JPH07335965A - 可変波長光源装置 - Google Patents

可変波長光源装置

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JPH07335965A
JPH07335965A JP14718294A JP14718294A JPH07335965A JP H07335965 A JPH07335965 A JP H07335965A JP 14718294 A JP14718294 A JP 14718294A JP 14718294 A JP14718294 A JP 14718294A JP H07335965 A JPH07335965 A JP H07335965A
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JP14718294A
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Hiroaki Odachime
寛明 大立目
Hiroaki Endo
弘明 遠藤
Hiroshi Goto
寛 後藤
Akira Ikeuchi
公 池内
Akihiko Asai
昭彦 浅井
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Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体レーザ(LD)を用いた外部共振型の
可変波長光源装置において、LDの位相調整領域に注入
する電流と回折格子の回転角とを同時に変えることで、
同一の外部共振器縦モードを保持した状態で発振波長を
可変する。 【構成】 位相調整領域6bを備えたLD6のARコー
トされた端面から出射した光は、レンズ2で平行ビーム
となって回折格子3に入射する。回折格子3からは、分
光分散によって選択された特定の波長のみが反射され
て、LD6に戻る。これによって、LD6と回折格子3
との間で外部共振器(実効共振長K)を形成し、外部共
振器縦モードと回折格子3の共振損失とで決まる波長の
レーザ発振を行う。なお、実効共振長Kは位相調整領域
6bに注入される電流で可変される。電流注入手段7は
位相調整領域6bに電流を注入し、また発振波長制御手
段8は電流注入手段7の出力する注入電流と回折格子3
の回転角とを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザを用いた
外部共振型の可変波長光源装置に関し、特にレーザ光の
発振波長を再現性よく高分解能に可変できる可変波長光
源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体レーザを用いた外部共振型
の可変波長光源装置の代表として、外部回折格子により
波長選択を行うものがあった。図8に、その構成を示
す。半導体レーザ(LD)1の無反射コート(ARコー
ト,AR:Anti-Reflection)された端面から出射した光
は、レンズ2で平行ビームとなって、回折格子3へ入射
し、分光分散されて後述するように特定の波長のみがL
D1へ戻る。これによってLD1のARコートされてい
ない端面と回折格子3との間で共振器(外部共振器)を
形成し、共振器長Lで決まる波長のレーザ発振を行う。
出力レーザ光は、LD1のARコートされていない端面
から出射する。
【0003】ここで、上記レーザ発振の原理について詳
述する。回折格子3に入射した光は、その波長によって
回折される角度が異なる。すなわち、図9に示すように
回折格子3の格子定数をd、回折格子3への入射角をθ
とした場合、出射角がβとなる波長λは、 mλ=d( sinθ+ sinβ),(m=0,±1,±2・・・・) ・・・・(1) の関係にある。回折格子3へ入射した光のうち、(1)
式でθ=βとなる波長成分は再びLD1へ戻り、そこで
外部共振器(共振器長L)を形成する。このとき発振す
る波長は、図10で示すように、LD1の利得スペクト
ル(イ)、主に回折格子3の特性できまる共振器損失の
波長特性(ロ)、及び光の位相条件できまる外部共振器
縦モード(ハ)によって決定される。すなわち、(イ)
の利得から(ロ)の損失を引いた値が一番大きくなるよ
うな外部共振器縦モードで発振する。図10の場合に
は、外部共振器縦モードの(ニ),(ホ)が発振縦モー
ドとなる。
【0004】この外部共振器縦モードとは、光が共振器
内を往復したときに定在波ができるための条件であり、
次式で与えられる。 nλ=2L (nは自然数,Lは上述の共振器長) ・・・・(2) また、このときのそれぞれの外部共振器縦モード間隔Δ
λは、 Δλ=λ2 /2L ・・・・(3) である。なお、上述の共振器損失の波長特性(ロ)は、
図8の回折格子3への入射角θを変えることにより、例
えば図10の点線のように変化させることができる。ま
