JPH07330360A - 無機質断熱材 - Google Patents

無機質断熱材

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JPH07330360A
JPH07330360A JP12270194A JP12270194A JPH07330360A JP H07330360 A JPH07330360 A JP H07330360A JP 12270194 A JP12270194 A JP 12270194A JP 12270194 A JP12270194 A JP 12270194A JP H07330360 A JPH07330360 A JP H07330360A
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Sadayuki Kato
貞幸 加藤
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GENERAL SHOKO KK
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L59/00Thermal insulation in general
    • F16L59/04Arrangements using dry fillers, e.g. using slag wool which is added to the object to be insulated by pouring, spreading, spraying or the like

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  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Building Environments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟性が向上し発煙することがない無機質断
熱材を提供する。 【構成】 原料混合・溶融工程1において、キューポラ
炉にて冷塊原料を溶融し、炉体の下部側面から溶融湯を
連続流出させる。溶融湯を1490℃±10℃で3t/H〜5t/H
の定量で、ロックウール繊維化工程2の繊維化スピン
ナに流過させる。繊維化スピンナの4000rpm 〜10000rpm
で高速回転する円盤により、ダストオイルとともに溶融
湯を飛ばしてロックウール繊維を形成する。フェルト工
程3でシート状のマットに集綿する。マットのロックウ
ール繊維をニードリング加工工程4でロックウールマッ
トを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロックウール繊維を集
綿しニードリング加工によりフェルトシート状に形成し
た無機質断熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば建築物の天井面、壁面、床
面の保温材等として、耐熱温度が約700℃と高温で安
価であることから、ロックウール繊維を用いた無機質断
熱材が使用されている。
【0003】そして、このロックウール繊維を用いた無
機質断熱材は、酸化珪素(SiO2)が35重量%以上
42重量%以下、酸化アルミニウム(Al2 3 )が1
0重量%以上13重量%以下、酸化カルシウム(Ca
O)が37重量%以上40重量%以下、酸化マグネシウ
ム(MgO)が5重量%以上7重量%以下を主成分とす
るロックウール繊維を、熱硬化性樹脂であるフェノール
系などの有機結合材を約1〜4重量%含有させてフェル
トシート状や筒状などの所定の形状に熱硬化させて形成
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来のロックウール繊維を用いた無機質断熱材におい
て、ロックウール繊維間を熱硬化性樹脂などの有機結合
材で結合しているため、柔軟性の向上に制限があり、異
形の被保温部を包含する形状に形成することが困難であ
る。
【0005】さらに、火災時や高温連続使用に暴露され
た際、ロックウール繊維間を結合する有機結合材が発煙
して有害ガスが放出されたり、有機結合材が劣化して結
合力が低下して保形性がなくなり、脱落して保温効果が
