JPH07332012A - ガスタービン静止形起動システム - Google Patents

ガスタービン静止形起動システム

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JPH07332012A
JPH07332012A JP6151759A JP15175994A JPH07332012A JP H07332012 A JPH07332012 A JP H07332012A JP 6151759 A JP6151759 A JP 6151759A JP 15175994 A JP15175994 A JP 15175994A JP H07332012 A JPH07332012 A JP H07332012A
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gas turbine
voltage
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synchronous generator
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JP6151759A
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Inventor
Fumio Yamada
文雄 山田
Takako Hosoda
貴子 細田
Koji Kitazawa
功治 北澤
Shigeru Koshida
滋 越田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発電設備の稼働率を向上させると共にコスト
パフォーマンスの改善を行うことである。 【構成】 交流電圧を直流電圧に変換する順変換器に印
加される交流電圧を得るためのコンバータ変圧器6と、
順変換器で変換された直流電圧を可変周波数の電圧に変
換する逆変換器の出力電圧を同期発電機を起動するに適
切な電圧にするためのインバータ変圧器21と、ガスタ
ービンの起動中において同期発電機の界磁回路に直流電
圧を印加するための起動用励磁電源28と、ガスタービ
ンが起動完了した後の運転中において順変換器の直流電
圧を同期発電機の界磁回路に供給するための切替断路器
22とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスタービン発電設備
や、ガスタービンと蒸気タービンとを組み合わせたコン
バイドサイクル発電設備の起動に用いるガスタービン静
止形起動システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービン発電設備は、燃焼器でガス
を燃焼させその燃焼ガスでガスタービンを駆動するよう
にしたものであり、コンバイドサイクル発電設備はガス
タービンで仕事を終えた排ガスでさらに蒸気を発生し、
その蒸気でガスタービンに直結された蒸気タービンを駆
動するようにしたものである。
【0003】このような発電設備では、燃焼器でガスを
燃焼させるにあたって、空気が必要となる。したがっ
て、ガスタービンと同一軸に直結された軸流式の空気圧
縮機で圧縮した空気を得るようにしている。
【0004】ガスタービンの起動時においては、燃焼器
で着火してガスタービンが自立して回転するまでの間、
外部より回転軸を駆動する必要がある。このガスタービ
ンの起動には種々のものがあるが、主に事業用の発電設
備で使用するガスタービンでは、トルクコンバータを介
した交流電動機で起動するものが一般的である。
【0005】最近では同軸に直結された同期発電機を起
動用電動機として使用する、いわゆる交流可変速技術を
応用したガスタービン静止形起動システムが使われ始め
ている。特に近年著しく大容量化してきたガスタービン
を、蒸気タービンと直結して使用するコンバインドサイ
クル発電プラントでは、その起動に必要なトルクを伝達
可能なトルクコンバータが存在しないため、このガスタ
ービン静止形起動システムを採用せざるを得ないケース
も出てきている。
【0006】一般に、ガスタービンを起動する際は、ま
ずガスタービン静止形起動システムの静止形起動装置を
起動してガスタービンに直結した同期発電機を低速で回
転させ、ガスタービン内に滞留している可能性のある可
燃性ガスをパージする。この運転モードすなわちパージ
モードが完了すると、静止形起動装置でガスタービンを
