JPH07332575A - 配管振動防止装置 - Google Patents

配管振動防止装置

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JPH07332575A
JPH07332575A JP12154194A JP12154194A JPH07332575A JP H07332575 A JPH07332575 A JP H07332575A JP 12154194 A JP12154194 A JP 12154194A JP 12154194 A JP12154194 A JP 12154194A JP H07332575 A JPH07332575 A JP H07332575A
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pipe
vibration
mode
damping member
coupled
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Application number
JP12154194A
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Inventor
Daisuke Asakura
倉 大 輔 朝
Tsutomu Shioyama
山 勉 塩
Takeshi Kobayashi
林 健 小
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L55/00Devices or appurtenances for use in, or in connection with, pipes or pipe systems

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Pipeline Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高次音響モードと配管壁の振動モードとが連
成する連成振動モードを十分に抑制し、ひいては、配管
の健全性を損なうことのない配管振動防止装置を提供す
ることにある。 【構成】 配管の外側に配設されて配管壁を拘束すると
共に、配管壁の振動モードと配管内流体の高次音響モー
ドとの連成振動の1次及び2次モードの軸方向波長より
長い軸方向長さを有する筒状制振部材を具備することを
特徴としており、また、配管の一部として構成されて内
部を流体を流すと共に、配管壁の振動モードと配管内流
体の高次音響モードとの連成振動の1次及び2次モード
の軸方向波長より長い軸方向長さを有し、この連成振動
を抑制する機械的強度を有する筒状制振部材を具備する
ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば蒸気タービンの
配管系であって高圧の圧縮性流体を流す配管系におけ
る、高次音響モードと配管壁の振動モードとが連成する
連成振動モードを十分に抑制できる配管振動防止装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、図16に示すように、蒸気ター
ビンの配管系であって高圧の圧縮性流体を流す配管系で
は、流体の絞りに伴って衝撃波が発生し、大きな流れの
乱れが生起されることがある。具体的には、図16に示
すように、ボイラ4が、上流配管2及び下流配管3を介
して蒸気タービン4に接続されている。この上流配管2
と下流配管3との間には、流量調節のための絞り機構を
有する流量調節弁5が設けられている。これにより、ボ
イラ1で発生した高温高圧の蒸気は、上流配管2を通じ
て流量調節弁5に到達し、流量調節弁5の絞りが調節さ
れて、所定の圧力及び流量の蒸気が下流配管3を介して
蒸気タービン4に流される。この際、流量調節弁5の上
流側圧力P1 と下流側圧力P2 との圧力比P1 /P
2 が、流体の種類により定まる臨界圧力比以上になる
と、流量調節弁5の絞り部では、流れが超音速となって
衝撃波が発生する。この衝撃波による圧力変動は、下流
配管3に、流れの乱れとなって伝播され、その結果、下
流配管3で振動が生起される。
【0003】この圧力変動は、図15(a)に示すよう
に、比較的低周波の軸方向平面波モードとして伝播され
る場合と、図15(b)に示すように、配管内流体の周
方向及び径方向にもモードを有する高次音響モードとし
て伝播される場合とがある。
【0004】この軸方向平面波モードの場合には、図1
4に示すように、圧力変動の「腹」となる箇所に、各
々、支持部材6が配設されて下流配管3の振動が抑制さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、配管内
流体の周方向及び径方向にもモードを有する高次音響モ
ードの場合には、下流配管3の振動の周波数が、比較的
低周波の軸方向平面波モードの場合に比べて高いため、
図14に示すような支持部材6では、振動を十分に抑制
することができない。
【0006】特に、流量調節弁5の絞り圧力比(P1
2 )が大きくされている場合には、高次音響モード
と、配管壁の振動モードとが連成する連成振動モードが
励起されることがある。その結果、図16に符号3bで
示すように、流量調節弁5から相当離れた下流配管3の
部位でも、配管振動が発生する可能性があり、配管の健
全性を損なう虞れがある。このような連成振動モード
は、下流配管3の周方向、径方向、及び軸方向に各々振
動モードを有しており、図14に示すような支持部材6
による振動抑制方法では、勿論、抑制は困難である。
【0007】本発明の目的は、上述したような事情に鑑
みてなされたものであって、高次音響モードと配管壁の
振動モードとが連成する連成振動モードを十分に抑制
し、ひいては、配管の健全性を損なうことのない配管振
動防止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係る配管振動防止装置は、絞り
機構の下流側の配管においてこの絞り機構の絞りに伴っ
て発生する流体の乱れにより生起される配管振動を防止
するための配管振動防止装置であって、上記配管の外側
に配設されて配管壁を拘束すると共に、配管壁の振動モ
ードと配管内流体の高次音響モードとの連成振動の1次
及び2次モードの軸方向波長より長い軸方向長さを有す
る筒状制振部材を具備することを特徴としている。
【0009】さらに、請求項8に係る配管振動防止装置
は、絞り機構の下流側の配管においてこの絞り機構の絞
りに伴って発生する流体の乱れにより生起される配管振
動を防止するための配管振動防止装置であって、上記配
管の一部として構成されて内部を流体を流すと共に、配
管壁の振動モードと配管内流体の高次音響モードとの連
成振動の1次及び2次モードの軸方向波長より長い軸方
向長さを有し、この連成振動を抑制する機械的強度を有
する筒状制振部材を具備することを特徴としている。
【0010】
【作用】先ず、本発明の作用を説明する前に、本発明に
係る配管振動防止装置が制振しようとしている配管内流
体の高次音響モードと配管壁の振動モードとの連成振動
現象について説明する。
【0011】図13(a)に示すように、流量調節弁5
のすぐ下流の点Aと,流量調節弁5から著しく離れた点
Bとにおける下流配管3内の圧力変動は、流量調節弁5
での絞り圧力比(上流側圧力P1 と下流側圧力P2 との
圧力比P1 /P2 )が大きいときには、図13(b)に
示すような周波数特性を示す。即ち、流量調節弁5近傍
のA点での圧力変動の周波数特性は、周波数が大きくな
るほど圧力変動が小さくなるという1/f特性を示し、
ランダム変動である。一方、流量調節弁5から著しく離
れた点Bでは、流量調節弁5近傍では観測された圧力変
動の周波数成分の多くは減衰して小さくなっているが、
下流配管3内の流体の高次音響モード(配管内流体の周
方向及び径方向の振動モードを含む)と、配管壁の振動
モードとの連成振動の1次・2次モードの成分は、減衰
せず大きな圧力変動を維持している。
【0012】これは、図11(a)(b)に示すよう
に、配管璧の周方向振動モードの1次(n=1)及び2次 (n
=2)のモードが、管内流体の高次音響モードの周方向1
次(n=1,m=1)及び2次(n=1,m=1)のモードと互いに刺激
し合う連成関係にあり、管内圧力の高い時に配管壁が膨
れ、管内圧力が低い時に管璧が縮む連成振動が発生して
いるために、減衰せずに下流側に伝わっていることによ
る。
【0013】この連成振動の周波数は、管内流体の高次
音響モードの周波数を表した数1と、配管壁振動を薄肉
円筒シェルで近似した数2の解から得られる振動数と
が、軸方向の波数を含めて一致する場合の振動周波数と
して得られる。
【0014】
【数1】
【0015】
【数2】 連成振動のモードは、図12に示されるように、軸方向
の波長を含めて配管壁の振動モードと配管内流体の圧力
振動モード(濃い部分が圧力が高く、薄い部分が圧力が
低い)とが一致している。軸方向の波長は、軸方向波数
kzによって、 (軸方向波長) = 2π/kz で表される。図10は、配管内流体が空気の場合(音速
340m/秒)の連成振動の軸方向波長をスケジュール
40の厚さの鋼製配管について横軸に配管外径をとって
例示したものである。
【0016】上記説明から明らかなように、本発明が抑
制しようとしている配管の高次音響モードと配管壁の振
動モードとの連成振動の軸方向の波長は、配管径・厚さ
・配管内流体の音速によって一意的に決まる特性を有し
ている。従って、本発明に係る筒状制振部材の軸方向長
さが、連成振動の軸方向モードの波長より長く形成され
ていれば、この連成振動の軸方向モードは、十分に抑制
される。
【0017】このような知見に基づいて、請求項1で
は、筒状制振部材は、配管の外側に配設されて配管外壁
を拘束するように構成されていると共に、この筒状制振
部材の軸方向長さは、配管壁の振動モードと配管内流体
の高次音響モードとの連成振動の1次及び2次モードの
軸方向波長より長く設定されている。この連成振動は、
周方向、径方向、及び軸方向のモードを有している。こ
れらのうち、周方向及び径方向のモードは、筒状制振部
材が配管外壁を拘束していることにより抑制される。一
方、軸方向のモードの波長は、上述した連成振動現象の
説明で述べたように、配管の径、配管の長さ、及び流体
の音速によって一意的に決まる特性がある。そのため、
筒状制振部材の軸方向長さが、この連成振動の軸方向モ
ードの波長より長く形成されていれば、軸方向モードも
十分に抑制される。従って、このような構成により、配
管の連成振動を十分に抑制することができ、ひいては、
配管の健全性が損なわれることがない。
【0018】また、請求項8でも、上述した知見に基づ
いて、筒状制振部材が、配管の一部として構成されて内
部を流体を流すと共に、配管壁の振動モードと配管内流
体の高次音響モードとの連成振動の1次及び2次モード
の軸方向波長より長い軸方向長さを有し、この連成振動
を抑制する機械的強度を有している。そのため、連成振
動の周方向及び径方向のモードは、筒状制振部材自体の
機械的強度により抑制される。一方、軸方向のモードの
波長は、上述した連成振動現象の説明で述べたように、
配管の径、配管の長さ、及び流体の音速によって一意的
に決まる特性があるため、筒状制振部材の軸方向長さ
が、この連成振動の軸方向モードの波長より長く形成さ
れていれば、軸方向モードも十分に抑制される。従っ
て、このような構成により、配管の連成振動を十分に抑
制することができ、ひいては、配管の健全性が損なわれ
ることがない。
【0019】さらに、請求項9及び請求項10によれ
ば、請求項2及び請求項3と同様に、筒状制振部材の長
さが連成振動の各モードの波長以上になり、十分な制振
効果が得られる。
【0020】
【実施例】本発明の第1実施例に係る配管振動防止装置
を図1乃至図3を参照しつつ説明する。
【0021】図1に示すように、ボイラ(図示略)が、
上流配管(図示略)及び下流配管3を介して蒸気タービ
ン(図示略)に接続されている。この上流配管と下流配
管3との間には、流量調節のための絞り機構を有する流
量調節弁5が設けられている。
【0022】本実施例では、円筒状に形成された筒状制
振部材10が下流配管3の外側に設けられ、この筒状制
振部材10は、下流配管3の全周にわたって密着されて
下流配管3を拘束するように構成されている。
【0023】上述した連成振動は、周方向、径方向、及
び軸方向のモードを有している。これらのうち、周方向
及び径方向のモードは、筒状制振部材10が下流配管3
外壁をその全周にわたって拘束していることにより抑制
される。
【0024】一方、上記の説明のように、軸方向の振動
モードを抑制するためには、筒状制振具10の長さL
は、軸方向の波長の長さ以上に設定されていればよい。
この軸方向の波長は、正確には、上記の説明のように、
各配管の径、厚さ毎に求められなければならないが、本
実施例では、下流配管3内の流体が空気である場合(音
速340m/秒)には、簡易的に、筒状制振部材3の軸
方向長さが、連成振動の1次モードを抑制するために
は、下流配管3の外径(D)の6倍(6D)以上にさ
れ、連成振動の2次モードを抑制するためには、下流配
管の外径(D)の3倍(3D)以上に設定されている。
このように簡易的に設定するのは、筒状制振部材3の軸
方向長さが6倍(6D)以上又は3倍(3D)以上であ
れば、図2に示すように、連成振動の各モードでの軸方
向波長より長い(即ち、軸方向モードを抑制できる)筒
状制振部材3が得られるからである。
【0025】また、下流配管3内の流体が蒸気(音速約
500m/秒)である場合には、筒状制振部材10の軸
方向長さは、連成振動の1次モードを抑制するために
は、下流配管3の外径(D)の5倍(5D)以上にさ
れ、連成振動の2次モードを抑制するためには、下流配
管3の外径(D)の2倍(2D)以上に設定されてい
る。この場合にも、図3に示すように、筒状制振部材3
の軸方向長さが5倍(5D)以上又は2倍(2D)以上
であれば、連成振動の各モードでの軸方向波長より長い
(即ち、軸方向モードを抑制できる)筒状制振部材3が
得られるからである。
【0026】なお、表1より、筒状制振部材3が連成振
動の1次モードを抑制できる長さを有していれば、連成
振動の2次モードを抑制することができる。
【0027】
【表1】 以上のように、周方向及び径方向のモードは、筒状制振
部材10が下流配管3の外壁を拘束していることにより
抑制され、軸方向のモードは、筒状制振部材10の軸方
向長さが軸方向モードの波長より長く形成されているこ
とにより抑制される。これにより、下流配管3の連成振
動を十分に抑制することができ、ひいては、下流配管3
の健全性が損なわれることがない。
【0028】また、表1に示した空気及び蒸気と異なる
音速を有する流体である場合には、下流配管3の径、厚
さ、音速より、数1及び数2の式を用いて連成振動の軸
方向の波長を求め、この波長より長い筒状制振具10が
設けられればよい。
【0029】次に、図4を参照して、本発明の第2実施
例に係る配管振動防止装置を説明する。なお、第1実施
例と同一部材については同一符号を付してその説明を省
略する。
【0030】本実施例では、図4に示すように、筒状制
振部材10が軸方向に2分割された2つの分割体10
a,10bから構成されている。分割体10a,10b
には、各々、フランジ13a,13bが設けられてい
る。2つの分割体10a,10bが下流配管3を包持す
るように合体され、フランジ13a,13bが合せられ
て、複数のボルト11及びナット10によって2つの分
割体10a,10bが下流配管3に取付けられる。この
場合にも、筒状制振部材10が下流配管3を拘束するこ
とにより、第1実施例と同様に、下流配管3の連成振動
を十分に抑制することができ、ひいては、下流配管3の
健全性が損なわれることがない。
【0031】しかも、2つの分割体10a,10bから
構成された筒状制振部材10を極めて容易に組付けるこ
とができ、特に、振動未対策の既設配管で連成振動が発
生した場合等に、後に筒状制振部材10を容易に装着す
ることができる。
【0032】次に、図5及び図6を参照して、本発明の
第3実施例に係る配管振動防止装置を説明する。なお、
第1及び第2実施例と同一部材については同一符号を付
してその説明を省略する。
【0033】図5及び図6に示すように、本実施例で
は、筒状制振部材10を構成する2つの分割体10a,
10bの内面には、各々、弾性変形可能である多数の突
起14が設けられている。2つの分割体10a,10b
は、第2実施例の場合と同様に下流配管3に装着され
る。この装着時に、突起14は下流配管3の外周面を拘
束する。しかも、ボルト11及びナット12が十分に締
め込まれた場合には、突起14は弾性変形し、この突起
14の弾性変形で配管を一様に拘束でき、常に一様な制
振効果が得られる。
【0034】次に、図7を参照して、本発明の第4実施
例に係る配管振動防止装置を説明する。なお、第1乃至
第3実施例と同一部材については同一符号を付してその
説明を省略する。
【0035】図7に示すように、本実施例では、筒状制
振部材10は、配管の外側に離間して配設された外殻体
の2つの分割体10a,10bと、この分割体10a,
10bと下流配管3との間に充填された充填材15とか
ら構成されている。この場合には、分割体10a,10
bだけでなく充填材15によっても、下流配管3が拘束
される。特に、筒状制振部材10と下流配管3との密着
性が高いほど、防振効果が大きくなるため、この充填材
15により良好な防振効果が得られる。これにより、下
流配管3の連成振動を十分に抑制することができ、ひい
ては、下流配管3の健全性が損なわれることがない。
【0036】次に、図8を参照して、本発明の第5実施
例に係る配管振動防止装置を説明する。なお、第1乃至
第4実施例と同一部材については同一符号を付してその
説明を省略する。
【0037】図8に示すように、本実施例では、第3実
施例と同様に、筒状制振部材10の内面には、弾性変形
可能である多数の突起14が設けられている。さらに、
筒状制振部材10の線膨脹係数が下流配管3の線膨脹係
数より小さくされている。そのため、室温取付時には、
下流配管3は、図8に破線で示すような状態にあり、筒
状制振部材10と下流配管3の間隔が大きく設定され
て、筒状制振部材10が容易に取り付けられる。一方、
線膨脹係数の差により、連成振動が発生する高温運転時
には、下流配管3bは、図8に実線で示すような状態に
あり、下流配管3bと筒状制振部材10との間隔が小さ
くなり、筒状制振部材10が下流配管3bに押し付けら
れ、運転時の下流配管3bへの拘束力が強くなり、良好
な防振効果が得られる。なお、本実施例では、多数の突
起14が設けられているが、これらの突起が設けられず
に、筒状制振部材10の線膨脹係数が変えられても良い
ことは、勿論である。
【0038】次に、図9を参照して、本発明の第6実施
例に係る配管振動防止装置を説明する。なお、第1乃至
第5実施例と同一部材については同一符号を付してその
説明を省略する。
【0039】図9に示すように、本実施例では、下流配
管が、流量制御弁5に接続された第1配管3cと、下流
側の第2配管3dとに分けられている。これら第1及び
第2配管3c,3dの間に、フランジ21,21を介し
て、筒状制振部材20が配管の一部として構成され内部
を流体を流すようになされている。
【0040】本実施例に係る筒状制振部材20も、第1
実施例と同様に、下流配管壁の振動モードと配管内流体
の高次音響モードとの連成振動の1次及び2次モードの
軸方向波長より長い軸方向長さLを有していると共に、
この連成振動を抑制する機械的強度を有している。この
軸方向長さLは、流体が空気又は蒸気の場合には、第1
の実施例と同様に、表1に示すように、各モードに応じ
て、下流配管の径(D)の2〜6D以上に設定されてい
ればよい。その他、空気及び蒸気と異なる音速を有する
流体である場合には、下流配管の径、厚さ、音速より、
数1及び数2の式を用いて連成振動の軸方向の波長を求
め、この波長より長い筒状制振具20が設けられればよ
い。
【0041】この場合にも、連成振動は、周方向、径方
向、及び軸方向のモードを有しているが、これらのう
ち、周方向及び径方向のモードは、筒状制振部材20自
体が振動を抑制する機械的強度を有しているため、筒状
制振部材20自体によって抑制される。一方、筒状制振
具20の長さLが軸方向の波長の長さ以上に設定されて
いるため、軸方向の振動モードが抑制される。
【0042】なお、図9には、第1及び第2配管3c,
3dと筒状制振部材20との接続のために、フランジ2
1が設けられているが、このようなフランジを介さず
に、両者が各々直接接続されていてもよい。
【0043】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れないのは勿論であり、種々変形可能である。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
よれば、連成振動の周方向及び径方向のモードは、筒状
制振部材が配管外壁を拘束していることにより抑制され
る。一方、筒状制振部材の軸方向長さが連成振動の軸方
向モードの波長より長く形成されていれば、軸方向モー
ドも十分に抑制される。従って、このような構成によ
り、配管の連成振動を十分に抑制することができ、ひい
ては、配管の健全性が損なわれることがない。
【0045】請求項2及び3によれば、筒状制振部材の
長さが所定の径の倍数以上に設定されれていれば、連成
振動の各モードの波長以上になり、十分な制振効果が得
られる。
【0046】請求項4によれば、、容易に筒状制振部材
を組付けることができ、特に、振動未対策の既設配管で
連成振動が発生した場合等に、後に筒状制振部材を容易
に装着することができる。
【0047】請求項5によれば、突起の弾性変形で配管
を一様に拘束でき、筒状制振部材を強力に締め込んだ場
合にも、常に一様な制振効果が得られる。
【0048】請求項6によれば、筒状制振部材と配管と
の密着性が高いほど、防振効果が大きいため、この充填
材により良好な防振効果が得られる。
【0049】請求項7によれば、室温取付時には、配管
と筒状制振部材との間隔を大きく設定して、容易に取り
付けることができる一方、連成振動が発生する高温運転
時には、配管と筒状制振部材との間隔が小さくなり、こ
の運転時に配管の拘束力が強くなり、良好な防振効果が
得られる。
【0050】請求項8によれば、連成振動の周方向及び
径方向のモードは、筒状制振部材自体の機械的強度によ
り抑制される。一方、筒状制振部材の軸方向長さが連成
振動の軸方向モードの波長より長く形成されていれば、
軸方向モードも十分に抑制される。従って、このような
構成により、配管の連成振動を十分に抑制することがで
き、ひいては、配管の健全性が損なわれることがない。
【0051】請求項9及び10によれば、筒状制振部材
の長さが所定の径の倍数以上に設定されれていれば、連
成振動の各モードの波長以上になり、十分な制振効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る配管振動防止装置、
及びこの装置が適用される配管系の模式的斜視図。
【図2】配管内流体が空気である場合において、配管外
径と連成振動の軸方向波長との関係を示すグラフ。
【図3】配管内流体が蒸気である場合において、配管外
径と連成振動の軸方向波長との関係を示すグラフ。
【図4】模式的斜視図。
【図5】本発明の第3実施例に係る配管振動防止装置に
用いられる分割体の模式的斜視図。
【図6】本発明の第3実施例に係る配管振動防止装置、
及びこの装置が適用される配管系の断面図。
【図7】本発明の第4実施例に係る配管振動防止装置、
及びこの装置が適用される配管系の断面図。
【図8】本発明の第5実施例に係る配管振動防止装置、
及びこの装置が適用される配管系の断面図。
【図9】本発明の第6実施例に係る配管振動防止装置、
及びこの装置が適用される配管系の模式的斜視図。
【図10】配管外径と連成振動の軸方向波長との関係を
示すグラフ。
【図11】図11(a)は、配管壁の振動モードを示す
模式図であり、図11(b)は、配管内流体の高次音響
モードを示す模式図。
【図12】配管壁の振動モードと配管内流体の高次音響
モードとの連成モードを示す模式図。
【図13】図13(a)は、本発明に係る配管振動防止
装置が適用される配管系の模式図であり、図13(b)
は、連成振動において、その周波数と圧力変動との関係
を示すグラフ。
【図14】軸方向平面波モードの場合における振動防止
装置、及びこの装置が適用される配管系の模式図。
【図15】図15(a)は、低周波の軸方向平面波モー
ドを示す模式図であり、図15(b)は、配管内流体の
周方向及び径方向にもモードを有する高次音響モードを
示す模式図。
【図16】蒸気タービン配管系の模式図。
【符号の説明】
3 下流配管(配管) 5 流量制御弁(絞り機構) 10 筒状制振部材 10a、10b 分割体 20 筒状制振部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絞り機構の下流側の配管においてこの絞り
    機構の絞りに伴って発生する流体の乱れにより生起され
    る配管振動を防止するための配管振動防止装置であっ
    て、 上記配管の外側に配設されて配管外壁を拘束すると共
    に、配管壁の振動モードと配管内流体の高次音響モード
    との連成振動の1次及び2次モードの軸方向波長より長
    い軸方向長さを有する筒状制振部材を具備することを特
    徴とする配管振動防止装置。
  2. 【請求項2】上記配管内の流体が空気である場合には、
    上記筒状制振部材の軸方向長さは、上記連成振動の1次
    モードを抑制するためには配管外径の6倍以上であり、
    又は、上記連成振動の2次モードを抑制するためには配
    管外径の3倍以上であることを特徴とする請求項1に記
    載の配管振動防止装置。
  3. 【請求項3】上記配管内の流体が蒸気である場合には、
    上記筒状制振部材の軸方向長さは、上記連成振動の1次
    モードを抑制するためには配管外径の5倍以上であり、
    又は、上記連成振動の2次モードを抑制するためには配
    管外径の2倍以上であることを特徴とする請求項1に記
    載の配管振動防止装置。
  4. 【請求項4】上記筒状制振部材は、複数に分割された複
    数の分割体からなり、これら複数の分割体が合体されて
    配管の外側に配設され配管外壁を拘束するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1
    項に記載の配管振動防止装置。
  5. 【請求項5】上記筒状制振部材は、その内面に、配管外
    壁を拘束するための複数の突起を有していることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配管振動
    防止装置。
  6. 【請求項6】上記筒状制振部材は、配管の外側に離間し
    て配設された外殻体と、この外殻体と配管との間に充填
    された充填材と有していることを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれか1項に記載の配管振動防止装置。
  7. 【請求項7】上記筒状制振部材の線膨脹係数が、配管の
    線膨脹係数より小さいことを特徴とする請求項1乃至6
    のいずれか1項に記載の配管振動防止装置。
  8. 【請求項8】絞り機構の下流側の配管においてこの絞り
    機構の絞りに伴って発生する流体の乱れにより生起され
    る配管振動を防止するための配管振動防止装置であっ
    て、 上記配管の一部として構成されて内部を流体を流すと共
    に、配管壁の振動モードと配管内流体の高次音響モード
    との連成振動の1次及び2次モードの軸方向波長より長
    い軸方向長さを有し、この連成振動を抑制する機械的強
    度を有する筒状制振部材を具備することを特徴とする配
    管振動防止装置。
  9. 【請求項9】上記配管内の流体が空気である場合には、
    上記筒状制振部材の軸方向長さは、上記連成振動の1次
    モードを抑制するためには配管外径の6倍以上であり、
    又は、上記連成振動の2次モードを抑制するためには配
    管外径の3倍以上であることを特徴とする請求項8に記
    載の配管振動防止装置。
  10. 【請求項10】上記配管内の流体が蒸気である場合に
    は、上記筒状制振部材の軸方向長さは、上記連成振動の
    1次モードを抑制するためには配管外径の5倍以上であ
    り、又は、上記連成振動の2次モードを抑制するために
    は配管外径の2倍以上であることを特徴とする請求項9
    に記載の配管振動防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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