JPH0735739Y2 - 墨 壺 - Google Patents
墨 壺Info
- Publication number
- JPH0735739Y2 JPH0735739Y2 JP9880090U JP9880090U JPH0735739Y2 JP H0735739 Y2 JPH0735739 Y2 JP H0735739Y2 JP 9880090 U JP9880090 U JP 9880090U JP 9880090 U JP9880090 U JP 9880090U JP H0735739 Y2 JPH0735739 Y2 JP H0735739Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- black
- reel
- thread
- ink
- handle
- Prior art date
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- Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、木工あるいは建築における墨打ち作業に使用
する墨壺の改良に関する。
する墨壺の改良に関する。
従来から、木工あるいは建築作業者が使用する道具のひ
とつに、墨壺がある。
とつに、墨壺がある。
この墨壺は、本体ボディに、墨糸を巻き取るリールと、
墨綿が収容された墨室とを備えているもので、上記リー
ルは捩りバネによって墨糸の巻き取り方向に付勢されて
おり、墨糸の先端は、墨綿内を通ってボディの外側に繰
り出され、係止部材であるかるこに結合されている。
墨綿が収容された墨室とを備えているもので、上記リー
ルは捩りバネによって墨糸の巻き取り方向に付勢されて
おり、墨糸の先端は、墨綿内を通ってボディの外側に繰
り出され、係止部材であるかるこに結合されている。
すなわち上記墨壺は、かるこに突設した針を相手木材等
に刺して固定したうえで、墨壺を所定の場所まで移動さ
せることによって墨糸が所要長さだけ繰り出され、その
際に墨室内の墨綿に染み込ませた墨が付着するようにな
っている。また、墨打ち作業終了後、かるこの固定状態
を解除すれば、墨糸は、上記繰り出しに伴って蓄勢され
た捩りバネの付勢力によって、かるこがボディの墨糸繰
出口に衝突した状態となるまで、リールに自動的に巻き
取られる。
に刺して固定したうえで、墨壺を所定の場所まで移動さ
せることによって墨糸が所要長さだけ繰り出され、その
際に墨室内の墨綿に染み込ませた墨が付着するようにな
っている。また、墨打ち作業終了後、かるこの固定状態
を解除すれば、墨糸は、上記繰り出しに伴って蓄勢され
た捩りバネの付勢力によって、かるこがボディの墨糸繰
出口に衝突した状態となるまで、リールに自動的に巻き
取られる。
しかし、上記従来の墨壺によると、墨糸の繰り出し時や
自動巻き取り時等に万一この墨糸が切れたような場合
は、巻き取り方向すなわち捩りバネの弛緩方向へリール
が回転して、捩りバネが完全に弛緩した状態となった後
もなおリールが惰性回転しようとするので、捩りバネに
変形や破損が生じるおそれがあった。
自動巻き取り時等に万一この墨糸が切れたような場合
は、巻き取り方向すなわち捩りバネの弛緩方向へリール
が回転して、捩りバネが完全に弛緩した状態となった後
もなおリールが惰性回転しようとするので、捩りバネに
変形や破損が生じるおそれがあった。
本考案は、このような点に鑑み、リールを墨糸の巻き取
り方向に付勢する捩りバネに、弛緩方向への過剰な荷重
が掛かって変形や破損を来すことのない構造の墨壺を提
供することを課題とするものである。
り方向に付勢する捩りバネに、弛緩方向への過剰な荷重
が掛かって変形や破損を来すことのない構造の墨壺を提
供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、本考案は、ボディに先端にか
るこを備えた墨糸を巻き取るリールと、墨綿が収容され
た墨室と、上記墨綿内を通った墨糸が外部に繰り出され
る墨糸繰出口とを備えてなる墨壺において、上記リール
は、墨糸が巻回されるリール本体と、該リール本体の内
周に回転自在に組み込まれたバネ芯と、外周端がリール
本体側に固定され内周端がバネ芯に固定されてリール本
体を墨糸の巻き取り方向に付勢する捩りバネとを有し、
上記バネ芯の一端に設けた第一のラチェット部材と、ボ
ディ外部のハンドルに連結されて回転する第二のラチェ
ット部材が上記捩りバネを蓄勢する方向に係合するとと
もに、上記ハンドルとボディの双方に、相互に係合され
て、上記捩りバネの弛緩方向へのハンドルの回転を阻止
する係合手段を設けたものである。
るこを備えた墨糸を巻き取るリールと、墨綿が収容され
た墨室と、上記墨綿内を通った墨糸が外部に繰り出され
る墨糸繰出口とを備えてなる墨壺において、上記リール
は、墨糸が巻回されるリール本体と、該リール本体の内
周に回転自在に組み込まれたバネ芯と、外周端がリール
本体側に固定され内周端がバネ芯に固定されてリール本
体を墨糸の巻き取り方向に付勢する捩りバネとを有し、
上記バネ芯の一端に設けた第一のラチェット部材と、ボ
ディ外部のハンドルに連結されて回転する第二のラチェ
ット部材が上記捩りバネを蓄勢する方向に係合するとと
もに、上記ハンドルとボディの双方に、相互に係合され
て、上記捩りバネの弛緩方向へのハンドルの回転を阻止
する係合手段を設けたものである。
上記構成によると、墨糸先端のかるこがボディの墨糸繰
出口に当接するまで墨糸をリールに完全に巻き取った状
態において、ハンドルを巻き取り方向に回すと、第二の
ラチェット部材と第一のラチェット部材との係合によっ
て、バネ芯がハンドルと一体に回転する一方、リール本
体は上記かるこが墨糸繰出口に当接することによって回
転が阻止されることから、このリール本体側とバネ芯と
の間で捩りバネが巻かれて蓄勢され、然る後、ハンドル
に設けた係合手段をボディに設けた係合手段に係止する
ことにより、捩りバネの蓄勢状態を保持することができ
る。そして、墨糸が切れたような場合はリールが捩りバ
ネの付勢力によって墨糸巻き取り方向に回転し、墨糸を
完全に巻き取った後もなお惰性回転するが、このとき、
上記係合手段はハンドルを巻き取り方向に係止するもの
ではないことから、捩りバネ、バネ芯およびハンドルは
リール本体と一体に巻き取り方向に回転し、このため捩
りバネに弛緩方向への過大な負荷が作用することはな
い。
出口に当接するまで墨糸をリールに完全に巻き取った状
態において、ハンドルを巻き取り方向に回すと、第二の
ラチェット部材と第一のラチェット部材との係合によっ
て、バネ芯がハンドルと一体に回転する一方、リール本
体は上記かるこが墨糸繰出口に当接することによって回
転が阻止されることから、このリール本体側とバネ芯と
の間で捩りバネが巻かれて蓄勢され、然る後、ハンドル
に設けた係合手段をボディに設けた係合手段に係止する
ことにより、捩りバネの蓄勢状態を保持することができ
る。そして、墨糸が切れたような場合はリールが捩りバ
ネの付勢力によって墨糸巻き取り方向に回転し、墨糸を
完全に巻き取った後もなお惰性回転するが、このとき、
上記係合手段はハンドルを巻き取り方向に係止するもの
ではないことから、捩りバネ、バネ芯およびハンドルは
リール本体と一体に巻き取り方向に回転し、このため捩
りバネに弛緩方向への過大な負荷が作用することはな
い。
また、上記係合手段による係止状態を解除して故意にハ
ンドルを弛緩方向へ回転させた場合は、第一および第二
のラチェット部材同士の係合がなされずにハンドルが空
転するので、この場合も、捩りバネに弛緩方向への過大
な負荷が作用することはない。
ンドルを弛緩方向へ回転させた場合は、第一および第二
のラチェット部材同士の係合がなされずにハンドルが空
転するので、この場合も、捩りバネに弛緩方向への過大
