JPH0734263A - シール部コーティング方法 - Google Patents

シール部コーティング方法

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Publication number
JPH0734263A
JPH0734263A JP5182900A JP18290093A JPH0734263A JP H0734263 A JPH0734263 A JP H0734263A JP 5182900 A JP5182900 A JP 5182900A JP 18290093 A JP18290093 A JP 18290093A JP H0734263 A JPH0734263 A JP H0734263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
powder
seal portion
laser
flange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5182900A
Other languages
English (en)
Inventor
Fujio Katahira
不二雄 片平
Tokuo Morishige
徳男 森重
Koji Nezaki
孝二 根崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP5182900A priority Critical patent/JPH0734263A/ja
Publication of JPH0734263A publication Critical patent/JPH0734263A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フランジのシール部の耐蝕性を向上させる。 【構成】 フランジ2の環状溝2aの底面にNi粉末を
塗布した後、レーザ照射によりNi粉末を溶融させてN
i層7aを形成させ、Ni層7aの表面にTi粉末を塗
布した後、レーザ照射によりTi粉末を溶融させてTi
層9aを形成させ、Ti層9aの表面を機械仕上げす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シール部の耐蝕性を向
上させるようにしたシール部のコーティング方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、原子炉圧力容器や原子炉格納容
器の胴と蓋との接続部、各種配管のフランジ同士の接続
部等においては、流体等の漏洩を防止するためにOリン
グやガスケット等のシール機構を設けている。
【0003】而して、配管のフランジ同士の接続部のシ
ール機構の一例は、図6に示されている。
【0004】図中、1,2は配管3,4の先端に溶接等
により取付けられたフランジであり、フランジ1のフラ
ンジ2に対向する面には環状突起1aが突設され、フラ
ンジ2のフランジ1に対向する面には、環状突起1aが
嵌入し得るようにした環状溝2aが形成されている。
【0005】又、5は環状溝2aに嵌入された環状のガ
スケット、6は両フランジ1,2を締結するためのボル
トである。
【0006】而して、ガスケット5を環状溝2aに嵌入
した状態で両フランジ1,2をボルト6により締結する
と、フランジ1の環状突起1aが環状溝2aの底面に環
状のガスケット5を押付け、シールが行われる。このた
め配管3,4内を流通する流体はフランジ1,2のシー
ル面から漏洩することを防止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フランジ
1,2は低合金鋼製であるため、長期の運転により環状
溝2aの底面に流体が侵入していわゆる隙間腐蝕が生ず
る虞れがある。このため、従来は定期点検時にボルト6
を外し、両フランジ1,2の締結を解除して環状溝2a
の清掃、点検を行い、腐蝕のある場合にはフランジ2等
を新しいものと交換したり、補修したりしている。従っ
て、従来はプラントの休止期間が長期化し、ランニング
コストが高価になる等の問題があった。
【0008】本発明は上述の実情に鑑み、シール部の耐
蝕性を向上させることを目的としてなしたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の手段はシール部にNi粉末を塗布する工程
と、塗布したNi粉末をレーザ照射して溶融させNi層
を形成する工程と、Ni層の表面にTi粉末を塗布する
工程と、塗布したTi粉末をレーザ照射して溶融させT
i層を形成する工程とから成り、第2の手段では、シー
ル部にNi粉末を塗布する工程と、塗布したNi粉末を
レーザ照射して溶融させNi層を形成する工程を複数回
繰り返した後Ni層の表面にTi粉末を塗布する工程
と、塗布したTi粉末をレーザ照射して溶融させTi層
を形成する工程を行うようにしており、第3の手段で
は、Ti層の表面を機械仕上げするようにしている。
【0010】
【作用】第1、第2の何れの手段においてもシール部に
はチタン層が形成されているため、シール部の耐蝕性が
向上する。又チタン表面を機械加工すれば、表面はより
一層滑らかになり、ガスケットを組込んだ場合には流体
が侵入、付着しにくくなるため、耐蝕性はより一層向上
する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつ
つ説明する。
【0012】図1〜図5は本発明の一実施例である。
【0013】先ず、図1に示すようにフランジ2の環状
溝2aの底面に、スラリー状にしたNi粉末7を塗布装
置を用いて塗布し(第1工程)、次いで図2に示すよう
に、レーザ8を照射し、Ni粉末7を加熱、溶融したう
え冷却、固化してNi層7aを形成させ(第2工程)、
続いて図3に示すようにNi層7aの表面に、スラリー
状にしたTi粉末9を塗布装置を用いて塗布し(第3工
程)、しかる後、図4に示すようにレーザ10を照射
し、Ti粉末9を加熱、溶融したうえ冷却、固化してT
i層9aを形成させ(第4工程)、最後に図5に示すよ
うにTi層9aの表面を機械仕上げする(第5工程)。
【0014】Ni粉末7をレーザ照射した場合、母材で