加速しガスタービン回転数が定格回転速度になるように
昇速を開始する。
【0007】そして、その昇速過程で空気圧縮機の出口
圧力が十分高くなったところで燃料に着火する。この運
転モードすなわち着火モードが完了すると、ガスタービ
ンが自立して回転したところで静止形起動装置を切り離
す。
【0008】したがって、静止形起動装置としてはパー
ジモードと着火モードにおいて、それぞれの運転モード
に適合した2種類の出力を発生する必要がある。ガスタ
ービンの設計によっても異なるが、一般的にパージモー
ドの静止形起動装置の出力は、着火モードの出力のおよ
そ5割ほどであり、一方、継続時間については、パージ
モードの継続時間は着火モードの継続時間とほぼ同等で
ある。
【0009】図7に従来のガスタービン静止形起動シス
テムの構成図を示す。ガスタービンの起動時には、ガス
タービンに直結された同期発電機5を可変速電動機とし
て使用する。ガスタービンに直結された同期発電機5
は、高圧側発電機遮断器1、主変圧器2及び低圧側発電
機遮断器3を介して電力系統に接続され、このようなガ
スタービン静止形起動システムの起動にあっては、低圧
側発電機遮断器3を解放した状態で、電力系統からの電
力を高圧側発電機遮断器1及び主変圧器2を介してコン
バータ変圧器6に入力される。
【0010】ガスタービン静止形起動システムの静止形
起動装置7は、断路器16を介してコンバータ変圧器6
と接続され、順変換器11で交流電圧を直流電圧に変換
し、DCリアクトル12で平滑して逆変換器13で可変
周波数の交流電圧を発生する。すなわち0Hzから定格
周波数までの可変周波数の交流電圧を発生する。逆変換
器13からのこのような可変周波数の交流電圧はACリ
アクトル14及び起動用断路器8を介して同期発電機5
に印加される。
【0011】一方、同期発電機5の励磁は励磁電源変圧
器9を介して励磁用整流器10に入力され、ここで直流
の励磁電圧として界磁遮断器を介して界磁巻線54に供
給される。
【0012】図8は、静止形起動装置7で複数台のガス
タービンを起動する場合のガスタービン静止形起動装置
システムの構成図である。図8では、2台の静止形起動
装置7A,7Bが設けられ、静止形起動装置7Aは同期
発電機5A1及び同期発電機5A2を起動するものであ
り、静止形起動装置7Bは同期発電機5B1及び同期発
電機5B2を起動するものである。
【0013】ここで、46A,46Bは変換器断路器、
49は連絡断路器、52は励磁断路器、53は励磁連絡
断路器である。
【0014】このようなガスタービン静止形起動装置シ
ステムでの通常時におけるガスタービンの起動は、図9
(A)に示すように、まず、静止形起動装置7Aで同期
発電機5A1を起動し、同期発電機5A1の起動操作が
その起動スケジュールの半分まで進行したときに静止形
起動装置7Bで同期発電機5B1を起動開始する。以下
同様に、同期発電機5B1の起動操作がその起動スケジ
ュールの半分まで進行したときに静止形起動装置7Aで
同期発電機5A2を起動開始し、同期発電機5A2の起
動操作がその起動スケジュールの半分まで進行したとき
に静止形起動装置7Bで同期発電機5B2を起動開始す
る。
【0015】一方、静止形起動装置7Bが故障し静止形
起動装置7Aでバックアップするときは、まず、変換器
断路器46Bを開き連絡断路器49を閉じる。そして、
図9(B)に示すように、静止形起動装置7Aで同期発
電機5A1〜5B2を順次起動していく。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した図
7及び図8に示したガスタービン静止形起動装置システ
ムでは、以下のような問題点がある。
【0017】まず、図7に示したガスタービン静止形起
動装置システムにおいては、コンバータ変圧器6や静止
形起動装置7はガスタービンの起動時のみの数十分しか
使用しないものであるので、稼働率が低く経済性が悪
い。また、静止形起動装置7はプラント起動時にしか使
用しない割には設置スペースが大きく、そのため発電機
建屋を大きくする必要があり、励磁電源変圧器9や励磁
用整流器10も大きな設置スペースが必要である。
【0018】コンバータ変圧器6はガスタービン起動後
には、主母線側から切り離すことが望ましい。もし、主
母線側に断路器を入れる場合には短時間電流定格の大き
いものを入れなければならないので大型となる。コンバ
ータ変圧器6の信頼性が高いこと及び断路器が高価かつ
