JPH07329261A - バリアー性積層体 - Google Patents

バリアー性積層体

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JPH07329261A
JPH07329261A JP15267694A JP15267694A JPH07329261A JP H07329261 A JPH07329261 A JP H07329261A JP 15267694 A JP15267694 A JP 15267694A JP 15267694 A JP15267694 A JP 15267694A JP H07329261 A JPH07329261 A JP H07329261A
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JP
Japan
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ethylene
layer
density
intrinsic viscosity
barrier
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Application number
JP15267694A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Fukui
博文 福井
Kiyoshi Kawabe
清 川辺
Kimiya Miyoshi
公弥 三好
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流動特性、低温時の機械的特性や衝撃強度、
耐ピンホール性およびヒートシール特性などにすぐれた
バリアー性積層体を提供する。 【構成】 (I)それぞれ特定の性状を有する(A)高
分子量成分のエチレン・α−オレフィン共重合体と、
(B)低分子量成分のエチレン単独重合体またはエチレ
ン・α−オレフィン共重合体との樹脂組成物からなり、
かつ特定の性状を有する超高分子量ポリエチレン層2お
よび(II)バリアー性基材層3の少なくとも2層からな
るバリアー性積層体1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は改良されたバリアー性積
層体に関し、更に詳しくは流動特性、低温時の機械的特
性、衝撃強度、耐ピンホール性にすぐれ、更にヒートシ
ール特性にすぐれたバリアー性積層体に関するものであ
る。本発明の積層体は、押出成形や中空成形等の成形法
に好適に使用することができ、各種フィルム、シート、
バッグインボックス、パイプ、中空容器等の広範な成形
品として利用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系樹脂は柔軟性、
耐薬品性、加工性等の諸性質にすぐれ、衛生的であり、
かつ比較的安価に得られることから、各種食品や化学製
品などの包装材や容器として広く用いられている。しか
しポリオレフィン系樹脂は酸素透過性が大きいなどの欠
点があるため、長期貯蔵や保存のための包装や容器の材
料としては単独では用いられず、例えば、エチレン−酢
酸ビニル共重合体けん化物などのバリアー性基材と組合
わせた積層体として用いられてきた。これらの積層体の
用途としては、畜肉加工品、酪農品、冷凍食品、乾燥食
品等の包装用フィルム、水産加工食品、味噌、漬物等の
ボイル殺菌用包装フィルム、カレー、シチュー、ミート
ソース等のレトルト殺菌用包装フィルム、清酒、ワイ
ン、調味料、化学薬品等の液体商品の包装に用いるバッ
グインボックス、マヨネーズ、わさび、からし等の中空
成形容器、スライスハム等の深絞り包装やプリン用カッ
プ等の真空成形や圧空成形などに用いられている(特開
昭58−132551号公報、特開昭58−18734
2号公報、特開昭58−171363号公報、特開昭5
8−216560号公報)。
【0003】バリアー性を有する包装材は、強固なヒー
トシール性が不可欠である上に、冷凍保存される機会が
多いために低温時の機械的強度や衝撃強度が要求され
る。また、ボイル殺菌用またはレトルト殺菌用フィルム
では、低温低圧から高温高圧に至る温度差やそれに伴う
圧力変化に対応して、材料の破壊、接着強度の低下、し
わの発生等に対するすぐれた耐性が要求され、更にバッ
グインボックス用としては落下強度、衝撃強度、屈曲強
度等に加え耐ピンホール性が必要である。これらのバリ
アー性を有する積層体の要求特性に応じて、バリアー性
基材以外の積層用樹脂としては、従来のポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などに
比べて、ヒートシールの際のホットタック性、低温時の
衝撃強度、耐ピンホール性などが格段にすぐれた線状低
密度ポリエチレンが用いられてきた(特開昭59−68
351号公報、特開昭58−1558号公報、特開昭5
7−109649号公報)。しかしながら、線状低密度
ポリエチレンは、一般に分子量分布が非常に狭いため、
流動特性に劣り、成形加工時の押出量の低下、押出圧力
の上昇、電力消費量の上昇、高速成形性の不良、成形品
の表面荒れ、押出機内の発熱に伴う熱劣化など数多くの
