JPH07333233A - スピン偏極stm装置 - Google Patents

スピン偏極stm装置

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JPH07333233A
JPH07333233A JP12631794A JP12631794A JPH07333233A JP H07333233 A JPH07333233 A JP H07333233A JP 12631794 A JP12631794 A JP 12631794A JP 12631794 A JP12631794 A JP 12631794A JP H07333233 A JPH07333233 A JP H07333233A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁化状態を外部パラメータで変化させること
ができ、かつ容易に作製することが可能な探針を用いる
ことによって、実用的に各種試料の磁化状態を正確に検
出することを可能にしたスピン偏極STM装置を提供す
る。 【構成】 スペーサ層3を介して積層された複数の磁性
体層2を有し、光照射により磁性体層2間の磁気的相互
作用が変化する積層膜4からなる探針1を用いて、探針
1と試料8間に働くトンネル電流を検出し、光照射前の
初期状態におけるトンネル電流I0 と、光照射時のトン
ネル電流I↑↑またはI↑↓との比較から、試料8の磁
化状態を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性体の磁化状態を原
子レベルで検出することを可能にしたスピン偏極STM
(走査型トンネル顕微鏡)装置に関する。
【0002】
【従来の技術】STM(走査型トンネル顕微鏡)は、表
面の 1個 1個の原子を実空間で観察することを可能にし
た装置であり、 W等の非磁性体からなる探針と試料間に
働くトンネル電流を検出して、試料の原子レベルでの表
面形状を観察すること等に利用されている。さらに、S
TM装置は他の物理量を検出することで、例えば原子間
力を利用したAFM(原子間力顕微鏡)や、磁気力を利
用したMFM(磁気力顕微鏡)等、多くの広がりを見せ
ている。さらに最近では、STM装置を磁気情報の記録
・再生に用いようとする研究もなされている。ただし、
通常の W等を探針に用いたSTM装置では、トンネル電
流等からスピンに関する情報を得ることはできない。
【0003】トンネル電流からスピンに関する情報を得
る方法としては、スピン偏極STM(SP−STM)技
術が知られている。これにより、磁性体のスピン状態を
原子レベルの分解能をもって検出することが可能とな
る。例えば、Wiesendangerらは、強磁性 CrO2 チップを
用いて、反強磁性体であるCr表面のスピン状態を観察す
ることに成功している(Phys.Rev.Lett.65,247(199
0))。しかし、この方法は試料のスピン構造が明確に分
かっている場合には有効であるが、強磁性体やスピン状
態が未知の試料に対しては適用することができない。ま
た、強磁性体からなるチップを用い、観察しようとする
試料のスピン状態を外部磁界で変化させて、スピン状態
の違いに伴うトンネル電流の違いから試料の磁化状態を
判定しようとすると、一般に強磁性体チップの磁化状態
も変化してしまうため、実際には試料の磁化状態を判定
することはできない。
【0004】さらに、STM装置では、探針を走査させ
て、試料のトポロジカルな変化に対応したトンネル電流
の違いから試料表面の原子の凹凸を検知するのである
が、原子スピンに関する情報を得るスピン偏極STM装
置では、探針を走査させたとき、試料のトポロジカルな
変化に伴うトンネル電流と、スピンの違いによるトンネ
ル電流とを区別できなければならない。このためには、
探針を取り換えることなく、探針の磁化状態を外部パラ
メータで変化させ得ることが望ましい。
【0005】最近、末岡らはGaAs半導体チップを用い
て、磁性体の磁化状態を観察する研究を行っている(Jp
n.J.Appl.Phys.32,2989(1993))。これは、円偏光した
励起光によって、スピン偏極されたGaAsの伝導電子を磁
性体にトンネルさせる方法である。この場合、円偏光の
方向を変えることで、スピン偏極の方向を変えることが
できるため、原理的には両者のトンネル電流の違いを利
用して、磁性体の磁化状態を原子レベルの分解能で検出
することが可能となる。しかし、一般にGaAsチップは、
その作製が困難であり、実際にはまだその観察には成功
していない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、スピ
ン偏極STM装置においては、試料のトポロジカルな変
化に伴うトンネル電流と、スピンの違いによるトンネル
電流とを区別できなければならないため、探針の磁化状
態を外部パラメータで変化させ得ることが望ましい。Ga
As半導体チップからなる探針は、このようなスピン偏極
STM装置用として有効であるが、一般にその作製が困
難であり、実用的ではない。
【0007】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、磁化状態を外部パラメータで変化さ
せることができ、かつ容易に作製することが可能な探針
を用いることによって、実用的に各種試料の磁化状態を
正確に検出することを可能にしたスピン偏極STM装置
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のスピン偏極ST
M装置は、スペーサ層を介して積層された複数の磁性体
層を有し、光照射により前記磁性体層間の磁気的相互作
用が変化する積層膜からなる探針と、前記探針と試料間
に働くトンネル電流または磁気力を検出する手段とを具
備することを特徴としている。すなわち、極最近、例え
ばFeと SiOあるいはFeとSiを交互に積層した積層膜にお
いて、光の照射によりFe層間の磁気的な交換相互作用が
変化するという新しい現象が見いだされており(Phys.R
ev.Lett.71,185(1993)、Z.Phys.B92,137(1993))、本発
明はこのような磁化状態が外部パラメータで変化し得る
積層膜をスピン偏極STM装置の探針に用いるというも
のである。
【0009】
【作用】本発明のスピン偏極STM装置においては、探
針として、光により磁性体層間の磁気的相互作用が変化
する磁性体層とスペーサ層との積層膜を用いている。探
針として用いた積層膜中の磁性体層間の磁気的相互作用
は、光照射により変化するため、光を照射する前の状態
(初期状態)と光照射時とでは、探針と試料間に働くト
ンネル電流や磁気力が変化する。またこのとき、試料の
スピンが探針方向を向いているか、あるいは探針と反対
方向を向いているかによっても、探針と試料間に働くト
ンネル電流や磁気力が変化する。従って、例えば初期状
態における探針と試料間に働くトンネル電流または磁気
力と、光照射時におけるトンネル電流または磁気力とを
比較することによって、試料の磁化状態を正確に判定す
ることが可能となる。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施例によるスピン偏
極STM装置の概略構成を示す図であり、図2はこのス
ピン偏極STM装置の探針として用いた積層膜の構造を
示す断面図である。図1において、1は探針であり、こ
の探針1は図2に示すように、磁性体層2とスペーサ層
3とを交互に積層した積層膜4からなるものである。こ
の積層膜4は、光照射により磁性体層2間の磁気的な交
換相互作用が可逆的に変化する、いわゆる光誘導磁気効
果を有するものであり、例えば非磁性基板5上に形成し
て、探針1として使用される。また、微細加工により積
層膜4を形成することも可能である。
【0012】上記積層膜4からなる探針1は、X−Y−
Z方向に自在に移動可能なスキャナ6に保持されてお
り、この探針1に対して、その走査時にレーザ光等を随
時照射することが可能な図示しない光照射手段が設けら
れている。スキャナ6は、直交された 3つの圧電体によ
り構成されており、スキャナ6の動作は主に走査回路7
により制御される。積層膜4からなる探針1により検出
された、探針1と磁性体試料8間の例えばスピン偏極ト
ンネル電流は、トンネル電流増幅回路9で増幅された後
に、磁性体試料8の磁化状態を判定する手段としてのス
ピン方向判定回路10に送られ、後に詳述するスピン方
向の判定方法に従って磁性体試料8のスピンに関する情
報として出力される。
【0013】なお、磁性体試料8の表面凹凸が大きいよ
うな場合には、例えば図1中に点線で示すように、トン
ネル電流増幅回路9からの出力を一旦サーボ回路11に
送り、光照射前の初期状態におけるスピン偏極トンネル
電流が設定値以上となるように、スキャナ6のZ軸方向
の動作をフィードバック制御すればよい。
【0014】探針1として用いた積層膜4において、磁
性体層2はFe、Co、Niおよびこれらの 2種以上の合金か
らなるものである。また、スペーサ層3としては、光を
照射した際に、磁性体層2間の磁気的な交換相互作用を
変化させることが可能な材料、例えばエネルギーギャッ
プが0.03eV以上、さらには0.05eV以上の半導体が好まし
く用いられる。スペーサ層3として用いる半導体のエネ
ルギーギャップが0.03eV未満であると、室温において光
誘導磁気効果を発現することが困難となる。
【0015】ここで、磁性体層2とスペーサ層3との積
層膜4としては、特に光を照射しないとき、すなわち初
期状態では、スペーサ層3を介した磁性体層2間のスピ
ンが互いに略反平行で、光を照射したときにスピンの方
向が略平行に変化する積層膜4が、このようなスピン配
列を容易に実現できる点で特に望ましい。初期状態にお
ける磁性体層2間のスピンの向きは、スペーサ層3の構
成材料や厚さにより異なり、例えばSi、a-Si、 SiO、 Z
nO、遷移金属シリサイド Mx Siy (MはFe、Co、Niおよび
これらの 2種以上の合金から選ばれた 1種を示し、 xお
よび yは任意の数である)等を用いることによって、上
述したようなスピンの初期状態を満足させることができ
る。またこのとき、積層膜4の面内には、一軸磁気異方
性が導入されていることが望ましく、これにより探針1
の磁化状態を安定化でき、トンネル電流等の測定が容易
となる。ただし本発明では、スピンの向きは磁性体層2
の厚さ方向であっても構わない。
【0016】また、探針1として用いる積層膜4は、光
を遮断すると直ちに光を照射しない状態、すなわち初期
のスピン配列(磁化状態)に戻ることが望ましい。この
ような場合、光をパルス状で照射すれば、それに応じて
磁性体試料8からのスピンに依存したトンネル電流を検
出することができる。光を遮断した際に、積層膜4の磁
化状態が直ちに初期状態に戻るかどうかは、磁性体層2
の厚さd[cm]、異方性K [erg/cm3 ] と、スペーサ層3
の厚さ等に基づく磁性体層2間の磁気的な交換相互作用
の大きさJ [erg/cm2 ] 等により決定され、これらの値
が(J/d)K<1を満足することにより、積層膜4の
磁化状態を光遮断後直ちに初期状態に戻すことができ
る。
【0017】なお、本発明において、探針1として用い
る積層膜4に照射する光としては、例えば半導体レーザ
等のレーザ光を挙げることができ、具体的にはスペーサ
層3の構成材料のエネルギーギャップに対応した波長の
レーザ光をスペーサ層3に照射すればよい。
【0018】磁性体層2の具体的な厚さは、探針1の分
解能および上記条件を満足させるために、 1〜10nmの範
囲とすることが好ましい。また、スペーサ層3の厚さ
は、磁性体層2間の交換相互作用を変化させるのに必要
な光エネルギーにも影響し、スペーサ層3の厚さが薄い
ほど上記光エネルギーを少なくすることができるが、薄
すぎると上記式中のJの値が増大するので、上記条件を
考慮した上で 1〜10nmの範囲とすることが好ましい。
【0019】上述したような構成の積層膜4は、例えば
MBE法や超高真空スパッタ法等の超高真空を用いる薄
膜形成法で作製することができる。また、RFマグネト
ロンスパッタ法、イオンビームスパッタ法、真空蒸着法
等の初期真空度が 1×10-5Pa以下の通常の薄膜形成技術
によっても作製することができる。
【0020】この実施例では、スピン偏極STM装置の
探針1として用いる積層膜4として、イオンビームスパ
ッタ法により厚さ 3nmのFe膜(磁性体層2)と厚さ 4nm
のSiO膜(スペーサ層3)とを交互に積層した多層積層
膜をSi基板上に作製した。この際に用いたイオンビーム
スパッタ装置を図3に示す。
【0021】図3において、チャンバ21の排気口22
は、図示しない真空ポンプに接続されており、チャンバ
21内の圧力は圧力ゲージ23により測定される。チャ
ンバ21内には、基板ホルダ24が設置され、この基板
ホルダ24に基板25が保持される。基板ホルダ24内
にはヒータ26が配設されていると共に、基板ホルダ2
4付近には冷却水27が流されており、これらにより基
板ホルダ24および基板25の温度が調節可能となって
いる。基板ホルダ24の温度は、熱電対28により測定
される。基板25の前面にはシャッタ29が設けられて
いる。基板25と対向する位置には、ターゲットホルダ
30が設けられ、その表面に複数のターゲット31が取
り付けられている。ターゲットホルダ30は、冷却水3
2により冷却される。ターゲット21に対向する位置に
はイオンガン33が設けられ、イオンガン33には、例
えばArガス34が供給される。
【0022】上述したようなイオンビームスパッタ装置
を用いて、まずチャンバ21内にSi基板25をセット
し、チャンバ21内を 6.7×10-5Paまで排気したのち、
Arガスを 1.3×10-2Paまで導入し、スパッタArの加速電
圧を500V、ビーム電流30mAの条件にて、Fe、 SiOの順番
に交互にスパッタリングを行った。積層数は20とした。
この後、積層膜4は先端径が好ましくは 1〜10nm程度と
なるように加工され、探針1が作製される。ここで、探
針1の好ましい先端径を 1〜10nmとしたのは、 1nm未満
の先端径を有する探針1を作製することは加工上困難で
あり、また先端径が10nmを超えると、磁性体の磁化状態
を判定する際の分解能が低下するおそれがあるからであ
る。
【0023】このようにして得た積層膜に外部からArレ
ーザ光を照射し、その前後の磁化曲線をKerr効果測
定装置を用いて測定した。その結果を図4に示す。図4
(a)は照射前であり、図4(b)は光照射時の磁化曲
線である。図4から明らかなように、光照射前の磁化は
零であるが、光照射時には大きな磁化が発生し、磁化状
態が大きく異なっており、積層膜が光誘導磁気効果を有
していることが分かる。これは、光照射前にはFe層間の
スピンが互いに反平行であったものが、光照射によりス
ピンが平行に変化したことを意味する。また、光照射を
止めると、元の磁化零の状態に直ちに戻った。
【0024】次に、上述したような積層膜4からなる探
針1を用い、探針1と磁性体試料8間のトンネル電流を
検出して、磁性体試料8の磁化状態を判定する方法につ
いて述べる。
【0025】積層膜4からなる探針1は、図5に示すよ
うに、スピンが反平行に向いた方向が、観察しようとす
る磁性体試料8面の磁化方向と平行または反平行となる
ように配置される。ただし、探針1と磁性体試料8間の
磁気力を検出する場合は、磁性体試料8の磁化方向が探
針1との対向面と平行である場合でも、図5に示すよう
に探針1のスピンが反平行に向いた方向を磁性体試料8
面に向けて、磁性体試料8からの漏洩磁界で磁性体試料
8の磁化状態が判定される。そして、まず図6(a)に
示すように、探針1に光を照射する前の初期状態におい
て、すなわち磁性体層2間のスピンが互いに反平行の状
態において、磁性体試料8から探針1へのスピン偏極ト
ンネル電流I0 を測定する。次いで、探針1に光を照射
すると、探針1のスピンは交換相互作用の変化によっ
て、図6(a)から図6(b)のように、磁性体層2間
のスピンが互いに平行な状態に変化する。
【0026】このとき、磁性体試料8から探針1へのス
ピン偏極トンネル電流Iは、磁性体試料8のスピンの向
きが磁性体層2間のスピンが互いに平行となった探針1
のスピンの向きと同じ場合(図6(b-1):I↑↑
と、異なる場合(図6(b-2):I↑↓)とで大きさが
異なる。また、これらスピン偏極トンネル電流I↑↑
↑↓は、光照射前の初期状態におけるスピン偏極トン
ネル電流I0 とも異なり、これらの間にはI↑↑>I0
>I↑↓の関係が成立する。
【0027】従って、光を照射する前の初期状態におけ
るスピン偏極トンネル電流I0 を参照情報とし、それと
光照射時のスピン偏極トンネル電流I↑↑またはI↑↓
とを比較することにより、磁性体試料8のスピンの向
き、すなわち磁化状態を原子レベルで決定することがで
きる。そして、この磁化状態の判定は、各磁区毎に初期
状態におけるスピン偏極トンネル電流I0 との比較によ
り行っているため、トポロジカルなトンネル電流の差と
区別することができ、これにより磁性体試料8の磁化状
態を正確に判定することが可能となる。
【0028】上述したようなスピン偏極STM装置によ
れば、例えば磁性体試料8の磁化状態を原子レベルの分
解能で観測することが可能となる。また、磁性体試料8
として垂直磁気記録媒体を用いれば、スピン偏極STM
装置は例えばナノメートル領域の磁区の超高密度磁気再
生装置として使用することができる。
【0029】なお、上記実施例においては、探針と試料
間のトンネル電流を測定するスピン偏極STM装置に適
用した例について説明したが、本発明はこれに限らず、
探針と試料間の磁気力を検出するスピン偏極STM装置
に用いることもできる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスピン偏
極STM装置によれば、磁性体の磁化状態を原子レベル
の分解能で正確に観測することができ、極めて高い学術
的意義をもたらすばかりでなく、例えばナノメートル領
域の磁区を判定する超高密度磁気再生が可能となり、今
後の超高密度磁気記録再生の開発に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるスピン偏極STM装
置の概略構成を示す図である。
【図2】 図1に示すスピン偏極STM装置の探針とし
て用いた積層膜の構造を示す断面図である。
【図3】 本発明の実施例にて探針として用いた積層膜
の作製に用いたイオンビームスパッタ装置の構成を示す
図である。
【図4】 図3に示すイオンビームスパッタ装置で作製
した積層膜の光誘導磁気効果を示す図である。
【図5】 積層膜からなる探針の配置状態を示す図であ
る。
【図6】 光誘導磁気効果を利用した試料の磁化状態の
判定方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1……探針 2……磁性体層 3……スペーサ層 4……積層膜 6……スキャナ 9……トンネル電流増幅回路 10…スピン方向判定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01R 33/12 Z 9307−2G

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペーサ層を介して積層された複数の磁
    性体層を有し、光照射により前記磁性体層間の磁気的相
    互作用が変化する積層膜からなる探針と、 前記探針と試料間に働くトンネル電流または磁気力を検
    出する手段とを具備することを特徴とするスピン偏極S
    TM装置。
  2. 【請求項2】 前記スペーサ層は、エネルギーギャップ
    が0.03eV以上の半導体からなることを特徴とする、請求
    項1記載のスピン偏極STM装置。
  3. 【請求項3】 前記積層膜は、初期状態における前記磁
    性体層間のスピンが互いに略反平行で、光照射時に前記
    スピンが略平行となることを特徴とする、請求項1記載
    のスピン偏極STM装置。
  4. 【請求項4】 前記初期状態における前記探針と試料間
    に働くトンネル電流または磁気力と、前記光照射時の前
    記探針と試料間に働くトンネル電流または磁気力との比
    較から、前記試料の磁化状態を判定する手段を有するこ
    とを特徴とする、請求項3記載のスピン偏極STM装
    置。
  5. 【請求項5】 前記積層膜は、光を遮断すると前記初期
    状態のスピン配列に戻ることを特徴とする、請求項3記
    載のスピン偏極STM装置。
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