JPH073852A - 流路管 - Google Patents

流路管

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JPH073852A
JPH073852A JP9986793A JP9986793A JPH073852A JP H073852 A JPH073852 A JP H073852A JP 9986793 A JP9986793 A JP 9986793A JP 9986793 A JP9986793 A JP 9986793A JP H073852 A JPH073852 A JP H073852A
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pipe
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concave groove
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Kunio Kanai
邦雄 金井
Kazuo Kobayashi
和男 小林
Kenichi Koyama
賢一 小山
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NAGANOSHI
Akita KK
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NAGANOSHI
Akita KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 勾配が多少急になっても、増水時等の水の流
速を減じることができる。 【構成】 断面円弧状の流路22を備える流路管20に
おいて、該流路22の底部24を円弧の円の直径近傍に
設定し、該底部24に水の流れ方向に伸びる凹溝26を
形成して底部24の潤辺を長くすると共に、前記凹溝2
6の入口側から出口に向けて入口側の断面積を出口側の
断面積よりも大きくなるように設定して、凹溝24両壁
面に水がぶつかるテーパ壁面部28を形成したことを特
徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は下水道等に用いて、急傾
斜地にあってもあるいは増水時にあっても水の流速を減
ずることができる流路管に関する。
【0002】
【従来の技術】下水道普及率の向上と共に、山間地、急
傾斜地、四季により人口変化のあるリゾート地等での下
水道敷設も増加している。しかしながら道路が狭いな
ど、急傾斜地での下水道敷設工事は難工事である。流路
管はできるだけ浅くして地表勾配で施工するのが経済的
であり、工事を容易にする。しかし、下水道施設設計指
針の中では、流路管の損傷を防ぐために最大流速を3.
0m/sec以下にするよう求められている。そのため
に勾配の大きな地域における下水道の配管は、図18に
示すように適宜個数のマンホール10を配設して、この
マンホール10により高さを稼ぎ、流路管12が急勾配
にならないようにして、下水の流速が大きくならないよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら急勾配地
においては、上記マンホール10を配設しても流路管1
2の勾配がやはり急になり、増水時には下水の流速が大
きくなる問題点がある。マンホール10の設置数を多く
すればよいが、マンホール10の設置には多大の費用を
要し、コストが増大する問題点がある。
【0004】そこで、本発明は上記問題点を解決すべく
なされたものであり、その目的とするところは、勾配が
多少急になっても、増水時等の水の流速を減じることが
できる流路管を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、断面円弧状の流
路を備える流路管において、該流路の底部を円弧の円の
直径近傍に設定し、該底部に水の流れ方向に伸びる凹溝
を形成して底部の潤辺を長くすると共に、前記凹溝の入
口側から出口に向けて入口側の断面積を出口側の断面積
よりも大きくなるように設定して、凹溝両壁面に水がぶ
つかるテーパ壁面部を形成したことを特徴としている。
前記テーパ壁面部を凹溝中途部に設けることができる。
あるいは前記テーパ壁面部を凹溝全長に亙って設けるこ
とができる。
【0006】
【作用】本発明に係る流路管によれば、通常時の水量の
場合には水が凹溝内を流れ、必要な水深が保て、掃流力
が高まると共に、必要な流速、流量が確保され、いたず
らに水が流路管内に滞留することがなく、迅速な水処理
が行える。また水量が増加した場合には、水がテーパー
壁面にぶつかり、これにより流速を減じることができ、
さらに水量が増加した場合には、水が凹溝から溢れて底
部上をも流れることから、潤辺が大きくなり、大きな流
路抵抗によって流速を減じることができ、もって流路管
の損傷を防止できる。また地表勾配に近い勾配で敷設で
きるため、施工深さを浅くでき、工事がそれだけ安全か
つ容易になり、さらにマンホールなどの減速構造物が少
