度制御信号を得ることができるニュー
ラルネットワーク16が実現される。
【0088】したがって、焦点評価値発生回路50から
出力される2つの焦点評価値と、メモリ11a,11b
から出力される2つの焦点評価値と、割算器25a,2
5bから出力される2つの相対比とが、ニューラルネッ
トワーク16の入力層を構成するユニット16aに入力
され、中間層において結合係数に従って順次重み付け処
理され、最後に出力層を構成するユニット16cからレ
ンズ位置移動速度を制御する信号が出力される。
【0089】このようにしてニューラルネットワーク1
6によって得られた速度制御信号は、フォーカスモータ
制御回路100からフォーカスモータ駆動回路31に与
えられ、これにより合焦時におけるフォーカスモータ3
の回転速度が常に最適に制御されることになる。
【0090】なお、上述の実施例においては、ニューラ
ルネットワーク16への入力として、各サンプリングエ
リアにおける焦点評価値、それらの変化分、それらの相
対比などを用いたが、それらからさらに算術的に得られ
る値、または別のパラメータを加えてもよい。
【0091】また、撮像画面の分割数、分割形式なども
上述した実施例に限定されるものではない。また、ニュ
ーラルネットワークはマイクロコンピュータを用いてソ
フトウエア的に実行できることは言うまでもない。
【0092】
【発明の効果】この発明の請求項1に記載のオートフォ
ーカス装置は、合焦動作の開始時に、2つ以上の時点に
おいて、発生した焦点評価値に基づいてフォーカスレン
ズの光軸上の合焦方向を示す信号を発生するニューラル
ネット手段を備えるため、いかなる撮影状態に対しても
常に最適の合焦方向の判定を行なうことができる。
【0093】また、請求項2に記載のオートフォーカス
装置は、画面上に設定された複数のサンプリングエリア
のそれぞれに対応して発生した複数の焦点評価値に基づ
いて、複数のサンプリングエリアのうちのいずれかを合
焦対象領域として選択する選択信号を発生するニューラ
ルネット手段を備えるため、いかなる撮影状態に対して
も常に最適な合焦対象領域の選択を行なうことが可能で
ある。
【0094】さらに、請求項3に記載のオートフォーカ
ス装置は、合焦動作の終了後に、複数のサンプリングエ
リアのそれぞれに対応して発生した複数の焦点評価値に
基づいて、合焦動作の再開を指示する信号を発生するニ
ューラルネット手段を備えているため、いかなる撮影状
態に対しても常に合焦動作の再開の適否を最適に判定す
ることが可能である。
【0095】さらに、請求項4に記載のオートフォーカ
ス装置は、映像信号中の互いに異なる複数の帯域ごとに
発生した複数の焦点評価値に基づいて、フォーカスレン
ズの相対位置の移動速度を制御する信号を発生するニュ
ーラルネット手段を備えているため、いかなる撮影状態
においても常に最適のレンズ移動速度の制御を行なうこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるオートフォーカス装
置を示す概略ブロック図である。
【図2】図1に示した焦点評価値発生回路の詳細を示す
ブロック図である。
【図3】レンズ位置と第1および第2の焦点評価値との
関係を示すグラフである。
【図4】サンプリングエリアの設定の態様を示す模式図
である。
【図5】第1および第2の焦点評価値の相対比と、被写
体の合焦状態との関係を示すグラフである。
【図6】ニューラルネットワークの構成の一例を概念的
に示す模式図である。
【図7】従来のオートフォーカス装置の一例を示す概略
ブロック図である。
【図8】図8に示した焦点評価値発生回路の詳細を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 フォーカスレンズ 2 フォーカスリング 3 フォーカスモータ 5,50 焦点評価値発生回路 4 撮像回路 6 最大値メモリ 7a,7b 初期値メモリ 8,9a,9b,14 比較器 11a,11b,13 メモリ 20 切換回路 24a,24b HPF1用メモリ 25a,25b 割算器 30 モータ位置検出回路 31 フォーカスモータ駆動回路 100 フォーカスモータ制御回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォーカスレンズと撮像素子とを有する
    撮像手段から得られる映像信号に基づいて、被写体に対
    する焦点の自動整合を行なうオートフォーカス装置であ
    って、 前記撮像素子に対する前記フォーカスレンズの光軸方向
    の相対的な位置を変化させる相対位置変更手段と、 前記撮像手段から得られる映像信号中の高域成分レベル
    を一定期間ごとに検出して、合焦位置において最大値を
    取る焦点評価値に変換して供給する焦点評価値発生手段
    と、 前記焦点評価値に応答して、前記フォーカスレンズの相
    対位置を合焦位置に移動させるように前記相対位置変更
    手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、 合焦動作の開始時に、2つ以上の時点において前記焦点
    評価値発生手段から発生した焦点評価値に基づいて、前
    記フォーカスレンズの光軸上の合焦方向を示す信号を発
