JPH073717A - 自走式路肩盛土成形機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 道路の路肩部に、保護路肩を連続的に成形施
工する自走式路肩盛土成形機において、盛土用材が盛土
成形ホッパから路肩床上に一定の幅、厚さに支障無く落
し込まれ敷き均されるよう、盛土成形ホッパ内に盛土用
材中の土塊を一定の大きさ以下に細かく砕く、砕土装置
を付加した自走式路肩盛土成形装置を提供しようとする
ものである。 【構成】 盛土用材を受容する荷受けホッパ１０と、こ
の荷受けホッパから盛土用材を受け、それを路肩床上に
落し込み敷き均す固定ホッパ部２０ａと可動ホッパ部２
０ｂとからなる盛土成形ホッパ２０を自走台車１に装備
させてなる自走式路肩盛土成形機において、路肩床上に
落し込まれた盛土用材を敷き均す、可動ホッパ部の後側
板２２の前方下方部に、油圧モータなどにより回転駆動
される砕土ロータ３０を、前記自走式路肩盛土成形機の
進行方向に対してほぼ直交する方向に横設装備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、道路の路肩部に路肩
盛土を連続的に成形施工する自走式路肩盛土成形機の改
良に関するものである。さらに詳しく言えば、路肩盛土
の成形作業が盛土用材の種類、性質などによって起こる
不具合の無いように盛土用材を細かく砕く、砕土装置を
装備した自走式路肩盛土成形機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】道路の新設工事や改修工事において、路
面の舗装作業を終えたのち、その道路の路肩を保護する
ため、いわゆる保護路肩を施工することは周知である
が、従来の施工作業はほとんどが人手による手作業で行
なわれており、作業能率が悪いため工事期間が長くかか
り工事費も高く、しかも施工仕上がりにバラツキが生じ
やすいという問題点を有していた。

【０００３】そこで、本願発明者らは先にこの保護路肩
を人手に頼ることなく、機械によって自動的に、しかも
連続的に施工する自走式路肩盛土成形機を開発した（図
３〜図５参照）。この自走式路肩盛土成形機の基本的構
成は、ディーゼルエンジン等の原動機２を搭載したクロ
ーラ式の自走台車１に、施工現場までダンプトラック等
で運ばれた盛土用材を受け容れる荷受けホッパ１０を進
行方向側方の排出口側を支点としてダンプアップ自在に
搭載装備し、さらにこの荷受けホッパ１０から盛土用材
を受け、それを路肩床上に一定の幅と厚さで落とし込み
敷き均す盛土成形ホッパ２０を、前記荷受けホッパ１０
の側方排出口下部に位置させて前記自走台車１に取付け
装備させたものである。

【０００４】前記盛土成形ホッパ２０は底の有る固定ホ
ッパ部２０ａに底の無い可動ホッパ部２０ｂを差し込み
幅調節自在に接続して、盛土成形ホッパ２０の底面に形
成される盛土用材の落し口、すなわち排出口２１の幅を
調節できるように構成されている。又、可動ホッパ部２
０ｂの後側板下縁部２２ａは盛土用材を一定の高さに敷
き均す役割を分担するものであるため、盛土成形ホッパ
２０は自走台車１に取付け高さ調節自在に装備されてい
る。図４で示す４０は盛土成形ホッパ２０の排出口２１
より路肩床上に落し込まれた盛土用材が、路肩床の外側
へこぼれ落ちるのを抑止するための防止板で、可動ホッ
パ部２０ｂの左側板２３に垂下させたものである。

【０００５】さらに、図は省略するがこの自走式路肩盛
土成形機には、舗装路面と路肩盛土面との境界部を清掃
する清掃装置、舗装路面と路肩盛土面とをほぼ同一高さ
に締固めする転圧装置、路肩盛土中に芝草等の種子を蒔
付ける種蒔き装置など、種々の装置が付加されて実用に
供せられるとともに特許出願されている（例えば特願平
４−１４２４４３明細書、特願平４−１４２４８５明細
書参照）。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の自走式路肩
盛土成形機により、路肩盛土の成形施工作業を行なう際
に、供給する盛土用材の種類、性質によって盛土用材中
に様々な大きさの土塊が含まれていることがあり、路肩
床に落し込み敷き均す盛土成形ホッパ２０内に土塊が停
滞したり、粘土質の盛土用材が可動ホッパ部２０ｂの後
側板２２又は下縁部２２ａに付着、成長して下縁部２２
ａより下方に突出するため、敷き均し面が凸凹になり施
工仕上がりが均一にならないという不具合があった。

【０００７】本発明は、前記従来の技術の有するこのよ
うな問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とす
るところは、盛土用材が盛土成形ホッパから路肩床上に
一定の幅、厚さに支障無く落し込まれ敷き均されるよ
う、盛土成形ホッパ内に盛土用材中の土塊を一定の大き
さ以下に細かく砕く、砕土装置を付加した自走式路肩盛
土成形装置を提供しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成する手段
として、この発明の特徴は、盛土用材を受容する荷受け
ホッパと、この荷受けホッパから盛土用材を受け、それ
を路肩床上に落し込み敷き均す固定ホッパ部と可動ホッ
パ部とからなる盛土成形ホッパを自走台車に装備させて
なる自走式路肩盛土成形機において、路肩床上に落し込
まれた盛土用材を敷き均す可動ホッパ部の後側板の前方
下方部で、且前記後側板に近接した位置に油圧モータな
どにより回転駆動される砕土ロータを、前記自走式路肩
盛土成形機の進行方向に対してほぼ直交する方向に横設
装備させたことにある。

【０００９】

【作用】本発明の自走式路肩盛土成形機においては、砕
土ロータはディーゼルエンジン等の原動機により駆動さ
れる油圧ユニット、油圧モータ及びチェーン、スプロケ
ットなどの動力伝達装置を介して回転駆動される。そし
て荷受けホッパから盛土成形ホッパに供給された盛土用
材中の土塊は、可動ホッパ部の後側板の前方下方部に、
進行方向に対してほぼ直交方向に横設された砕土ロータ
の回転軸に突設された複数の砕土刃により、一定の大き
さ以下に細かく砕かれる。又、前記砕土ロータは可動ホ
ッパ部の後側板の前方下方部に近接して横設されている
ので、後側板に盛土用材が付着、成長することが無く、
後側板下縁部の盛土用材の敷き均し工程に支障を来すこ
とが無い。

【００１０】

【実施例】この発明の具体的実施例について図面を参照
して説明する。図１は本発明に係る自走式路肩盛土成形
機の、進行方向に対して左側部分の平面図、図２は砕土
装置を装備した可動ホッパ部を左側からみた拡大側面図
である。

【００１１】この自走式路肩盛土成形機の基本的構成
は、従来の技術で説明した通りディーゼルエンジン等の
原動機２及び油圧モータを含む油圧ユニット（図示せ
ず）を搭載したクローラ式の自走台車１に、施工現場ま
でダンプトラック等で運ばれた盛土用材を受け容れる荷
受けホッパ１０を、進行方向左側方の排出口側を支点と
して油圧シリンダーによりダンプアップ自在に搭載装備
し、さらにこの荷受けホッパ１０の左側方排出口下部
に、荷受けホッパ１０から盛土用材を受け、それを路肩
床上に一定の幅と厚さで落とし込み敷き均す盛土成形ホ
ッパ２０を前記自走台車１に搭載装備させたものであ
る。そしてこの盛土成形ホッパ２０は底の有る固定ホッ
パ部２０ａに底の無い可動ホッパ部２０ｂを差し込み幅
調節自在に接続して、盛土成形ホッパ２０の底面に形成
される盛土用材の落し口、すなわち排出口２１の幅を調
節できるように構成されている。又、可動ホッパ部２０
ｂの後側板２２の下縁部２２ａは盛土用材を一定の高さ
に敷き均す役割を分担するものであるため、盛土成形ホ
ッパ２０は自走台車１に取付け高さ調節自在に装備され
ている。

【００１２】この発明に係る砕土ロータ３０は図１およ
び図２で示すように、盛土成形ホッパ２０を構成する可
動ホッパ部２０ｂの後側板２２の前方下方部で、しかも
後側板２２に近接した位置に、進行方向に対してほぼ直
交する方向に、複数の砕土刃３１を着脱自在に突設した
回転軸３２の一方を可動ホッパ部２０ｂの左側板２３よ
り突出させ、他の一方を後側板２２に固設したブラケッ
ト３３により回転自在に支持させて横設されている。そ
して砕土ロータ３０はディーゼルエンジン等の原動機２
及び油圧ユニット（図示せず）より油圧ホース３４を介
して作動される、可動ホッパ部２０ｂの左側板２３に設
けた油圧モータ３５によりスプロケット３６及びチェー
ン３７等の動力伝達手段を介して駆動回転される。３８
は前記動力伝達部を保護するカバーである。

【００１３】この発明による自走式路肩盛土成形機は以
上のように構成しているので、自走台車１上に搭載した
荷受けホッパ１０をダンプアップして盛土成形ホッパ２
０に盛土用材を供給するとともに、自走台車１を路肩ラ
インに沿ってゆっくり走行させると、盛土用材は回転す
る砕土ロータ３０の砕土刃３１により細かく砕かれて、
排出口２１から路肩床上に順次排出され後側板下縁部２
２ａにより連続して一定の幅及び厚さに敷き均される。

【００１４】

【発明の効果】この発明は、以上実施例を通して説明し
たように構成したので、次のような効果を発揮する。 （１）荷受けホッパから盛土成形ホッパに供給された盛
土用材は、盛土成形ホッパ内で一定の大きさに細かく砕
かれてホッパ内に停滞することが無く、しかも可動ホッ
パ部の後側板に付着、成長することも無くスムーズに路
肩床上に供給されるので路肩盛土は連続して一定の幅、
厚さに敷き均される。 （２）芝草などの種子を保持させたシードテープを路肩
盛土中に連続して埋め込む種蒔き装置を有する路肩盛土
成形機にあっては、シードテープ上の覆土量が一定して
均一に覆土されるのでシードテープが破れることもな
く、確実に埋設され仕上がりも綺麗になる。

【００１５】

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明による砕土装置を装備させた自走式路
肩盛土成形機の、進行方向に対して左側部分の平面図で
ある。

【図２】砕土装置を装備した可動ホッパ部を左側から見
た、一部断面の拡大側面図である。

【図３】従来の技術で述べた自走式路肩盛土成形機の概
略構成を示す側面図である。

【図４】図３のＡ−Ａ線縦断背面図である。

【図５】従来の技術で述べた自走式路肩盛土成形機の、
進行方向に対して左側部分の平面図である。

【符号の説明】

１ 自走台車 ２ 原動機 １０ 荷受けホッパ ２０ 盛土成形ホッパ ２０ａ 固定ホッパ部 ２０ｂ 可動ホッパ部 ２１ 排出口 ２２ 後側板 ２２ａ 後側板下縁部 ２３ 左側板 ３０ 砕土ロータ ３１ 砕土刃 ３２ 回転軸 ３３ ブラケット ３４ 油圧ホース ３５ 油圧モータ ３６ スプロケット ３７ チェーン ３８ 保護カバー ４０ 防止板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 盛土用材を受容する荷受けホッパと、こ
   の荷受けホッパから盛土用材を受け、それを路肩床上に
   落し込み敷き均す固定ホッパ部と可動ホッパ部とからな
   る盛土成形ホッパを自走台車に装備させてなる自走式路
   肩盛土成形機において、路肩床上に落し込まれた盛土用
   材を敷き均すための可動ホッパ部の後側板の前方下方部
   で、且前記後側板に近接した位置に油圧モータなどによ
   り回転駆動される砕土ロータを、前記自走式路肩盛土成
   形機の進行方向に対してほぼ直交する方向に横設装備さ
   せたことを特徴とする自走式路肩盛土成形機。