JPH0736085U - 捜索救難用レーダートランスポンダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】遭難時に生存艇や救命胴衣等に装着する捜索救
難用レーダートランスポンダにあって、救難者のレーダ
ー電波を受信して、遭難者の状況を符号化してに付与し
た応答電波を発射するようにし、救難船のレーダースコ
ープ上に遭難者の位置とともに、生存者の有無をも表示
させる。 【構成】２個の鋸歯状波発生器５、６を脈拍検知器１１
からの電気信号で切換器８を介して選択して送信機４を
周波数変調することにより遭難者の状況をコード化し、
受信アンテナ１、受信機２で救難船のレーダー電波を受
信するごとに制御器７を介して送信機４を駆動し、送信
アンテナ３より遭難者の状況を救難船レーダーに返送す
るようにしたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、捜索救難用レーダートランスポンダに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年ＧＭＤＳＳ（Ｇｌｏｂａｌ Ｍａｒｉｔｉｍｅ Ｄｉｓｔｒｅｓｓ ａｎ ｄ Ｓａｆｅｔｙ Ｓｙｓｔｅｍ）の義務化により、捜索救難用レーダートラン スポンダも国際的に規格化されている。しかしながら、応答電波に付与する符号 は規格化された一符号のみである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そのため、遭難者の状況についての情報を通報することはできなかった。

【０００４】 本考案は、遭難者が生存していることを捜索者に通報するためになされたもの で、捜索者がレーダースコープ上で迅速に遭難者の位置と状況を把握することの できる装置を得ることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に関わる捜索救難用レーダートランスポンダは、通常の符号の他に生存 を示す符号を応答電波に付与して送信するものである。

【０００６】

【作用】

本考案の捜索救難用レーダートランスポンダによれば、捜索者のレーダースコ ープ上に遭難者の位置とともに、遭難者の状況を把握することができる。

【０００７】

【実施例】

以下，本考案の１実施例について図面を参照して説明する。図１は本考案の構 成を示す図であって，１はレーダー電波を受信する受信アンテナ、２は受信機、 ３は電波を送出する送信アンテナ、４はレーダー周波数帯域で周波数変調がかか る送信機、５は鋸歯状波発生器ａで、ＧＭＤＳＳで規定された符号に対応した鋸 歯状波を発生する。６は鋸歯状波発生器ｂで、遭難符号（例えばＳＯＳ）に対応 した鋸歯状波発生する。７は制御器で受信機２がレーダー電波を受信した時、前 記送信機４等を作動させる。８は切換器で、スィッチ９によって直接駆動される か、脈拍検出器１０からの電気信号によって駆動されて、鋸歯状波発生器ａ５の 出力を歯状波発生器ｂ６の出力に切り換えて、送信器４に送出し、応答電波に付 与する符号を選択する。 このような構成において、受信アンテナ１で他船のレーダー電波を受信すると 、受信機２は制御器７に信号を送出する。制御器７は送信機４、鋸歯状波発生器 ａ．５および、鋸歯状波発生器ｂ．６を同時に作動させる信号を送出する。制御 器７、受信機２から送出される信号および、受信アンテナ１で受信されるレーダ ー電波の関係、さらに鋸歯状波発生器ａ．５および、鋸歯状波発生器ｂ．６から の信号の時間的関係を図２に示す。 一方、遭難者に装着される脈拍検出器１０は、遭難者が生存している間は彼の 脈拍を検出して、電気信号を切換器８に送出している。これによって、鋸歯状波 発生器ｂ．６の遭難信号に対応した鋸歯状波が送信機４に接続され、遭難符号が 付与された電波が送出される。また、遭難者の意志によって、直接スィッチ９が 押された場合にも同様の動作が行われる。遭難者の脈拍が停止した状態において は脈拍検出器１０は電気信号を送出しないし、スィッチ９も押すことができない から切換器８は鋸歯状波発生器ａ．５を選択しており、ＧＭＤＳＳで規定されて いる符号に対応した鋸歯状波を送信機４に送出しており、ＧＭＤＳＳで規定され た符号を付与された電波が送出される。鋸歯状波発生器ａ．５、および鋸歯状波 発生器ｂ．６はその鋸歯状波出力で送信機４を周波数変調する。周波数変調の周 波数幅は、船舶用レーダーに割り当てられている９．３から９．５ＧＨｚとする 。 従って、本考案による捜索救難用レーダートランスポンダからは、近接する他 船のレーダー電波を受信するごとに、遭難者が生存している場合には遭難符号を 、生存していない場合にはＧＭＤＳＳで規定された符号で、９．３から９．５Ｇ Ｈｚの周波数範囲で周波数変調された電波を発射するようにしてある。そのため 、他船のレーダースコープ上には、図３に示すように、遭難者が生存していると 船体像に続いて３短点、３長点、３短点のＳＯＳ符号が、生存していない場合に は、ＧＭＤＳＳで規定された１２短点が表示され、レーダー観測をしている救難 者は遭難者の状況を速やかに知ることができる。 なお、本実施例においては、送信機４が作動している間は受信機２を停止させ る回路を備えているが、説明を簡略にするため省略してある。

【０００８】 なお、本実施例においては、受信アンテナ１、および送信アンテナ３を別々に 配置したが、一つのアンテナを共用してもよい。

【０００９】 また、上記実施例の 鋸歯状波発生器ａ．５、および鋸歯状波発生器ｂ．６に ついても、これらを統合して一台の鋸歯状波発生器とし、これを制御器７で制御 し、鋸歯状波の数を決めることもできる。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、ＧＭＤＳＳで規定された捜索救難用レー ダートランスポンダの機能を満足するとともに、これの鋸歯状波発生器、および 制御器に簡単な改造を加え、脈拍検知器等の生存確認手段を付加することによっ て、遭難者の位置と状況を同時に救難者に通報することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による捜索救難用レーダート
ランスポンダの構成を表すブロック図である。

【図２】本考案による捜索救難用レーダートランスポン
ダの原理を説明する、タイミングチャートである。

【図３】本考案の捜索救難用レーダートランスポンダに
よるレーダースコープ上の表示を説明する図である。

【符号の説明】

１ 受信アンテナ ２ 受信機 ３ 送
信アンテナ ４ 送信機 ５ 鋸歯状波発生器ａ ６ 鋸
歯状波発生器ｂ ７ 制御器 ８ 切換器 ９ ス
ィッチ １０ 脈拍検知器

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ａ６１Ｂ 5/0245 Ｇ０１Ｓ 13/88 Ｚ Ｇ０８Ｂ 25/00 9377−5Ｇ Ｈ０４Ｂ 7/145 8226−5Ｋ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】生存艇、救命胴衣等に設置される捜索救難
   用レーダートランスポンダにおいて、複数の符号を発生
   する符号発生器と符号の内容を切り換えるスィッチとを
   具備し、他船のレーダー電波を検知したとき、携帯者の
   意志によって遭難符号を応答電波に付与して送出するよ
   うにしたのとを特徴とする捜索救難用レーダートランス
   ポンダ。
2. 【請求項２】請求項１の捜索救難用レーダートランスポ
   ンダにおいて、自動切換器を設置し、携帯者に取り付け
   た脈拍検知器等の生存確認手段からの信号によって自動
   的に遭難符号を送出するようにしたことを特徴とする捜
   索救難用レーダートランスポンダ。