    生するニューラルネット手段を含む、オートフォーカス
    装置。
  2. 【請求項2】 フォーカスレンズと撮像素子とを有する
    撮像手段から得られる映像信号に基づいて、被写体に対
    する焦点の自動整合を行なうオートフォーカス装置であ
    って、 前記撮像素子に対する前記フォーカスレンズの光軸方向
    の相対的な位置を変化させる相対位置変更手段と、 撮像画面中に複数のサンプリングエリアを設定する手段
    と、 前記複数のサンプリングエリアのそれぞれの範囲内にお
    ける映像信号中の高域成分レベルを一定期間ごとに検出
    して、それぞれ合焦位置において最大値を取る複数の焦
    点評価値に変換して供給する焦点評価値発生手段と、 前記複数のサンプリングエリアのいずれかを合焦対象領
    域として選択する手段と、 選択されたサンプリングエリアの焦点評価値に応答し
    て、前記フォーカスレンズの相対位置を合焦位置に移動
    させるように前記相対位置変更手段を制御する制御手段
    とを備え、 前記制御手段は、 前記複数のサンプリングエリアのそれぞれに対応して前
    記焦点評価値発生手段から発生した複数の前記焦点評価
    値に基づいて、前記複数のサンプリングエリアのうちの
    いずれかを合焦対象領域として選択する信号を発生する
    ニューラルネット手段を含む、オートフォーカス装置。
  3. 【請求項3】 フォーカスレンズと撮像素子とを有する
    撮像手段から得られる映像信号に基づいて、被写体に対
    する焦点の自動整合を行なうオートフォーカス装置であ
    って、 前記撮像素子に対する前記フォーカスレンズの光軸方向
    の相対的な位置を変化させる相対位置変更手段と、 撮像画面中に複数のサンプリングエリアを設定する手段
    と、 前記複数のサンプリングエリアのそれぞれの範囲内にお
    ける映像信号中の高域成分レベルを一定期間ごとに検出
    して、それぞれ合焦位置において最大値を取る複数の焦
    点評価値に変換して供給する焦点評価値発生手段と、 前記複数のサンプリングエリアのいずれかを合焦対象領
    域として選択する手段と、 選択されたサンプリングエリアの焦点評価値に応答し
    て、前記フォーカスレンズの相対位置を合焦位置に移動
    させるように前記相対位置変更手段を制御する制御手段
    とを備え、 前記制御手段は、 合焦動作の終了後に、前記複数のサンプリングエリアの
    それぞれに対応して前記焦点評価値発生手段から発生し
    た複数の前記焦点評価値に基づいて、合焦動作の再開を
    指示する信号を発生するニューラルネット手段を含む、
    オートフォーカス装置。
  4. 【請求項4】 フォーカスレンズと撮像素子とを有する
    撮像手段から得られる映像信号に基づいて、被写体に対
    する焦点の自動整合を行なうオートフォーカス装置であ
    って、 前記撮像素子に対する前記フォーカスレンズの光軸方向
    の相対的な位置を変化させる相対位置変更手段と、 前記撮像手段から得られる撮像画面中の互いに異なる複
    数の帯域ごとの高域成分レベルを一定期間ごとに検出し
    て、それぞれ合焦位置において最大値を取る複数の焦点
    評価値に変換して供給する焦点評価値発生手段と、 前記複数の焦点評価値に応答して、前記フォーカスレン
    ズの相対位置を合焦位置に移動させるように前記相対位
    置変更手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、 前記焦点評価値発生手段から発生した複数の焦点評価値
    に基づいて、前記フォーカスレンズの相対位置の移動速
    度を決定する信号を発生するニューラルネット手段を含
    む、オートフォーカス装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018113660A (ja) * 2017-01-13 2018-07-19 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法、システム
WO2019181053A1 (ja) * 2018-03-22 2019-09-26 富士フイルム株式会社 デフォーカス量測定装置、方法およびプログラム、並びに判別器
US10666851B2 (en) 2018-06-14 2020-05-26 Olympus Corporation Imaging device and focus adjustment method using an index representing bokeh state
DE102019129695A1 (de) * 2019-11-04 2021-05-06 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Verfahren zum Vorbereiten eines Mikroskops für das Abbilden einer Probe

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