JPH0733655A - 医薬組成物 - Google Patents

医薬組成物

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JPH0733655A
JPH0733655A JP3003937A JP393791A JPH0733655A JP H0733655 A JPH0733655 A JP H0733655A JP 3003937 A JP3003937 A JP 3003937A JP 393791 A JP393791 A JP 393791A JP H0733655 A JPH0733655 A JP H0733655A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 痴呆およびうつ病の治療用医薬組成物を提供
する。 【構成】 γ−リノレン酸またはジホモ−γ−リノレン
酸および生物学的に利用可能なセレン、任意的には更に
18:4またはより高級のn-3必須脂肪酸および/または
生物学的に利用可能な亜鉛とから成る。 【効果】 痴呆またはうつ病、またはこの両者の治療お
よび予防に効果的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は必須脂肪酸 (以下、EFAsと略記する) の医
薬組成物およびこれによる疾患の治療に関する。 背 景 痴呆およびうつ病は通常の精神病的疾患であり、これら
はしばしば同一の患者に同時に見出される。そして、う
つ病治療の多くの薬剤があるが、全ての患者が必ずしも
反応しない。その上、これら疾患の多くの薬剤は重大な
副作用を有し、これら薬剤の有用性が狭められている。
従って、うつ病の新規かつ安全な治療用薬剤が望まれて
いる。
【0002】痴呆は種々の原因となる疾患によって起り
うるものであり、最も重要な疾患はアルツハイマー(Alz
heimer) 病、多発梗塞性痴呆、ある種のウイルスまたは
ウイルス状作用物の感染である。アルツハイマー病の原
因は知られていないが、脳の重要部分の神経細胞が失な
われている。多発梗塞性痴呆においては、小動脈の多重
閉鎖の結果として細胞が死滅し、酸素および血液流の減
少が起る。いづれのタイプの痴呆についても満足すべき
治療は知られていない。 脂肪酸 ポリ不飽和脂肪酸の主要な系列の体内における変化経路
を下記表1に示す。
【0003】
【表1】
【0004】上記経路は通常は可逆的ではなく、人では
n-3およびn-6系列酸は相互に変換可能でもない。これ
らの酸は自然界では全シス構造であり、たとえばδ−
9, 12−オクタデカジエン酸またはδ−4,7,10,13,16,1
9 −ドコサヘキサエン酸のように対応するオクタデカン
酸、エイコサン酸またはドコサン酸の誘導体として組織
的に命名されるが、上記酸を夫々、18:2 n-6または2
2:6 n-3のように数字表示するのも便利である。ある
いは、たとえば20:5 n-3酸 (エイコサペンタエン酸、
eicosa-pentaenoic acid) に対してEPAまたは22:6
n-3酸 (ドコサヘキサエン酸、docosahexaenoic acid)
に対してDHAのようにイニシャルも使用されるが、た
とえば22:5酸のように同一鎖および同一不飽和度のn-
3およびn-6酸が存在する場合には使用できない。
【0005】上記表1に示すように、n-6系列において
は多少とも一般的な通俗名称が使用される。n-3系列で
は、18:3 n-3のみが一般に使用された通俗名称のα−
リノレン酸を有する。しかし18:4 n-3酸についてステ
アリドン酸の名称も使用されるようになっており、エイ
コサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸の名称もま
た使用されている。リノレン酸のα−異性体はγ−リノ
レン酸よりも以前に記述されており、文献中、特に古い
文献中では、このα−酸に対して単にリノレン酸の名称
が用いられている。
【0006】脳の神経細胞の細胞膜は、食餌中のリノー
ル酸(LAと略記)およびα−リノレン酸(ALAと略
記)から上記のようにして導かれたEFAsに富んでい
る。人体の他の組織とは異なり、脳はリノール酸及びα
