JPH07331184A - ゼリー状スキーワックスおよびその製造方法 - Google Patents
ゼリー状スキーワックスおよびその製造方法Info
- Publication number
- JPH07331184A JPH07331184A JP14555794A JP14555794A JPH07331184A JP H07331184 A JPH07331184 A JP H07331184A JP 14555794 A JP14555794 A JP 14555794A JP 14555794 A JP14555794 A JP 14555794A JP H07331184 A JPH07331184 A JP H07331184A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wax
- ski
- mixture
- jellylike
- organic solvent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 加熱を伴うワックシング処理が不要で、有毒
ガス発生の恐れも皆無であり、少量の適用で有効な塗布
効果が得られ、かつ長時間効果が持続する新規なゼリー
状のスキーワックスとその製法を提供すること。 【構成】 シェルゾール容器に入れ、これにフッ化カー
ボンを60wt% 添加し、加熱ヒーター中にて95℃で6
0分間攪拌加熱する。次いで溶体を放冷した後Gaワッ
クスを5wt% 添加したものを粉砕してゼリー状とする。
ガス発生の恐れも皆無であり、少量の適用で有効な塗布
効果が得られ、かつ長時間効果が持続する新規なゼリー
状のスキーワックスとその製法を提供すること。 【構成】 シェルゾール容器に入れ、これにフッ化カー
ボンを60wt% 添加し、加熱ヒーター中にて95℃で6
0分間攪拌加熱する。次いで溶体を放冷した後Gaワッ
クスを5wt% 添加したものを粉砕してゼリー状とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スキーワックスに関す
るもので、更に詳しくはゼリー状であるために、より少
量で簡単に滑走面への塗布が可能なスキーワックスに関
する。
るもので、更に詳しくはゼリー状であるために、より少
量で簡単に滑走面への塗布が可能なスキーワックスに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来スキーワックスとしては、気温や雪
温の状態により各種のパラフィンを混合したものが用い
られており、その使用に当っては種々の条件が加味され
ている。
温の状態により各種のパラフィンを混合したものが用い
られており、その使用に当っては種々の条件が加味され
ている。
【0003】一般のスキーヤー向けとして万能ワックス
というものが市販されているが、万能とはいっても気温
が低い場合には逆に滑走性が悪くなったり、滑走中すぐ
にワックス層が剥がれてしまって効果が持続しないなど
の欠点があった。
というものが市販されているが、万能とはいっても気温
が低い場合には逆に滑走性が悪くなったり、滑走中すぐ
にワックス層が剥がれてしまって効果が持続しないなど
の欠点があった。
【0004】これらの欠点を解消するワックスとして特
公昭62−8460号公報(発明の名称、「スキー用ワ
ックス」)にガリウムから成るスキーワックスが開示さ
れ、また特開平1−294783号公報(発明の名称、
「スキー用ワックス」)には、ガリウムまたは二硫化モ
リブデンの少なくとも一種とパラフィンとから成るスキ
ーワックスが開示されているが、これらはいずれも固体
状のワックスである。
公昭62−8460号公報(発明の名称、「スキー用ワ
ックス」)にガリウムから成るスキーワックスが開示さ
れ、また特開平1−294783号公報(発明の名称、
「スキー用ワックス」)には、ガリウムまたは二硫化モ
リブデンの少なくとも一種とパラフィンとから成るスキ
ーワックスが開示されているが、これらはいずれも固体
状のワックスである。
【0005】さらに特開平3−72598号公報(発明
の名称、「Ga粒子含有懸濁液組成物及びその製造方
法」)にはコーティング剤により表面被覆されたGa粒
子またはGa合金粒子を溶媒中に懸濁させたGa粒子含
有懸濁液組成物からなるスキーワックスが開示されてい
るが、これはスプレーとして使用する液状のワックスで
ある。
の名称、「Ga粒子含有懸濁液組成物及びその製造方
法」)にはコーティング剤により表面被覆されたGa粒
子またはGa合金粒子を溶媒中に懸濁させたGa粒子含
有懸濁液組成物からなるスキーワックスが開示されてい
るが、これはスプレーとして使用する液状のワックスで
ある。
【0006】この他フッ素系スキーワックスとして、特
開昭60−58496号公報(発明の名称、「固体潤滑
剤及びその製法」)や、特開平3−157494号公報
(発明の名称、「スキー用潤滑剤」)にフッ化黒鉛とパ
ラフィンワックスとの混合物からなる固体状のスキーワ
ックスが開示されている。
開昭60−58496号公報(発明の名称、「固体潤滑
剤及びその製法」)や、特開平3−157494号公報
(発明の名称、「スキー用潤滑剤」)にフッ化黒鉛とパ
ラフィンワックスとの混合物からなる固体状のスキーワ
ックスが開示されている。
【0007】しかしながらこのフッ素系スキーワックス
