JPH07330082A - 貯油タンクのオーバフロー防止装置 - Google Patents

貯油タンクのオーバフロー防止装置

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JPH07330082A
JPH07330082A JP6156604A JP15660494A JPH07330082A JP H07330082 A JPH07330082 A JP H07330082A JP 6156604 A JP6156604 A JP 6156604A JP 15660494 A JP15660494 A JP 15660494A JP H07330082 A JPH07330082 A JP H07330082A
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JP
Japan
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oil
valve
pipe
float
end side
Prior art date
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Application number
JP6156604A
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English (en)
Inventor
Sazaburo Natsume
左三郎 夏目
Masahiro Ikeda
昌弘 池田
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Kyowa Industrial Co Ltd
Tokico Yuki Ltd
Original Assignee
Kyowa Industrial Co Ltd
Tokico Yuki Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯油タンクへの注油時に油液が注油管を介し
て外部にオーバフローするのを確実に防止し、安全性の
向上を図る。 【構成】 ガイドパイプ17内に弁軸23を介して弁体
25を回動可能に配設し、ガイドパイプ17の外部に突
出した弁軸23の両端側にピニオン26を一体的に設け
ると共に、ガイドパイプ17の外周側にガイドパイプ1
7に沿って上下方向に移動するフロート22と、ピニオ
ン26に噛合しフロート22と一体的に上下方向に移動
するラック27を設ける。これにより、地下タンク5内
への注油時に油液6が高液位に達すると、フロート22
がラック27を伴ってガイドパイプ17の外周面に沿っ
て上昇し、ピニオン26を介して弁軸23が回動するこ
とにより、弁体25がガイドパイプ17の途中部位を
開,閉するから、油液6が注油管14を介してオーバフ
ローするのを確実に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば給油所の貯油タ
ンク内に注油等を行うときに、油液が外部に溢出(オー
バフロー)してしまうのを防止する貯油タンクのオーバ
フロー防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両にガソリン等の油液を給油
する給油所においては、給油所の地下に貯油タンクとし
ての地下タンクを埋設し、この地下タンク内にガソリ
ン、軽油、灯油等の油液をそれぞれの液種毎に貯留する
ようにしている。
【0003】そして、地下タンクには注油管が設けら
れ、地下タンク内に貯留された油液の残量が少なくなる
と、タンクローリ車等から注油管を介して地下タンク内
に油液が補給(注油)される。
【0004】ところで、地下タンクへの注油時において
過剰な注油が行われると、地下タンク内の液面が上昇
し、油液が注油管等を通じて外部にオーバフローしてし
まうという問題が生じる。
【0005】このため、一般に給油所の地下タンクに
は、例えば特開平3−200600号公報、特開平3−
212400号公報等に記載されている如くのオーバフ
ロー防止装置が備えられている。
【0006】ここで、従来技術によるオーバフロー防止
装置は、地下タンク内に垂下する長尺の注油管と、該注
油管内に弁軸を介して回動可能に設けられ、注油管の途
中部位を開,閉する弁体と、一端側が該弁体に取付けら
れ、他端側が前記注油管に形成したスリット(長穴)を
介して該注油管外に突出したステーと、該ステーの他端
側に連結され、地下タンク内に貯留された油液に追従し
て該ステーと共に上下方向に回動するフロートとから大
略構成されている。
【0007】そして、地下タンクへの過剰な注油が行わ
れたときに、例えば液面の位置(以下、液位という)の
上昇に追従してフロートが上方に回動すると、このフロ
ートにステーを介して連結された弁体が弁軸を中心とし
て回動することにより注油管を閉塞し、油液が注油管を
通じて地下タンクの外部にオーバフローしてしまうのを
防止する。
【0008】また、注油管に形成した前記スリットは、
上下方向に一定の長さをもって延びることにより、前記
ステーがフロートと共に上下方向に回動するのを許し、
該フロートおよびステーの動きに追従させて注油管内の
弁体を開,閉弁させるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の如き従
来技術によるオーバフロー防止装置では、注油管内の弁
体を外部のフロートに連結するステーが上下方向に回動
するのを許すために、注油管の途中部位に長穴状のスリ
ットを形成し、該スリット内にステーを隙間をもって挿
入する構成としているから、注油管を通じて地下タンク
内に油液を注入するときに、油液の一部が前記スリット
を介して地下タンク内に噴出することがあり、このとき
の噴出油が地下タンク内の液面を叩くことによって、地
下タンク内にベーパが発生し易くなるという問題があ
る。
