JPH0734923A - 内燃機関の電子制御燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関の電子制御燃料供給装置

Info

Publication number
JPH0734923A
JPH0734923A JP5180293A JP18029393A JPH0734923A JP H0734923 A JPH0734923 A JP H0734923A JP 5180293 A JP5180293 A JP 5180293A JP 18029393 A JP18029393 A JP 18029393A JP H0734923 A JPH0734923 A JP H0734923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
engine
increase correction
increased quantity
refueling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5180293A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2917194B2 (ja
Inventor
Naomi Tomizawa
尚己 冨澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unisia Jecs Corp filed Critical Unisia Jecs Corp
Priority to JP5180293A priority Critical patent/JP2917194B2/ja
Priority to US08/277,262 priority patent/US5579737A/en
Publication of JPH0734923A publication Critical patent/JPH0734923A/ja
Priority to US08/711,506 priority patent/US5645035A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2917194B2 publication Critical patent/JP2917194B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】冷機時の燃料増量補正を、サージトルクの検出
結果に基づいて修正する制御において、燃料性状の変化
がない場合に、始動直後から適正レベルの増量補正を施
すことができるようにする。 【構成】キースイッチがOFFされたときの燃料計の出
力(S1,S2,S3)と、キースイッチがONされた
ときの燃料計の出力(S1,S4)と比較し(S5)、
キースイッチOFF中に燃料タンクに給油されたか否か
を判別する。燃料タンクへの給油が行われた場合には、
修正制御を実行させるべく修正フラグに1をセットし
(S6)、かつ、増量補正値を初期値にリセットする
(S7)。一方、給油が行われなかった場合には、修正
フラグにφをセットして、修正済みの増量補正値がその
まま継続的に用いられるようにする(S8)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の電子制御燃料
供給装置に関し、詳しくは、冷機時に機関への燃料供給
量を増量補正するための補正値を、使用燃料に応じて最
適化する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関の電子制御燃料供給装置
においては、機関に吸入される空気量を検出し、該吸入
空気量に応じて目標空燃比の混合気を形成すべく燃料供
給量を演算し、前記燃料供給量に応じて燃料噴射弁を駆
動制御するようにしている。また、冷機時には、燃料噴
射弁から噴射された燃料の多くが吸気バルブ近傍に液状
となって付着し、シリンダ内に実際に吸引される燃料量
が減少して、吸入混合気の空燃比をリーン化させてしま
う。このため、機関温度を代表する冷却水温度に応じて
燃料供給量を増量補正することによって、空燃比のリー
ン化を防止するようにしている(実開昭62−1623
64号公報等参照)。
【0003】ところで、上記のように噴射された燃料の
うち吸気バルブ近傍に付着する割合である付着率、及
び、付着した燃料から蒸発してシリンダ内に吸引される
割合である蒸発率は、同じ温度条件であっても、そのと
きの使用燃料の性状(主に蒸発のしやすさ)によって異
なる。このため、従来では、最も空燃比がリーン化しや
すい燃料(蒸発し難い重質燃料)を使用したときでも、
空燃比がリーン化して失火や該失火に伴うサージが発生
しないように、前記水温に応じた燃料増量割合を余裕を
見込んで多めに設定するようにしていた。
【0004】従って、比較的蒸発しやすい軽質或いは普
通燃料を使用したときには、前記燃料増量補正が過大と
なって、空燃比をオーバーリッチ化させ、燃費,排気性
状を悪化させる原因となってしまうという問題があっ
た。このような使用燃料の違いによる増量補正の不適合
を補償する技術として、燃料性状(燃料の重軽質)を検
出するセンサ(燃料性状センサ)を設け、該センサで検
出される燃料性状に応じて水温による増量補正割合を最
適化するシステムが提案されているが(特開平1−21