は、高温状態で、FnCnの昇華が生じるため、ワック
シングの時にこれらのガスを体内に吸い込むという危険
性を有していた。
は、高温状態で、FnCnの昇華が生じるため、ワック
シングの時にこれらのガスを体内に吸い込むという危険
性を有していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の固
体状スキーワックスの場合は、滑走面に塗布した後に1
00℃以上の熱をかけてワックシングを行う必要があ
り、更に、加熱温度によっては人体に悪影響を及ぼすガ
スの発生を伴うこともあった。
体状スキーワックスの場合は、滑走面に塗布した後に1
00℃以上の熱をかけてワックシングを行う必要があ
り、更に、加熱温度によっては人体に悪影響を及ぼすガ
スの発生を伴うこともあった。
【0009】本発明はこれらの欠点を解消する新規なタ
イプのワックスを開発することを目的とするものであ
る。
イプのワックスを開発することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は斯かる課題
を解決するために鋭意研究したところ、特殊な有機溶剤
とフッ化カーボンを攪拌冷却したものを用いることによ
って、ゼリー状タイプのワックスが得られることを見い
出し、本発明のワックスを提供することができた。
を解決するために鋭意研究したところ、特殊な有機溶剤
とフッ化カーボンを攪拌冷却したものを用いることによ
って、ゼリー状タイプのワックスが得られることを見い
出し、本発明のワックスを提供することができた。
【0011】すなわち、本発明の一つは、(i) 有機溶
剤、(ii)フッ化カーボンおよび(iii)Gaワックスを必
須成分として含有して成ることを特徴とするゼリー状ス
キーワックスであり、他の発明は、有機溶剤中にフッ化
カーボンを添加して加熱攪拌した溶体を冷却後、Gaワ
ックスを添加して粉砕することによりゼリー状と成すこ
とを特徴とするゼリー状スキーワックスの製造方法であ
る。
剤、(ii)フッ化カーボンおよび(iii)Gaワックスを必
須成分として含有して成ることを特徴とするゼリー状ス
キーワックスであり、他の発明は、有機溶剤中にフッ化
カーボンを添加して加熱攪拌した溶体を冷却後、Gaワ
ックスを添加して粉砕することによりゼリー状と成すこ
とを特徴とするゼリー状スキーワックスの製造方法であ
る。
【0012】
【作用】本発明の実施に好都合に使用できる有機溶剤の
一つは「シェルゾール」(シェルジャパン社製)の商品
名で市販されている有機溶剤であり、他の溶剤としては
ノルマルヘキサン等である。
一つは「シェルゾール」(シェルジャパン社製)の商品
名で市販されている有機溶剤であり、他の溶剤としては
ノルマルヘキサン等である。
【0013】上記溶剤に添加するフッ化カーボンとして
は、粒径1〜100μmのものが、高温下で溶剤によく
溶解するため、この粒径範囲のものをスキーワックスの
全量を基準として50〜90wt% の割合で添加する。
は、粒径1〜100μmのものが、高温下で溶剤によく
溶解するため、この粒径範囲のものをスキーワックスの
全量を基準として50〜90wt% の割合で添加する。
【0014】上記溶剤とフッ化カーボンとをヒーター内
で約95℃で60分加熱した後、攪拌する。加熱温度が
95℃以上になるとFnCnのガスが発生する恐れがあ
るため、95℃以下に温度制御することが好ましいため
である。
で約95℃で60分加熱した後、攪拌する。加熱温度が
95℃以上になるとFnCnのガスが発生する恐れがあ
るため、95℃以下に温度制御することが好ましいため
である。
【0015】次いで上記攪拌物を自然冷却し、Gaの平
均粒径が0.5〜50μmのGaワックスをGaとパラ
フィンとの混合物としての添加量が5wt% 以下となる割
合で添加して、粉砕する。上記混合物のGaとパラフィ
ンとの混合比は1:9とすることができる。この場合、
添加するGaワックスとしては、特公昭62−8460
号公報および特開平1−294783号公報に開示され
ているようにGa単体またはGaとパラフィンとの混合
物、あるいはこれらに相当するものでGaの代りにGa
合金を用いたワックスを用いることができる。
均粒径が0.5〜50μmのGaワックスをGaとパラ
フィンとの混合物としての添加量が5wt% 以下となる割
合で添加して、粉砕する。上記混合物のGaとパラフィ
ンとの混合比は1:9とすることができる。この場合、
添加するGaワックスとしては、特公昭62−8460
号公報および特開平1−294783号公報に開示され
ているようにGa単体またはGaとパラフィンとの混合
物、あるいはこれらに相当するものでGaの代りにGa
合金を用いたワックスを用いることができる。
【0016】こうして得られる溶体はゼリー状態となる
ので、このゼリー状ワックスを目盛付ディスペンサに入
れて製品化する。このワックスは極めて少量の使用で有
効に塗布できるため、実際の使用に当っては、ml単位の
量を滑走面の全体に押し付け、紙等で均一に塗布すれば
よい。
ので、このゼリー状ワックスを目盛付ディスペンサに入
れて製品化する。このワックスは極めて少量の使用で有
効に塗布できるため、実際の使用に当っては、ml単位の
量を滑走面の全体に押し付け、紙等で均一に塗布すれば
よい。
【0017】以下、実施例をもって本発明を詳細に説明