問題点を有している。また、線状低密度ポリエチレン
は、低温時の機械的特性についても十分ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
事情に鑑み、流動特性、低温時の機械的特性、衝撃強
度、耐ピンホール性にすぐれ、更にヒートシール特性に
すぐれたバリアー性積層体を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に沿って鋭意検討した結果、高分子量成分における分
子間の短鎖分岐分布がきわめて広い、特定のエチレン・
α−オレフィン共重合体と、相対的に低分子量のエチレ
ン系重合体とを配合して得られる、流動特性や低温時の
機械的特性にすぐれた超高分子量ポリエチレンからなる
第1の層と、バリアー性基材からなる第2の層の少なく
とも2層を積層することにより、もしくはこれらの層に
更にポリオレフィン系重合体からなる第3の層を積層す
ることにより、前記目的を達成し得るバリアー性積層体
が得られることを見出して本発明に到達した。すなわ
ち、本願の第1の発明は、 (I)(A)極限粘度(η1)2.0〜9.0dl/g、密度
(d1)0.88〜0.94g/cm3を満足するエチレンと炭
素数3〜18のα−オレフィンとの共重合体20〜80
重量%および(B)極限粘度(η2)0.2〜2.0dl/g
未満、密度(d2)0.88〜0.97g/cm3を満足するエ
チレン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜18のα
−オレフィンとの共重合体80〜20重量%を含む樹脂
組成物からなり、かつ極限粘度(η)が2.0〜5.2dl
/g、密度(d)が0.88〜0.94g/cm3およびn−値
が1.7〜3.5である超高分子量ポリエチレンからなる
第1の層と、 (II)バリアー性基材からなる第2の層との少なくとも
2層からなることを特徴とするバリアー性積層体を提供
するものである。本願の第2の発明は、 (I)(A)極限粘度(η1)2.0〜9.0dl/g、密度
(d1)0.88〜0.94g/cm3を満足するエチレンと炭
素数3〜18のα−オレフィンとの共重合体20〜80
重量%、および(B)極限粘度(η2)0.2〜2.0dl/
g 未満、密度(d2)0.88〜0.97g/cm3を満足する
エチレン単独重合体またはエチレンと炭素数3〜18の
α−オレフィンとの共重合体80〜20重量%を含む樹
脂組成物からなり、かつ極限粘度(η)が2.0〜5.2
dl/g、密度(d)が0.88〜0.94g/cm3およびn−
値が1.7〜3.5である超高分子量ポリエチレンからな
る第1の層、 (II)バリアー性基材からなる第2の層、および (III)ポリオレフィン系樹脂からなる第3の層を含む
ことを特徴とするバリアー性積層体を提供するものであ
る。
【0006】以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明
する。図1から図6は、本発明の実施態様を示す部分拡
大断面図であり、種々の層構成からなる積層体とするこ
とが可能である。図1のバリアー性積層体1は、超高分
子量ポリエチレン層2とバリアー性基材層3を積層した
ものである。図2のバリアー性積層体1aは、バリアー
性基材層3を中心として、超高分子量ポリエチレン2お
よび2aを両面に積層したものである。なお、2および
2aに用いる材料の種類は同一であっても異なるもので
あってもよい(以下同様)。図3のバリアー性積層体1
bは、超高分子量ポリエチレン層2とバリアー性基材層
3との間にポリオレフィン系樹脂層4を介在させて構成
したものである。図4のバリアー性積層体1cは、超高
分子量ポリエチレン層2とバリアー性基材層3を積層
し、更にバリアー性基材層3の外側にポリオレフィン系
樹脂層4を積層したものである。図5のバリアー性積層
体1dは、超高分子量ポリエチレン層2、バリアー性基
材層3、超高分子量ポリエチレン層2aおよびバリアー
性基材層3aを上記の順に積層したものである。なお、
3および3aに用いる材料の種類は同一であっても異な
るものであってもよい(以下同様)。図6のバリアー性
積層体1eは、超高分子量ポリエチレン層2、バリアー
性基材層3、超高分子量ポリエチレン層2a、バリアー
性基材層3aおよびポリオレフィン系樹脂層4を上記の
順に積層したものである。
【0007】本発明の第1の層を形成する超高分子量ポ
リエチレンは、(A)高分子量成分のエチレン・α−オ
レフィン共重合体および(B)低分子量成分のエチレン
単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体を
含む樹脂組成物からなるものである。
【0008】上記(A)高分子量成分のエチレン・α−
オレフィン共重合体としては、極限粘度(η1)が2.0
〜9.0dl/g、好ましくは2.3〜8.5dl/g、更に好ま
しくは2.5〜8.0dl/g の範囲のものが用いられる。
(η1)が2.0dl/g 未満では、得られた組成物の機械
的特性が低く、また9.0dl/g を超えると、成形品の表
面荒れやフィッシュアイが発生し、成形加工性が低下す
る。
【0009】また(A)成分の密度(d1)は0.88〜