なくなるなどの問題も有している。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑み、柔軟性が向
上し発煙することがない無機質断熱材を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の無機質断
熱材は、酸化珪素(SiO2 )が40重量%以上42重
量%以下、酸化アルミニウム(Al2 3 )が15重量
%以上17重量%以下、酸化鉄(Fe2 3 )が4重量
%以上6重量%以下、酸化カルシウム(CaO)が16
重量%以上19重量%以下、酸化マグネシウム(Mg
O)が10重量%以上12%以下、および、酸化カリウ
ム(K2 O)と酸化ナトリウム(Na2 O)との総量が
4重量%以上5重量%以下を含有し、平均繊維径が4μ
m以上7μm以下のロックウール繊維が、100μm以
上の未繊維化物の含有量を24重量%以下のシート状の
マットに集綿にされ、このマットがニードリング加工に
より密度を80kg/m3 以上150kg/m3 以下のフェ
ルトシート状に形成されたものである。
【0008】請求項2記載の無機質断熱材は、請求項1
記載の無機質断熱材において、少なくとも一面にアルミ
ニウム層が設けられたものである。
【0009】請求項3記載の無機質断熱材は、請求項1
および2記載の無機質断熱材において、筒状に屈曲して
筒状体を形成し、この筒状体の外周面にアルミニウム層
が設けられたものである。
【0010】
【作用】請求項1記載の無機質断熱材は、酸化珪素(S
iO2 )が40重量%以上42重量%以下、酸化アルミ
ニウム(Al2 3 )が15重量%以上17重量%以
下、酸化鉄(Fe2 3 )が4重量%以上6重量%以
下、酸化カルシウム(CaO)が16重量%以上19重
量%以下、酸化マグネシウム(MgO)が10重量%以
上12%以下、および、酸化カリウム(K2 O)と酸化
ナトリウム(Na2 O)との総量が4重量%以上5重量
%以下を含有し平均繊維径が4μm以上7μm以下のロ
ックウール繊維を用いるため、ロックウール繊維の柔軟
性が向上し、このロックウール繊維を、100μm以上
の未繊維化物の含有量が24重量%以下のシート状のマ
ットに集綿した後、このマットをニードリング加工によ
り密度が80kg/m3 以上150kg/m3 以下のフェル
トシート状に形成するため、結合材を用いずともロック
ウール繊維の絡み付きにより保形性が容易に得られ、フ
ェルトシート状の形成が容易である。さらに、結合材を
用いないため、絡み合うロックウール繊維が移動可能で
柔軟性が向上し、発煙および高温暴露による結合材の変
質による脱落が防止され、コストも低減する。
【0011】請求項2記載の無機質断熱材は、請求項1
記載の無機質断熱材において、少なくとも一面にアルミ
ニウム層を設けたため、輻射熱が増大して保温性が向上
する。
【0012】請求項3記載の無機質断熱材は、請求項1
および2記載の無機質断熱材において、筒状に屈曲され
た筒状体の外周面にアルミニウム層を設けたため、管状
物の保温が容易となるとともに、輻射熱の増大による保
温性が向上する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の無機質断熱材を製造する工程
の一実施例の構成を図面を参照して説明する。
【0014】無機質断熱材の製造工程は、図1に示すよ
うに、原料混合・溶融工程1、ロックウール繊維化工程
2、フェルト工程3およびニードリング加工工程4から
構成されている。
【0015】そして、原料混合・溶融工程1は、例えば
キューポラ炉から用いられる。なお、電気溶融炉を用い
るなどいずれの方法を用いて原料を溶融してもよい。
【0016】また、キューポラ炉には、溶融湯をロック
ウール繊維に繊維化するロックウール繊維化工程2が接
続され、このロックウール繊維化工程2には、繊維化ス
ピンナが設けられている。
【0017】そして、この繊維化スピンナは、内部が水
で冷却される直径が例えば6〜16インチの中空の円盤を
1〜4個組み合わされて構成され、これら円盤の後方に
は、円盤の軸方向に沿って空気を送風する送風装置が設
けられている。さらに、図示しない送風口近傍または繊
維化スピンナの中心からダストオイルを吐出するように
なっている。なお、ダストオイルは、ミシン油やマシン
油、スピンドル油などの潤滑剤をエマルジョン化した水