6040号公報参照)、前記燃料性状を検出するセンサ
が高価であるために、システムのコストアップを招いて
しまうという問題があった。
【0005】そこで、本出願人は先に、上記のように余
裕を見込んで予め多めに設定されている水温に応じた増
量補正値を、サージトルクが一定の許容限界値を越えな
い範囲で減少修正することによって、そのときの使用燃
料において要求される最低限の増量補正を施すことがで
きるようにした装置を提案した(特願平4−5846号
参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のサー
ジトルクに基づいて増量補正値を修正する制御は、その
ときの使用燃料に増量補正値を適合させるためのもので
あり、一方、機関が停止されるとその間に異なる性状の
燃料が燃料タンクに給油される可能性があるため、機関
が停止されたときには、前記増量補正値を初期値に戻
し、機関の始動時には常に初期値を修正制御させるよう
にしていた。
【0007】従って、たとえ機関停止中に燃料タンクへ
の給油がなされなかった場合でも、そのときの使用燃料
(燃料タンク内の燃料)に適合する値に修正された増量
補正値がリセットされてしまい、再度初期値から修正制
御を開始することになる。ここで、給油がなかった場合
には、前回の運転時に修正制御した結果を、次の始動時
に最初から用いれば、機関始動直後からそのときの使用
燃料に適合する増量補正を施すことができ、始動時の燃
料制御性をより一層向上させることができる。
【0008】しかしながら、前述のように機関が一旦停
止されると給油の可能性があり、然も、給油によってよ
り重質な燃料が補給された場合に、前回の修正結果をそ
のまま用いると増量補正の不足によって始動性を大きく
損ねる惧れがあるため、始動毎に初期値から修正制御を
行う必要性があったものである。本発明は上記問題点に
鑑みなされたものであり、燃料タンクへの給油の有無を
検出することで、使用燃料が変わらない場合には、一旦
修正制御した増量補正値をそのまま継続的に用いること
ができるようにする一方、使用燃料の性状変化の可能性
がある場合には、確実に増量補正値を初期値に戻して少
なくとも増量不足による始動性の悪化を回避できるよう
にすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
内燃機関の電子制御燃料供給装置は、図1に示すように
構成される。図1において、増量補正値記憶手段は、機
関温度に応じて機関への燃料供給量を増量補正するため
の増量補正値を記憶する。そして、増量補正手段は、機
関温度検出手段で検出される機関温度に基づいて前記増
量補正値記憶手段を参照し、そのときの機関温度に対応
する増量補正値に基づいて機関への燃料供給量を増量補
正する。
【0010】一方、増量補正値修正手段は、機関の所定
定常運転状態において出力変動検出手段で検出される機
関の出力変動を許容限界値に近づけるように、前記増量
補正値記憶手段に記憶されている増量補正値を増減修正
する。また、給油検出手段は、機関へ供給される燃料を
貯留する燃料タンクへの給油の有無を検出する。そし
て、給油時リセット手段は、給油検出手段によって燃料
タンクへの給油が行われたことが検出されたときにの
み、前記増量補正値記憶手段に記憶される増量補正値を
初期値にリセットする。
【0011】
【作用】かかる構成によると、機関の出力変動が許容限
界値に近づくように、機関温度に応じた増量補正値を修
正することで、出力変動を許容レベルに抑制しつつ増量
補正値が必要最小限に修正され、これによって使用燃料
によって異なる増量補正要求に対応した増量補正レベル
に修正されることになる。
【0012】ここで、燃料タンクへの給油の有無が検出
され、給油が行われて燃料タンク内の燃料性状に変化を
来している可能性がある場合には、前述のように出力変
動に基づいて修正制御された増量補正値を初期値にリセ
ットする。即ち、給油が行われた場合には、給油前の燃
料タンク内の燃料とは性状の異なる燃料が給油される可
能性があり、このときに、給油前の燃料性状に適合する
増量補正値で燃料供給量が増量補正されると、給油後の
燃料の性状から要求される増量補正レベルよりも不足
し、始動時の運転安定性を損ねる惧れがある。そこで、
給油が行われ、燃料性状の変化が発生する可能性のある
場合には、少なくとも増量補正の不足による運転性の悪
化を回避できるように、増量補正値を初期値にリセット
し、出力変動の検出結果に基づく増量補正値の修正制御
を再度初期値から行わせるようにする。
【0013】一方、給油が行われなかった場合には、燃
料の性状に変化が生じることはなく、修正制御済みの増
量補正値をそのまま用いることが可能であり、再始動時
に前回の運転時に修正制御された増量補正値を最初から
用いることで、始動直後からそのときの使用燃料に適合
する必要最小限の増量補正を施すことが可能となる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
を示す図2において、内燃機関1にはエアクリーナ2か
ら吸気ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホールド
5を介して空気が吸入される。吸気マニホールド5の各
ブランチ部には、各気筒別に燃料噴射弁6が設けられて
いる。この燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開
弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの噴射パルス
信号により通電制御されて開弁し、燃料タンク18から図
示しない燃料ポンプにより圧送されてプレッシャレギュ
レータにより所定の圧力に調整された燃料を、機関1に
間欠的に噴射供給する。
【0015】機関1の各燃焼室には点火栓7が設けられ
ていて、これにより火花点火して混合気を着火燃焼させ
る。そして、機関1からは、排気マニホールド8,排気
ダクト9,触媒10及びマフラー11を介して排気が排出さ
れる。機関への燃料供給を電子制御するために設けられ
たコントロールユニット12は、CPU,ROM,RA
M,A/D変換器及び入出力インタフェイス等を含んで
構成されるマイクロコンピュータを備え、各種のセンサ
からの入力信号を受け、後述の如く演算処理して、燃料
噴射弁6の作動を制御する。
【0016】前記各種のセンサとしては、吸気ダクト3
中にエアフローメータ13が設けられていて、機関1の吸
入空気流量Qに応じた信号を出力する。また、クランク
角センサ14が設けられていて、基準角度位置毎(例えば
TDC毎)の基準角度信号REFと、1°又は2°毎の
単位角度信号POSとを出力する。ここで、前記基準角
度信号REFの周期、或いは、所定時間内における前記
単位角度信号POSの発生数を計測することにより、機
関回転速度Neを算出できる。
【0017】また、機関1のウォータジャケットの冷却
水温度Twを検出する水温センサ15が設けられている。
尚、前記冷却水温度Twは、機関温度を代表するパラメ
ータであり、前記水温センサ15が本実施例における機関
温度検出手段に相当する。更に、前記各点火栓7には、
実開昭63−17432号公報に開示されるような点火
栓7の座金として装着されるタイプの筒内圧センサ16が
設けられており、各気筒別の筒内圧(燃焼圧)を検出で
きるようになっている。尚、前記筒内圧センサ16は、上
記のように点火栓7の座金として装着されるタイプの
他、センサ部を直接燃焼室内に臨ませて筒内圧を絶対圧
として検出するタイプのものであっても良い。
【0018】また、前記スロットル弁4には、該スロッ
トル弁4の全閉位置(アイドル位置)でONとなるアイ
ドルスイッチ17が付設されている。また、機関1へ供給
される燃料が貯留される前記燃料タンク18には、燃料計
19が内蔵されている。ここにおいて、コントロールユニ
ット12に内蔵されたマイクロコンピュータのCPUは、
前記エアフローメータ13で検出された吸入空気流量Q
と、クランク角センサ14からの検出信号に基づいて算出
した機関回転速度Neとによって基本噴射パルス巾Tp
(←K×Q/Ne:Kは定数)を演算する。
【0019】また、前記基本噴射パルス巾(基本燃料噴
射量)Tpを冷却水温度Tw(機関温度)に応じて補正
するための増量補正係数KTW(増量補正値)を含んで各
種補正係数COEF(←1+KTW+・・・)を設定し、
該各種補正係数COEFで前記基本噴射パルス巾Tpを
補正して有効噴射パルス巾Te(←Tp×COEF)を
演算する。かかるコントロールユニット12による増量補
正係数KTWに基づく増量補正演算の機能が、本実施例に
おける増量補正手段に相当する。
【0020】更に、バッテリ電圧による燃料噴射弁6の
有効開弁時間の変化を補正するための電圧補正分Tsを
設定し、前記有効噴射パルス巾Teに前記電圧補正分T
sを加算して、最終的な噴射パルス巾Ti(←Te+T
s)を得る。そして、前記噴射パルス巾Tiの噴射パル
ス信号を、所定の噴射タイミングで燃料噴射弁6に出力
して、燃料噴射弁6による燃料噴射を電子制御する。
【0021】ここで、前記増量補正係数KTWは、予め冷
却水温度Twをパラメータとするマップに記憶されてお
り、初期値としては最も増量要求が大きな重質燃料を使
用したときにでも、許容レベルを越えるサージトルク
(出力変動)が発生しないように余裕を見込んだ大きめ
の値が設定されるようにしてある。尚、前記増量補正係
数KTWは、その増大に応じて噴射パルス巾(噴射量)を
より大きく増量補正するものとする。
【0022】従って、通常に軽質燃料が使用された場合
には、前記増量補正係数KTWは過剰な増量補正となるた
め、コントロールユニット12は、図3〜図5のフローチ
ャートに示すようにして、前記増量補正係数KTWをその
ときの使用燃料に対応して要求される最低限のレベルに
修正する機能を有している。尚、本実施例において、増
量補正値修正手段,給油時リセット手段としての機能
は、前記図3〜図5のフローチャートに示すようにコン
トロールユニット12がソフトウェア的に備えており、出
力変動検出手段は、図5のフローチャートに示されるコ
ントロールユニット12のソフトウェア機能と筒内圧セン
サ16とによって実現され、更に、給油検出手段は、図3
のフローチャートに示されるコントロールユニット12の
ソフトウェア機能と前記燃料計19とによって実現され
る。また、前記コントロールユニット12に備えられたメ
モリ(図示省略)が、増量補正値記憶手段に相当する。
【0023】図3のフローチャートに示すプログラム
は、燃料タンク18に対する燃料給油の有無を検出するた
めのものである。この図3のフローチャートにおいて、
まず、ステップ1(図中ではS1としてある。以下同
様)では、キースイッチのON・OFFを判別し、キー