0.94g/cm3の範囲、好ましくは0.89〜0.93g/cm
3が用いられる。(d1)が0.88g/cm3未満のものは、
製造が困難である上に、得られた組成物のベタつきの原
因となるため好ましくない。一方、(d1)が0.94g/
cm3を超えるときは機械的特性が低下するため好ましく
ない。
【0010】上記(A)高分子量成分として用いるエチ
レン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3
〜18のα−オレフィンとを成分とするものであり、特
に炭素数4〜10のα−オレフィンを用いたものが機械
的特性の点から好ましい。α−オレフィンとして具体的
には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ノネン、1
−デセン等が挙げられる。なおα−オレフィンは2種類
以上併用しても差し支えない。
【0011】上記(A)成分としては、特に下記(a)
および(b)の条件を満足するエチレン・α−オレフィ
ン共重合体が、低温時の機械的強度を顕著に向上させる
点で好ましい。 (a)図7に示す連続昇温溶出分別法による溶出温度−
溶出量曲線において、溶出温度90℃以上の曲線下の面
積Iaに対する溶出温度25〜90℃の曲線下の面積I
bの比S(Ib/Ia)が次式から計算されるS1
下、 S1=20η1 -1 exp[−50(d1−0.90)] (b)25℃ o−ジクロロベンゼン可溶分W(重量
%)が次式から計算されるW1以上、 W1=20 exp(−η1) 上記(a)の通り、溶剤への溶解温度から分岐分布を測
定する L. Wild らの連続昇温溶出分別法(Temperature
Rising Elution Fractionation(TREF);Journalof Poly
mer Science:Polymer Physics Edition, Vol.20, 441-4
55(1982))による溶出温度−溶出量曲線において、溶出
温度90℃以上の曲線下の面積Iaと溶出温度25〜9
0℃の曲線下の面積Ibとの間に上記のような特定の関
係が成立することが必要である。Sの値がS1を超える
と、分岐分布がほぼ均一に近づく結果、低温時の機械的
特性に対してきわめて有効な高分岐度成分が相対的に減
少することとなり好ましくない。また、上記(b)の2
5℃ o−ジクロロベンゼン可溶分は、溶出温度が低過
ぎて上記の連続昇温溶出分別法では定量され得ない程度
にきわめて多量の分岐を有する成分の量を表すものであ
り、上記のような特定の値以上であることが必要であ
る。Wの値がW1未満では、低温時の機械的特性に対し
てきわめて有効な高分岐度成分が少ないため、前記と同
様に好ましくない。
【0012】本発明の(B)低分子量成分として用いる
エチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共
重合体の極限粘度(η2)は、0.2〜2.0dl/g 未満の
範囲が用いられ、好ましくは0.3〜1.8dl/g、更に好
ましくは0.4〜1.6dl/gの範囲である。(η2)が0.
2dl/g 未満では、得られた組成物の機械的特性、特に
低温時の機械的特性が低く、一方2.0dl/g を超える
と、組成物の流動特性が低下するのでいずれも好ましく
ない。
【0013】また(B)成分の密度(d2)は、0.88
〜0.97g/cm3の範囲であり、好ましくは0.91〜0.
96g/cm3が用いられる。(d2)が0.88g/cm3未満の
ものは、製造が困難である上に、得られた組成物のベタ
つきの原因となるため好ましくない。一方、(d2)が
0.97g/cm3を超えるときは機械的特性が低下するため
好ましくない。
【0014】上記(B)低分子量成分は、エチレン単独
重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体であ
る。α−オレフィンとしては、(A)成分の場合と同様
に炭素数3〜18のものが使用され、特に炭素数4〜1
0のものが機械的特性の点から好ましい。具体的には、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセ
ン等が挙げられる。なおα−オレフィンは2種類以上併
用しても差し支えない。
【0015】本発明における(A)成分と(B)成分と
の配合割合は、(A)成分20〜80重量%、(B)成
分80〜20重量%であり、好ましくはそれぞれ30〜
70重量%および70〜30重量%である。(A)成分
の量が20重量%未満では低温時の機械的特性が低く、
一方80重量%を超えるときは流動特性が低下するた
め、いずれも使用できない。
【0016】本発明の超高分子量ポリエチレンは、上記
のように(A)、(B)両成分の配合により得られる
が、配合後の超高分子量ポリエチレンの性状は特定の範
囲になければならない。すなわち、超高分子量ポリエチ
レンの極限粘度(η)は2.0〜5.2dl/g であり、好
ましくは2.5〜4.0dl/g である。(η)が2.0dl/g
未満では低温時の機械的特性が低く、5.2dl/g を超え
るときは流動特性が低下するため、いずれも好ましくな
い。また超高分子量ポリエチレンの密度(d)は0.8
