JPH07328868A - Oリング挿入装置 - Google Patents

Oリング挿入装置

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JPH07328868A
JPH07328868A JP12259894A JP12259894A JPH07328868A JP H07328868 A JPH07328868 A JP H07328868A JP 12259894 A JP12259894 A JP 12259894A JP 12259894 A JP12259894 A JP 12259894A JP H07328868 A JPH07328868 A JP H07328868A
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shaft
holder
claw
slider
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哲 市村
Masujirou Takawaki
益二郎 高脇
Toru Sasaki
徹 佐々木
Shizuo Maruo
鎮雄 丸尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な手動操作式の装置でもって、Oリング
に直接手で触れることなく、Oリングを効率よく流体配
管等の対象物に挿入できるようにする。 【構成】 シャフト1上にOリング28を装着するとと
もに、このOリング28の最先端位置をシャフト1の先
端部の段付き部38により定まる所定位置に維持するよ
うに、Oリング28をエアー圧が作用するピストン6に
より押圧し、前記最先端のOリングを手動操作で開閉可
能な爪片5a、5bにより分離し、その後この爪片5
a、5bをホルダー2上でスライダー4とともに前進さ
せて、Oリング28を流体配管55の凹状溝58内に挿
入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍サイクルの冷媒配管
等の流体配管継手部にOリングを挿入するのに適したO
リング挿入装置に関するもので、特に簡単に手動操作で
きる手工具を用いてOリングを挿入できるようにしたも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、流体配管継手部に手動操作でOリ
ングを挿入する方法としては、図30〜図32に示すご
とき方法が使用されていた。すなわち、図30は流体配
管100を示しており、この配管100の継手部101
には図31に示すOリング200を装着するための凹状
溝102が形成されており、Oリング200の挿入は図
32に示す手工具300を使用している。この手工具3
00は配管100の外径より小さい小径円柱部301
と、徐々に外径を拡大するテーパ状円柱部302と、配
管100と同等の外径を有する大径円柱部303と、配
管100の内周側に挿入可能な案内部304とを有して
いる。
【0003】Oリング200の挿入に際しては、まず潤
滑油が塗布されたOリング200を手に持って手工具3
00の小径円柱部301に装着し、次いで手工具300
の先端の案内部304を配管100の内周に挿入して、
大径円柱部303の端面を配管100の端面に当接させ
る。次に、Oリング200を手で矢印イ方向に押して、
テーパ状円柱部302と大径円柱部303とを経て配管
100の凹状溝102にOリング200を挿入するよう
にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の方法
では、Oリング200を手で1個づつ挿入するため、挿
入作業に時間がかかるとともに、Oリング200を押し
込む際に、手の指先に負荷がかかり、長時間連続して挿
入作業を行うと、作業者の指先の荒れ、変形、腱鞘炎等
を引き起こす恐れがあった。
【0005】また、特開平4−105827号公報等で
は、Oリングの挿入を自動機により全て自動的に行うよ
うにしたものも提案されているが、Oリング挿入のため
の挿入爪の自動操作機構が複雑となり、コスト高にな
る。また、挿入爪を自動操作機構で自動操作するため、
操作爪作動範囲への制限が大きいので、Oリング挿入対
象物の形状、体格(例えば、流体配管の曲がり度、外径
等)に対する自由度が小さくなり、適用製品が狭くなる
という問題がある。
【0006】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
簡単な安価な手工具を使用して、Oリングに手で直接触
れることなく、効率よくOリングを挿入対象物(流体配
管等)に挿入できるとともに、広範な挿入対象物に対し
ても良好に適用可能な手動操作方式のOリング挿入装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。すなわち、請
求項1記載の発明では、多数のOリングを軸方向に並べ
て外周上に保持するシャフトと、このシャフトの先端部
側に形成され、前記Oリングの最先端の位置決めを行う
位置決め部と、前記シャフト外周上の最先端のOリング
位置を常に前記位置決め部により定まる所定位置に維持
するよう、前記Oリングをシャフト先端側に押圧するO
リング押圧手段と、前記シャフトを脱着可能に所定位置
に保持するホルダーと、このホルダーの外周上に軸方向
の所定範囲で摺動できるように保持されたスライダー
と、このスライダーに前記シャフトの半径方向に開閉可
能に保持され、作業者の手によって操作できるように構
成され、前記シャフト外周上のOリングに向かって突出
した爪片を有する一対の爪部材とを備え、この一対の爪
部材を前記スライダーとともに前記シャフトの先端側か
ら最も後退させた位置で、この一対の爪部材を閉じると
前記最先端のOリングだけを前記爪片により分離して前
記シャフトの先端側へ移動させ、挿入対象物に挿入でき
るように構成されているという技術的手段を採用する。
【0008】請求項2記載の発明では、多数のOリング
を軸方向に並べて外周上に保持するシャフトと、このシ
ャフトの先端部側に形成され、前記Oリングの最先端の
位置決めを行う位置決め部と、前記シャフト外周上の最
先端のOリング位置を常に前記位置決め部により定まる
所定位置に維持するよう、前記Oリングをシャフト先端
側に押圧するOリング押圧手段と、前記シャフトを脱着
可能に所定位置に保持するホルダーと、このホルダーの
外周上に嵌合し、このホルダーを軸方向の所定範囲で摺
動可能に保持する固定部材と、この固定部材に前記シャ
フトの半径方向に開閉可能に保持され、前記シャフト外
周上のOリングに向かって突出した爪片を有する一対の
爪部材とを備え、この一対の爪部材を前記シャフトの先
端側から最も後退させた位置で、この一対の爪部材を閉
じると前記最先端のOリングだけを前記爪片により分離
して前記シャフトの先端側へ移動させ、挿入対象物に挿
入できるように構成されているという技術的手段を採用
する。
【0009】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
Oリング挿入装置において、前記一対の爪部材を開閉す
るための流体圧を用いた爪駆動手段を有していることを
特徴とする。請求項4記載の発明では、請求項1ないし
3のいずれか1つに記載のOリング挿入装置において、
前記スライダーを前記シャフトの先端側から後退する方
向に復帰させる復帰手段が備えられていることを特徴と
する。
【0010】請求項5記載の発明では、請求項1ないし
4のいずれか1つに記載のOリング挿入装置において、
前記Oリング押圧手段は、前記ホルダー内に外部より導
入可能な流体圧力を受けて前記Oリングを押圧する流体
圧力応動部材であることを特徴とする。請求項6記載の
発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のO
リング挿入装置において、前記Oリング押圧手段は、前
記Oリングをばね力により押圧するスプリングであるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項7記載の発明では、請求項1ないし
4のいずれか1つに記載のOリング挿入装置において、
前記Oリング押圧手段は、前記シャフトの外周上に摺動
可能に嵌合した錘部材からなり、この錘部材の自重によ
り前記Oリングを押圧するように構成されていることを
特徴とする。請求項8記載の発明では、請求項1ないし
7のいずれか1つに記載のOリング挿入装置において、
前記シャフトにおいて前記位置決め部より先端側に向け
て、前記Oリングの移動を案内するガイド部が形成され
ていることを特徴とする。
【0012】請求項9記載の発明では、請求項1ないし
8のいずれか1つに記載のOリング挿入装置において、
前記ガイド部には、前記一対の爪片をシャフトの軸方向
に案内する二面幅部が形成されていることを特徴とす
る。
【0013】
【発明の作用効果】請求項1及び4〜9記載の発明によ
れば、上記技術的手段を有しているため、一対の爪部材
を手動操作で閉じて、シャフト上の最先端のOリングを
1つだけ分離して挿入対象物に挿入でき、従って従来装
置のごとくOリングを手で1個づつ挿入する必要がな
く、そのため、Oリングの挿入作業をスピーディに効率
よく行うことができるという効果が大である。
【0014】また、従来装置のごとくOリングを押し込
む際に、手の指先に特に負荷がかかるということもなく
なり、長時間連続して挿入作業を行っても作業者の指先
の荒れ、変形、腱鞘炎等を引き起こすことがない。ま
た、特開平4−105827号公報のごとくOリングの
挿入を自動機により全て自動的に行う装置に比較すれ
ば、Oリング挿入爪の自動操作機構が不要となり、装置
全体の構成が極めて簡潔となり、製造コストの低減を図
ることができる。また、上記公報の装置では、挿入爪の
自動操作機構の採用により、Oリング挿入対象物の形
状、体格(例えば、流体配管の曲がり度、外径等)に対
する自由度が小さくなるが、本発明装置では、手動操作
可能な手工具として構成されているので、Oリング挿入
対象物の形状、体格に合わせてシャフトの方向(Oリン
グの挿入方向)を比較的自由に選定でき、適用対象製品
の自由度が増大するという効果がある。
【0015】請求項2、3記載の発明では、固定部材に
より本発明装置全体を工場の適宜な場所に固定支持でき
るので、作業者は本発明装置自身を手で持つ必要がな
く、挿入対象物の方を持つだけでよく、作業者の作業負
担を軽減できるという効果がある。また、請求項3記載
の発明では、前記一対の爪部材を、流体圧を用いた爪駆
動手段により開閉しているから、手動操作で爪部材を開
閉する必要がなく、作業者の作業負担をより一層軽減で
きる。
【0016】請求項5、6記載の発明では、流体圧応動
部材またはスプリングによりOリングのシャフト上での
積層状態を維持できるので、作業時にシャフトの方向
(Oリングの挿入方向)をどの方向に選定してもOリン
グの積層状態を維持でき、Oリング挿入作業の作業性を
向上できる。しかも、請求項6記載の発明では、エアー
圧等を用いた流体圧応動部材によりOリングを押圧して
いるので、シャフト上のOリング数が変わっても常に一
定圧力でOリングを押圧でき、そのため過大押圧力によ
るOリングの重なり等の不具合が発生せず、最先端のO
リングを常に確実に分離できるという効果がある。
【0017】請求項7記載の発明では、本発明装置を下
向き専用の装置として用いる場合に、錘部材の自重によ
りOリングを押圧するようにしているから、上記のよう
な流体圧応動部材等を使用する必要がなく、構成の簡素
化を図ることができる。請求項8記載の発明では、シャ
フト先端部のガイド部によりOリングを挿入対象物に向
けてスムーズに移動させることができる。
【0018】請求項9記載の発明では、位置決め部によ
る段付き部が生じても、ガイド部に設けた二面幅部によ
り、爪片をスムーズに移動させることができ、作業者の
手動操作によるOリング挿入作業が容易になる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例について説明
する。 (第1実施例)図1〜11は第1実施例のOリング挿入
装置を示し、図12はOリング28の形状を示す。図1
3はOリング28の挿入対象物である流体配管(具体的
には自動車空調装置用冷凍サイクルの冷媒配管)55を
示す。
【0020】本実施例装置Sはその全長が略24cm程
度に製作された手動操作可能な手工具として構成されて
おり、1は多数のOリング28を軸方向に並べて外周上
に保持しているシャフトで、鉄等の金属製のものであ
る。2は鉄等の金属からなる円筒状のホルダー(保持部
材)で、シャフト1が内周側に挿入され、シャフト1を
脱着可能に軸方向の所定位置に保持する。3は作業者の
片手で持って開閉操作可能となるように構成された一対
のレバー部材、4はホルダー2の外周上に軸方向に移動
可能に保持された円筒状のスライダー(摺動部材)であ
る。このスライダー4にはピン8a、8bにより前記一
対のレバー部材3のレバー片3a、3bがシャフト1、
ホルダー2の半径方向に開閉可能に保持されている。こ
こで、レバー部材3は軽量化のためにアルミニュウムで
形成されているが、スライダー4は耐磨耗性等の観点か
ら鉄等の金属で形成されている。
【0021】前記一対のレバー片3a、3bは180度
対称の位置に配置され、その先端側にはそれぞれOリン
グ28に向かって突出する爪片5a、5bがボルト16
a、16b、16c、16dにより固定されている。爪
片5a、5bは耐磨耗性に優れた鉄等の金属で形成され
ている。スライダー4はホルダー2の外周においてスプ
リング15により通常はナット(後退位置決め用ストッ
パ部材)11に押しつけられており、この位置で作業者
の片手でレバー部材3を挟み込むことにより爪片5a、
5bにより最先端のOリング28を1つだけ分離するよ
うに、レバー部材3の位置が設定されている。
【0022】ナット11はホルダー2の外周部のネジ部
にねじ込まれて取りつけられているが、ナット11が動
いてしまうとスライダー4が常に確実に同じ位置に戻ら
なくなり、最先端のOリング28を1個だけ分離できな
くなるので、ナット11の回り止めとしてナット12が
取り付けられており、これによりナット11は常にホル
ダー2の一定位置に固定されている。
【0023】13はスライダー4の前進位置決め用スト
ッパ部材をなすナットで、ホルダー2の外周部のネジ部
にねじ込まれて取りつけられており、そしてナット14
にてナット13の回り止めを行うようになっている。上
記ナット13とスライダー4との間にはスライダー4を
後退位置側(前記ナット11側)へ押圧するスプリング
15が介在されており、本例では、このスプリング15
によってスライダー4を後退位置側へ復帰させる復帰手
段を構成している。
【0024】なお、スライダー4をシャフト1の先端側
へ前進させた時に、爪片5a、5bの先端部49がシャ
フト1のガイド部40の外周先端から外れて配管55を
傷つけたり、Oリング28が挿入できないことのないよ
うに、ナット13の固定位置を調整の上、ナット14を
締め付けて固定する。一方、レバー部材3のレバー片3
a、3bはスライダー4にピン8a、8bによって取り
付けられる際、スライダー4にロックナット(ボンド)
で固定されたボルト10a、10bにより、丁度作業者
の手に持ち易い角度に開くよう調整されている。レバー
部材3のレバー片3a、3bを開いた状態で保持するた
めにスライダー4とレバー片3a、3bとの間には、ス
プリング9a、9bが取り付けられている。スプリング
9a、9bの飛び出し防止を図るため、スプリング9
a、9bをボルト10a、10bの回りに配置し、ガイ
ドとしての役割をボルト10a、10bに兼ねさせると
ともに、スライダー4のボルト10a、10bの周囲に
円形凹状部(座ぐり部)45(図8参照)を設けてい
る。
【0025】図8において、スライダー4には上下2箇
所に突状部4a、4bを形成し、この突状部4a、4b
に前記ピン8a、8bを通す穴4c、4dが開けられて
いる。また、後述のピン7a、7bを通すための穴4e
がスライダー4の円筒面の2箇所に開けられている。レ
バー片3a、3bの上面46には作業者の手の滑り止め
のためにローレット加工が施してある。また、この上面
46の座ぐり部47a、47bはレバー片3a、3bを
閉じたときに、ボルト10の頭部とレバー片3a、3b
との隙間に作業者の指等が挟まれないように、前記隙間
が生じない構造とするために設けられている。
【0026】前記一対の爪片5a、5bは対称位置にか
つシャフト1 の軸方向の同一位置にくるようにレバー片
3a、3bに固定されている。上下の一対の爪片5a、
5bの位置がずれてしまうと最先端のOリング28を1
個づつ分離することが困難になるため、図9に示すレバ
ー片3a、3bのピン8a、8b挿入用穴48から先端
部までの寸法は精度良く仕上げる必要がある。
【0027】爪片5a、5bは図10に示すごとき屈曲
形状であって、切削物からなり、その先端部49は、O
リング28に傷をつけないようにするため、滑らかな曲
面形状に加工してあり、かつこの先端部49の磨耗防止
のために爪片5a、5bの具体的材質としては焼き入れ
とメッキを施した鋼を用いてある。また、爪片5a、5
bに形成した鍔部50はレバー部材3をシャフト1の先
端側へ押し出すときの指のストッパとして用いられるも
のである。
【0028】次に、シャフト1 の具体的構成を図5、図
6に基づいて詳述すると、シャフト1 の最先端に設けら
れたピン34はOリング28の挿入対象物である流体配
管55(図13参照)をシャフト1に挿入する際に配管
55の内径のガイドとして用いるもので、ピン34の先
端を細く形成して配管55の挿入をより一層しやすくし
てある。
【0029】ここで、配管55は図13(a)、
(b)、(c)に例示するような形態のものを使用で
き、(a)、(b)はOリング挿入用の凹状溝58を有
する例であり、また(c)は配管55の途中にOリング
挿入位置決め用の環状膨出部58′を有する例である。
また、シャフト1の先端側には、Oリング挿入作業時に
Oリング28の移動の際のガイドとなるガイド部40が
形成されている。このガイド部40は径が徐々に拡大す
るテーパ部40aと、このテーパ部40aの最大径部に
連なり、径が一定の円筒部40bとからなり、この円筒
部40bとピン34との間にリング状の溝35が形成さ
れている。
【0030】この溝35の形状、寸法は流体配管55の
先端形状(Oリング挿入対象物の形状、寸法、図13参
照)に合わせ変更される。この先端の溝35の径寸法
(円筒部40bの内径)36は、配管口部外径57より
若干大きい寸法として、この溝35内に確実に配管55
の先端を挿入、ガイドできるようにする。また、溝深さ
37は、配管55の先端寸法56に合わせてあるので、
Oリング28を配管55の所定位置の環状溝58に確実
に挿入できる。
【0031】また、シャフト1 のガイド部40の付け根
部には、テーパ部40aより大きな傾斜角度で形成され
た段付き部38が設けてある。これにより、シャフト1
の外周上に積層されたOリング28のうち、最先端のO
リング28を確実に同じ位置に位置決めして止めること
ができ、確実に最先端のOリング28を1個づつ分離で
きるようになる。
【0032】この段付き部38の最大径部の径寸法39
(図5(a)参照)はOリング28の中心径54(図1
2参照)よりもやや小さい寸法とする。この段付き部3
8を設けずにテーパ部40aのみとすると、Oリング2
8の内径寸法53の精度やOリング28の伸び等のばら
つきや、シャフト1 を交換したときのシャフト1自体の
寸法等のばらつきにより、Oリング28の位置が前後に
ばらついてしまい、最先端のOリング28を繰り返して
確実に分離する事が不可能になる。
【0033】そこで、この不具合を解消するために、シ
ャフト1 のガイド部40の付け根部に、テーパ部40a
より大きな傾斜角度で形成された段付き部38が設けて
あるのである。従って、本例では、この段付き部38に
より最先端のOリング38の位置決めを行う位置決め部
を構成している。また、シャフト1の先端部のガイド部
40において、爪片5a、5bの先端が通過する面に
は、爪片5a、5bが段付き部38に乗り上げる事なく
スムーズに移動できるようにするために二面幅部41を
設ける。この二面幅部41は180度対称位置に2箇所
設けた、傾斜の緩やかな平面部よりなるもので、この二
面幅部41の周囲の他部分との接続部には、Oリング2
8への傷付きを防止するためにR加工(滑らかな曲面加
工)を施す。
【0034】なお、上記二面幅部41は必ずしも必要な
ものではなく、これがなくともOリング28の挿入作業
は可能であるが、二面幅部41を廃止した場合には、最
先端のOリング28を分離するために、作業者が一対の
レバー片3a、3bに一旦力をいれた後、このレバー片
3a、3bへの力を一旦緩めないと、爪片5a、5bの
先端が段付き部38に引っ掛かって停止してしまう。そ
れ故、二面幅部41を廃止した場合には、レバー片3
a、3bへの操作力の微妙な調整が必要となり、Oリン
グ挿入作業に熟練が要り、加えて長時間の作業は疲れ不
向きである。
【0035】これに対し、上記二面幅部41を設けるこ
とにより、誰でも簡単に長い時間連続して、Oリング挿
入作業をすることが可能になる。一方、上記二面幅部4
1を設けたことにより、これと爪片5a、5bとの相対
位置を保持する必要がある。そのためまず、ホルダー2
の内周に半径方向に向いたピン17(図4a参照)を取
り付け、このピン17にシャフト1の後端部に設けられ
た溝32を嵌めることによりシャフト1の回り止めを行
うようにしてある。また、爪片5a、5bはレバー片3
a、3bによりスライダー4に取り付けられている。そ
こで、スライダー4はその側面の穴4eに取り付けられ
たピン7a、7bがホルダー2の外周に軸方向に掘られ
た2箇所の溝42(図7参照)に嵌まりこむ事によりス
ライダー4がホルダー2に対して回転することを防止し
ている。これらにより、シャフト1の二面幅部41と爪
片5a、5bとの相対位置関係を一定のまま保持してい
る。尚、ピン17はホルダー2に打ち込み後、後述する
エアー漏れ防止のために両端にボンド等の接着剤でシー
ルを施してある。
【0036】シャフト1は、爪片5a、5b及び後述す
る鋼球19が当たるため、焼き入れをした鋼で製作して
あり、かつOリング28をガイドするため表面にクロム
メッキ等を施して、表面を円滑にしてOリング28の移
動をスムーズにしている。シャフト1の中央部には、図
5に示すように軸方向に所定間隔を置いて、幅の狭い浅
い溝30a、30b(Oリング28がひっかからない程
度の浅さ)が2箇所加工してある。この溝30a、30
bは、Oリング28のシャフト1への積載個数の目安と
するもので、この溝30a、30bにより規定されるO
リング搭載個数を挿入対象製品の個数に合わせること
で、Oリング28の欠品や二重挿入を防ぐことを目的と
している。
【0037】また、シャフト1の後端部には軸方向に掘
られ外部へ開口している穴33が設けられており、また
ホルダー2の後端部の外周にはナット20がOリング2
5を介して気密にネジ止め固定されている。このナット
20はホルダー2の内周側にシャフト1の後端位置を決
定する円筒状ストッパ22を保持しており、またナット
20には外部からエアーの供給を受けるための配管継手
26が取り付けられており、そしてこの配管継手26に
はエアー供給用配管27が接続されている。
【0038】この配管27から継手26を通して供給さ
れるエアーは上記穴33を通してホルダー2内の空気室
29へ供給されるようになっている。この空気室29に
隣接して、ピストン6がホルダー2の内周面に軸方向に
摺動可能に嵌合しており、空気室29内のエアー圧はピ
ストン6をOリング28側へ押圧し、このピストン6に
よる押圧力によって最先端のOリング28は常に段付き
部38により定まる一定位置に位置することになる。上
記ピストン6のホルダー外への飛び出し、落下防止を目
的としてホルダー2の最先端部にナット23がねじ込ま
れ取り付けられている。
【0039】以上の説明から理解されるように、本例で
は、ピストン6、空気室29等により、Oリング28を
シャフト1の先端側に押圧する流体圧力応動部材を構成
しており、そしてこの流体圧力応動部材によりOリング
押圧手段を構成している。また、上記のごとくOリング
押圧手段として、エアー圧等の流体圧力応動部材を採用
ことにより常にOリング28のシャフト1への積載量の
如何にかかわらず、一定の力で積層されたOリング28
をシャフト1の段付き部38に押さえつけることができ
る。それにより、爪片5a、5bによって最先端のOリ
ング28だけを確実に1個づつ分離できるようになる。
【0040】次に、シャフト1とホルダー2との脱着機
構について説明する。ホルダー2の後部側には小径部2
a(図7参照)が形成されており、この小径部2aの外
周上に円筒状カラー部材18が摺動可能に嵌合(図4a
参照)しており、このカラー部材18の軸方向両端の内
周部にはOリング24a、24bが配置され、この2つ
のOリング24a、24bによって、鋼からなる3個の
球19、19と当接するカラー部材18の中央部内周面
の気密を保持してエアー洩れを防止するようになってい
る。
【0041】また、カラー部材18とナット20との間
にはスプリング21が介在され、このスプリング21に
よりカラー部材18を常時シャフト前進方向へ押圧する
ようになっている。そして、シャフト1をホルダー2に
装着する際には、上記カラー部材18を後方側(図4a
右側)へ引いた状態でシャフト1をストッパ22に当た
る所までホルダー2に差込み、その後カラー部材18を
離すと、カラー部材18がスプリング21により前方に
押し出され、ホルダー2の後部に設けられた3箇所の穴
43(図4b、図7c参照)にガイドされ、嵌まり込ん
でいる3個の球19が、カラー部材18の小径内面51
(図11参照)によりシャフト1後部の外周面円周方向
に掘られた溝31に押し付けられ、この球19と溝31
との嵌合によりシャフト1がホルダー2に固定される。
【0042】カラー部材18を後方に引くことにより球
19がカラー部材18の大径内面52に沿って外側に外
れ、球19と溝31との嵌合状態が解除されるので、シ
ャフト1をホルダー2から取り外すことが可能になる。
なお、カラー部材18の外周の鍔部18aはスプリング
21の一端の支持と、シャフト1を外すためにカラー部
材18を引き下げるときの把手部として使用するために
設けてある。
【0043】次に、上記構成において本第1実施例にお
けるOリング挿入方法を説明する。Oリング28の流体
配管55への挿入に先立ち、前もって、図示しないOリ
ング整列装置により、図14に示す円筒状のケースホル
ダー68内にOリング28を軸方向に整列して積層し、
このケースホルダー68がOリング満載状態となり、O
リング整列装置が停止したら、ケースホルダー68をO
リング整列装置から取り外す。
【0044】次に、ケースホルダー68上部の開口部よ
りシャフト1の後端側を図14に示すように挿入する。
次に、シャフト1とケースホルダー68の全体をそのま
ま、図15のようにひっくり返すことにより、ケースホ
ルダー68内に整列されたOリング28を、シャフト1
に移し替える。その状態で、Oリング28に油を塗布す
ることにより、作業者は直接油に触れずにすむ。その状
態で、シャフト1を立てたままにしておく。
【0045】次に、Oリング挿入装置のホルダー2の前
部を片手で持ち、他の片手でカラー部材18をナット2
0の方向(図16矢印イ方向)に引くことにより、ホル
ダー2に設けられた穴43に嵌まり込んだ3個の鋼球1
9が図16に示すようにホルダー2の外周方向に外れ
る。次に、カラー部材18を手で持ったままの状態で、
上述のようにOリング28を取り付けた状態のシャフト
1をその後端側からストッパ22に当たるまでホルダー
2内に差込む(図17参照)。
【0046】次に、カラー部材18を放すと、スプリン
グ21によりカラー部材18が矢印ロ方向(図17)に
押し出され、3個の鋼球19がシャフト1の溝31に嵌ま
り込み、シャフト1を押さえつけることにより、シャフ
ト1 は図18のようにホルダー2 に固定される。次に、
配管27よりエアーを供給する(エアーは予め供給され
ていてもよい)と、配管継手26を介して、この供給エ
アーは、シャフト1の穴33を通り空気室29に入り、
ピストン6に一定の圧力を与えることにより、積層され
たOリング28を常にシャフト1の段付き部38に押し
付ける。
【0047】このエアー圧によるピストン6押圧方式の
採用により、Oリング28数の多少にかかわらず、常に
一定の弱い力でOリング28を押すことができ、そのた
めシャフト1をどの方向に向けても、積層されたOリン
グ28をシャフト1外周上で確実に保持することができ
る。従って、作業者がOリング挿入装置を手に持ってあ
らゆる姿勢での挿入作業も可能となり、図13に示すよ
うな種々の形態の流体配管55への対応が容易になる。
【0048】また、同時に上記エアー圧方式の採用によ
りOリング28相互の重なりも防止でき、比較的弱い力
でOリング1個づつの確実な分離が可能となる。次に、
挿入装置を片手で持ち、一対のレバー部材3を図19の
矢印ハのように閉じる事により、爪片5a、5bがシャ
フト1上の積層された最先端のOリング28と次のOリ
ング28との間に嵌まり込み、最先端の1個のOリング
28だけを分離する。
【0049】その状態のまま、もう一方の手で配管55
を持ち、図20のようにシャフト1の先端部(34、4
0)に配管55を確実に挿入した後、レバー部材3を前
進させて爪片5a、5bにより、配管55の方へ上記の
分離した最先端のOリング28を押し出す。この時、爪
片5a、5bはシャフト1の二面幅部41に沿って徐々
に開きながらスムーズに摺動(図21参照)し、ガイド
部40に至る。
【0050】次いで、上記の分離されたOリング28は
爪片5a、5bの先端でガイド部40上を移行し、Oリ
ング28はこのガイド部40で一旦配管55の外径より
拡げられ、爪片5a、5bがガイド部40の区間を通過
すると、Oリング28はシャフト1から解放され、自身
の弾性力で元の大きさに戻ることにより、配管55の所
定位置にある凹状溝58にOリング28が嵌まり込み
(図22参照)、Oリング28の挿入作業が完了する。
【0051】次に、配管55をシャフト1から外しなが
ら、レバー部材3に加えている力を緩めると、スプリン
グ15によりスライダー4(及びレバー部材3、爪片5
a、5bも一体に)は元の後退位置(ナット11に当た
