JPH0734437A - 水位変動対応式魚道 - Google Patents

水位変動対応式魚道

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JPH0734437A
JPH0734437A JP17944493A JP17944493A JPH0734437A JP H0734437 A JPH0734437 A JP H0734437A JP 17944493 A JP17944493 A JP 17944493A JP 17944493 A JP17944493 A JP 17944493A JP H0734437 A JPH0734437 A JP H0734437A
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富男 森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水位変動に対応させるための可動部の数が少
なく、構造が簡単な水位変動対応式魚道を提供する。 【構成】 本発明による水位変動対応式魚道は、河川構
造物の堤壁1面に段差をおいて設けられ、該堤壁1を貫
通する複数の放流口2と、これら放流口2の各々の上流
側に設けられ、該放流口を開閉自在なゲート3と、前記
堤壁1面に沿って前記放流口2の下流側に設けられ、か
つ相互に階段状に連接される取水路4と、該取水路4の
最下段に上端を連通し、下端を前記河川の下流に解放さ
せた中継水路5とを有する。ゲート3はフロート6によ
り昇降して水位に応じて放流口を自動開閉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダムまたは堰等の河川
構造物に設けられた魚道において、前記河川構造物上流
の水位変動に応じて魚の遡上あるいは降下位置を変更出
来るようにした水位変動対応魚道に関する。
【0002】
【従来の技術】ダム,堰などのような河川を仕切る河川
構造物は貯水、取水、土砂止め等水の安定供給や洪水防
止のために大きな役割を果たしている。しかしこれら河
川構造物は魚の回遊を阻害したり、瀬,淵の形状を換え
るなど様々の面で魚類の生態系や内水面漁業に影響を与
えるため、これら構造物を構築した後も河川を魚類が遡
上あるいは降下可能な魚の通り道として魚道を設けてい
る。
【0003】この魚道はダム側の低水位に合わせて設計
され、水位が上昇した場合には魚道の取水水路に余水吐
きを設けて余剰水位分を排水するなどの工夫をしてい
る。
【0004】しかしながら、貯水用,潅漑用ダム等にお
いては、水位が数m程度も変動し、高水位時に魚道を確
保するために排水したのではその目的を逸脱することに
なるため、水位変動に追随して高さ変更できる構造が要
求されている。
【0005】このような構造のものとして例えば特開平
5−26888号公報に示すように、直線状の魚道部分
を階段状に仕切るゲートを水位の変動に応じて昇降させ
る構造が開発されている。このゲートの高さ調整に際し
ては人為的な管理方法もあるが、前記工法の構造のもの
ではフロートの浮力等の自然力を利用して水位に応じて
自動的に高さ調整できるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
造のものでは直線部分が大掛かりになったり、多数のゲ
ートを個別に浮沈させる構造であるため、可動部が多く
構造が複雑であるとともに、止水部分の信頼性に問題が
あった。
【0007】この発明は以上の問題を解決するためのも
のであり、その目的は、水位変動に対応させるための可
動部の数が少なく、構造が簡単な水位変動対応式魚道を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するためになされたものであり、その要旨は、河川を仕
切るダムまたは堰等の河川構造物に設けられる魚道であ
って、前記河川構造物の堤壁面に段差をおいて設けら
れ、該堤壁を貫通する複数の放流口と、これら放流口の
各々の上流側に設けられ、該放流口を開閉自在なゲート
と、前記堤壁面に沿って前記放流口の下流側に設けら
れ、かつ相互に階段状に連接される取水路と、該取水路
の最下段に上端を連通し、下端を河川の下流に解放させ
た中継水路とを有することを特徴とする。
【0009】また本発明では、前記ゲートは前記堤壁面
に沿って上下摺動可能に取り付けられたゲート本体と、
該ゲート本体に連結しかつ前記堤壁の上流側水位の変動
に応じて前記ゲート本体を昇降させるフロートとを備え
た構成を採用できる。
【0010】
【作用】以上の構成によれば、該当する水位に対応する
放流口のゲートを開けておけばこの部分からの水流によ
って取水路及び中継水路を通じて構造物によって仕切ら
れる河川の下流と上流側とを連絡できる。ゲートをフロ
ートにより昇降式とすることによって自然力を利用して
当該放流口を自動的に開閉できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細
に説明する。
【0012】図1は本発明による魚道を設けたダムの全
体構成を示す斜視図、図2は同要部斜視図、図3は放流
口部分の縦断面図、図4は同横断面図である。
【0013】図における魚道は、ダム堤壁1に段差をお
いて設けられ、該堤壁1を貫通する複数の放流口2と、
各放流口2の上流側にあって、前記堤壁1面に沿って配
置された開閉用のゲート3と、前記各放流口2の下流側
に対面して堤壁1面に沿って固定配置された取水路4
と、前記堤壁1に直交して傾斜状態に配置され、かつ、
取水路4の最下段に上端を連通し、下端を図示しない河
川の下流に解放させた中継水路5とを有する。
【0014】前記放流口2は予測される貯水される水位
WLの変動に応じて4箇所程度開口されるものであり、
各放流口2のうち、最下段の放流口は当該ダムの最低水