溶液を使用する。
【0018】さらに、ロックウール繊維化工程2には、
フェルト工程3が接続されている。このフェルト工程3
は、ロックウール繊維をシート状のマットに集綿する通
気性回転体が設けられている。そして、この通気性回転
体は、金網やパンチングメタルなどにて円筒状またはコ
ンベア状に形成され、繊維化スピンナの前方に位置し、
軸方向が送風方向と直交方向に繊維化スピンナの各円盤
に接近して配設されている。さらに、通気性回転体は、
ロックウール繊維が吹きつけられる面より中心軸線に向
って吸気するサクション機能を備えている。
【0019】また、通気性回転体の回転方向側である繊
維化スピンナの反対側には、通気性回転体の回転に伴っ
て前進し、通気性回転体の外周面よりシート化されたマ
ットを引剥してニードリング加工工程4に搬送するコン
ベアが配設されている。なお、このコンベアは、搬送さ
れるマットを秤量する計量装置を備えている。
【0020】そして、フェルト工程3の下流側に接続さ
れたニードリング加工工程4は、ニードリング装置を設
け、このニードリング装置は、先端に微細な鉤部を設け
た細長い針部が、コンベアなどにて搬送されるマットの
厚さ方向に進退自在に無数に設けられている。そして、
搬送されたマットは、無数の針部がマットの厚さ方向に
進出して突き刺さり、さらに鉤部にて引っ掛けられるよ
うに針部が引き抜かれてニードリング処理が行われ、ロ
ックウールマットが得られる。なお、このニードリング
装置は、片面側からのみならず、両面から針部を進退さ
せる構成でもよい。
【0021】次に、上記製造工程の動作を説明する。
【0022】まず、原料混合・溶融工程1において、例
えばキューポラ炉を用いて、冷塊原料とコークスとを、
円筒状の炉体内に上部から投入し、炉体の下部側面に数
個以上開口する送風口から空気または熱風を吹き込み、
コークスを燃焼させて冷塊原料を溶融する。そして、溶
融した原料は、炉体の下部に流下し、炉体底部に溶融湯
だまりを形成し、炉体の下部側面に設けた溶融湯排出口
から連続して流出される。
【0023】なお、冷塊原料としては、フェロニッケル
スラグ、シリコマンガンスラグ、チタンスラグ、珪石、
フライアッシュ、ロウ石、水酸化マグネシウム、酸化マ
ンガン、水酸化アルミニウム、カンラン岩、長石、蛇紋
岩、玄武岩、石灰石、輝緑岩などを適宜配合・混合した
ものを用いる。
【0024】さらに、キューポラ炉から連続流出した溶
融湯を、約1400℃〜1600℃、例えば1490℃
±10℃で3t/H 〜5t/H の定量で、ロックウール繊維
化工程2の繊維化スピンナに流過させ、ロックウール繊
維を形成する。
【0025】すなわち、繊維化スピンナの数個の円盤を
同時に例えば4000rpm 〜10000rpm で高速回転
させ、表面に一定の温度および量に制御された熔融湯を
流下させると、数個の円盤に順次熔融湯が巻き付き乗り
移り、高速回転している円盤の遠心力により熔融湯が繊
維化され、繊維化された溶融湯は、送風装置にて0.1
〜0.3重量%の比率でダストオイルとともに軸方向に
吹き出されている風力によって、円盤の円周縁から繊維
化スピンナ前方に吹き飛ばされてロックウール繊維が形
成される。
【0026】この際、熔融湯の一部は繊維にならずに未
繊維化物が発生するが、大きい異物は遠心力が大きいの
で軸方向の風力を突き抜けて円盤の接線方向に飛び散
り、ロックウール繊維中には多く含まれない。また、微
細な異物や未繊維化物は、軸方向の風力によりロックウ
ール繊維とともに運ばれ、ロックウール繊維中に未繊維
化物として混在する。
【0027】そして、得られたロックウール繊維の組成
を表1に示す。
【0028】
【表1】 なお、微量成分としては、酸化チタン(TiO2 )、酸
化マンガン(MnO)などである。また、未繊維化物の
径および平均繊維径の測定は、特殊な篩を用いて篩い分
け、電子顕微鏡で200本の未繊維化物の径および平均
繊維径を測定して平均値を算出した。
【0029】そして、繊維化スピンナで繊維化され、送
風により軸方向に吹き出されたロックウール繊維は、繊
維化スピンナの前方に配設されたフェルト工程の円筒状
の通気性回転体の外周面に叩きつけられように吹きつけ
られ、風力によってロックウール繊維同士が絡み合って
塊状になる時間もなく大部分が繊維状で薄い均一なシー
ト状のマットに集綿される。
