JPH07330397A - 排煙脱硫副生石膏スラリーの脱水方法および脱水装置 - Google Patents
排煙脱硫副生石膏スラリーの脱水方法および脱水装置Info
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- JPH07330397A JPH07330397A JP6121289A JP12128994A JPH07330397A JP H07330397 A JPH07330397 A JP H07330397A JP 6121289 A JP6121289 A JP 6121289A JP 12128994 A JP12128994 A JP 12128994A JP H07330397 A JPH07330397 A JP H07330397A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B11/00—Calcium sulfate cements
- C04B11/26—Calcium sulfate cements strating from chemical gypsum; starting from phosphogypsum or from waste, e.g. purification products of smoke
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- Filtration Of Liquid (AREA)
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 石灰−石膏法による湿式排煙脱硫の副生石膏
スラリー（固形分１０〜３０％）を脱水して、残存水分
量と塩素含有率の低いケーキを得る。 【構成】 間欠連続運転式の水平ベルトフィルターの真
空吸引セクションを、（Ｉ）実質上真空度ゼロの重力濾
過ゾーン、（II）真空度２００〜５００mmHg(G)で操業
する真空濾過ゾーン、(III）真空度０〜３００mmHg(G)
で洗浄水を適用する洗浄ゾーン、および、(IV）真空度
４００〜６００mmHg(G)で操業する真空脱水ゾーンに分
けて使用する。 石膏スラリーはあらかじめ液体サイク
ロンで処理して、微粉末を除くとともに濃縮（固形分４
０〜７０％に）しておくとよい。
スラリー（固形分１０〜３０％）を脱水して、残存水分
量と塩素含有率の低いケーキを得る。 【構成】 間欠連続運転式の水平ベルトフィルターの真
空吸引セクションを、（Ｉ）実質上真空度ゼロの重力濾
過ゾーン、（II）真空度２００〜５００mmHg(G)で操業
する真空濾過ゾーン、(III）真空度０〜３００mmHg(G)
で洗浄水を適用する洗浄ゾーン、および、(IV）真空度
４００〜６００mmHg(G)で操業する真空脱水ゾーンに分
けて使用する。 石膏スラリーはあらかじめ液体サイク
ロンで処理して、微粉末を除くとともに濃縮（固形分４
０〜７０％に）しておくとよい。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、化石燃料の焼焼排ガス
を湿式法とくに石灰−石膏法により処理する排煙脱硫設
備で副生する石膏スラリーを脱水し、利用しやすい形態
にする方法および装置に関する。
を湿式法とくに石灰−石膏法により処理する排煙脱硫設
備で副生する石膏スラリーを脱水し、利用しやすい形態
にする方法および装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】石灰−石膏法による排煙脱硫の副生石膏
スラリーから石膏を分離するには、これまで、円筒形の
真空濾過機（オリバーフィルター）、デカンター、遠心
分離機あるいはフィルタープレスなどが使用されて来
た。 副生石膏の含水率はできるだけ下げることが望ま
しく、この観点から、最近はバスケット型の遠心分離機
が主として使われている。
スラリーから石膏を分離するには、これまで、円筒形の