スイッチがOFFされた場合には、ステップ2へ進み、
そのときの燃料計19の出力VGを読み込み、次のステッ
プ3では、前記読み込んだ出力VGを、機関停止直前に
おける燃料残量としてラベル名MVGにセットし、かか
る残量データMVGをバックアップ付メモリに格納す
る。次いで、電源を自己遮断して終了させる。
【0024】一方、キースイッチがOFFからONに切
り換え操作された始動時には、ステップ4へ進み、再度
燃料計19の出力VGを読み込む。そして、ステップ5へ
進み、キースイッチのOFF時に読み込んで記憶させて
おいた残量データMVGと、上記ステップ4で読み込ん
だ残量データVGとを比較し、燃料タンク18内の燃料残
量が増大していてVG>MVGである場合、即ち、機関
の停止中に燃料給油が行われたと推定される場合には、
ステップ6へ進み、修正フラグに1をセットする。更
に、次のステップ7では、マップに記憶されている増量
補正係数KTWを初期値にリセットする。
【0025】一方、キースイッチOFF時の出力MVG
とキースイッチON直後の出力VGとの比較から、燃料
タンク18内の燃料残量の増大変化が認められなかった場
合には、機関停止中に燃料供給が行われなかったものと
判断し、ステップ8へ進んで前記修正フラグにφをセッ
トする。このように、キースイッチOFF時(機関停止
時)の燃料残量と、キースイッチがONされた直後の燃
料残量とを比較することで、燃料タンク18の燃料残量が
機関停止中に変化しか否かを判別し、残量の増大変化に
よって給油が行われたことが推定される場合には修正フ
ラグに1をセットし、給油が行われなかったと見做され
る場合には修正フラグにφをセットする。
【0026】尚、給油が行われたことが検出された場合
には、増量補正係数KTWの修正制御が実行されるまで
は、前記修正フラグを1に保持し、キースイッチが機関
1の運転が行われないままOFFされた場合の誤制御を
回避するようにすると良い。前記修正フラグは、図4の
フローチャートに示す増量補正係数KTWの修正制御で判
別される。
【0027】図4のフローチャートにおいて、ステップ
11では、前記修正フラグの判別を行う。修正フラグに1
がセットされている場合には、機関の停止中に燃料給油
が行われたことを示し、この場合には、補給前の燃料タ
ンク18内の燃料と同じ性状の燃料が補給される場合もあ
るが、同時に、異なる性状の燃料が補給された可能性も
ある。ここで、性状の異なる燃料が補給された場合に
は、補給前の燃料性状に適合させた増量補正係数KTW
適合しなくなるので、前述のように増量補正係数K TW
初期値にリセットし、ステップ12以降へ進んで、あらた
めて補給後の燃料性状に見合った値に増量補正係数KTW
を修正させるようにする。
【0028】ステップ12では、機関が始動中(クランキ
ング中)であるか否かを、図示しないスタータスイッチ
のON・OFFと機関回転速度Neとに基づいて判別す
る。機関が始動中でない場合にはステップ13へ進み、前
記アイドルスイッチ17がONである機関のアイドル運転
状態(所定の定常運転状態)であるか否かを判別する。
【0029】そして、アイドル運転状態であるときに
は、ステップ14へ進み、機関のサージトルクSTRを検
出する。尚、前記ステップ14におけるサージトルクST
Rの検出は、図5のフローチャートに詳細に示してあ
り、後で詳細に説明する。ステップ14でサージトルクS
TRを検出すると、ステップ15では、検出されたサージ
トルクSTRと所定値とを比較する。
【0030】そして、サージトルクSTRが所定値を下
回る場合には、ステップ17へ進み、現状の冷却水温度T
wに対応する値としてマップに記憶されている増量補正
係数KTWを所定値ΔKTWだけ減少修正し、逆に、所定値
を上回るサージトルクSTRが発生している場合には、
ステップ16へ進んで、該当水温Twの増量補正係数K TW
を所定値ΔKTWだけ増大修正し、これによって空燃比を
リッチ化させて燃焼を安定化させ、許容レベルを越える
サージの発生を解消できるようにする。
【0031】即ち、サージトルクSTRが所定値(サー
ジトルクの許容限界値)を上回らない範囲内で、増量補
正係数KTW(増量補正レベル)を極力小さく修正するも
のであり、このときの修正収束値は、そのときの使用燃
料の性状による補正要求レベルの違いに対応した値にな
る。尚、増量補正係数KTWを増大修正する所定値ΔKTW
よりも、減少修正する所定値ΔKTWを小さく設定するこ
とが好ましく、また、該当する水温Twに対応する増量
補正係数KTWのみならず、他の水温条件に対応する増量
補正係数KTWも同じ割合で同時に修正することが好まし
い。更に、前記サージトルクSTRと比較される所定値
を、始動後の経過時間や水温などの条件に応じて変化さ
せても良い。
【0032】一方、ステップ11で修正フラグにφがセッ
トされていると判別されたときには、機関の停止中に燃
料の補給が行われなかったことを示し、この場合には、
前回運転時と今回の運転時とで、使用される燃料の性状
が同じであると推定される。従って、前回若しくはそれ
以前にサージトルクSTRの検出結果に基づいて修正さ
れている増量補正係数KTWは、今回の使用燃料にも適合
する値であるはずであるから、敢えて初期値にリセット
する必要はなく、そのまま用いた方が始動直後から適正
な増量補正を施すことができて好ましい。
【0033】そこで、ステップ11で修正フラグにφがセ