な負荷が作用することはない。
以下、本考案の墨壺を、第1図ないし第3図に示す一実
施例を参照しながら説明する。
施例を参照しながら説明する。
まず第1図において、1は墨糸、2は墨糸1の先端に結
合されたかるこで、このかるこ2は針3を備えている。
合されたかるこで、このかるこ2は針3を備えている。
4は糸巻き側ボディ部材41および墨室側ボディ部材42を
組み立てた墨壺本体のボディで、このボディ4には墨糸
1を巻き取るリール5を回転自在に収容した糸巻き部43
と、墨綿46を収容した墨室44と、墨糸繰出口45が形成さ
れており、墨室44の上部開口には、蝶番部48を介して蓋
体47が開閉自在に取付けられている。
組み立てた墨壺本体のボディで、このボディ4には墨糸
1を巻き取るリール5を回転自在に収容した糸巻き部43
と、墨綿46を収容した墨室44と、墨糸繰出口45が形成さ
れており、墨室44の上部開口には、蝶番部48を介して蓋
体47が開閉自在に取付けられている。
リール5は、第2図に示すように、外周に墨糸1を巻回
収容するリール本体51と、このリール本体51の内周腔部
に嵌合される筒状のバネケース52と、上記リール本体51
の側板内周に形成された軸受部51aおよびこれに対向す
るバネケース52の側板内周に形成された軸受部52aに回
転自在に内挿軸支されたバネ芯53と、外周端54aがバネ
ケース52の外周筒部52bを介してリール本体51側に固定
されるとともに、内周端54bがバネ芯53のすり割り53aに
固定されてリール本体51を墨糸1の巻き取り方向に付勢
する捩りバネ54と、この捩りバネ54の軸方向への移動を
規制するスラストワッシャ55とで構成されている。バネ
芯53の一端には、端面にリール5の墨糸巻き取り方向A
へ向かって漸次軸方向内側へ後退する段付き螺子斜面56
aが形成された第一のラチェット部材56が一体に設けら
れている。
収容するリール本体51と、このリール本体51の内周腔部
に嵌合される筒状のバネケース52と、上記リール本体51
の側板内周に形成された軸受部51aおよびこれに対向す
るバネケース52の側板内周に形成された軸受部52aに回
転自在に内挿軸支されたバネ芯53と、外周端54aがバネ
ケース52の外周筒部52bを介してリール本体51側に固定
されるとともに、内周端54bがバネ芯53のすり割り53aに
固定されてリール本体51を墨糸1の巻き取り方向に付勢
する捩りバネ54と、この捩りバネ54の軸方向への移動を
規制するスラストワッシャ55とで構成されている。バネ
芯53の一端には、端面にリール5の墨糸巻き取り方向A
へ向かって漸次軸方向内側へ後退する段付き螺子斜面56
aが形成された第一のラチェット部材56が一体に設けら
れている。
6はリール5を回転させあるいは捩りバネ54を蓄勢する
ハンドルで、第3図に示すように、ボディ4における糸
巻き側ボディ部材41の外側にあって内周の軸部61aが上
記糸巻き側ボディ部材41の軸受部41aに回転自在に内挿
軸支されたハンドル本体61と、上記糸巻き側ボディ部材
41の内側にあってビス43によって上記ハンドル本体61の
軸部61a先端に固着され、端面に上記第一のラチェット
部材56と対応する段付き螺子斜面62aを有する第二のラ
チェット部材62とを備え、糸巻き側ボディ部材41に対し
て軸方向への所定限度での移動が許容されている。ま
た、これらハンドル本体61および第二のラチェット部材
62は、圧縮バネ64によって糸巻き側ボディ部材41の内側
へ向けて付勢され、軸方向に対向した両ラチェット部材
56,62の段付き螺子斜面56a,62a同士は、この圧縮バネ64
によって互いに圧接している。
ハンドルで、第3図に示すように、ボディ4における糸
巻き側ボディ部材41の外側にあって内周の軸部61aが上
記糸巻き側ボディ部材41の軸受部41aに回転自在に内挿
軸支されたハンドル本体61と、上記糸巻き側ボディ部材