る位置)に戻る。以上の動作をシャフト1上のOリング
28がなくなるまで繰り返すことにより、簡単な手作業
でもって、流体配管55の所定位置(凹状溝58)に順
次Oリング28を効率よくスピィーディに挿入できる。
【0052】前述したように、シャフト1に設けられた
溝30a、30bにより積層するOリング28の数を予
め挿入対象の配管55の個数と合わせておくことによ
り、Oリング28の欠品と二重挿入を確認できる。以上
の説明から明らかなように、本実施例装置により、Oリ
ング28や塗布油に直接手を触れないで作業ができるた
め、作業者の指先のあれ・変形・腱鞘炎等を防止でき
る。しかも、装置全体として軽量・コンパクトで片手で
扱える簡単な手工具であるとともに、シャフト1上のO
リング28をエアー圧によりどの方向でも良好に積層し
たまま維持できるので、挿入装置の作業時の取扱方向を
作業し易い方向に任意に設定でき、そのため小さなスペ
ースでも長時間の作業でも作業者に大きな負担を与える
ことなく連続的にOリング挿入作業を行うことが可能と
なる。
【0053】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。 (第2実施例)図23に示すように、シャフト1を分割
構造とした例であり、(a)はシャフト1の軸部1aの
先端にネジを切り、このネジ部に別体のガイド部40を
ネジ込みで一体化した例である。(b)は軸部1aとガ
イド部40とを一体形成するとともに、最先端のピン3
4を別体で形成した後、このピン34をガイド部40の
穴40cに打ち込みで圧入してピン34と軸部1aとを
一体化したものである。この別体のピン34をネジ込み
で一体化してもよい。
【0054】この第2実施例によれば、シャフト1を分
割構造とすることにより、シャフト1の形状が単純化さ
れ、上記(a)、(b)のいずれの例でもシャフト1の
加工費の低減となる。なお、シャフト1に関する変形と
して、シャフト1先端のガイド部40の二面幅部41を
前述したように省略することは可能であり、そして二面
幅部41を省略した場合には、ピン17やピン7等によ
るシャフト1とホルダー2とスライダー4との回り止め
機構が不要になり、構造的には簡単になり、その分安価
に製作することができる。
【0055】また、逆に二面幅部41を数カ所設けて、
四角、六角、八角等の形状にしてもよい。 (実施例3)図24に示すように、レバー部材3のレバ
ー片3a、3bの一部または、全部に板ばね部材61を
採用することにより、シャフト1の二面幅部41を省略
しても爪片5a、5bが段付き部38を簡単に乗り上げ
るようにしたものである。
【0056】これにより、段付き部38を爪片5a、5
bが通過するときに、レバー部材3への力を緩める必要
がなく、作業者はその分だけ楽に作業できるようにな
る。但し、板ばね部材61のバネ定数が小さすぎると、
Oリング28を分離するときに爪片5a、5bが積層さ
れたOリング28の間に入りにくくなるので、板ばね部
材61のバネ定数の選択を適切に行う必要がある。 (実施例4)図25に示すように、ピストン6をエアー
でなく、空気室29に相当する室29a内にばね62を
取り付け、このばね62でOリング28を押圧するよう
にした例である。
【0057】この構成によると、シャフト1の穴33や
Oリング24a、24b、25、配管継手26などが不
要となるため構造が簡単になり、安価で、しかもエアー
配管27がなくなるため、どこでも挿入装置を持ち運ん
で作業ができるようになる。但し、第1実施例の寸法の
まま、本例を実施しようとすると、最後の一個までOリ
ング28を押し出すようにばね62のばね力を設定しな
ければならないため、Oリング28の積層数を第1実施
例と同数に設定すると、Oリング28の積層当初には、
ばね62が縮みすぎるためOリング28を押しつける力
が強くなりすぎ、Oリング28どうしが重なり合い分離
することが困難になる。
【0058】このため、本例の実施に際しては、シャフ
ト1に一回当たりセットするOリング28の積層数を第
1実施例よりも少なくするか(半分程度)、室29a部
分の寸法を長く取る(全体に長くなる)必要が生じる。 (実施例5)図26はOリング28として径を大きいも
のを使用する第5実施例を示しており、Oリング28の
径が大きいため、シャフト1には軽量化のための穴63
が設けてある。また、先端ピン部34は前記図23
(b)の例と同様に別体で形成して、シャフト1にネジ
込み式で固定してある。
【0059】ホルダー2は加工し易くするため、スライ
ダホルダー2−1と、シャフトホルダー2−2とに二分
割して、この両者2−1、2−2をねじ込み構造で一体
に結合している。そのため、エアー漏れ防止としてのO
リング64が両者2−1、2−2の結合部に取りつけて
ある。さらに、本例では、カラー部材18の小型軽量化
のために、カラー部材18の内周側のOリング24a、
24bを廃止し、その代わりにシャフト1とシャフトホ
ルダー2−2との間にOリング24c、24dを配置し
てある。また、レバー片3a、3bの開き角度規制用の
ボルト10a、10bも廃止し、レバー片3a、3bと
スライダー4の寸法によりレバー片3a、3bの開き角
が一定に決まるようにしてある。 (実施例6)図27はOリング挿入作業時の方向が下向
き専用であるタイプの第6実施例を示すものであって、
下向き専用とすることで、上述したピストン6に対応す
る摺動部材6a自体が錘となり、この摺動部材6aによ
り一定の力でOリング28を下方へ押し付けるため、エ
アーが不要となり、空気室29が不要となるため、ホル
ダー2をシャフト1先端付近まで長く延ばす必要がなく
なる。また、カラー部材18等のOリング24a、24
b等も不要となり、構造的には極めて簡単になる。ま
た、エアーを使用しないため、どこでも持ち運んで作業
することが可能になる。
【0060】本実施例では、鋼球19を一個としカラー部
材18をホルダー2にネジ込み固定している。これによ
り、部品点数と加工工数を低減でき安価となるが、シャ
フト1 脱着の作業性は悪くなる。また、レバー部材3の
レバー片3a、3bと、爪片5a、5bとを一体化し
て、部品点数低減によるコスト低減を図っている。 (実施例7)図28、29はOリング挿入装置を固定し
て使用する第7実施例を示すもので、スライダー4を本
例では固定部材4′として用い、この固定部材4′をそ
の下方に配置した固定台板4′aに連結し、固定部材
4′をこの固定台板4′aを介して工場内の適宜な場所
に固定し、かつレバー部材3のレバー片3a、3bの左
右両側にエアー圧が供給されるエアーシリンダー65
a、65bを配置し、このエアーシリンダ65a、65
bによりレバー片3a、3bをその左右から押さえるこ
とにより爪片5a、5bを閉じて最先端のOリング28
を1個だけ分離する。そして、Oリング28の分離後
に、配管55を手に持ってシャフト1先端部に当てて、
スプリング15に抗して配管55をシャフト1とともに
シャフト後端側へ移動させることにより、Oリング28
がシャフト1先端のガイド部40上を摺動して配管55
の所定位置にある溝58内に挿入される。
【0061】このように、本例によれば、Oリング挿入
装置は固定台板4′aを介して固定されているので、O
リング挿入作業時に配管55を手に持つだけでよく、作
業者の作業負担を軽減できる。なお、本例では、スライ
ダー4に相当する固定部材4′を固定して、配管55を
動かすようにしているが、スライダー4の代わりにホル
ダー2を固定して、エアーシリンダー等によりスライダ
ー4を押し出すようにすることも可能である。また、ス
ライダー4またはホルダー2を固定するだけで、レバー
部材3の操作は全て第1実施例等と同様に手動で行うよ
うにしてもよい。
【0062】本発明は上述した図示の実施例の他にも種
々変形可能であり、以下この変形例について述べる。 ナット11及び13の位置を任意に微調整できるよう
にするため、ナット12、14でそれらを固定している
が、ナット12、14を省略しナット11及び13の側
面より止めネジ等でナット11、13を固定する方法
や、一旦ナット11、13の位置調整後、その位置を変
更できなくなるが、ネジロックやボンド等でナット1
1、13を固定することも可能である。
【0063】爪片5a、5bは摩耗しにくい様に焼き
入れ鋼を用い、レバー片3a、3bは軽量化のためにア
ルミニュウムを用い、そして爪片5a、5bが磨耗した
ときはその交換がしやすいように爪片5a、5bとレバ
ー片3a、3bを分離してボルト16a、16bにより
締めつけしてあるが、図28に示す第7実施例のように
固定して使用する等軽量化を考慮する必要がないときは
爪片5a、5bとレバー片3a、3bを一体としてもよ
い。
【0064】また、上記両者の固定方法もリベットや溶
接でも構わない。(爪片5a、5bの交換はレバー部材
3a、3bごとに行うようにすればよい。) シャフト1の後部を長く取ることでストッパ22は不
要になる。 シャフト1に設けた空気穴33は、シャフト1の外側
面に溝を加工したり、ホルダー2の内周側に溝を設ける
ことで、これらの溝に置換することも可能である。
【0065】シャフト1とホルダー2の回り止めはピ
ン17により行い、ホルダー2とスライダー4の回り止
めはピン7a、7bで行っているが、キーやスプライン
等、各々に平行部を設ける他の構造でも可能である。 カラー部材18にエアー漏れ防止のためのOリング2
4a、24bを取り付けてあるが、図26の第5実施例
の様にシャフト1とホルダー2の間にOリング24c、
24dを取り付けてもよい。但し、シャフト1の取り付
け取り外しの際にOリング24c、24dが傷つくこと
があるため、交換し易いようにOリング24の径が小さ
い場合は第1実施例等の方式の方がよい。
【0066】鋼球19の数は、3個に限らず、図26
の第5実施例のように1個以上であればよい。 シャフト1のホルダー2への脱着性段向上のため、第
1〜第4実施例の様な構造としているが、シャフト1の
交換頻度が少なければ、図26の第5実施例のようにカ
ラー部材18をねじ込むことで鋼球19を押えてシャフ
ト1を固定する構成や、他にもカラー部材18、鋼球1
9等を廃止して、直接シャフト1をホルダー2にねじ込
んだり、ピンやボルトなどでシャフト1を固定する構成
であってもよい。
【0067】このように、本発明はその技術的思想の具
体化に際しては幅広い範囲で種々な形態で実施可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の平面図である。
【図2】第1実施例の正面図である。
【図3】第1実施例の側面図である。
【図4】(a)は図3のA−A断面図、(b)は図4
(a)のB−B断面図である。
【図5】(a)、(b)、(c)は第1実施例のシャフ
トの平面図、正面図、側面図、(d)は図5(c)のC
−C断面図である。
【図6】(a)、(b)は第1実施例のシャフト先端部
の拡大断面図、拡大斜視図である。
【図7】(a)、(b)は第1実施例のホルダーの平面
図、縦断面図、(c)、(d)は同ホルダーの横断面図
である。
【図8】(a)、(b)、(c)、(d)は第1実施例
のスライダーの平面図、正面図、側面図、断面図であ
る。
【図9】(a)、(b)、(c)は第1実施例のレバー
片の平面図、正面図、側面図である。
【図10】(a)、(b)は第1実施例の爪の平面図、
正面図である。
【図11】第1実施例のカラー部材の断面図である。
【図12】第1実施例において用いるOリングの平面図
である。
【図13】(a)、(b)、(c)は第1実施例におい
て用いるOリングの挿入対象物である流体配管の3つの
例を示す断面図である。
【図14】第1実施例において、シャフトへのOリング
装着過程の前半を示す断面図である。
【図15】第1実施例において、シャフトへのOリング
装着過程の後半を示す断面図である。
【図16】第1実施例において、ホルダーにシャフトを
装着する前の状態を示す断面図である。
【図17】第1実施例において、ホルダーにシャフトを
装着する過程を示す断面図である。
【図18】第1実施例において、ホルダーへのシャフト
の装着が完了した後の状態を示す断面図である。
【図19】第1実施例において、爪片を閉じた後の状態
を示す断面図である。
【図20】第1実施例において、流体配管をシャフト先
端部に嵌合した後の状態を示す断面図である。
【図21】第1実施例において、爪片によりOリングを
シャフト先端部上を移動させる状態を示す断面図であ
る。
【図22】第1実施例において、爪片によりOリングを
流体配管の凹状溝内に挿入した状態を示す断面図であ
る。
【図23】(a)、(b)は第2実施例を示すシャフト
先端部の拡大断面図である。
【図24】第3実施例を示す装置全体の断面図である。
【図25】第4実施例を示す装置全体の断面図である。
【図26】第5実施例を示す装置全体の断面図である。
【図27】(a)、(b)は第6実施例を示す装置全体
の側面図、断面図である。
【図28】第7実施例を示す装置全体の平面図である。
【図29】第7実施例を示す装置全体の正面図である。
【図30】(a)、(b)は従来装置の説明用流体配管
の平面図、同配管の要部の半断面図である。
【図31】(a)、(b)は従来装置の説明用Oリング
の平面図、断面図である。
【図32】(a)は従来装置の正面図、(b)は従来装
置におけるOリング挿入過程を示す一部断面正面図であ
る。
【符号の説明】
1 シャフト 2 ホルダー 3 レバー部材 3a、3b レバー片 4 スライダー 5a、5b 爪片 6 ピストン(Oリング押圧手段) 28 Oリング 38 段付き部(位置決め部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸尾 鎮雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のOリングを軸方向に並べて外周上
    に保持するシャフトと、 このシャフトの先端部側に形成され、前記Oリングの最
    先端の位置決めを行う位置決め部と、 前記シャフト外周上の最先端のOリング位置を常に前記
    位置決め部により定まる所定位置に維持するよう、前記
    Oリングをシャフト先端側に押圧するOリング押圧手段
    と、 前記シャフトを脱着可能に所定位置に保持するホルダー
    と、 このホルダーの外周上に軸方向の所定範囲で摺動できる
    ように保持されたスライダーと、 このスライダーに前記シャフトの半径方向に開閉可能に
    保持され、作業者の手によって操作できるように構成さ
    れ、前記シャフト外周上のOリングに向かって突出した
    爪片を有する一対の爪部材とを備え、 この一対の爪部材を前記スライダーとともに前記シャフ
    トの先端側から最も後退させた位置で、この一対の爪部
    材を閉じると前記最先端のOリングだけを前記爪片によ
    り分離して前記シャフトの先端側へ移動させ、挿入対象
    物に挿入できるように構成されていることを特徴とする
    Oリング挿入装置。
  2. 【請求項2】 多数のOリングを軸方向に並べて外周上
    に保持するシャフトと、 このシャフトの先端部側に形成され、前記Oリングの最
    先端の位置決めを行う位置決め部と、 前記シャフト外周上の最先端のOリング位置を常に前記
    位置決め部により定まる所定位置に維持するよう、前記
    Oリングをシャフト先端側に押圧するOリング押圧手段
    と、 前記シャフトを脱着可能に所定位置に保持するホルダー
    と、 このホルダーの外周上に嵌合し、このホルダーを軸方向
    の所定範囲で摺動可能に保持する固定部材と、 この固定部材に前記シャフトの半径方向に開閉可能に保
    持され、前記シャフト外周上のOリングに向かって突出
    した爪片を有する一対の爪部材とを備え、 この一対の爪部材を前記シャフトの先端側から最も後退
    させた位置で、この一対の爪部材を閉じると前記最先端
    のOリングだけを前記爪片により分離して前記シャフト
    の先端側へ移動させ、挿入対象物に挿入できるように構
    成されていることを特徴とするOリング挿入装置。
  3. 【請求項3】 前記一対の爪部材を開閉するための流体
    圧を用いた爪駆動手段を有していることを特徴とする請
    求項2記載のOリング挿入装置。
  4. 【請求項4】 前記スライダーを前記シャフトの先端側
    から後退する方向に復帰させる復帰手段が備えられてい
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに
    記載のOリング挿入装置。
  5. 【請求項5】 前記Oリング押圧手段は、前記ホルダー
    内に外部より導入可能な流体圧力を受けて前記Oリング
    を押圧する流体圧力応動部材であることを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれか1つに記載のOリング挿入装
    置。
  6. 【請求項6】 前記Oリング押圧手段は、前記Oリング
    をばね力により押圧するスプリングであることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれか1つに記載のOリング
    挿入装置。
  7. 【請求項7】 前記Oリング押圧手段は、前記シャフト
    の外周上に摺動可能に嵌合した錘部材からなり、この錘
    部材の自重により前記Oリングを押圧するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    1つに記載のOリング挿入装置。
  8. 【請求項8】 前記シャフトにおいて前記位置決め部よ
    り先端側に向けて、前記Oリングの移動を案内するガイ
    ド部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし
    7のいずれか1つに記載のOリング挿入装置。
  9. 【請求項9】 前記ガイド部には、前記一対の爪片をシ
    ャフトの軸方向に案内する二面幅部が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載
    のOリング挿入装置。
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