【0030】なお、マットに含まれる100μm以上の
未繊維化物は、24重量%で、表1に示すように、50
0μm以上が2重量%、250〜500μmが8重量
%、200〜250μmが5重量%、100〜200μ
mが9重量%であった。
【0031】そして、通気性回転体に付着した薄いシー
ト状のマットを、コンベアによって通気性回転体の外周
面より引剥されてコンベアに移行して移送する。
【0032】なお、マットの密度は、通気性回転体の回
転速度、マットの綿巾、コンベヤの送り速度の複合的調
整によって決まる。
【0033】さらに、コンベアにて移行したマットは、
ニードリング加工工程4のニードリング装置に搬送され
る。そして、搬送されたマットは、無数の針部がマット
の厚さ方向に進出して突き刺さり、さらに鉤部にて引っ
掛けられるように針部が引き抜かれてニードリング加工
処理が行われ、フェルトシート状のロックウールマット
が得られる。
【0034】そして、得られたロックウールマットは、
表2に示すように、耐熱温度は約700℃、密度が約1
00kg/m3 で、熱伝導率は、約0.034kcal/mHr℃
(30℃)である。
【0035】
【表2】 この後、ロックウールマットの一面あるいは両面に、黒
度の低い例えばアルミニウム箔を貼り付けたり、アルミ
ニウム箔をガラスクロスの一面に設けたシート部材をア
ルミニウム箔が表面に位置するようにマットに貼り付け
たり、アルミニウム金属を蒸着するなどにより、アルミ
ニウム層を形成する。
【0036】なお、ニードリング加工前のマットにアル
ミニウム層を形成してもよいが、アルミニウム層にニー
ドリング装置の針部の突き刺しによる無数の孔が形成さ
れ、その分輻射熱が低減して保温性が低下するため、ニ
ードリング加工処理後のロックウールマットに設けるこ
とが好ましい。
【0037】さらに、マットおよびロックウールマット
を所定の内径を有する筒状、すなわち被保温物である例
えばボイラの配管の外径と略同寸法の内径となるように
筒状に形成したり、さらに外周面にアルミニウム層を設
けてもよい。これにより、ボイラの配管などの管状物を
容易に保温できる。
【0038】次に、上記実施例の作用を説明する。
【0039】まず、冷塊原料の配合条件を変えて、上記
実施例と同様の操作により形成したロックウール繊維を
ニードリング加工処理してロックウールマット形成し、
各種試験を行った。その結果を表3に示す。
【0040】なお、ニードリング加工処理の状況とし
て、ニードリング加工処理によるロックウール繊維の切
断、すなわち切断に伴い落下する切断されたロックウー
ル繊維の粉末重量の大小、ニードリング加工処理後のロ
ックウールマットのちぎれや亀裂、および、ロックウー
ルマットの連続状態であるニードリング処理後のつなが
り状態について観察して比較した。
【0041】
【表3】 この表3の結果から、従来のフェルトシート化されたロ
ックウール繊維に近似した組成のものである比較例1、
すなわち酸化珪素(SiO2 )および酸化第二鉄(Fe
2 3 )が少なく酸化カルシウム(CaO)が多い場合
には、切断されたロックウール繊維の粉末重量が他に比
べて非常に多く、ロックウール繊維の柔軟性が低いこと
が分かる。このため、ニードリング処理の際のロックウ
ール繊維の絡み付きが得られず、ロックウールマットは
いたるところでちぎれや亀裂が認められ、連続的なフェ
ルトシート状に形成できない。
【0042】また、比較例2は、比較例1より切断され
たロックウール繊維の粉末重量およびロックウールマッ
トのちぎれは若干低下し、連続性は若干向上したが、大
差はない。さらに、比較例3は、若干ではあるが比較例
2よりさらに粉末重量、ロックウールマットのちぎれ、
連続性が向上している。そして、比較例2および比較例
3は、本実施例のSiO2 の含有量と同含有量で、本実
施例よりCaOが多い。また、比較例2より比較例3の
方がCaOの含有量が少ない。これらの結果および比較
例1の結果から、CaOが所定量より多くなるにしたが
ってロックウール繊維の柔軟性が低下することが分か
る。
【0043】一方、比較例4は、CaOの含有量が比較
例3よりさらに少なく、酸化カリウム(K2 O)および
酸化ナトリウム(Na2 O)の含有量が多く本実施例と
略同量である。そして、この比較例4は、比較例3より
切断されたロックウール繊維の粉末重量がかなり低下す
るとともに、ロックウールマットのちぎれおよび亀裂も
低下し、一部であるが連続的なロックウールマットが得
られた。このため、ロックウール繊維の柔軟性の向上に
は、K2 OおよびNa2 Oをある程度含有させる必要が
あることが分かる。
【0044】そして、本実施例は、ほとんど切断された
ロックウール繊維は得られず、ロックウールマットのち
ぎれや亀裂がなく、連続的に安定してフェルトシート状
に形成できた。すなわち、本実施例は、CaOの含有量
が比較例4よりさらに少なく、Fe2 3 の含有量が比
較例4より多くなっており、Fe2 3 を所定量含有す
ることでさらにロックウール繊維の柔軟性が向上するこ
とがわかる。
【0045】さらに、所定の耐熱温度が得られるように
配合量を変化させてニードリング処理をした結果、酸化
珪素(SiO2 )が40重量%以上42重量%以下、酸
化アルミニウム(Al2 3 )が15重量%以上17重
量%以下、酸化鉄(Fe2 3 )が4重量%以上6重量
%以下、酸化カルシウム(CaO)が16重量%以上1
9重量%以下、酸化マグネシウム(MgO)が10重量
%以上12重量%以下、K2 OおよびNa2 Oが4重量
%以上5重量%以下であることが好ましい。
【0046】また、その他、密度を変化させてロックウ
ールマットを形成し、ニードリング処理状況を観察する
とともに、引っ張り試験などを行った結果、密度が80
kg/m3 より少なくなるとロックウールマットの強度が
低下して、ちぎれや亀裂など発生する。また、密度が1
50kg/m3 より大きくなると熱伝導率が増大し、断熱
材としての効果が損なわれる。このため、ロックウール
マットの密度は、80〜150kg/m3 であることが好
ましい。
【0047】さらに、ロックウールマットの厚さ寸法
は、5mmより薄くなると、集綿後のマットとしての強度
が低下するとともに断熱効果を低下し、厚さ寸法が40
mmより厚くなるとロックウール繊維が均一となるように
マットを集綿形成することが困難となることから、ロッ
クウールマットの厚さ寸法は、5mm以上40mm以下が好
ましい。
【0048】また、潤滑剤としてのダストオイルは、ロ
ックウール繊維に対して0.1〜0.3重量%の比率と
なるように吐出させるのが好ましい。すなわち、ロック
ウール繊維に対して0.1重量%より少ないとニードリ
ング処理の際に、針部とロックウール繊維との摩擦が大
きくなり、ロックウール繊維が切断する量が増大し、ロ
ックウール繊維同士の絡み付き度合いが低下してロック
ウールマットの強度が低下する。また、0.3重量%よ
り多くなると、ロックウールマットが油っぽくなり商品
価値観が低下する他、ロックウールマットの一面あるい
は両面に黒度の低い例えばアルミニウム泊を貼り付けた
り、アルミニウム金属を蒸着するなどのアルミニウム層
を形成する場合に、アルミニウム層が剥離しやすくなる
などの問題もある。したがって、潤滑剤としてのダスト
オイルは、ロックウール繊維に対して0.1〜0.3重
量%の比率となるように吐出させるのが好ましい。
【0049】一方、100μm以上の未繊維化物は、2
4重量%以下である必要がある。すなわち、100μm
以上の未繊維化物が24重量%より多くなると、ロック
ウール繊維の絡み付きにより生じる空気層の容量が少な
くなり、保温性が低下するとともに、ロックウール繊維
の含有割合が低下することによりロックウール繊維の絡
み付き度合いが減少して、集綿後のマットおよびロック
ウールマットの強度が低下するため、100μm以上の
未繊維化物は、24重量%以下が好ましい。
【0050】また、平均繊維径は、4μm以上7μm以
下が好ましい。すなわち、平均繊維径が4μmより小さ
いと、ロックウール繊維が絡み付くための所定の長さと
なるロックウール繊維が形成し難く、また、ニードリン
グ処理の際に切断してロックウール繊維の絡み付き度合
いが減少することによる集綿後のマットおよびロックウ
ールマットの強度が低下する。さらに、平均繊維径が7
μmより大きくなると、マットおよびロックウールマッ
トの密度が増大して、ロックウール繊維の絡み付きによ
り生じる空気層の容量が少なくなり、保温性が低下す
る。また、平均繊維径が7μmより大きくなると、ロッ
クウール繊維の曲げ率が低下して、ニードリング処理の
際に切断してロックウール繊維の絡み付き度合いが減少
することによるマットおよびロックウールマットの強度
が低下する。したがって、平均繊維径は、4μm以上7
μm以下が好ましい。
【0051】さらに、アルミニウム層を形成することに
より、アルミニウム層は黒度が極めて小さいため、輻射
率が大きく、保温性が向上できる。また、このアルミニ
ウム層により、ロックウールマットの施工時に鋭利なも
のが引っ掛かるなどによりロックウール繊維がほつれる
などを防止できる。さらに、例えばクーラなどの冷却装
置の配管を保温する場合には、結露などによりロックウ
ールマットが吸湿する場合があるが、アルミニウム層に
より、アルミニウム層の表面に結露するのみで、ロック
ウール繊維の絡み付きにより生じる空気層内にまで結露
するのを防止できる。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の無機質断熱材によれば、
酸化珪素(SiO2 )が40重量%以上42重量%以
下、酸化アルミニウム(Al2 3 )が15重量%以上
17重量%以下、酸化鉄(Fe2 3 )が4重量%以上
6重量%以下、酸化カルシウム(CaO)が16重量%
以上19重量%以下、酸化カルシウム(CaO)が16
重量%以上19重量%以下、酸化マグネシウム(Mg
O)が10重量%以上12%以下、および、酸化カリウ
ム(K2 O)と酸化ナトリウム(Na2 O)との総量が
4重量%以上5重量%以下を含有し平均繊維径が4μm
以上7μm以下のロックウール繊維を用いるため、ロッ
クウール繊維の柔軟性を向上でき、このロックウール繊
維を、100μm以上の未繊維化物の含有量が24重量
%以下のシート状のマットに集綿した後、このマットを
ニードリング加工により密度が80kg/m3 以上150
kg/m3 以下のフェルトシート状に形成するため、結合
材を用いずともロックウール繊維の絡み付きにより保形
性が容易に得られ、フェルトシート状に容易に形成でき
る。さらに、結合材を用いないため、絡み合うロックウ
ール繊維が移動可能で柔軟性を向上でき、発煙および高
温暴露による結合材の変質による脱落を防止でき、コス
トも低減できる。
【0053】請求項2記載の無機質断熱材によれば、請
求項1記載の無機質断熱材において、少なくとも一面に
アルミニウム層を設けたため、輻射率が増大して保温性
を向上できる。
【0054】請求項3記載の無機質断熱材によれば、請
求項1および2記載の無機質断熱材において、筒状に屈
曲された筒状体の外周面にアルミニウム層を設けたた
め、管状物の保温が容易にでき、輻射熱が増大して保温
性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無機質断熱材の一実施例の製造工程を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1 原料混合・溶融工程 2 ロックウール繊維化工程 3 フェルト工程 4 ニードリング加工工程

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化珪素(SiO2 )が40重量%以上
    42重量%以下、酸化アルミニウム(Al2 3 )が1
    5重量%以上17重量%以下、酸化鉄(Fe2 3 )が
    4重量%以上6重量%以下、酸化カルシウム(CaO)
    が16重量%以上19重量%以下、酸化マグネシウム
    (MgO)が10重量%以上12%以下、および、酸化
    カリウム(K2 O)と酸化ナトリウム(Na2 O)との
    総量が4重量%以上5重量%以下を含有し、平均繊維径
    が4μm以上7μm以下のロックウール繊維が、100
    μm以上の未繊維化物の含有量を24重量%以下のシー
    ト状のマットに集綿にされ、 このマットがニードリング加工により密度を80kg/m
    3 以上150kg/m3以下のフェルトシート状に形成さ
    れたことを特徴とする無機質断熱材。
  2. 【請求項2】 少なくとも一面にアルミニウム層が設け
    られたことを特徴とする請求項1記載の無機質断熱材。
  3. 【請求項3】 筒状に屈曲して筒状体を形成し、この筒
    状体の外周面にアルミニウム層が設けられたことを特徴
    とする請求項1および2記載の無機質断熱材。
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