た、外部共振器縦モード(ハ)の波長は、回折格子3を
図8に示す移動方向に移動する(換言すれば共振器長L
を変える)ことにより、変化させることができる。
【0005】以上のことから、図8の従来例において
は、次のようにして、指定波長λS を有するレーザ光を
LD1から出力することができる。 回折格子3の回転軸4を回転させて、回折格子3か
らLD1に入射するレーザ光の波長を指定波長λS に合
わせる。すなわち、入射角θを変えて(1)式を満足さ
せる。 回折格子3の回転軸4を案内溝5に沿って移動させ
て、(2)式が満足するように共振器長Lを調整する。 なお、上記の調整については、図10に示す外部共振
器縦モード間隔Δλで発振させる場合には一度行えばよ
いが、外部共振器縦モード間隔Δλの間を発振させる場
合には波長を変える毎に行う必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図8に示すように構成
された可変波長光源装置においては、次のような問題が
あった。すなわち、上記に述べたような共振器長Lの
調整を行う(換言すれば外部共振器縦モード間隔Δλの
間を発振させる)ためには、回折格子3の回転軸4を案
内溝5に沿って移動させるがことが必要である。このた
めに、電動アクチュエータ(作動器)、ピエゾ素子等が
用いられるが、これらは共振器長Lを機械的に可変する
ものであり、次のような問題があった。
【0007】(a)アクチュエータを用いる場合 ・アクチュエータはバックラッシュ等があるために、発
振波長の再現性が悪くなりやすく。 ・アクチュエータは極微小な長さの設定が難しいため
に、発振波長の分解能が細かく取りにくい。 以下に、発振波長の再現性及び分解能につて、具体的な
数値を示す。共振器長をLからΔLだけ変化させたとき
の波長変化Δλ’は、初期の波長をλとすると、 Δλ’=λ×(ΔL/L) ・・・・(4) となる。
【0008】共振器長Lを30mm、初期の波長λを通信帯
域でよく用いられる1.55μm とし、またアクチュエータ
として、例えば長さ再現性 1μm 、長さ分解能20nmの通
常の性能をもつ精密小型アクチュエータを用いた場合、
発振波長の再現性及び分解能は、(4)式から次のよう
に求められる。発振波長の再現性は、 Δλ’=(1.55 ×10-6) ×{(1×10-6) /(30 ×10-3) }≒50pm ・・・・(5) 発振波長の分解能は、 Δλ’=(1.55 ×10-6) ×{(20 ×10-9) /(30 ×10-3) }≒1pm ・・・・(6) となる。
【0009】(b)ピエゾ素子を用いる場合 ピエゾ素子(電圧を加えることにより伸縮可能)はヒス
テリシスを持つために、発振波長の再現性が悪くなる。
具体的な数値を以下に示す。長さの可変幅に対して10%
のヒステリシスを持つ通常のピエゾ素子を用いた場合、
長さの可変幅を 2μm とすると、長さの再現性は次式の
ようになる。 (2 ×10-6) × 0.1= 0.2μm ・・・・ (7) この結果と(4)式を用いて、L=30mm,λ=1.55μm
における発振波長の再現性を計算すると、次式のように
なる。 Δλ’=(1.55 ×10-6) ×{(0.2×10-6) /(30 ×10-3) }≒10pm ・・・・(8) 上述の(a),(b)における発振波長の再現性及び分
解能の具体的な数値は、後述する本発明に比べて、約10
倍〜50倍悪いものである。本発明の目的は、上記課題を
解決し、簡単な制御法で再現性が良く、分解能も高い、
高性能の可変波長光源装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、位相調整領域を有するLDを用い、こ
の位相調整領域に注入する電流を可変することによって
外部共振器の実効共振長を可変することができる点、ま
た回折格子は回転軸を中心にして回転させるだけであれ
ば、外部共振器の共振器長を一定に保つことができる点
に着目した。したがって、本発明の可変波長光源装置
は、注入される電流によって外部共振器の実効共振長を
変化させる位相調整領域を有するLDと、この位相調整
領域に電流を注入する電流注入手段と、外部共振器の共
振器長を一定に保って、所望の波長で発振させるよう
に、電流注入手段が注入する電流を制御するとともに回
折格子が選択する波長を制御する発振波長制御手段とを
備えた。
【0011】なお、共振器長は、位相調整領域をもたな
いLD(又は、位相調整領域を有するものであっても位
相調整領域へ注入される電流が零であるLD)と回折格
子とで構成される外部共振器の共振器長をいう。したが
って、この共振器長は、図8の共振器長Lで示したよう
に、LDと回折格子間の距離を機械的に変えない限り一
定に保たれるものである。また、実効共振長は、上記共
振器長に、LDの位相調整領域に注入する電流によって
変化する位相調整領域の実効的な光路長を加味したもの
