JPH0735570B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JPH0735570B2
JPH0735570B2 JP13241986A JP13241986A JPH0735570B2 JP H0735570 B2 JPH0735570 B2 JP H0735570B2 JP 13241986 A JP13241986 A JP 13241986A JP 13241986 A JP13241986 A JP 13241986A JP H0735570 B2 JPH0735570 B2 JP H0735570B2
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vacuum chamber
coated
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film forming
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正安 丹上
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はPVD法(物理的蒸着法)を用いて薄膜を形成
する薄膜形成装置に関するもので、特に筒形部品の筒内
面へ薄膜を形成する薄膜形成装置に係る。
〔従来の技術〕
従来から、金属窒化物,金属炭化物等の薄膜を部品の表
面に形成することにより部品表面の改質(硬度向上,耐
摩耗性向上,耐食性向上,摩擦係数低減,色調光沢改善
等)が行われている。このための薄膜形成方法としてPV
D法があり、このPVD法の中にはアーク放電を利用した電
気アーク蒸着法がある。
この電気アーク蒸着法を使用した薄膜形成装置の一例
は、第2図に示すように、金属製の真空槽1内の略中央
に金属製の円筒形の被コーティング材2を真空槽1と電
気的に絶縁して配置するとともに、カソードプレート3a
の中央部に例えばTiからなる蒸発材料3bを装着した蒸発
源3を真空槽1の側壁に設けた貫通孔1aに真空槽1と電
気的に絶縁して配置し、さらにトリガ電極(図示せず)
を真空槽1と電気的に絶縁しかつ蒸発源3と対向するよ
うに配置している。この場合、蒸発源3は被コーティン
グ材2の開口に臨むように配置される。
また、真空槽1には、真空ポンプ(図示せず)と、Arな
どの不活性ガスまたはN2などの反応性ガスを供給するガ
ス供給部(図示せず)が設けられている。
さらに、蒸発源3のカソードプレート3aにアーク電源5
の陰極を接続するとともに真空槽1にアーク電源5の陽
極を接続し、真空槽1にバイアス電源6の陽極を接続す
るとともに被コーティング材2にバイアス電源6の陰極
を接続している。
この薄膜形成装置は、アーク電源5によるアーク放電用
電圧によって蒸発源3と真空槽1の内壁との間でアーク
放電を行わせる。通常は、蒸発源3と真空槽1との間で
直接放電が開始せず、放電を起動させるとともに放電を
維持させる機能を果たすトリガ電極をトリガ駆動装置
(図示せず)によって蒸発源3に一旦接触させて電流を
流し、この後引き離すことにより、種火となるアークが
蒸発源3とトリガ電極との間で点弧し、このアークによ
って蒸発源3に十分なエネルギが与えられ、蒸発源3か
らTiなどの金属が蒸発してイオン化され、アークが蒸発
源3と真空槽1の内壁間へ移行する。このアークによっ
て定常的に蒸発源3の蒸発材料3bの表面のアークスポッ
トから金属蒸気が発生してイオン化されてプラズマを形
成しボンバード処理を施す。
この後ガス供給部からN2等の反応ガスが真空槽1内へ送
り込まれると、N2等もイオン化されることになり、金属
イオン粒子と反応ガスイオン粒子の混在したコーティン
グ用のプラズマが形成されることになる。破線で囲んだ
斜線部Aはプラズマ領域を示している。
そして、このプラズマ中のイオン粒子が真空槽1と被コ
ーティング材2との間に与えられたバイアス電圧によっ
て円筒形の被コーティング材2の方に引きよせられ、円
筒形の被コーティング材2の筒内面に例えばチタンと窒
