JPH07337033A - 可変速システムのサージ電圧低減方法 - Google Patents

可変速システムのサージ電圧低減方法

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JPH07337033A
JPH07337033A JP6155347A JP15534794A JPH07337033A JP H07337033 A JPH07337033 A JP H07337033A JP 6155347 A JP6155347 A JP 6155347A JP 15534794 A JP15534794 A JP 15534794A JP H07337033 A JPH07337033 A JP H07337033A
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JP
Japan
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inverter
voltage
cable conductor
cable
surge
Prior art date
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Application number
JP6155347A
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English (en)
Inventor
Hirokuni Ishikawa
博邦 石川
Yoshiaki Haga
義昭 芳賀
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Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
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Publication date
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Publication of JPH07337033A publication Critical patent/JPH07337033A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 電圧形PWMインバータ1と電動機2とを表
面に遮蔽層4を備えたケーブル導体3により接続した可
変速システムのサージ電圧低減方法において、電圧形P
WMインバータ1の出力電圧の立ち上がり時間をt、前
記ケーブル導体の伝搬速度をcとした時に、ケーブル導
体3の長さΓを、 Γ=(c×t)/(4×n)、ただしnは整数 とするものである。 【効果】 電動機端子の絶縁強度の向上や巻線の絶縁厚
みを厚くするなどの特別な絶縁対策が不要となると共
に、サージ吸収回路なども不要となり、電動機駆動シス
テムのコストアップを抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧形PWMインバー
タで電動機を駆動する可変速システムにおいて、電動機
端子に印加されるサージ電圧を低減する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電圧形PWMインバータ(以下、
インバータという)で駆動される電動機のサージ電圧低
減方法は、例えば、図4に示すように、インバータ1か
ら電動機2にケーブル導体3によって3相(R相、S
相、T相)の電力を供給している。高圧ケーブルでは、
安全上および電磁遮蔽のため、各相または3相一括でケ
ーブル導体3に遮蔽層4を設けてあり、通常インバータ
側で接地されている。5はインバータ1の交流電源ケー
ブルである。各相のケーブル導体間には、それぞれサー
ジ吸収回路6を設けてある(例えば、特開昭64−85
534号)。インバータの線間出力電圧は、周知のよう
に、ある立ち上がり時間を持つ多数のパルス電圧が周期
的に発生する波形となる。このパルス電圧がケーブル導
体3の線間を伝搬し、電動機2の線間に到来すると、そ
の点で反射波が生じ、インバータ1の方向に進行してい
く。これは、インバータ1の端子においても反射し、電
動機2の線間に到来する。このようにして、電動機端子
間にサージ電圧が発生する。このサージ電圧は、電動機
2の線間および対地間絶縁破壊や、部分放電による電動
機巻線の絶縁部の寿命を低下させる原因となっている。
上記サージ吸収回路6は、抵抗とコンデンサの直列回路
または並列回路、あるいはリアクトルで構成されてい
る。また、サージ吸収回路を使用せず、電動機端子部の
絶縁を強固にしたり、巻線絶縁部を厚くする方法や、搬
送波の周波数を変えるなどの方法を用いることがある
(例えば、特開平2−168895号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術の
サージ吸収回路を付加してサージ電圧を低減する方法
は、サージ電圧を鈍らせることにより、サージ電圧のピ
ーク値を下げる方法なので、サージ電圧を大きく低下さ
せることはできない。また、例えば、3300Vのよう
に高い電圧のインバータでは、出力電圧立ち上がり時間
が長いため、サージ吸収回路のコンデンサの静電容量を
大きくする必要があり、コストアップとなるとともに、
この可変速システム全体の信頼性を低下させることにも
なる。また、電動機の端子絶縁を強固にしたり、巻線絶
縁部を厚くすることや、搬送波の周波数を変える設備を
設けることは電動機および可変速システム全体のコスト
アップにつながるという問題があった。本発明は、イン
バータによる可変速システムのコストを増加することの
ないサージ電圧低減方法を提供することを目的とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明は、電圧形PWMインバータと電動機とを表
面に遮蔽層を備えたケーブル導体により接続した可変速
システムのサージ電圧低減方法において、前記電圧形P
WMインバータの出力電圧の立ち上がり時間をt、前記
ケーブル導体の伝搬速度をcとした時、前記ケーブル導
体の長さΓを、 Γ=(c×t)/(4×n)、ただしnは整数 とするものである。
【0005】
【作用】上記手段により、電動機の線間および対地間の
サージ電圧を低減する原理を説明する。インバータの出
力電圧をv0 、ケーブル線間のサージインピーダンスを
1 、伝搬速度をc、電動機のサージインピーダンスを
2 とすると、インバータ、ケーブルおよび電動機から
なる構成は、図3(a)に示すように表される。ここ
で、ケーブルのサージインピーダンスz1 は、通常、数
10Ω、電動機のサージインピーダンスz2 は数kΩで
ある。一般に、サージインピーダンスzx からサージイ
ンピーダンスzy に進行した電圧の反射係数γは、γ=
(zy −zx )/(zx +zy )となる。したがって、
ケーブルからインバータに進行した電圧の反射係数は、
1 <<z2 なので、反射係数は1、ケーブルからイン
バータに進行した電圧の反射係数は−1となる。ここ
で、1例として、インバータ出力電圧v0 の立ち上がり
時間を10μs、振幅を1とすると、この電圧波形は図
3(b)のv0 のようになる。インバータから出た電圧
の電動機までの到達時間を2μsとすると、このv0
電動機へ到来する電圧は、v1 のようになる。v1 によ
る反射波は、v1 ’となり、このv1 ’がインバータで
反射されて、再度電動機に到来する電圧はv2 となる。
以下同様にして、v2 ’,v3 ,v3 ’…が図3(b)
に示すようになる。電動機側の電圧は、v0 ,v1 ,v
1 ’,v2 ,v2 ’,v3 ,v3 ’,…をすべて加えた
波形となり、図3(b)のVのようになる。実際のVの
波形は、前述の反射係数γが、γ<1またはγ>−1と
なること、およびケーブル進行中の電圧が減衰や歪みを
伴うことにより、電圧Vのサージは次第に減少してい
く。電動機端子での電圧Vにサージを生じないようにす
るには、V=v1 となる条件とすればよい。したがっ
て、v1 が最大値になった時に、 v1 ’+v2 +v2 ’=0 とすればよい。このとき、ケーブル長をΓ、v0 の立ち
上がり時間をt、振幅を1とし、ケーブルの伝搬速度を
cとすると、 v1 ’=1,v2 =v2 ’=−1+2Γ/ct であるので、Γ=ct/4となる。次の条件としては、 v1 ’+v2 +v2 ’+v3 +v3 ’+v4 +v4 ’=
0 を満足させればよい。この時も同様にして計算すれば、
Γ=ct/8となる。したがって、一般に、サージ電圧
が発生しない条件は、Γ=ct/4n (ただし、nは
整数)とすればよいことがわかる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例について説明
する。図1は本発明の実施例を示す構成図である。図に
おいて、インバータ1から電動機2にケーブル導体3に
よって3相(R相、S相、T相)の電力を供給し、各相
または3相一括でケーブル導体3に遮蔽層4を設けてあ
り、インバータ側で接地されている構成は従来例を図4
で説明した構成からサージ吸収回路6を除いた構成とほ
ぼ同じである。異なるのは次の点である。すなわち、イ
ンバータ1から電動機2までのケーブル導体の長さを所
定の長さに設定してある。
【0007】ケーブル長さの設定方法は次のとおりであ
る。遮蔽層4を構成する絶縁物は架橋ポリエチレンで、
その比誘電率εr は、 εr =2.3 であるので、ケーブル伝搬速度cは、単位長さ当たりの
リアクタンスをL、キャパシタンスをCとすると、c=
1/(LC)1/2 となる。ケーブルの場合、ケーブル導
体3の半径をr、遮蔽層4の半径をRとすると、 L=2×ln(R/r)×10-9 (H/cm) C=(εr ×10-11 )/{18×ln(R/r)}
(F/cm) であるので、伝搬速度cは、c=3×108 /(εr
1/2 (m/s)となる。また、インバータ1に使用さ
れる半導体素子は、3300V以上の定格ではGTOや
サイリスタが使われ、インバータ1の出力電圧の立ち上
がり時間は、スイッチング損失等を考慮して、10μs
程度に制御されている。具体的にこれらの定数を用い、
インバータの出力電圧振幅を1として、ケーブル長を変
化させた時の電動機側サージ電圧の最大値を計算した結
果、図2に示すようになる。可変速システムでは、ケー
ブル導体3の最大長は500m程度であるので、これ以
下のケーブル長においてサージ電圧最大値が1、すなわ
ち電動機側の電圧がインバータ出力電圧と同じとなるケ
ーブル長があることが図4からわかる。この時のケーブ
ル長Γは一般に、インバータの出力電圧の立ち上がり時
間をt、ケーブル導体の伝搬速度をcとした時に、 Γ=(c×t)/(4×n) (ただし、nは整数) として計算される。図4に示された例では、電動機側の
電圧がインバータ出力電圧と同じとなるケーブル長は、
Γ=500m,250m,167m,125m,100
m,83m,…となる。すなわち、このような長さにケ
ーブル長を設定すれば、インバータ出力電圧と同じ電圧
が電動機に印加されることになり、電動機の線間や対地
間にサージ電圧が発生しなくなる。具体的には、可変速
システムのケーブル配線長さが150mであった場合、
17m分の余長をケーブル導体に取り、トータル長さを
167mになるようにすればよい。また、インバータ出
力電圧の立ち上がり時間やケーブルの伝搬速度が異なる
場合でも、同様にしてケーブル長を決定すればよい。
【0008】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、イ
ンバータから電動機までのケーブル長を所定の長さに設
定するだけで、電動機にサージ電圧が印加されないよう
になるので、電動機端子の絶縁強度の向上や巻線の絶縁
厚みを厚くするなどの特別な絶縁対策が不要となると共
に、サージ吸収回路なども不要となり、電動機駆動シス
テムのコストアップを抑えることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施例のサージ電圧最大値とケーブ
ル長との関係を示す説明図である。
【図3】 サージ電圧の説明図である。
【図4】 従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 インバータ、2 電動機、3 ケーブル導体、4
遮蔽層、5 交流電源ケーブル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧形PWMインバータと電動機とを表
    面に遮蔽層を備えたケーブル導体により接続した可変速
    システムのサージ電圧低減方法において、前記電圧形P
    WMインバータの出力電圧の立ち上がり時間をt、前記
    ケーブル導体の伝搬速度をcとした時に、前記ケーブル
    導体の長さΓを、 Γ=(c×t)/(4×n)、ただしnは整数とするこ
    とを特徴とする可変速システムのサージ電圧低減方法。
JP6155347A 1994-06-13 1994-06-13 可変速システムのサージ電圧低減方法 Pending JPH07337033A (ja)

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