設置スペースが大きいため、通常は断路器を入れていな
いが、発電設備全体の信頼性を低下させることになる。
【0019】一方、図8に示したガスタービン静止形起
動装置システムにおいては、静止形起動装置7Bが故障
し静止形起動装置7Aでバックアップするときは、ガス
タービンの起動完了までに通常時の1.6倍の時間が掛
かり、ガスタービン発電設備の同期発電機の電力系統へ
の並入時刻が遅れる。このため、電力の供給バランス調
整が必要となる。すなわち、他の発電所の出力増運転ま
たは停止中プラントの急激な立ち上げなどの対応が必要
となる。
【0020】また、ガスタービンのコンプレッサ水洗等
の保守作業が加わると、起動スケジュールの調整も複雑
になる。
【0021】本発明の目的は、順変換器と励磁用整流器
とを共通にすることにより、発電設備の稼働率を向上さ
せると共にコストパフォーマンスの改善を行い、省スペ
ース化によるレイアウトの簡素化を行うことができるガ
スタービン静止形起動システムを得ることにある。
【0022】また、複数台の静止形起動装置のうち1台
が故障した場合にも、ガスタービン発電設備の同期発電
機の電力系統への並入時間を延長することなく起動可能
なガスタービン静止形起動システムを得ることである。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、交流
電圧を直流電圧に変換する順変換器に印加される交流電
圧を得るためのコンバータ変圧器と、順変換器で変換さ
れた直流電圧を可変周波数の電圧に変換する逆変換器の
出力電圧を同期発電機を起動するに適切な電圧にするた
めのインバータ変圧器と、ガスタービンの起動中におい
て同期発電機の界磁回路に直流電圧を印加するための起
動用励磁電源と、ガスタービンが起動完了した後の運転
中において順変換器の直流電圧を同期発電機の界磁回路
に供給するための切替断路器とを備えている。
【0024】請求項2の発明では、請求項1のコンバー
タ変圧器は、ガスタービンの起動中において選択される
高圧タップと、ガスタービンの起動完了後の運転中に選
択される低圧タップとを有したタップ付き変圧器とした
ものである。
【0025】請求項3の発明では、請求項1のコンバー
タ変圧器は、ガスタービンの起動中に選択される高圧タ
ップと、ガスタービンが起動完了後の運転中に選択され
る低圧タップと、ガスタービンの極低負荷運転中に選択
される極低圧タップとを有したタップ付き変圧器とし、
請求項1の起動用励磁電源は、ガスタービンの起動中及
び極低負荷運転中において同期発電機の界磁回路に直流
電圧を印加するものとしたものである。
【0026】そして、請求項4の発明は、静止形起動装
置で複数台のガスタービンを順次起動するようにしたガ
スタービン静止形起動システムに適用され、ガスタービ
ンの起動運転モードがパージモード完了までの間に同期
発電機に所定の可変周波数の電圧を印加する小容量静止
形起動装置を設け、その小容量静止形起動装置にて先行
起動したガスタービンの起動運転モードがパージモード
完了となると、その先行起動したガスタービンは静止形
起動装置で着火モードの運転を開始し、小容量静止形起
動装置は次に起動するガスタービンのパージモードの運
転を開始し、先行起動したガスタービンの起動運転モー
ドが着火モード完了となり、かつ次に起動したガスター
ビンの起動運転モードがパージモード完了となると、順
次残りのガスタービンを同様に後で起動したガスタービ
ンのパージモードと、先に起動したガスタービンの着火
モードとが並行して行われるようにしたものである。
【0027】請求項5の発明は、請求項4の静止形起動
装置を複数台有し1台が故障したとき他の静止形起動装
置でバックアップするようにしたものである。
【0028】
【作用】請求項1の発明では、ガスタービンの起動中に
おいては同期発電機を起動用励磁電源で励磁し、ガスタ
ービンが起動完了した後の運転中においては順変換器の
直流電圧で励磁する。
【0029】請求項2の発明では、コンバータ変圧器の
各々のタップは、ガスタービンの起動中においては同期
発電機を駆動するに必要な電力が供給できるような高圧
タップが選択され、ガスタービンの起動完了後の運転中
には同期発電機の励磁に必要な電力が供給できるような
低圧タップ選択される。
【0030】請求項3の発明では、ガスタービンのコン
プレッサ水洗時のような極低負荷運転中には、極低圧タ
ップを選択して、同期発電機を運転する。