8〜0.94g/cm3であり、好ましくは0.89〜0.93
g/cm3である。(d)が0.88g/cm3未満では製造が困
難である上に超高分子量ポリエチレンのベタつきの原因
となり、また0.94 g/cm3を超えるときは、引張衝
撃値等の機械的特性が低下する。更に、超高分子量ポリ
エチレンのn−値が1.7〜3.5であることが必要であ
り、好ましくは2.0〜3.0である。n−値が1.7未
満では高速成形性に劣り、3.5を超えるときは、低分
子量成分の増加により、成形時に白粉や発煙が生じやす
くなる。
【0017】本発明の超高分子量ポリエチレンを製造す
る方法については、特に限定されない。例えば(A)成
分および(B)成分をそれぞれ1段重合で単独に製造し
た後、公知の方法で両者を混合してもよく、または2段
もしくはそれ以上の多段重合により、公知の重合方法で
製造してもよい。前者の混合により製造する場合には、
一軸もしくは二軸押出機またはバンバリーミキサーなど
で混練する方法、あるいは溶液混合法など公知の方法を
使用することができる。後者の多段重合による方法と
は、複数個の反応器を使用して、例えば第1段の反応器
を(A)成分の高分子量のエチレン・α−オレフィン共
重合体の重合条件に保持し、第2段の反応器を(B)成
分の低分子量重合体の重合条件に保持して、第1段で生
成した重合体を連続的に第2段に流通させ、超高分子量
ポリエチレンを製造する方法である。ただし、(A)お
よび(B)の各成分はいずれの反応器において製造して
もよく、製造順序や段数は特に限定されるものではな
い。
【0018】本発明のバリアー性基材とは、ポリアミド
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ
塩化ビニリデン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、エチ
レンー酢酸ビニル共重合体ケン化物およびアルミ箔等か
ら選ばれた少なくとも1種である。
【0019】本発明のポリオレフィン系樹脂とは、
(1)密度が0.86〜0.98g/cm3のエチレン・α−
オレフィン共重合体、(2)高圧ラジカル重合法による
エチレン(共)重合体および(3)ポリプロピレン系樹
脂から選ばれる少なくとも1種のポリオレフィン重合体
が挙げられる。
【0020】上記(1)密度が0.86〜0.98g/cm3
のエチレン・α−オレフィン共重合体とは、チーグラー
触媒等を用いて高、中、低圧法およびその他の公知の重
合方法により得られるエチレンと炭素数3〜12のα−
オレフィンとの共重合体であり、密度が0.86〜0.9
1g/cm3未満の超低密度ポリエチレン、密度が0.91〜
0.94g/cm3未満の線状低密度ポリエチレン(以下、
「LLDPE」と記す)および密度が0.94〜0.98
g/cm3の中密度または高密度ポリエチレンを含む。具体
的なα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−ドデセンなどを挙げることができる。これ
らのうち好ましいのは1−ブテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテンであり、特に好ま
しいのは1−ブテンである。エチレン共重合体中のα−
オレフィンの含有量は5〜40モル%であることが好ま
しい。
【0021】上記(2)高圧ラジカル重合法によるエチ
レン(共)重合体としては、高圧ラジカル重合法による
密度0.91〜0.94g/cm3のエチレン単独重合体、エ
チレン−ビニルエステル共重合体およびエチレンとα,
β−不飽和カルボン酸またはその誘導体との共重合体が
挙げられる。
【0022】上記高圧ラジカル重合法による密度0.9
1〜0.94g/cm3のエチレン単独重合体とは、公知の高
圧法低密度ポリエチレンである。
【0023】上記エチレン−ビニルエステル共重合体と
は、高圧ラジカル重合法で製造される、主成分のエチレ
ンと、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビ
ニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリ
ン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニルなどのビニルエス
テル単量体および他の不飽和単量体との共重合体であ
る。これらの中でも特に好ましいものとしては、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を挙げることができる。すなわ
ち、エチレン50〜99.5重量%、酢酸ビニル0.5〜
50重量%および他の不飽和単量体0〜25重量%から
なる共重合体が好ましい。
【0024】上記エチレンとα,β−不飽和カルボン酸
またはその誘導体との共重合体としては、エチレンと
α,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体および他の
不飽和単量体との共重合体、およびそれらの金属塩、ア
ミド、イミド等が挙げられるが、好ましくは高圧ラジカ
ル重合法で製造されるエチレン−アクリル酸エチル共重
