JPH0734481U - 棚板補強材 - Google Patents

棚板補強材

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JPH0734481U
JPH0734481U JP6405593U JP6405593U JPH0734481U JP H0734481 U JPH0734481 U JP H0734481U JP 6405593 U JP6405593 U JP 6405593U JP 6405593 U JP6405593 U JP 6405593U JP H0734481 U JPH0734481 U JP H0734481U
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鈴木  剛
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価で容易に入手可能な材料を使用し、複雑
な製造工程を省略でき、しかも容易に十分な座ぐりを形
成できる棚板補強材を提供すること。 【構成】 棚板補強材1は、棚板3側の第1部材5と、
第1部材5と組み合わされる第2部材7とから構成され
ている。第1部材5は、板材がプレス加工によってコの
字状に曲げられた長尺の部材であり、その底部9aに
は、固定穴11が1対づつ対称に設けられている。一
方、第2部材7は、第2部材7の内側に沿って第1部材
5が嵌合可能な様に第1部材5より板厚分だけ大径とさ
れた部材であり、板材がプレス加工によって一方が開口
する箱状に曲げられたものである。両部材5,7の固定
穴11,15は、各部材5,7のプレス加工時に同時に
形成されるが、第2部材7の固定穴15には座ぐり17
が形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ピアノの鍵盤の棚板の下面に取り付けられて、棚板の変形を防止す る棚板補強材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ピアノの鍵盤が載置される棚板の変形等を防止するために、棚板の 下面に、例えば図5に示す様な棚板補強材P1を取り付けていた。 この棚板補強材P1は、金属製の特殊管を所定の長さに切断して管本体P2を 作成し、この管本体P2に多数のネジ穴P3を開け、更に管本体P2の両端を木 片P5で覆ったものである。前記ネジ穴P3は、棚板補強材P1自身を棚板に取 り付けるネジを通すためのものであり、一方の側(棚板側)のネジ穴P3は単に ネジを通す穴が開けられているだけであるが、他方の側(ペダル側)のネジ穴P 3はネジの頭が突出しない様にドリル等で穴の端面を傾斜させて座ぐり加工を施 してある。また、管本体P2の両端を木片P5で覆う理由は、ピアノを側面から 見た場合の美観を向上するためである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この様な従来の棚板補強材P1は、下記の様な問題があり、必 ずしも好ましくないものであった。 つまり、従来は、棚板補強材P1の管本体P2の材料として、特別な径の特殊 管を使用するので、コスト的に不利であり、安価で容易に入手できる材料を使用 できる様な改善が望まれていた。また、棚板補強材P1を製造する場合には、特 殊管の切断,管本体P2の穴開け及び座ぐり加工,木片P5による管本体P2の 両端の圧入閉鎖等、多くの製造工程を必要とするいう問題があった。更に、ドリ ル等で座ぐり加工を施す場合には、その作業に手間がかかるとともに、ネジの頭 が隠れる様な十分に深い座ぐりを形成できないという問題もあった。
【0004】 本考案は、前記課題を解決するためになされたものであり、安価で容易に入手 可能な材料を使用し、複雑な製造工程を省略でき、しかも容易に十分な座ぐりを 形成できる棚板補強材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための請求項1の考案は、 ピアノの鍵盤の棚板を補強するために使用される棒状の棚板補強材において、 少なくとも一方が開口する様にプレス加工によって曲げられた金属製の長尺の 第1部材と、該第1部材と組み合せ可能に少なくとも一方が開口する様にプレス 加工によって曲げられた金属製の長尺の第2部材と、からなり、 該両部材には棚板固定用の固定部材が嵌挿される固定穴を各々を設けるととも に、互いの開口部同士を向き合わせて両部材を接続固定することを特徴とする棚 板補強材を要旨とする。
【0006】 請求項2の考案は、 前記棚板側に配置される第1部材がコの字状に曲げられた部材であり、前記第 2部材が第1部材より大型の一方が開口する箱状に曲げられた部材であり、互い の開口部同士を向き合わせて第1部材を第2部材内に嵌め込んで接合したことを 特徴とする前記請求項1記載の棚板補強材を要旨とする。
【0007】 請求項3の考案は、 前記第2部材の固定穴には、前記プレス加工にて形成された座ぐり部分を備え ていることを特徴とする前記請求項1記載の棚板補強材を要旨とする。
【0008】
【作用】
前記構成を有する請求項1の考案では、少なくとも一方が開口する様にプレス 加工によって曲げられた金属製の長尺の第1部材と、少なくとも一方が開口する 様にプレス加工によって曲げられた金属製の長尺の第2部材とを、互いの開口部 同士を向き合わせ接続固定して長尺の棒状とする。つまり、使用する両部材はプ レス加工によって成形されたものであるので、その形成が容易であり、しかも、 両部材には固定穴が形成されているので、この固定穴に棚板固定用の固定部材を 嵌挿して棚板補強材自身を棚板に固定することによって、棚板を補強することが 可能となる。
【0009】 また、請求項2の考案では、棚板側に配置される第1部材がコの字状に曲げら れた部材であり、第2部材が第1部材より大型の一方が開口する箱状に曲げられ た部材であり、互いの開口部同士を向き合わせて第1部材を第2部材内に嵌め込 んで接合するので、第1部材及び第2部材が強固に一体化された棚板補強材が形 成されることになる。特に第2部材は箱状であるので、両部材を組み合わせた際 に棚板補強材の両端部に開口部分ができず、よって、従来の様な木片を開口部に 埋め込む作業を省略することが可能である。
【0010】 更に、請求項3の考案は、第2部材の固定穴が、部材成形時のプレスによって 座ぐり加工を施されているので、従来の様にドリルで穴開けする作業を省略でき 、しかも座ぐりの深さを十分に確保することが可能である。
【0011】
【実施例】
次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。ここで、図1(a)は本実 施例の棚板補強材を一部破断して示す平面図、図1(b)はその側面図である。 図1に示す様に、本実施例の棚板補強材1は、厚さ2.3mmの鉄板から構成さ れており、外径が縦110mm×横1015mm×高さ30mmで、中空部3を備えた 長尺板状の部材である。この棚板補強材1は、図2に示す様に、棚板3(図4参 照)側の第1部材5と、この第1部材5と組み合わされる(ペダル側の)第2部 材7とから構成されている。
【0012】 第1部材5は、板材がプレス加工によってコの字状に曲げられて、底部9a及 び左右の側部9b,9cが形成された長尺の部材であり、その底部9aには、8 個の固定穴11が1対づつ対称に設けられている。尚、この固定穴11とは、棚 板補強材1を棚板3に取り付ける際に、図示しないネジが通される穴であり、第 1部材5のプレス加工時に同時に形成される。
【0013】 一方、第2部材7は、第2部材7の内側に沿って前記第1部材5が嵌合可能な 様に、第1部材5より板厚分だけ大径とされた部材である。つまり、板材がプレ ス加工によって一方が開口する箱状に曲げられ、底部13a及び左右の側部13 b,13c及び両端の側部13d,13eが形成された長尺の箱状の部材である 。この第2部材7の底部13aには、第1部材5と同様にその固定穴11と対応 する位置に固定穴15が設けられているが、図3に示す様に、第2部材7の固定 穴15は第1部材5の固定穴11とは異なり、外径16mm×深さ4.5mmの座ぐ り17が形成されている。尚、この座ぐり17は、ネジを挿入した場合に、ネジ の頭が板表面より突出しないためであり、第2部材7のプレス加工時に固定穴1 5とともに同時に形成される。
【0014】 本実施例の棚板補強部材1は、第1部材5を第2部材7の内側に嵌合させて形 成されるが、嵌合させた後に、第1部材5と第2部材7とを棚板3側にて溶接に よって強固に接合する。つまり、図3及び図4に示す様に、第1部材5の底部9 aの両側端部と第1部材7の側部13b,13cの内側とを、所定間隔毎に溶接 によって接合する。尚、本実施例では、溶接部分19が板材補強材1の外径寸法 よりはみ出すことがない様に、第2部材7の側部13b,13cは第1部材5の 側部9b,9cより高くされているので、第2部材7の側部13b,13cは第 1部材5の底部5aより僅かに(約2mm)突出している。
【0015】 この様に、本実施例では、板材をプレスして形成した第1部材5と同様に板材 をプレスして形成した第2部材7を嵌合させ、それらを溶接して接合するので、 棚板補強材1の製造が極めて容易である。また、従来の様に特殊な形状の管材を 使用しなくとも、材料として通常の板材を使用できるので、製造コストを低減で きるという利点がある。
【0016】 また、両部材5,7の固定穴11,15の形成だけでなく、第2部材7の固定 穴15の座ぐり17も、各部材5,7のプレス加工と同時に形成できるので、そ の点でも製造作業を軽減できる。しかも、このプレス加工の際に、座ぐり17を 容易に十分に深く形成できるので、棚板補強材1を棚板3に固定する際にネジの 頭が突出することもないという利点がある。
【0017】 更に、第2部材7の長手方向両端には、側部13d,13eが形成されている ので、第1部材5と第2部材7とを組み合わせた場合には、この側部13d,1 3eが、従来の木片と同様に、棚板補強材1の両端の開口部分を塞ぐ目隠しの役 割をすることができる。よって、従来の木片を圧入する作業を省略できるという 顕著な効果を奏する。
【0018】 尚、本考案は、上記実施例に何等限定されず、本考案の要旨の範囲内において 各種の態様で実施できることは勿論である。 例えば、第1部材及び第2部材をともに箱状としてもよい。また、両部材を共 にコの字状とし、両端の目隠しを別途行なってもよい。更に、第1部材を箱状と し、第2部材をコの字状としてもよい。
【0019】
【考案の効果】
以上詳述した様に、請求項1の考案では、少なくとも一方が開口する様にプレ ス加工によって曲げられた金属製の長尺の第1部材と、少なくとも一方が開口す る様にプレス加工によって曲げられた金属製の長尺の第2部材とを、互いの開口 部同士を向き合わせ接続固定することによって、長尺の棒状の棚板補強材を容易 に形成することができる。つまり、固定穴を備えた両部材はプレス加工によって 成形されたものであるので、材料の制限が少なくコスト的に有利であり、しかも 各部材の形成が容易であり、その上、両部材を向き合わせて接続するだけでよい ので、製造作業が軽減されるという効果がある。
【0020】 また、請求項2の考案では、棚板側に配置される第1部材がコの字状に曲げら れた部材であり、第2部材が第1部材より大型の一方が開口する箱状に曲げられ た部材であり、互いの開口部同士を向き合わせて第1部材を第2部材に嵌め込ん で接合したものであるので、第1部材及び第2部材が強固に一体化された棚板補 強材を容易に形成することができる。特に第2部材は箱状であるので、両部材を 組み合わせた際に棚板補強材の両端部に開口部分ができず、よって、従来の木片 を開口部に埋め込む作業を省略することができるという利点がある。
【0021】 更に、請求項3の考案は、第2部材の固定穴がプレス加工によって形成された 座ぐりを備えているので、従来の様にドリルで穴開けする作業を省略でき、しか も座ぐりの深さを十分に確保することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の棚板補強材を示し、(a)はその
一部破断平面図、(b)はその側面図である。
【図2】 棚板補強材を分解した状態を示す斜視図であ
る。
【図3】 棚板補強材を棚板に取り付けた状態を示す断
面図である。
【図4】 棚板補強材の溶接状態を示す斜視図である。
【図5】 従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1…棚板補強材 3…第1部材 5…棚板 7…第2部材 11,15…固定穴 17…座ぐり

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピアノの鍵盤の棚板を補強するために使
    用される棒状の棚板補強材において、 少なくとも一方が開口する様にプレス加工によって曲げ
    られた金属製の長尺の第1部材と、該第1部材と組み合
    せ可能に少なくとも一方が開口する様にプレス加工によ
    って曲げられた金属製の長尺の第2部材と、からなり、 該両部材には棚板固定用の固定部材が嵌挿される固定穴
    を各々を設けるとともに、互いの開口部同士を向き合わ
    せて両部材を接続固定することを特徴とする棚板補強
    材。
  2. 【請求項2】 前記棚板側に配置される第1部材がコの
    字状に曲げられた部材であり、前記第2部材が第1部材
    より大型の一方が開口する箱状に曲げられた部材であ
    り、互いの開口部同士を向き合わせて第1部材を第2部
    材内に嵌め込んで接合したことを特徴とする前記請求項
    1記載の棚板補強材。
  3. 【請求項3】 前記第2部材の固定穴には、前記プレス
    加工にて形成された座ぐり部分を備えていることを特徴
    とする前記請求項1記載の棚板補強材。
JP1993064055U 1993-11-30 1993-11-30 棚板補強材 Expired - Lifetime JP2596605Y2 (ja)

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