JPH0733557U - 回転砥石 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転砥石を取付部の形状を異にする数種の回
転装置に簡単に取付け可能とすると共に、精度のよい研
削を廉価に行う。 【構成】 円盤状の表面側に砥石６ａを形成したディス
ク６の中心部に取付孔７を開設すると共に、該取付孔７
の裏側に径の異なる座ぐり７ａ，７ｂを適数段に形成し
た回転砥石１となし、該回転砥石１を数種の回転装置４
の回転軸３ａに形成した径の異なる取付部８に取り付け
るに、前記取付孔７又は座ぐり７ａ，７ｂを上記取付部
８に嵌装すると共に、最大径の座ぐり７ａより大きな径
とした押板９ａで締着して取り付けるように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ディスクの取付部の形状を異にする数種の回転装置本体に取付け可 能とした回転砥石に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、円盤状のディスクの表面側に砥石部を備えその中心に形成した取付孔に より、回転装置の回転軸に取り付けて刃物等の研削（研摩を含む）を行う回転砥 石は、図４に示すように薄鉄板（２〜３ミリ）の外周をプレスで縁曲げしたディ スク６の表面側に偏平リング状の砥石６ａを貼着すると共に、中心部にやや大径 の取付孔７ａを穿設し、該取付孔７ａを回転装置４本体のモータ軸３ａに固着し た取付部材２の取付部８に嵌装させ、押板９ａを形成した取付ネジ９でディスク ６を締着して取り付ける簡易型の回転砥石１が知られている。

【０００３】 この簡易型の回転砥石１は主として家庭用の包丁或いは日曜大工用の刃物等を 簡易に研削使用するために回転装置４も安価型の仕様にされている。 一方ディスクをアルミ材等の軽量金属で充分な剛性のある厚さとなし、その表 面に仕上げ研削用の精緻な砥粒で砥石を形成した回転砥石は、木工及び鉄工用の 刃物等を精度よく研削できる超仕上げ用に適用され、所謂高級型の研削装置の砥 石として構成され、その取付孔は前記簡易型の回転砥石とは径の異なる小径なも のが市販されていて、この回転砥石を装着する回転装置のモータは大出力仕様と されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

然し、上記従来の簡易型の回転砥石１はその回転装置４本体を含めて価格が安 い反面精度のよい研削を行い難い欠点がある。即ち砥石の組成が劣ることから被 研削物の表面を荒くしたり砥石の摩損が激しいこと、及び板金部材で構成される ディスク６は撓みや歪みが起こり易く回転振れを生じたり、ディスク６と砥石６ ａとの固定が甘くなり剥離し易いために危険を伴う等の問題がある。

【０００５】 一方後者の回転砥石は仕上げ精度並びに取り扱い性に優れる半面、本体価格が 高価であり一般的な使用には不向きとなる。さらにこの回転砥石の取付孔は小径 に形成されているので、大径な取付部を有する簡易型のモータ軸への装着使用が 不能であることから、前記高級型の回転装置用に特化されて有効に利用されない という問題がある。 そこで本考案は上記従来の問題点を解消して、小径な取付孔を有する仕上げ用 の回転砥石を簡易型の回転装置にも簡単に装着可能に構成することにより、精度 のよい研削を廉価に行うことができて汎用性のある回転砥石を提供しようとする ものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案による回転砥石は、第１に表面に円形の砥石６ ａを付設した円盤状のディスク６の中心に取付孔７を穿設し、モータ３の回転軸 ３ａと一体回転する取付部８に上記取付孔７を嵌装し、砥石６ａの表面側より取 付ネジ９で着脱自在に回転砥石１を取り付ける構造において、上記ディスク６の 背面側に取付孔７と同心で且つ複数種の径の異なる取付部８の径に対応して嵌合 する径の異なる複数段の座ぐり７ａ，７ｂ・・・を形成したことを特徴としてい る。 また本考案の第２の特徴は上記回転砥石において、取付ネジ９によってディス ク６の表面を押圧固定する押板９ａを設け、該押板９ａの押接面の外径を回転砥 石取付時に使用する座ぐり７ａ，７ｂ・・・の径に対応した径とした点である。 さらに複数の座ぐり７ａ，７ｂの最大径の座ぐりの径に対応させたたことを第 ３の特徴としている。

【０００７】

【作用】

本考案は上記のように構成したので、回転砥石１はその取付孔７を取付部８に 嵌合させて位置決めすると共に、ディスク６を座ぐり７ａ，７ｂより大径な押板 ９ａで的確かつ強固に固定された状態で回転され、砥石６ａ面に押接される刃物 等の被研削物を精度よく簡単かつ良好に研削することができる。 このとき押板９ａは取付孔７の裏側に形成される複数の座ぐり７ａ，７ｂ・・ ・に対応した径とし、又は最大径の座ぐり７ａよりも径を大きくしてあることに より、ディスク６を確実に押圧固定でき、被研削物を研削する際に上方からの押 圧力に対し良好な研削作業を安全に遂行できる。 また取付部８の径が異なる他の回転装置に対しても、上記座ぐり７ａ，７ｂに より各取付部８に適切に軸合できて、押板９ａで締着することにより、前記回転 砥石１を他の数種の回転装置に簡単に装着し便利に使用することができる。

【０００８】

【実施例】

本考案の実施例を図面に基づき説明する。図１，図２においてＡは本考案実施 例に係わる回転砥石１と該回転砥石１の取付部材２を回転軸３ａに取着するモー タ３を内装した回転装置（本体）４からなる研削装置である。 上記回転砥石１はアルミ材等の軽量金属からなる厚肉円盤状の央部で平坦な締 着面５ａを形成する凹部５を有したディスク６の表面に、仕上げ研削に適する良 質な砥粒で偏平なリング状に形成された砥石６ａを貼着した片面研削用の研削砥 石としている。また５ｂはディスク６の裏面に偏平状に突出形成された取付面で ある。

【０００９】 ７は上記ディスク６の央部に上下方向に貫通して開設した取付孔であり、その 下側（裏側）には該取付孔７と同心で順次径を大きくした取付け用の座ぐり７ａ ，７ｂを適数段に穿設している。 この実施例において取付部材２は、その下部をモータ軸３ａに挿入して取付ネ ジ３ｂで固着されると共に、上部にはディスク６の取付面５ｂを支受する受座８ ａと、該受座８ａの央部に前記取付孔７に嵌合する円柱状の取付部８をネジ穴２ ａを設けて突設形成している。９は取付ネジであり前記座ぐり７ａ，７ｂの外径 より大きな径とした押板９ａを介して回転砥石１を取付部材２に的確に締着して 取り付けるようにしている。そして上記取付ネジ９は砥石６ａの表面（砥面）よ り突出しない高さで締着される寸法となっている。１０はモータ３の正逆回転並 びに停止操作用のスイツチである。

【００１０】 以上の構成により、回転砥石１はその取付孔７を取付部８に嵌合させて位置決 めすると共に、ディスク６が受座８ａと座ぐり７ａより大径な押板９ａとの間で 取付ネジ９により的確かつ強固に固定された状態で、モータ３によって回転され る砥石６ａ面に刃物等の被研削物を押接して簡単かつ良好に研削する。 このとき押板９ａは取付孔７の裏側に形成される最大径の座ぐり７ａよりも径 を大きくしてあることにより、ディスク６を取付部材２の受座８ａに確実に押圧 固定し、また厚肉で凹入部５ａが形成されるディスク６は被研削物を研削する際 の上方からの押圧力に対し、撓みや歪みを生ずることがないので良好な研削作業 を安全に遂行できる。 なおこの回転砥石１は反転させた状態で取付部材２に装着することもでき、こ の場合にはディスク６の反転面に砥粒剤を供給しながら中研ぎ用の研削作業を具 合よく行うことができるものである。

【００１１】 次に図３に示す研削装置Ａは、簡易型の研削装置として一般に市販されている 図４のものと同様なものであり、この研削装置Ａの取付部材２はその取付部８が 既述第１実施例のものより大径に形成されている。従って本考案実施例の回転砥 石１を上記取付部８に取着するにあたり、大径な座ぐり７ａ部を取付部８に嵌合 させて位置決めをした後、該座ぐり７ａより大径な押板９ａに形成した取付ネジ ９で締着固定する。この場合も取付ネジ９の高さは砥面より突出しない高さとな っている。 また更に他の研削装置（不図示）の取付部材２の取付部８の径が上記第２実施 例の回転装置４の取付部８より小さい場合には、既述座ぐり７ｂを以て取付部８ に軸合し押板９ａで締着して取り付けることにより、回転砥石１を他の数種の研 削装置にも簡単に装着して便利に使用することが可能となるものである。

【００１２】

【考案の効果】 本考案は以上説明したように構成されているので、以下に記載するような効果 を奏する。 回転砥石のディスクに開設した取付孔の裏側に、数種の回転装置における取付 部材に径を異ならせて形成される取付部の径に合わせ、該取付部に軸合係止可能 な座ぐりを適数穿設すると共に、該座ぐりより大径部な押板で上記の取付部に締 着固定することにより、研削並びに仕上げ精度のよい回転砥石を簡易型の回転装 置に、汎用性を有して強固に取り付けて簡単に使用することができるので、精度 のよい研削作業を安全に行い取り扱い性も向上することができると共に、廉価な 研削作業を可能とする研削装置を広く提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す斜視図。

【図２】第１実施例の断面図。

【図３】第２実施例の使用状態を示す断面図。

【図４】従来例を示す断面図。

【符号の説明】

１ 回転砥石 ２ 取付部 ３ モータ ３ａ モータ軸 ４ 回転装置 ５ 凹入部 ６ ディスク ６ａ 砥石 ７ 取付孔 ７ａ，７ｂ 座ぐり ８ 取付部 ８ａ 受座 Ａ 研削装置

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面に円形の砥石（６ａ）を付設した円
   盤状のディスク（６）の中心に取付孔（７）を穿設し、
   モータ（３）の回転軸（３ａ）と一体回転する取付部
   （８）に上記取付孔（７）を嵌装し、砥石（６ａ）の表
   面側より取付ネジ（９）で着脱自在に回転砥石（１）を
   取り付ける構造において、上記ディスク（６）の背面側
   に取付孔（７）と同心で且つ複数種の径の異なる取付部
   （８）の径に対応して嵌合する径の異なる複数段の座ぐ
   り（７ａ），（７ｂ）・・・を形成してなる回転砥石。
2. 【請求項２】 取付ネジ（９）によってディスク（６）
   の表面を押圧固定する押板（９ａ）を設け、該押板（９
   ａ）の押接面の外径を回転砥石取付時に使用する座ぐり
   （７ａ），（７ｂ）・・・の径に対応した径とした請求
   項１に記載の回転砥石。
3. 【請求項３】 取付ネジ（９）によってディスク（６）
   の表面を押圧固定する押板（９ａ）を設け、該押板（９
   ａ）の押接面の外径を複数の座ぐり（７ａ），（７ｂ）
   の最大径の座ぐりの径に対応させた請求項１仁記載の回
   転砥石。