JPH07329024A - 乾式ファイバーボードの製造方法 - Google Patents
乾式ファイバーボードの製造方法Info
- Publication number
- JPH07329024A JPH07329024A JP15285194A JP15285194A JPH07329024A JP H07329024 A JPH07329024 A JP H07329024A JP 15285194 A JP15285194 A JP 15285194A JP 15285194 A JP15285194 A JP 15285194A JP H07329024 A JPH07329024 A JP H07329024A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- board
- hot
- mat
- fiberboard
- press
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明は、乾式法によって得られるファイ
バーボードの製造方法に関し、従来はボード製造後に別
途に行われ、大掛かりな設備を必要とした調湿工程を簡
略化して生産能率の向上と、原価の逓減を目的としたも
のである。 【構成】 木質ファイバーに熱硬化性の樹脂接着剤3〜
20%を塗布して含水率8〜15%のマットを抄造し、
このマットを熱盤温度160〜220℃、圧締圧力10
〜40kg/cm2で熱圧締した後、加圧状態のまま冷
却してボードの温度 を100℃以下に低下させること
を特徴としたボードの製造方法である。
バーボードの製造方法に関し、従来はボード製造後に別
途に行われ、大掛かりな設備を必要とした調湿工程を簡
略化して生産能率の向上と、原価の逓減を目的としたも
のである。 【構成】 木質ファイバーに熱硬化性の樹脂接着剤3〜
20%を塗布して含水率8〜15%のマットを抄造し、
このマットを熱盤温度160〜220℃、圧締圧力10
〜40kg/cm2で熱圧締した後、加圧状態のまま冷
却してボードの温度 を100℃以下に低下させること
を特徴としたボードの製造方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、乾式法によって得ら
れるファイバーボードの製造方法に関し、従来はボード
製造後に別途に行われていた調湿工程を省略することを
目的としたものである。
れるファイバーボードの製造方法に関し、従来はボード
製造後に別途に行われていた調湿工程を省略することを
目的としたものである。
【0002】
【従来の技術】一般に知られているファイバーボードの
製造方法は、木質チップをリファイナーによって解繊
し、得られたファイバーに3〜20%の熱硬化性接着剤
(尿素樹脂、メラミン樹脂等)を塗布して含水率が8〜
15%の接着剤塗布ファイバーとした上、これを乾式法
でマットに抄造し、熱盤温度160〜200℃のホット
プレスで10〜40kg/cm2で圧締してファイバー
ボード(以下単に「ボード」という)とするものであっ
た。
製造方法は、木質チップをリファイナーによって解繊
し、得られたファイバーに3〜20%の熱硬化性接着剤
(尿素樹脂、メラミン樹脂等)を塗布して含水率が8〜
15%の接着剤塗布ファイバーとした上、これを乾式法
でマットに抄造し、熱盤温度160〜200℃のホット
プレスで10〜40kg/cm2で圧締してファイバー
ボード(以下単に「ボード」という)とするものであっ
た。
【0003】しかし、上述したようにして製造したボー
ドは、マットを高温のホットプレスで圧締する際にマッ
ト中の水分が蒸発し、圧締中又はプレスの開放後にその
大部分が大気中に飛散するため、ボードの含水率は1〜
5%と低下し、このままにしておくとボードの木口から
空気中の水分を自然吸収して、部分的に含水率が変化す
ることから、ボードに反りや捻れが生じたり、吸水膨張
によるボードの厚さ、長さが変化して、寸法安定性を悪
くするものであった。そこで従来は、上記熱圧成板した
ボードに対して、別にボードの含水率が7〜9%になる
ように調湿する工程が必須とされていたのである。
ドは、マットを高温のホットプレスで圧締する際にマッ
ト中の水分が蒸発し、圧締中又はプレスの開放後にその
大部分が大気中に飛散するため、ボードの含水率は1〜
5%と低下し、このままにしておくとボードの木口から
空気中の水分を自然吸収して、部分的に含水率が変化す
ることから、ボードに反りや捻れが生じたり、吸水膨張
によるボードの厚さ、長さが変化して、寸法安定性を悪
くするものであった。そこで従来は、上記熱圧成板した
ボードに対して、別にボードの含水率が7〜9%になる
ように調湿する工程が必須とされていたのである。
【0004】他方、ファイバーボード又はパーティクル
ボード等の表面化粧に広く用いられる樹脂化粧板では、
例えば、芯材層となるフェノール樹脂含浸紙の上面に化
粧層、保護層としてそれぞれ一定の樹脂含浸率を有する
メラミン樹脂含浸紙を、又上記芯材層の下面には、そり
どめ層としてメラミン樹脂含浸紙等を積層し、これを熱
圧して樹脂化粧板とするのであるが、この場合には各層
の含浸率が異なり、しかも多量の樹脂を含浸させる関係
上、熱圧による樹脂の気泡化を防止し、或いは各層の樹
脂の解熱までの応力変化によって発生する化粧板のあば
れを防止する目的で、熱圧締した化粧板をプレス型内で
冷却するという手段が採られていたことも知られてい
る。
ボード等の表面化粧に広く用いられる樹脂化粧板では、
例えば、芯材層となるフェノール樹脂含浸紙の上面に化
粧層、保護層としてそれぞれ一定の樹脂含浸率を有する
メラミン樹脂含浸紙を、又上記芯材層の下面には、そり
どめ層としてメラミン樹脂含浸紙等を積層し、これを熱
圧して樹脂化粧板とするのであるが、この場合には各層
の含浸率が異なり、しかも多量の樹脂を含浸させる関係
