JPH07332040A - 両端対称2段ピッチ弁ばね - Google Patents
両端対称2段ピッチ弁ばねInfo
- Publication number
- JPH07332040A JPH07332040A JP14388294A JP14388294A JPH07332040A JP H07332040 A JPH07332040 A JP H07332040A JP 14388294 A JP14388294 A JP 14388294A JP 14388294 A JP14388294 A JP 14388294A JP H07332040 A JPH07332040 A JP H07332040A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve spring
- pitch
- stage
- symmetrical
- natural frequency
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、両端対称2段ピッチ弁ばねの固有
振動数の変曲点位置を全たわみの60〜80%の位置に
し、サージングを従来のものより減少させることを目的
としている。 【構成】 中央部のピッチを大とし、両端部を同一の小
ピッチの対称形とし、全たわみの60〜80%部分を固
有振動数の変化する位置としたことを特徴とする両端対
称2段ピッチ弁ばね。
振動数の変曲点位置を全たわみの60〜80%の位置に
し、サージングを従来のものより減少させることを目的
としている。 【構成】 中央部のピッチを大とし、両端部を同一の小
ピッチの対称形とし、全たわみの60〜80%部分を固
有振動数の変化する位置としたことを特徴とする両端対
称2段ピッチ弁ばね。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの弁駆動時の
サージングを少くするための両端対称2段ピッチ弁ばね
に関する。
サージングを少くするための両端対称2段ピッチ弁ばね
に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの弁を作動するカム曲線はサイ
ンカーブの合成と考えられるため、n次の高周波振動数
と弁ばねの固有振動数が一致した場合サージングと呼ば
れる共振現象が発生する。高周波の振巾は高周波の次数
が増すにつれて減少してゆくから共振振巾も必然的に減
少する。従って、共振が高次の高周波に対してのみ起こ
るように、ばねの固有振動数をできるだけ高くとれば、
サージングの影響をかなり防ぐことができる。しかし、
固有振動数を高くとると初期圧縮による応力が高くなり
がちである。そこで従来たわみとともに、固有振動数が
変化する不等ピッチ弁ばねを用いていた。不等ピッチ弁
ばねは1段目のピッチ、巻数を調整することにより固有
振動数の変曲点を図7のI→II→IIIへと変えることが
できる。図3に示す片側2段ピッチ弁ばねはダンパー効
果のある領域を得るために、固有振動数が変化する位置
を図2に示す如く、全たわみの0〜30%の高さ近辺に
設定していた。又、従来図4に示すような両端対称2段
ピッチ弁ばねも用いられていた。このタイプの弁ばねも
片側2段弁ばねと同様固有振動数が変化する位置を全た
わみの0〜30%の高さ近辺に設定していた。
ンカーブの合成と考えられるため、n次の高周波振動数
と弁ばねの固有振動数が一致した場合サージングと呼ば
れる共振現象が発生する。高周波の振巾は高周波の次数
が増すにつれて減少してゆくから共振振巾も必然的に減
少する。従って、共振が高次の高周波に対してのみ起こ
るように、ばねの固有振動数をできるだけ高くとれば、
サージングの影響をかなり防ぐことができる。しかし、
固有振動数を高くとると初期圧縮による応力が高くなり
がちである。そこで従来たわみとともに、固有振動数が
変化する不等ピッチ弁ばねを用いていた。不等ピッチ弁
ばねは1段目のピッチ、巻数を調整することにより固有
振動数の変曲点を図7のI→II→IIIへと変えることが
できる。図3に示す片側2段ピッチ弁ばねはダンパー効
果のある領域を得るために、固有振動数が変化する位置
を図2に示す如く、全たわみの0〜30%の高さ近辺に
設定していた。又、従来図4に示すような両端対称2段
ピッチ弁ばねも用いられていた。このタイプの弁ばねも
片側2段弁ばねと同様固有振動数が変化する位置を全た
わみの0〜30%の高さ近辺に設定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来技術
の両端対称2段ピッチばねに於ては、従来の設計基準に
もとづき、1段目の有効巻数を設定すると、両端対称形
状から1/2づつを両側に振り分けることになり、実験デ
ータ上片側2段タイプと較べてダンピング性能が低下す
るという問題点があった(こゝでダンパー巻数とはダン
ピングとして有効に働くであろうコイル巻数のこと)。
本発明は上記問題点を解決することを目的としている。
の両端対称2段ピッチばねに於ては、従来の設計基準に
もとづき、1段目の有効巻数を設定すると、両端対称形
状から1/2づつを両側に振り分けることになり、実験デ
ータ上片側2段タイプと較べてダンピング性能が低下す
るという問題点があった(こゝでダンパー巻数とはダン
ピングとして有効に働くであろうコイル巻数のこと)。
本発明は上記問題点を解決することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、中央部のピッチを大とし、両端部を同一の小
ピッチの対称形とし、全たわみの60〜80%部分を固
有振動数の変化する位置としたことを特徴とする。
するため、中央部のピッチを大とし、両端部を同一の小
ピッチの対称形とし、全たわみの60〜80%部分を固
有振動数の変化する位置としたことを特徴とする。
【0005】
【作用】本願発明不等ピッチ弁ばねは、両端対称2段ピ
ッチの固有振動数が変化する位置を全たわみの60〜8
0%としているので、サージングを従来より17.5%
減少させることができる。
ッチの固有振動数が変化する位置を全たわみの60〜8
0%としているので、サージングを従来より17.5%
減少させることができる。
【0006】
【実施例】図1は本発明両端対称弁ばねの荷重Pとたわ
み量δの特性図で、固有振動数が変化する位置を取付近
辺から最大側へ変更し、全たわみ量の60〜80%位置
としている。下記表は図2の従来弁ばねと、図1の本発
明弁ばねの共振試験に用いた仕様比較表である。 両端対称2段ピッチバルブスプリング仕様 表1 項 目 従 来 仕 様 考 案 仕 様 線 径 φ 3.1 ← 中 心 径 φ21.1 ← 総 巻 数 7.65 ← 有 効 巻数 5.65=0.60+4.45+0.60 5.65=1.17+3.31+1.17 取 付 高さ 33.3 ← 取 付 荷重 20.0 ← 変曲点高さ 30.7 27.0 変曲点荷重 24.53 30.97 最 大 高さ 24.7 ← 最 大 荷重 37.8 ← ば ね 定数 k2/k1=2.21/1.74 k2/k1=2.97/1.74 固有振動数 f1/f2= 402/502 f1/f2= 402/656 (本2案のスプリングにての試験結果を図1に示す。)
み量δの特性図で、固有振動数が変化する位置を取付近
辺から最大側へ変更し、全たわみ量の60〜80%位置
としている。下記表は図2の従来弁ばねと、図1の本発
明弁ばねの共振試験に用いた仕様比較表である。 両端対称2段ピッチバルブスプリング仕様 表1 項 目 従 来 仕 様 考 案 仕 様 線 径 φ 3.1 ← 中 心 径 φ21.1 ← 総 巻 数 7.65 ← 有 効 巻数 5.65=0.60+4.45+0.60 5.65=1.17+3.31+1.17 取 付 高さ 33.3 ← 取 付 荷重 20.0 ← 変曲点高さ 30.7 27.0 変曲点荷重 24.53 30.97 最 大 高さ 24.7 ← 最 大 荷重 37.8 ← ば ね 定数 k2/k1=2.21/1.74 k2/k1=2.97/1.74 固有振動数 f1/f2= 402/502 f1/f2= 402/656 (本2案のスプリングにての試験結果を図1に示す。)
【0007】図7は不等ピッチ弁ばねの固有振動数を変
化させた場合の荷重・たわみ特性の変化を示した図であ
る。
化させた場合の荷重・たわみ特性の変化を示した図であ
る。
【0008】共振現象により設計応力以上の応力が弁ば
ねに発生した場合の静応力に対する応力増加分を倍率で
表したものを付加応力増加率という。図8は本発明の付
加応力増加率とエンジン回転数の図、図9は従来の付加
応力増加率とエンジン回転数の図を示す。
ねに発生した場合の静応力に対する応力増加分を倍率で
表したものを付加応力増加率という。図8は本発明の付
加応力増加率とエンジン回転数の図、図9は従来の付加
応力増加率とエンジン回転数の図を示す。
【0009】
【発明の効果】本発明によると、中央部のピッチを大と
し、両端部を同一の小ピッチの対称形とし、全たわみの
60〜80%部分を固有振動数の変化する位置としてい
るので、共振時倍率が従来1.805倍であったが、本
発明によると1.490倍となり、サージングは17.5
%減少した。
し、両端部を同一の小ピッチの対称形とし、全たわみの
60〜80%部分を固有振動数の変化する位置としてい
るので、共振時倍率が従来1.805倍であったが、本
発明によると1.490倍となり、サージングは17.5
%減少した。
【図1】本発明のばね特性である。
【図2】従来の弁ばねのばね特性である。
【図3】片側2段ピッチ弁ばね正面図である。
【図4】両端対称2段ピッチ弁ばね正面図である。
【図5】不等ピッチ弁ばねの巻数とピッチの図である。
【図6】弁ばね取付高さとカムリフトストロークの図で
ある。
ある。
【図7】不等ピッチ弁ばねの固有振動数が変化する状態
を示すばね特性図である。
を示すばね特性図である。
【図8】本発明の共振試験結果を示すエンジン回転数と
付加応力増加率を示す図である。
付加応力増加率を示す図である。
【図9】従来の不等ピッチ弁ばねの共振試験結果を示す
エンジン回転数と付加応力増加率を示す図である。
エンジン回転数と付加応力増加率を示す図である。
A 荷重・たわみ線図の変曲点
Claims (2)
- 【請求項1】 中央部のピッチを大とし、両端部を同一
の小ピッチの対称形とし、全たわみの60〜80%部分
を固有振動数の変化する位置としたことを特徴とする両
端対称2段ピッチ弁ばね。 - 【請求項2】 中央部のピッチを大とし、両端部を同一
の小ピッチの対称形とし、全たわみの60〜80%部分
を1段目と2段目のばね特性線図の交点位置としたこと
を特徴とする請求項1記載の両端対称2段ピッチ弁ば
ね。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14388294A JPH07332040A (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | 両端対称2段ピッチ弁ばね |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14388294A JPH07332040A (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | 両端対称2段ピッチ弁ばね |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07332040A true JPH07332040A (ja) | 1995-12-19 |
Family
ID=15349220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14388294A Pending JPH07332040A (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | 両端対称2段ピッチ弁ばね |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07332040A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006044561A (ja) * | 2004-08-06 | 2006-02-16 | Kobelco Contstruction Machinery Ltd | クローラ走行体のトラックスプリング |
WO2012117839A1 (ja) * | 2011-03-02 | 2012-09-07 | 株式会社ニフコ | 押上装置 |
JP2014040791A (ja) * | 2012-08-22 | 2014-03-06 | Aisan Ind Co Ltd | 流量制御弁 |
JP2019040828A (ja) * | 2017-08-29 | 2019-03-14 | 京セラ株式会社 | ヒータ |
-
1994
- 1994-06-02 JP JP14388294A patent/JPH07332040A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006044561A (ja) * | 2004-08-06 | 2006-02-16 | Kobelco Contstruction Machinery Ltd | クローラ走行体のトラックスプリング |
WO2012117839A1 (ja) * | 2011-03-02 | 2012-09-07 | 株式会社ニフコ | 押上装置 |
CN103476620A (zh) * | 2011-03-02 | 2013-12-25 | 株式会社利富高 | 推起装置 |
US9010836B2 (en) | 2011-03-02 | 2015-04-21 | Nifco Inc. | Push-out device |
JP2014040791A (ja) * | 2012-08-22 | 2014-03-06 | Aisan Ind Co Ltd | 流量制御弁 |
JP2019040828A (ja) * | 2017-08-29 | 2019-03-14 | 京セラ株式会社 | ヒータ |
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