JPH0734764B2 - 靴の製造法 - Google Patents
靴の製造法Info
- Publication number
- JPH0734764B2 JPH0734764B2 JP3262994A JP26299491A JPH0734764B2 JP H0734764 B2 JPH0734764 B2 JP H0734764B2 JP 3262994 A JP3262994 A JP 3262994A JP 26299491 A JP26299491 A JP 26299491A JP H0734764 B2 JPH0734764 B2 JP H0734764B2
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- JP
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- shoe
- sole
- natural leather
- polyurethane
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- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下部底として天然皮
革、上部底として発泡ポリウレタンの二層よりなる外底
を有する靴の製造法に関する。
革、上部底として発泡ポリウレタンの二層よりなる外底
を有する靴の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】スポーツ等の競技に用いる靴において
は、外底の一部を構成している下部底(接地底)は床面
に対して適度の滑りを必要とする場合がしばしばある。
例えば、ボーリングボールの競技中には、下部底に天然
皮革を用いた靴が、前記理由により賞用されている。こ
のような靴においては、更に外観を良くし、又、軽くし
て履き心地を向上させるため外底として、下部底として
は前記のように天然皮革、上部底としては発泡ポリウレ
タンよりなる二層構造のものが用いられていた。
は、外底の一部を構成している下部底(接地底)は床面
に対して適度の滑りを必要とする場合がしばしばある。
例えば、ボーリングボールの競技中には、下部底に天然
皮革を用いた靴が、前記理由により賞用されている。こ
のような靴においては、更に外観を良くし、又、軽くし
て履き心地を向上させるため外底として、下部底として
は前記のように天然皮革、上部底としては発泡ポリウレ
タンよりなる二層構造のものが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、天然皮革は水
分を多く吸収しており、そのまま下型のキャビテイ内に
おいて、その上面に液状発泡ポリウレタンを注入し成型
するときに、その水分が発泡ポリウレタンと反応し、発
泡剤として作用し、形成された外底の上部底と下部底と
の間の接着を阻害していた。従って、下型キャビテイの
内部に載置する直前に、水分を除去するために下部底用
天然皮革を例えば60℃の乾燥室内で30分程度処理し
たり、又、水分の影響をなくすために接着剤を数回塗布
する作業が行われていた。
分を多く吸収しており、そのまま下型のキャビテイ内に
おいて、その上面に液状発泡ポリウレタンを注入し成型
するときに、その水分が発泡ポリウレタンと反応し、発
泡剤として作用し、形成された外底の上部底と下部底と
の間の接着を阻害していた。従って、下型キャビテイの
内部に載置する直前に、水分を除去するために下部底用
天然皮革を例えば60℃の乾燥室内で30分程度処理し
たり、又、水分の影響をなくすために接着剤を数回塗布
する作業が行われていた。
【0004】前記のように、水分を除去するために下部
底用天然皮革を乾燥すると数%の収縮が生じると同時
に、いわゆる「反り」現象がみられ、外底を形成する工
程において、上部底を形成する発泡ポリウレタンが下部
底の下面まで回り込んできて、下部底の一部を覆ってし
まい、不良品を続発させる原因となっており、しかも製
品となった後においても、乾燥した下部底用天然皮革が
空気中の水分を吸収し、寸法が伸びることにより、靴の
トオースプリングが上昇し、履口が横方向に広がり、い
わゆる「笑い」の原因となり、その点でも外観を悪くし
ていた。又、下部底用天然皮革の上面に接着剤を塗布す
る方法は、水分の影響を極力少なくするために、数回の
塗布が必要である。具体的に言えば、一回の塗布ごとに
60℃の乾燥室中に5分間入れなければならず、このよ
うにして外底を形成する工程までに時間を十分取ったと
しても、若干の「反り」を免れることはできず、そのた
め上部底を形成する発泡ポリウレタンが、若干、下部底
の下面に回り込んでくるのを避けることはできなかっ
た。本発明は、前記課題を解決することを目的とするも
のである。
底用天然皮革を乾燥すると数%の収縮が生じると同時
に、いわゆる「反り」現象がみられ、外底を形成する工
程において、上部底を形成する発泡ポリウレタンが下部
底の下面まで回り込んできて、下部底の一部を覆ってし
まい、不良品を続発させる原因となっており、しかも製
品となった後においても、乾燥した下部底用天然皮革が
空気中の水分を吸収し、寸法が伸びることにより、靴の
トオースプリングが上昇し、履口が横方向に広がり、い
わゆる「笑い」の原因となり、その点でも外観を悪くし
ていた。又、下部底用天然皮革の上面に接着剤を塗布す
る方法は、水分の影響を極力少なくするために、数回の
塗布が必要である。具体的に言えば、一回の塗布ごとに
60℃の乾燥室中に5分間入れなければならず、このよ
うにして外底を形成する工程までに時間を十分取ったと
しても、若干の「反り」を免れることはできず、そのた
め上部底を形成する発泡ポリウレタンが、若干、下部底
の下面に回り込んでくるのを避けることはできなかっ
た。本発明は、前記課題を解決することを目的とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下型キャビテ
イの所定個所に、上面に吸湿性の小さい布帛を接着した
天然皮革製の下部底を移動しないように載置し、その上
面に液状発泡ポリウレタンを注入し、甲被を吊込んだ靴
型を前記下型と組み合わせ、加熱し、外底を形成すると
同時に甲被下面に接着することを要旨とするもである。
ここで、吸湿性の小さい布帛としては、ポリエステル,
ポリアミド等の短繊維,長繊維等の織布、又は不織布等
が用いられ、これらの布帛を天然皮革製の下部底の上面
に接着する方法としては、ポリウレタン,ポリアミド,
エチレン・酢酸ビニル共重合体等のホットメルト性のプ
ラスチックを用いての熱圧着による方法、ポリクロロプ
レンゴムより得られた溶剤糊による方法等が適宜用いら
れる。
イの所定個所に、上面に吸湿性の小さい布帛を接着した
天然皮革製の下部底を移動しないように載置し、その上
面に液状発泡ポリウレタンを注入し、甲被を吊込んだ靴
型を前記下型と組み合わせ、加熱し、外底を形成すると
同時に甲被下面に接着することを要旨とするもである。
ここで、吸湿性の小さい布帛としては、ポリエステル,
ポリアミド等の短繊維,長繊維等の織布、又は不織布等
が用いられ、これらの布帛を天然皮革製の下部底の上面
に接着する方法としては、ポリウレタン,ポリアミド,
エチレン・酢酸ビニル共重合体等のホットメルト性のプ
ラスチックを用いての熱圧着による方法、ポリクロロプ
レンゴムより得られた溶剤糊による方法等が適宜用いら
れる。
【0006】
【作用】本発明においては、下部底用として用いられる
天然皮革が乾燥されておらず、そのため水分を含んでい
ても、上部底用のポリウレタンと接着する面には吸湿性
の小さい布帛が存在しているので、天然皮革に含まれて
いる水分が、前記ポリウレタンとはその発泡・硬化工程
中において接触することはなく、従って、成形された後
の外底を構成している下部底と上部底との接着を阻害す
ることはない。又、寸法変化や「反り」等も生じること
はなく、外観良好な外底が得られる。
天然皮革が乾燥されておらず、そのため水分を含んでい
ても、上部底用のポリウレタンと接着する面には吸湿性
の小さい布帛が存在しているので、天然皮革に含まれて
いる水分が、前記ポリウレタンとはその発泡・硬化工程
中において接触することはなく、従って、成形された後
の外底を構成している下部底と上部底との接着を阻害す
ることはない。又、寸法変化や「反り」等も生じること
はなく、外観良好な外底が得られる。
【0007】
【実施例】エステルジンスにポリウレタン系ホットメル
ト接着剤を塗布し、乾燥後、外底に倣う形状であってや
や小さい天然皮革製下部底上面に重ね合わせ、熱ローラ
式圧着機の150℃の熱板間に10秒間,2kg/cm2の圧
力で圧着した。キャビテイ底面に前記下部底と同形状の
隔壁を有する外底用下型を用意しておき、この隔壁内に
前記下部底を嵌め込み、この下部底上面にブチレンアジ
ペート系ポリエステルポリオール,1.4−ブタンジオ
ール,メチレンジイソシアネートを主成分とする液状発
泡ポリウレタンを硬化後の比重が0.6になるように注
入し、甲被を吊込んだ靴型を組み合わせ、40℃で5分
間加熱し、ポリウレタンを発泡硬化させると同時に成形
された外底を甲被下面に接着させて所定の靴を得た。
ト接着剤を塗布し、乾燥後、外底に倣う形状であってや
や小さい天然皮革製下部底上面に重ね合わせ、熱ローラ
式圧着機の150℃の熱板間に10秒間,2kg/cm2の圧
力で圧着した。キャビテイ底面に前記下部底と同形状の
隔壁を有する外底用下型を用意しておき、この隔壁内に
前記下部底を嵌め込み、この下部底上面にブチレンアジ
ペート系ポリエステルポリオール,1.4−ブタンジオ
ール,メチレンジイソシアネートを主成分とする液状発
泡ポリウレタンを硬化後の比重が0.6になるように注
入し、甲被を吊込んだ靴型を組み合わせ、40℃で5分
間加熱し、ポリウレタンを発泡硬化させると同時に成形
された外底を甲被下面に接着させて所定の靴を得た。
【0008】この靴を本発明により得られた靴とし、同
時に天然皮革をそのまま下部底として用いて得た靴を対
照例1、60℃の乾燥室で30分間処理したものを下部
底として用いて得た靴を対照例2、上面にポリウレタン
系溶剤糊を4回塗布したものを下部底として用いて得た
靴を対照例3とし、それぞれの靴の外底を構成している
上部底と下部底との間の接着力(kg/cm )(JIS K
6301加硫ゴム物理試験法による)、外底の変形及び
外観を調べた。 本発明 対照例1 対照例2 対照例3 接着力 5.2 0.1 4.5 4.3 変形 なし なし 収縮, 反り大 反り僅か発生 外観 良好 良好 下部底の下面の一部 下部底の下面の一部 を上部底が覆った。 を上部底が若干覆った。
時に天然皮革をそのまま下部底として用いて得た靴を対
照例1、60℃の乾燥室で30分間処理したものを下部
底として用いて得た靴を対照例2、上面にポリウレタン
系溶剤糊を4回塗布したものを下部底として用いて得た
靴を対照例3とし、それぞれの靴の外底を構成している
上部底と下部底との間の接着力(kg/cm )(JIS K
6301加硫ゴム物理試験法による)、外底の変形及び
外観を調べた。 本発明 対照例1 対照例2 対照例3 接着力 5.2 0.1 4.5 4.3 変形 なし なし 収縮, 反り大 反り僅か発生 外観 良好 良好 下部底の下面の一部 下部底の下面の一部 を上部底が覆った。 を上部底が若干覆った。
【0009】
【発明の効果】靴の外底を構成している上部底と下部底
との間の接着力は十分であり、しかも外底自体は収縮や
「反り」もなく、下部底の一部を上部底が覆うこともな
く、外観良好な靴が得られた。
との間の接着力は十分であり、しかも外底自体は収縮や
「反り」もなく、下部底の一部を上部底が覆うこともな
く、外観良好な靴が得られた。
Claims (1)
- 【請求項1】 下型キャビテイの所定個所に、上面に吸
湿性の小さい布帛を接着した天然皮革製の下部底を移動
しないように載置し、その上面に液状発泡ポリウレタン
を注入し、甲被を吊込んだ靴型を前記下型と組み合わ
せ、加熱し、外底を形成すると同時に甲被下面に接着す
ることを特徴とする靴の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3262994A JPH0734764B2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 靴の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3262994A JPH0734764B2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 靴の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0568603A JPH0568603A (ja) | 1993-03-23 |
JPH0734764B2 true JPH0734764B2 (ja) | 1995-04-19 |
Family
ID=17383426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3262994A Expired - Fee Related JPH0734764B2 (ja) | 1991-09-13 | 1991-09-13 | 靴の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0734764B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030089257A (ko) * | 2002-05-17 | 2003-11-21 | 주식회사 동성화학 | 주형을 이용한 주형용 2액형 폴리우레탄 수지와 신발용소재의 일체화 성형방법 |
KR20020059298A (ko) * | 2002-06-12 | 2002-07-12 | 류경아 | 신발갑피의 내마모성 보호층을 형성시키는 방법 |
-
1991
- 1991-09-13 JP JP3262994A patent/JPH0734764B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0568603A (ja) | 1993-03-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |