JPH0732727B2 - ランドセルの製造方法 - Google Patents
ランドセルの製造方法Info
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- JPH0732727B2 JPH0732727B2 JP17745792A JP17745792A JPH0732727B2 JP H0732727 B2 JPH0732727 B2 JP H0732727B2 JP 17745792 A JP17745792 A JP 17745792A JP 17745792 A JP17745792 A JP 17745792A JP H0732727 B2 JPH0732727 B2 JP H0732727B2
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- Treatment And Processing Of Natural Fur Or Leather (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はランドセルの製造方法に
関するものである。
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のランドセルを製造工程を「図7」
および「図8」を参照して説明すると、まず、平板状の
前板1と背板30と、平帯の両側を直角に折曲げて底面
部3aと両側面部3b,3bとなした襠部材3とを用意
する。
および「図8」を参照して説明すると、まず、平板状の
前板1と背板30と、平帯の両側を直角に折曲げて底面
部3aと両側面部3b,3bとなした襠部材3とを用意
する。
【0003】そして、上記前板1の両側辺と底辺との縫
代部1dを内側に折曲げ(以下、「図8」を参照)、ま
た、上記襠部材3の前側辺に連設した縫代部3dを内側
に折曲げ、この両縫代部1c,3cを縫合する。
代部1dを内側に折曲げ(以下、「図8」を参照)、ま
た、上記襠部材3の前側辺に連設した縫代部3dを内側
に折曲げ、この両縫代部1c,3cを縫合する。
【0004】上記両縫代部1d,3dの縫合は、「中表
合わせ」と称する縁縫い手法、すなわち、前板1と襠部
材3との両者を夫々の表側を内側にして二枚重ねとし
て、上記両縫代部1d,3d部位を縫合した後、前板1
と襠部材3を表返しする縫合方法を採用してもよいが、
通常、該前板1と襠部材3とには硬質な補強用内張材4
が張り合せてあったり、図示しない補強芯材が介装して
あるので、上記の表返しが困難である。そこで、実際に
は「図8」に最も明らかに示すように、上記の縫合は前
板1と襠部材3とを直角状態に接合させておいて、襠部
材3の外側から縫糸5によって襠部材3の縁部と両縫代
部1d,3dとを共に縫合するようになしている。ま
た、この縫合に際して、両縫代部1d,3dの間には副
収納部40の柔軟襠部材41の後側辺に連接した縫代部
41dを差込み共に縫合(すなわち、三つの縫代部1
c,3c,41cが共に縫合)される。
合わせ」と称する縁縫い手法、すなわち、前板1と襠部
材3との両者を夫々の表側を内側にして二枚重ねとし
て、上記両縫代部1d,3d部位を縫合した後、前板1
と襠部材3を表返しする縫合方法を採用してもよいが、
通常、該前板1と襠部材3とには硬質な補強用内張材4
が張り合せてあったり、図示しない補強芯材が介装して
あるので、上記の表返しが困難である。そこで、実際に
は「図8」に最も明らかに示すように、上記の縫合は前
板1と襠部材3とを直角状態に接合させておいて、襠部
材3の外側から縫糸5によって襠部材3の縁部と両縫代
部1d,3dとを共に縫合するようになしている。ま
た、この縫合に際して、両縫代部1d,3dの間には副
収納部40の柔軟襠部材41の後側辺に連接した縫代部
41dを差込み共に縫合(すなわち、三つの縫代部1
c,3c,41cが共に縫合)される。
【0005】上記、副収納部40は、「図7」に示され
るごとく、平板状の副前板42と、柔軟襠部材41(こ
の柔軟襠部材41は平帯状体をU字状に折り曲げ、底面
と両側面とを構成する。)で構成され、該副前板42の
両側辺と底辺とに内側に折曲げた縫代部42dを設け、
また、柔軟襠部材41の前側辺に内側に折曲げた縫代部
41dを設け、この両縫代部41d,42dを縫合(縫
糸は図示していないが、この場合は、柔軟襠部材41が
折曲げ可能なため「中表合わせ」の縫合が可能であ
る。)してある。
るごとく、平板状の副前板42と、柔軟襠部材41(こ
の柔軟襠部材41は平帯状体をU字状に折り曲げ、底面
と両側面とを構成する。)で構成され、該副前板42の
両側辺と底辺とに内側に折曲げた縫代部42dを設け、
また、柔軟襠部材41の前側辺に内側に折曲げた縫代部
41dを設け、この両縫代部41d,42dを縫合(縫
糸は図示していないが、この場合は、柔軟襠部材41が
折曲げ可能なため「中表合わせ」の縫合が可能であ
る。)してある。
【0006】そして、上記襠部材3の後側辺に連設した
縫代部3eを外側に折曲げ、この縫代部3eを別途用意
した背板30の両側辺と底辺とに縫合してある。この襠
部材3の後側辺(縫代部3e)と背板30との縫合に
は、「図8」に最も明らかに示すごとく、両者の縁を断
面U字状に包む縁取り生地6で被包して、この縁取り生
地6と共に両者を縫糸8で縫合するのが一般的である。
縫代部3eを外側に折曲げ、この縫代部3eを別途用意
した背板30の両側辺と底辺とに縫合してある。この襠
部材3の後側辺(縫代部3e)と背板30との縫合に
は、「図8」に最も明らかに示すごとく、両者の縁を断
面U字状に包む縁取り生地6で被包して、この縁取り生
地6と共に両者を縫糸8で縫合するのが一般的である。
【0007】なお、上記背板30の外面側上部には図で
は省略した一対の背負帯の上側帯の上端が、上端には被
せ蓋7の基端部がそれぞれ予め取付けられており、襠部
材3の底面部3aの外面には、同じく図では省略した一
対の背負帯の下側帯の一端がそれぞれ予め取付けられ、
さらに、この底面部3aの外面には被せ蓋7の自由端を
着脱可能に係止する係止具が予め取付けられているもの
である。
は省略した一対の背負帯の上側帯の上端が、上端には被
せ蓋7の基端部がそれぞれ予め取付けられており、襠部
材3の底面部3aの外面には、同じく図では省略した一
対の背負帯の下側帯の一端がそれぞれ予め取付けられ、
さらに、この底面部3aの外面には被せ蓋7の自由端を
着脱可能に係止する係止具が予め取付けられているもの
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、上記従来
のランドセルの製造方法は大変煩雑で、相当なる熟練を
要するという課題を有していた。
のランドセルの製造方法は大変煩雑で、相当なる熟練を
要するという課題を有していた。
【0009】また、従来法によって製造されたランドセ
ルは、前板1と襠部材3との縫合部の両縫代部1d,3
dが、ランドセルの内側に突出・露出しており、ランド
セルの内側を見ると体裁が悪いとの指摘がなされてお
り、この欠点を少しでも解決すべく、前板1と襠部材3
との上辺を断面逆U字状の開口縁生地9(「図7」参
照)で覆い、この開口縁生地8を縫合して上記両縫代部
1d,3dの上端を覆い隠すものも提案されているが、
両縫代部1d,3dの上端を除いた大部分は、なお内側
から目視可能で商品価値を低下させているという課題を
残している。
ルは、前板1と襠部材3との縫合部の両縫代部1d,3
dが、ランドセルの内側に突出・露出しており、ランド
セルの内側を見ると体裁が悪いとの指摘がなされてお
り、この欠点を少しでも解決すべく、前板1と襠部材3
との上辺を断面逆U字状の開口縁生地9(「図7」参
照)で覆い、この開口縁生地8を縫合して上記両縫代部
1d,3dの上端を覆い隠すものも提案されているが、
両縫代部1d,3dの上端を除いた大部分は、なお内側
から目視可能で商品価値を低下させているという課題を
残している。
【0010】そこで、本発明は上記課題を解決すべくな
されたもので、製造が容易で、前板1と襠部材3との縫
合部が、ランドセルの内側に突出・露出することのない
ランドセルの製造方法を提供することを目的としたもの
である。
されたもので、製造が容易で、前板1と襠部材3との縫
合部が、ランドセルの内側に突出・露出することのない
ランドセルの製造方法を提供することを目的としたもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的に沿い、先述
特許請求の範囲を要旨とする本発明の構成は前述課題を
解決するために、表生地材11の裏面側に半硬質熱可塑
性合成樹脂材12を積層してなる平板材10を、真空成
形法または加熱プレス法によって、ランドセルの前面部
21と両側面部22,22と底面部23とが連設すると
共に、上記両側面部22,22と底面部23との後側辺
にはフランジ状の縫代縁24が連設する形状のランドセ
ル主体20を成形し、上記ランドセル主体20の縫代縁
24に、別途用意した背板30の両側辺と底辺とを縫合
するようになしたことを特徴とする技術的手段を講じた
ものである。
特許請求の範囲を要旨とする本発明の構成は前述課題を
解決するために、表生地材11の裏面側に半硬質熱可塑
性合成樹脂材12を積層してなる平板材10を、真空成
形法または加熱プレス法によって、ランドセルの前面部
21と両側面部22,22と底面部23とが連設すると
共に、上記両側面部22,22と底面部23との後側辺
にはフランジ状の縫代縁24が連設する形状のランドセ
ル主体20を成形し、上記ランドセル主体20の縫代縁
24に、別途用意した背板30の両側辺と底辺とを縫合
するようになしたことを特徴とする技術的手段を講じた
ものである。
【0012】
【作用】それ故、本発明ランドセルの製造方法は、表生
地材11の裏面側に半硬質熱可塑性合成樹脂材12を積
層してなる平板材10を使用したため、該半硬質熱可塑
性合成樹脂材12を加熱軟化して成形すると、表生地材
11が合成樹脂材を主原料とする人工皮革の場合は無
論、天然皮革を使用してもランドセルに必要な深絞り成
形(襠幅に相当する深さの成形)が可能となる作用を有
し、さらに、この半硬質熱可塑性合成樹脂材12は成
形、冷却後には所定の剛性を有した補強内張体となる作
用を呈する。
地材11の裏面側に半硬質熱可塑性合成樹脂材12を積
層してなる平板材10を使用したため、該半硬質熱可塑
性合成樹脂材12を加熱軟化して成形すると、表生地材
11が合成樹脂材を主原料とする人工皮革の場合は無
論、天然皮革を使用してもランドセルに必要な深絞り成
形(襠幅に相当する深さの成形)が可能となる作用を有
し、さらに、この半硬質熱可塑性合成樹脂材12は成
形、冷却後には所定の剛性を有した補強内張体となる作
用を呈する。
【0013】そして、本発明法はランドセルの前面部2
1と両側面部22,22と底面部23とが連設された立
体形状を予め成形するため、従来の前板1と襠部材3と
の縫合作業が省略され、縫合工程が簡略化されるばかり
か、この両者の縫合部が内側に突出・露出する(正確に
は露出する)のを防止できる作用を呈する。
1と両側面部22,22と底面部23とが連設された立
体形状を予め成形するため、従来の前板1と襠部材3と
の縫合作業が省略され、縫合工程が簡略化されるばかり
か、この両者の縫合部が内側に突出・露出する(正確に
は露出する)のを防止できる作用を呈する。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を添附図面に従って説
明すれば以下の通りで、「図3」に示す10が本発明に
使用される平板材で、この平板材10は、表生地材11
の裏面側に半硬質熱可塑性合成樹脂材12を積層してな
る。
明すれば以下の通りで、「図3」に示す10が本発明に
使用される平板材で、この平板材10は、表生地材11
の裏面側に半硬質熱可塑性合成樹脂材12を積層してな
る。
【0015】上記表生地材11は、従来ランドセルの表
生地として使用される材質が使用でき、本実施例では合
成樹脂材を主原料とする人造皮革を使用したが、薄手の
天然皮革を使用しても試作の結果では次工程の成形工程
への支障はなかった。
生地として使用される材質が使用でき、本実施例では合
成樹脂材を主原料とする人造皮革を使用したが、薄手の
天然皮革を使用しても試作の結果では次工程の成形工程
への支障はなかった。
【0016】また、上記半硬質熱可塑性合成樹脂材12
としてはポリスチレン、ABS樹脂、塩化ビニール樹
脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等が使用でき、これ
らの半硬質熱可塑性樹脂を溶融状態で表生地材11の裏
面側に一定の厚みで塗着するか、半硬質熱可塑性樹脂を
予めシート状となして表生地材11と重ねて加熱押圧ロ
ーラ間を通して積層する従来公知なラミネーション法で
積層すればよいが、本発明法は次工程で深絞りを必要と
するため、該半硬質熱可塑性合成樹脂材12は厚手とす
る必要性を有するので、厚手に積層するには有利な前者
の溶融状態での塗着法を使用することが望ましい。な
お、この半硬質熱可塑性合成樹脂材12は従来の補強用
内張材4と同程度の硬さと(剛性)を有すると共に、縫
合のための針が通る性状を有するようになすことが必要
で、このような性状(すなわち半硬質)は積層厚みや可
塑剤の配合割合の調整などの従来公知技術で種々実現可
能である。
としてはポリスチレン、ABS樹脂、塩化ビニール樹
脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等が使用でき、これ
らの半硬質熱可塑性樹脂を溶融状態で表生地材11の裏
面側に一定の厚みで塗着するか、半硬質熱可塑性樹脂を
予めシート状となして表生地材11と重ねて加熱押圧ロ
ーラ間を通して積層する従来公知なラミネーション法で
積層すればよいが、本発明法は次工程で深絞りを必要と
するため、該半硬質熱可塑性合成樹脂材12は厚手とす
る必要性を有するので、厚手に積層するには有利な前者
の溶融状態での塗着法を使用することが望ましい。な
お、この半硬質熱可塑性合成樹脂材12は従来の補強用
内張材4と同程度の硬さと(剛性)を有すると共に、縫
合のための針が通る性状を有するようになすことが必要
で、このような性状(すなわち半硬質)は積層厚みや可
塑剤の配合割合の調整などの従来公知技術で種々実現可
能である。
【0017】そして、本発明法は、上記平板材10を、
真空成形法または加熱プレス法によって、ランドセルの
前面部21と両側面部22,22と底面部23とが連設
すると共に、上記両側面部22,22と底面部23との
後辺側にはフランジ状の縫代縁24が連設する形状のラ
ンドセル主体20を成形する。
真空成形法または加熱プレス法によって、ランドセルの
前面部21と両側面部22,22と底面部23とが連設
すると共に、上記両側面部22,22と底面部23との
後辺側にはフランジ状の縫代縁24が連設する形状のラ
ンドセル主体20を成形する。
【0018】上記真空成形法(圧空成形をも含む)は従
来公知な方法が使用でき、本実施例では真空成形法の
内、プラグアシスト成形法を使用したが、無論、その他
のストレート成形法、ドレープ成形法等の真空成形法
(いずれも従来公知技術であるので説明を省略する。)
を利用してもよい。また、この真空成形法は、従来法に
のっとり、平板材10の装着・クランプ、加熱、成形、
冷却、離型、打ち抜きの各工程が順次行われるのは無論
である。
来公知な方法が使用でき、本実施例では真空成形法の
内、プラグアシスト成形法を使用したが、無論、その他
のストレート成形法、ドレープ成形法等の真空成形法
(いずれも従来公知技術であるので説明を省略する。)
を利用してもよい。また、この真空成形法は、従来法に
のっとり、平板材10の装着・クランプ、加熱、成形、
冷却、離型、打ち抜きの各工程が順次行われるのは無論
である。
【0019】また、上記加熱プレス法とは、加熱するか
又は加熱を行っていない雄型と雌型とによって、予め加
熱しておいた平板材10をプレス加工するもので、実験
の結果では前記真空成形法に比較して深絞りの技術が確
立されているとは言えず、不良率は多少多かったが実用
不可能ではなかった。
又は加熱を行っていない雄型と雌型とによって、予め加
熱しておいた平板材10をプレス加工するもので、実験
の結果では前記真空成形法に比較して深絞りの技術が確
立されているとは言えず、不良率は多少多かったが実用
不可能ではなかった。
【0020】そして、上記ランドセル主体20は、「図
2」に最も明らかに示すごとく、上面部と後面部を有さ
ない略箱形に形成され、同図では明示していないが内面
側に半硬質熱可塑性合成樹脂材12が外面側に表生地材
11が向くようになしてあるには無論である。なお、図
示例において、上記ランドセル主体20は、両側面部2
2,22と底面部23との前辺側、すなわち前面部21
側に、一定幅の低段面部25を設け、この低段面部25
を介して前面部21が両側面部22,22と底面部23
とに連接されるようにになしてある。
2」に最も明らかに示すごとく、上面部と後面部を有さ
ない略箱形に形成され、同図では明示していないが内面
側に半硬質熱可塑性合成樹脂材12が外面側に表生地材
11が向くようになしてあるには無論である。なお、図
示例において、上記ランドセル主体20は、両側面部2
2,22と底面部23との前辺側、すなわち前面部21
側に、一定幅の低段面部25を設け、この低段面部25
を介して前面部21が両側面部22,22と底面部23
とに連接されるようにになしてある。
【0021】上記低段面部25は、副収納部40を縫合
するためのもので、該副収納部40を省略する場合は、
該低段面部25も無論省略して差し支えない。そして、
この副収納部40は、「図7」に示す従来と同じものを
使用してもよいが、本実施例では「図4」および「図
5」に示す一体成形のものを使用している。すなわち、
この副収納部40は一枚の柔軟表生地(ランドセル主体
20は熱可塑性合成樹脂材12を積層してなるが、この
場合は該熱可塑性合成樹脂材12を積層しない。)を、
真空成形法、または過熱プレス法で副前板部49の両側
辺部と底辺部とに柔軟襠部材42と該柔軟襠部材42の
後辺部に連設される縫代部43と連接した形状に成形し
てなる。
するためのもので、該副収納部40を省略する場合は、
該低段面部25も無論省略して差し支えない。そして、
この副収納部40は、「図7」に示す従来と同じものを
使用してもよいが、本実施例では「図4」および「図
5」に示す一体成形のものを使用している。すなわち、
この副収納部40は一枚の柔軟表生地(ランドセル主体
20は熱可塑性合成樹脂材12を積層してなるが、この
場合は該熱可塑性合成樹脂材12を積層しない。)を、
真空成形法、または過熱プレス法で副前板部49の両側
辺部と底辺部とに柔軟襠部材42と該柔軟襠部材42の
後辺部に連設される縫代部43と連接した形状に成形し
てなる。
【0022】そして、上記副収納部40は、その柔軟襠
部材42の縫代部42dを、ランドセル主体20の低段
面部25に縫合するが、この縫合に先立って必要に応じ
ては、副前板部49の内面に図示しない補強用内張材を
貼付したり、柔軟襠部材42の内面に折り曲げ用の溝ス
キ部47,47,47・・・を設けておいても良い。な
お、柔軟襠部材42の縫代部42dを低段面部25に縫
合する際に該縫代部42dの木端が露出しないよう該縫
代部42dの縁を適宜の幅で内側に二つ折して「図6」
に示す状態に縫糸5で縫合すると良く、さらに、該縫代
部42dを二つ折した厚みと低段面部25の低段深さと
を一致させると仕上がりの体裁が良いものである。ま
た、「図4」「図5」において、上記柔軟襠部材42の
縫代部42dには両角部に欠部43を設けて三つに分断
されているが、これは縫合作業を容易化するためのもの
で、無論この両欠部43,43を省略して一連のもとし
てもよい。
部材42の縫代部42dを、ランドセル主体20の低段
面部25に縫合するが、この縫合に先立って必要に応じ
ては、副前板部49の内面に図示しない補強用内張材を
貼付したり、柔軟襠部材42の内面に折り曲げ用の溝ス
キ部47,47,47・・・を設けておいても良い。な
お、柔軟襠部材42の縫代部42dを低段面部25に縫
合する際に該縫代部42dの木端が露出しないよう該縫
代部42dの縁を適宜の幅で内側に二つ折して「図6」
に示す状態に縫糸5で縫合すると良く、さらに、該縫代
部42dを二つ折した厚みと低段面部25の低段深さと
を一致させると仕上がりの体裁が良いものである。ま
た、「図4」「図5」において、上記柔軟襠部材42の
縫代部42dには両角部に欠部43を設けて三つに分断
されているが、これは縫合作業を容易化するためのもの
で、無論この両欠部43,43を省略して一連のもとし
てもよい。
【0023】また、図示例では副前板部49にポケット
43を設けてあり、このポケット43は副収納部40の
成形に「図4」に示すごとくポケット43相当部を外側
に膨出させ、その頂部にスリットを入れてスライドファ
スナー44を取り付けて形成してある。
43を設けてあり、このポケット43は副収納部40の
成形に「図4」に示すごとくポケット43相当部を外側
に膨出させ、その頂部にスリットを入れてスライドファ
スナー44を取り付けて形成してある。
【0024】なお、上記ランドセル主体20には低段面
部25の他に、図示はしていないが、補強のために、あ
るいは装飾のために、各種の凹凸を施すことも可能で、
特に両側面部22,22は長年の使用によって変形し易
いことが知られており、この部位は断面形状に変化を持
たせて補強しておくことが望ましい。
部25の他に、図示はしていないが、補強のために、あ
