JPH0734154A - 射出成形による超硬合金の製造方法 - Google Patents

射出成形による超硬合金の製造方法

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JPH0734154A
JPH0734154A JP5223999A JP22399993A JPH0734154A JP H0734154 A JPH0734154 A JP H0734154A JP 5223999 A JP5223999 A JP 5223999A JP 22399993 A JP22399993 A JP 22399993A JP H0734154 A JPH0734154 A JP H0734154A
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JP
Japan
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binder
molding
powder
metal
raw material
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Application number
JP5223999A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Yamamoto
義昭 山本
Manabu Sasaki
学 佐々木
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Kitagawa Iron Works Co Ltd
Original Assignee
Kitagawa Iron Works Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】成形体中における焼結時液相を形成する結合金
属の分布を均一にすると共に、組織中の遊離炭素を抑制
した、健全な超硬製品を得る。 【構成】超硬原料粉末とバインダとを混練し射出成形し
た後、脱バインダを行い更に昇温して焼結を行うことに
より超硬製品を製造するに際し、金属炭化物粉末と焼結
時液相を形成する金属粉末とを混合手段により混合し、
該金属炭化物粉末の周りに金属粉末をコーティングさせ
超硬原料粉末を調製しバインダと混練を行った後、射出
成形し、脱バインダを行い引き続き昇温して摂氏500
〜800度の間の温度において水素暴露した後焼結する
ことを特徴とする射出成形による超硬合金の製造方法で
ある。混合手段としては、ボールミルを用い、12〜1
68時間混合することにより原料粉末を調整することが
できる。更に、脱バインダ完了後において、水素暴露す
る時間は、0.5〜2時間が望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形による超硬合
金の製造方法に関し、詳しくは脱バインダ時に於いて、
バインダから発生する炭素残査を、取り除くことにより
健全な超硬製品を製造する方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形法を用いた金属又は合金の製造
方法は、複雑形状の製品を精度良く大量に製造できるた
め近年注目されてきている。
【0003】該方法による、射出成形を行った成形体
は、40〜50体積パーセントの熱可塑性樹脂やワック
ス等のバインダを含む。該成形体を、約摂氏450度ま
で徐々に加熱し、前記バインダを分解又は気化させ脱バ
インダを完了することにより脱脂体が得られ、次いで焼
結して製品を得る。しかしながら、前述した方法で超硬
合金を製造すると、脱バインダ時において前記バインダ
の一部は、分解させる際、炭素残査として脱脂体中に残
存してしまう。炭素残査を含む該脱脂体を焼結すると、
脱脂体中に過剰の炭素が存在するため、超硬組織中に遊
離炭素の析出した、密度と抗折力とが低い焼結体しか得
られない。前記組織中の遊離炭素を抑制する方法とし
て、特開平4−280903が開示されている。該方法
によると、余剰の炭素は、原料粉末に予め焼結時液相を
形成する結合金属を金属酸化物の状態にて混合させるこ
とにより、二酸化炭素又は一酸化炭素の形で除去させる
ものである。
【0004】しかしながら、原料粉末である金属酸化物
と金属炭化物とを混合すると、粒子同志の付着が起こら
ず、それぞれ独立した粒子からなる混合粉となるため、
該混合粉を用いて製造すると、遊離炭素は除去され充分
な密度は得られるものの、製品内部又は製品間に於いて
焼結時液相を形成する結合金属の偏在が発生し、不均一
なものとなってしまう。更に、金属酸化物の著しい偏在
が起こると、還元反応の際、粒子径が変化し割れが発生
する恐れがある。従って、前述の様にして得た製品に荷
重をかけると、製品内部において応力集中が発生し抗折
強度の低いものとなり、期待する機械的性質は得られな
いものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、遊離炭素の
析出という課題を解決するためになされたものであり、
成形体中における焼結時液相を形成する結合金属の分布
を均一にすると共に、組織中の遊離炭素を抑制した、健
全な超硬製品を得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、超硬原料粉末
とバインダとを混練し射出成形した後、脱バインダを行
い更に昇温して焼結を行うことにより超硬製品を製造す
るに際し、金属炭化物粉末と焼結時液相を形成する金属
粉末とを混合手段により混合し、該金属炭化物粉末の周
りに金属粉末を被覆させ超硬原料粉末を調製しバインダ
と混練を行った後、射出成形し、脱バインダを行い引き
続き昇温して摂氏500〜800度の間の温度において
水素暴露した後焼結することを特徴とする、射出成形に
よる超硬合金の製造方法である。混合手段としては、ボ
ールミルを用い、12〜168時間混合することにより
原料粉末を調整することができる。更に、脱バインダ完
了後において、水素暴露する時間は、0.5〜2時間が
望ましい。
【0007】
【作用】金属炭化物と焼結時液相を形成する結合金属と
を混合手段により混合すると、結合金属は、金属炭化物
表面に皮膜を形成しながら付着することにより、均一な
混合粉を得ることができる。得られた該混合粉には、熱
可塑性樹脂やワックス・滑材等で構成された有機バイン
ダを40〜50体積パーセント加え加熱混練することに
より、加熱流動性を有する射出成形可能な成形原料が得
られる。射出成形の後、不活性ガスや窒素雰囲気中にお
いて徐々に加熱し脱バインダを行うと、約摂氏100〜
450度の間にてバインダは分解又は気化するが、該バ
インダの分解時に於いて炭素残査が発生してしまう。該
炭素残査は、摂氏500〜800度の間の温度に於い
て、水素雰囲気中に暴露すると、水素ガスと炭素残査は
化合して炭化水素を形成することにより除去される。水
素雰囲気中に暴露する温度が摂氏500〜800度の間
であるのは、摂氏500度以下では、脱炭素の反応が不
十分であり、摂氏800度以上では、逆に製品へ炭素の
浸入反応が発生してしまうからである。更に水素雰囲気
中に暴露する時間は、成形体の厚さや炭素残査の量によ
って異なるが、0.5〜2時間が望ましく、0.5時間
以下では炭素残査が残ってしまい、2時間以上の長時間
暴露を行っても効果は変わらないからである。水素雰囲
気中に暴露した炭素残査が無いか又は非常に少ない前記
脱脂体を更に昇温し、公知の方法により焼結を行うと、
炭素の析出は抑制され緻密な焼結体が得られるのであ
る。
【0008】
【実施例】平均粒子径が6.2ミクロンの炭化タングス
テン90重量パーセントと、平均粒子径が1.5ミクロ
ンのコバルト10重量パーセントとを原料粉末に用い
た。該原料粉末とベンゼンとを超硬ボールを用いて、ボ
ールミルにより12時間混合した後、アルゴンガス気流
中にて乾燥し混合原料粉末を調製した。
【0009】前記混合原料粉末をそれぞれ100重量部
として、ポリプロピレン54重量パーセント,パラフィ
ンワックス30重量パーセント,カルナウバワックス1
4重量パーセント,ジオクチルフタレート2重量パーセ
ントからなるバインダを5.2重量部加えて、摂氏17
0度に保温した加圧ニーダにより30分間混練を行い混
練体を得た。
【0010】得られた混練体は、冷却した後粉砕機によ
り約5ミリメートル程度の大きさに粉砕してペレットを
作製した。得られたペレットは、射出成形機に入れ、射
出温度摂氏180度,射出圧力1300キログラム/平
方センチメートルにて、摂氏60度に保温した金型内に
圧入し、充分冷却した後取り出し、成形体を得た。
【0011】該成形体は、脱脂焼結兼用炉を用い50ト
ルの窒素雰囲気下において60時間かけて摂氏450度
迄昇温し、この摂氏450度を2時間保持し脱バインダ
を完了した。その後、1時間当たり摂氏200度の速度
にて摂氏500度まで昇温し炉内雰囲気を760トルの
水素雰囲気に変えて60分かけて炭素残査を除去した。
その後炉内温度を1時間当たり摂氏200度の速度にて
摂氏1400度迄昇温し2時間保持した後冷却して焼結
体を得た。該昇温時に於ける炉内雰囲気は、摂氏110
0度迄を0.0001〜0.001トルの真空とし、摂
氏1100度以後を0.01〜0.5トルのアルゴン雰
囲気とした。
【0012】前述の実施例と同様にして、表1の実施例
2〜7に示す原料の混合時間及び水素暴露条件を変えて
実施した。
【0013】
【表1】
【0014】実施例1〜7の様にして得た超硬粉末の焼
結体は、いずれも平方ミリ当たり180キログラム重以
上の抗折力を有し、ワイブル係数も15以上の優れたも
のであった。
【0015】
【比較例】実施例と同様にして、表1に示す比較例の原
料の混合条件及び水素暴露条件にて実施したが、比較例
1は、混合が不十分なため、比較例2は、原料の混合時
に於いてコバルトの著しい酸化により、それぞれ割れが
発生した。更に比較例3〜6は脱炭素が不十分なため炭
素の析出が認められた。
【0016】
【発明の効果】本発明の射出成形による超硬合金の製造
方法は、以下のような著効を奏ずる。 1)酸化しやすいコバルト粉末が混合・混練・成形の段
階に於いて酸化しても脱バインダ時に於ける炭素残査の
発生により約摂氏350〜500度の間において還元さ
れるため酸化に伴う気孔は発生しない。 2)射出成形により成形するため、複雑形状品のもので
も容易に製造できる。 3)脱バインダ時に於いて、炭素残査の発生し易いバイ
ンダを用いても、炭素は水素雰囲気により除去するため
バインダ種の選定をする必要がない。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超硬原料粉末とバインダとを混練し射出
    成形した後、脱バインダを行い更に昇温して焼結を行う
    ことにより超硬製品を製造するに際し、金属炭化物粉末
    と焼結時液相を形成する金属粉末とを混合手段により混
    合し、該金属炭化物粉末の周りに金属粉末をコーティン
    グさせ超硬原料粉末を調製しバインダと混練を行った
    後、射出成形し、脱バインダを行い引き続き昇温して摂
    氏500〜800度の間の温度において水素暴露した後
    焼結することを特徴とする射出成形による超硬合金の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 混合手段が、ボールミルである請求項1
    記載の射出成形による超硬合金の製造方法。
  3. 【請求項3】 混合する時間が、12〜168時間であ
    る請求項1記載の射出成形による超硬合金の製造方法。
  4. 【請求項4】 水素暴露する時間が、0.5〜2時間で
    ある請求項1記載の射出成形による超硬合金の製造方
    法。
JP5223999A 1993-07-16 1993-07-16 射出成形による超硬合金の製造方法 Pending JPH0734154A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015045399A1 (ja) 2013-09-25 2015-04-02 島根県 コバルト合金材料を作製するための方法、コバルト合金材料および切削部材
CN109732083A (zh) * 2019-03-13 2019-05-10 河源富马硬质合金股份有限公司 一种硬质合金胚料低压成型工艺

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