JPH0734018Y2

JPH0734018Y2 - ストッパ装置

Info

Publication number: JPH0734018Y2
Application number: JP15869688U
Authority: JP
Inventors: 倹児豊田
Original assignee: 太陽鉄工株式会社
Priority date: 1988-10-05
Filing date: 1988-12-06
Publication date: 1995-08-02
Anticipated expiration: 2003-12-06
Also published as: JPH02108932U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、コンベアなどの上を搬送される搬送物を適切
な位置で停止させるためのストッパ装置に関する。

〔従来の技術〕

従来よりパレットなどの搬送物を搬送するために、フリ
ーフローコンベアがしばしば用いられており、フリーフ
ローコンベア上を搬送されてきたパレットを停止させる
ために、停止位置において昇降移動するストッパ装置が
用いられている。

従来のストッパ装置は、ピストンがバネによって先端側
に付勢された単動式の空気圧シリンダと、空気圧シリン
ダのピストンロッドの先端に取りつけられたローラとか
ら構成されている。

この従来のストッパ装置は、空気圧シリンダが伸長して
ローラが搬送路に突出した状態で、空気圧シリンダの軸
方向と直角方向から搬送されてきたパレットがローラに
当接して停止し、停止位置においてパレット上のワーク
に対して加工又は組み立てなどが行われ、その後、空気
圧シリンダが収縮して退避したローラ上をパレットが通
過し、パレットが通過し終わればローラが再び搬送路へ
突出して次のパレットを待つ、というように制御されて
使用される。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、上述した従来のストッパ装置では、停止して
いるパレットを通過させるためにローラが退避するが、
パレットが通過中であるか否か、したがってパレットが
確実に通過し終わったか否かを検出することはできなか
った。

また、パレットが停止する際には、ローラを支持するピ
ストンロッドに停止時の衝撃による横荷重が加わるた
め、ピストンロッドが曲がったり、パッキンやグランド
メタルを傷めたりし、空気圧シリンダの故障が多く発生
し寿命が短かった。

本考案は、上述の問題に鑑み、搬送物の通過の確認が容
易に行えるストッパ装置を提供することを目的としてい
る。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上述の課題を解決するため、往復直線移動す
る駆動部材と、前記駆動部材の両側に平行に設けられた
ガイド部材と、前記ガイド部材の各ガイドロッドを先端
側へ付勢する圧縮バネと、前記各ガイドロッドの先端部
に渡って取りつけられたプレートと、前記駆動部材のロ
ッドに設けられ前記プレートと軸方向に係合するととも
に当該プレートと前記ロッドとの間に一定の軸方向距離
の自由移動を許す係合部材と、前記プレートの先端側の
面に突出して取りつけられたストッパ部材と、少なくと
も一方の前記ガイドロッドの軸方向位置を検出する検出
センサーと、を有して構成される。

〔作用〕

駆動部材のロッドが伸長しているときは、これによって
ガイドロッドもプレートを介して伸長するとともに圧縮
バネによっても付勢されて伸長する。

搬送物はストッパ部材に当接することによって停止する
が、その際に発生する横荷重の全部又は一部はガイド部
材によって受け止められる。

搬送物を通過させるときには、駆動部材のロッドを収縮
させ、係合部材及びプレートを介してストッパ部材を一
旦収縮させる。

これによって搬送物が通過するが、その通過中に、駆動
部材のロッドを伸長させると、圧縮バネによってストッ
パ部材も伸長するが、ストッパ部材は通過中の搬送物の
下面に当接した中間位置の状態となる。この中間位置を
検出センサーにより検出することによって、搬送物が通
過中であることが検出される。また、搬送物が通過した
後ではストッパ部材は伸長端まで伸長するので、検出セ
ンサーの信号がオフとなったことによって搬送物の通過
が確認される。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。

第１図は本考案に係るストッパ装置10の断面正面図、第
２図は第１図のストッパ装置10の平面図である。

ストッパ装置10は、単動式の空気圧シリンダ11、空気圧
シリンダ11の両側にピストンロッド13と平行に且つシリ
ンダチューブ14に一体的に設けられたガイド部材21,2
2、及び、プレート31とプレート31に取りつけられたス
トッパ部材36などから構成されている。

なお、本実施例においては、このストッパ装置10は、フ
リーフロー式のコンベアのフレームなどに取りつけら
れ、図示しない多数のローラの上を矢印Ｂ方向に搬送さ
れてくるパレットPAを停止させて位置決めするために用
いられるものとする。

空気圧シリンダ11は、上述のシリンダチューブ14内に、
ピストンロッド13にボルトにより一体的に連結され環状
のマグネット15aが装着されてシリンダ孔14aの内周面を
摺動するピストン15、ピストン15を第１図の上方へ付勢
する圧縮バネ15b、シリンダチューブ14の上下端にスナ
ップリングにより抜け止めがなされて取りつけられたシ
リンダカバー16a,16b、シリンダカバー16bに設けられた
孔16c及びフィルタ16d、及び、ピストン15の両ストロー
ク端において緩衝作用を行うクッションパッド17a,17b
などから構成されており、図示しないポートから圧縮空
気を供給することにより、ピストン15が圧縮バネ15bに
抗して下方へ移動する。

なお、シリンダチューブ14の外周面上には、上述のマグ
ネット15aの磁力によって作動し、ピストン15のストロ
ーク端（上下端）を検出するための位置センサー18a,18
bが取りつけられている。

ガイド部材21,22は、シリンダチューブ14に設けられた
ガイド孔14b,14c、及び、ガイド孔14b,14cのそれぞれの
上端部に嵌入して取りつけられた軸受部材24,24の内周
面を摺動するガイドロッド23,23から構成されている。

一方のガイド部材21には、環状のマグネット26が装着さ
れたピストン25が、ガイド孔14bの内周面を摺動するよ
うに取りつけられており、シリンダチューブ14の外周面
には、マグネット26の磁力によって作動し、ピストン25
のストローク位置、すなわちガイドロッド23のストロー
ク位置を検出するための検出センサー28が取りつけられ
ている。この検出センサー28によって検出するガイドロ
ッド23のストローク位置については後述する。

なお、それぞれのガイドロッド23,23は、圧縮バネ27,27
によって第１図の上方向（先端側）へ付勢されている。
29は孔30を有したバネ受け部材である。

プレート31は、各ガイドロッド23の先端面に渡ってボル
ト32,32によって取りつけられており、プレート31の中
央に設けられた孔31aには調整ボルト33が挿通し、この
調整ボルト33はピストンロッド13の先端部に形成された
ネジ孔13aに螺子込まれ、ロックナット35によって固定
されている。

調整ボルト33は、孔31内を挿通自在であり、且つその頭
部33aは、プレート31の先端側の面に接するように設け
られたワッシャ34に軸方向に当接して係合する。つまり
調整ボルト33は、プレート31と軸方向に係合するととも
に、プレート31とピストンロッド13との間に、ピストン
ロッド13から突出した調整ボルト33の螺子部の長さに応
じた軸方向距離の自由移動を許すような構成となってい
る。

プレート31の表面には、先端にローラ37が回転自在に設
けられたストッパ部材36が取りつけられている。

次に、上述のように構成されたストッパ装置10の作用に
ついて説明する。

空気圧シリンダ11に圧縮空気が供給されていないとき
は、圧縮バネ15bによって付勢されてピストンロッド13
が伸長し、これによってガイドロッド23もプレート31を
介して伸長するとともに圧縮バネ27によっても付勢され
て伸長する（第１図の状態）。