合体等を挙げることができる。すなわち、エチレン50
〜99.5重量%、アクリル酸エチルエステル0.5〜5
0重量%および他の不飽和単量体0〜25重量%からな
る共重合体が好ましい。
【0025】上記他の不飽和単量体とは、プロピレン、
1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−デセン等の炭素数3〜10のオ
レフィン類;C2〜C3アルカンカルボン酸のビニルエス
テル類;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸プロピル、グリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート等のアクリル酸およびメタク
リル酸のエステル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、フマル酸および無水マレイン酸等のエチレン性
不飽和カルボン酸またはその無水物類などの群から選ば
れた少なくとも1種である。
【0026】上記(3)ポリプロピレン系樹脂として
は、プロピレン単独重合体、および主成分のプロピレン
と他のα−オレフォンとのランダム共重合体またはブロ
ック共重合体が挙げられる。上記α−オレフィンとして
はエチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘキセン等が挙げられる。プロピレン共重合体中の
α−オレフィン含有量は3〜30モル%であることが好
ましい。
【0027】上記ポリオレフィン系樹脂のメルトフロー
レート(MFR)は、0.01〜50g/10min、好ましく
は0.1〜30g/10min、更に好ましくは0.2〜20g/1
0min の範囲から選択される。
【0028】本発明のバリアー性積層体の製造方法とし
ては、共押出法、押出しラミネーション法、サンドイッ
チラミネーション法およびこれらの組み合せなどの種々
の公知の方法を採用することができる。バリアー性積層
体がフィルムまたはシート状の場合は、超高分子量ポリ
エチレン層、バリアー層およびポリオレフィン系樹脂層
の原料樹脂をそれぞれ別個の押出機で押出して、多層構
造のダイに供給し、ダイ内接着型および/またはダイ外
接着型の共押出成形法で成形する方法、または必要に応
じて接着剤層または接着剤樹脂層を介して共押出しする
方法、あるいは予め超高分子量ポリエチレン層、バリア
ー層およびポリオレフィン系樹脂層を成形しておいて接
着性樹脂組成物を各層の間に溶融押出するサンドイッチ
ラミネート法、予め成形された超高分子量ポリエチレン
層およびバリアー層にポリオレフィン系樹脂層を溶融押
出してラミネートするラミネート法などが挙げられる。
予め超高分子量ポリエチレン層、バリアー層またはポリ
オレフィン系樹脂層が成形されている場合には、これら
の層は一軸または二軸方向に延伸されていてもよい。こ
れらのフィルムおよびシートは、レトルト包装用フィル
ム、バッグインボックス用フィルム、真空または圧空成
形用シート等に用いられる。バリアー性積層体が中空成
形容器として使用される場合には、共押出し成形法が挙
げられる。
【0029】本発明のバリアー性積層体がフィルムまた
はシート状の場合には、超高分子量ポリエチレン層の厚
みは10〜200μmであることが好ましい。10μm
未満では機械的強度が弱く、200μmを超えるとフィ
ルム袋としての柔軟性に欠け、取扱いが困難である。バ
リアー層の厚みは1〜30μmであることが好ましい。
1μm未満ではバリアー機能が十分でなく、30μmを
超えると高価となり経済的に好ましくない。ポリオレフ
ィン系樹脂層の厚みは5〜50μmであることが好まし
い。5μm未満ではヒートシール強度が十分でなく、5
0μmを超えると超高分子量ポリエチレン層に対して比
率が大きくなり、十分な機械的強度特性が得られず好ま
しくない。
【0030】本発明においては、各成分を混合溶融して
(I)〜(III)の各層の樹脂組成物を調製し、または樹
脂組成物を成形する際に、必要に応じて帯電防止剤、防
曇剤、有機あるいは無機フィラー、酸化防止剤、滑剤、
有機あるいは無機系顔料、紫外線防止剤、分散剤、造核
剤、発泡剤、難燃剤、架橋剤などの公知の添加剤を、発
明の特性を本質的に阻害しない範囲で添加することがで
きる。
【0031】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。まず、本発明で使用する試験法を示す。 <試験法> (1)極限粘度 135℃デカリン溶液で測定した極限粘度[η]を示
す。 (2)密度 JIS K6760の規定による密度勾配管法(23
℃)で測定した密度を示す。 (3)連続昇温溶出分別法 前記 L. Wild ら(J. Polymer Sci, P.P.E, Vol.20, 44
1-455(1982))の方法に従った。 〔測定法〕セライト545を充填した容量8.5リット
ルのステンレスカラム内に、o−ジクロロベンゼン中へ
濃度0.05重量%となるように試料を入れて135℃
で加熱溶解した溶液5mlを注入した後、4℃/min の
冷却速度で25℃まで冷却し、試料をセライト表面に沈
着させる。次に、このカラムにo−ジクロロベンゼンを
