JPH0737787B2 - 遊星歯車減速装置付始動電動機 - Google Patents
遊星歯車減速装置付始動電動機Info
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- JPH0737787B2 JPH0737787B2 JP63221913A JP22191388A JPH0737787B2 JP H0737787 B2 JPH0737787 B2 JP H0737787B2 JP 63221913 A JP63221913 A JP 63221913A JP 22191388 A JP22191388 A JP 22191388A JP H0737787 B2 JPH0737787 B2 JP H0737787B2
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- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は遊星歯車減速装置付始動電動機に関し、更に詳
細には遊星歯車減速装置におけるインターナルギヤの改
良に関する。
細には遊星歯車減速装置におけるインターナルギヤの改
良に関する。
（従来の技術） 車輌の機関始動用として用いられる始動電動機として、
遊星歯車減速装置を内蔵した同軸形の始動電動機は実開
昭63−71474号（実願昭61−166198号）公報に開示され
ている。この従来の同軸形始動電動機は、第４図に示さ
れるように管状の電機子回転軸1aを有する直流電動機１
と、この直流電動機１の軸方向一端側に設けられ遊星歯
車減速装置２を含む駆動力伝達装置を介して電機子回転
軸1aの回転が伝達される軸方向に摺動可能に支持された
出力回転軸３と、この出力回転軸３の前端部に設けられ
たピニオン４と、直流電動機の軸方向他端側に設けられ
直流電動機へ通電すると同時に出力回転軸をプランジャ
ロッド5aで押して摺動させる電磁スイッチ装置５とを含
み、直流電動機１の電機子回転軸1aと電磁スイッチ装置
５のプランジャロッド5aが同一軸線上に配置されて構成
されている。
遊星歯車減速装置を内蔵した同軸形の始動電動機は実開
昭63−71474号（実願昭61−166198号）公報に開示され
ている。この従来の同軸形始動電動機は、第４図に示さ
れるように管状の電機子回転軸1aを有する直流電動機１
と、この直流電動機１の軸方向一端側に設けられ遊星歯
車減速装置２を含む駆動力伝達装置を介して電機子回転
軸1aの回転が伝達される軸方向に摺動可能に支持された
出力回転軸３と、この出力回転軸３の前端部に設けられ
たピニオン４と、直流電動機の軸方向他端側に設けられ
直流電動機へ通電すると同時に出力回転軸をプランジャ
ロッド5aで押して摺動させる電磁スイッチ装置５とを含
み、直流電動機１の電機子回転軸1aと電磁スイッチ装置
５のプランジャロッド5aが同一軸線上に配置されて構成
されている。
このような従来の同軸形スタータ装置において、電磁ス
イッチ装置５、直流電動機１、および駆動力伝達装置を
収容する前部機枠６は２本の通しボルト７によって相互
に結合されるように組み付けられている。すなわち、各
通しボルト７は電磁スイッチ装置５のケース5b前端部外
周に形成されたフランジ部5cに設けられた穴に挿通させ
られ、直流電動機１のヨーク1b外周および遊星歯車減速
装置２を構成するインターナルギヤ８の外周を通って前
部機枠６のねじ穴に先端ねじ部を螺合して締付けること
により、電磁スイッチ装置５のケース5bと前部機枠６と
を相互に引き合わせてそれぞれ直流電動機１のヨーク端
部に圧着させることで、これら３つの機素を相互に結合
し、これによって一体に組み付けて同軸形スタータ装置
を構成していた。
イッチ装置５、直流電動機１、および駆動力伝達装置を
収容する前部機枠６は２本の通しボルト７によって相互
に結合されるように組み付けられている。すなわち、各
通しボルト７は電磁スイッチ装置５のケース5b前端部外
周に形成されたフランジ部5cに設けられた穴に挿通させ
られ、直流電動機１のヨーク1b外周および遊星歯車減速
装置２を構成するインターナルギヤ８の外周を通って前
部機枠６のねじ穴に先端ねじ部を螺合して締付けること
により、電磁スイッチ装置５のケース5bと前部機枠６と
を相互に引き合わせてそれぞれ直流電動機１のヨーク端
部に圧着させることで、これら３つの機素を相互に結合
し、これによって一体に組み付けて同軸形スタータ装置
を構成していた。
（発明が解決しようとする課題） 上述のように、電磁スイッチ装置５、直流電動機１およ
び前部機枠６を一体に結合するための通しボルト７は遊
星歯車減速装置２におけるインターナルギヤ８の外周部
を通ることから、第５図に示されるようにインターナル
ギヤ８の大きさはこの通しボルト７によって必然的に制
限され、具体的には通しボルト７に外周面を隣接させた
とき歯溝8aの底8bと外周面8cとの間のリム厚さｌとして
確保しなければならない強度上限界厚さを考慮してイン
ターナルギヤ８における歯元の直径やピッチ円が決定さ
れ、当該インターナルギヤ８はこれより小さくすること
はできても大きくすることはできなかった。
び前部機枠６を一体に結合するための通しボルト７は遊
星歯車減速装置２におけるインターナルギヤ８の外周部
を通ることから、第５図に示されるようにインターナル
ギヤ８の大きさはこの通しボルト７によって必然的に制
限され、具体的には通しボルト７に外周面を隣接させた
とき歯溝8aの底8bと外周面8cとの間のリム厚さｌとして
確保しなければならない強度上限界厚さを考慮してイン
ターナルギヤ８における歯元の直径やピッチ円が決定さ
れ、当該インターナルギヤ８はこれより小さくすること
はできても大きくすることはできなかった。
また、従来の始動電動機にはインターナルギヤを前部機
枠６に一体に形成したものもあり、この場合でもインタ
ーナルギヤの大きさ即ち歯元の直径やピッチ円は、前述
したとまったく同様に前部機枠６の端面から軸方向に形
成される通しボルト螺合用のねじ穴の位置によって制限
される。
枠６に一体に形成したものもあり、この場合でもインタ
ーナルギヤの大きさ即ち歯元の直径やピッチ円は、前述
したとまったく同様に前部機枠６の端面から軸方向に形
成される通しボルト螺合用のねじ穴の位置によって制限
される。
このように遊星歯車減速装置２におけるインターナルギ
ヤ８の大きさが制限されると、歯数も制限を受けるた
め、減速比の設計自由度が著しく低下するという問題が
あった。これを解決するためには通しボルトをできるだ
け外側に通すようにすればよいが、このようにすると、
通しボルト螺合用のねじ穴を有する前部機枠の直径がた
だそれだけのために大きくなり、その結果、大形で且つ
重量のあるものとなり、小形で軽量の始動電動機の開発
という基本的技術動向から後退することとなる。
ヤ８の大きさが制限されると、歯数も制限を受けるた
め、減速比の設計自由度が著しく低下するという問題が
あった。これを解決するためには通しボルトをできるだ
け外側に通すようにすればよいが、このようにすると、
通しボルト螺合用のねじ穴を有する前部機枠の直径がた
だそれだけのために大きくなり、その結果、大形で且つ
重量のあるものとなり、小形で軽量の始動電動機の開発
という基本的技術動向から後退することとなる。
本発明の目的は、電動機部を前部機枠に固定するボルト
の位置を変えずに遊星歯車減速装置を構成するインター
ナルギヤの大きさを大きくできる範囲を拡大し、減速比
の設計自由度を増した遊星歯車減速装置付始動電動機を
提供することにある。
の位置を変えずに遊星歯車減速装置を構成するインター
ナルギヤの大きさを大きくできる範囲を拡大し、減速比
の設計自由度を増した遊星歯車減速装置付始動電動機を
提供することにある。
（課題を解決するための手段） 本発明は、請求項１では、電動機部をフロントブラケッ
トに固定するボルトが、遊星歯車減速装置を構成するイ
ンターナルギヤの外周部を通過する遊星歯車減速装置付
始動電動機において、前記インターナルギヤの任意の１
つの歯部のほぼ中心を通る径方向軸線ａ上に最底部が位
置し且つ軸方向に伸長して前記インターナルギヤの外周
面に形成された凹溝であって、前記任意の１つの歯部の
両側の歯元の角部から強度上必要なリム厚さ寸法ｌ以上
を半径とする各仮想円の外側に形成された凹溝を備え、
該凹溝に前記ボルトの軸部の一部を嵌合させて配置した
ことを特徴とする。
トに固定するボルトが、遊星歯車減速装置を構成するイ
ンターナルギヤの外周部を通過する遊星歯車減速装置付
始動電動機において、前記インターナルギヤの任意の１
つの歯部のほぼ中心を通る径方向軸線ａ上に最底部が位
置し且つ軸方向に伸長して前記インターナルギヤの外周
面に形成された凹溝であって、前記任意の１つの歯部の
両側の歯元の角部から強度上必要なリム厚さ寸法ｌ以上
を半径とする各仮想円の外側に形成された凹溝を備え、
該凹溝に前記ボルトの軸部の一部を嵌合させて配置した
ことを特徴とする。
また、本発明の請求項２では、遊星歯車減速装置を構成
するインターナルギヤを一体に形成した機枠に電動機部
をボルトで固定する遊星歯車減速装置付始動電動機にお
いて、前記インターナルギヤの任意の１つの歯部のほぼ
中心を通る径方向軸線ａ上に中心が位置し且つ軸方向に
伸長して前記機枠の端面に形成されたねじ穴であって、
内周ねじ部が、前記任意の１つの歯部の両側の歯元の角
部から強度上必要なリム厚さ寸法ｌを半径とする各仮想
円の外周に接する位置に形成されたねじ穴を備え、該ね
じ穴に前記ボルトの先端ねじ部を螺合することを特徴と
する。
するインターナルギヤを一体に形成した機枠に電動機部
をボルトで固定する遊星歯車減速装置付始動電動機にお
いて、前記インターナルギヤの任意の１つの歯部のほぼ
中心を通る径方向軸線ａ上に中心が位置し且つ軸方向に
伸長して前記機枠の端面に形成されたねじ穴であって、
内周ねじ部が、前記任意の１つの歯部の両側の歯元の角
部から強度上必要なリム厚さ寸法ｌを半径とする各仮想
円の外周に接する位置に形成されたねじ穴を備え、該ね
じ穴に前記ボルトの先端ねじ部を螺合することを特徴と
する。
（作 用） 本発明の遊星歯車減速装置付始動電動機によると、イン
ターナルギヤやフロントブラケットと別体に形成されて
いる場合にはインターナルギヤの任意の１つの歯部のほ
ぼ中心を通る径方向軸線上に最底部が位置し且つ軸方向
に伸長する凹溝をインターナルギヤの外周面にボルトに
対応する数だけ形成する。そして、インターナルギヤを
設置する際、その外周面に形成した凹溝にボルトの軸部
の一部が嵌まり込むように位置決めされる。このこと
は、インターナルギヤの外径を実質的に大きくできるこ
となり、そのため歯元の直径やピッチ円を大きくできる
範囲が拡大することとなる。
ターナルギヤやフロントブラケットと別体に形成されて
いる場合にはインターナルギヤの任意の１つの歯部のほ
ぼ中心を通る径方向軸線上に最底部が位置し且つ軸方向
に伸長する凹溝をインターナルギヤの外周面にボルトに
対応する数だけ形成する。そして、インターナルギヤを
設置する際、その外周面に形成した凹溝にボルトの軸部
の一部が嵌まり込むように位置決めされる。このこと
は、インターナルギヤの外径を実質的に大きくできるこ
となり、そのため歯元の直径やピッチ円を大きくできる
範囲が拡大することとなる。
更に、インターナルギヤがフロントブラケットに一体に
形成されている場合、インターナルギヤの任意の１つの
歯部のほぼ中心を通る径方向軸線上に中心が位置するね
じ穴をボルトに対応する数だけフロントブラケットの端
面から軸方向に伸長して形成する。その際、このねじ穴
はその内周ねじ部が歯部の歯元の角度から強度上必要リ
ム部分厚さ寸法ｌを半径とする仮想円に接する位置に形
成される。このことは、ねじ穴の位置を基準に考える
と、インターナルギヤの歯溝の底部から上述の寸法ｌだ
け離れた仮想外周線に径が実質的に大きくできることと
なり、そのため歯元の直径やピッチ円を大きくできる範
囲が拡大することとなる。
形成されている場合、インターナルギヤの任意の１つの
歯部のほぼ中心を通る径方向軸線上に中心が位置するね
じ穴をボルトに対応する数だけフロントブラケットの端
面から軸方向に伸長して形成する。その際、このねじ穴
はその内周ねじ部が歯部の歯元の角度から強度上必要リ
ム部分厚さ寸法ｌを半径とする仮想円に接する位置に形
成される。このことは、ねじ穴の位置を基準に考える
と、インターナルギヤの歯溝の底部から上述の寸法ｌだ
け離れた仮想外周線に径が実質的に大きくできることと
なり、そのため歯元の直径やピッチ円を大きくできる範
囲が拡大することとなる。
以下、本発明の遊星歯車減速装置付始動電動機を添付図
面に示された実施例について更に詳細に説明する。
面に示された実施例について更に詳細に説明する。
第１図には本発明の一実施例に係る２軸形の遊星歯車減
速装置付始動電動機10が示されている。２軸形とは、直
流電動機11の側部に電磁スイッチ装置（図示せず）を配
置し、該電磁スイッチ装置のプランジャに設けられたフ
ックと出力回転軸12に摺動可能に嵌装されたオーバラン
ニングクラッチ装置（図示せず）とをシフトレバーによ
って作動的に連結したものである。このような始動電動
機10において、直流電動機11の前端部はフロントブラケ
ット即ち前部機枠13の端面外周部から軸方向に突出した
フランジ部13aに当接され、直流電動機11のヨーク内部
を後部から挿通された通しボルト14の先端ねじ部14aを
前部機枠13の端面に形成されたねじ穴13bに螺合して締
付けることにより両者は緊固に固定される。
速装置付始動電動機10が示されている。２軸形とは、直
流電動機11の側部に電磁スイッチ装置（図示せず）を配
置し、該電磁スイッチ装置のプランジャに設けられたフ
ックと出力回転軸12に摺動可能に嵌装されたオーバラン
ニングクラッチ装置（図示せず）とをシフトレバーによ
って作動的に連結したものである。このような始動電動
機10において、直流電動機11の前端部はフロントブラケ
ット即ち前部機枠13の端面外周部から軸方向に突出した
フランジ部13aに当接され、直流電動機11のヨーク内部
を後部から挿通された通しボルト14の先端ねじ部14aを
前部機枠13の端面に形成されたねじ穴13bに螺合して締
付けることにより両者は緊固に固定される。
前部機枠13の内部であって前述のフランジ部13aで囲ま
れる空間には遊星歯車減速装置15が配置されている。こ
の遊星歯車減速装置15を構成する太陽歯車16は、直流電
動機11のヨークと一体なセンターブラケット11aの側部
中央開口から前部機枠13内に突出する電機子回転軸11b
の端部近傍外周部に創成されている。この太陽歯車16に
は複数の遊星歯車17が噛み合って配置されている。これ
らの遊星歯車17は出力回転軸12と一体に形成された腕車
18に固定された支持軸19に回転可能に支持され、更に前
部機枠13に保持された内歯歯車即ちインターナルギヤ20
に噛み合っている。
れる空間には遊星歯車減速装置15が配置されている。こ
の遊星歯車減速装置15を構成する太陽歯車16は、直流電
動機11のヨークと一体なセンターブラケット11aの側部
中央開口から前部機枠13内に突出する電機子回転軸11b
の端部近傍外周部に創成されている。この太陽歯車16に
は複数の遊星歯車17が噛み合って配置されている。これ
らの遊星歯車17は出力回転軸12と一体に形成された腕車
18に固定された支持軸19に回転可能に支持され、更に前
部機枠13に保持された内歯歯車即ちインターナルギヤ20
に噛み合っている。
このインターナルギヤ20は第２図に詳細に示されている
ように、１つの歯部20aの中心を通る径方向軸線上に最
底部が位置し且つ軸方向に伸長する凹溝20bが外周面に
通しボルト14に対応する数だけ形成されている。この凹
溝20bは歯部20aの歯元の角部20cから強度上必要リム厚
さ寸法ｌを半径とする仮想円21より内側に位置してはな
らない。これは、凹溝20bをこれより深く又は大きく形
成すると、最も応力集中を受ける歯部20aの歯元に損傷
を及ぼす危険があるためである。
ように、１つの歯部20aの中心を通る径方向軸線上に最
底部が位置し且つ軸方向に伸長する凹溝20bが外周面に
通しボルト14に対応する数だけ形成されている。この凹
溝20bは歯部20aの歯元の角部20cから強度上必要リム厚
さ寸法ｌを半径とする仮想円21より内側に位置してはな
らない。これは、凹溝20bをこれより深く又は大きく形
成すると、最も応力集中を受ける歯部20aの歯元に損傷
を及ぼす危険があるためである。
このように構成されたインターナルギヤ20は、その外周
面に形成された凹溝20bに通しボルト14の軸部分が相対
的にみて部分的に嵌合するように位置決めされる。この
ことは、通しボルト14の位置が従来と変わらないとして
も、インターナルギヤ20の外径が実質的に外側に位置す
るように設計でき、これによりインターナルギヤ20の歯
元の直径やピッチ円を大きくできる範囲が拡大し、その
結果減速比の設計自由度が大きくなる。
面に形成された凹溝20bに通しボルト14の軸部分が相対
的にみて部分的に嵌合するように位置決めされる。この
ことは、通しボルト14の位置が従来と変わらないとして
も、インターナルギヤ20の外径が実質的に外側に位置す
るように設計でき、これによりインターナルギヤ20の歯
元の直径やピッチ円を大きくできる範囲が拡大し、その
結果減速比の設計自由度が大きくなる。
第３図には本発明の他の実施例に係る遊星歯車減速装置
付始動電動機におけるインターナルギヤ20が示されてい
る。この実施例ではインターナルギヤ20は前部機枠13の
フランジ部13aと一体に形成されており、その一体部分
に通しボルト螺合用のねじ穴13bが形成されることとな
る。このような場合、インターナルギヤ20の外周部と機
枠13のフランジ部内周面との境は、歯溝20dの底から強
度上必要リム部分厚さｌだけ離れた、第３図に２点鎖線
で示す位置となる。そこで、このねじ穴13bは、インタ
ーナルギヤ20の１つの歯部20aの中心を通る径方向軸線
ａ上に中心が位置し且つ軸方向に伸長し、しかも、この
ねじ穴13bの内周ねじ部が歯部20aの歯元の角部20cから
強度上必要リム部分厚さ寸法ｌを半径とする仮想円21に
接するような位置に形成される。このようにすると、イ
ンターナルギヤ20を前部機枠13と一体に形成する場合で
も、通しボルト14の位置、換言すれば通しボルト螺合用
のねじ穴13bの位置が従来と変わらないとしても、イン
ターナルギヤ20の外径部分（第３図の２点鎖線で示す
部）は実質的に外側に位置するように設計でき、その結
果インターナルギヤ20の歯元の直径やピッチ円を大きく
できる範囲が拡大することから減速比の設計自由度が大
きくなる。
付始動電動機におけるインターナルギヤ20が示されてい
る。この実施例ではインターナルギヤ20は前部機枠13の
フランジ部13aと一体に形成されており、その一体部分
に通しボルト螺合用のねじ穴13bが形成されることとな
る。このような場合、インターナルギヤ20の外周部と機
枠13のフランジ部内周面との境は、歯溝20dの底から強
度上必要リム部分厚さｌだけ離れた、第３図に２点鎖線
で示す位置となる。そこで、このねじ穴13bは、インタ
ーナルギヤ20の１つの歯部20aの中心を通る径方向軸線
ａ上に中心が位置し且つ軸方向に伸長し、しかも、この
ねじ穴13bの内周ねじ部が歯部20aの歯元の角部20cから
強度上必要リム部分厚さ寸法ｌを半径とする仮想円21に
接するような位置に形成される。このようにすると、イ
ンターナルギヤ20を前部機枠13と一体に形成する場合で
も、通しボルト14の位置、換言すれば通しボルト螺合用
のねじ穴13bの位置が従来と変わらないとしても、イン
ターナルギヤ20の外径部分（第３図の２点鎖線で示す
部）は実質的に外側に位置するように設計でき、その結
果インターナルギヤ20の歯元の直径やピッチ円を大きく
できる範囲が拡大することから減速比の設計自由度が大
きくなる。
前述した両実施例において、相対的な問題ではあるが、
上述のように構成する考え方からすると、インターナル
ギヤ20の設計自由度を従来のままでよしとすれば、通し
ボルト14の位置を始動電動機の径方向内側に配置するこ
とができ、その結果前部機枠13の外径が小さくなるばか
りではなく、僅かな位置の違いで通しボルト14を直流電
動機11のヨーク内部に第１図に示されるように通すこと
ができることから、機関への始動電動機の取付け性が著
しく向上する。
上述のように構成する考え方からすると、インターナル
ギヤ20の設計自由度を従来のままでよしとすれば、通し
ボルト14の位置を始動電動機の径方向内側に配置するこ
とができ、その結果前部機枠13の外径が小さくなるばか
りではなく、僅かな位置の違いで通しボルト14を直流電
動機11のヨーク内部に第１図に示されるように通すこと
ができることから、機関への始動電動機の取付け性が著
しく向上する。
なお、前述した両実施例においては、直流電動機と前部
機枠との固定を通しボルトで行なう例について説明した
が、特に通しボルトである必要はなく、適宜ヨークに形
成したフランジ部の穴から挿入されるような通常のボル
トでも同様な効果を奏することは言うまでもない。
機枠との固定を通しボルトで行なう例について説明した
が、特に通しボルトである必要はなく、適宜ヨークに形
成したフランジ部の穴から挿入されるような通常のボル
トでも同様な効果を奏することは言うまでもない。
（発明の効果） 以上説明したように、本発明の遊星歯車減速装置付始動
電動機によれば、電動機を前部機枠に固定するボルトと
遊星歯車減速装置のインターナルギヤとの相対的位置関
係を改良してボルトがインターナルギヤの歯部のほぼ中
心を通る径方向軸線上を通るように構成し、さらに、イ
ンターナルギヤのリム強度に注目して凹溝，またはねじ
孔を形成するようにしたので、インターナルギヤのリム
強度を保証しつつインターナルギヤをその外径が従来よ
り外側に位置するように設計でき、その結果インターナ
ルギヤの歯元の直径やピッチ円を大きくできる範囲が拡
大することから減速比の設計自由度が大きくなる。
電動機によれば、電動機を前部機枠に固定するボルトと
遊星歯車減速装置のインターナルギヤとの相対的位置関
係を改良してボルトがインターナルギヤの歯部のほぼ中
心を通る径方向軸線上を通るように構成し、さらに、イ
ンターナルギヤのリム強度に注目して凹溝，またはねじ
孔を形成するようにしたので、インターナルギヤのリム
強度を保証しつつインターナルギヤをその外径が従来よ
り外側に位置するように設計でき、その結果インターナ
ルギヤの歯元の直径やピッチ円を大きくできる範囲が拡
大することから減速比の設計自由度が大きくなる。
第１図は本発明の一実施例に係る遊星歯車減速装置付始
動電動機の主要部を示す断面図、第２図は第１図に示さ
れた始動電動機におけるインターナルギヤとボルトとを
拡大して示す断片的な断面図、第３図は本発明の他の実
施例に係る遊星歯車減速装置付始動電動機におけるイン
ターナルギヤとボルトとを示す断片的な断面図、第４図
は従来の遊星歯車減速装置付始動電動機を示す部分的な
断面図、第５図は第４図に示される従来の始動電動機に
おけるインターナルギヤと通しボルトとを拡大して示す
断片的な断面図である。 10……遊星歯車減速装置付始動電動機、11……直流電動
機、13……前部機枠、13a……フランジ部、13b……ねじ
穴、14……通しボルト、14a……先端ねじ部、15……遊
星歯車減速装置、20……インターナルギヤ、20a……歯
部、20b……凹溝、20c……角部、21……仮想円。
動電動機の主要部を示す断面図、第２図は第１図に示さ
れた始動電動機におけるインターナルギヤとボルトとを
拡大して示す断片的な断面図、第３図は本発明の他の実
施例に係る遊星歯車減速装置付始動電動機におけるイン
ターナルギヤとボルトとを示す断片的な断面図、第４図
は従来の遊星歯車減速装置付始動電動機を示す部分的な
断面図、第５図は第４図に示される従来の始動電動機に
おけるインターナルギヤと通しボルトとを拡大して示す
断片的な断面図である。 10……遊星歯車減速装置付始動電動機、11……直流電動
機、13……前部機枠、13a……フランジ部、13b……ねじ
穴、14……通しボルト、14a……先端ねじ部、15……遊
星歯車減速装置、20……インターナルギヤ、20a……歯
部、20b……凹溝、20c……角部、21……仮想円。
Claims (2)
- 【請求項１】電動機部をフロントブラケットに固定する
ボルトが、遊星歯車減速装置を構成するインターナルギ
ヤの外周部を通過する遊星歯車減速装置付始動電動機に
おいて、 前記インターナルギヤの任意の１つの歯部のほぼ中心を
通る径方向軸線ａ上に最底部が位置し且つ軸方向に伸長
して前記インターナルギヤの外周面に形成された凹溝で
あって、前記任意の１つの歯部の両側の歯元の角部から
強度上必要なリム厚さ寸法ｌ以上を半径とする各仮想円
の外側に形成された凹溝を備え、該凹溝に前記ボルトの
軸部の一部を嵌合させて配置したことを特徴とする遊星
歯車減速装置付始動電動機。 - 【請求項２】遊星歯車減速装置を構成するインターナル
ギヤを一体に形成した機枠に電動機部をボルトで固定す
る遊星歯車減速装置付始動電動機において、 前記インターナルギヤの任意の１つの歯部のほぼ中心を
通る径方向軸線ａ上に中心が位置し且つ軸方向に伸長し
て前記機枠の端面に形成されたねじ穴であって、内周ね
じ部が、前記任意の１つの歯部の両側の歯元の角部から
強度上必要なリム厚さ寸法ｌを半径とする各仮想円の外
周に接する位置に形成されたねじ穴を備え、該ねじ穴に
前記ボルトの先端ねじ部を螺合することを特徴とする遊
星歯車減速装置付始動電動機。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63221913A JPH0737787B2 (ja) | 1988-09-05 | 1988-09-05 | 遊星歯車減速装置付始動電動機 |
| KR1019890010728A KR920006225B1 (ko) | 1988-09-05 | 1989-07-28 | 유성치차 감속장치가 부착된 시동전동기 |
| US07/402,375 US5027664A (en) | 1988-09-05 | 1989-09-05 | Engine starter motor with a planetary speed reduction gear |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63221913A JPH0737787B2 (ja) | 1988-09-05 | 1988-09-05 | 遊星歯車減速装置付始動電動機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0270978A JPH0270978A (ja) | 1990-03-09 |
| JPH0737787B2 true JPH0737787B2 (ja) | 1995-04-26 |
Family
ID=16774121
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63221913A Expired - Lifetime JPH0737787B2 (ja) | 1988-09-05 | 1988-09-05 | 遊星歯車減速装置付始動電動機 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5027664A (ja) |
| JP (1) | JPH0737787B2 (ja) |
| KR (1) | KR920006225B1 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3338244B2 (ja) * | 1995-08-18 | 2002-10-28 | 三菱電機株式会社 | 遊星歯車減速機構 |
Family Cites Families (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US1933534A (en) * | 1931-08-03 | 1933-10-31 | Eclipse Aviat Corp | Engine starting mechanism |
| US2093325A (en) * | 1932-05-20 | 1937-09-14 | Eclipse Aviat Corp | Engine starter |
| US2645298A (en) * | 1950-07-22 | 1953-07-14 | Clark Equipment Co | Hydraulic fluid motor-in-wheel |
| AT241216B (de) * | 1963-09-26 | 1965-07-12 | Simmering Graz Pauker Ag | Planetengetriebe |
| US4412457A (en) * | 1981-04-29 | 1983-11-01 | General Motors Corporation | In-line engine cranking motor drive having reduction gear set |
| JPS58132170U (ja) * | 1982-03-01 | 1983-09-06 | 三菱電機株式会社 | 遊星ギヤスタ−タ |
| GB8314793D0 (en) * | 1983-05-27 | 1983-07-06 | Lucas Ind Plc | Starter motors |
| EP0127880B1 (en) * | 1983-05-31 | 1988-01-07 | Hitachi, Ltd. | Reduction starter |
| JPS6123467U (ja) * | 1984-07-17 | 1986-02-12 | 三菱電機株式会社 | 内部減速スタ−タ |
| JPS63147565U (ja) * | 1987-03-18 | 1988-09-28 |
-
1988
- 1988-09-05 JP JP63221913A patent/JPH0737787B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1989
- 1989-07-28 KR KR1019890010728A patent/KR920006225B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1989-09-05 US US07/402,375 patent/US5027664A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| KR900005061A (ko) | 1990-04-13 |
| KR920006225B1 (ko) | 1992-08-01 |
| US5027664A (en) | 1991-07-02 |
| JPH0270978A (ja) | 1990-03-09 |
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