JPH073302A - 金属焼結部材の製造法 - Google Patents

金属焼結部材の製造法

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JPH073302A
JPH073302A JP25007193A JP25007193A JPH073302A JP H073302 A JPH073302 A JP H073302A JP 25007193 A JP25007193 A JP 25007193A JP 25007193 A JP25007193 A JP 25007193A JP H073302 A JPH073302 A JP H073302A
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憲正 上杉
Takeshi Fujita
武志 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、複雑な形状を有し、かつ高密度な
金属焼結部材を工業的に量産性よく製造できる方法を提
供することである。 【構成】 本発明の金属焼結部材の製造法は、金属粉末
100重量部に、ポリスチレン5〜30重量%、ポリブ
チルメタクリレート5〜35重量%及びエチレン酢酸ビ
ニル共重合体5〜25重量%から構成される有機バイン
ダー5〜15重量部を配合した射出成形用金属粉末組成
物を使用することである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属焼結部材の製造法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、セラミックスの分野では原料粉
体に有機バインダーを配合した混合物に可塑性を付与
し、射出成形法によりグリーン成形体を得た後、これを
脱バインダー焼成することにより、プレス成形などでは
成形不可能な複雑形状のものを、寸法精度よく量産でき
ることがよく知られている。
【0003】一方、金属焼結部材では古くから、原料粉
体に若干の有機物を混入し、プレス成形法により成形
後、焼結することによる、いわゆる粉末冶金法によって
製造されてきたが、近年、高密度の複雑形状部材を量産
性よく製造するために、上記のセラミックス製品の製造
に用いられている射出成形法を、金属焼結部材の製造に
応用しようという試みがなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】射出成形法による金属
焼結部材の製造では、セラミックスの原料粉末の平均粒
径が3μm以下と微細であるのに対し、金属焼結部材の
それは、相対的に粗い粒度をもつこと、金属焼結部材に
用いられる原料粉末は一般のセラミックス粉末、例えば
アルミナなどに比べて比重の高い場合が多いこと、一般
のセラミックス粉末、例えばアルミナなどの酸化物系セ
ラミックスに比べると、バインダー類とのぬれ性がわる
いことなどの理由で、セラミックス製品製造の場合と同
様な条件で製造しようとしても射出成形性不良、グリー
ン成形体の強度不足、脱バインダー時の変形などセラミ
ックスのように良好な焼結部材を製造することが困難で
あるばかりか、前工程のグリーン成形体ですら満足に製
造することができないのが現状である。
【0005】本発明は、上記のような実情に鑑みなされ
たものであって、射出成形法によって複雑な形状を有
し、かつ高密度な金属焼結部材を工業的に量産性よく製
造できるような金属焼結部材の製造法を提供することを
課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、金属
粉末100重量部に、ポリスチレン5〜30重量%、ポ
リブチルメタクリレート5〜35重量%及びエチレン酢
酸ビニル共重合体5〜25重量%から構成される有機バ
インダー5〜15重量部を配合した射出成形用金属粉末
組成物を使用することを特徴とする金属焼結部材の製造
法である。
【0007】本発明に使用する有機バインダーとしては
ポリスチレン、ポリブチルメタクリレート及びエチレン
酢酸ビニル共重合体からなる熱可塑性樹脂を必須成分と
して含有するものである。ポリスチレン、ポリブチルメ
タクリレート及びエチレン酢酸ビニル共重合体は、いず
れも公知の市販されているものであり、それらの配合割
合は、有機バインダー中にポリスチレンが5〜30重量
%、ポリブチルメタクリレートが5〜35重量%、エチ
レン酢酸ビニル共重合体が5〜25重量%存在するよう
配合されるものである。
【0008】有機バインダーにおける熱可塑性樹脂各々
の作用及び配合割合について言えば、ポリスチレンは、
粉体に対して優れたバインダー効果を有し粒子同士を強
く結合し、またそれ自身、非常に射出成形性の良い熱可
塑性樹脂であって、グリーン成形体に強度を付与し、特
に肉薄部の破損防止などに有効であり、さらにグリーン
成形体に優れた保形性を付与し、成形体のハンドリング
を容易にするものであるが、その配合量が5重量%未満
の場合、前記の効果が得られず30重量%を越えた場
合、混合物の流動性が低下し、射出成形性が損なわれ
る。
【0009】ポリブチルメタクリレートは、ポリスチレ
ン同様、粉体に対し優れたバインダー効果を示しグリー
ン成形体の強度付与に大変有効な熱可塑性樹脂である。
ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体が300℃
以上でなければ実質的に熱分解が開始されないのに対
し、ポリブチルメタクリレートは220〜240℃で熱
分解が起こることから、これら三成分の共存系において
は、バインダーの熱分解温度範囲が広がり、加熱分解で
脱バインダーをする場合、バインダーの熱分解が急激に
起こらず徐々に進行するため、成形体のフクレ、亀裂、
変形などの防止に大変有効であるが、その配合量が5重
量%未満の場合前記の効果が得られず、35重量%を越
えた場合、混合物の流動性が低下し、射出成形性が損な
われ、金型からの離型が悪くなる。
【0010】さらにエチレン酢酸ビニル共重合体も粉体
に対し優れたバインダー効果を示し、グリーン成形体の
強度を高め、成形体に弾性を付与する。また、混合物の
流動性を高め、射出成形を容易にならしめるばかりか、
加熱分解で脱バインダー処理をする場合他の成分が熱分
解して除去されている間、成形体の形状を保つ作用を有
するものであるが、その配合量が5%未満の場合前記の
効果が得られず、25%を越えた場合加熱分解で脱バイ
ンダー処理する時、成形体のフクレ現象が顕著となり、
脱バインダーを困難に至らしめる。
【0011】また本発明の有機バインダーは、必要に応
じてワックス、可塑性、潤滑剤等の添加剤を適宜含有す
るものである。これらの成分は、混合物に可塑性を付与
し流動性を向上させ、また粉体とのぬれ性を高め、混合
物を均一化する作用を有するものである。
【0012】ワックスとしては、例えばパラフィンワッ
クス、マイクロクリスタリンワックス等、可塑剤として
は、例えばジオクチルフタレート、ジブチルフタレート
等、潤滑剤としては、例えばステアリン酸、ステアリン
酸金属塩等が挙げられ、通常セラミックスの射出成形に
使用されるものなら、いかなるものも使用可能である。
【0013】また、これらの成分は、通常の使用範囲で
用いられるのが好ましく、ここでは特にその使用量は限
定しないが、常識を越えて使用された場合、グリーン成
形体の強度が著しく低下したり、加熱分解で脱バインダ
ー処理する場合、著しく変形を生じたりすることは言う
までもない。
【0014】本発明に使用する金属粉末としては、例え
ばステンレス鋼粉末、カーボニル鉄粉末等が挙げられ
る。これらの粒径(平均粒径)は1〜50μmであるこ
とが好ましい。平均粒径が1μm未満と細かくなると、
相対的に粉末の比表面積が増大し、バインダーの使用量
を増やしても多くの場合射出成形に適した流動特性を有
する混合物を得るのが困難になり、また射出成形可能で
も、その後の脱バインダー工程を円滑に行うことが難し
く脱バインダー後の成形体はもろくハンドリングが困難
となる。一方、50μmを越えた粗い粒度の粉末の場
合、グリーン成形体及び脱バインダー後の加熱成形体の
強度が著しく低下する。
【0015】本発明に使用する射出成形用金属粉末組成
物は、前記金属粉末100重量部に、前記有機バインダ
ー5〜15重量部を配合したものである。有機バインダ
ーの使用量が、5重量部未満の場合、射出成形用材料と
しての混合物の流動性が不足し、所望の形状に成形する
ことが困難となり、一方、15重量部を越えた場合、成
形品の密度が上がらず焼成時における収縮が大きくな
り、寸法精度をおとすばかりか、加熱分解により脱バイ
ンダーを行なう場合、多量のガスが発生し、著しく困難
となる。
【0016】次に、本発明にかかる金属焼結部材の製造
は、以下のようにして行なうものである。まず、金属粉
末と有機バインダーを加圧ニーダーのような混練機で十
分加熱混練し、有機バインダー中に金属粉末を均一に分
散させた後、適当な形状、例えば粗粉砕物又はペレット
状にし、射出成形用材料とする。この材料を通常プラス
チック成形で使用されている公知の装置及び方法によ
り、射出成形し、所望の形状の成形体とする。この後、
成形体より加熱分解などの方法で有機バインダーを除去
し、適宜最適の温度及び雰囲気で焼成することにより所
望の形状の金属焼結部材が得られる。
【0017】金属粉末の射出成形では、使用される金属
粉末に適した有機バインダーの組合せ、配合割合、使用
量を求めることが非常に大切であり、特に必須成分であ
る熱可塑樹脂が重要で、その種類、配合量を誤まると有
機バインダー中に金属粉末を均一に分散できなくなるば
かりか、成形用材料の流動性不足による射出成形不良、
グリーン成形体の著しい強度不足によって金型からの取
出し及び次工程までの移動、保存中に破損を生じたり、
脱バインダー時、成形品に亀裂、フクレ、変形等を生じ
たりする。さらに有機バインダーの熱安定性が悪い場
合、射出成形時にシリンダー内で有機バインダーの劣化
が起こり、射出不良となる。
【0018】
【実施例】
【0019】実施例1.平均粒径7.4μmを有するJ
IS・304ステンレス鋼粉末100重量部に対し、ポ
リスチレン1.96重量部、ポリブチルメタクリレート
2.52重量部、エチレン酢酸ビニル共重合体 1.
12重量部、ワックスとして58℃の融点を有するパラ
フィンワックス4.4重量部、可塑剤としてジブチルフ
タレート1重量部を加圧ニーダーで150℃で1時間加
熱混練した後、混練物を3×3×4mm程度のペレット
にし、射出成形用材料とする。これを成形温度120〜
160℃、射出圧力500〜1000kg/cm2 の条
件で高さ50mm、最大肉厚5mmのJIS B−11
76に定められたボルトを成形する。
【0020】得られた成形物をN2 雰囲気中、室温から
120℃までを3時間で昇温し、120℃以上以降は、
5〜15℃/時間の昇温速度で450℃まで昇温し、同
温度で2時間保持し、有機バインダーを加熱分解、除去
した後、1350℃の温度で1時間真空焼成した。得ら
れた焼結体は、理論密度比95%のクラック等の欠陥の
ない良好な焼結体であった。
【0021】実施例2.平均粒径14μmを有するカー
ボニル・鉄粉100重量部に対してポリスチレン1.8
2重量部、ポリブチルメタクリレート2.08重量部、
エチレン酢酸ビニル共重合体1.3重量部、ワックスと
して融点69℃を有するパラフィンワックス3.8重量
部、潤滑剤としてステアリン酸1重量部を、加圧ニーダ
ーで150℃で1時間、加熱混練した後、実施例1と同
様にボルトを成形、脱バインダーする。これを還元性雰
囲気中、1200℃の温度で1時間焼結した。得られた
焼結体は、理論密度比90%の欠陥のない良好な焼結体
であった。
【0022】実施例3.平均粒径32μmを有するJI
S・316ステンレス鋼粉末100重量部に対して、ポ
リスチレン1.55重量部、ポリブチルメタクリレート
3.15重量部、エチレン酢酸ビニル共重合体1.6重
量部、ワックスとして融点84℃のマイクロクリスタリ
ンワックス5.2重量部、可塑剤としてジブチルフタレ
ート1重量部を用いる以外は、実施例1と同様に加熱混
練、成形、脱バインダー、焼結を行なった。得られた焼
結体は、理論密度比86%の全くクラック等の欠陥のな
い良好な焼結体であった。
【0023】比較例.実施例1で使用した金属粉末10
0部に対して、ポリブチルメタクリレート1.74重量
部、エチレン酢酸ビニル共重合体4.06重量部、ポリ
エチレンワックス4.2重量部、ステリン酸1重量部
を、加圧ニーダーで140℃、1時間加熱混練し、成形
温度130℃で実施例1と同様のボルトを成形する。こ
れをN2雰囲気中、室温から120℃までを3時間で昇
温し、120℃以降は、3℃/時間の昇温速度で450
℃まで昇温し、同温度で2時間保持し脱バインダーを行
なったが、脱脂工程中、著しくフクレを生じ満足に脱バ
インダーできなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明に従えば、従来と異なり、射出成
形法によって複雑な形状を有し、かつ高密度な金属焼結
部材が工業的に製造可能となり、当該技術分野に大きく
寄与しうる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属粉末100重量部に、ポリスチレン
    5〜30重量%、ポリブチルメタクリレート5〜35重
    量%及びエチレン酢酸ビニル共重合体5〜25重量%か
    ら構成される有機バインダー5〜15重量部を配合した
    射出成形用金属粉末組成物を使用することを特徴とする
    金属焼結部材の製造法。
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