1ml/min の一定速度で流しながら50℃/hr の一定速
度で昇温し、試料を順次溶出させる。この際、溶剤中に
溶出する試料について、メチレンの非対称伸縮振動の波
数2950cm-1に対する吸収を赤外分光光度計を使用し
て測定することにより、溶出温度と溶出量の関係すなわ
ち組成分布を求める。 (4)連続昇温溶出分別法による面積比S 連続昇温溶出分別法による溶出温度と溶出量との関係に
よる組成分布を示すグラフ(図7)において、溶出温度
90℃以上の曲線下の面積をIaとし、溶出温度90℃
以下、25℃以上の曲線下の面積をIbとしたときに、
面積比Sは、S=Ib/Iaで表される。 (5)25℃ o−ジクロロベンゼン可溶分W 試料0.5gを20mlのo−ジクロロベンゼン中にお
いて、135℃で2時間加熱し、試料を完全に溶解した
後、25℃まで2時間で冷却する。この溶液を室温25
℃で一晩放置した後、テフロン製フィルターで濾過して
濾液を採取し、赤外分光光度計でメチレンの非対称伸縮
振動の波数2950cm-1に対する吸収を測定し、予め作
成した検量線により濾液中の試料濃度を定量する。 (6)n−値 (株)島津製作所製の高化式フローテスターを使用し、樹
脂温度170℃で2mmφ×40mmのダイから押出
し、低位試験圧力20kg/cm2および高位試験圧力150
kg/cm2における見掛けのせん断速度を求め、次式数1に
より算出する。
【数1】 (7)メルトフローレート(MFR) JIS K6760に準拠して測定する。(測定温度1
90℃、荷重2.16kg) (8)ヒートシール温度 テスター産業(株)製のヒートシーラーを用いて、巾15
mm、ヒートシール時間1秒、ヒートシール圧力1.5k
gf/cm2および上部バーのみをヒートアップする条件でシ
ールを行いサンプルとする。このサンプルについて、引
張速度300mm/min のT剥離によりヒートシール強度
を測定し、ヒートシール強度が1kgf/15mm巾に達する温
度をヒートシール温度とする。 (9)フィルム成形性 フィルムの単独成形時または共押出成形時の押出量の低
下、押出圧力の上昇、電力消費量の上昇、高速成形性の
低下等の押出状況、フィルム安定性、フィルムの外観等
を総合判断し、下記3段階の基準で評価を行う。 ○:押出状況、フィルムの安定性、フィルムの外観等い
ずれも良好 △:押出状況、フィルムの安定性、フィルムの外観等い
ずれかが不良 ×:押出状況、フィルムの安定性、フィルムの外観等い
ずれも不良 (10)落袋テスト 50×50cmの積層フィルム2枚を用いて製袋した袋
に5℃の水5リットルを入れてヒートシールし、1.2
mの高さから落下させた時の破袋するまでの落下回数を
求める。
【0032】実施例および比較例において使用したバリ
アー性基材、ポリオレフィン系樹脂、接着性樹脂および
接着剤を以下に示す。 <バリアー性基材> (1)エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVO
H) [エチレン含量=32モル%、ケン化度=99%、クラ
レ(株)製] (2)ポリアミド樹脂(PA) [ナイロン−6;商品名:アミラン1021、東レ(株)
製] (3)ポリ塩化ビニリデン(PVDC)コート配向ポリプ
ロピレン(OPP)フィルム(KOP) [厚み20μm、福井化学工業(株)製] (4)アルミニウム蒸着OPPフィルム(Al蒸着OP
P) [厚み25μm、東洋メタライジング(株)製] <ポリオレフィン系樹脂> エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA) [酢酸ビニル含有量=15重量%、MFR=1.5g/10m
in;商品名:日石レクスロン V270、日本石油化学
(株)製] <接着性樹脂> 無水マレイン酸変性線状低密度ポリエチレン(MAn−
LL) [密度=0.92g/cm3、MFR=0.3g/10min;商品
名:日石Nポリマー L6031、日本石油化学(株)
製] <接着剤> (1)EPS795H/KZ75 (2)EPS747A/KX75 [いずれも大日本インキ化学工業(株)製]
【0033】<実施例1>特開平4−249562号公
報に準拠した2段重合プロセスによって、(A)成分と
しての極限粘度(η1)5.9dl/g および密度(d1
0.910g/cm3のエチレン・1−ブテン共重合体51重
量%と、(B)成分としての極限粘度(η2)0.38dl
/gおよび密度(d2)0.922g/cm3のエチレン・α−
オレフィン共重合体53重量%とからなる樹脂組成物J
1を調製した。それらの物性を表1に示す。上記のよう
にして得られた樹脂組成物J1からなる超高分子量ポリ
エチレン層を中心とし、内層にポリオレフィン系樹脂と
してエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が、外層
に接着性樹脂の無水マレイン酸変性線状低密度ポリエチ
レン(MAn−LL)を介してバリアー層としてポリア
ミド樹脂(PA)が配列されるように、4種4層共押出
Tダイフィルム成形機を用いて積層フィルムを成形し
た。フィルム構成は以下の通りであり、 EVA/J1/MAn−LL/PA 各層の厚みはそれぞれ10μm、30μm、10μmお
よび20μmである。このフィルムの物性を表2に示
す。
【0034】<実施例2>超高分子量ポリエチレンとし
ては表1に記載したJ2を使用した。実施例1と同様の
成形機を用い、バリアー層としてエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物(EVOH)を使用し、その内外に接
着性樹脂の無水マレイン酸変性線状低密度ポリエチレン
(MAn−LL)を介して超高分子量ポリエチレン
(J2)をそれぞれ配した積層フィルムを得た。フィル
ム構成は以下の通りであり、 J2/MAn−LL/EVOH/MAn−LL/J2 各層の厚みはそれぞれ20μm、10μm、15μm、
10μmおよび20μmである。このフィルムの物性を
表2に示す。
【0035】<実施例3>超高分子量ポリエチレンとし
ては表1に記載したJ3を使用した。バリアー層として
のPVDCコートOPPフィルム(KOP)と、2層T
ダイ成形機を用いて得たエチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)/超高分子量ポリエチレン(J3)の2層フ
ィルムとを、接着剤として前記(1)EPS795H/K
Z75を用いてドライラミネーターで貼り合わせ、積層
フィルムを得た。フィルム構成は以下の通りであり、 EVA/J3/接着剤(1)/KOP 接着剤を除く各樹脂層の厚みはそれぞれ10μm、30
μmおよび15μmである。このフィルムの物性を表2
に示す。
【0036】<実施例4>超高分子量ポリエチレンとし
ては表1に記載したJ4を使用した。バリアー層として
のAl蒸着OPPと、単層Tダイ成形機を用いて得られ
た超高分子量ポリエチレン(J4)フィルムとを、接着
剤として前記(2)EPS747A/KX75を用いてド
ライラミネーターで貼り合わせ、積層フィルムを得た。
フィルム構成は以下の通りであり、 J4/接着剤(2)/Al蒸着OPP 接着剤を除く各樹脂層の厚みはそれぞれ30μmおよび
25μmである。このフィルムの物性を表2に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】表2から判るように、本発明のフィルムは
成形性が良好であり、またバリアー性積層体は落体テス
トによれば低温衝撃強度が優れている。
【0040】<比較例1>本発明の範囲外の第1の層の
ポリエチレン樹脂成分として、表3に記載したH1を用
いた。すなわち、H1の(A)成分は、S>S1およびW
<W1であり、かつH1の極限粘度は1.45dl/g であ
る。実施例1と同様の方法により同様の層構成の積層フ
ィルムを得た。フィルム構成は以下の通りであり、 EVA/H1/MAn−LL/PA 各層の厚みはそれぞれ10μm、30μm、10μmお
よび20μmである。このフィルムの物性を表4に示
す。
【0041】<比較例2>第1の層のポリエチレン樹脂
成分として、表3に記載したH2を用いた。すなわち、
2の組成は(A)成分が16重量%、(B)成分が8
4重量%であり、またH2の性状は、極限粘度が1.33
dl/g、密度が0.951g/cm3およびn−値が 1.60
である。実施例2と同様の方法により同様の層構成の積
層フィルムを得た。フィルム構成は以下の通りであり、 H2/MAn−LL/EVOH/MAn−LL/H2 各層の厚みはそれぞれ20μm、10μm、15μm、
10μmおよび20μmである。このフィルムの物性を
表4に示す。
【0042】<比較例3>第1の層のポリエチレン樹脂
成分として、表3に記載したH3を用いた。すなわち、
3の組成は(A)成分が85重量%、(B)成分が1
5重量%であり、またH3の極限粘度が1.81dl/g で
ある。実施例3と同様の方法により同様の層構成の積層
フィルムを得た。フィルム構成は以下の通りであり、 EVA/H3/接着剤(1)/KOP 接着剤を除く各樹脂層の厚みはそれぞれ10μm、30
μmおよび15μmである。このフィルムの物性を表4
に示す。
【0043】<比較例4>第1の層のポリエチレン樹脂
成分として、表3に記載したH4(線状低密度ポリエチ
レン;商品名:日石リニレックス BF0310、日本
石油化学(株)製)を用いた。実施例4と同様の方法によ
り同様の層構成の積層フィルムを得た。フィルム構成は
以下の通りであり、 H4/接着剤(2)/Al蒸着OPP 接着剤を除く各樹脂層の厚みはそれぞれ30μmおよび
25μmである。このフィルムの物性を表4に示す。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】表4から判るように、これらの組成物を用
いたフィルムはいずれも成形性がやや不良であり、かつ
バリアー性積層体は落体テストによれば低温衝撃強度が
不満足なものであった。
【0047】
【発明の効果】本発明のバリアー性積層体に用いる超高
分子量ポリエチレンは、高分子量成分と低分子量成分と
の混合物であることから分子量分布が広く、従って極限
粘度が大きいにもかかわらずn−値が大きく、流動特性
にすぐれており、更に分岐分布が広く低温時の機械的特
性にもすぐれているために、これを用いたバリアー性積
層体は機械的特性と加工性とのバランスにすぐれてお
り、これは従来の線状低密度ポリエチレンでは得られな
かった特徴である。本発明は、超高分子量ポリエチレン
からなる層と、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリア
クリロニトリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物およびアルミ箔から選ばれた少なくとも1種から
なるバリアー層とを積層し、かつ必要に応じ積層体の一
部にポリオレフィン系樹脂からなる層を用いて、流動特
性、低温時の機械的特性、衝撃強度、耐ピンホール性に
すぐれ、更にヒートシール特性にすぐれたバリアー性積
層体を提供するものであり、本積層体は押出成形、中空
成形等の成形法に好適に使用することができ、各種フィ
ルム、シート、バッグインボックス、パイプ、中空容器
等の広範な成形品として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の部分拡大断面図である。
【図2】本発明の他の実施例の部分拡大断面図である。
【図3】本発明の他の実施例の部分拡大断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の部分拡大断面図である。
【図5】本発明の他の実施例の部分拡大断面図である。
【図6】本発明の他の実施例の部分拡大断面図である。
【図7】連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出量曲
線における、面積比Sの模式図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c、1d、1e バリアー性積層体 2、2a 超高分子量ポリエチレン層 3、3a バリアー性基材層 4 ポリオレフィン系樹脂層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)(A)極限粘度(η1)2.0〜9.
    0dl/g 、密度(d1)0.88〜0.94g/cm3を満足す
    るエチレンと炭素数3〜18のα−オレフィンとの共重
    合体20〜80重量%および(B)極限粘度(η2)0.
    2〜2.0dl/g 未満、密度(d2)0.88〜0.97g/c
    m3を満足するエチレン単独重合体またはエチレンと炭素
    数3〜18のα−オレフィンとの共重合体80〜20重
    量%を含む樹脂組成物からなり、かつ極限粘度(η)が
    2.0〜5.2dl/g、密度(d)が0.88〜0.94g/cm
    3およびn−値が1.7〜3.5である超高分子量ポリエ
    チレンからなる第1の層と、 (II)バリアー性基材からなる第2の層との少なくとも
    2層からなることを特徴とするバリアー性積層体。
  2. 【請求項2】 (I)(A)極限粘度(η1)2.0〜9.
    0dl/g、密度(d1)0.88〜0.94g/cm3を満足する
    エチレンと炭素数3〜18のα−オレフィンとの共重合
    体20〜80重量%および(B)極限粘度(η2)0.2
    〜2.0dl/g 未満、密度(d2)0.88〜0.97g/cm3
    を満足するエチレン単独重合体またはエチレンと炭素数
    3〜18のα−オレフィンとの共重合体80〜20重量
    %を含む樹脂組成物からなり、かつ極限粘度(η)が
    2.0〜5.2dl/g、密度(d)が0.88〜0.94g/cm
    3およびn−値が1.7〜3.5である超高分子量ポリエ
    チレンからなる第1の層、 (II)バリアー性基材からなる第2の層、および (III)ポリオレフィン系樹脂からなる第3の層を含む
    ことを特徴とするバリアー性積層体。
  3. 【請求項3】 前記(A)成分のエチレン・α−オレフ
    ィン共重合体が、下記(a)および(b)を満足するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のバリアー性積
    層体、(a)連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出
    量曲線において、溶出温度90℃以上の曲線下の面積I
    aに対する溶出温度25〜90℃の曲線下の面積Ibの
    比S(Ib/Ia)が次式から計算されるS1以下、 S1=20η1 -1 exp[−50(d1−0.90)] (b)25℃ o−ジクロロベンゼン可溶分W(重量
    %)が次式から計算されるW1以上、 W1=20 exp(−η1)。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002299189A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ用封口体およびその製造方法
US8652624B2 (en) 2007-11-14 2014-02-18 Dow Global Technologies Llc Articles and methods of making the same

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