【0031】そして、請求項4の発明では、ガスタービ
ンのパージモードは小容量静止形起動装置にて行い、ガ
スタービンの着火モードは静止形起動装置で行い、後で
起動したガスタービンのパージモードと先に起動したガ
スタービンの着火モードとが並行して行われるように順
次残りのガスタービンを起動する。
【0032】請求項5の発明では、複数台の静止形起動
装置のうち1台が故障したとき他の静止形起動装置でバ
ックアップする。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は、
本発明の第1の実施例を示す構成図である。図7に示し
た従来例と同一要素には同一符号を付し説明は省略す
る。この第1の実施例は、ガスタービンの起動中におい
ては同期発電機5を小容量の起動用励磁電源28で励磁
し、ガスタービンが起動完了した後の運転中においては
順変換器11の直流電圧で励磁するようにしたものであ
る。
【0034】すなわち、図7に示した従来例では、同期
発電機5の励磁はガスタービンの起動時と通常運転時と
の双方に励磁整流器10を用いていたが、ガスタービン
の起動中においては同期発電機5を小容量の起動用励磁
電源28で励磁し、ガスタービンが起動完了した後の運
転中においては順変換器11の直流電圧で励磁するよう
にしたものである。
【0035】静止形起動装置7は、コンバータ変圧器6
からの交流電圧を直流電圧に変換する順変換器11と、
この順変換器11で変換されDCリアクトルで平滑した
直流電圧を可変周波数の電圧に変換する逆変換器13と
を備えている。
【0036】ガスタービンの起動時には、この静止形起
動装置7からの可変周波数の電圧は、インバータ変圧器
21及び起動用断路器を介してガスタービンに直結され
た同期発電機5に印加される。また、起動用励磁電源2
8から界磁遮断器27を介して同発電機5の界磁巻線5
4に励磁電流が供給される。起動用励磁電源28は、所
内電源に接続された遮断器25、起動用励磁電源変圧器
24、起動用励磁整流器23及び起動用遮断器26から
構成される。
【0037】一方、ガスタービンの起動完了後には、起
動用遮断器26が開放され切替断路器22が閉じて、同
期発電機5の界磁巻線54には順変換器11の直流電圧
が印加され、順変換器11から励磁電流が供給されるこ
とになる。
【0038】ここで、ガスタービンの起動時において
は、同期発電機5の励磁電圧は概略で通常運転時の1/
10であるので、起動用励磁電源18の容量は通常運転
時の励磁装置の容量の約1/10とすることができる。
このため、起動用励磁電源18は小形化出来る。
【0039】なお、ガスタービンの起動時においては、
同期発電機5の励磁電圧は概略で通常運転時の1/10
であるので、切替断路器22で順変換器11側に励磁電
源を切替えを考慮した場合、静止形起動装置7の電圧も
定格電圧の1/10にしておく必要がある。
【0040】このように、静止形起動装置7の定格電圧
を同期発電機5の励磁電圧に合わせて低く設定する必要
があることから、本発明においては、従来のACリアク
トル14の代わりにインバータ変圧器21を使用して同
期発電機5に最適な電圧や電流を選定できるようにして
いる。すなわち、静止形起動装置7の定格電圧を低く設
定すると、同期発電機に要求される加速トルクを供給す
るためには高調波を含んだ電流が大きくなり、同期発電
機の逆相耐量を越えてしまうため、従来のACリアクト
ル14の代わりにインバータ変圧器21を使用して同期
発電機に最適な電圧、電流を選定できるようにしてい
る。
【0041】以上のようにガスタービンの起動時は静止
形起動装置7と小形化された起動用励磁電源18の組み
合わせにより同期発電機を同期電動機として加速する。
ガスタービンの起動完了後はサイリスタ開路である逆変
換器13のゲートシフト、ゲートブロックにより逆変換
器13を停止し、界磁遮断器27、起動用断路器8及び
起動用遮断器26を開放し、その後に、切替断路器22
を投入して界磁遮断器27を投入後、順変換器11を図
に示していない自動電圧調整装置(AVR)により制御
する。
【0042】図2に、ガスタービンの起動スケジュール
に沿ったガスタービンの回転数特性を示す。時点t1
ガスタービンの起動指令があったとすると、まず、静止
形起動装置7は、可変周波数の電圧をインバータ変圧器
21及び起動用断路器を介してガスタービンに直結され
た同期発電機5に印加する。これによって、ガスタービ
ンはターニングスピードから上昇し、時点t2 から時点
3 までシャフトパージ運転を行う。このシャフトパー
ジ運転は、ガスタービン機内と排熱回収ボイラ内に残っ
ている未燃焼ガスを大気放出するための運転である。
【0043】そして、時点t3 で静止形起動装置7を一
旦停止し、フリーランで回転数を下げ時点t4 でガスタ
ービンに着火する。この燃料の点火によりガスタービン
は燃焼ガスからのトルクをも入力することになるが、初
期の段階の時点t4 から時点t5 までは、ガスタービン
は自力で回転数上昇できないので、静止形起動装置7か
らも回転トルクを補給されることになる。時点t5 でガ
スタービンは燃焼ガスによる自立運転可能な自立速度に
達し静止形起動装置7は除外される。
【0044】この時点t1 から時点t5 までの間におい
て、同期発電機5は小容量の起動用励磁電源28で励磁
されることになる。
【0045】時点t5 以降の時点t6 でガスタービンの
回転数は定格回転数になり、同期発電機5は静止形起動
装置7の順変換器11からの出力電圧で励磁されること
になる。すなわち、時点t6 以降に同期発電機5は通常
の発電運転に入る。そして、ガスタービンの停止のとき
は、時点t7 で燃料の燃焼を止め、時点t7 から時点t
8 までの間に回転数を下げ、時点t8 から時点t9 まで
の間にクールダウン運転を行い、停止状態となる。停止
の状態すなわち時点t9 から時点t10までの間にはター
ニング運転を行う。
【0046】そして、時点t10で静止形起動装置7を起
動して、保守のためのコンプレッサ水洗運転が時点t11
から開始される。
【0047】このように、この第1の実施例によれば、
ガスタービン起動時の時点t1 から時点t5 までの間に
おいて、同期発電機5は小容量の起動用励磁電源28で
励磁され、ガスタービンの起動完了後の時点t6 から時
点t7 までの間は、静止形起動装置7の順変換器11か
らの出力電圧で励磁されるので、従来の励磁電源変圧器
9や励磁用整流器10を必要とせず、小形化された小容
量の起動用励磁電源18を用意すれば良いだけである。
したがって、レイアウトが簡素化でき、高価な静止形起
動装置7の稼働率も向上出来る。
【0048】図3は、本発明の第2の実施例を示す構成
図である。図1に示した第1の実施例と同一要素には同
一符号を付し説明は省略する。この第2の実施例は、コ
ンバータ変圧器6をタップ付き変圧器としたものであ
り、ガスタービンの起動中に選択される高圧タップと、
ガスタービンが起動完了後の運転中に選択される低圧タ
ップと、ガスタービンの極低負荷運転中に選択される極
低圧タップとを有している。
【0049】サイリスタ変換装置である静止形起動装置
11の電流容量が大きくなりすぎた場合は、静止形起動
装置7の定格電圧を同期発電機5の励磁電圧に合わせて
低く設定することにも限度があるので、コンバータ変圧
器6をタップ付き変圧器として、静止形起動装置7とし
て使用する場合は高圧タップ31を、励磁装置として使
用する場合は低圧タップ32を使用することで電圧の最
適化を図るようにしている。
【0050】また、ガスタービンのコンプレッサ水洗
(約15%速度で実施)等の保守業務時の極低負荷運転
時の出力に合わせた極低圧タップが設けられており、極
低圧タップはそのようなガスタービンの極低負荷運転中
に選択される。保守のためのコンプレッサ水洗運転時
は、20%出力あれば十分であるからである。この場
合、同期発電機5の界磁回路には起動用励磁電源28か
ら界磁電流が供給されることになる。
【0051】すなわち、静止形起動装置7の最低電流
は、一般に定格電流の約1/10である。このため、コ
ンピレッサ水洗等の低負荷運転時には電流が断続しない
ように、サイリスタ制御角を調整し力率を悪化させ電流
を確保することの可能であるが、本発明のようにコンバ
ータ変圧器6を極低圧タップ付きにすることにより、同
期発電機5に供給する静止形起動装置7の出力電流の高
調波が抑制される。また、同期発電機5のロータ表面に
誘導される高調波損失を低減しロータの加熱が防止でき
る。
【0052】このように、この第2の実施例によれば、
コンバータ変圧器6に高圧タップ31、低圧タップ32
及び極低圧タップ33を設けることにより制御性が改善
される。
【0053】次に、図4に本発明の第3の実施例を示
す。図8に示した従来例と同一要素には同一符号を付
し、その説明は省略する。この第3の実施例は、ガスタ
ービンの起動時に各々の同期発電機5A1〜5B2に所
定の可変周波数の電圧を印加する小容量静止形起動装置
を63設け、2台の静止形起動装置7A,7Bの内の1
台の静止形起動装置7Aが故障したとき他の静止形起動
装置7Bでバックアップするようにしたものである。
【0054】ここで、図2に示すガスタービン起動時に
おける時点t1 から時点t3 までの間は、静止形起動装
置7に要求される出力は、時点t4 から時点t5 までの
出力の約半分であり、所要時間はほぼ同じである。した
がって、この第3の実施例では、通常の静止形起動装置
7の50%出力の小容量静止形起動装置63で、時点t
1 から時点t3 まで運転するようにしたものである。
【0055】いま、静止形起動装置7Aが故障したとし
た場合の同期発電機5A1乃至同期発電機5B2の起動
について説明する。この場合、変換器断路器46Aは開
き、変換器断路器46Bを閉じ、連絡断路器49は閉じ
る。これによって、静止形起動装置7Bで同期発電機5
A1乃至同期発電機5B2を起動できるように接続す
る。
【0056】この場合のガスタービンの起動は、図5に
示すように、まず、小容量静止形起動装置63にて同期
発電機5A1を起動し、同期発電機5A1に直結された
ガスタービンを起動する。この先行起動したガスタービ
ンの起動運転モードがパージモード完了となると、その
先行起動したガスタービンは静止形起動装置7Bで着火
モードの運転を開始する。
【0057】一方、これと同時に小容量静止形起動装置
63は、次に起動する同期発電機5A2を起動し、その
ガスタービンのパージモードの運転を開始する。先行起
動した同期発電機5A1に直結されたガスタービンの起
動運転モードが着火モード完了となり、かつ次に起動し
た同期発電機5A2に直結されたガスタービンの起動運
転モードがパージモード完了となると、小容量静止形起
動装置63は、次に起動する同期発電機5B1を起動
し、静止形起動装置7Bは同期発電機5A2に直結され
たガスタービンの着火モードの運転を開始する。
【0058】このように、順次残りのガスタービンを後
で起動したガスタービンのパージモードと、先に起動し
たガスタービンの着火モードとが並行して行われるよう
に起動していく。
【0059】このように、この第3の実施例によれば、
小容量静止形起動装置63を1台追加するだけで、静止
形起動装置7が1台故障した場合にも、ガスタービン発
電設備の全起動時間を延長せずに起動可能となり、信頼
性を向上することができる。すなわち、静止形起動装置
7の1台故障時にも健全時と同等な起動時間を維持する
と共に、保守作業時の低回転運転に最適、経済的なシス
テムとなる。
【0060】この第3の実施例では、2台の静止形起動
装置7を有した場合の1台が故障した場合のガスタービ
ンの起動について述べたが、1台の静止形起動装置7し
かない場合にも、同様に適用できる。
【0061】また、第3の実施例では図4に示すよう
に、断路器64を同期発電機の主回路に直接接続するよ
うにしているが、同期発電機の主回路が相分離母線で構
成されている場合には、接続のためのケーブル取合箱が
必要となる。また、切替用断路器46及び連絡断路器4
9が増加し、設置スペースが大きくなる。そこで、図6
のように3台の断路器8、50、64を同一ケースにし
た断路器を使用して、スペースの縮小を図ることもでき
る。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、高
価な静止形起動装置をガスタービンの起動後において励
磁用整流器として使用することができるため、経済性が
向上し、また機器の稼働率が向上する。また、省スペー
ス化に伴うレイアウトの簡素化にもなる。
【0063】一方、小容量静止形起動装置を追設するこ
とにより、ガスタービン発電設備の全体の起動時間の短
縮が図れる。また複数台の断路器を同一ケースに収納す
ることにより設置スペースの削減が図れる。その結果、
運用性や経済性の優れた構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成図。
【図2】ガスタービンの起動スケジュールを示す特性
図。
【図3】本発明の第2の実施例を示す構成図。
【図4】本発明の第3の実施例を示す構成図。
【図5】本発明の第3の実施例でのガスタービン起動の
説明図。
【図6】本発明の第3の実施例における断路器の設置位
置の説明図。
【図7】従来例の構成図。
【図8】他の従来例の構成図。
【図9】他の従来例におけるガスタービン起動の説明
図。
【符号の説明】
1…高圧側発電機遮断器 2…主変圧器 3…低圧側発電機遮断器 4…主母線 5…同期発電機 6…コンバータ変圧器 7…静止形起動装置 8…起動用断路器 9…励磁用電源変圧器 10…励磁用整流器 11…順変換器 12…DCリアクトル 13…逆変換器 14…ACリアクトル 22…切替用断路器 23…起動用励磁整流器 28…起動用励磁電源 31…高圧タップ 32…低圧タップ 33…極低圧タップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越田 滋 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電圧を直流電圧に変換する順変換器
    とこの順変換器で変換された直流電圧を可変周波数の電
    圧に変換する逆変換器とを備えた静止形起動装置から、
    可変周波数の電圧をガスタービンに直結された同期発電
    機に印加し、前記ガスタービンを起動するようにしたガ
    スタービン静止形起動システムにおいて、前記順変換器
    に印加される交流電圧を得るためのコンバータ変圧器
    と、前記逆変換器の出力電圧を前記同期発電機を起動す
    るに適切な電圧にするためのインバータ変圧器と、前記
    ガスタービンの起動中において前記同期発電機の界磁回
    路に直流電圧を印加するための起動用励磁電源と、前記
    ガスタービンが起動完了した後の運転中において前記順
    変換器の直流電圧を前記同期発電機の界磁回路に供給す
    るための切替断路器とを備えたことを特徴とするガスタ
    ービン静止形起動システム。
  2. 【請求項2】 前記コンバータ変圧器は、前記ガスター
    ビンの起動中において選択される高圧タップと、前記ガ
    スタービンの起動完了後の運転中に選択される低圧タッ
    プとを有したタップ付き変圧器であることを特徴とする
    請求項1に記載のガスタービン静止形起動システム。
  3. 【請求項3】 前記コンバータ変圧器は、前記ガスター
    ビンの起動中に選択される高圧タップと、前記ガスター
    ビンが起動完了後の運転中に選択される低圧タップと、
    前記ガスタービンの極低負荷運転中に選択される極低圧
    タップとを有したタップ付き変圧器であり、前記起動用
    励磁電源は、前記ガスタービンの起動中及び極低負荷運
    転中において前記同期発電機の界磁回路に直流電圧を印
    加するものであることを特徴とする請求項1に記載のガ
    スタービン静止形起動システム。
  4. 【請求項4】 交流電圧を直流電圧に変換する順変換器
    とこの順変換器で変換された直流電圧を可変周波数の電
    圧に変換する逆変換器とを備えた静止形起動装置から、
    可変周波数の電圧をガスタービンに直結された同期発電
    機に印加し、前記静止形起動装置で複数台の前記ガスタ
    ービンを順次起動するようにしたガスタービン静止形起
    動システムにおいて、前記ガスタービンの起動運転モー
    ドがパージモード完了までの間に前記同期発電機に所定
    の可変周波数の電圧を印加する小容量静止形起動装置を
    設け、前記小容量静止形起動装置にて先行起動したガス
    タービンの起動運転モードがパージモード完了となる
    と、その先行起動したガスタービンは前記静止形起動装
    置で着火モードの運転を開始し、前記小容量静止形起動
    装置は次に起動するガスタービンのパージモードの運転
    を開始し、先行起動したガスタービンの起動運転モード
    が着火モード完了となり、かつ次に起動したガスタービ
    ンの起動運転モードがパージモード完了となると、順次
    残りのガスタービンを同様に後で起動したガスタービン
    のパージモードと、先に起動したガスタービンの着火モ
    ードとが並行して行われるようにしたことを特徴とした
    ガスタービン静止形起動システム。
  5. 【請求項5】 前記静止形起動装置を複数台有し1台が
    故障したとき他の前記静止形起動装置でバックアップす
    るようにしたことを特徴とする請求項4に記載のガスタ
    ービン静止形起動システム。
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