ットされていると判別されたときには、前回までの修正
結果をそのまま用いることができるものと判断し、増量
補正係数KTWのリセット及びステップ12〜ステップ16の
修正制御を行うことなく、本プログラムを終了させる。
従って、燃料性状が変化していないのに、機関が始動さ
れる毎に、増量補正係数KTWをその都度初期値から徐々
に修正することがなく、燃料が再補給されるまでは、補
給直後の運転時に修正制御された増量補正係数KTWをそ
のまま継続的に用い、始動直後からそのときの使用燃料
に適合する必要最低限の増量補正を行わせることができ
る。
【0034】ここで、前記図4のフローチャートのステ
ップ14におけるサージトルクSTR検出の様子を、図5
のフローチャートに従って説明する。図5のフローチャ
ートにおいて、まず、ステップ21では、筒内圧センサ16
から筒内圧Pに応じて出力される検出信号をA/D変換
して読み込む。次のステップ22では、前記筒内圧センサ
16の出力を所定クランク角範囲で積分することで、平均
有効圧相当値MPiを演算する。
【0035】ステップ23では、今回新たに演算された平
均有効圧相当値MPiを、最新値としてPiにセットす
る一方、前回値をPi-1にセットする。そして、次のス
テップ24では、今回値Piから前回値Pi-1を減算して
平均有効圧の変動成分ΔPiを求める。ステップ25で
は、前記変動成分ΔPiの特定周波数成分のみを抽出す
るフィルタリング処理を施す。
【0036】ここで、前記特定周波数成分は、機関の出
力変動によって生じる車両駆動系のねじり振動の主成分
に相当する周波数域であって、車両の乗員が最も敏感に
感じる周波数域と重なる周波数域(例えば2Hz〜10H
z)とすることが好ましい。次のステップ26では、前記
フィルタリング処理が施された変動成分ΔPiを、サー
ジトルク相当値としてSTRにセットする。
【0037】尚、上記図5のフローチャートでは、機関
の出力変動(サージトルク)を、筒内圧(燃焼圧)に基
づいて求めるようにしたが、この他、例えば回転変動に
基づいて求める構成であっても良く、筒内圧を用いる構
成に限定されるものではない。更に、上記実施例では、
燃料タンク18に対する燃料給油の有無を、燃料計19で検
出される燃料残量の変化に基づいて検出させるようにし
たが、フィラーキャップの開閉や、燃料タンク内の圧力
変化などに基づいて検出させる構成であっても良く、給
油の有無を検出するための構成を限定するものではな
い。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、機
関の出力変動が所定の許容限界値に近づくように機関温
度に応じて付加される増量補正を修正する制御におい
て、燃料タンクへの給油の有無を検出し、給油が行われ
た場合にのみ増量補正値を初期値にリセットさせるよう
にしたので、給油が行われず燃料性状が一定している場
合には、始動直後からそのときの使用燃料に適合する必
要最低限の増量補正を施すことができるようになるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】給油の有無の検出制御を示すフローチャート。
【図4】増量補正係数の修正制御を示すフローチャー
ト。
【図5】サージトルクの検出制御を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
1 機関 6 燃料噴射弁 12 コントロールユニット 13 エアフローメータ 14 クランク角センサ 15 水温センサ 16 筒内圧センサ 17 アイドルスイッチ 18 燃料タンク 19 燃料計

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関温度を検出する機関温度検出手段と、 機関温度に応じて機関への燃料供給量を増量補正するた
    めの増量補正値を記憶する増量補正値記憶手段と、 該機関温度検出手段で検出される機関温度に基づいて前
    記増量補正値記憶手段を参照し、そのときの機関温度に
    対応する増量補正値に基づいて機関への燃料供給量を増
    量補正する増量補正手段と、 機関の出力変動を検出する出力変動検出手段と、 機関の所定定常運転状態において前記出力変動検出手段
    で検出される機関の出力変動を許容限界値に近づけるよ
    うに、前記増量補正値記憶手段に記憶されている増量補
    正値を増減修正する増量補正値修正手段と、 機関へ供給される燃料を貯留する燃料タンクへの給油の
    有無を検出する給油検出手段と、 該給油検出手段によって燃料タンクへの給油が行われた
    ことが検出されたときにのみ、前記増量補正値記憶手段
    に記憶される増量補正値を初期値にリセットする給油時
    リセット手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の電子制
    御燃料供給装置。
JP5180293A 1993-07-21 1993-07-21 内燃機関の電子制御燃料供給装置 Expired - Fee Related JP2917194B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5180293A JP2917194B2 (ja) 1993-07-21 1993-07-21 内燃機関の電子制御燃料供給装置
