JPH07333287A - 磁界センサ及び架空送電線の故障点標定装置ならびに架空送電線の故障点標定方法 - Google Patents

磁界センサ及び架空送電線の故障点標定装置ならびに架空送電線の故障点標定方法

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JPH07333287A
JPH07333287A JP3198595A JP3198595A JPH07333287A JP H07333287 A JPH07333287 A JP H07333287A JP 3198595 A JP3198595 A JP 3198595A JP 3198595 A JP3198595 A JP 3198595A JP H07333287 A JPH07333287 A JP H07333287A
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magnetic field
sensor
field sensor
surge
line
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JP3198595A
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Inventor
Makoto Hashimoto
誠 橋本
Toshihiro Miyazaki
俊博 宮崎
Toshiharu Miyamoto
俊治 宮本
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電流サージのうち線間波を検出して、故障点
を正確に検出する。 【構成】 磁界センサ103aは電力線100a,10
0bの間に位置しそのセンサ指向性方向Sa が電力線1
00a,100bを結ぶ線に対してほぼ直交している。
同様に磁界センサ103b,103c,103dは、電
力線100b,100c間、101a,101b間、1
01b,101c間に位置し、センサ指向性方向Sb
c ,Sd が、異なる相の電力線を結ぶ線に対してほぼ
直交している。したがって電流サージのうち伝播上の歪
の少ない線間波に起因する磁界を、磁界センサ103
a,103b,103c,103dが検出できる。そし
て離間した鉄塔Tごとに線間波を検出し、検出した時間
差を基に、故障点を特定する。また処理装置104で
は、磁界センサ103a,103cによるサージ検出光
信号Pa ,Pc を差分演算すると共に、磁界センサ10
3b,103dによるサージ検出光信号Pb ,Pd を差
分演算することにより、外乱磁界によるノイズをキャン
セルする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、磁界センサ及び架空送電線の故
障点標定装置ならびに架空送電線の故障点標定方法に関
し、故障点の位置を正確に検出するために、電流サージ
のうち線間波を検出するように工夫すると共に、外乱磁
界に対する耐性を向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】送電線には断線・落雷など諸種の原因に
より地絡・短絡等の故障が発生する。かかる故障による
損傷を最小限に抑え、迅速に健全状態に復帰するために
は、まず故障の発生地点を検出し、次いで故障区間を健
全区間から切り離す等の所要の処理をする必要がある。
【0003】従来、故障時のサージを用いて架空送電線
の故障点を標定する方法としては、鉄塔の電力線各相に
流れる電流サージによる磁界を空間的に検出する磁界セ
ンサを、送電線に沿って離隔して設置し、各磁界センサ
が検出する電流サージの到達時間差より故障点を求める
ものがあった。この磁界センサは鉄塔に1つあるいは各
相に対応した個数設置する。
【0004】ここで、磁界センサを用いて故障点を検出
する従来の故障点標定装置(特開平3−125978
号)を図10〜図12を参照して説明する。
【0005】図10は従来の故障点標定装置を示す構成
図、図11はその信号系を示す説明図である。両図に示
すように各鉄塔T間には、電力線1及び光ファイバ複合
架空地線(OPGW)2でなる架空送電線が架設されて
いる。電力線1は碍子3を介して鉄塔Tから吊下されて
おり、OPGW2は地線内部に通信用の光ファイバを組
み込んで形成されている。
【0006】各鉄塔Tにはそれぞれ1箇づつ磁界センサ
4を設置している。磁界センサ4は電力線1から離れて
おり、電力線1に高電圧がかかっていても、空気の絶縁
破壊による放電が、電力線1と磁界センサ4との間で発
生することがないようにしている。このように磁界セン
サ4が電力線1から離れているため、磁界センサ4の取
付や修理・点検は、電力線1で送電を行っている活線時
にも実行することができる。
【0007】磁界センサ4は、図12に示すように、サ
ーチコイル11、アンプ12、発光ダイオード13、バ
ッテリ14及びソーラセル15により構成されている。
この磁界センサ4では、故障時の電流サージに起因する
空間磁界の変化をサーチコイル11で検出し、サージが
生じたときに発光ダイオード13が発光し、これがサー
ジ検出光信号となって光ファイバ16により伝送され
る。また磁界センサ4の必要電力は、ソーラセル15で
光電変換してバッテリ14に充電した電力を用いる。
【0008】各磁界センサ4から出力されたサージ検出
光信号は光ファイバ16を介して判別装置5に送られ
る。判別装置5は、最初にサージを検出した磁界センサ
4から出力されたサージ検出光信号を受信した時点と、
その後にサージを検出した磁界センサ4から出力された
サージ検出光信号を受信した時点との時間差tを検出す
る。
【0009】判別装置5は、時間差tを情報として含む
時間差光信号を、複合架空地線2の光ファイバを介し
て、変電所などの中央処理装置6に送る。中央処理装置
6は、時間差tを基に故障点Aがどこであるかを標定す
る。
【0010】なお上記従来例では鉄塔Tに1つの磁界セ
ンサ4を設置したが、電力線1の1本ごと、つまり各相
に対応して1つづつ磁界センサ4を設置することもあ
る。また磁界センサを鉄塔以外の他の支持物に設置する
こともある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで故障時の電流
サージは、対地波と線間波に分けられる。このうち、線
間波はそのサージインピーダンスが小さいため伝播上の
波形歪が少なく、対地波はサージインピーダンスが大き
く波形歪が大きいことが確認されている。(電気学会技
術研究会資料PE−92−174「送電線におけるサー
ジ伝搬試験」黒岩等)。この文献によれば同一サージ中
の対地波の立ち上がりは約7μsec,線間波は約1μ
secである。これによりある誤差範囲を持ったしきい
値でサージを検出した場合、対地波は線間波より最大7
倍の誤差が発生する。
【0012】従来技術では磁界センサの取付方向が決ま
っていないので、線間波と対地波のうちどちらを検出し
てしまうか不確定である。したがって、一の磁界センサ
4を備えた鉄塔と他の磁界センサを備えた他の鉄塔との
間に故障点Aがある場合には、両方の磁界センサとも対
地波を検出してしまうことがあり、また一方の磁界セン
サは線間波を検出するが他方の磁界センサが対地波を検
出してしまうことがある。このような場合には、サージ
到達時間の計算に大きな誤差が発生し、故障点Aの位置
を正確に検出することができなくなってしまう。
【0013】また雷などに起因する外乱磁界が発生した
ときには、故障点位置を検出できなくなるおそれがあっ
た。
【0014】本発明は、上記従来技術に鑑み、故障点の
位置を正確に検出することができる磁界センサ及び架空
送電線の故障点標定装置ならびに架空送電線の故障点標
定方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の構成は、サージ電流に起因する磁界変化に応じた電
圧を発生するコイルと、このコイルで発生した電圧に応
じた光を発生する光電圧センサとを有することを特徴と
する。
【0016】また本発明の構成は、電力線を架設する鉄
塔のうち数基ごとの鉄塔に、故障時の電流サージに起因
する空間磁界の変化を検出する磁界センサを備え、各磁
界センサが電流サージを検出する時間の差から故障点を
特定する架空送電線の故障点標定装置において、前記磁
界センサは、1つの回線の中で、異なる相の電力線の間
に位置し、しかも異なる相の電力線相互を結ぶ直線に対
して、磁界センサのセンサ指向性方向がほぼ直交する状
態で設置されていることを特徴とする。
【0017】また本発明の構成は、電力線を架設する鉄
塔のうち数基ごとの鉄塔に、故障時の電流サージに起因
する空間磁界の変化を検出する磁界センサを備え、各磁
界センサが電流サージを検出する時間の差から故障点を
特定する架空送電線の故障点標定方法において、1つの
回線の中で、異なる相の電力線の間の位置で、しかも異
なる相の電力線相互を結ぶ直線に対して、磁界センサの
センサ指向性方向がほぼ直交する状態で前記各磁界セン
サを備え、前記磁界センサの中で、外乱磁界の発生源か
らほぼ等しい距離だけ離れた位置にある任意の2つの磁
界センサの検出信号を差分演算し、差分演算した信号か
ら電流サージを検出することを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明の架空送電線の故障点標定装置では、磁
界センサは異なる相の電力線の間に位置し、磁界センサ
のセンサ指向性方向が、異なる相の電力線相互を結ぶ直
線に対してほぼ直交しているので、磁界センサは、電流
サージのうち線間波に起因する磁界を検出することがで
きる。線間波は伝播上の波形歪が少ないのでこれを基
に、正確に故障点の検出をすることができる。また本発
明の界磁センサではサージ電流を正確に検出できる。
【0019】本発明の架空送電線の故障点標定方法で
は、磁界センサの検出信号を差分演算することにより、
外乱磁界に起因するノイズがキャンセルされる。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。
【0021】図1に示すように鉄搭T間には、2回線の
電力線100(100a〜100c),101(101
a〜101c)及び光ファイバ複合架空地線102が架
設されている。鉄搭Tには数基間隔ごとに、磁界センサ
103a〜103d及び処理装置104が備えられてい
る。
【0022】図2に示すように磁界センサ103aは電
力線100a,100bの間に位置しており、そのセン
サ指向性方向Sa が、電力線100a,100bを結ぶ
直線に対してほぼ直交するように取り付けている。磁界
センサ103bは電力線100b,100c間に位置し
ており、そのセンサ指向性方向Sb が、電力線100
b,100cを結ぶ直線に対して直交するように取り付
けている。磁界センサ103cは電力線101a,10
1bの間に位置しており、そのセンサ指向性方向S
c が、電力線101a,101bを結ぶ直線に対してほ
ぼ直交するように取り付けている。磁界センサ103d
は電力線101b,101cの間に位置しており、その
センサ指向性方向Sd が、電力線101b,101cを
結ぶ直線に対してほぼ直交するように取り付けている。
【0023】磁界センサ103(符号103a〜103
dを代表して符号103で示す)としては、図3または
図4に示すタイプのセンサを用いる。
【0024】図3に示す磁界センサ103は、コイル5
0,光電圧センサ51及び光ファイバ60で構成されて
おり、光ファイバ60は処理装置104に接続されてい
る。この磁界センサ103のセンサ指向性方向S(Sa
〜Sd を代表してSで示す)はコイル50の軸方向に沿
う方向である。コイル50に磁界が作用するとコイル5
0に電圧が発生し、光電圧センサ51は発生電圧に応じ
た光を発生する。この光は光ファイバ60を介して処理
装置104に送られる。コイル50の巻数が50回、断
面積が0.008[m2 ]であるとき、標準的な66
[KV]送電線において、電流サージのレベルの低い短
絡事故が発生した場合、コイル50に作用する磁界強度
は0.68[Oe ]、コイル出力電圧は26.7[v]
となる。光電圧センサ51の感度は10[v]以上であ
る。よってコイル50と光電圧センサ51の組み合わせ
により、電流サージを検出することができる。
【0025】図4に示す磁界センサ103は、一対の集
磁コア52,光磁気センサ53及び光ファイバ60で構
成しており、光ファイバ60は処理装置104に接続さ
れている。この磁界センサ103のセンサ指向性方向S
は、一対の集磁コア52,52を結ぶ方向である。集磁
コア52で集められた磁界が光磁気センサ53に作用す
ると、光磁気センサ53は磁界の強さに応じた光を発生
する。この光は光ファイバ60を介して処理装置104
に送られる。光磁気センサ53の感度は約1[Oe ]で
あるため、集磁コア52を用いて磁界を3倍以上(検出
マージンを2倍とした場合)としている。よって集磁コ
ア52と光磁気センサ53の組み合せにより、電流サー
ジを検出することができる。
【0026】処理装置104は、磁界センサ103a,
103bから出力される光信号(サージ検出光信号)を
基に、第1の回線である電力線100a,100b,1
00cに流れる電流サージのうちで線間波を検出するこ
とができ(その原理は後述する)、また磁界センサ10
3c,103dから出力される光信号(サージ検出光信
号)を基に、第2の回線である電力線100a,100
b,100cに流れる電流サージのうちで線間波を検出
することができる。なお処理装置は104は、ソーラセ
ル及びバッテリで構成した電源部104aを有してい
る。
【0027】ここで第1の回線(電力線100a,10
0b,100c)に故障が発生し第1の回線に電流サー
ジが発生したとき、各相(各電力線100a,100
b,100c)のサージをia ,ib ,ic 、各相の線
間波をiPa,iPb,iPc、各相の対地波をiOa,iOb
Ocとすると、次式の関係がある。 ia =iPa+iOa …(1) ib =iPb+iOb …(2) ic =iPc+iOc …(3) iPa+iPb+iPc=0 …(4) iOa=iOb=iOc …(5)
【0028】磁界センサ103aは、電力線100a
(A相)と電力線100b(B相)の間に位置し、しか
も電力線100a,100bを結ぶ線に対して直交する
方向にセンサ指向性方向Sa があるため、A相(電力線
100a)に流れるサージiaによる磁界と、B相(電
力線100b)に流れるサージib による磁界との差を
検出することができる。つまり次式(6)に示すよう
に、線間波iPaと線間波i Pbの差に応じた磁界を検出す
ることができる。そして磁界センサ103aは、i Pa
Pbの値を示すサージ検出光信号Pa を出力する。 ia −ib =(iPa+iOa)−(iPb+iOb) =iPa−iPb …(6) また磁界センサ103aは電力線100c,101a,
101b,101cから離れ、しかもセンサ指向性方向
a が図2に示すようになっているので、電力線100
c,101a,101b,101cに流れるサージによ
る影響は小さい。
【0029】同様にして磁界センサ103bは、次式
(7)に示すように線間波iPbと線間波iPcとの差に応
じた磁界を検出することができる。そして磁界センサ1
03bは、iPb−iPcの値を示すサージ検出光信号Pb
を出力する。 ib −ic =(iPb+iOb)−(iPc+iOc) =iPb−iPc …(7)
【0030】処理装置104は、磁界センサ103aに
よるサージ検出光信号Pa (線間波iPa−iPbに対応し
た信号)と、磁界センサ103bによるサージ検出光信
号P b (線間波iPb−iPcに対応した信号)を受けるこ
とにより、電流サージのうち線間波のみを検出すること
がきる。
【0031】第2の回線(電力線101a,101b,
101c)に故障が発生したときには、処理装置104
は、上述した第1の回線のときと同様に、磁界センサ1
03c、103dによるサージ検出光信号Pc ,Pd
受けることにより、第2の回線を流れる電流サージのう
ち線間波のみを検出することができる。
【0032】図5は本実施例の全体システム構成の概要
を示す。同図に示すようにNol〜Nonの処理装置1
04…104は、光ファイバ複合架空地線102の光フ
ァイバにより相互に接続されており、しかもNo1の処
理装置104は、変電所105に備えた中央処理装置1
06に接続されている。ここで各処理装置104に付し
たNoのうち数値の大きい方を上位局、数値の小さい方
を下位局とする。なお107は他端側の変電所である。
【0033】各処理装置104は、自局に接続されてい
る磁界センサ103が電流サージのうち線間波を検出し
てサージ検出光信号を出力すると、時間差計測カウンタ
のカウンタ動作をスタートさせ、同時に下位局に制御光
パルスPを出力する。そして上位局からの制御パルスP
を受けると時間差計測カウンタのカウンタ動作をストッ
プする。カウンタデータは上位局から順次下位局に送ら
れ、最終的に中央処理装置106に送られる。中央処理
装置106では各カウンタデータを基に故障点を検出す
る(その原理は具体例を用いて次に説明する)。
【0034】図6に示すように例えば、電力線100の
うち、No2の処理装置104を備えた鉄搭と、No3
の処理装置104を備えた鉄搭との間の、位置(故障
点)Aで故障が発生したとする。このとき故障点Aをス
タート点として、変電所105に向いサージia
b ,ic がほぼ光速で進むと共に変電所107に向い
サージia ,ib ,ic がほぼ光速で進む。No2とN
o3の処理装置104,104はサージ(線間波)を検
出すると同時に時間差計測カウンタのカウンタ動作をス
タートする。そしてNo2の処理装置104はNo1の
処理装置104に制御光パルスPを送り、No3の処理
装置104はNo2の処理装置104に制御光パルスP
を送る。No2の処理装置104は、No3の処理装置
104から制御光パルスPを受信するとカウンタ動作を
ストップし、No3の処理装置104はNo4の処理装
置104から制御光パルスPを受信するとカウンタ動作
をストップする。これにより中央処理装置106はNo
2とNo3間のサージ検出時間差Tn を得ることができ
る。そして中央処理装置106では、サージ検出時間差
n を次式(8)に適用することにより、No2の処理
装置を備えた鉄搭と故障点Aとの間の距離Xを検出する
ことができる。 X={L−(Tn −L/V)}/2 但し L:処理装置No2,No3間の距離 V:サージ伝播速度 Vo :制御光パルスPの伝播速度
【0035】中央処理装置106は、上記処理を、No
1〜Nonの各処理装置104について行うことによ
り、線路全体にわたって故障点を求めることができる。
【0036】また図7に示すように、変電所107に向
うサージia ,ib ,ic により生ずる磁界の向きと、
変電所105に向うサージia ,ib ,ic により生ず
る磁界の向きは逆となっているので、各磁界センサ10
3はサージの進行方向を検出することができる。よって
変電所107に向うサージia ,ib ,ic を検出した
ときには処理装置104から正極性制御光パルスP+
(図8(a)参照)を出力し、変電所105に向うサー
ジia ,ib ,ic を検出したときには処理装置104
から負極性制御光パルスP−(図8(b)参照)を出力
するようにしていてもよい。
【0037】このようにしておけば図7に示すように、
中央処理装置106では制御光パルスP+,P−の極性
が異なっている区間で故障が発生したことをただちに判
定することができる。
【0038】次に外乱磁界に対する耐性を向上させるよ
うに改良した処理装置104Aを、図9を参照して説明
する。図9に示すように改良型の処理装置104Aは、
電源部104a及び主処理部104bの他に、更に外乱
防止のために差分処理部104cを有している。この処
理装置104Aは、図2に示す状態に設置された磁界セ
ンサ103a,103b,103c,103dからサー
ジ検出光信号Pa ,P b ,Pc ,Pd を受ける。そして
差分処理部104cの第1の差分回路104C−1は、
センサ指向性方向の等しい2つの磁界センサ103a,
103cから出力されるサージ検出光信号Pa ,Pc
差分演算(Pa −Pc )をして、差分サージ検出信号P
acを出力する。また第2の差分回路104C−2は、セ
ンサ指向性方向の等しい2つの磁界センサ103b,1
03dから出力されるサージ検出光信号Pb ,Pd の差
分演算(Pb −Pd )をして、差分サージ検出信号Pbd
を出力する。
【0039】主処理部104bは、差分サージ検出信号
acまたは差分サージ検出信号Pbdを受けると、前述し
たのと同様に、内蔵してある時間差計測カウンタのカウ
ンタ動作をスタートさせ、同時に下位局に制御光パルス
P出力する。そして上位局からの制御光パルスPを受け
ると時間差計測カウンタのカウンタ動作をストップす
る。故障点検出手法は、図5〜図8に示した手法が用い
られる。
【0040】次に改良型の処理装置104Aの動作を説
明する。外乱磁界、例えば、送電線近傍に落ちた雷や電
波や架空地線102を流れるサージ電流による磁界が生
じたとする。
【0041】(1)この場合、外乱源が雷や電波である
ときには、外乱源と各磁界センサ103a,103b,
103c,103dとの各距離は、ほぼ等しいとみなす
ことができる。このため各磁界センサ103a,103
b,103c,103dは、外乱磁界の影響を同じ程度
受け、各サージ検出光信号Pa ,Pb ,Pc ,Pd
は、外乱磁界に起因するほぼ同相・同値のノイズが重畳
する。
【0042】(2)一方、外乱源が架空地線102であ
るときには、架空地線102と上側に位置する各磁界セ
ンサ103a,103cとの各距離はほぼ等しいとみな
すことができ、また、架空地線102と下側に位置する
各磁界センサ103b,103dとの各距離はほぼ等し
いとみなすことができる。このため外乱磁界の影響は、
磁界センサ103a,103cにおいてほぼ等しく、ま
た磁界センサ103b,103dにおいてほぼ等しい。
よってサージ検出光信号Pa ,Pc に重畳するノイズは
同相・同値であり、サージ検出光信号Pb ,Pd に重畳
するノイズは同相・同値である。
【0043】差分回路104C−1は、サージ検出光信
号Pa ,Pc の差分演算をするが、両信号Pa ,Pc
それぞれ重畳する外乱磁界によるノイズは前述したよう
にほぼ同相・同値であり、差分演算をすることにより両
ノイズはキャンセルされる。したがって差分サージ検出
信号Pacは、ノイズのないサージ検出光信号Pa ,P c
の差に対応したものとなる。
【0044】差分回路104C−2は、サージ検出光信
号Pb ,Pd の差分演算をするが、両信号Pb ,Pd
それぞれ重畳する外乱磁界によるノイズは前述したよう
にほぼ同相・同値であり、差分演算をすることにより両
ノイズはキャンセルされる。したがって差分サージ検出
信号Pbdは、ノイズのないサージ検出光信号Pb ,P
d c の差に対応したものとなる。
【0045】このように改良型の処理部104Aでは、
差分演算をすることにより外乱磁界によるノイズを除去
して、電力線100,101に生じる線間波を正確に検
出することができる。このため故障点をより正確に検出
することができる。
【0046】
【発明の効果】以上実施例と共に具体的に説明したよう
に本発明の架空送電線の故障点標定装置によれば、電流
サージのうち伝播上の波形歪の少ない線間波を、磁界セ
ンサで検出することができるので、故障点の特定をより
正確に行うことができる。
【0047】また本発明の磁界センサによれば電流サー
ジを正確に検出することができる。
【0048】更に本発明の架空送電線の故障点標定方法
によれば、外乱磁界の発生源からほぼ等しい距離だけ離
れた位置にある任意の2つの磁界センサの検出信号を差
分演算するため、両検出信号に重畳していた外乱磁界に
起因する同相・相値のノイズはキャンセルされる。よっ
て外乱磁界による悪影響を受けることなく正確に線間波
の検出ができ、より正確に故障点の検出ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す構成図。
【図2】本発明の実施例を示す構成図。
【図3】実施例で用いる磁界センサを示す構成図。
【図4】実施例で用いる磁界センサを示す構成図。
【図5】実施例の信号系を示す構成図。
【図6】実施例の信号系を示す構成図。
【図7】実施例の信号系を示す構成図。
【図8】制御光パルスを示す波形図。
【図9】改良型の処理装置を示す構成図。
【図10】従来技術を示す構成図。
【図11】従来技術の信号系を示す構成図。
【図12】従来技術で用いる磁界センサを示す構成図。
【符号の説明】
T 鉄搭 S,Sa ,Sb ,Sc ,Sd センサ指向性方向 100,100a,100b,100c,101,10
1a,100b,100c 電力線 102 光ファイバ複合架空地線 103,103a,103b,103c,103d 磁
界センサ 104,104A 処理装置 105,107 変電所 106 中央処理装置 Pa ,Pb ,Pc ,Pd サージ検出光信号 P 制御光パルス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サージ電流に起因する磁界変化に応じた
    電圧を発生するコイルと、このコイルで発生した電圧に
    応じた光を発生する光電圧センサとを有することを特徴
    とする磁界センサ。
  2. 【請求項2】 電力線を架設する鉄塔のうち数基ごとの
    鉄塔に、故障時の電流サージに起因する空間磁界の変化
    を検出する磁界センサを備え、各磁界センサが電流サー
    ジを検出する時間の差から故障点を特定する架空送電線
    の故障点標定装置において、 前記磁界センサは、1つの回線の中で、異なる相の電力
    線の間に位置し、しかも異なる相の電力線相互を結ぶ直
    線に対して、磁界センサのセンサ指向性方向がほぼ直交
    する状態で設置されていることを特徴とする架空送電線
    の故障点標定装置。
  3. 【請求項3】 電力線を架設する鉄塔のうち数基ごとの
    鉄塔に、故障時の電流サージに起因する空間磁界の変化
    を検出する磁界センサを備え、各磁界センサが電流サー
    ジを検出する時間の差から故障点を特定する架空送電線
    の故障点標定方法において、 1つの回線の中で、異なる相の電力線の間の位置で、し
    かも異なる相の電力線相互を結ぶ直線に対して、磁界セ
    ンサのセンサ指向性方向がほぼ直交する状態で前記各磁
    界センサを備え、 前記磁界センサの中で、外乱磁界の発生源からほぼ等し
    い距離だけ離れた位置にある任意の2つの磁界センサの
    検出信号を差分演算し、差分演算した信号から電流サー
    ジを検出することを特徴とする架空送電線の故障点標定
    方法。
JP3198595A 1994-04-11 1995-02-21 磁界センサ及び架空送電線の故障点標定装置ならびに架空送電線の故障点標定方法 Withdrawn JPH07333287A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022123457A1 (en) * 2020-12-11 2022-06-16 Eskom Holdings Soc Limited Device, system and method for fault detection
GB2606517A (en) * 2021-04-26 2022-11-16 Ea Tech Limited System, apparatus and method for localisation of developing faults on power distribution networks

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