41の内側にあってビス43によって上記ハンドル本体61の
軸部61a先端に固着され、端面に上記第一のラチェット
部材56と対応する段付き螺子斜面62aを有する第二のラ
チェット部材62とを備え、糸巻き側ボディ部材41に対し
て軸方向への所定限度での移動が許容されている。ま
た、これらハンドル本体61および第二のラチェット部材
62は、圧縮バネ64によって糸巻き側ボディ部材41の内側
へ向けて付勢され、軸方向に対向した両ラチェット部材
56,62の段付き螺子斜面56a,62a同士は、この圧縮バネ64
によって互いに圧接している。
そして、両ラチェット部材56,62は捩りバネ54がバネ芯5
3に巻き込まれて蓄勢される方向に対して、すなわちハ
ンドル6が墨糸巻き取り方向Aへ回転するか、またはバ
ネ芯53がリール本体51に対してB方向へ相対回転するこ
とによって互いに係合状態になり、逆に捩りバネ54が弛
緩して蓄勢が解除される方向に対して、すなわちハンド
ル6がB方向へ回転するか、またはバネ芯53がリール本
体51に対してA方向へ相対回転する場合は、段付き螺子
斜面56a,62a同士が滑って、これに伴いハンドル本体61
およびこれと一体の第二のラチェット部材62が軸方向に
往復動するのみで、上記係合はなされない。
3に巻き込まれて蓄勢される方向に対して、すなわちハ
ンドル6が墨糸巻き取り方向Aへ回転するか、またはバ
ネ芯53がリール本体51に対してB方向へ相対回転するこ
とによって互いに係合状態になり、逆に捩りバネ54が弛
緩して蓄勢が解除される方向に対して、すなわちハンド
ル6がB方向へ回転するか、またはバネ芯53がリール本
体51に対してA方向へ相対回転する場合は、段付き螺子
斜面56a,62a同士が滑って、これに伴いハンドル本体61
およびこれと一体の第二のラチェット部材62が軸方向に
往復動するのみで、上記係合はなされない。
糸巻き側ボディ部材41の外側面には、上記軸受部41aを
中心とする円弧状に延びて、リール5の墨糸巻き取り方
向Aと反対の方向Bへ向かって漸次深くなるとともに、
その最深の端部7aで行き止りとなる係合溝7た形成され
ている一方、ハンドル本体61には軸方向移動自在かつ抜
け止めされた状態に係止ピン8が挿通されていて、これ
ら係合溝7と係止ピン8によって、上記B方向へのハン
ドル6の回転を阻止する係合手段が構成されている。す
なわち係止ピン8の内端8aは、ハンドル本体61の回転に
よって上記係合溝7を通る円周状の軌跡を描き、ハンド
ル6のA方向への回転に対しては両者7,8同士は何ら係
止状態をなさないが、ハンドル6のB方向の回転に対し
ては、係止ピン8を押し込むことによって、その内端8a
が係合溝7の端部7aと係合し、ハンドル6の回転を阻止
することができる。
中心とする円弧状に延びて、リール5の墨糸巻き取り方
向Aと反対の方向Bへ向かって漸次深くなるとともに、
その最深の端部7aで行き止りとなる係合溝7た形成され
ている一方、ハンドル本体61には軸方向移動自在かつ抜
け止めされた状態に係止ピン8が挿通されていて、これ
ら係合溝7と係止ピン8によって、上記B方向へのハン
ドル6の回転を阻止する係合手段が構成されている。す
なわち係止ピン8の内端8aは、ハンドル本体61の回転に
よって上記係合溝7を通る円周状の軌跡を描き、ハンド
ル6のA方向への回転に対しては両者7,8同士は何ら係
止状態をなさないが、ハンドル6のB方向の回転に対し
ては、係止ピン8を押し込むことによって、その内端8a
が係合溝7の端部7aと係合し、ハンドル6の回転を阻止
することができる。
以上の構成を備えた本実施例の墨壺を用いて墨打ち作業
を行なう際には、従来と同様に、かるこ2をつまんでそ
の針3を相手木材等に刺して固定したうえで、墨壺を所
定の場所まで移動させることによって、墨糸1を所要長
さだけ繰り出す。墨糸1は、リール5から墨糸繰出口45
へ至る過程で墨室44の墨綿16内を通るので、その際に墨
