JPH0734671Y2

JPH0734671Y2 - 巻紙輪転印刷機における紙幅方向見当調整装置

Info

Publication number: JPH0734671Y2
Application number: JP705588U
Authority: JP
Inventors: 隆吉我妻
Original assignee: Komori Corp
Current assignee: Komori Corp
Priority date: 1988-01-25
Filing date: 1988-01-25
Publication date: 1995-08-09
Anticipated expiration: 2003-01-25
Also published as: JPH01112937U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本考案は、印刷用紙の幅方向の見当を合わせる巻紙輪転
印刷機における紙幅方向見当調整装置に関する。

〈従来の技術〉巻取紙オフセット印刷機において、巻取紙（印刷用紙も
しくはウェブ）は給紙機から複数の印刷ユニットに送ら
れて印刷がなされる。

ところで、印刷過程においては、湿し水やインキの転写
により印刷用紙の水分含有量が印刷ユニットを通るごと
に増加し、しかもゴム胴により大きな圧力がかけられる
ことから、印刷用紙には幅方向のわずかな延びが生ず
る。このように、印刷用紙に延びが生ずると、次の印刷
ユニットのゴム胴に対する印刷用紙の幅方向の見当が、
印刷用紙の延びた分だけずれてしまう。

このような不具合を解消するため、従来は、印刷ユニッ
トの入側において、印刷用紙の幅方向中程あたりを下側
からコロで持ち上げて延び分を補正し、紙幅方向の見当
を合わせていた。

〈考案が解決しようとする課題〉しかしながら、印刷用紙に白紙部（印刷されない部分）
がない場合には、コロが紙に接触することにより、コロ
にインキが付着し、それが印刷用紙に移って、印刷用紙
を汚ごしてしまう。

〈課題を解決するための手段〉上記課題を解決するため、本考案では、印刷ユニット間
において、印刷用紙の幅方向ほぼ中央に向けてエアノズ
ルを設け、当該エアノズルからのエアを印刷用紙に当て
ることにより印刷用紙の紙幅方向の見当を調整するよう
にしたのである。

また、別の態様として、エアノズルの高さを調整可能と
して、印刷用紙に応じて印刷用紙にかかるエア圧を変え
られるようにしたのである。

〈作用〉この巻紙輪転印刷機における紙幅方向見当調整装置で
は、エアノズルからのエア噴流で印刷用紙は持ち上げら
れ、紙幅方向の見当のずれが合わせられる。

〈実施例〉第１図には本考案の一実施例に係る巻紙輪転印刷機にお
ける紙幅方向見当調整装置の側面を表わしてあり、第２
図、第３図にはその正面と平面を示してある。また、第
４図には第３図のIV−IV矢視拡大断面、第５図には第２
図のＶ−Ｖ矢視を示してある。

当該出合い見当調整装置は印刷ユニットの入側（手前
側）に設けられる。

印刷ユニットの入側において、左右のフレーム1,2間に
は断面が四角形の角シャフト３が渡されている。この角
シャフト３は印刷用紙４の通過面より下側に位置してお
り、左右両端のホルダ5,6により受板7,8を介してフレー
ム1,2に取付けられている。図中、９は角シャフト３の
端部をホルダ5,6に取付けているボルトである。

下向きに開口する四角形の凹溝10を有する第１ホルダ11
がその凹溝10を前記角シャフト３に嵌合させて、角シャ
フト３上に設けられ、かつ、クランプレバー12を締め付
けることにより角シャフト３に固定されている。

この第１ホルダ11には第２ホルダ13が設けられており、
第２ホルダ13は前後方向に回動して角度調整可能、かつ
クランプレバー14により第１ホルダ11に固定されるよう
になっている。

第２ホルダ13には上下方向にねじ穴15が形成されてお
り、このねじ穴15には、筒状のアジャストねじ16が螺合
されている。アジャストねじ16の下部にはつまみ部17が
一体的に形成してあり、このつまみ部17を持って回すこ
とにより、アジャストねじ16は第２ホルダ13に対し上下
動し、その上下方向位置が調整されるようになってい
る。アジャストねじ16の上部にはロックナット18が螺合
されており、このロックナット18を締め付けて、その下
端面を第２ホルダ13の上面に当接させることによりアジ
ャストねじ16はロックされる。

筒状のアジャストねじ16内にはエア供給パイプ19が挿入
されている。エア供給パイプ19の上部及び下部にはカラ
ー20,21が嵌合され、かつ止めねじ22,23により固定され
ており、上側のカラー20の下面をアジャストねじ16の上
面にあてがい、かつ下面のカラー21の上面をアジャスト
ねじ16のつまみ部17の下面にあてがうことにより、エア
供給パイプ19はアジャストねじ16に支持されている。つ
まり、アジャストねじ16、とエア供給パイプ19とはカラ
ー20,21を介して上下方向に一体とされており、アジャ
ストねじ16を第２ホルダ13に対し上下動させることによ
り、エア供給パイプ19の上下位置が調整されるのであ
る。なお、アジャストねじ16を回転させるときには、エ
ア供給パイプ19が一緒になって回転するのを防止するた
め、カラー20,21の両方もしくは一方がずらされる。

エア供給パイプ19の上端部にはエアを噴出させるための
噴出孔24aを有するノズル24が取付けられている。ま
た、エア供給パイプ19の下端部にはノズル24より噴出さ
れるエアの流量を調整するスピードコントローラ25が設
けられている。このスピードコントローラ25にはスパイ
ラルホース26が接続金具27を介して接続されている。ス
パイラルホース26はチューブ28を介して、エア源である
コンプレッサにつながれている。前記左右の受板7,8間
にはガイド棒29が渡され、前記スパイラルホース26はこ
のガイド棒29に掛け回わされて整列支持されている。

なお、図中、30,31は印刷ユニット内の上下のゴム胴で
ある。

上記構成の巻紙輪転印刷機における紙幅方向見当調整装
置による紙幅方向の見当の調整は次のようにしてなされ
る。

当該装置のノズル24が印刷用紙４の幅方向中央部を向く
ように、第１ホルダ11の角シャフト13上の位置は決めら
れ、かつ、固定される。

コンプレッサより圧縮エアを供給する。エアの流量はス
ピードコントローラ25により調節される。ノズル24から
噴出されるエアにより、印刷用紙４は、第１図、第２図
中に二点鎖線で示すように持ち上げられ、紙幅方向の見
当合せがなされる。

紙幅方向の見当の調整は、印刷用紙４の大きさ、左右の
ずれ量に合わせて、エア流量あるいはノズル24の上下方
向位置を変えることにより調整される。ノズル24の高さ
調整は前述の如くアジャストねじ16を回すことによりな
される。

また、第２ホルダ13は前後方向に角度変更可能となって
いるので、第４図中二点鎖線で示すように、ノズル24の
向きを傾けることによっても、印刷用紙４の浮き上がら
せ量を調整することができる。

なお、上記実施例では、ノズル24等を印刷用紙４の下側
に設けたが、上側に設けてもよく、また、その数も一つ
に限られない。

また、本装置は、印刷ユニット間に設けられる。

〈考案の効果〉本考案に係る巻紙輪転印刷機における紙幅方向見当調整
装置によれば、印刷用紙にエアを吹き付けて紙幅方向の
見当を合わせるようにしたので、つまり印刷用紙に非接
触で紙幅方向の見当合わせができるので、白紙部がない
場合でも印刷用紙を汚ごすことがなくなり、不良品の発
生が防止できる。

また、エアを吹き出させるノズルの高さを調整すること
により、印刷用紙の大きさ、水分含有量に応じた紙幅方
向の見当合せがなし得る。

【図面の簡単な説明】第１図は本考案の一実施例に係る印刷用紙の紙幅方向の
見当調整装置の側面図、第２図はその正面図、第３図は
平面図、第４図は第３図中のIV−IV矢視拡大断面図、第
５図は第２図中のＶ−Ｖ矢視図である。図面中、 1,2は印刷ユニットのフレーム、３は角シャフト、４は
印刷用紙、11は第１ホルダ、13は第２ホルダ、16はアジ
ャストねじ、19はエア供給パイプ、20,21はカラー、24
はノズル、26はスパイラルホースである。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】印刷ユニット間において、印刷用紙の幅方
向ほぼ中央に向けてエアノズルを設け、当該エアノズル
からのエアを印刷用紙に当てることにより印刷用紙の紙
幅方向の見当を調整するようにしたことを特徴とする巻
紙輪転印刷機における紙幅方向見当調整装置。
【請求項２】前記エアノズルの高さを調整可能としたこ
とを特徴とする請求項（１）に記載の巻紙輪転印刷機に
おける紙幅方向見当調整装置。