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
【0018】
【実施例】有機溶剤としてシェルゾール(シェルジャパ
ン(株)製)を容器に入れ、次いで該溶剤中にフッ化カ
ーボンを60wt% 添加したものを、加熱ヒーター中にて
95℃一定で60分間攪拌加熱した。
ン(株)製)を容器に入れ、次いで該溶剤中にフッ化カ
ーボンを60wt% 添加したものを、加熱ヒーター中にて
95℃一定で60分間攪拌加熱した。
【0019】次いで該溶体を放冷により自然冷却してフ
ッ化カーボン混合物を得た後、Gaワックス(同和鉱業
製)を5wt% 添加したものを粉砕すると、ゼリー状の混
合物が得られる。
ッ化カーボン混合物を得た後、Gaワックス(同和鉱業
製)を5wt% 添加したものを粉砕すると、ゼリー状の混
合物が得られる。
【0020】次いで得られたゼリー状ワックスを、目盛
付ディスペンサに所定量入れて製品化した。
付ディスペンサに所定量入れて製品化した。
【0021】尚、本発明品をスキー面に下塗りして紙で
軽く塗布したものと、比較の為に従来のフッ化カーボン
を含有するワックスを熱処理して塗布したスキーとを用
いて、各気温下における滑走試験を行ったところ、図1
に示すように全ての気温下において滑走スピードが上る
ことが確認できた。
軽く塗布したものと、比較の為に従来のフッ化カーボン
を含有するワックスを熱処理して塗布したスキーとを用
いて、各気温下における滑走試験を行ったところ、図1
に示すように全ての気温下において滑走スピードが上る
ことが確認できた。
【0022】
【発明の効果】本発明にかかるワックスは少量でスキー
滑走面に簡単に塗布できる上、ワックスの効能として雪
質が−7℃以下の低温下や逆に高湿度であっても万能的
に滑走性を維持できる等の効果を有している。
滑走面に簡単に塗布できる上、ワックスの効能として雪
質が−7℃以下の低温下や逆に高湿度であっても万能的
に滑走性を維持できる等の効果を有している。
【図1】本発明のゼリー状ワックスと従来品のワックス
とを用いた場合の気温変化による滑走スピードの違いを
示す図である。
とを用いた場合の気温変化による滑走スピードの違いを
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 103:02) A C10N 40:00 Z 50:10 70:00
Claims (2)
- 【請求項1】 (i) 有機溶剤、(ii)フッ化カーボンおよ
び(iii) Gaワックスを必須成分として含有して成るこ
とを特徴とするゼリー状スキーワックス。 - 【請求項2】 有機溶剤中にフッ化カーボンを添加して
加熱攪拌した溶体を冷却後、Gaワックスを添加して粉
砕することによりゼリー状と成すことを特徴とするゼリ
ー状スキーワックスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14555794A JPH07331184A (ja) | 1994-06-03 | 1994-06-03 | ゼリー状スキーワックスおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14555794A JPH07331184A (ja) | 1994-06-03 | 1994-06-03 | ゼリー状スキーワックスおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07331184A true JPH07331184A (ja) | 1995-12-19 |
Family
ID=15387916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14555794A Pending JPH07331184A (ja) | 1994-06-03 | 1994-06-03 | ゼリー状スキーワックスおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07331184A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005213371A (ja) * | 2004-01-29 | 2005-08-11 | Dowa Gallium Wax Hanbai Kk | スキーワックス及びその製造方法 |
WO2019225194A1 (ja) * | 2018-05-21 | 2019-11-28 | ダイキン工業株式会社 | フッ化カーボン、雪氷上用潤滑剤及び塗装方法 |
-
1994
- 1994-06-03 JP JP14555794A patent/JPH07331184A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005213371A (ja) * | 2004-01-29 | 2005-08-11 | Dowa Gallium Wax Hanbai Kk | スキーワックス及びその製造方法 |
WO2019225194A1 (ja) * | 2018-05-21 | 2019-11-28 | ダイキン工業株式会社 | フッ化カーボン、雪氷上用潤滑剤及び塗装方法 |
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