綿16に染み込ませた墨が付着する。
を行なう際には、従来と同様に、かるこ2をつまんでそ
の針3を相手木材等に刺して固定したうえで、墨壺を所
定の場所まで移動させることによって、墨糸1を所要長
さだけ繰り出す。墨糸1は、リール5から墨糸繰出口45
へ至る過程で墨室44の墨綿16内を通るので、その際に墨
綿16に染み込ませた墨が付着する。
また、この墨糸1の繰り出しに伴って、バネケース52を
含むリール本体51は強制的にB方向へ回転させられる。
そしてこのとき、リール本体51と共にB方向へ回転しよ
うとするバネ芯53に設けられた第一のラチェット部材56
に対して、ハンドル6側の第二のラチェット部材62は、
相対的にA方向への係合状態となるので、係合溝7と係
止ピン8を係合状態にしておけばバネ芯53はB方向への
回転が阻止され、このため墨糸1の繰り出しに伴って捩
りバネ54がバネ芯53に巻き込まれて蓄勢されて行く。こ
のため、固定されたかるこ2とボディ4の墨糸繰出口45
との間で、墨糸1は適当な張力で一直線状に張られるの
で、正確に墨打ちを行なうことができる。
含むリール本体51は強制的にB方向へ回転させられる。
そしてこのとき、リール本体51と共にB方向へ回転しよ
うとするバネ芯53に設けられた第一のラチェット部材56
に対して、ハンドル6側の第二のラチェット部材62は、
相対的にA方向への係合状態となるので、係合溝7と係
止ピン8を係合状態にしておけばバネ芯53はB方向への
回転が阻止され、このため墨糸1の繰り出しに伴って捩
りバネ54がバネ芯53に巻き込まれて蓄勢されて行く。こ
のため、固定されたかるこ2とボディ4の墨糸繰出口45
との間で、墨糸1は適当な張力で一直線状に張られるの
で、正確に墨打ちを行なうことができる。
また、墨打ち作業終了後、針3によるかるこ2の固定状
態を解除すれば、上記繰り出しに伴って蓄勢さた捩りバ
ネ54の反力によって、バネケース52を含むリール本体51
がA方向に回転し、回転は、かるこ2が墨糸繰出口45に
衝突して係止されるまで継続するので、墨糸1は自動的
に巻き取られる。
態を解除すれば、上記繰り出しに伴って蓄勢さた捩りバ
ネ54の反力によって、バネケース52を含むリール本体51
がA方向に回転し、回転は、かるこ2が墨糸繰出口45に
衝突して係止されるまで継続するので、墨糸1は自動的
に巻き取られる。
ここで、墨糸1をリール5に完全に巻き取った状態にお
いて、捩りバネ54に適当な初期蓄勢状態を付与する場合
には、係止ピン8の突出端を手でつまんでハンドル6を
A方向に回す。これによって、第二のラチェット部材62
と第一のラチェット部材56は係合状態になり、バネ芯53
はハンドル6と一体に回転する。一方、リール本体51は
かるこ2が墨糸繰出口45に当接することによってA方向
への回転が阻止されることから、A方向へ回転するバネ
芯53に捩りバネ54が巻き込まれて蓄勢される。したがっ
て、ハンドル6を適当に回転させた後、係止ピン8を押
し込んでその内端8aを係合溝7と係合させてハンドル6
をB方向に対する係止状態とすることによって、上記捩
りバネ54に任意の初期蓄勢力を保持することができるも
のである。
いて、捩りバネ54に適当な初期蓄勢状態を付与する場合
には、係止ピン8の突出端を手でつまんでハンドル6を
A方向に回す。これによって、第二のラチェット部材62
と第一のラチェット部材56は係合状態になり、バネ芯53
はハンドル6と一体に回転する。一方、リール本体51は
かるこ2が墨糸繰出口45に当接することによってA方向
への回転が阻止されることから、A方向へ回転するバネ
芯53に捩りバネ54が巻き込まれて蓄勢される。したがっ
て、ハンドル6を適当に回転させた後、係止ピン8を押
し込んでその内端8aを係合溝7と係合させてハンドル6
をB方向に対する係止状態とすることによって、上記捩
りバネ54に任意の初期蓄勢力を保持することができるも
のである。
また、使用中に墨糸1が万一切れたような場合は、先ず
述べた墨打ち終了後の自動巻き取りの場合と同様、リー
ル本体51が捩りバネ54の付勢力によってA方向に回転
し、墨糸1が巻き取られる。ところがこの場合、最終的
にかるこ2と墨糸繰出口45による巻き取り停止がなされ
ないことから、リール本体51は、墨糸1を完全に巻き取
った後もなおA方向に惰性回転するが、このとき係止ピ
ン8は係合溝7に対してA方向へ係止されることはな
く、このためリール本体のA方向への回転によって捩り
バネ54がバネケース52内で許容された完全な弛緩状態と
なった後は、捩りバネ54と、バネ芯53と、ハンドル6は
バネケース52を含むリール本体51と一体に、自然停止す
るまでA方向へ回転する。したがって、捩りバネ54には
リール本体51のA方向への惰性回転による弛緩方向の過
大な負荷が作用することはない。
述べた墨打ち終了後の自動巻き取りの場合と同様、リー
ル本体51が捩りバネ54の付勢力によってA方向に回転
し、墨糸1が巻き取られる。ところがこの場合、最終的
にかるこ2と墨糸繰出口45による巻き取り停止がなされ
ないことから、リール本体51は、墨糸1を完全に巻き取
った後もなおA方向に惰性回転するが、このとき係止ピ
ン8は係合溝7に対してA方向へ係止されることはな
く、このためリール本体のA方向への回転によって捩り
バネ54がバネケース52内で許容された完全な弛緩状態と
なった後は、捩りバネ54と、バネ芯53と、ハンドル6は
バネケース52を含むリール本体51と一体に、自然停止す
るまでA方向へ回転する。したがって、捩りバネ54には
リール本体51のA方向への惰性回転による弛緩方向の過
大な負荷が作用することはない。
また、ハンドル6の回転は、ハンドル本体61から外側へ
突出した係止ピン8の端部を引き出すようにしてつまん
で行なうので、B方向にも回転させることができる。こ
のため、上記構成の墨壺を初めて使用する作業者は、捩
りバネ54に初期蓄勢力を付与するとき等に、操作がわか
らずにハンドル6をB方向へ回転させてしまったりする
ことが予想される。しかしながらこの場合には、第一の
ラチェット部材56と第二のラチェット部材62は係合せ
ず、段付き螺子斜面56a,62a同士が滑って、これに伴い
ハンドル本体61およびこれと一体の第二のラチェット部
材62が軸方向に往復動しつつ空転するので、捩りバネ54
にはハンドル6のB方向への回転による弛緩方向の過大
な負荷が作用することはない。
突出した係止ピン8の端部を引き出すようにしてつまん
で行なうので、B方向にも回転させることができる。こ
のため、上記構成の墨壺を初めて使用する作業者は、捩
りバネ54に初期蓄勢力を付与するとき等に、操作がわか
らずにハンドル6をB方向へ回転させてしまったりする
ことが予想される。しかしながらこの場合には、第一の
ラチェット部材56と第二のラチェット部材62は係合せ
ず、段付き螺子斜面56a,62a同士が滑って、これに伴い
ハンドル本体61およびこれと一体の第二のラチェット部
材62が軸方向に往復動しつつ空転するので、捩りバネ54
にはハンドル6のB方向への回転による弛緩方向の過大
な負荷が作用することはない。
以上、本考案によると、使用中に墨糸が切れたような場
合でも墨糸巻き取り方向へのリール本体の惰性回転によ
って捩りバネに弛緩方向への過大な負荷が作用すること
がなく、また、誤ってあるいは故意にハンドルを弛緩方
向へ回転させた場合は、ラチェット部材同士の係合がな
されずにハンドルが空転するので、この場合も、捩りバ
ネに弛緩方向への過大な負荷が作用することがなく、し
たがって、リール本体を墨糸巻き取り方向に付勢する上
記捩りバネの変形や破損を防止することができる。
合でも墨糸巻き取り方向へのリール本体の惰性回転によ
って捩りバネに弛緩方向への過大な負荷が作用すること
がなく、また、誤ってあるいは故意にハンドルを弛緩方