US08/277,262 US5579737A (en) 1993-07-21 1994-07-21 Method and apparatus for electronically controlling a fuel supply to an internal combustion engine
US08/711,506 US5645035A (en) 1993-07-21 1996-09-10 Method and apparatus for electronically controlling a fuel supply to an internal combustion engine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5180293A JP2917194B2 (ja) 1993-07-21 1993-07-21 内燃機関の電子制御燃料供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0734923A true JPH0734923A (ja) 1995-02-03
JP2917194B2 JP2917194B2 (ja) 1999-07-12

Family

ID=16080681

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5180293A Expired - Fee Related JP2917194B2 (ja) 1993-07-21 1993-07-21 内燃機関の電子制御燃料供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2917194B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018204452A (ja) * 2017-05-31 2018-12-27 本田技研工業株式会社 失火判定装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018204452A (ja) * 2017-05-31 2018-12-27 本田技研工業株式会社 失火判定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2917194B2 (ja) 1999-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3057470B2 (ja) 車両用エンジンの給油判定装置及び燃料供給装置
JP2884472B2 (ja) 内燃機関の燃料性状検出装置
US20090107441A1 (en) Adaptive fuel control strategy for engine starting
JPH07238861A (ja) 内燃機関の燃料性状検出装置
JP2715207B2 (ja) 内燃機関の電子制御燃料供給装置
JP2835676B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPH084571A (ja) 暖機過程時の燃料噴射量補正方法
JP2796419B2 (ja) 電子制御燃料噴射装置
JP2000291468A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3326000B2 (ja) 内燃機関の燃料性状検出装置
JP4247716B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP4168273B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP3956455B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPH08170557A (ja) 電子制御燃料噴射装置
US5579737A (en) Method and apparatus for electronically controlling a fuel supply to an internal combustion engine
JP4501298B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3413965B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP3894389B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP3863362B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2917194B2 (ja) 内燃機関の電子制御燃料供給装置
JP4114245B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP3046475B2 (ja) 始動時燃料制御方法
JP2860855B2 (ja) 内燃機関の電子制御燃料供給装置
JP3141222B2 (ja) 内燃機関の電子制御燃料供給装置
JP2855391B2 (ja) 内燃機関の燃料供給制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees