JPH0738753B2 - 音圧マイクロホンの低周波数特性改善装置 - Google Patents

音圧マイクロホンの低周波数特性改善装置

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JPH0738753B2
JPH0738753B2 JP61123211A JP12321186A JPH0738753B2 JP H0738753 B2 JPH0738753 B2 JP H0738753B2 JP 61123211 A JP61123211 A JP 61123211A JP 12321186 A JP12321186 A JP 12321186A JP H0738753 B2 JPH0738753 B2 JP H0738753B2
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acoustic
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エルリンク・フレデリクセン
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/20Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics
    • H04R1/22Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics for obtaining desired frequency characteristic only 
    • H04R1/222Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics for obtaining desired frequency characteristic only  for microphones
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01HMEASUREMENT OF MECHANICAL VIBRATIONS OR ULTRASONIC, SONIC OR INFRASONIC WAVES
    • G01H3/00Measuring characteristics of vibrations by using a detector in a fluid
    • G01H3/10Amplitude; Power
    • G01H3/12Amplitude; Power by electric means

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  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明の装置は、マイクロホンハウジングと、このマイ
クロホンハウジング内に配設されあるいはこのマイクロ
ホンハウジングに取付けられる振動部材である薄膜(me
mbrane)とを含んで成る音圧マイクロホンにおいて用い
られ、もしくは斯かる音圧マイクロホンに接続して用い
られる装置である。薄膜は原則としてその一面側の音場
に対してのみ感度を有するものであり、その他面はマイ
クロホンハウジング内の閉キヤビテイの一部を形成して
いる。このキヤビテイは第1音響キヤパシタンスを有し
ており、また、第1音響抵抗を有する狭い圧力平衡通路
を介して周囲の大気と連通せしめられている。本発明の
装置は、付加音響キヤパシタンスを有する付加キヤビテ
イと、この付加キヤビテイと直列に配設された付加音響
抵抗を有する付加圧力平衡通路とを含んで成り、前記第
2キヤパシタンスと前記第2抵抗とは、前記マイクロホ
ンにおける圧力平衡作用がこれらの付加圧力平衡通路及
び付加キヤビテイによつても行われるよう、前記第1キ
ヤビテイと前記第1通路の夫々前記キヤパシタンスと前
記抵抗とに直列に配設されている。
本発明は測定用マイクロホンに関して特に有意義なもの
である。測定用マイクロホンは音圧測定に広く用いられ
ているものであるが、しかしながら多くの音響試験にお
いては、スカラー量である音圧の測定よりも、ベクトル
量である音響強度の測定の方がより有用である。音源音
響強度は、例えばその音源を包含する閉曲面に沿つて音
響強度を積分することにより、確定することができる。
この方法によれば特別の無響箱は不要であつて、強い背
景ノイズが有るような測定には不適当な方向であつて
も、その強い背景ノイズは、測定結果に全く影響を及ぼ
すことがない。何故ならば、積分を行う閉曲面の外部に
位置する音源は、音響強度の積分値には影響しないから
である。個々の音源の位置の特定、並びに音源そのもの
の特定、また例えば車室内における音響エネルギーのエ
ネルギー流線の追跡、それに音波の入射角の関数として
の吸音性の研究調査は、本発明のその他の利用分野と言
えよう。
音響強度測定はしばしば2マイクロホン法(two-microp
hone-techique)を用いて行われる。この方法は、例え
ば、デンマーク工科大学音響研究室(Danmarks Teknisk
e Hjskole,Akustisk Laboratorium)の第28号論文であ
る「音響強度測定」の中でFinn Jacobsenにより説明さ
れている。要約すれば、この方法は静的音場内の特定の
点における強度ベクトルはその点における瞬間圧力と、
その瞬間圧力に対応する微小流体塊の速度との積の、時
間平均値に等しく、しかもこの微小流体塊の速度ベクト
ルはその点における圧力勾配から推定し得るという概算
法に基づくものである。この圧力勾配は、基準点からわ
ずかに離隔した位置にある2つの測定点間の圧力差を、
それらの2つの測定点間の距離で除した値に略々等し
い。
測定誤差を避けねばならない場合であれば、特に低周波
数域において、この方法が実際に適用できる条件は、2
つのマイクロホンの性能が非常に良く揃つていることで
あり、特にそれらの位相特性が揃つていることである。
それ故、多くのマイクロホンを測定してそれらの中から
選別を行うことが、もしくは、実際に使用される一対の
マイクロホンを調整するための、込み入つた、時間のか
かる調整が、必要とされる。
上述の2マイクロホン法による音響強度測定に用いられ
る、下限周波数が0.1乃至20Hzの範囲にあるこれまでの
測定用マイクロホンに関して、その位相特性を揃えると
いう問題が如何なるものであるかは、以下の事実によつ
て明らかである。即ち20Hzにおける0.1°の位相のずれ
は、一対のマイクロホンの夫々の音響中心の間の距離で
ある実効マイクロホン距離が、約4.8mm変化したことに
相当し、これは、固定されているそれらのマイクロホン
の間の通常の距離の、約10%に相当する。低周波数域に
おける位相のずれは音圧マイクロホンの構造に起因して
いる。使用されるマイクロホンは、コンデンサー型の音
圧マイクロホンであることが望ましく、それはそのマイ
クロホンの出力信号が、薄膜の前面の圧力とマイクロホ
ンの背面の圧力との圧力差に比例するからである。マイ
クロホンの内外で静圧、即ち大気圧を等しく保つため
に、狭い圧力平衡通路が、薄膜の中と周囲の大気とを連
通させている。非常に緩やかな変動である大気圧変動
は、この圧力平衡通路により平衡させることが可能であ
る。圧力平衡通路は非常に狭いものであるので、音の周
波数が比較的高ければ、例えば1Hz以上であれば、音の
伝播により生ずる圧力の動的変動は薄膜の背面側には影
響しない。しかしながら音響極度測定においては、低周
波数域において望ましからざる大きな位相誤差が生ず
る。それは、低周波数の動的圧力変動は、その変動の影
響が圧力平衡通路を介して薄膜の背面側に伝播するほど
に緩やかな変動だからである。圧力平衡通路の音響イン
ピーダンスは電気的にはオーム抵抗と同等と考えること
ができ、一方薄膜の背後のキヤビテイは、所定の容量の
キヤパシタ(コンデンサ)と同等と考えることができ
る。マイクロホンの下限周波数においては感度が3dB低
下し、そのとき圧力平衡通路の音響抵抗によるインピー
ダンスとキヤビテイのキヤパシタンスによるインピーダ
ンスとは等しく高い値であつて、従つて位相のずれは45
°である。周波数が10倍に高くなるとキヤビテイのリア
クタンスは10分の1に減少するが、圧力平衡通路の抵抗
値はほとんど変化しない。キヤビテイ内圧力は薄膜の前
面の圧力に対してあらかじめ約90°位相がずれているの
で、下限周波数が2Hzのマイクロホンにおいては位相の
ずれはArctg 0.5=5.7°である。また一方、下限周波数
が1Hzのマイクロホンにおいては位相のずれは約2.85°
である。これは、用いられる2つのマイクロホンの下限
周波数が、生じる位相のずれに関しては、かなり決定的
なものであることを意味している。下限周波数が0.0035
Hz変化すると0.1°の位相のずれが生じるのである。以
上により、音響強度測定に用いられる2つのマイクロホ
ンにとつて、位相のずれの問題がいかに重要かが明らか
である。
本発明に斯かる装置は、以上に述べたタイプのマイクロ
ホンに用いられる装置であつて、付加圧力平衡通路が、
実質的に静圧の平衡化のみをもたらすように形成されて
いることを特徴としている。
付加圧力平衡通路と付加キヤビテイとにより圧力平衡が
なされるようにすることで、電気の分野の用語で相似的
に表現するならば、直列に接続された2つの音響RC結合
が、得られる。形状寸法を適切に定めることにより、マ
イクロホン内部の動圧は、略々同じ数で2度除した値へ
と減衰される。下限周波数20Hzであるマイクロホンにつ
いて、上記のものとおなじ例を用いるならば、第1のRC
結合において、薄膜の前面の動圧の1/10にまで動圧が減
衰せしめられ、第2のRC結合において動圧は更にその1/
10にまで減衰される。このことだけでも、低周波数域に
おける位相のずれをより小さいものにしている。これに
加えて、マイクロホンの内部へと、更に詳しく言えば薄
膜の背面へと伝播する動的圧力変動(即ち音波)は、2
つのRC結合の夫々において90°づつ位相をずらされ、位
相のずれの合計は180°となる。薄膜の背面へ加わる音
圧の影響は、それと180°位相のずれた音圧の影響が薄
膜の前面に加わつていることと等しいため、位相のずれ
の合計は360°になる。従つて総合した測定結果として
は、マイクロホンの感度がわずかに増大すると共にその
位相のずれが著しく減少する。換言するならば、本発明
の装置により、比較的大きくかつ不都合な位相誤差が、
小さな増巾誤差へと変換されるのである。しかしなが
ら、小さな感度誤差(即ち増巾誤差)は、音響強度測定
に関しては位相誤差よりましであり、これについては前
述の説明を参照されたい。
本発明の装置によれば、その下限周波数に関してマイク
ロホンの位相特性に効果を及ぼす上に、更に増巾特性に
も効果を及ぼすものであり、何故ならば、適切な下限遮
断周波数の付加音響RC結合を付け加えることにより下限
周波数は更に低い周波数へと移動せしめられるからであ
る。
更には、個々のマイクロホンのキヤリブレーシヨン、乃
至は一対のマイクロホンのキヤリブレーシヨンを、圧力
平衡通路の周波数特性への影響をほとんど除去しつつ、
簡便化することも可能であり、それ故、もはや圧力平衡
通路の存在に対処する必要もない。
音響位相変移部として形成された付加装置を備えたマイ
クロホンが、西独公開公報第1,011,467号により公知と
なつている。この位相変移部による効果として、マイク
ロホンには強い指向性が与えられており、その結果この
マイクロホンは音圧勾配の測定に用いられる。
以下に本発明を、図面を参照しつつ、より詳細に説明す
る。
第1図は本発明に係る装置を備えたコンデンサ型音圧マ
イクロホンを示す。このマイクロホンは略々円筒形に形
成された構造部材であるマイクロホン外部ハウジング10
を備えている。引用符号11で示す薄膜部材が、このマイ
クロホンハウジング10に、図示の如くその上端部の内側
に、設けられている。この薄膜部材は、フランジ13を有
する短円筒状ソケツト部を含み、フランジ13がマイクロ
ホンハウジング10と協働して薄膜14を展張している。薄
膜部材11はマイクロホンハウジング10に螺着乃至は固着
され、これによりハウジング10と薄膜14とが電気的に接
続されている。マイクロホンハウジング10の内面には、
円板形絶縁部材17が当接する当接面16を備えた凹部15が
設けられている。絶縁部材17は、マイクロホンハウジン
グの内面に設けたネジ溝19にねじ込まれた保持リング18
により、マイクロホンハウジング10内に保持されてい
る。
絶縁部材17はその中央部で固定電極20を担持しており、
この固定電極はまた、技術用語では後部電極、乃至は後
板とも呼ばれている。電極20は、事実上コンデンサの固
定極板を形成する平坦面22を備えたヘツド部分21と、絶
縁部材17に貫通挿入されその端部に良導電性材料ででき
たターミナルが形成されているステム形部分23とから成
つている。
薄膜部材11,マイクロホンハウジング10,後部電極20,及
び絶縁部材17は、斯くして空気が充満した空間であるキ
ヤビテイ25を画成し、このキヤビテイは圧力平衡通路26
のみを介して周囲の大気と連通している。斯かる通路は
種々の方法で形成することができる。ある種のマイクロ