あるフランジ2とNi粉末7の接触部には、母材とNi
の溶融化合物である混合層が形成され、両者が安定した
状態で積層、固化する。又Ti粉末9を加熱、溶融した
場合、Ni層7a表面とTi粉末9の接触部にはNiと
Tiの溶融化合物である混合層が形成され、両者が安定
した状態で積層、固化する。
【0015】本実施例に適用するフランジ2は、材質を
低合金鋼であるSFVQ1Aとし、環状溝2aの幅Wは
6.35mm、深さYは6.8mmとする。
【0016】第1工程で塗布するNi粉末7は純度9
9.8%以上、平均粒径6μm程度とし、Ni粉末7を
スラリー状にするためのバインダは、C=47.65w
t%、H=6.51wt%、N=0.01wt%、0=
28.57wt%、Cl=17.26wt%のろう付け
用セメントを用い、塗布厚さT1=0.5mmとする。
【0017】第2工程でのレーザ8の照射にはCO2
ーザ発振器を用い、出力2.0KW、加工速度100m
/min.、焦点外し距離L1=5mm、オシレート周
波数100Hz、オシレート幅は環状溝2aの中央部で
4mm、コーナ部で2mmとし、照射雰囲気はアルゴン
ガス、アシストガスはHeガス(30l/min.)と
する。
【0018】第3工程で塗布するTi粉末9は、純度9
9.5%以上、平均粒径30μm程度とし、Ti粉末9
をスラリー状にするためのバインダは、Ni粉末7のバ
インダと同じものを用い、塗布厚さT2=0.5mmと
する。
【0019】第4工程でのレーザ10の照射には、CO
2レーザ発振器を用い、出力0.5〜2.5KW、加工
速度25〜250m/min.、焦点外し距離L2=5
mmとし、オシレート周波数、オシレート幅、照射雰囲
気、アシストガスは第2工程の場合と同じである。
【0020】又、第2工程において上記条件で形成した
Ni層7aは目視や顕微鏡検査により、クラックがない
ことが確認されており、第4工程において上記条件で形
成したTi層9aにも、目視や顕微鏡検査によりクラッ
クがないことが確認されている。
【0021】Ti層9aのない従来のフランジとTi層
9aが形成された本実施例のフランジを図6に示すよう
に配管に組込み、耐蝕試験である高温高圧純水ループ試
験を下記の条件で行った。その結果、従来のフランジの
場合は溝の底面に腐蝕が発生したが、本実施例のフラン
ジの場合には腐蝕は発生しなかった。 試験温度 ;室温〜200℃ 圧力 ;2〜60kg/m2G 溶存酸素 ;8ppm+Na2SO4 試験時間 ;500時間以上 使用パッキン;渦巻きガスケット
【0022】従来公知のNi−Ti状態図から、Ni:
Ti=0〜25:100〜75の範囲であれば、Ni−
Ti化合物は安定した化合物となるが、これ以外の範囲
では、Ni−Ti化合物は不安定な化合物となることが
知られている。
【0023】このため、フランジ2のコーティングを施
したシール面からTi層9aとNi層7aを積層した状
態で切取り、Ti層9aとNi層7aの境界層の成分を
定量分析により検査したところ、TiとNiが混合した
層では、Ni:Ti=0〜25:100〜75となり、
安定したNi−Ti化合物となることが確認できた。
【0024】なお、本発明の実施例では、Ni粉末の塗
布を1回で行う場合について説明したが、複数回に分け
て塗布するようにしても良いこと、溝の底面にNi層及
びTi層を形成させる場合について説明したが、突起の
表面にNi層及びTi層を形成させるようにしても良い
こと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
変更を加え得ること、等は勿論である。
【0025】
【発明の効果】本発明のシール部コーティング方法によ
れば、請求項1、2、3の何れの場合にも、シール部の
耐蝕性が向上して腐蝕しにくくなるため、シール部を交
換したり補修したりする頻度が減少し、その結果、プラ
ントの休止時間を短縮でき、又請求項3の場合には、シ
ール部の表面の平滑度が高いため実際のプラントに組込
んだ場合、ガスケットとシール部との間に流体が侵入し
にくくなり、従ってシール部の耐蝕性がより一層向上す
る、等種々の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシール部コーティング方法の実施例の
第1工程の正面断面図である。
【図2】本発明のシール部コーティング方法の実施例の
第2工程の正面断面図である。
【図3】本発明のシール部コーティング方法の実施例の
第3工程の正面断面図である。
【図4】本発明のシール部コーティング方法の実施例の
第4工程の正面断面図である。
【図5】本発明のシール部コーティング方法の実施例の
第5工程の正面断面図である。
【図6】フランジ接合部の一般的な正面断面図である。
【符号の説明】
2a 環状溝(シール部) 7 Ni粉末 7a Ni層 8 レーザ 9 Ti粉末 9a Ti層 10 レーザ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シール部にNi粉末を塗布する工程と、
    塗布したNi粉末をレーザ照射して溶融させNi層を形
    成する工程と、Ni層の表面にTi粉末を塗布する工程
    と、塗布したTi粉末をレーザ照射して溶融させTi層
    を形成する工程とから成るシール部コーティング方法。
  2. 【請求項2】 シール部にNi粉末を塗布する工程と、
    塗布したNi粉末をレーザ照射して溶融させNi層を形
    成する工程を複数回繰り返した後Ni層の表面にTi粉
    末を塗布する工程と、塗布したTi粉末をレーザ照射し
    て溶融させTi層を形成する工程を行うことを特徴とす
    るシール部コーティング方法。
  3. 【請求項3】 Ti層の表面を機械仕上げする請求項1
    又は2に記載のシール部コーティング方法。
JP5182900A 1993-07-23 1993-07-23 シール部コーティング方法 Pending JPH0734263A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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