素との反応物である窒化チタン(TiN)薄膜が形成され
る。
なお、蒸発源3のカソードプレート3aには蒸発材料3bと
同軸に位置するドーナツ形の永久磁石7が埋込まれてお
り、この永久磁石7による磁場によってアークスポット
を移動させ、蒸発材料3bの表面から一様に金属蒸気が発
生するようにしている。矢印Bは永久磁石7による磁力
線を示している。一点鎖線Cは、バイアス電源6による
被コーティング材2と真空槽1との間の等電位線を示し
ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
第2図に示した従来の薄膜形成装置では、円筒形の被コ
ーティング材2の筒内面への薄膜形成は、ガス圧にもよ
るが、20〜40mTorrにおいて、開口から概略被コーティ
ング材2の内径と同程度の深さまで、すなわち開口周辺
だけしか行えない(薄膜形成部位をクロスハッチングで
示している)。この理由は以下のとおりである。すなわ
ち、第2図において、等電位線(一点鎖線Cで示す)を
見るとわかるように、円筒形の被コーティング材2の開
口の周辺に強い電場が現われ、奥にはないので、充分な
ボンバード処理あるいはイオン粒子の引き寄せを行えな
い。
この発明の目的は、筒形の被コーティング材の筒内面全
面に薄膜を形成することができる薄膜形成装置を提供す
ることである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明の薄膜形成装置は、金属製の真空槽と、この真
空槽内にこの真空槽と電気的絶縁状態で配置された金属
製の筒形の被コーティング材と、前記真空槽内に前記真
空槽と電気的絶縁状態でかつ前記被コーティング材の開
口に臨むように配置されたアーク放電型の蒸発源と、こ
の蒸発源にアーク放電用電圧を印加するアーク電源と、
前記被コーティング材と前記真空槽との間にバイアス電
圧を印加するバイアス電源と、前記真空槽と電気的接続
状態に設けられ、かつ前記被コーティング材の筒内空間
へ前記蒸発源が臨む開口と反対側の開口から進退自在に
挿入される可動の金属製の柱体とを備えている。
〔作用〕
この発明の構成によれば、真空槽と電気的接触状態に金
属製の可動の柱体を設け、この柱体を被コーティング材
の筒内空間へ進退自在に挿入する構成であるため、真空
槽と同電位の柱体が被コーティング材の筒内空間の電場
を歪ませ、柱体の先端付近の等電位線の間隔を狭くす
る、すなわち電場を強くすることができ、柱体の先端付
近における被コーティング材の筒内面に対し充分なボン
バード処理あるいはイオン粒子の引き寄せを行うことが
でき、その部分に薄膜を効率良く形成することができ
る。したがって柱体の先端を順次被コーティング材の中
心軸方向に移動させることにより被コーティング材の筒
内面全面にわたって一様に薄膜を形成することができ
る。
〔実施例〕
この発明の一実施例を第1図に基づいて説明する。この
薄膜形成装置は、第1図に示すように、金属製の真空槽
一内の略中央に金属製の円筒形の被コーティング材2を
真空槽1と電気的に絶縁して配置するとともに、カソー
ドプレート3aの中央部に例えばTiからなる蒸発材料3bを
装着した蒸発源3を真空槽1の側壁に設けた貫通孔1aに
真空槽1と電気的に絶縁して配置し、さらにトリガ電極
(図示せず)を真空槽1と電気的に絶縁しかつ蒸発源3
と対向するように配置している。この場合、蒸発源3は
被コーティング材2の開口に臨むように配置される。
また、真空槽1には、真空ポンプ(図示せず)と、Arな
どの不活性ガスまたはN2などの反応性ガスを供給するガ
ス供給部(図示せず)が設けられている。
さらに、蒸発源3のカソードプレート3aにアーク電源5
の陰極を接続するとともに真空槽1にアーク電源5の陽
極を接続し、真空槽1にバイアス電源6の陰極を接続す
るとともに被コーティング材2にバイアス電源6の陰極
を接続している。
また、真空槽1の外面には、被コーティング材2の中心
軸と巻軸が略平行となる状態で被コーティング材2を包
囲する磁界発生用コイル4を巻装している。
また、真空槽1における貫通孔1aを設けた側壁と対向す