なくてすむため、設備費の低減化が図れ、また種々の維
持・管理が容易となる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図1は流路管20の縦断面図、
図2は横断面図を示す。流路管20の流路22は断面円
弧状をなし、その底部24は円弧の円のほぼ直径部に位
置させる。そして該底部24の中央部に流路管20の全
長に亙って水の流れ方向に伸びる凹溝26を形成する。
凹溝26の流路管20の入口側は幅広に形成され、かつ
両外方に向けて階段状に上昇する3段(最上段は底部2
4)の凹溝に形成されている。すなわち凹溝26は、入
口側の第1幅広部26a(最低部)、第2幅広部26b
(中段部)と、流路22の中途部から出口側に向けての
幅狭部26cとで構成されている。そして第1幅広部2
6a、第2幅広部26bと幅狭部26cとの間の境界部
の凹部両側壁はテーパー壁面部28に形成されている。
テーパー壁面部28の流路管20の軸線に対する角度は
30度以上が好ましい。流路管20の入口側は隣接する
流路管20の出口側端部の嵌合部30が適宜なパッキン
を介して嵌合、接続するソケット32に形成されてい
る。
【0008】図1〜図3の流路管20の例では、長さを
2000mm、円弧の半径を175mmとし、底部24
位置が直径部から約25mm下がった位置になるように
し、凹溝26の深さを140mm、凹溝26の幅狭部2
6cの幅を60mm、第1幅広部26aの幅を120m
m、第2幅広部26bの幅を250mmになるよう設定
した。また第2幅広部26bのテーパー壁面部28まで
の長さを入口側から500mmとした。さらに中段部の
凹溝26底面からの高さを40mmとなるように設定し
ている。したがって上記実施例では、水面が直径部に位
置する場合の潤辺(水の沿面距離)が約680mmとな
り、凹溝26を設けない場合(ほぼ直径部の場合)の約
2倍となる。また凹溝26の断面積は入口側で298c
2 、出口側で84cm2 となる。底部24を円弧の円
のほぼ直径部に位置させたのは、凹溝26を比較的深く
形成できて潤辺の長さを大きく確保でき、また流路断面
積もそれ程小さくならないようにするためである。
【0009】図4〜図7は上記の流路管20を複数接続
した実施例を示す。図4に示す流路管Aは長さが200
0mm、テーパ壁面28の軸線に対する角度が32.4
度のものである。図5の流路管Bは長さが2000m
m、テーパー壁面28の角度が51.7度のものであ
る。図6の流路管Cは長さが1500mm、テーパ壁面
28の軸線に対する角度が32.4度のものである。図
7の流路管Dは長さが1500mm、テーパー壁面28
の角度が51.7度のものである。上記の実施例のもの
において流量と流速の関係を調べた。なお測定条件は次
による。 測定個所:高水槽出口より下流8m、凹溝26底面より
5mmの所 流量 :Q=0.005〜0.050m3 /sの任意
の点 管勾配 :16.2% 粗度係数:n=0.010〜0.018(急勾配のため
無視) 測定個所を高水槽出口より下流8mの所としたのは、予
備実験により8m程度の所で流速がほぼ一定になること
が確認されたからである。また測定個所を凹溝26底面
より5mmの所としたのは、測定点の底面からの距離に
より流速は大きく変化するが、流路管の損傷防止(コン
クリートの耐久性)の観点から底面に近い所とした。
【0010】測定結果を図8に示す。図8から明らかな
ように、流路管A(図4)において流速が許容値を若干
越える場合があったが、本実験では管勾配が極めてきつ
く、例えば10%程度の管勾配の場合にあっては流路管
Aの場合でも十分許容値の範囲に入る。流路管B、C、
Dの場合には全て許容値内に入り、管勾配が16.2%
という厳しい条件でも使用できることがわかった。流量
0.020m3 /s位までは流速が徐々に上昇する傾向
にあるが、これは水が凹溝26内を流れ、テーパー壁面
部28にほとんどぶつからず、減速効果が発揮されない
ためと考えられる。流量が0.020m3 /sを越える
と次第に流速が減じて、やがて一定になる傾向にある。
なお流量0.050m3 /s以上の場合は流速が一定で
あるか、徐々に上昇するものと推測される。
【0011】減速効果は次によるものと考えられる。説
明をわかりやすくするために、図9(入口部の断面)、
図10(出口部の断面)により説明する。 出口部の幅狭部26cから入口部に流れ込む際、断面
形状の違いにより、入口部の第1幅広部26aの側面で
跳水が起き、その結果減速される。 入口部の第1幅広部26a、第2幅広部26bから流
れる水が出口部の幅狭部26cに全て流れず、底部24
にも流れ、その流速は摩擦抵抗により非常に遅いものと
なり(潤辺による摩擦抵抗)、次の入口部に流れ込むま
でに全体的に速度を落とす結果となる。 入口部から出口部に流れ込む際テーパー壁面部28に
水がぶつかり、減速される。 テーパー壁面部28に水がぶつかり渦をまいていると
ころに、さらに水が流れ込み減速される。 跳水が起こり、流路22の円形頂壁面にも水がぶつか
り、減速される。
【0012】次に比較例との比較試験を示す。図11は
本実施例品(流路管a)、図12は流路が断面半円形の
比較例1(流路管b)、図13は流路が断面円形の比較
例2(流路管c)、図14は断面半円形の流路に単に凹
溝を形成した比較例3(流路管d)の各流路管を示す。
図15は管勾配16.2%にて前記と同様にして流量と
流速の関係を測定した結果を示すグラフである。図15
から明らかなように、管勾配16.2%という厳しい条
件で許容値内に入るのは本実施例品(流路管a)のみで
あり、他の流路管b〜dは全て許容値をオーバーしてし
まうことがわかる。図16は管勾配8.0%にて前記と
同様にして流量と流速の関係を測定した結果を示すグラ
フである。図16から明らかなように、管勾配がゆるや
かな場合には、断面半円形の流路管bの場合の流量が大
なるときを除き、全ての流路管の流速が許容値内に入っ
ている。
【0013】上記実施例ではテーパー壁面部28を流路
の中途に設けたが、流路全長に亙って設けるようにして
もよい。また図17に示すように、上記入口部側の形態
の流路管と出口部側の形態の流路管とを別体に設けて、
これを適宜組み合わせて使用するようにしてもよい。す
なわち施工場所に応じて、勾配が急なところでは入口部
側の形態の流路管を多く用いるようにする。これにより
急勾配な部位での流速を効果的に減じることができる。
【0014】以上本発明につき好適な実施例を挙げて種
々説明したが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はなく、例えば流路入口側の凹溝の段数は上記に限られ
ないなど発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を
施し得るのはもちろんである。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る流路管によれば、通常時の
水量の場合には水が凹溝内を流れ、必要な水深が保て、
掃流力が高まると共に、必要な流速、流量が確保され、
いたずらに水が流路管内に滞留することがなく、迅速な
水処理が行える。また水量が増加した場合には、水がテ
ーパー壁面にぶつかり、これにより流速を減じることが
でき、さらに水量が増加した場合には、水が凹溝から溢
れて底部上をも流れることから、潤辺が大きくなり、大
きな流路抵抗によって流速を減じることができ、もって
流路管の損傷を防止できる。また地表勾配に近い勾配で
敷設できるため、施工深さを浅くでき、工事がそれだけ
安全かつ容易になり、さらにマンホールなどの減速構造
物が少なくてすむため、設備費の低減化が図れ、また種
々の維持・管理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流路管の縦断面図である。
【図2】流路管の横断面図である。
【図3】流路管の側面図である。
【図4】流路管の接続状態を示す説明図である。
【図5】流路管の接続状態を示す説明図である。
【図6】流路管の接続状態を示す説明図である。
【図7】流路管の接続状態を示す説明図である。
【図8】図4〜図7に示す流路管の流速測定結果を示す
グラフである。
【図9】流路管の入口部の断面形態を示す。
【図10】流路管の出口部の断面形態を示す。
【図11】本実施例品の説明図である。
【図12】比較例1の流路管の説明図である。
【図13】比較例2の流路管の説明図である。
【図14】比較例3の流路管の説明図である。
【図15】本実施例品と比較例の流路管の勾配16.2
%における流速試験結果を示すグラフである。
【図16】本実施例品と比較例の流路管の勾配8.0%
における流速試験結果を示すグラフである。
【図17】流路管の他の実施例を示す説明図である。
【図18】マンホールを配置した下水道管の敷設例を示
す説明図である。
【符号の説明】
20 流路管 22 流路 24 底部 26 凹溝 28 テーパー壁面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 賢一 長野県上高井郡高山村大字中山981番地 株式会社アキタ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面円弧状の流路を備える流路管におい
    て、 該流路の底部を円弧の円の直径近傍に設定し、該底部に
    水の流れ方向に伸びる凹溝を形成して底部の潤辺を長く
    すると共に、前記凹溝の入口側から出口に向けて入口側
    の断面積を出口側の断面積よりも大きくなるように設定
    して、凹溝両壁面に水がぶつかるテーパ壁面部を形成し
    たことを特徴とする流路管。
  2. 【請求項2】 前記テーパ壁面部を凹溝中途部に設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の流路管。
  3. 【請求項3】 前記テーパ壁面部を凹溝全長に亙って設
    けたことを特徴とする請求項1記載の流路管。
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