位WL1 に合わせて貫通形成され、最上段の放流口は最
高水位WL2 に合わせて貫通形成され、中間の放流口は
上部側に隣接する放流口の最下部に最上部が位置するよ
う連続的な段差で開口され、かつこの開口縁は取水路4
側に向けて傾斜し、模擬的な自然水流状態としている。
【0015】ゲート3は、図3,図4に示すように、放
流口2の上流側周縁に設けた1種の弁座面を構成するス
ラスト材2aに沿って昇降可能に配置されるとともに、
その左右にフロート6を一体に取付けたもので、フロー
ト6の浮力によって水面よりやや低い位置に浮游し、水
位の変動にともない昇降して放流口2を開閉する。
【0016】そして、各フロート6は前記放流口2の両
側部において堤壁1に固定された縦ガイド7によって前
後左右の動きを規制されるとともに、前記ゲート3の上
縁及び下縁は放流口2の上縁及び下部側において堤壁1
に固定された上部及び下部ストッパ8によって上昇及び
下降位置が規制されている。
【0017】したがって、水位WLが放流口2の上部に
まで上がるとゲート3はその浮力によって上昇して放流
口2を閉じ、この状態で上部側ストッパ8に当接し、そ
の位置に保持されるとともに、水圧によりスラスト材2
aに押し付けられることにより水密性を十分に確保でき
る。
【0018】また、水位WLが放流口2の上縁に等しい
状態から下がるにつれ、水面下で順次下降し、ゲート3
から溢れた水を放流口2を通じて取水路4側に放流し、
水位WLが放流口2の下縁まで低下すると完全に放流口
2を解放した状態で下部側ストッパ8に当接し、その位
置に保持される。
【0019】前記取水路4は、図2に示すように、前記
放流口2の段差に応じた段差の貯水槽4aを階段状に形
成したもので、それぞれの貯水槽4aの段差の箇所を溢
流堰9を介して一体に連接し、該当する放流口2から取
り入れた水をそれぞれの貯水槽4aに溜めながら各溢流
堰9を通じて下部側に順次送る。
【0020】なお、取水路4の側部には、図2ないし図
4に示すように、これの傾斜に沿って余水吐けとしての
樋10が配置することができ、この樋10の下端を中継
水路5側に接続させることにより、取水路4からオーバ
フローした水を中継水路5側にバイパスすることが好ま
しい。
【0021】前記中継水路5も貯水槽5aを階段状に配
置したもので、それぞれの段差の箇所を溢流堰9を介し
て一体に連接している。
【0022】なお、各放流口2の高さやこれとゲート3
との段差、放流口2と各貯水槽4aとの段差、各溢流堰
9間の落差は魚類が遡上あるいは降下する上で問題を生
じない程度の高さに設定される。
【0023】以上の構成において、堤壁1の上流側の水
位が最低水位WL1 である場合には堤壁1の一番低い位
置に開口した放流口2から水が取水路4側に取り入れら
れ、中継水路5を通じて下流側に放出される。
【0024】下流側から魚類が遡上する場合には中継水
路5、取水路4の段差を伝わりながら最終的に該当する
放流口2を通じて堤壁1の上流側に遡上できる。また降
下する場合にはこれと逆の経路で降下できる。
【0025】この状態から貯水量が増し水位が上昇する
と、最低の放流口2のゲート3が自然に閉じ、次いで2
番目の高さの放流口2から上流側の水が放出され、以下
同様にして最高水位WL2 まで魚類の遡上または降下に
支障を来すことなく必要最低限の水を放出し続けること
ができる。
【0026】なお、実施例ではゲート3をフロートによ
って自動的に昇降させて放流口を開閉できるようにした
が、他の機械的手段を用いて人為的に開閉制御を行うこ
ともできる。また、ダムだけでなく堤等に適用できるこ
とは勿論である。
【0027】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、本発明の水位変動対応式魚道にあっては、該当する
水位に対応する放流口のゲートを開けておけばこの部分
からの水流によって取水路及び中継水路を通じて構造物
によって仕切られる河川の下流と上流側とを連絡でき、
可動部は各放流口のゲートのみであり、放流口の数も多
くないため、可動部分が少なく、構造が簡単で閉鎖時の
水密性も十分に確保できるので、管理しやすいものとな
る。
【0028】また、実施例に示すようにゲートをフロー
トにより昇降式とすることによって自然力を利用して当
該放流口を自動的に解放できるのでさらに管理が簡単と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる魚道を設けたダムの全体構成を
示す斜視図である。
【図2】同要部斜視図である。
【図3】放流口部分の縦断面図である。
【図4】同横断面図である。
【符号の説明】
1 堤壁 2 放流口 3 ゲート 4 取水路 5 中継水路 6 フロート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川を仕切るダムまたは堰等の河川構造
    物に設けられる魚道であって、 前記河川構造物の堤壁面に段差をおいて設けられ、該堤
    壁を貫通する複数の放流口と、これら放流口の各々の上
    流側に設けられ、該放流口を開閉自在なゲートと、前記
    堤壁面に沿って前記放流口の下流側に設けられ、かつ相
    互に階段状に連接される取水路と、該取水路の最下段に
    上端を連通し、下端を前記河川の下流に解放させた中継
    水路とを有することを特徴とする水位変動対応式魚道。
  2. 【請求項2】 前記ゲートは前記堤壁面に沿って上下摺
    動可能に取り付けられたゲート本体と、該ゲート本体に
    連結しかつ前記堤壁の上流側水位の変動に応じて前記ゲ
    ート本体を昇降させるフロートとを備えたことを特徴と
    する請求項1記載の水位変動対応式魚道。
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