−リノレン酸をほとんど含んでいない。すなわち、全て
のEFAsは、上記表1に示す変化経路の最初の6−不
飽和化によって生じた。そして正常の細胞膜構造および
正常の機能に要求される食餌からの酸の誘導体の形で存
在する。
【0007】リノール酸及びα−リノレン酸の6−不飽
和化はおそく、多くの要因によって妨害される律速段階
であるので、これらリノール酸およびα−リノレン酸の
投与は脳のEFAs水準を高めるための良い方法ではな
い。かかる目的のためには、n-6系列のγ−リノレン酸
(GLAと略記)およびジホモーγ−リノレン酸(DG
LA)、およびn-3系列のステアリドン酸(18:4 n-
3)、エイコサペンタエン酸(EPAと略記)およびド
コサヘキサエン酸(DHA)の投与が好ましい。これら
の酸は、しばしば“6−不飽和化" EFAsと呼ばれ、
この用語は人体内において上記詳述した経路によって生
じ、最初の6−不飽和化を経た食餌中の酸について、大
まかではあるが便利な言葉である。
【0008】脳の細胞膜は6−不飽和化EFAsに極め
て富んでいるので、本発明を導く最初の仕事として痴呆
およびうつ病におけるこれら酸の影響を試験することが
注目に値すると思われた。そこで本発明者らは、アルツ
ハイマー型痴呆の30名の患者(女性23名、男性7名、平
均年令78才)について検討を行なった。すなわち、これ
ら患者について、変則的文章繰り返し試験(anomalous
sentences repetition test, ASRT)、漸進的着色紙型試
験(caloured progressive matrix test, CPMT)、段階的
命名試験(graded naming test, GNT)、数字模写試験
(digit copying test, DCT)およびハミルトンうつ病度
試験(Hamilton Depression Rating Scale, HDRS) を含
む種々の標準試験を行なった。最初の四つの試験は痴呆
の測定に広く使用されており、一方、ハミルトン試験は
うつ病の試験に最も広く使用されている。
【0009】患者の半数(15名)に月見草油の形状でγ
−リノレン酸(GLA)を与えた(約500mgのGLAを
含む月見草油6g/日)。この量は人体内における変化
が非常に速いので、DGLAの対応量に相当する。これ
ら患者には、また、硫酸亜鉛(200mg/日)および亜セレ
ン酸ナトリウム(2mg/日)を与えた。亜セレン酸ナト
リウムはmg当り約 457マイクログラムの元素状セレンを
含んでいる。患者の他の半数にはGLA、亜鉛およびセ
レンに相当する擬薬を与えた。
【0010】亜鉛投与の意味については、GLAのある
作用を増強することが知られている(EP-A-0,003,407、U
S-A-4,273,763) 。しかしながら長期治療中の精神病患
者についての過去の試験では、GLA単独またはGLA
と亜鉛との組合せでは、精神病の精神分裂的特徴を改善
したが、うつ病の改善に失敗し、記憶への改善にわづか
な効果があったにすぎなかった(本発明者らの未発表結
果)。従って亜鉛単独では、痴呆またはうつ病の治療に
GLAと相乗効果を示さない。次いで本発明者らは、検
討対象の治療にセレンを加えることに決定した。その理
由は、EFAsが極めて酸化を受けやすく、容易に破壊
されるからである。すなわち、セレンはEFAsの酸化
を禁止することができ、また、酵素グルタチオン・パー
オキシダーゼの一成分としてEFAs酸化によって形成
されるであろう有害なパーオキサイドの除去を助けるこ
とができるからである。従って、GLAおよびDGLA
およびセレンの組合せには強い理由が存在する。GLA
および/またはDGLAは人体内の重要な部位における
適切なEFAsのレベルを高めるであろうし、セレンは
これら重要な化合物の酸化を禁止するであろうし、かつ
形成されるであろう何らかの酸化生成物の除去を助ける
であろう。この、GLA/DGLAとセレンとの間の相
互作用は亜鉛の存在に決して依存せず、亜鉛とは全く独
立に起る。亜鉛はGLAまたはDGLAの利用性を高め
ることによって、GLAおよびセレンに対する応答を更
に改善するのである。
【0011】上記試験においては、患者は無作為に活性
薬剤投与群および擬薬投与群に割当てられ、患者および
