JPH07335617A - プラズマクリーニング方法 - Google Patents

プラズマクリーニング方法

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JPH07335617A
JPH07335617A JP12626394A JP12626394A JPH07335617A JP H07335617 A JPH07335617 A JP H07335617A JP 12626394 A JP12626394 A JP 12626394A JP 12626394 A JP12626394 A JP 12626394A JP H07335617 A JPH07335617 A JP H07335617A
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electrodes
power
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Naoki Suzuki
直樹 鈴木
Tomohiro Okumura
智洋 奥村
Hiroshi Tanabe
浩 田辺
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速でかつダスト発生が少ないプラズマクリ
ーニング方法を提供する。 【構成】 2つの前記電極間1、2の距離8を狭くして
少なくとも一方の電極に1MHz以下の周波数の電力を
印加してエッチングガスのプラズマを発生させてクリー
ニングを行う第1工程と、前記第1工程でプラズマの発
光状態が大きく変化する以前に前記1MHz以下の電力
の供給を停止し、電極に1MHz以上の周波数の電力の
みを印加してエッチングガスのプラズマを発生させるク
リーニングをプラズマの発光状態が大きく変化するまで
行う第2工程と、2つの前記電極間の距離を広くして2
つの前記電極に高周波電力を印加してエッチングガスの
プラズマを発生させてクリーニングを行う第3工程とを
有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマCVD装置の
クリーニング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の製造工程のうち、アル
ミニウムによる配線の形成後の工程においてシリコン窒
化膜やシリコン酸化膜を堆積する方法として、低温で膜
形成が可能なプラズマCVD方法が知られている。半導
体集積回路の製造に用いられるプラズマCVD装置の模
式図を図1に示す。図1において、上部電極1と下部電
極2は電極間距離8を隔てて真空容器3内に平行に配置
される。半導体基板7は下部電極2上に置かれる。上部
電極1の下部電極2側には内径0.4〜1.0mmの穴
が無数に開いたガス導入口4が設けられている。上部電
極1は上部電極用高周波電源5に接続されており、下部
電極2は下部電極用高周波電源6に接続されている。反
応ガスは、ガス導入口4から真空容器3内に導入する。
【0003】9は真空容器3内を所定の圧力に保つため
の真空排気口である。上部電極用高周波電源5の周波数
は13.56MHz、下部電極用高周波電源6の周波数
は450kHzなど、一方の側に1MHz以上の周波数
の電力を、他方の側に200kHz以上1MHz以下の
周波数の電力を印加するのが一般である。コンデンサー
10は上部電極1から供給されて下部電極2に流れる1
MHz以上の高周波電流をアースに流す際に下部電極用
高周波電源6から供給される1MHz以下の高周波電流
が直接アースに流れないようにするためのものであり、
上部電極1から流れてくる1MHz以上の周波数の電流
は流し、下部電極用高周波電源6から供給される1MH
z以下の周波数の電流は流さないように容量を設定す
る。コイル11は下部電極2から供給されて上部電極1
に流れる1MHz以下の周波数の高周波電流をアースに
流す際に上部電極用高周波電源5から供給される1MH
z以上の高周波電流が直接アースに流れないようにする
ためのものであり、下部電極2から流れてくる1MHz
以下の周波数の電流は流し、上部電極用高周波電源5か
ら供給される1MHz以上の電流は流さないようにイン
ダクタンスが調整される。
【0004】プラズマCVD方法によって基板上に絶縁
膜を堆積すると上部電極1、下部電極2および真空容器
3の内壁にも膜が堆積する。この堆積物は反応中あるい
は基板搬送中に剥落し、ダストとなる。さらに上部電極
1に設けられるガス導入口4の穴に堆積物が詰まると堆
積速度の基板内均一性が悪化する。
【0005】このためプラズマCVD方法による膜堆積
工程終了後、基板7を真空容器3の外へ出したのちに、
エッチングガスを真空容器3に導入しプラズマを発生さ
せることにより、上部電極1、下部電極2および真空容
器3の内壁に堆積した膜を取り除くプラズマクリーニン
グ方法が採用されている。このクリーニング方法ではエ
ッチングガスがプラズマ中の熱電子により励起されて反
応性ガスとなったエッチャントを生じ、このエッチャン
トによりエッチングが進行していく。エッチング終了後
にはエッチングによる反応生成物の発光が見られなくな
るため、発光スペクトルがエッチング中と大きく異な
り、発光状態が変化する。
【0006】プラズマクリーニング方法において、電極
間距離8を短くする(例えば上部電極と下部電極2の内
最大径が小さいほうの電極の最大径の1/10以下とな
るようにする。)と、高密度のプラズマが2つの電極
1、2の間に閉じ込められるため、電極1、2に堆積し
た膜をエッチングする速度が著しく増大する。このクリ
ーニングの方法を以下ではナローギャッププラズマクリ
ーニングと呼ぶ。ナローギャッププラズマクリーニング
では、電極1、2に堆積した膜を高速に取り除くことが
できる反面、真空容器3内の電極1、2間以外の空間に
存在するプラズマの密度は低いため真空容器3の内壁に
堆積した膜を除去することが出来ない。
【0007】これに対して、電極間距離を長くした状態
(例えば上部電極1と下部電極2のうち最大径が小さい
方の電極の最大径の1/10以上の状態)でプラズマク
リーニングを行うと電極1、2の間のプラズマの密度が
低くなりプラズマが真空容器3の全体に広がり、真空容
器3の内部に堆積した膜を除去できる反面、電極1、2
間のプラズマ密度が低いので電極1、2の堆積物に対す
るエッチング速度は小さくなり、そのためワイドギャッ
ププラズマクリーニングで電極1、2に堆積した膜まで
除去しようとすると長時間のクリーニングが必要にな
る。
【0008】ナローギャッププラズマクリーニングとワ
イドギャッププラズマクリーニングの両クリーニング方
法の上記の特徴から、真空容器3内を高速にかつ完全に
クリーニングするために前記両クリーニング方法の併用
がなされる。
【0009】先ずワイドギャッププラズマクリーニング
を行った後にナローギャッププラズマクリーニングに切
り替える場合、どの時点でナローギャッププラズマクリ
ーニングに切り替えるかの判定が難しい。上述の通り、
エッチングする物質が無くなったときに、エッチングガ
スのプラズマの発光状態が変化するが、このプラズマの
発光状態の変化が起こる前にワイドギャッププラズマク
リーニングからナローギャッププラズマクリーニングに
切り替えた場合には真空容器3の内壁などの電極以外の
部分に堆積した膜が完全に除去されていない可能性があ
り、その後においてもこれが除去されないという問題点
がある。逆にプラズマの発光状態が変化するまでワイド
ギャッププラズマクリーニングを行ってしまうと、クリ
ーニングに長時間を要するという問題があり、本来、ナ
ローギャッププラズマクリーニングを行う必要がない。
【0010】このため、両クリーニング方法を併用する
場合には、必要最小限のクリーニング時間で完全にクリ
ーニングを行おうとすれば、先にナローギャッププラズ
マクリーニングを行って、プラズマの発光状態が変化し
た後、すなわち、ナローギャッププラズマクリーニング
で除去すべき電極の堆積物が全て除去された後に、ワイ
ドギャッププラズマクリーニングを行うことになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ワイドギャッププラズ
マクリーニングのみで完全なクリーニングを行う場合に
は、前記のナローギャッププラズマクリーニングを行っ
た後にワイドギャッププラズマクリーニングを行う2段
階のクリーニング方法に比べて約2倍のクリーニング時
間を要するという問題点がある。
【0012】また、ナローギャッププラズマクリーニン
グを行い、プラズマの発光状態が変化した後にワイドギ
ャッププラズマクリーニングを行う2段階のクリーニン
グ方法を用いるとクリーニング時間は短縮されるが、ダ
ストと呼ばれる粒径が0.3μm程度の粒が真空容器内
に多く発生し、プラズマCVD方法によって堆積する膜
中にこのダストが取り込まれるという問題点がある。
【0013】本発明は従来方法における上記の問題点を
解決し、ナローギャッププラズマクリーニングとワイド
ギャッププラズマクリーニングとを併用し、電力の印加
状態を途中で変更することで、高速でかつダスト発生が
少ないプラズマクリーニング方法を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、真空容器内に2つの電極を有し、高周波に
よりプラズマを発生させるプラズマCVD装置において
膜堆積工程終了後にエッチングガスのプラズマを利用し
て前記電極および前記真空容器内壁のクリーニングを行
う際、2つの前記電極間の距離を狭くして少なくとも一
方の電極に1MHz以下の周波数の電力を印加してエッ
チングガスのプラズマを発生させてクリーニングを行う
第1工程と、前記第1工程でプラズマの発光状態が大き
く変化する以前に電極に1MHz以上の周波数の電力の
みを印加してエッチングガスのプラズマを発生させるク
リーニングをプラズマの発光状態が大きく変化するまで
行う第2工程と、2つの前記電極間の距離を広くして2
つの前記電極に高周波電力を印加してエッチングガスの
プラズマを発生させてクリーニングを行う第3工程とを
有することを特徴とする。
【0015】また、2つの電極間の距離が前記2つの電
極のうち最大径が小さい電極の最大系の1/10以下に
する事により第1工程および第2工程を行い、前記の2
つの電極間の距離が前記2つの電極のうち最大径が小さ
い電極の最大径の1/10以上にすることにより第3工
程を行うと好適である。
【0016】また、第1工程として、第1の電極に1M
Hz以上の電力と第2の電極に1MHz以下の電力を供
給してクリーニングを行い、第2工程として、第2の電
極の電力の印加を停止し、第1の電極のみに電力を印加
させてクリーニングを行い、第3工程として第1の電極
に1MHz以上の電力と第2の電極に1MHz以下の電
力を供給してクリーニングを行うと好適である。
【0017】
【作用】先に述べたように、ナローギャッププラズマク
リーニングを用い、プラズマの発光状態が変化した後に
ワイドギャッププラズマクリーニングを行う2段階クリ
ーニング方法を用いると、ダストが多く発生し、プラズ
マCVD方法によって堆積する膜中にこのダストが取り
込まれることが分かっていたが、ダスト発生の原因は明
らかではなかった。本発明者らは図1のプラズマCVD
装置を用いて基板上に膜を堆積した後にナローギャップ
プラズマクリーニングを行い、ダスト発生の様子を観察
する実験を行うことで、ダスト発生の過程を解明した。
その結果、ナローギャッププラズマクリーニングを行っ
ているとき、プラズマの発光状態が大きく変化する直前
から多くのダストが真空容器に発生しはじめるという現
象が観測された。尚、ワイドギャッププラズマクリーニ
ングのみによるクリーニングでは、ダスト発生の現象は
ほとんど観測されなかった。
【0018】このダスト発生の機構は以下のように考え
られる。
【0019】ナローギャッププラズマクリーニングにお
いて、電極が接近しているため、印加されている高周波
電力による電場は電極に挟まれた空間では強いが、電極
の縁部では弱くなり、それ以外の空間ではさらに弱くな
る。したがって、エッチングガスのプラズマは電極に挟
まれた空間に集まっており、周辺部分のプラズマ密度は
希薄で、しかも、プラズマの粒子の運動エネルギーも弱
い。電極にエッチングすべき堆積物が多い場合、エッチ
ャントのほとんどはプラズマ密度の高い領域に接する電
極面のエッチングに消費されるため、周辺部分に拡散し
ているプラズマに占めるエッチャントの量は少ない。し
たがって、周辺部分ののエッチングはほとんど行われな
い。しかし、プラズマ密度の高い領域に接する電極面に
エッチングすべき堆積物がなくなった場合、エッチャン
トが電極のエッチングに消費されなくなるため、電極の
縁部に拡散するプラズマに占める未反応のエッチングガ
スのプラズマの量が増加する。したがって、電極の縁部
のエッチングが進行する。
【0020】しかし、このエッチャントによる電極の縁
部のエッチングは、プラズマ密度も低く、プラズマ粒子
の運動エネルギーも低いので、膜質の弱い部分を選択的
にエッチングしていく。膜質の強い部分もプラズマによ
り衝撃が与えられ、固着力が低下する。このため、膜質
の弱い部分に囲まれた膜質の強い部分が剥落し、ダスト
になることが分かった。また、ダストの大部分はエッチ
ャントの拡散量の多い電極の縁部からのものであること
も分かった。
【0021】これに対し、ワイドギャッププラズマクリ
ーニングではプラズマが真空容器内全体に広がり、ナロ
ーギャッププラズマクリーニングに比較してプラズマの
密度やプラズマ粒子の運動エネルギーも低いが、ナロー
ギャッププラズマクリーニングを行う際の電極の縁部に
拡散するプラズマの密度やプラズマ粒子の運動エネルギ
ーよりも高い。したがって、ワイドギャッププラズマク
リーニングでは上記のような選択的エッチングは行われ
ず、ダストも発生しない。
【0022】また、プラズマ中の粒子が大きな振幅で振
動していると粒子は拡散しにくいことが実験で確かめら
れている。1MHz以下の十分な強さの高周波電力が与
えられると、電子もイオンも十分な振幅で振動する。し
かし、1MHz以上の高周波電力のみが印加されると電
子は質量が軽いのでこの電力に追随して振動するので十
分な振幅が得られるが、イオンは質量が重いのでこの電
力に追随して振動しても振幅は微小である。したって、
1MHz以上の高周波電力のみ印加されると、電子は電
極間から拡散することがないが、イオンは振幅が小さい
ので電極間から拡散する。
【0023】上記の知見に基づいて、本発明の作用を以
下に述べる。
【0024】本発明の第1工程において、電極間の距離
を狭くしていると強い電場は電極間に限られ、それ以外
の空間では電界が微弱になるので、プラズマはこの狭い
領域で発生する。1MHz以下の高周波電力を印加する
と、電子もイオンも十分な振幅が得られているので、電
場の強い領域からの拡散が抑制される。1MHz以上の
電力と1MHz以下の電力が同時に印加されていても、
イオンは1MHz以下の電力により十分な振幅が得られ
ているので拡散しにくい。
【0025】さらに、第2工程において、1MHz以上
の周波数の電力のみを印加すると、イオンに関しては十
分な振幅が得られないので電場の弱い領域にも拡散しよ
とする。しかし、電子はほとんど拡散せず、イオンのみ
拡散すると電荷分布が不均一になり、クーロン力により
引き戻されるのでイオンの拡散は電子が閉じ込められて
いる周辺に限られる。エッチングを行うエッチャントは
エッチングガスがプラズマ化することでイオンになった
ものであるから、1MHz以上の周波数の電力のみを印
加した場合、電極の縁部にも広がりエッチングを行う。
この時のエッチングガスのプラズマ密度およびプラズマ
の粒子の運動エネルギーは十分に高いので膜質の弱い箇
所の選択的エッチングは行われず、エッチングは膜質の
強いところも均一にエッチングされるので、剥落による
ダストの発生は生じない。プラズマの発光状態が変化す
る前に、すなわち、剥落によるダストの発生が起こる前
に1MHz以上の高周波電力のみを印加することで、最
大のダスト発生源である電極縁部をダストの発生を伴わ
ずにクリーニングを行うことができる。
【0026】また、第3工程において、電極間を広げて
高周波電力を印加すると、電場が電極の縁部で広がるの
で、プラズマが真空容器内で広範囲に広がりワイドギャ
ップクリーニングが真空容器内の広い範囲に渡って行わ
れる。この真空容器内に広がったプラズマに関してはナ
ローギャッププラズマクリーニングの場合に比べて密度
が希薄であるが前記の選択的エッチングを行うまで希薄
ではなく、ダストを発生しないエッチングが行われる。
したがって、ダストの発生を伴わず真空容器の内壁や電
極のエッチングを行うことができる。
【0027】したがって、本発明の方法ではクリーニン
グすると、ナローギャッププラズマクリーニングの特徴
である電極の高速なクリーニングとワイドギャッププラ
ズマクリーニングの特徴である真空容器内の広範囲なク
リーニングを両立させていて、なおかつ、ナローギャッ
ププラズマクリーニングの最終段階におけるダスト発生
という問題点を解決しうる特徴を備えている。したがっ
て、真空容器内を高速で完全にクリーニングすることが
できる。
【0028】
【実施例】以下、半導体集積回路の製造工程における、
保護膜用シリコン窒化膜堆積に利用される、プラズマC
VD方法による膜堆積工程終了後のクリーニング工程を
例にとって説明する。なお、実験に用いた装置は、6イ
ンチ半導体基板用プラズマCVD装置である。装置構成
は従来例と同じであるので省略する。
【0029】このように構成されたプラズマCVD装置
について、シリコン窒化膜の形成および装置のクリーニ
ングについて説明する。基板7を図1のように下部電極
2上に置いた状態で、シラン120SCCM、窒素30
00SCCM、アンモニア150SCCMをガス導入口
4から真空容器3内に導入しつつ真空排気口9から排気
を行い、真空容器3内の圧力を4Torrに保ちなが
ら、上部電極1に300W、下部電極2に100Wの高
周波電力を投入すると真空容器3内にプラズマが発生
し、基板7上にシリコン窒化膜を堆積することができ
る。
【0030】また、上記のように構成されたプラズマC
VD装置において、上記の様にして基板7上にシリコン
窒化膜を堆積した後のプラズマクリーニング方法を以下
に説明する。
【0031】第1工程として次のようなクリーニングを
行った。上記のように薄膜を基板に堆積したあと、基板
7が下部電極2上に無い状態で電極間距離8を13m
m、すなわち、最大径が小さい方の上部電極の最大径1
60mmの1/10以下にして、6フッ化硫黄200S
CCMおよび酸素50SCCMをガス導入口4から真空
容器3内に導入しつつ排気を行い、真空容器3内の圧力
を800mTorrに保ちながら、上部電極1に13.
56MHzの高周波電力500Wおよび下部電極2に4
50kHzの高周波電力200Wを印加すると真空容器
3内にプラズマが発生し、ナローギャッププラズマクリ
ーニングを行うことができる。
【0032】続いて第2工程として、次のようなクリー
ニングを行った。第1工程開始後2分30秒後、すなわ
ち、後述の比較例で確かめられている第1工程開始後2
分50秒後におけるプラズマの発光状態が大きく変化す
る以前に下部電極2の高周波電力の印加を停止する。こ
の時点で電極に印加されている電力は上部電極1に印加
される13.56MHzのみ、すなわち、1MHz以下
の電力のみとなる。するとイオンが拡散し、プラズマの
発光領域が電極縁部にも広がり、電極縁部に堆積した膜
のエッチングが行われていることが確認された。しか
し、プラズマの発光領域が真空容器3の内壁にまで及ん
でいないので真空容器の内壁のクリーニングは行われて
いない。また、発光状態はクリーニング開始後2分55
秒でプラズマの発光状態が大きく変化し、フッ素原子の
スペクトルがピークに達した。この時点では、本来ナロ
ーギャッププラズマクリーニングで行う電極面のクリー
ニングのほか電極縁部のクリーニングも完了している。
下部電極2の高周波電力の印加を停止した後はエッチャ
ントが電極縁部に拡散するため電極間のプラズマ密度が
若干希薄になり、また、電極縁部のクリーニングも行わ
れるため、電極のクリーニング時間も若干長くなる。
【0033】その後、第3工程のクリーニングとして、
第1工程開始後2分55秒、すなわち、電極間のプラズ
マの発光状態が大きく変化した時点で上部電極1に印加
されている高周波電力の印加も停止し、ナローギャップ
プラズマクリーニングを終了させる。その後、前記と同
様に、電極間の距離を28mm、すなわち、最大径が小
さい方の上部電極の最大径160mmの1/10以上に
して変更し、真空容器内の圧力を200mTorrにし
てから再び放電を開始して、ワイドギャッププラズマク
リーニングを行い、真空容器内のプラズマの発光状態が
大きく変化するまで続けた。この段階のクリーニングは
電場の強い領域が電極の周辺にまで及ぶので、プラズマ
の発光領域も真空容器壁面にも達し、真空容器壁面な
ど、電極周辺部にとどまらず、かなりの広範囲に渡って
クリーニングが行われる。このクリーニングにおいてプ
ラズマの発光状態が変化し、クリーニングが完了すると
真空容器内の堆積膜はほぼ完全に除去されている。
【0034】このクリーニング終了後、前記と同様に、
シリコン窒化膜を基板上にプラズマCVD方法により堆
積したところ、シリコン窒化膜中に取り込まれているダ
ストの数は20個以下であり、後述する比較例の実験と
比べ、ダストの数が大幅に減少した。ここで確認された
ダストの数はワイドギャッププラズマクリーニングのみ
でクリーニングした際にも発生するダストの数とほぼ同
等であり、前記の堆積物の剥落によるダストではないと
考えられる。
【0035】クリーニング開始から終了まで要した総時
間も、ナローギャッププラズマクリーニングにおいて下
部電極の電力の印加を停止しなかった下記の比較例の場
合にくらべて、クリーニング開始後2分30秒で下部電
極の電力の印加を停止した場合は約5秒長くなっただけ
であった。すなわち、高速でかつダストの発生が少ない
プラズマクリーニングを行うことが出来た。
【0036】本発明の上記の実施例と比較するため、従
来のプラズマクリーニング方法により、下記の様な比較
実験を行った。
【0037】比較例においても、従来例と同様に基板7
上に1μmのシリコン窒化膜を堆積する操作を5回連続
して行った後、クリーニングを行った。まず、ナローギ
ャッププラズマクリーニングを本実施例の第1工程と同
様の方法で行い、開始後2分50秒で電極間のプラズマ
の発光状態が変化し、放電の色が青白から赤へ変化する
現象が確認された。ここで放電を一旦停止し、本実施例
の第3工程と同様に電極間距離を28mmに変更し、真
空容器内の圧力を200mTorrにしてから再び放電
を開始して、ワイドギャッププラズマクリーニングを行
い、プラズマの発光状態が大きく変化するまで続けた。
このクリーニング後にシリコン窒化膜を基板上にプラズ
マCVD方法によりシリコン窒化膜を堆積したところ、
堆積したシリコン窒化膜中に200個以上のダストが取
り込まれていることが分かった。
【0038】なお、発光状態と発光スペクトルの関係を
調べるため、本実験において分光分析を行いフッ素原子
(波長704nm)に対して行うと、プラズマの発光状
態が大きく変化する直前からフッ素原子のスペクトルが
徐々に増加し、発光状態が大きく変化した時点でフッ素
原子の発光スペクトルがピークに達した。すなわち、発
光状態が大きく変化した時点では電極のエッチングは既
に終了していることがわかる。
【0039】なお、上記実施例では半導体集積回路の製
造に利用されるプラズマCVD方法による膜堆積工程終
了後のプラズマクリーニング工程について説明したが、
本発明は、液晶基板の製造に用いられるプラズマCVD
装置など、他のプラズマCVD装置におけるクリーニン
グ方法にも適用可能である。
【0040】また、上記実施例では、保護膜用シリコン
窒化膜堆積に利用されるプラズマCVD方法による膜堆
積工程終了後のクリーニング工程を例にとって説明した
が、他の膜、例えばシリコン酸化膜等の堆積に利用され
るプラズマCVD方法による膜堆積工程終了後のクリー
ニング工程にも適用可能である。
【0041】また、上記実施例では、エッチングガスと
して6フッ化硫黄および酸素を用いた例について説明し
たが、エッチングガスは他のガスでもよい。例えば、シ
リコン窒化膜用であれば、6フッ化2炭素、3フッ化窒
素などさまざまなガスを利用することができる。
【0042】また、上記実施例ではナローギャッププラ
ズマクリーニングにおける電極間距離が13mm、ワイ
ドギャッププラズマクリーニングにおける電極間距離が
28mmである場合について説明したが、両者の区別を
する一応の目安として、電極間の距離が2つの電極のう
ち最大径が小さい方の電極の最大径の1/10以下であ
れば、電極間に発生するプラズマの密度が十分に高く、
電極のエッチングが高速に行われるのでナローギャップ
プラズマクリーニングと見なし、同様に電極間の距離が
2つの電極のうち最大径が小さい方の電極の最大径の1
/10以上であればプラズマは真空容器内に拡散するの
でワイドギャッププラズマクリーニングと見なすことが
できる。
【0043】また、上記実施例では上部電極1に13.
56MHz、下部電極2に450kHzとしたが、下部
電極2への450kHzの高周波電力はプラズマ中のイ
オンが高周波の振動に追随して振動できて電極間に閉じ
込められるような1MHz以下の範囲内でよい。逆に上
部電極1はイオンが追随して振動できないような1MH
z以上であればよい。また、周波数の下限は、成膜のス
トレスコントロール性を考えると200kHz以上が望
ましい。この臨界値である1MHzは本発明者らが実験
で見いだした値である。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、高速でかつダストの発
生の少ないプラズマクリーニング方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマCVD装置の一例を示す概略図。
【符号の説明】
1 上部電極 2 下部電極 3 真空容器 4 ガス導入口 5 上部電極用高周波電源 6 下部電極用高周波電源 7 基板 8 電極間距離 9 真空排気口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内に2つの電極を有し、高周
    波によりプラズマを発生させるプラズマCVD装置にお
    いて、 膜堆積工程終了後にエッチングガスのプラズマを利用し
    て前記電極および前記真空容器内壁のクリーニングを行
    う際、 2つの前記電極間の距離を狭くして少なくとも一方の電
    極に1MHz以下の周波数の電力を印加してエッチング
    ガスのプラズマを発生させてクリーニングを行う第1工
    程と、 前記第1工程でプラズマの発光状態が大きく変化する以
    前に電極に1MHz以上の周波数の電力のみを印加して
    エッチングガスのプラズマを発生させるクリーニングを
    プラズマの発光状態が大きく変化するまで行う第2工程
    と、 2つの前記電極間の距離を広くして2つの前記電極に高
    周波電力を印加してエッチングガスのプラズマを発生さ
    せてクリーニングを行う第3工程とを有することを特徴
    とするプラズマクリーニング方法。
  2. 【請求項2】 2つの電極間の距離が前記2つの電極の
    うち最大径が小さい電極の最大径の1/10以下にする
    事により第1工程および第2工程を行い、 前記の2つの電極間の距離が前記2つの電極のうち最大
    径が小さい電極の最大径の1/10以上にすることによ
    り第3工程を行うことを特徴とした請求項1記載のプラ
    ズマクリーニング方法。
  3. 【請求項3】 第1工程として、第1の電極に1MHz
    以上の電力と第2の電極に1MHz以下の電力を供給し
    てクリーニングを行い、 第2工程として、第2の電極の電力の印加を停止し、第
    1の電極のみに電力を印加させてクリーニングを行い、 第3工程として第1の電極に1MHz以上の電力と第2
    の電極に1MHz以下の電力を供給してクリーニングを
    行うことを特徴とした請求項1または2記載のプラズマ
    クリーニング方法。
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