上、熱圧による樹脂の気泡化を防止し、或いは各層の樹
脂の解熱までの応力変化によって発生する化粧板のあば
れを防止する目的で、熱圧締した化粧板をプレス型内で
冷却するという手段が採られていたことも知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】而して、熱圧成板した
後に別途に寸法安定性を高める為の調湿工程を行うこと
は、大がかりな調湿設備を必要とする他、通常の調湿工
程では熱圧成板されたボードを室温50〜60℃、湿度
80〜90%RHの調湿室に3〜8時間滞留させること
でボードの含水率を7〜9%に加湿調整するものであっ
たから、この間の温湿度の管理と製品化までに長い調整
時間を要する等、製造能率や生産コストの面でも多くの
問題があったのである。
後に別途に寸法安定性を高める為の調湿工程を行うこと
は、大がかりな調湿設備を必要とする他、通常の調湿工
程では熱圧成板されたボードを室温50〜60℃、湿度
80〜90%RHの調湿室に3〜8時間滞留させること
でボードの含水率を7〜9%に加湿調整するものであっ
たから、この間の温湿度の管理と製品化までに長い調整
時間を要する等、製造能率や生産コストの面でも多くの
問題があったのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、叙述の課題を
解消するものであって、木質ファイバーに熱硬化性の樹
脂接着剤3〜20%(重量比)を塗布して、含水率8〜
15%のマットを抄造し、これを160〜220℃の熱
盤温度と10〜40kg/cm2の圧力で熱圧締した
後、この加圧状態のまま熱盤(ホットプレス)の熱源を
遮断すると同時にプレス盤を冷却する(平盤プレスの場
合)か、或いはマットの進行方向に所定の間隔(高さ)
を設けた熱盤と冷却プレス盤を連接して配置し、この間
を移動通過するマットの熱圧締と冷却を連続的に行い
(連続プレス成型の場合)、ボードの温度を100℃以
下、好ましくは50℃以下に低下させた後にボードを取
り出すという手段を用いたものである。
解消するものであって、木質ファイバーに熱硬化性の樹
脂接着剤3〜20%(重量比)を塗布して、含水率8〜
15%のマットを抄造し、これを160〜220℃の熱
盤温度と10〜40kg/cm2の圧力で熱圧締した
後、この加圧状態のまま熱盤(ホットプレス)の熱源を
遮断すると同時にプレス盤を冷却する(平盤プレスの場
合)か、或いはマットの進行方向に所定の間隔(高さ)
を設けた熱盤と冷却プレス盤を連接して配置し、この間
を移動通過するマットの熱圧締と冷却を連続的に行い
(連続プレス成型の場合)、ボードの温度を100℃以
下、好ましくは50℃以下に低下させた後にボードを取
り出すという手段を用いたものである。
【0007】
【作用】上記構成の本発明方法によれば、マットの熱圧
締後、熱盤を開放せずに熱源を遮断し、圧締状態のまま
で熱盤を冷却するようにしたものであるから、熱圧時に
ボード内で発生した蒸気の殆どは外部に飛散することな
く、その場で凝固するので、ボードの含水率を各部斑な
く7%以上に保つことができるという格別の作用を有す
る。
締後、熱盤を開放せずに熱源を遮断し、圧締状態のまま
で熱盤を冷却するようにしたものであるから、熱圧時に
ボード内で発生した蒸気の殆どは外部に飛散することな
く、その場で凝固するので、ボードの含水率を各部斑な
く7%以上に保つことができるという格別の作用を有す
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の構成を1〜2の実施例に従っ
て更に詳述する。 (その1)解繊されたファイバーにメラミン樹脂接着剤
を10%(重量比=以下同じ)塗布して含水率15%に
乾燥したファイバーでマットを抄造し、これにより製品
厚さ12mm、製品密度0. 63g/cm3のボードを
製造するに当たり、上記マットを、蒸気によって200
℃に加熱した平盤プレスの熱盤によって圧力30kg/
cm2で15分間熱圧締した後、そのままの圧締状態で
熱源である蒸気の供給を停止し、熱盤内に水又はクール
オイル等の冷却水を通して熱盤を冷却する。冷却開始後
3分で熱盤を開放してボードを取り出し、その含水率を
測定したところ、ボード各部が略平均して7. 6%とい
う値を示した。尚、取り出し時のボードの温度は70℃
であった。 因みに従来方法で成板した同一仕様のボー
ド(但し調湿工程前)の含水率は4. 0%であった。
て更に詳述する。 (その1)解繊されたファイバーにメラミン樹脂接着剤
を10%(重量比=以下同じ)塗布して含水率15%に
乾燥したファイバーでマットを抄造し、これにより製品
厚さ12mm、製品密度0. 63g/cm3のボードを
製造するに当たり、上記マットを、蒸気によって200
℃に加熱した平盤プレスの熱盤によって圧力30kg/
cm2で15分間熱圧締した後、そのままの圧締状態で
熱源である蒸気の供給を停止し、熱盤内に水又はクール
オイル等の冷却水を通して熱盤を冷却する。冷却開始後
3分で熱盤を開放してボードを取り出し、その含水率を
測定したところ、ボード各部が略平均して7. 6%とい
う値を示した。尚、取り出し時のボードの温度は70℃
であった。 因みに従来方法で成板した同一仕様のボー
ド(但し調湿工程前)の含水率は4. 0%であった。
【0009】(その2)解繊されたファイバーの含水率
が5〜10%になるように乾燥したファイバーに、尿素
樹脂接着剤を13%塗布して含水率10%の接着剤塗布
ファイバーを得、これを乾式でマットに抄造して製品厚
さ2. 7mm、製品密度0. 75g/cm3のボードを
製作するに当たり、上記マットを蒸気で180℃に加熱
した平盤プレスの熱盤によって圧力20kg/cm2で
1分間熱圧締した後に蒸気の提供を停止し、この状態で
熱盤に冷却水を通して3分間冷却し、該熱盤を開放して
ボードを取り出した。取り出したボードの含水率は8.
5%であり、その温度は50℃であった。因みに、従来
方法で成板した同一仕様のボード(但し調湿工程前)の
含水率は4. 0%であった。
が5〜10%になるように乾燥したファイバーに、尿素
樹脂接着剤を13%塗布して含水率10%の接着剤塗布
ファイバーを得、これを乾式でマットに抄造して製品厚
さ2. 7mm、製品密度0. 75g/cm3のボードを
製作するに当たり、上記マットを蒸気で180℃に加熱
した平盤プレスの熱盤によって圧力20kg/cm2で
1分間熱圧締した後に蒸気の提供を停止し、この状態で
熱盤に冷却水を通して3分間冷却し、該熱盤を開放して
ボードを取り出した。取り出したボードの含水率は8.
5%であり、その温度は50℃であった。因みに、従来
方法で成板した同一仕様のボード(但し調湿工程前)の
含水率は4. 0%であった。
【0010】以上の実施例は、平盤プレスについて本発
明の構成を記述したのであるが、上記技術思想によれ
ば、平盤プレスに限定されるものではなく、ボードの連
続プレス成型に対しても利用できるものである。この場
合は、エンドレスのスチールベルト間にマットを挟在さ
せて一定方向に移動する間に熱盤と該熱盤に連続して冷
却プレス盤を配置することで、その目的を達し得るもの
である。
明の構成を記述したのであるが、上記技術思想によれ
ば、平盤プレスに限定されるものではなく、ボードの連
続プレス成型に対しても利用できるものである。この場
合は、エンドレスのスチールベルト間にマットを挟在さ
せて一定方向に移動する間に熱盤と該熱盤に連続して冷
却プレス盤を配置することで、その目的を達し得るもの
である。
【0011】以上詳述したように、本発明に係るファイ
バーボードの製造方法では、従来の熱盤プレスにおいて
圧締状態のまま冷却するという手段を採用することによ
り、従来不可欠とされていた調湿工程を完全に省略する
ことができ、これによって該調湿に必要であった大がか
りな調湿室等の設備が不要となる。
バーボードの製造方法では、従来の熱盤プレスにおいて
圧締状態のまま冷却するという手段を採用することによ
り、従来不可欠とされていた調湿工程を完全に省略する
ことができ、これによって該調湿に必要であった大がか
りな調湿室等の設備が不要となる。
【0012】又、温度、湿度の高度な管理や製品化する
までに長時間を要する調湿工程を省略し、簡単、迅速に
行える熱盤の冷却だけでボードの調湿を済ませ得ること
は、製造上の能率向上、原価逓減等の面で画期的な効果
をもたらすものである。
までに長時間を要する調湿工程を省略し、簡単、迅速に
行える熱盤の冷却だけでボードの調湿を済ませ得ること
は、製造上の能率向上、原価逓減等の面で画期的な効果
をもたらすものである。
Claims (1)
- 【請求項1】木質ファイバーに熱硬化性の樹脂接着剤3
〜20%を塗布した含水率8〜15%のマットを抄造
し、このマットを熱盤温度160〜220℃、圧締圧力
10〜40kg/cm2で熱圧締した後、この加圧状態
のまま冷却してボードの温度を100℃以下に低下させ
ることを特徴とした乾式ファイバーボードの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15285194A JPH07329024A (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 乾式ファイバーボードの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15285194A JPH07329024A (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 乾式ファイバーボードの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07329024A true JPH07329024A (ja) | 1995-12-19 |
Family
ID=15549522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15285194A Pending JPH07329024A (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | 乾式ファイバーボードの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07329024A (ja) |
-
1994
- 1994-06-10 JP JP15285194A patent/JPH07329024A/ja active Pending
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