向へ回転させた場合は、ラチェット部材同士の係合がな
されずにハンドルが空転するので、この場合も、捩りバ
ネに弛緩方向への過大な負荷が作用することがなく、し
たがって、リール本体を墨糸巻き取り方向に付勢する上
記捩りバネの変形や破損を防止することができる。
第1図は本考案の一実施例を示す外観図、第2図は同じ
くリールの分解斜視図、第3図は同じくハンドル側部分
の分解斜視図である。 1…墨糸、2…かるこ、4…ボディ 5…リール、6…ハンドル、7…係合溝 8…係止ピン、44…墨室 45…墨糸繰出口、46…墨綿 51…リール本体、53…バネ芯 54…捩りバネ 56…第一のラチェット部材 62…第二のラチェット部材
くリールの分解斜視図、第3図は同じくハンドル側部分
の分解斜視図である。 1…墨糸、2…かるこ、4…ボディ 5…リール、6…ハンドル、7…係合溝 8…係止ピン、44…墨室 45…墨糸繰出口、46…墨綿 51…リール本体、53…バネ芯 54…捩りバネ 56…第一のラチェット部材 62…第二のラチェット部材
Claims (1)
- 【請求項1】ボディに、先端にかるこを備えた墨糸を巻
き取るリールと、墨綿が収容された墨室と、上記墨綿内
を通った墨糸が外部に繰り出される墨糸繰出口とを備え
てなる墨壺において、上記リールは、墨糸が巻回される
リール本体と、該リール本体の内周に回転自在に組み込
まれたバネ芯と、外周端がリール本体側に固定され内周
端がバネ芯に固定されてリール本体を墨糸の巻き取り方
向に付勢する捩りバネとを有し、上記バネ芯の一端に設
けた第一のラチェット部材と、ボディ外部のハンドルに
連結されて回転する第二のラチェット部材が上記捩りバ
ネを蓄勢する方向に係合するとともに、上記ハンドルと
ボディの双方に、相互に係合されて上記捩りバネの弛緩
方向へのハンドルの回転を阻止する係合手段を設けたこ
とを特徴とする墨壺。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9880090U JPH0735739Y2 (ja) | 1990-09-20 | 1990-09-20 | 墨 壺 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9880090U JPH0735739Y2 (ja) | 1990-09-20 | 1990-09-20 | 墨 壺 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0457386U JPH0457386U (ja) | 1992-05-18 |
JPH0735739Y2 true JPH0735739Y2 (ja) | 1995-08-16 |
Family
ID=31840248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9880090U Expired - Lifetime JPH0735739Y2 (ja) | 1990-09-20 | 1990-09-20 | 墨 壺 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0735739Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108357291A (zh) * | 2018-04-21 | 2018-08-03 | 青岛科技大学 | 一种装修用新型墨斗 |
-
1990
- 1990-09-20 JP JP9880090U patent/JPH0735739Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0457386U (ja) | 1992-05-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |