JPH0733543Y2 - 床配線用コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は床配線用コネクタ、より詳細に述べると、オ
フィスビルなどの配線において、床下に配設したダクト
内の丸ケーブルを床上のカーペットの下に配設するフラ
ットケーブルと電気的に接続する床配線用コネクタに関
する。

［従来の技術］ 従来、ビル等の床下に配設したダクト内に通す丸ケーブ
ルを室内の電子機器などに接続するために、床面上のカ
ーペットの下に配設するフラットケーブルと接続するた
めには、床下に配したダクトに丸ケーブルを立上らせる
ためのインサートスタッドを取りつける一方、床面にコ
ネクタを固定するために、該当部分のカーペットをコネ
クタのベースに合わせて切りとり、このベースを床面に
ねじ止めするか、あるいは両面接着テープを用いて取り
つけていた。

こうした手段によって、コネクタベースをコンクリート
の床面に固定する場合には、その固定する力が不十分で
あったり、あるいは床面にねじ止めする作業が面倒であ
るなどの不利益があった。

さらに、従来、一般のこの種のコネクタにおいては、ダ
クトから立上らせることのできる丸ケーブルは一方向の
フラットケーブルにしか接続することができないため
に、必要に応じて床面に多くのコネクタを配設するため
に、その作業も煩雑で、不都合な面も少くなかった。

［考案の目的］ 以上の解決を求められていた多くの問題点を考慮して、
この考案の目的はコネクタのベースを床下のダクトに極
めて簡単に取りつけて固定することのできる床配線用コ
ネクタを提供することにある。

この考案の目的はまた、ダクト内の丸ケーブルを複数の
フラットケーブルに接続することのできる床配線用コネ
クタを提供することにある。

［考案の構成］ 以上の目的を達成するために、この考案を図面について
具体的に説明する。まず、第１図に示すように、この考
案の床配線用コネクタ10は平坦なコネクタベース12とカ
バープレート14とを具備している。

床Ｆの下方に配管したダクトＤ内には丸ケーブルＲが通
してあり、このケーブルＲを床Ｆ上の所望の位置におい
てコネクタ10を介してフラットケーブル16に接続するた
めに、その所望位置において床Ｆに開口をあけて、該当
位置のダクトＤに丸ケーブルＲ取り立し用のインサート
スタッド18をねじ止めする。

コネクタベース12は床Ｆ上のカーペットＣの所望の部位
に、ベース12の輪郭に該当する部分を切りとって配設し
て、ベース12をインサートスタッド18に固定する。その
ために、ベース12には開口20が形成してあって、この開
口20にフランジ付きの管状アダプタ22を装入して、アダ
プタ22をインサートスタッド18にねじ止めして固着す
る。また必要に応じては、インサートスタッド18をアダ
プタ22と共同する一体構造のものとすることもできる。

第２図に示すように、コネクタベース12には、開口20に
嵌装したアダプタ22から引き出した丸ケーブルＲの導体
24はベース12に組み込んだＵ字形のコンタクトの一方の
腕28に圧接する。

また、コネクタベース12の端縁は幾分か上方に突出する
縁部にしてあって、その一部にはフラットケーブル16の
接続側の端部を装入することのできる切欠き部30が形成
してあり、この切欠き部30に近接してフラットケーブル
16の前記端部をクランプ32でベース12に固定する。ベー
ス12に固定したフラットケーブル16の導体34はＵ字形の
コンタクト26の他方の腕34に圧接する。

さらにダクトＤを通る他の丸ケーブルR₂等をアダプタ22
からコネクタのベース12内に導き、その導体を他のコネ
クタ110を介して前記とは別方向に別個のフラットケー
ブルに接続することができるように、ベース12の他の三
方の側縁に近接して丸ケーブルR₂を第二のクランプ130
で固定するように構成することができる。また、このク
ランプ130に対向する側縁には、それぞれ必要に応じて
切欠いて丸ケーブルR₂を隣接コネクタ（110）に導くた
めに、薄肉に形成した盲切欠き部（128）を形成するこ
とが望ましい。

［考案の作用と効果］ この考案の床配線用コネクタ10は、以上に詳述したとお
りに構成してあるので、床Ｆの下方に伸長するダクトＤ
に接続してコネクタを収容するためのボックスを設置す
る必要がなく、床ＢにはダクトＤにコネクタ10を接続す
るインサートスタッド16あるいはアダプタ20を装入する
開口を設ける工事のみで足りる。

この床Ｂに設けた開口にコネクタベース12の開口18を整
列してアダプタ20をダクトＤに取付けたインサートスタ
ッド16にねじ込むか、或はアダプタ20とインサートスタ
ッド16とを一体構造にしたものをダクトＤに取りつけれ
ば、コネクタベース12は床Ｆ上に固定できる。

このアダプタ20を通してダクトＤからの丸ケーブルＲを
コネクタベース12内に導き、それぞれの導体22をＵ字形
コンタクト26の一方の圧接腕28に圧接し、他方カーペッ
トＣと床Ｆとの間に配設したフラットケーブル16の一端
をコネクタベース12の切欠き部28よりコネクタベース12
内に導き、その端部をクランプ32でベース12に固定し、
フラットケーブル16の導体34の各々をＵ字形コンタクト
26の他方の圧接腕36に圧接し、コネクタベース12上にカ
バープレート14を取りつければ、すべての接続工事が完
了できる。

さらにダクトＤ内の他の丸ケーブルR₂を別途フラットケ
ーブルに接続することも容易である。

したがって、コネクタベース12の床Ｆについての取付け
が、従来のものに比して極めて容易であるばかりか、丸
ケーブルとフラットケーブルの接続作業も簡単で、作業
能率を向上する多大の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の床配線用コネクタの取付けを説明す
るための略断面図、第２図はカバープレートを除去して
床配線用コネクタの内部を示す略斜視図である。 図における主な参照数字を列挙すると、次の通りであ
る。 10……床配線用コネクタ 12……コネクタベース 14……カバープレート 16……フラットケーブル 18……インサートスタッド 20……開口 22……アダプタ 24……丸ケーブルＲの導体 26……Ｕ字形のコンタクト 28……26の丸ケーブルの導体の圧接腕 30……切欠き部 32……クランプ 34……フラットケーブルの導体 36……コンタクト26のフラットケーブルの圧接腕 128……薄肉に形成した盲切欠き部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】床上に載置するコネクタベースと、前記コ
   ネクタベースを封鎖するカバープレートと、前記コネク
   タベースに床面上を伸長するフラットケーブルの一端を
   固定するクランプと、床下に配設され丸ケーブルを通す
   ダクトに前記コネクタベースを固定する管状アダプタ
   と、前記ベースに設け前記丸ケーブルの導体と前記フラ
   ットケーブルの導体とをそれぞれ圧接するコンタクトと
   から成る床配線用コネクタ。
2. 【請求項２】前記コネクタベースを平坦な構成とした請
   求項１に記載の床配線用コネクタ。
3. 【請求項３】前記コネクタベースに開口を設け、前記開
   口にフランジ付の管状アダプタを装入して前記コネクタ
   ベースを床下のダクトに固定するものとした請求項１に
   記載の床配線用コネクタ。
4. 【請求項４】前記コネクタベースに丸ケーブルの端部を
   固定する第二のクランプを設けて成る請求項１に記載の
   床配線用コネクタ。
5. 【請求項５】前記第二のクランプに隣接するコネクタベ
   ースの側縁に薄肉にした盲切欠き部を形成した請求項４
   に記載の床配線用コネクタ。