担当医が共に知らされていない二重ブラインド法によっ
て行なわれた。患者は20週の間治療され、治療開示前お
よび治療終了時に上記試験を行なった。
【0012】20週後、擬薬群には有意の変化は見られ
ず、前記試験の得点結果は基準線値に近いままであっ
た。活性薬剤投与群の結果を下記表2に示す。この表か
ら、痴呆およびうつ病の両方へのGLAの効果をセレン
は著しく高めることができ、現在治療困難と考えられて
いる疾患における顕著な改善が明らかである。更に、何
らの重大な副作用を生ずることなしに上記効果を達成す
ることができる。表2においては、GLA+亜鉛+セレ
ンにより治療された患者についての得点の変化に注目す
べきである。基準値から試験終了時への得点の変化をウ
イルコクソン(Wilcoxon)のノンパラメトリック法によ
って統計的に評価した。ASRT、CPMT、GNTお
よびDCTについては、得点の増加は改善を示し、HD
RSについては、得点の減少が改善を示す。
【0013】
【表2】
【0014】本発明の要旨 上記から、本発明は種々の観点から下記の点に存する。 1. 医薬組成物自体または特に痴呆および/またはうつ
病の治療に使用するための医薬組成物であり、この組成
物はGLAまたはDGLAと生物学的に利用可能なセレ
ンとの形の、任意的には更に18:4またはより高級のn-
3EFA(特に、18:4、20:5、22:5、22:6)お
よび/または生物学的に利用可能な亜鉛とから成る組成
物である。 2. GLAまたはDGLAと生物学的に利用可能なセレ
ンとの組合せ、任意的には更にn-3EFAおよび/また
は亜鉛を含む組合せによる痴呆の治療または予防方法。 3. GLAまたはDGLAと生物学的に利用可能なセレ
ンとの組合せ、任意的にはn-3EFAおよび/または亜
鉛を更に含む組合せによる、うつ病の治療または予防方
法。 4. 痴呆、うつ病またはこの両方に対する治療効果のあ
る、または予防用治療に使用するための薬剤の製造方法
であり、該薬剤が上記治療の過程において生物学的に利
用可能なセレンと共に使用するためのGLAまたはDG
LA、または上記治療の過程においてGLAまたはDG
LAと使用するための生物学的に利用可能なセレン、ま
たは前記治療の過程において使用するためのGLAおよ
びDGLAおよびセレンの組合せからなり、この薬剤は
任意的にはいづれの場合においても、上記1.において
述べたようにn-3EFAおよび/または亜鉛を更に含
む。 投与量および形状 GLAまたはDGLAは1mg〜20g/日で使用すること
ができ好ましくは50mg〜4g/日であり、極めて好まし
くは200mg〜2g/日である。n-3EFAsが存在する
場合には、同様な量を用いることができる。GLAは合
成できるが、しかし通常は月見草、クロスグリ、または
ルリヂサの油のような天然油、または種々の菌類の貯蔵
油から導かれる。GLAおよび他のEFAsは、遊離
酸、塩、エステル、アミド、リン脂質または天然または
合成トリグリセライドのような、生物学的に同化可能な
いづれかの形状において投与される。GLAは、医薬組
成物の場合と同様に、たとえば経口、非経口、局所また
は経腸のいづれかの好都合な方法で投与される。DGL
Aそれ自体は、入手が容易ではないが、DGLAを与え
る菌源が知られており、化学合成も可能である。投与量
はGLAの場合と同様である。
【0015】セレンは、元素状セレンとして1日当り1
〜10,000マイクログラム、好ましくは50〜2,000マイク
ログラム/日、極めて好ましくは200〜1,000マイクロ
グラム/日で用いられる。セレンもまた、生物学的に同
化可能な形状で経口、非経口、経腸または局所のいづれ
かの好都合の方法で投与することができる。使用可能な
形状には、亜セレン酸ナトリウム、亜セレン酸、セレノ
メチオニンおよびセレン酵素(生物学的に利用可能なセ
レン含有環境で育成された酵素)が含まれる。
【0016】GLAおよびセレン、および亜鉛とn-3EFA
sを用いた場合には、投与を容易にするために全成分を
同一組成中に合併させることができ、あるいは別々に投
与することもできるし、または同時投与のために部分的
に合併することもできる。より詳細には、EFAsは時
によっては一般的な食餌添加物として与えるのが便利で