ホンにおいては、圧力平衡通路はマイクロホンハウジン
グの壁部に孔を開けることにより形成されており、該通
路26に適当な太さの細条を挿通することにより必要な音
響抵抗が得られる。図示された実施例においては、圧力
平衡通路26はそれとは異つた方法で形成されている。マ
イクロホンの凹部15の前記当接面16と絶縁部材との間に
は薄いスペーサ27が挾持されており、このスペーサに
は、巾の狭い帯状の切り欠き部28が設けられている。圧
力平衡通路の音響抵抗はこの帯状切り欠き部の巾(例え
ば100μm)と、スペーサ27の厚さ(例えば10μm)
と、スペーサの巾(例えば1500μm)とによつて決定さ
れる。凹部15における、絶縁部材17とマイクロホンハウ
ジング内面との間の通路は、特別に音響抵抗を生じるこ
とがない程度に広いものである。この凹部15内の通路
の、周囲の大気への通気は、前記保持リング18に設けた
凹部29を介して行われる。
本明細書の導入部において説明したように、低周波数域
において、マイクロホンが、不都合なほどに大きな位相
のずれを、しかも音響強度測定に用いられる2つのマイ
クロホンのマツチングに関して本質的に問題を引き起こ
す程に大きな位相のずれを、生ずることの原因は、以上
の公知の圧力平衡構造にある。斯かる不都合を除去すべ
く、本発明によれば、第1図に示す如く、引用符号30を
付されたマイクロホンハウジング延長部を含む装置が、
以上に説明した公知のマイクロホンに取付けられてい
る。
この延長部は、図中では、既存のマイクロホンのソケツ
ト部の端部のネジ溝19にねじ込むことにより該マイクロ
ホンに螺着自在な、延長部として図示されている。従つ
て、この延長部はアダプタを構成し得るものである。ま
た、この装置をマイクロホンと一体に形成して、この装
置がマイクロホンの一部を構成するようにしても良い。
前記アダプタ30はパイプ部31を含んで成る。パイプ部31
は場合によつてはその外側にネジ溝32に設けてマイクロ
ホンのソケツト部の端部のネジ溝19にねじ込むようにし
ても良く、また場合によつては単なるマイクロホンハウ
ジング10の延長部としても良い。パイプ部31には、図面
の下方に、径方向に延展する当接面34を有する凹部33が
備えられている。この当接面34は第2絶縁部材35が当接
するものであり、第2絶縁部材35は内面ネジ溝37にねじ
込まれた第2保持リング36により保持されている。内面
ネジ37は更に、測定用並びに電源用の他の装置に接続す
るためにも利用される。第2絶縁部材35はその中央部に
導電部材38を担持している。この導電部材は、前記後板
20の前記ターミナル24と外部装置(不図示)とを電気的
に接続するために、第2絶縁部材を貫通すると共に、そ
の端部にターミナル足部38が形成されている。図示の如
く、パイプ部31と2つの絶縁部材17と35とは付加キヤビ
テイ40を画成し、この付加キヤビテイは、前記圧力平衡
通路26を介して前記上部キヤビテイ25と、即ち薄膜14の
背面側と連通している。周囲の大気との連通確保するた
めに、パイプ部31の当接面34と第2絶縁部材35との間に
は薄いスペーサ41が挾持されている。付加圧力平衡通路
42を画成するためにこのスペーサには巾の狭い帯状切り
欠き部が設けられている。付加圧力平衡通路は所望の音
響抵抗が得られる寸法にすれば良い。前記凹部33内にお
ける、第2絶縁部材35とパイプ部31の内面との間の通路
は、ここでも、特別に音響抵抗を生じないような巾に、
形成されている。この通路を通つてから周囲の大気まで
の通気は、パイプ部31の壁部に形成された適当な開口43
を介して行われる。
斯かる本発明の装置によれば、低周波数の動的圧力変動
は、薄膜14の前面から背面へ次の通りに伝達される。即
ち、薄膜14の前面から、付加圧力平衡通路42、付加キヤ
ビテイ40、更に第1の圧力平衡通路26と先に述べたキヤ
ビテイ25とを介して、薄膜14の背面へと伝達される。音
波の斯かる音響通路は、音波信号の位相を90°づつ2回
ずらす、直列に接続された2つのRC結合により平滑化す
ることができる。斯くして前述の利点が得られる。
第2図は、下限周波数の異なる2つのマイクロホンの、
下限周波数付近の位相のずれを示す4本の曲線を図示し
ており、一部は本発明の装置を装着したマイクロホン、
また一部は、装着していないマイクロホンのものであ
る。曲線Aは下限周波数が1Hzのマイクロホンの位相の
ずれを示しており、一方曲線A′は同じマイクロホンに
1Hzのアダプタを装着したときの位相のずれを示してい
る。1Hzのアダプタとは、そのアダプタの下限周波数が1
Hzであるものを言う。これらの曲線は、達成される改善
の度合を明瞭に示しており、即ち、本発明のアダプタを
装着したときには位相のずれは、約20Hzに低下するまで
±0.3°以内に収まつているのに対し、装着されていな
いときには200Hzまでである。曲線Bは下限周波数が2Hz
のマイクロホンの位相のずれを示しており、一方曲線
B′は同じマイクロホンに1Hzのアダプタを装着したと
きの位相のずれを示している。重要な特性は、上記2つ
のマイクロホンがアダプタなしで作動しているときに
は、それらのマイクロホンの下限周波数の違いが、低周
波数域における位相のずれに著しい差異をもたらすこと
である。例えば、20Hzにおいては、それらの位相のずれ
に2.85°の差があることに注目されたい。しかしなが
ら、それらのマイクロホンにアダプタが装着されたとき
には、それらの位相のずれの差は著しく減少する。例え
ば20Hzにおいて、それらのマイクロホンの間で、位相の
ずれの差がわずかに約0.3°となつていることとに注目
されたい。従つて、マイクロホンの下限周波数は、アダ
プタを装着したならばもはやたいして重要ではない。更
には、本発明の構造を備えたマイクロホンにあつては、
位相のずれは、はるかに低い周波数域においてのみ、意
義を持つことも明らかである。
第3図は、異なつた時定数のアダプタが装着されたマイ
クロホンの、計算用の位相ずれ曲線を示している。アダ
プタの下限周波数は重要ではないことが解る。使用マイ
クロホンの下限周波数は第2図の曲線Bと同じく2Hzで
あり、算出された曲線C′は時定数が0.08秒のアダプタ
が装着されたマイクロホンに関するものであり、一方、
曲線C″は時定数が0.16秒のアダプタを装着したマイク
ロホンに関するものである。これらの曲線は周波数が約
40Hzに低下するまでは一致しており、そこから異なつた
値となり、20Hzにおいては約0.1°の差が生じる。従つ
て、アダプタの時定数が異なつていても、それは重要な
パラメータとなるものではない。
第4図は、本発明の装置が、マイクロホン回線の、低周
波域即ち20Hzから1KHzまでの周波数域における位相のず
れに、いかなる効果をもたらすかを示している。曲線I
とIIは測定によつて得られた、2つのマイクロホン回線
(回線と回線)の間の位相差を示しており、ここで
用いられているマイクロホン(マイクロホンAとマイク
ロホンB)は、圧力平衡に関しては従来の構造で構成さ
れている。
曲線Iは、測定によつて得られた、周波数による回線
と回線との間の位相差を、周波数の関数として示して
いる。ここで、マイクロホンAは回線に、マイクロホ
ンBは回線に、接続されている。一方、曲線IIは、測
定によつて得られた、同じ2つの回線間の位相差を示す
ものであるが、マイクロホンが交替させられており、即
ちここではマイクロホンBが回線に、マイクロホンA
が回線に、接続されている。座標上の1目盛は1°の
位相差に相当する。従来構造のマイクロホンにあつて
は、個々のマイクロホンが、低周波数域において、マイ
クロホン回線の位相特性に甚だしい影響を有しているこ
とを、これらの曲線は明らかに示している。しかしなが
ら、本発明に斯かる装置がこれらのマイクロホンに装着
されたときには、回線と回線との間の位相差の測定
をやりなおすことにより、2つの新しい曲線(曲線III
と曲線IV)が得られる。これらの曲線IIIとIVとは、20H
zから1KHzまでの周波数範囲の全域においてほとんど一
致しており、且つ略々水平方向に延伸している。この最
後の2つの曲線は、本発明に従つて改造を加えたマイク
ロホンの場合には、2つの回線の間でマイクロホンを交
替させても、そのような改造を加えていいないマイクロ
ホンを交替させたときのようなマイクロホン回線の位相
特性への影響がないことを、明らかに示している。更に
これらの曲線は、曲線IIIとIVが水平方向に延伸してい
ることから、本発明に従つて改造を加えたマイクロホン
が、上記位相差が全周波数領域において一定に保たれる
という更なる効果をも有することを、明らかに示してい
る。
特に効果的な1実施例においては、コンデンサ型音圧マ
イクロホンに本発明に斯かる装置が2つ備えられてい
る。これにより薄膜の背面に影響を与える更なる90°の
位相のずれが生じ、これは望ましからざる成分である。
しかしながら、この望ましからざる成分は更に減衰され
るため、実際上は、何ら影響はない。
更にマイクロホンを追加装着しても良く、上記の望まし
からざる成分は装着される装置の数に応じて減衰され
る。装置の数が奇数であれば、位相誤差は0°になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に斯かる装置を装着したコンデンサ型音
圧マイクロホンを示す図、第2図は下限周波数が異なつ
た2つの音圧マイクロホンの低周波数域における位相ず
れ曲線を示す図であり、一部の曲線は本発明に斯かる装
置を装着した場合、一部は装着しない場合を示してお
り、第3図は本発明に斯かる、下限周波数の夫々異つた
装置を装着した音圧マイクロホンの、低周波数域におけ
る位相ずれ曲線を示す図、第4図は2つのマイクロホン
回線の間の、低周波数域における位相差曲線を示す図で
あり、一部はマイクロホンを交替させたもの、また一部
は本発明に斯かる装置を装着したものであり、第5図は
本発明に斯かる装置を2つ装着した音圧マイクロホンを
示す図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音圧マイクロホンにおいて用いられ、もし
    くは斯かる音圧マイクロホンと関連して用いられる装置
    において、マイクロホンハウジング(10)と、該マイク
    ロホンハウジング内にあるいは該マイクロホンハウジン
    グ上に取付けられる振動部材である薄膜(14)とを含
    み、前記薄膜は原則としてその一面側の音場に対しての
    み感度を有するとともにその他面が前記マイクロホンハ
    ウジング内の閉キャビティ(25)の一部を形成してお
    り、該キャビティは、第1音響抵抗を有する狭い圧力平
    衡通路(26)を介して周囲の大気と連通せしめられると
    ともに第1音響キャパシタンスを有しており、 該装置は、さらに付加音響キャパシタンスを有する付加
    キャビティ(40)と、該付加キャビティと直列に配設さ
    れ付加音響抵抗を有する付加圧力平衡通路(42)とを含
    んで成り、 前記付加音響キャパシタンスと前記付加音響抵抗とは、
    前記第1キャビティ(25)と前記第1通路(26)の夫々
    前記キャパシタンスと前記抵抗とに、直列に配設されて
    いることを特徴とする、装置。
  2. 【請求項2】前記付加キャビティ(40)と前記付加圧力
    平衡通路(42)とが、音圧マイクロホンに一体的に形成
    されていることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に
    記載の装置。
  3. 【請求項3】前記音圧マイクロホンが、その内部の絶縁
    部材(17)に取付けられた固定電極(20)を有するマイ
    クロホンハウジングと、該マイクロホン端部に配設され
    た、前記部材に対して可動な電極とを含んで成り、か
    つ、前記閉キャビティが、前記固定電極と前記絶縁部材
    との間に形成されている前記装置において、 前記付加キャビティ(40)と前記付加圧力平衡通路(4
    2)とが前記マイクロホンと一体に、且つ、前記絶縁部
    材(17)と、前記マイクロホンハウジングの後方へ向け
    て配設された延長部(30)内の導電部材(38)のための
    付加絶縁部材(35)との間に、形成されていることを特
    徴とする、特許請求の範囲第2項記載の装置。
  4. 【請求項4】前記付加キャビティと前記付加圧力平衡通
    路とが、共通のマイクロホンに脱着自在に取付けられる
    別体のアダプタの内部に設けられていることを特徴とす
    る、特許請求の範囲第1項記載の装置。
  5. 【請求項5】直列に接続され、且つ実質的に靜圧の圧力
    平衡化をもたらす複数の音響RC結合を含んで成ることを
    特徴とする、特許請求の範囲第1項から第4項までのい
    ずれかに記載の装置。
  6. 【請求項6】実質的に音圧の平滑化をもたらす奇数個の
    音響RC結合を含んでなることを特徴とする、特許請求の
    範囲第5項記載の装置。
  7. 【請求項7】3つの音響RC結合を含んで成ることを特徴
    とする、特許請求の範囲第6項記載の装置。
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