るいは装飾のために、各種の凹凸を施すことも可能で、
特に両側面部22,22は長年の使用によって変形し易
いことが知られており、この部位は断面形状に変化を持
たせて補強しておくことが望ましい。
【0025】そして、上記ランドセル主体20の縫代縁
24に、別途用意した背板30の両側辺と底辺とを縫合
する。
24に、別途用意した背板30の両側辺と底辺とを縫合
する。
【0026】上記背板30は従来公知なものが使用で
き、図示例では基板31と表生地32との間にクッショ
ン材33を介装し、このクッション材33は図では必ず
しも明らかでないが従来公知な如く局所的に厚みに変化
を持たせ、背負った際に背中にフィットできるようにな
し、また、基板31と表生地32とクッション材33と
を適宜場所で縫糸34で縫合して該クッション材33が
変移することを防止してある。
き、図示例では基板31と表生地32との間にクッショ
ン材33を介装し、このクッション材33は図では必ず
しも明らかでないが従来公知な如く局所的に厚みに変化
を持たせ、背負った際に背中にフィットできるようにな
し、また、基板31と表生地32とクッション材33と
を適宜場所で縫糸34で縫合して該クッション材33が
変移することを防止してある。
【0027】そして、ランドセル主体20の縫代縁24
と背板30との縫合方法も従来技術が使用でき、背板3
0の両側辺と底辺とに、ランドセル主体20の縫代縁2
4の縁部を合わせ、両縁部を断面U字状に包む縁取り生
地6で被包して、この縁取り生地6と共に両者を縫糸8
で縫合してある。
と背板30との縫合方法も従来技術が使用でき、背板3
0の両側辺と底辺とに、ランドセル主体20の縫代縁2
4の縁部を合わせ、両縁部を断面U字状に包む縁取り生
地6で被包して、この縁取り生地6と共に両者を縫糸8
で縫合してある。
【0028】なお、上記背板30の縫合は、縫合を完了
するとランドセルの主収納部が形成され、その後で種々
の加工を施すと、狭いランドセルの主収納部内を加工作
業のために利用しなくてはならなくなり作業が困難とな
るので、背板30を縫合する前にできるだけ多くの加工
を終了しておくことが望ましく、その代表例としては、
背板30の外面側上部に図では省略した一対の背負い帯
の上側帯の上端を取り付け、さらに、この背板30の上
端には被せ蓋7の基端部を取付け、また、ランドセル主
体20の底面部23には同じく図では省略した一対の背
負帯の下側帯の一端がそれぞれ付けられ、さらに、この
底面部23の外面には被せ蓋7の自由端を着脱可能に係
止する係止具を取り付ける。
するとランドセルの主収納部が形成され、その後で種々
の加工を施すと、狭いランドセルの主収納部内を加工作
業のために利用しなくてはならなくなり作業が困難とな
るので、背板30を縫合する前にできるだけ多くの加工
を終了しておくことが望ましく、その代表例としては、
背板30の外面側上部に図では省略した一対の背負い帯
の上側帯の上端を取り付け、さらに、この背板30の上
端には被せ蓋7の基端部を取付け、また、ランドセル主
体20の底面部23には同じく図では省略した一対の背
負帯の下側帯の一端がそれぞれ付けられ、さらに、この
底面部23の外面には被せ蓋7の自由端を着脱可能に係
止する係止具を取り付ける。
【0029】なお、上記背負い帯の上側帯の取り付けは
「万中」と称する連結金具が、背負帯の下側帯の取り付
けは「底金具」と称する連結金具が使用され、この「万
中」は一対の背負い帯連結環とランドセル吊下げ環とを
有した従来公知なものが、また、「底金具」は中央に一
方側係止具を有しその両側に背負い帯連結環を設けた従
来公知なものが夫々使用できるものである。なお、被せ
蓋7の自由端には「サガリ」と称する他方側係止具が取
付けられ、上記底金具に着脱可能に係止されるものであ
る。
「万中」と称する連結金具が、背負帯の下側帯の取り付
けは「底金具」と称する連結金具が使用され、この「万
中」は一対の背負い帯連結環とランドセル吊下げ環とを
有した従来公知なものが、また、「底金具」は中央に一
方側係止具を有しその両側に背負い帯連結環を設けた従
来公知なものが夫々使用できるものである。なお、被せ
蓋7の自由端には「サガリ」と称する他方側係止具が取
付けられ、上記底金具に着脱可能に係止されるものであ
る。
【0030】なお、従来例で説明はしなかったが、上記
底金具は通常鋲着されるもので、通常はその鋲座と底面
部3aの補強を兼ねるため、底面部3aの内面には金属
性の補強板を当接するが、本発明においてはこの補強板
は使用してもしなくてもよく、鋲着の確実性を確保する
ために通常の鋲座を使用することが望ましく、かつ、底
面部23の内面側には、ランドセル主体20の成形時に
この鋲座が収納される凹部を形成しておくとよい。
底金具は通常鋲着されるもので、通常はその鋲座と底面
部3aの補強を兼ねるため、底面部3aの内面には金属
性の補強板を当接するが、本発明においてはこの補強板
は使用してもしなくてもよく、鋲着の確実性を確保する
ために通常の鋲座を使用することが望ましく、かつ、底
面部23の内面側には、ランドセル主体20の成形時に
この鋲座が収納される凹部を形成しておくとよい。
【0031】なお、図中、45は緊締バンド、46は補
強生地を示すものである。
強生地を示すものである。
【0032】
【発明の効果】本発明は上記のごときであるので、ラン
ドセル主体20の製造は工場で機械的に製造でき、従来
の前板1と襠部材3とを縫合する作業が省略できる簡易
なランドセルの製造方法を提供することができるもので
ある。もっとも、この部分の縫合作業が省略できるとい
っても、図示例のように副収納体40を縫合する場合は
従来と同じ部位を縫合することになるが、従来法は前板
1と襠部材3と副収納体40との三者の縫合であったの
が、本発明法ではランドセル主体20と副収納体40と
の二者の縫合であるため、位置合わせ等にたいした熟練
を必要とせず、作業内容は飛躍的に簡易となるランドセ
ルの製造方法を提供することができるものである。
ドセル主体20の製造は工場で機械的に製造でき、従来
の前板1と襠部材3とを縫合する作業が省略できる簡易
なランドセルの製造方法を提供することができるもので
ある。もっとも、この部分の縫合作業が省略できるとい
っても、図示例のように副収納体40を縫合する場合は
従来と同じ部位を縫合することになるが、従来法は前板
1と襠部材3と副収納体40との三者の縫合であったの
が、本発明法ではランドセル主体20と副収納体40と
の二者の縫合であるため、位置合わせ等にたいした熟練
を必要とせず、作業内容は飛躍的に簡易となるランドセ
ルの製造方法を提供することができるものである。
【0033】そして、本発明法によって製造されたラン
ドセルは、外見上は従来のランドセルとたいした変化は
なく、数十年の歴史において観念が形成されたランドセ
ルのイメージを変化させずに多くのものに受け入れられ
るものである一方、被せ蓋7を開けて内側を見ると、従
来の前板1と襠部材3との縫合部が全く露出せず、全体
が半硬質熱可塑性合成樹脂材12で覆われたランドセル
主体20が見えるので、体裁がよいランドセルを提供で
きるものである。
ドセルは、外見上は従来のランドセルとたいした変化は
なく、数十年の歴史において観念が形成されたランドセ
ルのイメージを変化させずに多くのものに受け入れられ
るものである一方、被せ蓋7を開けて内側を見ると、従
来の前板1と襠部材3との縫合部が全く露出せず、全体
が半硬質熱可塑性合成樹脂材12で覆われたランドセル
主体20が見えるので、体裁がよいランドセルを提供で
きるものである。
【0034】なお、本発明法の特筆すべき効果は、従来
の補強用内張材4や補強芯材が省略できることであり、
これらの省略は、各部材に補強用内張材4や補強芯材を
取付けたものを製造しこれらを縫合するという手順を省
略することになり、作業効率を向上する点では顕著な効
果を有するものであり、さらには従来は、各部位に別個
の補強用内張材4を糊付けまたは逢着したのに比較し
て、一連の半硬質熱可塑性合成樹脂材12で補強を行っ
ているため、ランドセルの部品点数の大幅削減と軽量化
にも寄与するものである。
の補強用内張材4や補強芯材が省略できることであり、
これらの省略は、各部材に補強用内張材4や補強芯材を
取付けたものを製造しこれらを縫合するという手順を省
略することになり、作業効率を向上する点では顕著な効
果を有するものであり、さらには従来は、各部位に別個
の補強用内張材4を糊付けまたは逢着したのに比較し
て、一連の半硬質熱可塑性合成樹脂材12で補強を行っ
ているため、ランドセルの部品点数の大幅削減と軽量化
にも寄与するものである。
【図1】本発明法により製造されたランドセルの一部切
欠斜視図である。
欠斜視図である。
【図2】本発明法に使用されるランドセル主体の斜視図
である。
である。
【図3】本発明法に使用されるランドセル主体の拡大部
分断面図である。
分断面図である。
【図4】本発明法に使用される副収納部の側面図であ
る。
る。
【図5】本発明法に使用される副収納部の平面図であ
る。
る。
【図6】本発明法により製造されたランドセルの要部横
断面図である。
断面図である。
【図7】従来法により製造されたランドセルの一部切欠
斜視図である。
斜視図である。
【図8】従来法により製造されたランドセルの要部横断
面図である。
面図である。
10 平板材 11 表生地材 12 半硬質熱可塑性合成樹脂材 20 ランドセル主体 21 前面部 22 側面部 23 底面部 24 縫代縁 30 背板
Claims (1)
- 【請求項1】 表生地材(11)の裏面側に半硬質熱可
塑性合成樹脂材(12)を積層してなる平板材(10)
を、真空成形法または加熱プレス法によって、ランドセ
ルの前面部(21)と両側面部(22,22)と底面部
(23)とが連設すると共に、上記両側面部(22,2
2)と底面部(23)との後側辺にはフランジ状の縫代
縁(24)が連設する形状のランドセル主体(20)を
成形し、 上記ランドセル主体(20)の縫代縁(24)に、別途
用意した背板(30)の両側辺と底辺とを縫合するよう
になしたことを特徴とするランドセルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17745792A JPH0732727B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | ランドセルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17745792A JPH0732727B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | ランドセルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05337005A JPH05337005A (ja) | 1993-12-21 |
JPH0732727B2 true JPH0732727B2 (ja) | 1995-04-12 |
Family
ID=16031281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17745792A Expired - Fee Related JPH0732727B2 (ja) | 1992-06-11 | 1992-06-11 | ランドセルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0732727B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5866605B1 (ja) * | 2014-10-08 | 2016-02-17 | 池田 靖彦 | ランドセル |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08332A (ja) * | 1994-06-23 | 1996-01-09 | Sankyo Sogyo:Kk | ランドセル |
JP6683764B2 (ja) * | 2018-06-20 | 2020-04-22 | 株式会社セイバン | ランドセル |
JP7065930B1 (ja) * | 2020-11-30 | 2022-05-12 | 株式会社セイバン | ランドセル |
-
1992
- 1992-06-11 JP JP17745792A patent/JPH0732727B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5866605B1 (ja) * | 2014-10-08 | 2016-02-17 | 池田 靖彦 | ランドセル |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05337005A (ja) | 1993-12-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |