JPH0736783Y2 - 伝 票 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、伝票に関するもので、特には、経理上の伝
票に関するものである。経理上の伝票に関しては、種々
のものがある。複写式になったもの、また一枚綴として
使用するもの、伝票用紙に孔が設けられ、綴じるに便利
なように構成されているもの、更には、機械に判読させ
るに都合のいいように構成されているものと、様々であ
る。しかし、これら従前の伝票は、全て、１つの経理上
の目的を達成するには、１つの伝票を使用しなければな
らないというものであった。例えば、入金先を明示する
のに、一枚の入金伝票を使用しなければならなかった
し、出金を明示する場合にも、１つの出金に１枚の出金
伝票を使用しなければならないという不便なものであっ
た。そのため、伝票の種類と、伝票の数量のみが増え、
この整理が大変であるとともに、時には、帳簿への記入
漏れが生じ、帳簿の正確性を失わせしめる虞れさえあ
り、また一日の経理上の動きが、容易に把握できないと
いうものであった。これらの不便、不都合は、ほとん
ど、各種伝票が個々に構成され、それを使用することに
より生じているものである。そこで、この考案は、一日
の経理上の動きが明白に把握でき、個々の伝票の整理
に、多くの時間を費することもなく、かつ、伝票への記
載も容易であり、また記載内容と、その証票類とが一体
となり、照合にも便利で、一枚の伝票で、入金、出金、
振替及び総計の全てを知ることができる伝票を提供しよ
うとするものである。そのためには、伝票用紙におい
て、その表面には、年月日及び整理番号を記載する欄が
上下二箇所に設けられており、また科目、入金先、摘
要、金額欄が設けられ、それらを記載できる行欄が任意
数設けられ、下欄には合計欄が設けられている入金伝票
と、科目、支払先、摘要、金額欄が設けられ、それらを
記載できる行欄が任意数設けられ、下欄には合計欄が設
けられているている出金伝票表と、金額、借方科目、摘
要、貸方科目、金額欄が設けられ、それらを記載できる
行欄が任意数設けられ、下欄には合計欄が設けられてい
る振替伝票表と、前日繰越、当日入金、当日出金、差引
残高、備考欄が設けられ、それらを記載できる行欄が設
けられている集計表とが各々配列されて構成され、更に
その裏面には任意箇所に接着のり塗布部分が設けられ、
この接着のり塗布部分は、ミシン目入り被覆材で覆われ
ている伝票によって、達成することができる。

以下、この考案について、図面に基づいて説明する。

第１図は、この考案に係る伝票の表面の全体図である。
（１）は、伝票本体であり、その表面には、年月日欄、
整理番号欄が上、下二箇所に設けられており、かつ、入
金伝票表、出金伝票表、振替伝票表、集計表が、任意の
配列で表示されているものであり、裏面には、証票類を
貼り付けることのできる接着のり塗布部分を有するもの
である。この伝票本体（１）の大きさは、任意に構成で
きるものであり、また、いずれかの端側に孔を設けて、
綴じることも可能であるし、その紙の厚さにおいても任
意のものを用いることができるものである。（２）は、
年月日欄であり、（３）は、整理番号欄である。この年
月日欄（２）及び整理番号欄（３）は、伝票本体（１）
の表面の上、下に各々設けられている。上、下二箇所
に、これらの欄（２）（３）を設けることにより、伝票
本体（１）のいずれの端側に綴っても、容易に、伝票本
体（１）が何年何月何日の伝票であり、かつ第何番目の
ものであるかが一目で知ることができるものである。ま
た、これらの欄（２）（３）は、この実施例では、伝票
本体（１）の表面の右側上、下欄に設けられているが必
ずしも、そうである必要はなく、左側上、下欄でもまた
中央部上、下欄でもよいものである。（４）は、入金伝
票表である。この入金伝票表（４）には、科目、入金
先、摘要、金額の欄が設けられ、その下欄には、これら
の内容を記載できる任意数の行欄が設けられている。こ
れによって、科目を記載し、どこから入金があり、その
内容は、何であり、いくらの金額であったかを記載でき
る。従って、入金先が異なっても、この入金伝票表
（４）に記載できるものである。そしてこの入金伝票表
（４）の下欄には、入金合計額を記載できる合計欄が設
けられているものである。（５）は、出金伝票表であ
る。この出金伝票表（５）には、科目、支払先、摘要、
金額の欄が設けられ、それぞれの内容を記載することの
できる行欄が任意数設けられている。これによって、ど
こへ、いくらの金額、何のために支払われたかが記載で
き、複数の支払先の内容が記載でき、その総額計を、こ
の出金伝票表（５）の下欄に記載できるように構成され
ているものである。（６）は、振替伝票表である。この
振替伝票表（６）には、金額、借方科目、摘要、貸方科
目、金額の欄が設けられ、それぞれの内容を記載するこ
とのできる行欄がその下に任意数設けられている。これ
によって、一日の現金の入金、支払を、借方、貸方に区
分けして、記入することができ、現金の動きを見ること
ができ、記載も、その都度に行うことができるものであ
る。そして、この振替伝票表（６）の下欄には、借方科
目の金額総計及び貸方科目の金額総計を記載することの
できる合計欄が設けられているものである。

これら入金伝票表（４）、出金伝票表（５）、振替伝票
表（６）の記載行欄が満杯になり、記載が、それ以上で
きない場合には、それぞれの伝票表（４）（５）（６）
と同一の構成を有する同一伝票表で他の紙片で構成され
るもので、各々の伝票表の裏面の上端部に接着材の塗布
されているものを、必要に応じて、それぞれの伝票表
（４）（５）（６）の上に付け加えて使用することもで
きるものである。

（７）は、集計表である。この集計表（７）には、前日
繰越、当日入金、当日出金、差引残高及び備考の欄が設
けられており、それぞれの欄の下には、その金額の総計
を記載することのできる欄が設けられている。これらの
欄に、各々の欄の総額を記載し、翌日への繰越を明示す
るとともに、一日の入・出金の総額が表示されるもので
ある。

この実施例では、伝票本体（１）に、入金伝票表
（４）、出金伝票表（５）、振替伝票表（６）、集計表
（７）の順に配列されているものとして、示したが、必
ずしも、この順である必要はないものである。例えば、
出金伝票表（５）が入金伝票表（４）より前に配置して
もよいものである。任意に使用に便利な配置で構成する
ことができるものである。このように、伝票本体（１）
の表面には、入金伝票表（４）、出金伝票表（５）、振
替伝票表（６）、集計表（７）の各々が表示されて、１
枚の伝票体を成しているものである。また、これらの各
伝票表（４）、（５）、（６）、（７）は、色彩を施す
ことによって区別することもできるものである。

第２図は、伝票本体（１）の裏面の全体図である。
（８）は、伝票本体（１）の裏面の任意の箇所に任意数
設けられている接着のり塗布部分である。この接着のり
塗布部分（８）は、伝票本体（１）の裏面に、予め任意
数設けておくことができ、必要に応じて、証票類をのり
付けすることができるものである。この実施例では、予
め、伝票本体（１）の裏面に接着のり塗布部分（８）を
設けているものである。（９）は、この接着のり塗布部
分（８）を被覆する被覆材である。この被覆材（９）
は、セロハン材などのように、接着のりと接着するが容
易に剥がすことのできるものである。この被覆材（９）
には任意の長さで、ミシン目が入っているものである。
これによって、領収書などの証票類を貼り付けない時に
は、接着のり塗布部分（８）は、被覆材（９）によって
被覆され、他の伝票本体に接着することはない。また領
収書などの証票類を貼付ける場合には、必要な範囲で、
被覆材を剥がし、必要な範囲で切断し、その部分に、証
票類を貼り付けることができるとともに、他の伝票本体
（１）と接着することを防ぐこともできるものである。

このように構成されるこの伝票本体に、各々必要事項記
載することにより、一日の現金の動きが一目で知ること
ができ、一日の入金、支払の合計も一目瞭然であり、入
金伝票表、出金伝票表、振替伝票表が一体となっている
ため、帳簿への記載が容易であり、記載漏れを防止する
こともできる。また裏面に接着のり塗布部分を設けてい
るので、領収書等の証票類とも一体と成っているので、
照合も簡単にできるものである。更には、この伝票本体
自体を綴り合わせて行くことによって、１つの帳簿とし
て使用することのできるものであり、かつ、多くの伝票
を使用する必要のないものでもあり、経済的安価に作る
ことができるという便利なものでもある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、伝票本体表面の全体図であり、第２図は、伝
票本体裏面の全体図である。 （１）……伝票本体 （２）……年月日欄 （３）……整理番号欄 （４）……入金伝票表 （５）……出金伝票表 （６）……振替伝票表 （７）……集計表 （８）……接着のり塗布部分 （９）……被覆材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】伝票用紙において、その表面には、年月日
   及び整理番号を記載する欄が上・下二箇所に設けられて
   おり、また科目、入金先、摘要、金額欄が設けられ、そ
   れらを記載できる行欄が任意数設けられ、下欄には、合
   計欄が設けられている入金伝票表と、科目、支払先、摘
   要、金額欄が設けられ、それらを記載できる行欄が任意
   数設けられ、下欄には合計欄が設けられている出金伝票
   表と、金額、借方科目、摘要、貸方科目、金額欄が設け
   られ、それらを記載できる行欄が任意数設けられ、下欄
   には合計欄が設けられている振替伝票表と、前日繰越、
   当日入金、当日出金、差引残高、備考欄が設けられ、そ
   れらを記載できる行欄が設けられている集計表とが各々
   配列されて構成され、更に、その裏面には、任意箇所
   に、接着のり塗布部分が設けられ、この接着のり塗布部
   分は、ミシン目入り被覆材で覆われていることを特徴と
   する伝票。