をいう。したがって、実効共振長は、共振器長を一定に
保った(換言すれば、LDと回折格子間の距離を機械的
に変えない)状態において、位相調整領域へ注入される
電流によって電気的に可変されるものである。
【0012】
【作用】従来技術は電動アクチュエータやピエゾ素子等
を使って外部共振器の共振器長を機械的に可変して発振
波長を変えていたが、本発明では、外部共振器の共振器
長を一定(すなわちLDと回折格子間の機械的距離を一
定)に保った状態において、LDの位相調整領域に注入
する電流を可変する(外部共振器の実効共振長を変え
る)とともに、回折格子が選択する波長(回転角)を可
変することによって発振波長を変えるようにした。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。 (第1の実施例)図1は、第1の実施例を示す可変波長
光源装置のブロック図である。なお、従来例と同一の構
成部分には同一の記号を付けてある。LD6は、位相調
整領域を備えた2電極LDであり、図2のように構成さ
れている。図2において、右側の領域は、光増幅機能を
持つ活性領域6aであり、電極6cから電流が注入され
るとレーザ発振を行う。左側の領域は、レーザ発振の波
長を可変する機能を持つ位相調整領域6bであり、電極
6dから電流が注入されると、自由プラズマ効果により
屈折率が変化し、位相調整領域6bの実効的な光路長が
変化する。
【0014】図1において、LD6のARコートされた
端面から出射した光は、レンズ2で平行ビームとなって
回折格子3に入射する。そして、回折格子3からは、分
光分散された光のうち、(1)式でθ=βとなる波長成
分が同じ光路を再び逆に進み、LD6に戻る。これによ
って、LD6のARコートされていない端面と回折格子
3との間で外部共振器(実効共振長K)を形成し、実効
共振長Kで決まる外部共振器縦モードと回折格子3によ
る共振損失とできまる波長でレーザ発振を行う。なお、
電流注入手段7は、LD6の位相調整領域6bへ電流を
注入する。これによって、位相調整領域6bの実効的な
光路長が変化し、それに伴って外部共振器の実効共振長
Kが変化する。発振波長制御手段8は、マイクロプロセ
ッサ等で構成されており、発振させる指定波長λS に基
づいて、電流注入手段7が位相調整領域6bへ注入する
電流を制御(設定)し、また回転駆動信号を回折格子3
へ出力して、平行ビームの回折格子3への入射角θ(選
択する波長)を制御(設定)する。
【0015】ここで、発振波長を可変する場合について
説明する。まず、電流注入手段7から位相調整領域6b
へ注入する電流を、所定の値に固定(実効共振長Kが固
定)し、回折格子3の回転角のみを変えたとすると、上
述の実効共振長Kで決まる外部共振器縦モード間隔で発
振する。例えば、図10に示すように、回折格子3の回
転角を変えて、共振器損失(ロ)を実線から点線に変え
ると、発振波長が外部共振器縦モードの(ニ)から
(ホ)に変わる。次に、電流注入手段7から位相調整領
域6bへ注入する電流を変えた(実効共振長Kが可変す
る)とすると、図3に示すように、実線で示した初期の
外部共振器縦モードが全体的に点線のように変化する。
そして、このとき、上記のように回折格子3の回転角も
一緒に変えてやると、上記外部共振器縦モード間隔の間
も発振させることができる。
【0016】すなわち、位相調整領域6bへ注入する電
流と回折格子3の回転角とを一緒に変えると、図3に示
す発振縦モードの実線から点線のように発振波長が可変
する。なお、この場合、位相調整領域6bへの注入電流
による外部共振器縦モードの波長変化が、少なくとも1
つの外部共振器縦モード間隔以上であれば、外部共振器
縦モード間の波長範囲をすべて発振させることができ
る。言い換えれば、図3に示すように、初期の外部共振
器縦モード(ニ)及び(ホ)間の任意の波長(例えば
(ヘ))を発振させることができる。
【0017】ここで、指定波長λS を発振させる場合を
例に、位相調整領域6bへの注入電流及び回折格子3の
回転角の設定・制御方法を図4の(a)〜(e)を用い
て説明する。 (a)指定波長λS が、例えばキーボード等(図示せ
ず)から設定される。 (b)発振波長制御手段8は指定波長λS の情報を受け
て、(イ)回折格子3の入射角θを計算して、(ロ)こ
の入射角θに対応した回転駆動信号を回折格子3へ出力
するとともに、(ハ)位相調整領域6bへ注入する電流
値を計算して、(ニ)この注入電流値を電流注入手段7
へ出力する。なお、上記電流値は、予め測定してメモリ
(発振波長制御手段8に内蔵)に記憶してある位相調整
領域6bの特性データ(指定波長λS と注入電流値との
関係)に基づいて計算される。 (c)発振波長制御手段8から出力された回転駆動信号
によって、回折格子3が回転して、入射角θが設定され
る。 (d)電流注入手段7は、発振波長制御手段8から出力
された注入電流値に基づいて、位相調整領域6bへ電流
を注入する。 (e)指定波長λS のレーザ光が発振する。
【0018】なお、上記の図4で説明した指定波長λS
を発振させる場合において、入射角θの設定を行う回折
格子3の回転機構の角度設定分解能が、指定波長λS
設定分解能(位相調整領域6bへ注入する電流の設定分
解能)に比べて低い場合は、図5に示すように、共振器
損失が最小となる波長λmin と指定波長λS の間に波長
差ΔλS が生じる場合がある。しかし、この場合でも図
5のように、波長差ΔλS が外部共振器縦モード間隔Δ
λの1/2未満であれば指定波長λS で発振する。すな
わち、指定波長λS に設定された外部共振器縦モードが
発振縦モードとなる。そして、通常の回転機構を用いた
回折格子3であれば、上記波長差ΔλSをΔλ/2以内
に抑えられるような角度設定分解能を有している。
【0019】以下に、具体的数値を用いて、図1の実施
例を更に詳細に説明する。一例として、外部共振器の初
期の実効共振長Kを30mmとし、初期の波長λを1.55μm
とする。このとき外部共振器縦モード間隔Δλは、
(3)式から、 Δλ=λ2 /2L≒40pm ・・・・(9) となる。また、電流注入手段7から注入される電流によ
って、位相調整領域6bの屈折率が 3.5から 0.2%減少
して 3.493になったとする。この場合、位相調整領域6
bの機械的長さを250 μm とすると、位相調整領域6b
の実効光路長は、875 μm から873.25μm へと 1.75 μ
m 減少することになる。したがって、実効共振長Kの変
化は、−1.75μm となり、外部共振器縦モードの波長変
化Δλ’は(4)式から、 Δλ’=(1.55×10-6) ×{(-1.75×10-6)/(30 ×10-3) }≒90.4pm・・・(10) となる。
【0020】したがって、上記(9)式により、外部共
振器縦モード間隔Δλは40pmと計算さているので、前述
したように、回折格子3の入射角θを同時に制御するこ
とにより、外部共振器縦モード間隔Δλの2倍以上の90
pm程度の波長範囲を、同一の外部共振器縦モードを保持
したまま可変発振することができる。なお、図6に、2
電極のLD6の位相調整領域6bに注入するバイアス電
流を変えたときの、位相調整領域6bの屈折率変化の測
定値を示す。図6から、バイアス電流を約 8mA程度にす
ることで、上記の屈折率の変化 0.2%を実現できること
がわかる。
【0021】ところで、可変波長光源装置としては、同
一の外部共振器縦モードを保持した状態での波長可変範
囲が広い方が好ましいが、その可変範囲を広げる方法と
して、次の2つの方法が挙げられる。第1は、位相調整
領域6bの機械的長さを長くする方法である。例えば、
位相調整領域6bの機械的長さを前述の 250μm から2
倍の 500μm にすることにより、前述の実効共振長Kの
変化が−1.75μm から2倍の−3.5 μm になるので、上
記(10)式の2倍の波長可変範囲を得ることができる。た
だし、位相調整領域6bへの注入電流は(10)式のときと
同じであるとする。第2は、外部共振器の実効共振長K
を短くする方法である。例えば、実効共振長Kを前述の
30mmから1/2の15mmにすることにより、上記(10)式の
2倍の波長可変範囲を得ることができる。ただし、位相
調整領域6bへの注入電流は(10)式のときと同じである
とする。
【0022】ここで、発振波長の再現性及び分解能につ
いて以下に述べる。まず、発振波長の再現性について考
える。図6における屈折率変化の測定値は、実験的に1
%以内の再現性が得られているので、前述の(10)式で計
算した波長変化を行う場合の発振波長の再現性は、 90.4pm × 1% < 1pm ・・・・(11) となり、 1pm以内の再現性を得ることができる。この値
は、従来技術で述べた精密小型アクチュエータを用いた
場合の50pm(( 5) 式参照)に比べて50倍以上良く、ま
た、ピエゾ素子を用いた場合の10pm(( 8) 式参照)に
比べて10倍以上良い。
【0023】次に、発振波長の分解能について考える。
例えば、前述の(10)式で計算した波長変化を行う場合、
位相調整領域6bへ注入する電流は前述のように約 8mA
の変化量で実現できる。このとき、図1の電流注入手段
7が 1μA の分解能で位相調整領域6bへ注入するバイ
アス電流を制御した場合の発振波長の分解能は、 90.4pm × (1 μA /8mA)< 0.02pm ・・・・ (12) となり、0.02pm以内の分解能を得ることができる。この
値は、従来技術で述べた精密小型アクチュエータを用い
た場合の 1pm(( 6) 式参照)に比べ、50倍以上良い。
【0024】(第2の実施例)図7は、第2の実施例の
可変波長光源装置を示すブロック図である。図1の第1
の実施例に対して、次の点が異なる。すなわち、2電極
LDであるLD9のARコートされた端面に対向する端
面に高反射コート(HRコート,HR:High-Reflection )
を施して、出力レーザ光を回折格子3の0次光方向(全
反射方向)から取り出すようにしている。したがって、
0次光を出力光として利用しているために、図1の構成
に比べて出力パワーが増大する利点がある。
【0025】(その他の実施例)上記2つの実施例にお
いて、LD6(又はLD9)のARコートされた端面の
反射率が大きい場合に、LD6内に内部縦モード(AR
コートされた端面とARコートされていない端面で構成
される共振器のファブリーペローモード)が生じ、設定
した外部共振器縦モードで発振しないことがある。この
ような場合には次のように対処する。 ・LD6のARコートされる端面に、より良質なARコ
ートを施す。 ・回折格子3として、格子定数d(図9参照)のより小
さいものを用いたり、レンズ2のレンズ径をより大きく
して回折格子3に入射するビーム径をより大きくする等
の方法で、回折格子3の特性できまる共振器損失の波長
特性を急峻にする。すなわち、回折格子3のQを高くす
る。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明の可変波長光源装
置では、注入される電流によって外部共振器の実効共振
長を変化させる位相調整領域を有するLDと、この位相
調整領域に電流を注入する電流注入手段と、外部共振器
の共振器長を一定に保って、所望の波長で発振させるよ
うに、電流注入手段が注入する電流を制御するとともに
回折格子が選択する波長を制御する発振波長制御手段と
を備えたので、発振波長を再現性良くかつ高分解能に可
変できるとともに、操作性も大幅に向上することができ
た。本発明は、非常に良い再現性、高分解能を必要とす
るヘテロダイン方式のコヒーレント光通信システム、波
長多重通信システム等に非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す可変波長光源装
置のブロック図、
【図2】 2電極LDの構成を示す図、
【図3】 位相調整領域への注入電流による外部共振器
縦モードの変化を示す図、
【図4】 位相調整領域への注入電流及び回折格子の回
転角の設定・制御方法を示す図、
【図5】 回折格子の角度設定分解能と位相調整領域へ
の注入電流の設定分解能を説明するための図、
【図6】 位相調整領域の屈折率変化の測定値を示す
図、
【図7】 本発明の第2の実施例を示す可変波長光源装
置のブロック図、
【図8】 従来の可変波長光源装置の構成を示すブロッ
ク図、
【図9】 回折格子の動作を説明するための図、
【図10】外部共振型の可変波長光源装置の発振原理を
説明するための図。
【符号の説明】
1,6,9・・・・半導体レーザ(LD)、2・・・・レンズ、
3・・・・回折格子、4・・・・回転軸、5・・・・案内溝、6a・・
・・活性領域、6b・・・・位相調整領域、6c,6d・・・・電
極、7・・・・電流注入手段、8・・・・発振波長制御手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池内 公 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 (72)発明者 浅井 昭彦 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方のレーザ光出射端面がARコートさ
    れている半導体レーザ(6)と、該半導体レーザのAR
    コートされている端面から出射された光を受け特定の波
    長を選択して該半導体レーザに向けて反射させる回折格
    子(3)とを備え、前記半導体レーザの他方の光出射端
    面と該回折格子とで構成される外部共振器の共振器長に
    基づいた外部共振器縦モードで発振する可変波長光源装
    置において、 前記半導体レーザは位相調整領域(6b)を備え、該位
    相調整領域に電流を注入することによって前記外部共振
    器の実効共振長を変化させる半導体レーザであり、 前記位相調整領域に電流を注入する電流注入手段(7)
    と、 前記外部共振器の共振器長を一定に保って、前記外部共
    振器縦モード間の所望の波長の光を発振させるように、
    前記電流注入手段が注入する電流を制御するとともに前
    記回折格子が選択する波長を制御する発振波長制御手段
    (8)とを含むことを特徴とする可変波長光源装置。
JP14718294A 1994-06-06 1994-06-06 可変波長光源装置 Pending JPH07335965A (ja)

Priority Applications (4)

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