真空濾過機（オリバーフィルター）、デカンター、遠心
分離機あるいはフィルタープレスなどが使用されて来
た。 副生石膏の含水率はできるだけ下げることが望ま
しく、この観点から、最近はバスケット型の遠心分離機
が主として使われている。
【０００３】バスケット型遠心分離機は石膏中の水分を
１０重量％以下にすることができる点で有利であるが、
石膏中の不純物とくに塩素の含有量を減らすには不向き
で、一般に要求されている塩素量１００ppm 以下の基準
をみたすことが困難になりつつある。 これは、石炭と
くに低質炭を燃料とする発電設備が増えたためと考えら
れる。
１０重量％以下にすることができる点で有利であるが、
石膏中の不純物とくに塩素の含有量を減らすには不向き
で、一般に要求されている塩素量１００ppm 以下の基準
をみたすことが困難になりつつある。 これは、石炭と
くに低質炭を燃料とする発電設備が増えたためと考えら
れる。
【０００４】塩素量低減の要求にこたえるため止むを得
ず、いったん脱水して得た石膏を水または温水中にリパ
ルプして、再度遠心分離にかけたりすることもあるが、
このような処理をすれば経済的に不利になることは明ら
かである。
ず、いったん脱水して得た石膏を水または温水中にリパ
ルプして、再度遠心分離にかけたりすることもあるが、
このような処理をすれば経済的に不利になることは明ら
かである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような事情にかんがみ、排煙脱硫設備からの副生石膏
スラリーを脱水して使いやすい形態にする技術におい
て、１回の脱水処理で塩素含有率が低く（１００ppm以
下を確保)、かつ含水率も低い石膏ケーキを経済的に得
る方法と、その方法の実施に使用する装置を提供するこ
とにある。
のような事情にかんがみ、排煙脱硫設備からの副生石膏
スラリーを脱水して使いやすい形態にする技術におい
て、１回の脱水処理で塩素含有率が低く（１００ppm以
下を確保)、かつ含水率も低い石膏ケーキを経済的に得
る方法と、その方法の実施に使用する装置を提供するこ
とにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の排煙脱硫副生石
膏スラリーの脱水方法は、図１に示すように、間欠連続
式水平ベルトフィルターを使用し、その濾過操作部分
を、（Ｉ）実質上真空吸引を行なわない重力濾過ゾー
ン、(II）真空度２００〜５００mmHg(G)で操作する真空
濾過ゾーン、（III）真空度０〜３００mmHg(G)で操作す
る洗浄ゾーン、および、(IV）真空度４００〜６００mmH
g(G)で操作する真空脱水ゾーンに分け、上記重力濾過ゾ
ーンにおいて濾布上に石膏スラリーを供給してケーキを
形成し、真空濾過ゾーンにおいて付着水の大部分を除去
したのち、洗浄ゾーンにおいて上方から洗浄水を散布し
てケーキを洗浄し、続いて真空脱水ゾーンにおいて洗浄
水を脱水して脱水ケーキを得ることからなる。
膏スラリーの脱水方法は、図１に示すように、間欠連続
式水平ベルトフィルターを使用し、その濾過操作部分
を、（Ｉ）実質上真空吸引を行なわない重力濾過ゾー
ン、(II）真空度２００〜５００mmHg(G)で操作する真空
濾過ゾーン、（III）真空度０〜３００mmHg(G)で操作す
る洗浄ゾーン、および、(IV）真空度４００〜６００mmH
g(G)で操作する真空脱水ゾーンに分け、上記重力濾過ゾ
ーンにおいて濾布上に石膏スラリーを供給してケーキを
形成し、真空濾過ゾーンにおいて付着水の大部分を除去
したのち、洗浄ゾーンにおいて上方から洗浄水を散布し
てケーキを洗浄し、続いて真空脱水ゾーンにおいて洗浄
水を脱水して脱水ケーキを得ることからなる。
【０００７】洗浄には、温度が３０〜８０℃の範囲の水
を使用するとよい。
を使用するとよい。
【０００８】真空脱水に当って、ケーキ表面に緻密な層
ができて閉塞状態になった場合には、ケーキ表面に多数
の溝または孔を設けながら真空吸引を行なうとよい。
ができて閉塞状態になった場合には、ケーキ表面に多数
の溝または孔を設けながら真空吸引を行なうとよい。
【０００９】本発明の好ましい態様においては、図１に
示すように、通常は固形分濃度１０〜３０重量％で排出
される石膏スラリーをあらかじめ液体サイクロン（６）
により処理し、極微細な粒子を除去するとともに、固形
分濃度を４０〜７０重量％に濃縮してから上記の操作を
行なう。
示すように、通常は固形分濃度１０〜３０重量％で排出
される石膏スラリーをあらかじめ液体サイクロン（６）
により処理し、極微細な粒子を除去するとともに、固形
分濃度を４０〜７０重量％に濃縮してから上記の操作を
行なう。
【００１０】本発明の排煙脱硫副生石膏スラリーの脱水
装置は、間欠連続式水平ベルトフィルターの濾過操作部
分を、（Ｉ）実質上真空吸引を行なわない重力濾過ゾー
ン、（II）真空度２００〜５００mmHg(G)で操作する真
空濾過ゾーン、（III）真空度０〜３００mmHg(G)で操作
する洗浄ゾーン、および、(IV）真空度４００〜６００m
mHg(G) で操作する真空脱水ゾーンに分け、各ゾーンに
おいて上記範囲の真空度の真空吸引が可能であるように
真空ポンプ（２）および圧力調整手段（３）を構成し、
かつ洗浄ゾーンにおいて上部からケーキに洗浄水を散布
するための洗浄水供給手段（４）を設けてなる。
装置は、間欠連続式水平ベルトフィルターの濾過操作部
分を、（Ｉ）実質上真空吸引を行なわない重力濾過ゾー
ン、（II）真空度２００〜５００mmHg(G)で操作する真
空濾過ゾーン、（III）真空度０〜３００mmHg(G)で操作
する洗浄ゾーン、および、(IV）真空度４００〜６００m
mHg(G) で操作する真空脱水ゾーンに分け、各ゾーンに
おいて上記範囲の真空度の真空吸引が可能であるように
真空ポンプ（２）および圧力調整手段（３）を構成し、
かつ洗浄ゾーンにおいて上部からケーキに洗浄水を散布
するための洗浄水供給手段（４）を設けてなる。
【００１１】前記した、真空脱水ゾーンにおいてケーキ
表面に多数の溝または孔を与える好ましい態様を実施す
るには、移動するケーキ表面に接触するくし（５）また
はナイフの列を設けた脱水装置を用いる。
表面に多数の溝または孔を与える好ましい態様を実施す
るには、移動するケーキ表面に接触するくし（５）また
はナイフの列を設けた脱水装置を用いる。
【００１２】ゾーンＩ〜IVの構成は、代表的には図２に
示すようなものであり、真空濾過ゾーン（II）の真空吸
引のための真空ポンプ（２Ａ）と、洗浄ゾーン(III）お
よび真空脱水ゾーン（IV）のための真空ポンプ（２Ｂ）
とは、それぞれ別個に設けることが設備費および運転費
の両面から有利である。
示すようなものであり、真空濾過ゾーン（II）の真空吸
引のための真空ポンプ（２Ａ）と、洗浄ゾーン(III）お
よび真空脱水ゾーン（IV）のための真空ポンプ（２Ｂ）
とは、それぞれ別個に設けることが設備費および運転費
の両面から有利である。
【００１３】
【作用】本発明の装置を運転し、定常状態にあるところ
について説明する。 排煙脱硫設備で副生した固形分濃
度１０〜３０重量％の石膏スラリー(８)、またはそれを
液体サイクロンで処理して得た固形分濃度４０〜７０重
量％の石膏濃縮スラリーは、まず重力濾過ゾーン（Ｉ）
で濾布（１）上に供給され、重力により含有水の一部が
除かれる間に、濾布上で石膏ケーキ（９）を形成する。
ケーキの厚さは１０〜４０mm程度が適当である。 １
０mmに至らない薄いケーキでは非能率であり、ケーキは
厚い方が生産性が高いが、一方で厚すぎると洗浄が不完
全になり、また脱水が十分に行なわれなくなるため、か
えって不利になる。
について説明する。 排煙脱硫設備で副生した固形分濃
度１０〜３０重量％の石膏スラリー(８)、またはそれを
液体サイクロンで処理して得た固形分濃度４０〜７０重
量％の石膏濃縮スラリーは、まず重力濾過ゾーン（Ｉ）
で濾布（１）上に供給され、重力により含有水の一部が
除かれる間に、濾布上で石膏ケーキ（９）を形成する。
ケーキの厚さは１０〜４０mm程度が適当である。 １
０mmに至らない薄いケーキでは非能率であり、ケーキは
厚い方が生産性が高いが、一方で厚すぎると洗浄が不完
全になり、また脱水が十分に行なわれなくなるため、か
えって不利になる。
【００１４】続いて真空濾過ゾーン（II）で２００〜５
００mmHg(G) の範囲の真空吸引によって、大部分の水が
除かれる。 図２に示した代表的な例では、重力濾過ゾ
ーン（Ｉ）は１個のセクションから成るのに対し、真空
濾過ゾーン（II）は４個のセクションから成っていて、
間欠的なベルト移動／真空吸引の交代ごとに、濾布は１
セクション分ずつ（図２では左から右へ）移動する。
従って重力濾過ゾーン（Ｉ）にくらべ、真空濾過ゾーン
（II）では４倍の時間にわたってケーキが滞留する。
ゾーン（Ｉ）におけるケーキ形成時間は、通常の装置に
おいては１０から１５秒ないし２５秒となり、ゾーン
（II）におけるその真空濾過の時間は、従って４０〜９
０秒間となる。
００mmHg(G) の範囲の真空吸引によって、大部分の水が
除かれる。 図２に示した代表的な例では、重力濾過ゾ
ーン（Ｉ）は１個のセクションから成るのに対し、真空
濾過ゾーン（II）は４個のセクションから成っていて、
間欠的なベルト移動／真空吸引の交代ごとに、濾布は１
セクション分ずつ（図２では左から右へ）移動する。
従って重力濾過ゾーン（Ｉ）にくらべ、真空濾過ゾーン
（II）では４倍の時間にわたってケーキが滞留する。
ゾーン（Ｉ）におけるケーキ形成時間は、通常の装置に
おいては１０から１５秒ないし２５秒となり、ゾーン
（II）におけるその真空濾過の時間は、従って４０〜９
０秒間となる。
【００１５】真空濾過ゾーンの真空度は、含有水の大部
分を除くために少なくとも２００mmHg(G) を必要とす
る。 しかし、むやみに真空度を高めても効果が上ら
ず、ケーキにクラックが入って洗浄に不利になることも
あるから、５００mmHg(G) 以内にするのが得策である。
分を除くために少なくとも２００mmHg(G) を必要とす
る。 しかし、むやみに真空度を高めても効果が上ら
ず、ケーキにクラックが入って洗浄に不利になることも
あるから、５００mmHg(G) 以内にするのが得策である。
【００１６】洗浄ゾーン(III）における洗浄は、図示し
た例ではこのゾーンが１セクションから構成されている
ことから明らかなように、通常は１０〜２５秒行なう。
洗浄効率の点からはなるべく温かい洗浄水を用いるこ
とが好ましく、３０℃以上の水温が必要である。 しか
し、高温になると水蒸気圧が高まり、続く真空脱水ゾー
ン（IV）において、４００〜６００mmHg(G) という所期
の真空度を実現することが困難になるから、洗浄水の温
度は８０℃に止めるべきである。 洗浄はケーキに対し
て水を散布しつつ真空吸引して行なうので、洗浄水がケ
ーキ中を均一にゆっくり通過して可溶成分を伴い去るよ
うに、適度の真空度で行なう。 ０〜３００mmHg(G)の
真空度の範囲は、この観点からえらんだものである。
た例ではこのゾーンが１セクションから構成されている
ことから明らかなように、通常は１０〜２５秒行なう。
洗浄効率の点からはなるべく温かい洗浄水を用いるこ
とが好ましく、３０℃以上の水温が必要である。 しか
し、高温になると水蒸気圧が高まり、続く真空脱水ゾー
ン（IV）において、４００〜６００mmHg(G) という所期
の真空度を実現することが困難になるから、洗浄水の温
度は８０℃に止めるべきである。 洗浄はケーキに対し
て水を散布しつつ真空吸引して行なうので、洗浄水がケ
ーキ中を均一にゆっくり通過して可溶成分を伴い去るよ
うに、適度の真空度で行なう。 ０〜３００mmHg(G)の
真空度の範囲は、この観点からえらんだものである。
【００１７】最後の真空脱水ゾーン（IV）で脱水され、
石膏ケーキ（９）が得られる。 このゾーンは、できる
だけ水分を減らすため、高い真空度を要する。 ４００
mmHg(G) の下限は、この観点から定めた。 しかし真空
度を高めるほど動力消費の点からは不利になるので、工
業装置のめやすとして６００mmHg(G) の上限を設けたわ
けである。
石膏ケーキ（９）が得られる。 このゾーンは、できる
だけ水分を減らすため、高い真空度を要する。 ４００
mmHg(G) の下限は、この観点から定めた。 しかし真空
度を高めるほど動力消費の点からは不利になるので、工
業装置のめやすとして６００mmHg(G) の上限を設けたわ
けである。
【００１８】排煙脱硫設備で副生する石膏スラリーは、
ときに不純物として、または石膏それ自体の形で、かな
り微細な粒子を含んでいる。 そうした微粒子はケーキ
形成時に最後に沈降して、ケーキ表面に水や空気を通し
にくい固い層を形成する。前記した液体サイクロンによ
る処理は、微粒子を除去してそうした層の形成を防ぐ効
果がある。 緻密な層が形成されてもその厚さは通常
０．５mm以下に止まるので、機械的に破壊して空気の流
路を設けることができる。 移動しているケーキ表面
に、固定したくし形のものやナイフの列を接触させるこ
とにより、この目的を容易に達成できる。
ときに不純物として、または石膏それ自体の形で、かな
り微細な粒子を含んでいる。 そうした微粒子はケーキ
形成時に最後に沈降して、ケーキ表面に水や空気を通し
にくい固い層を形成する。前記した液体サイクロンによ
る処理は、微粒子を除去してそうした層の形成を防ぐ効
果がある。 緻密な層が形成されてもその厚さは通常
０．５mm以下に止まるので、機械的に破壊して空気の流
路を設けることができる。 移動しているケーキ表面
に、固定したくし形のものやナイフの列を接触させるこ
とにより、この目的を容易に達成できる。
【００１９】
〔実施例１〕排煙脱硫設備から副生した固形分濃度２０
重量％の石膏(ＣａＳＯ4・２Ｈ2Ｏ)スラリーについて、
粒度分布を測定して図４の結果を得た。 その平均粒径
は３０μｍである。
重量％の石膏(ＣａＳＯ4・２Ｈ2Ｏ)スラリーについて、
粒度分布を測定して図４の結果を得た。 その平均粒径
は３０μｍである。
【００２０】有効幅１．５mm×有効長さ１０mmの水平ベ
ルトフィルターを使用して、図１に示す構成の装置を構
成した。（ただし真空脱水ゾーンは、図１では４セクシ
ョンであるが、実装置は３セクションからなる。) こ
れに上記の石膏スラリーを(サイクロン処理をせずに）
供給し、ケーキ形成時間２０秒で厚さ約２５mmのケーキ
を形成した。 真空濾過の真空度は４００mmHg(G)、時
間は８０秒間である。洗浄は、４０℃の温水を１１秒間
散布し、その間とその後を含め（２０秒間）、０〜１０
mmHg(G)の状態で真空吸引を行なった。 真空脱水は、
真空度を４００mmHg(G)に高めて６０秒間行なった。
ルトフィルターを使用して、図１に示す構成の装置を構
成した。（ただし真空脱水ゾーンは、図１では４セクシ
ョンであるが、実装置は３セクションからなる。) こ
れに上記の石膏スラリーを(サイクロン処理をせずに）
供給し、ケーキ形成時間２０秒で厚さ約２５mmのケーキ
を形成した。 真空濾過の真空度は４００mmHg(G)、時
間は８０秒間である。洗浄は、４０℃の温水を１１秒間
散布し、その間とその後を含め（２０秒間）、０〜１０
mmHg(G)の状態で真空吸引を行なった。 真空脱水は、
真空度を４００mmHg(G)に高めて６０秒間行なった。
【００２１】得られたケーキは、水分含有率が平均９．
７重量％、残留する塩素の濃度が４０〜６０ppm であっ
た。 洗浄に要した水量は、製品石膏１トンあたり０．
５トンであった（乾燥量基準）。
７重量％、残留する塩素の濃度が４０〜６０ppm であっ
た。 洗浄に要した水量は、製品石膏１トンあたり０．
５トンであった（乾燥量基準）。
【００２２】〔実施例２〕実施例１と同じ装置を用い、
同じ条件で、同じ排煙脱硫設備からの副生石膏スラリー
を脱水したが、スラリーの生成条件が異なったためかケ
ーキ表面に前記した固い層ができ、製品ケーキの水分含
有率が１１％近くまで上昇した。
同じ条件で、同じ排煙脱硫設備からの副生石膏スラリー
を脱水したが、スラリーの生成条件が異なったためかケ
ーキ表面に前記した固い層ができ、製品ケーキの水分含
有率が１１％近くまで上昇した。
【００２３】そこで、真空脱水時に固定したくし形のも
のをケーキに接触させ、ケーキ表面に深さ０．５〜１m
m、幅が３〜１０mmの溝をピッチ３０〜５０mmで並行に
設けたところ、水分含有率を１％ほど低下させることが
できた。
のをケーキに接触させ、ケーキ表面に深さ０．５〜１m
m、幅が３〜１０mmの溝をピッチ３０〜５０mmで並行に
設けたところ、水分含有率を１％ほど低下させることが
できた。
【００２４】〔実施例３〕実施例１の石膏スラリーを液
体サイクロンで処理した。 粒度分布は図５のように変
り、平均粒径が３８μｍに増大した。
体サイクロンで処理した。 粒度分布は図５のように変
り、平均粒径が３８μｍに増大した。
【００２５】この濃縮スラリーを対象に、実施例１の条
件で脱水を行なったところ、製品ケーキ中の水分含有率
を８．５％、残留塩素量を４０〜５０ppm に低下させる
ことができた。
件で脱水を行なったところ、製品ケーキ中の水分含有率
を８．５％、残留塩素量を４０〜５０ppm に低下させる
ことができた。
【００２６】〔実施例４〕有効濾過面積１０ｍ2、１０
セクションの水平ベルトフィルターを使用して構成した
本発明の石膏スラリー脱水装置において、全体をひとつ
の真空ポンプでまかなうためには、吸引量５０ｍ3/mi
n、ポンプのモーター容量７５kWを要した。
セクションの水平ベルトフィルターを使用して構成した
本発明の石膏スラリー脱水装置において、全体をひとつ
の真空ポンプでまかなうためには、吸引量５０ｍ3/mi
n、ポンプのモーター容量７５kWを要した。
【００２７】本発明に従ってはじめの１セクションを重
力濾過とし、次の４セクション（真空濾過ゾーン）と後
半５セクション（洗浄ゾーン＋真空脱水ゾーン）とを別
々の真空ポンプに分担させ、前者は１２ｍ3/min、１
８．５kW、後者は２５ｍ3/min、３７kWに分割して、合
計３７ｍ3/min、５５．５kWとしても、同じ性能をもた
せることができた。
力濾過とし、次の４セクション（真空濾過ゾーン）と後
半５セクション（洗浄ゾーン＋真空脱水ゾーン）とを別
々の真空ポンプに分担させ、前者は１２ｍ3/min、１
８．５kW、後者は２５ｍ3/min、３７kWに分割して、合
計３７ｍ3/min、５５．５kWとしても、同じ性能をもた
せることができた。
【００２８】
【発明の効果】本発明の脱水方法によれば、排煙脱硫装
置から副生する石膏スラリーを効率よく脱水して、得ら
れるケーキの水分含有量を１０％程度またはそれ以下に
するとともに、十分な洗浄により残存する不純物の含有
率を低くできる。 残留する塩素の量に関しては通常４
０〜６０ppmと、要求水準１００ppmを容易にクリヤする
ことができる。
置から副生する石膏スラリーを効率よく脱水して、得ら
れるケーキの水分含有量を１０％程度またはそれ以下に
するとともに、十分な洗浄により残存する不純物の含有
率を低くできる。 残留する塩素の量に関しては通常４
０〜６０ppmと、要求水準１００ppmを容易にクリヤする
ことができる。
【００２９】本発明の脱水装置は、既存の水平ベルトフ
ィルターに対して若干の付加的な部品を加え、必要によ
り真空設備に多少の変更を加えることによって容易に構
成できるから、設備費が嵩むことなく実現できる。
ィルターに対して若干の付加的な部品を加え、必要によ
り真空設備に多少の変更を加えることによって容易に構
成できるから、設備費が嵩むことなく実現できる。
【図１】 本発明の副生石膏スラリーの脱水方法の原理
と脱水装置の構成を示す、全体の側面図。
と脱水装置の構成を示す、全体の側面図。
【図２】 図１の装置の主要部におけるゾーン構成の代
表例を示すとともに、各ゾーンと真空ポンプの配置との
関係を示す説明図。
表例を示すとともに、各ゾーンと真空ポンプの配置との
関係を示す説明図。
【図３】 図１の装置に、真空脱水されるケーキの表面
に溝を与える手段を付加した、好ましい態様を示す図。
に溝を与える手段を付加した、好ましい態様を示す図。
【図４】 実施例において脱水処理をした石膏スラリー
中の石膏の粒度分布を示すヒストグラム。
中の石膏の粒度分布を示すヒストグラム。
【図５】 図４の粒度分布をもつ石膏スラリーを液体サ
イクロンで濃縮して得たスラリーにつき、粒度分布を示
したヒストグラム。
イクロンで濃縮して得たスラリーにつき、粒度分布を示
したヒストグラム。
Ｉ 重力濾過ゾーン II 真空濾過ゾーン III 洗浄ゾーン IV 真空脱水ゾーン １ 濾布 ２，２Ａ，２Ｂ 真空ポンプ ３ 圧力調整手段 ４ 洗浄水供給手段 ５ くし ６ 液体サイクロン ８ 石膏スラリー ９ 石膏ケーキ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０２Ｆ 11/12 ＺＡＢ Ｃ Ｃ０４Ｂ 11/028
Claims (7)
- 【請求項１】 排煙脱硫設備で副生した石膏のスラリー
を脱水する方法であって、間欠連続式水平ベルトフィル
ターを使用し、その濾過操作部分を、（Ｉ）実質上真空
吸引を行なわない重力濾過ゾーン、（II）真空度２００
〜５００mmHg(G)で操作する真空濾過ゾーン、(III）真
空度０〜３００mmHg(G)で操作する洗浄ゾーン、およ
び、(IV）真空度４００〜６００mmHg(G)で操作する真空
脱水ゾーンに分け、上記重力濾過ゾーンにおいて濾布上
に石膏スラリーを供給してケーキを形成し、真空濾過ゾ
ーンにおいて付着水の大部分を除去したのち、洗浄ゾー
ンにおいて上方から洗浄水を散布してケーキを洗浄し、
続いて真空脱水ゾーンにおいて洗浄水を脱水して脱水ケ
ーキを得ることからなる脱水方法。 - 【請求項２】 洗浄を、温度３０〜８０℃の洗浄水を使
用して実施する請求項１の脱水方法。 - 【請求項３】 真空脱水に当ってケーキ表面に多数の溝
または孔を設けながら真空吸引を行なう請求項１の脱水
方法。 - 【請求項４】 石膏スラリーをあらかじめ液体サイクロ
ンにより処理し、極微細な粒子を除去するとともにスラ
リーを濃縮してから請求項１の操作を行なう脱水方法。 - 【請求項５】 排煙脱硫設備で副生した石膏のスラリー
を脱水する装置であって、間欠連続式水平ベルトフィル
ターの濾過操作部分を、（Ｉ）実質上真空吸引を行なわ
ない重力濾過ゾーン、(II）真空度２００〜５００mmHg
(G)で操作する真空濾過ゾーン、（III）真空度０〜３０
０mmHg(G)で操作する洗浄ゾーン、および、(IV）真空度
４００〜６００mmHg(G)で操作する真空脱水ゾーンに分
け、各ゾーンにおいて上記範囲の真空度の真空吸引が可
能であるように真空ポンプおよび圧力調整手段を構成
し、かつ洗浄ゾーンにおいて上部からケーキに洗浄水を
散布するための洗浄水供給手段を設けてなる脱水装置。 - 【請求項６】 真空脱水ゾーン（IV）において、ケーキ
表面に多数の溝または孔を設けるためのくしまたはナイ
フの列を設けた請求項５の脱水装置。 - 【請求項７】 真空濾過ゾーンの真空吸引をするための
真空ポンプと、洗浄ゾーンおよび真空脱水ゾーンの真空
吸引をするための真空ポンプとを別個に設けた請求項５
の脱水装置。
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| JP6121289A JP2857975B2 (ja) | 1994-06-02 | 1994-06-02 | 排煙脱硫副生石膏スラリーの脱水方法および脱水装置 |
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