あり、そしてもしも亜鉛を使用する場合も同様であり、
セレンはより直接的な医学的管理下に投与される。
【0017】亜鉛の生物学的に有効な形状、たとえばグ
ルコン酸亜鉛および硫酸亜鉛は良く知られており、その
量は、たとえば1〜800mg/日、好ましくは2.5〜800
mg/日、より好ましくは5〜80mg/日(元素状亜鉛基
準)である。 EFAsの誘導体 上述したように、酸はそれ自体で、または、たとえばG
LAおよびDGLAについて後述するように薬学的に許
容され、生理学的に等価の誘導体で使用され、いづれか
の酸に関する記述は、酸がかかる誘導体の形状における
場合の記述を含むと理解されるべきである。等価性は、
その酸自体の効果または酸の天然グリセライドエステル
の対応する効果によって証明されたように、上記したE
FAsの変化経路に入り込むことによって証明される。
【0018】すなわち有用な誘導体の間接的確認は、そ
れら誘導体が酸自体の体内における有益な効果を有する
ことの確認により行なわれるが、標準技術、たとえば
“Ana-lysis of Lipids and Lipoproteins" Ed. Perls
ins, American Oil ChemistsSociety, Champaign, Ill
inois, U.S.A.の第23頁記載のPelickらの方法によっ
て、血液、体脂、または他の組織中の濃度のガスクロマ
トグラフ分析によって変換を直接的に示すことができ
る。
【0019】この方法の概要は好適には以下のとおりで
ある。血漿試料(1ml)をクロロホルム:メタノール
(2:1)で抽出する。抽出物を硫酸ナトリウムで濾過
し、蒸発乾固し、クロロホルム:メタノール0.5mlに溶
解する。脂質分を薄層クロマトグラフィまたはシリカゲ
ル板によって分離する。必須脂肪酸含有量を最も鋭敏に
反映するリン脂質分を三フッ化ホウ素−メタノールを用
いてメチル化する。得られた脂肪酸のメチルエステルを
分離し、クロモソルブ(Chromosorb) WAW 106/230−10%
silarを充填した6フィートのカラムを有するHewlett-
Packard 5880ガスクロマトグラフを用いて測定する。キ
ャリアーガスはヘリウムである(30ml/分)。炉温度は
165℃から 190℃に2℃/分で昇温するようにプログラ
ムする。検出器温度は 220℃であり、注入器温度は 200
℃である。保持時間およびピーク面積は Hewlett-Packa
rd Level4積算器によって自動的に計算される。ピーク
は標準脂肪酸メチルエステルとの比較により確認する。 食餌組成物 本発明を主として治療方法および医薬組成物について述
べたが、γ−リノレン酸および他のEFAsは食餌添加
物の性質を有するので、ダイエット用マーガリンまたは
他の食品中に添加することができ、かかるEFAsを添
加した食餌組成物も上記目的のために使用するときには
本発明の医薬組成物の言葉の中に含まれると理解すべき
である。 γ−リノレン酸および他の酸の形状と供給源 本発明に従って、使用するための、GLAおよびDGL
Aの好都合な生理学的に等価な誘導体には、他の必須脂
肪酸の場合も同様であるが、塩、アミド、グリセライド
エステルおよびアルキル(たとえば、C1 〜C4 )エス
テルを含むエステル、およびリン脂質が含まれる。もし
も望むならば、医薬組成物は、天然または合成の酸それ
自体または誘導体を薬学的に許容される賦形剤と組合わ
せることによって本発明に使用するために製造すること
ができる。しかしながら、現時点では、少なくともGL
Aを高いGLA含有量を有する入手可能な油(以下、本
明細書中では“油" と称する)の形で提供するのが好都
合である。
【0020】現在入手可能な油の一供給源はOenothera
biennis L.およびOenothera lamar-ckianaのような月見
草種の種子であり、これら種子の抽出油は約8%のGL
Aおよび約72%のリノール酸をグリセライドの形で他の
グリセライドと共に含有している(%は全脂肪酸基
準)。GLAの他の供給源はBorago officinalisのよう
なルリヂサ種であり、エーカー当りの現在の収量は低い
Oenothera油よりもよりGLAに富む供給源である。R
ibesの仲間の種子もまたしばしばGLAに富んでいる。
発酵によって培養することができる菌類の最近の研究に
よれば、この菌からの油も供給源が約束されている。
【0021】油は、冷間圧縮、種子の部分煮沸後のスク
リュー圧縮、または溶媒抽出のような通常の抽出方法の
一つによって種子から抽出される。この油の代表的試料
の分別によれば、メチルエステルの形状における相対比
率は下記表3のとおりである。
【0022】
【表3】
【0023】上記表3に示した種子油抽出物はそれ自体
で使用することができ、または、たとえば、もしも望む
ならば分別されて主要脂肪酸成分としてのγ−リノレン
酸およびリノール酸のトリグリセライドを含む油状組成
物が得られ、もしも望むならγ−リノレン酸含有量を主
要成分とすることができる。種子油抽出物は、DGLA
がもしも存在すれば、これを安定化させる効果を有する
ように思われる。 他の酸の供給源 DGLAは化学合成または菌による発酵により製造する
ことができる。n-3酸、特に20:5 n-3および22:6 n-
3酸は海産油から、それも近年では微生物による発酵に
より得ることができる。
【0024】酸はこれら供給源から、たとえば温和な非
酸化条件下でのケン化、次いで気液クロマトグラフィに
よって分離することができる。これら酸の合成は困難で
はあるが不可能ではなく、他の供給源となりうる。 医薬としての投与 簡単に上述したように、本発明の組成物は、薬学的に好
適な賦形剤によって経口、経腸または非経口投与に好適
な形状であるのが好都合であり、この形状については、
たとえばWilliamsの英国特許明細書第1,082,624号に詳
細に論じられていることを参考にすることができるが、
いづれの場合においても特定種類の製剤に一般的に良く
知られていることである。
【0025】すなわち、たとえば、錠剤、カプセル、摂
取可能な液体または粉末製剤を要求により製造すること
ができ、γ−リノレン酸や他の酸が皮膚を通して吸収さ
れる場合には局所用製剤も製造することができる。加水
分解したOenothra油の注射液は遊離酸を溶解させるため
にアルブミンを用いて製造される。製剤中への防腐剤の
添加が有利である。α−トコフェロールの約0.1重量%
濃度がこの目的に好適であることが見出されたが、この
分野で全て良く知られているアスコルビルパルミテート
またはステアレートのような他の安定剤も用いられる。
【0026】いづれの投与単位中に存在する活性物質の
絶対量も採用される投与割合い、および投与方法に適切
な量を越えるべきではない。しかしながら、一方では、
望ましくは少ない投与数によって達成されるべき望まし
い投与割合を可能にするのに十分な量であるべきであ
る。投与割合は、更に望ましい正確な薬理学的作用に依
存する。実 施 例 別々にまたは同時に起る痴呆およびうつ病を下記のよう
にして治療した。 1. 月見草油 (EPOおよび40〜45mgのGLA含有) 50
0mg および亜セレン酸ナトリウム0.1mgを含む軟質ゼラ
チンカプセルを12カプセル/日投与した。 2. EPO 500mg、亜セレン酸ナトリウム0.1mg、魚油
(EPA20mgおよびDHA8mg含有) 100mg 、およびグ
ルコン酸亜鉛10mgを含む軟質ゼチランカプセルを10カプ
セル/日投与。 3. 精製GLAまたはDGLA 200mgおよび元素状セレ
ンの 100マイクログラムを含有するセレノメチオニンま
たはセレン酵素を含有する硬質ゼラチンカプセルを6カ
プセル/日投与。 4. 5ml(茶さじ一杯) 中に250mgのGLAおよびセレノ
メチオニンの形状で200マイクログラムのセレンを含む
シロップを6さじ/日投与。 5. 5ml中に300mg のDGLAおよびセレン酵素の形で
150マイクログラムのセレンを含むフォーム・ウィップ
を実施例4のようにして6×5ml/日投与。 6. 5ml中に500mg のGHLAおよび亜セレン酸の形状
で元素状セレンの 500マイクログラムを含む非経口投与
用液体を1日当り5ml投与。 7. 100mg/mlのGLAおよびセレノメチオニンの形状
で100マイクログラム/mlのセレンを含む局所用製剤を
1日当り10ml塗布。 8. 200mg のDGLA、50mgのDHA、 200マイクログ
ラムの亜セレン酸ナトリウムおよび30mgのグルコン酸亜
鉛を含む軟質ゼラチンカプセルを6カプセル/日投与。 9. 400mg のGLA、50mgのステアリドン酸、30mgの硫
酸亜鉛およびセレン酵素として 200マイクログラムのセ
レンを含む軟質ゼラチンカプセルを4カプセル/日投
与。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(A61K 31/20 33:04) (A61K 31/20 33:04 33:30) (A61K 35/78 33:04) (72)発明者 フランク・コリガン イギリス、スコットランド、アーガイル、 ピー・エイ 3テイ 8イー・デイ、ロッ ホギルプヘッド、アーガイル・アンド・ビ ュート・ホスピタル内(番地なし)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 γ−リノレン酸またはジホモ−γ−リノ
    レン酸および生物学的に利用可能なセレン、任意的には
    更に18:4またはより高級のn-3必須脂肪酸および/ま
    たは生物学的に利用可能な亜鉛とから成る医薬組成物。
  2. 【請求項2】 γ−リノレン酸またはジホモ−γ−リノ
    レン酸と生物学的に利用可能なセレン、任意的には更に
    18:4またはより高級のn-3必須脂肪酸および/または
    生物学的に利用可能な亜鉛との組合せが痴呆患者または
    痴呆の危険のある人に投与される、痴呆に対する治療ま
    たは予防方法。
  3. 【請求項3】 γ−リノレン酸またはジホモ−γ−リノ
    レン酸と生物学的に利用可能なセレン、任意的には更に
    18:4またはより高級のn-3必須脂肪酸および/または
    生物学的に利用可能な亜鉛との組合せがうつ病患者また
    はうつ病の危険性のある人に投与される、うつ病に対す
    る治療または予防方法。
  4. 【請求項4】 治療、特に痴呆、うつ病またはこの両方
    に対する治療効果のある、または予防的な治療に使用す
    るための請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 痴呆、うつ病またはこの両方に対する治
    療効果のある、または予防的な治療に使用するための薬
    剤の製造方法であり、該薬剤が前記治療の過程において
    生物学的に利用可能なセレンと共に使用するためのγ−
    リノレン酸またはジホモ−γ−リノレン酸、または前記
    治療の過程においてγ−リノレン酸またはジホモ−γ−
    リノレン酸と共に使用するための生物学的に利用可能な
    セレン、または前記γ−リノレン酸およびジホモ−γ−
    リノレン酸の両方および前記治療の過程において使用す
    るための前記セレンから成り、任意的には該薬剤が各々
    の場合においてn-3必須脂肪酸および/または請求項1
    の亜鉛を更に含むことを特徴とする薬剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 投与量当り下記の成分量または下記量の
    約数倍量を含む請求項1または4記載の投与量単位形状
    組成物。 (i) 特定または夫々の脂肪酸が1mg〜20g、好ましく
    は50mg〜4g、極めて好ましくは200mg〜2g。 (ii) 生物学的に利用可能なセレンが1〜10,000マイク
    ログラム、好ましくは50〜2,000マイクログラム、極め
    て好ましくは200〜1,000マイクログラム。 (iii) 生物学的に利用可能な亜鉛が存在する場合には1
    〜800mg、好ましくは2.5〜800mg、より好ましくは5
    〜80mg。
  7. 【請求項7】 投与される活性物質の1日当りの量が請
    求項6の(i)、(ii)および(iii)の範囲から選択される請
    求項2または3記載の方法。
  8. 【請求項8】 請求項6の(i)および/または(ii)およ
    び/または(iii)に述べたような活性物質の一日当りの
    投与量のために薬剤が製造される請求項5記載の方法。
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