る側壁に貫通孔1aと同軸に貫通孔1bを形成し、この貫通
孔1bに金属製の円柱体などの柱体8を通し、さらにこの
柱体8を被コーティング材2の筒内空間へ蒸発源3が臨
む開口と反対側の開口から進退自在に挿入している。こ
の場合、柱体8は、真空槽1と電気的に接続され、真空
槽1と同電位になっている。なお、真空槽1と柱体8と
の間にはシール部材(図示せず)が設けられており、真
空槽1内の真空は確保されている。また、第1図におい
て、破線で囲んだ斜線部A′はプラズマ領域を示し、矢
印B′は磁界発生用コイル4による磁力線を示し、一点
鎖線C′は、バイアス電源6による被コーティング材2
と真空槽1および柱体8との間の等電位線を示してい
る。
この実施例の薄膜形成装置は、真空槽1と電気的接触状
態に金属製の可動の柱体8を設け、この柱体8を被コー
ティング材2の筒内空間へ進退自在に挿入する構成であ
るため、真空槽1と同電位の柱体8が被コーティング材
2の筒内空間の電場を歪ませ、柱体8の先端付近の等電
位線(一点鎖線C′)の間隔を狭くする、すなわち電場
を強くすることができ、柱体8の先端付近における被コ
ーティング材2の筒内面に対し充分なボンバード処理あ
るいはイオン粒子の引き寄せを行うことができ、その部
分に薄膜を効率良く形成することができる。第1図にお
ける被コーティング材2のクロスハッチング部分が蒸着
部位を示している。
したがって柱体8の先端を順次被コーティング材2の中
心軸方向に移動させることにより被コーティング材2の
筒内面全面にわたって一様に良く薄膜を形成することが
できる。
また、被コーティング材2の中心軸と巻軸が平行となる
状態で被コーティング材2を磁界反応用コイル4で包囲
したため、磁界発生用コイル4による磁力線(矢印B′
で示す)が筒形の被コーティング材2の筒内空間を通る
ことになり、イオン粒子が減速されにくく、被コーティ
ング材2の筒内空間の奥まで入りやすくなる。
なお、上記実施例は、被コーティング材2が円筒形であ
ったが、これに限らず角筒形であっても同様に筒内面に
薄膜を形成できる。
〔発明の効果〕
この発明の薄膜形成装置によれば、真空槽と電気的接触
状態に金属製の可動の柱体を設け、この柱体を被コーテ
ィング材の筒内空間へ進退自在に挿入する構成であるた
め、真空槽と同電位の柱体が被コーティング材の筒内空
間の電場を歪ませ、柱体の先端付近の等電位線の間隔を
狭くする、すなわち電場を強くすることができ、柱体の
先端付近における被コーティング材の筒内面に対し充分
なボンバード処理あるいはイオン粒子の引き寄せを行う
ことができ、その部分に薄膜を効率良く形成することが
できる。したがって柱体の先端を順次被コーティング材
の中心軸方向に移動させることにより被コーティング材
の筒内面全面にわたって一様に薄膜を形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の薄膜形成装置を示す概略
断面図、第2図は従来の薄膜形成装置の一例を示す概略
断面図である。 1…真空槽、2…被コーティング材、3…蒸発源、4…
磁界発生用コイル、5…アーク電源、6…バイアス電
源、8…柱体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製の真空槽と、この真空槽内にこの真
    空槽と電気的絶縁状態で配置された金属製の筒形の被コ
    ーティング材と、前記真空槽内に前記真空槽と電気的絶
    縁状態でかつ前記被コーティング材の開口に臨むように
    配置されたアーク放電型の蒸発源と、この蒸発源にアー
    ク放電用電圧を印加するアーク電源と、前記被コーティ
    ング材と前記真空槽との間にバイアス電圧を印加するバ
    イアス電源と、前記真空槽と電気的接続状態に設けら
    れ、かつ前記被コーティング材の筒内空間へ前記蒸発源
    が臨む開口と反対側の開口から進退自在に挿入される可
    動の金属製の柱体とを備えた薄膜形成装置。
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