【0010】また、注油管内を流れる油液の一部は、前
記スリットを通じて噴出するときに該スリットの周辺に
流体摩擦が生じさせることがあり、斯かる流体摩擦に伴
い火花等の発生原因となる静電気が発生し易くなり、安
全性が低下してしまうという問題がある。
【0011】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、貯油タンクへの注油時に、油液が注油管
を介して外部にオーバフローしてしまうのを確実に防止
でき、かつ、既設の貯油タンクに対して簡単に後付けす
ることができる上に、火花等の発生原因となる静電気の
発生を確実に防止することができるようにした貯油タン
クのオーバフロー防止装置を提供することを目的として
いる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の発明は、上端側にガイドチュ
ーブが立設された貯油タンク内に前記ガイドチューブを
介して垂下され、外部からの油液を該貯油タンク内に導
く長尺の注油管と、該注油管よりも大径で、かつ前記ガ
イドチューブよりも小径の筒状に形成され、前記貯油タ
ンク内の油液が高液位となったときに、油液面の上昇に
追従して該注油管の外周側を上方向に移動するフロート
と、前記注油管内に回動可能に設けられ、少なくとも一
端側が前記注油管から径方向に突出した弁軸と、該弁軸
に一体的に設けられ、前記注油管の途中部位を開,閉す
る弁体と、前記弁軸の突出端側に設けられ、前記フロー
トが上方向に移動するときに、前記弁軸を回動させて弁
体を閉弁させる弁作動機構とからなる構成を採用してい
る。
【0013】また、請求項2に記載した発明のように、
前記弁作動機構は、前記注油管の外周側に位置して前記
弁軸の突出端側に設けられ、該弁軸と一体的に回動する
ピニオンと、該ピニオンと噛合するように前記フロート
に設けられ、該フロートと一体的に上下方向に変位する
ラックとから構成するのが望ましい。
【0014】さらに、請求項3に記載した発明のよう
に、上端側にガイドチューブが立設された貯油タンク内
に前記ガイドチューブを介して垂下され、外部からの油
液を該貯油タンク内に導く長尺の注油管と、該注油管内
に回動可能に設けられ、少なくとも一端側が前記注油管
から径方向に突出した弁軸と、該弁軸に一体的に設けら
れ、前記注油管の途中部位を開,閉する弁体と、前記注
油管の外周面に対応する曲率をもって円弧状に形成さ
れ、一端側が前記弁軸の突出端側に取付けられ、他端側
が自由端となったフロートとを備え、該フロートは、前
記貯油タンク内の油液が高液位になったときに、油液面
の上昇に追従して上方向に回動することにより、前記弁
体を弁軸を介して閉弁させる構成としてもよい。
【0015】
【作用】請求項1の発明によれば、注油管を介して貯油
タンク内に油液を注油することにより貯油タンク内の油
液が高液位となったときに、フロートが油液に追従して
注油管の外周側に沿って上方向に移動すると、このフロ
ートの動作が弁作動機構を介して弁軸を回動させる。そ
して、弁軸に一体的に設けられた弁体が回動して閉弁す
ることにより、注油管の途中部位が弁体によって閉塞さ
れるから、貯油タンク内の油液が外部にオーバフローす
るのを確実に防止できる。
【0016】また、請求項2の発明によれば、フロート
と共に上下方向に変位するラックが弁軸と一体的に回動
するピニオンに噛合することにより、ラックの変位に応
じてピニオンが弁軸を伴って回動し、該弁軸に一体的に
設けられた弁体が開,閉弁する。
【0017】さらに、請求項3の発明によれば、注油管
を介して貯油タンク内に油液を注油することにより貯油
タンク内の油液が高液位となったときに、フロートが油
液に追従して上方向に回動することにより、該フロート
に取付けられた弁軸がフロートと一体的に回動し、該弁
軸に一体的に設けられた弁体が閉弁する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例による貯油タンクのオ
ーバフロー防止装置を図1ないし図15に基づき説明す
る。
【0019】まず、本発明の第1の実施例を図1ないし
図7に示し、図1は本実施例による貯油タンクのオーバ
フロー防止装置を装備した給油所を示す。
【0020】図において、1は給油所の敷地、2は該敷
地1の地下に設けられたタンク室を示し、該タンク室2
と敷地1との間には作業用のマンホール3が形成され、
該マンホール3は常時は蓋4によって閉塞されている。
【0021】5はタンク室2内に設置された貯油タンク
としての地下タンクを示し、該地下タンク5内には、例
えばガソリン、軽油または灯油等の揮発性を有する油液
6が貯留されている。
【0022】7は敷地1内に埋設された供給配管で、該
供給配管7の一端側は敷地1上に突出し、油液6の注入
口7Aとなっている。また、該供給配管7の他端側はマ
ンホール3内に突出してフランジ部7Bとなり、該フラ
ンジ部7Bには略「T」型の継手8がフランジ部8Aを
介して固着されている。そして、供給配管7の注入口7
Aには、地下タンク5内への注油時において、油液6を
積載したタンクローリ車9からの注油ホース10が着脱
可能に接続されるようになっている。
【0023】11はマンホール3内に位置して地下タン
ク5の上端側に立設されたガイドチューブを示し、該ガ
イドチューブ11の上端側にはフランジ部11Aが設け
られ、該フランジ部11Aには、後述する注油管14の
アッパフランジ15を介して継手8のフランジ部8Bが
固着されている。
【0024】12は下端側が継手13を介して地下タン
ク5の上端側に接続され、上端側が敷地1上に延びて外
気と連通する蒸気導出管で、該蒸気導出管12は地下タ
ンク5内の油液6から発生した蒸気(ベーパ)を外部に
逃がすことにより、地下タンク5内の圧力を大気圧状態
に保つようになっている。
【0025】14はガイドチューブ11を介して地下タ
ンク5内に垂下するように設けられた注油管を示し、該
注油管14は、後述するようにアッパフランジ15、ア
ッパリング16、ガイドパイプ17、ロアリング19お
よびボトムパイプ20等から長尺に形成され、タンクロ
ーリ車9に積載された油液6は供給配管7、継手8およ
び注油管14を介して地下タンク5内に導かれるように
なっている。
【0026】15は注油管14の上端側を構成するアッ
パフランジで、該アッパフランジ15は図2に示すよう
に、円筒状の筒体15Aと、該筒体15Aの上端側に同
軸となるように固着された円板状のフランジ板15Bと
からなっている。ここで、筒体15Aの外径はガイドチ
ューブ11の内径よりも小さく形成され、その下端側に
は図5に示すように、例えば90度の角度間隔をおいた
4箇所にボルト挿通穴15C,15C,…が穿設されて
いる。また、フランジ板15Bは前記各フランジ部8B
および11Aと略同一の外径寸法を有し、その外周側に
は、各フランジ部8B、11Aに穿設されたボルト挿通
穴と共通の4個のボルト挿通穴15D,15D,…(2
個のみ図示)が、例えば互いに90度の角度間隔をもっ
て穿設されている。
【0027】16はアッパフランジ15を構成する筒体
15Aの下端側に固着されたアッパリングを示し、該ア
ッパリング16は図4に示すように、筒体15Aの内径
よりも若干小さい外径寸法を有する小径部16Aと、該
小径部16Aよりも大きな外径寸法を有する大径部16
Bとから段付筒状に形成され、該大径部16Bの上面外
周側は環状段部16Cとなっている。また、小径部16
Aの内周側にはその全周に亘って縮径する方向に突出す
る環状顎部16Dが設けられている。そして、アッパリ
ング16の小径部16Aには90度の角度間隔をおいた
4箇所にボルト挿通穴16E,16E,…が穿設され
(図5参照)、大径部16Bには90度の角度間隔をお
いた4箇所に雌ネジ部16F,16F,…が形成されて
いる。
【0028】17はアッパリング16の内周側に挿嵌さ
れたガイドパイプで、該ガイドパイプ17は、アッパリ
ング16の内径寸法よりも若干小さい外径寸法を有する
筒状に形成され、その上端側は図6に示すようにアッパ
リング16の環状顎部16Dに当接している。そして、
該ガイドパイプ17の上端側には、図5に示すように9
0度の角度間隔をおいた4箇所に雌ネジ部17A,17
A,…が形成され、ガイドパイプ17の下端側には、9
0度の角度間隔をおいた4箇所に他の雌ネジ部(図示せ
ず)が形成されている。また、ガイドパイプ17の上端
側における径方向で対向する2箇所には、後述の弁体ス
トッパ33が係合する切欠部17B,17Bが形成さ
れ、さらに該各切欠部17Bの下方に位置して径方向で
対向する2箇所には、図4に示すように、後述の弁軸2
3を支持する軸穴17C,17Cが設けられている。
【0029】ここで、ガイドパイプ17の上端側はアッ
パリング16の内周側に環状顎部16Dに当接するまで
挿嵌され、また、アッパリング16の小径部16Aはア
ッパフランジ15の内周側に挿入され、アッパフランジ
15の下端縁はアッパリング16の環状段部16Cに当
接している。この状態で、アッパフランジ15の各ボル
ト挿通穴15Cおよびアッパリング16の各ボルト挿通
穴16Eを介して、ガイドパイプ17の各雌ネジ部17
Aのそれぞれにボルト18,18,…を螺入することに
より、ガイドパイプ17が、アッパリング16を介して
アッパフランジ15に固定されている。
【0030】19はガイドパイプ17の下端側に配設さ
れたロアリングを示し、該ロアリング19は図4に示す
ように、大径部19Aと小径部19Bとから段付筒状に
形成され、内周側にはその全周に亘って縮径する方向に
突出する環状顎部19Cが設けられている。また、ロア
リング19の小径部19Bには、例えば90度の角度間
隔をおいた4箇所にボルト挿通穴(図示せず)が穿設さ
れている。
【0031】20はロアリング19を介してガイドパイ
プ17の下端側に接続されたボトムパイプで、該ボトム
パイプ20は、ロアリング19の小径部19Bより若干
大きい内径寸法を有する筒状に形成され、その上端側に
は、例えば90度の角度間隔をおいた4箇所にボルト挿
通穴(図示せず)が穿設されている。
【0032】ここで、ロアリング19の内周側にはガイ
ドパイプ17の下端側が挿嵌され、ガイドパイプ17の
下端縁はロアリング19の環状顎部19Cに当接してい
る。また、ロアリング19の小径部19Bはボトムパイ
プ20の上端側に挿入され、ボトムパイプ20の上端縁
はロアリング19の大径部19Aに当接している。この
状態で、ボトムパイプ20およびロアリング19の各ボ
ルト挿通穴を介して、ガイドパイプ17の下端側に形成
された各雌ネジ部にボルト21,21,…を螺入するこ
とにより、ガイドパイプ17の下端側にロアリング19
を介してボトムパイプ20が固定されている。
【0033】22はアッパリング16とロアリング19
との間に位置して、ガイドパイプ17の外周側に摺動可
能に挿嵌されたフロートを示し、該フロート22は、油
液6よりも比重が小さい天然ゴム(NBR)等の樹脂材
料により、ガイドパイプ17の外径よりも僅かに大きい
内径寸法を有し、ガイドチューブ11の内径よりも小さ
い外径寸法を有する円筒状に形成されている。また、フ
ロート22の上端側には、後述の取付リング30が嵌合
する円形凹部22Aが形成されている。そして、フロー
ト22はその浮力により、地下タンク5内に貯留された
油液6の液位に追従しガイドパイプ17の外周側に沿っ
て上下方向に移動するようになっている。ここで、該フ
ロート22は、油液6よりも比重が小さい材料によって
大きな浮力を有するものとして形成されているが、例え
ばフロートを中空筒状に形成することにより、浮力を増
大させてもよい。
【0034】23はガイドパイプ17に穿設された各軸
穴17Cに、ブッシュ24,24を介して回転可能に支
持された弁軸で、該弁軸23の両端側は図4に示すよう
に、ガイドパイプ17の径方向に伸長して外部に突出
し、その突出端側には後述の各ピニオン26が固着され
ている。
【0035】25はガイドパイプ17内に位置して弁軸
23に一体的に固着された弁体を示し、該弁体25は短
軸の長さがガイドパイプ17の内径寸法に略等しい楕円
形状を有した板状体として形成されている。ここで、図
6に示すように該弁体25の短軸部分に設けられたボス
部25Aの中心には軸挿通穴25Bが穿設され、該軸挿
通穴25B内に弁軸23を挿通しピン等(図示せず)を
打込むことにより、弁体25が弁軸23に一体的に固着
されている。従って、弁体25は弁軸23の回転に伴っ
てガイドパイプ17内を回動し、例えば図3に示す開弁
位置と図7に示す閉弁位置との間で変位することにより
ガイドパイプ17を開閉する。なお、弁体25の長軸方
向における一側(弁体25が開弁位置にあるときの上
側)には小孔25Cが穿設され、該小孔25Cは、例え
ば弁体25が開弁位置から閉弁位置に変位するときの速
度を緩和する役目を果たしている。
【0036】26,26はガイドパイプ17の外周側に
位置して弁軸23の両端側に固着されたピニオンで、該
各ピニオン26は弁軸23の突出端が挿通される中心孔
26Aを有した円弧状の歯車として形成されている。そ
して、該各ピニオン26は、その中心孔26A内に挿通
された弁軸23の突出端に止めネジ26Bを介して固定
され、弁軸23と一体的に回動するようになっている。
【0037】27,27はガイドパイプ17の外周側に
位置して前記各ピニオン26に噛合するラックを示し、
該各ラック27は、後述する取付リング30に立設され
たブラケット28,28に複数のボルト29,29,…
を介して固着され、各ピニオン26に噛合しつつガイド
パイプ17の軸方向に伸長している。
【0038】30はガイドパイプ17の外周側に位置し
てフロート22の上端側に取付けられた取付リングで、
該取付リング30は、ガイドパイプ17の外径よりも若
干大きい内径寸法を有し、前記フロート22の上端側に
形成された円形凹部22Aの内径よりも若干小さい外径
寸法を有する環状体として形成されている。ここで、該
取付リング30の上端側には、前記各ラック27が固着
された各ブラケット28が立設されると共に、径方向で
対向する一対のガイド板31,31が立設され、これら
各ブラケット28と各ガイド板31とにより取付リング
30の径方向の位置決めがなされ、各ピニオン26と各
ラック27とが確実に噛合するようになっている。ま
た、取付リング30の下端側はフロート22の円形凹部
22A内に嵌合している。
【0039】そして、取付リング30は、フロート22
と共に各ラック27を伴ってガイドパイプ17の外周面
に沿いつつ上下方向に移動し、このフロート22と一体
的に移動する各ラック27が各ピニオン26に噛合して
これを回動させることにより、弁軸23を介して弁体2
5が開,閉弁するようになっている。即ち、本実施例に
おいては各ピニオン26、各ラック27および取付リン
グ30等により弁作動機構32が構成されている。
【0040】33はガイドパイプ17の上端側に配設さ
れた弁体ストッパを示し、該弁体ストッパ33はガイド
パイプ17の外径よりも若干小さい軸方向寸法をもって
棒状に形成され、その両端はガイドパイプ17の上端側
に形成された各切欠部17Bに係合している。そして、
弁体ストッパ33の軸方向中間部位には弁体当接部33
Aが形成され、弁体25の上端側が該弁体当接部33A
に当接した状態で、弁体25が図3に示す開弁位置に位
置決めされるようになっている。
【0041】34はガイドパイプ17の外周側に位置し
て弁作動機構32を覆う円筒状のカバーで、該カバー3
4の上端側はアッパリング16の大径部16Bに環状段
部16Cに当接するまで挿入され、各雌ネジ部16Fに
螺入したボルト35,35,…を介してアッパリング1
6に固定されている。
【0042】上述の如く構成された本実施例によるオー
バフロー防止装置を既設の地下タンク5に取付ける場合
には、まず、供給配管7の他端側に設けられたフランジ
部7B、およびガイドチューブ11の上端側に設けられ
たフランジ部11Aから継手8を取外す。そして、注油
管14をガイドチューブ11に挿通して地下タンク5内
に垂下させた後、注油管14のアッパフランジ15を、
ガイドチューブ11のフランジ部11Aと継手8のフラ
ンジ部8Bとで挟み、各フランジ部8B,11Aに穿設
された各ボルト挿通穴と、アッパフランジ15のフラン
ジ板15Bに穿設された各ボルト挿通穴15Cとに挿通
した取付ボルト(図示せず)を締付ける。これにより、
注油管14はガイドチューブ11に固定されて地下タン
ク5内に位置決めされる。
【0043】このようにして、地下タンク5内に配設さ
れたオーバフロー防止装置は、地下タンク5内に貯留さ
れた油液6の液位が低いとき(通常時)には、フロート
22は、その下端側がロアリング19の上端縁に当接す
る初期位置をとる。このとき、ガイドパイプ17内の弁
体25は、その上端側が弁体ストッパ33の弁体当接部
33Aに当接する開弁位置をとり、ガイドパイプ17を
開放する状態を保持する。
【0044】一方、図1に示すようにタンクローリ車9
等から地下タンク5内への注油が行われることにより、
地下タンク5内の油液6が高液位となったときには、フ
ロート22が油液6の液面上昇に追従して、取付リング
30等を伴いガイドパイプ17の外周面に沿って上昇
し、例えば図3に示す初期位置から図7に示す上昇位置
に変位する。このとき、各ラック27に噛合した各ピニ
オン26が、各ラック27の上昇によって弁軸23を伴
って回動する。これにより、弁軸23に一体的に固着さ
れた弁体25が回動して図7に示す閉弁位置をとり、ガ
イドパイプ17を閉塞する。かくして、注油管14が遮
断されるから、過剰な注油によって地下タンク5内の油
液6が注油管14を介して外部にオーバフローするのを
確実に防止することができる。
【0045】しかも、本実施例によれば、地下タンク5
内の液位に応じて上下方向に移動するフロート22を注
油管14を構成するガイドパイプ17の外周側に配設
し、このフロート22に伴って上下方向に移動する各ラ
ック27と、該各ラック27に噛合する各ピニオン26
とで弁軸23を回動させることにより、弁体25が開弁
位置と閉弁位置との間で変位するように構成したから、
従来技術で述べた如くの、フロートと弁体とを連結する
ステー等を挿入するためのスリットを注油管に設ける必
要がない。
【0046】従って、本実施例によれば、注油管14を
通じて地下タンク5内に油液を注入するときに、火花等
の発生原因となる静電気の発生を確実に防止することが
でき、安全性を著しく向上することができる。
【0047】しかも、本実施例によれば、弁軸23に固
着した各ピニオン26と、取付リング30等を介してフ
ロート22に取付けた各ラック27とが噛合することに
より、油液6の液位に追従するフロート22の上下方向
への移動に応じて弁軸23および弁体25が回動するよ
うに構成したから、フロート22をガイドパイプ17の
外周側に挿嵌される、大きな体積を有する円筒状に形成
することができる。これにより、フロート22の浮力が
増大し、油液6の液位に応じた弁体25の開閉動作を一
層確実に行うことができる。
【0048】さらに、本実施例によるオーバフロー防止
装置は、注油管14をガイドチューブ11内に挿通した
後に、アッパフランジ15をガイドチューブ11のフラ
ンジ部11Aと継手8のフランジ部8Bとの間で固定す
ることにより、例えば既設の地下タンク5に対しても簡
単に後付けすることができる。
【0049】次に、図8は本発明による第2の実施例を
示している。なお、本実施例では前述した図1ないし図
7に示す第1の実施例と同一の構成要素には同一の符号
を付し、その説明を省略する。
【0050】図中、41は取付リング30に立設された
各ブラケット28に、ボルト42,42を介して固着さ
れた凹形カム(1個のみ図示)を示し、該凹形カム41
は後述の凸形カム43の突起部43Aが摺動可能に嵌合
する長溝部41Aを有している。そして、該凹形カム4
1は、フロート22がガイドパイプ17に沿って上下方
向に移動するのに伴い、図において実線で示す初期位置
と一点鎖線で示す上昇位置との間で移動するようになっ
ている。
【0051】43は弁軸23の両端側(一方のみ図示)
に固定された凸形カムを示し、該凸形カム43は凹形カ
ム41の長溝部41A内に摺動可能に嵌合する円形の突
起部43Aを有している。ここで、凸形カム43は、突
起部43Aが凹形カム41の長溝部41Aに常時摺接す
ることにより、凹形カム41の変位に応じて弁軸23を
伴って回動する。
【0052】従って、弁軸23に一体的に固着された弁
体25は、フロート22がガイドパイプ17に沿って上
下方向に移動するのに伴い、図において破線で示す開弁
位置と一点鎖線で示す閉弁位置との間で変位する。即
ち、本実施例では凹形カム41、凸形カム43および取
付リング30等により弁作動機構44が構成されてい
る。
【0053】そして、弁体25が閉弁位置をとってガイ
ドパイプ17を閉塞した場合には、過剰な注油によって
地下タンク5内の油液6が注油管14を介して外部にオ
ーバフローするのを確実に防止することができる。
【0054】本実施例における他の構成および作用効果
は第1の実施例と同様である。
【0055】次に、図9ないし図11は本発明による第
3の実施例を示している。なお、本実施例では前述した
図1ないし図7に示す第1の実施例と同一の構成要素に
は同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0056】図中、51はアッパフランジ15およびボ
トムパイプ20と共に注油管52を構成するガイドパイ
プを示し、該ガイドパイプ51は、アッパフランジ15
の筒体15Aおよびボトムパイプ20の内径よりも若干
小さい外径寸法を有する筒体として形成されている。こ
こで、該ガイドパイプ51の上端側と下端側とには環状
段部51A,51Bが設けられ、ガイドパイプ51の両
端縁部近傍には、それぞれ例えば90度の角度間隔をお
いた4箇所に雌ネジ部(図示せず)が形成されている。
そして、該ガイドパイプ51は、環状段部51Aが筒体
15Aの下端縁に当接した状態で、ボルト53,53,
…を介してアッパフランジ15に固定され、環状段部5
1Bがボトムパイプ20の上端縁に当接した状態で、ボ
ルト54,54,…を介してボトムパイプ20に固定さ
れている。また、ガイドパイプ51における環状段部5
1Aの下方に位置して径方向で対向する2箇所には、弁
軸23の両端側を支持する軸穴51C,51Cが穿設さ
れ、さらに、該各軸穴51Cから径方向に離間した2箇
所には、後述の副弁軸56を支持する軸穴51D,51
Dが穿設されている。
【0057】55はガイドパイプ51の外部に突出した
弁軸23の両端側にその上端側が固着されたフロートを
示し、該フロート55は、油液6よりも比重が小さい樹
脂材料等により、ガイドパイプ51の外周面に対応した
曲率を有する半円弧状の断面形状(図11参照)をもっ
て形成され、ガイドパイプ51の軸方向に伸長した下端
側が自由端となっている。そして、該フロート55は、
その浮力により、地下タンク5内に貯留された油液6の
液位に追従し、図10中に実線および破線で示す初期位
置と一点鎖線で示す上昇位置との間で弁軸23を伴って
回動する。これにより、弁軸23に一体的に固着された
弁体25が、ガイドパイプ51内で回動し、実線で示す
開弁位置と一点鎖線で示す閉弁位置との間で変位するよ
うになっている。
【0058】56はガイドパイプ51に穿設された各軸
穴51Dに、その両端側が支持された副弁軸で、該副弁
軸56の両端側は各軸穴51Dを介して径方向に伸長
し、ガイドパイプ51の外部に突出している。ここで、
副弁軸56はガイドパイプ51の径方向において弁軸2
3に対して平行となるように配設されている。
【0059】57は副弁軸56の両端側にその上端側が
固着された副フロートを示し、該副フロート57は、油
液6よりも比重が小さい樹脂材料等により、ガイドパイ
プ51の外周面に対応した曲率を有する円弧状の断面形
状をもって形成され、ガイドパイプ51の軸方向に伸長
した下端側が自由端となっている。そして、該副フロー
ト57は、その浮力により、地下タンク5内の油液6の
液位に追従し、図10中に実線で示す初期位置と一点鎖
線で示す上昇位置との間で副弁軸56を伴って回動す
る。
【0060】なお、フロート55および副フロート57
の外径寸法は、それらが初期位置にあってガイドパイプ
51の外周面に接した状態で、ガイドチューブ11の内
径よりも小さくなるように設定されている。
【0061】58は副弁軸56の軸方向中間部位に固着
された副弁体を示し、該副弁体58は、副弁軸56が副
フロート57に伴って回動することにより、図10中に
実線で示す開弁位置と一点鎖線で示す閉弁位置との間で
変位し、例えば閉弁位置に変位したときには、フロート
55の回動に伴って閉弁位置に変位した弁体25の小孔
25Cを閉塞するようになっている。
【0062】上述の如く構成された本実施例によるオー
バフロー防止装置を既設の地下タンク5に取付ける場合
には、まず、供給配管7の他端側に設けられたフランジ
部7B、およびガイドチューブ11の上端側に設けられ
たフランジ部11Aから継手8を取外す。そして、フロ
ート55および副フロート57を初期位置においた状態
で、注油管52をガイドチューブ11に挿通して地下タ
ンク5内に垂下させ、注油管52のアッパフランジ15
を、ガイドチューブ11のフランジ部11Aと継手8の
フランジ部8Bとの間で固定する。
【0063】このようにして、地下タンク5内に配設さ
れたオーバフロー防止装置は、地下タンク5内に貯留さ
れた油液6の液位が低いとき(通常時)には、フロート
55および副フロート57は初期位置をとり、ガイドパ
イプ51内の弁体25および副弁体58はそれぞれ開弁
位置を保持する。
【0064】一方、図1に示すようにタンクローリ車9
等から地下タンク5内への注油が行われることにより、
地下タンク5内の油液6が高液位となったときには、ま
ず、フロート55が油液6の液位に追従して、例えば図
10に実線で示す初期位置から一点鎖線で示す上昇位置
に変位する。これにより、フロート55にその両端側が
固着された弁軸23が弁体25を伴って回動し、弁体2
5が一点鎖線で示す閉弁位置に変位してガイドパイプ5
1を閉塞する。
【0065】このとき、副フロート57も油液6の液位
に追従して実線で示す初期位置から一点鎖線で示す上昇
位置に変位する。これにより、副フロート57にその両
端側が固着された副弁軸56が副弁体58を伴って回動
し、副弁体58が一点鎖線で示す閉弁位置に変位して弁
体25に穿設された小孔25Cを閉塞する。
【0066】かくして、過剰な注油によって地下タンク
5内の油液6が注油管52を介して外部にオーバフロー
するのを確実に防止することができる。
【0067】また、弁体25が閉弁位置をとってガイド
パイプ51を閉塞した後、例えば誤って注油が継続され
た場合にも、副弁体58が弁体25に設けられた小孔2
5Cを閉塞するから、該小孔25Cおよび注油管52を
介して油液6が外部にオーバフローするのを確実に防止
することができる。
【0068】しかも、本実施例によれば、地下タンク5
内の液位に応じて上下方向に回動するフロート55およ
び副フロート57を、ガイドパイプ51の外部に突出し
た弁軸23および副弁軸56の両端側に固着することに
より、これらフロート55および副フロート57の上下
方向の回動に伴って、弁体25および副弁体58が開弁
位置と閉弁位置との間で変位するように構成したから、
従来技術で述べた如くの、フロートと弁体とを連結する
ステー等を挿入するためのスリットを注油管に設ける必
要がない。
【0069】従って、本実施例によれば、注油管を通じ
て地下タンク内への油液の注入が行われるときに、火花
等の発生原因となる静電気の発生を確実に防止すること
ができ、安全性を著しく向上することができる。
【0070】また、本実施例によるオーバフロー防止装
置は、注油管52をガイドチューブ11内に挿通した後
に、アッパフランジ15をガイドチューブ11のフラン
ジ部11Aと継手8のフランジ部8Bとの間で固定する
ことにより、例えば既設の地下タンク5に対しても簡単
に後付けすることができる。
【0071】次に、図12ないし図15は本発明による
第4の実施例を示している。なお、本実施例では前述し
た図1ないし図7に示す第1の実施例と同一の構成要素
には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0072】図中、61はガイドパイプ17内に位置し
て弁軸23に一体的に固着された弁体を示し、該弁体6
1は第1の実施例による弁体25と略同様に、短軸の長
さがガイドパイプ17の内径寸法に略等しい楕円形状を
有する板状体として形成され、短軸部分の中心に穿設さ
れた軸挿通穴61A内に挿通した弁軸23にピン等(図
示せず)を打込むことにより、弁軸23に一体的に固着
されている。そして、弁体61は弁軸23に伴ってガイ
ドパイプ17内を回動し、例えば図12中に破線で示す
開弁位置と一点鎖線で示す閉弁位置との間で変位するこ
とによりガイドパイプ17を開,閉する。
【0073】ここで、図13に示すように、該弁体61
の長軸側における他側(弁体61が開弁位置にあるとき
の下側)には、後述の副弁体64が取付けられる弁体取
付穴62と、該弁体取付穴62の周囲に均等な角度間隔
をおいて配設された小径の小孔63,63,…が穿設さ
れている。ここで、弁体取付穴62は、図14,図15
に示すように、小径の軸穴62Aと、該軸穴62Aより
も大径に形成され後述の圧縮ばね67が縮装されるばね
受け凹部62Bとを有している。
【0074】64は弁体取付穴62に取付けられて各小
孔63を開,閉する副弁体を示し、該副弁体64は、弁
体取付穴62の軸穴62A内に摺動可能に挿通された摺
動軸64Aと、該摺動軸64Aの基端側に一体的に設け
られ、外周側が弁体61に向かって突出する環状の弁部
64Bとなった円板状の弁本体64Cとを有し、その中
心部にはピン穴64Dが形成されている。
【0075】65は前記摺動軸64Aの先端側にピン6
6を介して固着された円板状のワッシャで、該ワッシャ
65は弁体取付穴62の軸穴62A内に挿通された摺動
軸64Aの先端側に固着されることにより、副弁体64
の抜止めを行っている。
【0076】67は弁体61と副弁体64の弁本体64
Cとの間に縮装された圧縮ばねを示し、該圧縮ばね67
は一端側が弁体取付穴62のばね受け凹部62Bに当接
し、他端側が副弁体64の弁本体64Cに当接すること
により、副弁体64を常時開弁方向に付勢している。
【0077】上述の如く構成された本実施例によるオー
バフロー防止装置は、地下タンク5内に貯留された油液
6の液位が低いとき(通常時)には、第1の実施例と同
様に、フロート22が図12中に実線で示す初期位置を
とり、弁体61は開弁位置を保持してガイドパイプ17
を開放する。
【0078】一方、地下タンク5内の油液6が高液位と
なったときには、フロート22が一点鎖線で示す上昇位
置に変位するのに伴い、弁体61が閉弁位置をとってガ
イドパイプ17を閉塞し、油液6が注油管14を介して
外部にオーバフローするのを確実に防止する。
【0079】ここで、弁体61が開弁位置から閉弁位置
に変位した当初は、タンクローリ車9から地下タンク5
内に供給される油液6の液圧が高いから、副弁体64は
図15に示す閉弁位置をとる。このため、余剰の油液6
が地下タンク5側に落下することなく弁体61の上流側
に滞留することになり、ガイドパイプ17が閉塞された
状態が作業員等によって速やかに察知される。
【0080】そして、弁体61によりガイドパイプ17
が閉塞されたことを作業員等が察知してタンクローリ車
9からの油液6の注油を停止させると、ガイドパイプ1
7内の液圧が低下し、副弁体64は圧縮ばね67によっ
て図14に示す開弁位置に変位する。これにより、弁体
61の上流側に残留した油液6は各小孔63を通じて地
下タンク5内に流入する。
【0081】かくして、本実施例によれば、過剰な注油
によって地下タンク5内の油液6が注油管14を介して
外部にオーバフローするのを確実に防止できる上に、地
下タンク5内の油液6が高液位となって弁体61が閉弁
した状態を速やかに検知することができるから、弁体6
1が閉弁した後の誤った注油作業の継続をも確実に防止
することができる。
【0082】本実施例における他の構成および作用効果
は第1の実施例と同様である。
【0083】なお、前記各実施例では、弁軸23の両端
側をガイドパイプ17(51)から突出させ、弁軸23
の各突出端に各ピニオン26(各凸形カム43、フロー
ト55の上端側)を固着して設けるものとして述べた
が、本発明はこれに限るものではなく、例えば弁軸23
の一端側のみをガイドパイプ17(51)から突出さ
せ、この突出端側に単一のピニオン26(凸形カム4
3、フロート55の上端側)を固着して設ける構成とし
てもよい。
【0084】また、前記第1ないし第3の実施例におい
ては、弁体25に小孔25Cを設け、また、前記第4の
実施例においては弁体61に副弁体64を設けたが、こ
の他に、弁体25,61に、弁体25,61の閉弁時に
弁体25,61の上流側に生ずる瞬間的な動圧を緩衝す
るための衝撃吸収弁を設けてもよい。
【0085】この衝撃吸収弁は、弁体25,61に流路
を穿設し、この流路を開閉するための弁体を弁体25,
61の閉止(閉弁)時の下流面に設け、弁体25,61
の閉止時の上流面に高い動圧がかかったときのみ、弁体
を開弁させ、常時は閉弁状態に弁体を付勢するバネを設
ける構成とする。
【0086】そして、タンクローリ車9から供給配管7
を介して地下タンク5内に油液6を供給しているとき
に、注油管を流通する油液6が弁体25,61の閉止で
急激に止められると、弁体の上流側で水撃現象が起こ
り、弁体25,61の上流面に対して瞬間的に高い動圧
がかかることになる。
【0087】この弁体25,61の上流面に瞬間的にか
かる高い動圧によって衝撃吸収弁の弁体が開弁し、弁体
25,61の上流面に滞留した油液のうちの少量が地下
タンク5側に流れて弁体25,61の上流面にかかる動
圧が低下し、この動圧の低下により衝撃吸収弁の弁体が
閉弁することとなる。
【0088】このように衝撃吸収弁を設けることによ
り、弁体25,61を閉止したときに生じる瞬間的に高
い動圧によって弁体25,61が破壊されることがなく
なる。
【0089】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に記載した
発明によれば、貯油タンク内への注油時に、筒状のフロ
ートが油液の液位に追従して注油管の外周側を上方向に
移動することにより、弁体が弁軸と共に液位に応じて回
動し、注油管の途中部位を閉弁するように構成したか
ら、過剰な注油によって貯油タンク内の油液が注油管を
介して外部にオーバフローするのを確実に防止すること
ができる。
【0090】しかも、筒状のフロートを注油管の外周側
に配設し、注油管の外部に突出した弁軸の突出端に弁作
動機構を介してフロートを連結することにより、フロー
トの変位に応じて弁軸を回動させるように構成したか
ら、例えばフロートと弁体とを連結するステー等を挿入
するためのスリットを注油管に設ける必要がなく、貯油
タンク内への注油時に、火花等の発生原因となる静電気
の発生を確実に防止することができ、安全性を著しく向
上することができる。
【0091】さらに、注油管等の外径寸法を貯油タンク
に設けられたガイドチューブの内径よりも小さく設定し
たから、既設の貯油タンクに対しても簡単に後付けする
ことができ、設備費用を大幅に低減することができる。
【0092】また、フロートをガイドパイプの外周側を
覆う大きな体積を有する筒状に形成することにより、フ
ロートの浮力を従来技術に比して大幅に増大することが
でき、油液の液位に応じた弁体の開,閉動作を一層確実
に行うことができる。
【0093】そして、請求項2に記載した発明によれ
ば、弁作動機構を弁軸の設けられたピニオンと、フロー
トと一体に上下方向に変位するラックとが噛合するよう
に構成したので、油液の液位に追従するフロートの上下
方向への移動に応じて弁軸および弁体を遊びが少なく回
動させることができ、直動的に確実にフロートの動きを
弁軸および弁体に伝達することができる。
【0094】さらに、請求項3に記載した発明によれ
ば、注油管の外周面に対応する曲率を持って円弧状に形
成され、一端を弁軸の突出端側に取付け、他端側を自由
端としたフロートが、貯油タンク内への注入時、油液の
液位に追従して上方向に回動することにより、弁体が弁
軸と共に液位に応じて回動し、注油管の途中部位を閉弁
するように構成したから、過剰な注油によって貯油タン
ク内の油液が注油管を介して外部にオーバフローするの
を確実に防止できる。
【0095】しかも、上記フロートを注油管の外側に配
設し、注油管の外部に突出した弁軸の突出端側にフロー
トを取付ることにより、フロートの変位に応じて弁軸を
回動させるように構成したから、フロートと弁体とを連
結するステー等を挿入するためのスリットを注油管に設
ける必要がなく、注油タンク内への注油時に、火花等の
発生原因となる静電気の発生を確実に防止することがで
き、また、フロートの回動をそのまま弁軸の回動とでき
るので、伝達ロスが少なくなり、そして、余計な部材を
介さずにフロートと弁軸とを取付られるので、オーバフ
ロー防止装置のコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるオーバフロー防止
装置を設けた給油所の地下タンク等を示す縦断面図であ
る。
【図2】図1中のガイドチューブおよび注油管等を拡大
して示す一部破断の外観図である。
【図3】図2中の注油管、フロート、弁体および弁開閉
機構等を拡大して示す外観図である。
【図4】図3中の矢示IV−IV方向縦断面図である。
【図5】図4中の矢示V−V方向断面図である。
【図6】図4中の矢示VI−VI方向縦断面図である。
【図7】弁体が閉弁位置に変位した状態を示す図3と同
様の外観図である。
【図8】本発明の第2の実施例を示す図2と同様の外観
図である。
【図9】本発明の第3の実施例を示す図2と同様の外観
図である。
【図10】図9中の注油管、フロートおよび弁体等を拡
大して示す縦断面図である。
【図11】図10中の矢示XI−XI方向断面図である。
【図12】本発明の第4の実施例を示す図2と同様の外
観図である。
【図13】図12中の矢示XIII−XIII方向断面図であ
る。
【図14】図13中の XIV−XIV 方向拡大断面図であ
る。
【図15】副弁体が閉弁位置に変位した状態を示す図1
4と同様の拡大断面図である。
【符号の説明】
5 地下タンク(貯油タンク) 6 油液 11 ガイドチューブ 14,52 注油管 17,51 ガイドパイプ 22,55 フロート 23 弁軸 25,61 弁体 26 ピニオン 27 ラック 32,44 弁作動機構 58,64 副弁体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端側にガイドチューブが立設された貯
    油タンク内に前記ガイドチューブを介して垂下され、外
    部からの油液を該貯油タンク内に導く長尺の注油管と、
    該注油管よりも大径で、かつ前記ガイドチューブよりも
    小径の筒状に形成され、前記貯油タンク内の油液が高液
    位となったときに、油液面の上昇に追従して該注油管の
    外周側を上方向に移動するフロートと、前記注油管内に
    回動可能に設けられ、少なくとも一端側が前記注油管か
    ら径方向に突出した弁軸と、該弁軸に一体的に設けら
    れ、前記注油管の途中部位を開,閉する弁体と、前記弁
    軸の突出端側に設けられ、前記フロートが上方向に移動
    するときに、前記弁軸を回動させて弁体を閉弁させる弁
    作動機構とから構成してなる貯油タンクのオーバフロー
    防止装置。
  2. 【請求項2】 前記弁作動機構は、前記注油管の外周側
    に位置して前記弁軸の突出端側に設けられ、該弁軸と一
    体的に回動するピニオンと、該ピニオンと噛合するよう
    に前記フロートに設けられ、該フロートと一体的に上下
    方向に変位するラックとから構成してなる請求項1に記
    載の貯油タンクのオーバフロー防止装置。
  3. 【請求項3】 上端側にガイドチューブが立設された貯
    油タンク内に前記ガイドチューブを介して垂下され、外
    部からの油液を該貯油タンク内に導く長尺の注油管と、
    該注油管内に回動可能に設けられ、少なくとも一端側が
    前記注油管から径方向に突出した弁軸と、該弁軸に一体
    的に設けられ、前記注油管の途中部位を開,閉する弁体
    と、前記注油管の外周面に対応する曲率をもって円弧状
    に形成され、一端側が前記弁軸の突出端側に取付けら
    れ、他端側が自由端となったフロートとを備え、該フロ
    ートは、前記貯油タンク内の油液が高液位になったとき
    に、油液面の上昇に追従して上方向に回動することによ
    り、前記弁体を弁軸を介して閉弁させる構成としてなる
    貯油タンクのオーバフロー防止装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009294056A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Tsuden Co Ltd 漏液センサ
CN109237094A (zh) * 2017-07-11 2019-01-18 刘万英 一种浮子液位阀

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