パレットPAが第１図の矢印Ｂ方向から搬送されてくる
と、パレットPAはローラ37に当接して停止し、その位置
に位置決めされる。その際に発生する横荷重は、ガイド
部材21,22によって受け止められ、空気圧シリンダ11の
ピストンロッド13やシリンダ孔14aには横荷重が直接に
加わらない。したがって、ピストンロッド13が曲がった
り、パッキン19,19やシリンダ孔14aを傷めたりすること
がなく、空気圧シリンダ11に故障が発生することなく寿
命が長い。

パレットPAを通過させるには、空気圧シリンダ11に圧縮
空気を供給してピストン15を下方へ移動させ、ピストン
ロッド13、調整ボルト33、及びワッシャ34を介してプレ
ート31を下降させ、これによってストッパ部材36を退避
させる。ストッパ部材36が退避すると、パレットPAはフ
リーフローコンベアによって再び矢印Ｂ方向に移動して
ローラ37の上方を通過し始める。

パレットPAの通過中に、空気圧シリンダ11への圧縮空気
の供給を停止して解放すると、ピストン15は圧縮バネ15
bの復帰力によって上方へ復帰し、これとともにピスト
ンロッド13も伸長する。その結果、圧縮バネ27によって
ストッパ部材36も伸長するが、パレットPAが上方を通過
中であるので、ローラ37が通過中のパレットPAの下面に
押し当てられ、ピストン25は第１図の鎖線で示すように
中間のストローク位置となる。

このときに、検出センサー28はマグネット26によって作
動して中間のストローク位置を検出し、これによってパ
レットPAが通過中であることを検出する。また、パレッ
トPAが通過した後では、ストッパ部材36は上端（伸長
端）まで伸長するので、検出センサー28の信号がオフと
なったことによってパレットPAの通過を確認することが
できる。

パレットPAが通過してしまった後では、プレート31及び
ストッパ部材36などが当初の状態に戻っているので、次
のパレットPAが搬送されてくるのを待つこととなる。

ストッパ部材36の軸方向位置は、調整用ボルト33によっ
て容易に調整することができる。つまり、ロックナット
35を一旦緩め、調整ボルト33をピストンロッド13に深く
ネジ込んで行くと、それにしたがってプレート31の位置
が下方へ下がり、ローラ37の位置も低くなる。調整ボル
ト33を逆の方向へ回転させると上述と逆にローラ37の位
置は高くなる。これによって、ストッパ部材36とパレッ
トPAとの当接位置の調整が容易である。

上述の実施例において、調整ボルト33に代えて、ピスト
ンロッド13に対して固定されたピンなどを用いてもよ
い。空気圧シリンダ11に代えて油圧シリンダや電動シリ
ンダなどを用いてもよい。また、ガイド部材21,22、プ
レート31、及びストッパ部材36、その他の部材の材質、
構造、形状又は寸法などは、種々適当なものを選択し、
又は適宜変更することができる。

〔考案の効果〕

本考案によると、搬送物の通過の確認が容易に行える。
また、横荷重に対する耐久力が増大して故障の発生を少
なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るストッパ装置の断面正面図、第２
図は第１図のストッパ装置の平面図である。 10……ストッパ装置、11……空気圧シリンダ（駆動部
材）、13……ピストンロッド（ロッド）、21,22……ガ
イド部材、23……ガイドロッド、27……圧縮バネ、28…
…検出センサー、31……プレート、33……調整ボルト
（係合部材）、36……ストッパ部材、PA……パレット
（搬送物）。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】往復直線移動する駆動部材と、前記駆動部材の両側に平行に設けられたガイド部材と、前記ガイド部材の各ガイドロッドを先端側へ付勢する圧
縮バネと、前記各ガイドロッドの先端部に渡って取りつけられたプ
レートと、前記駆動部材のロッドに設けられ前記プレートと軸方向
に係合するとともに当該プレートと前記ロッドとの間に
一定の軸方向距離の自由移動を許す係合部材と、前記プレートの先端側の面に突出して取りつけられたス
トッパ部材と、少なくとも一方の前記ガイドロッドの軸方向位置を検出
する検出センサーと、を有して構成されたことを特徴とするストッパ装置。