JPH07327010A - 空間光伝送装置及び空間光伝送方法 - Google Patents

空間光伝送装置及び空間光伝送方法

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JPH07327010A
JPH07327010A JP6175780A JP17578094A JPH07327010A JP H07327010 A JPH07327010 A JP H07327010A JP 6175780 A JP6175780 A JP 6175780A JP 17578094 A JP17578094 A JP 17578094A JP H07327010 A JPH07327010 A JP H07327010A
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light
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達也 森岡
Mototaka Tanetani
元隆 種谷
Shusuke Kasai
秀典 河西
Atsushi Shimonaka
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    • H04B10/11Arrangements specific to free-space transmission, i.e. transmission through air or vacuum
    • H04B10/112Line-of-sight transmission over an extended range
    • H04B10/1123Bidirectional transmission
    • H04B10/1125Bidirectional transmission using a single common optical path

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 S/Nを向上し、高速伝送を実現することが
でき、構成の小型化、低消費電力化を図ることができる
空間光伝送装置及び空間光伝送方法を提供する。 【構成】 空間光伝送装置は、送信装置106と信号復
調装置117とを含んで構成される。信号復調装置11
7には、入射光を制限する開口118が備えられたハウ
ジング119が備えられ、該ハウジング119内に於て
前記開口118と対向する位置には、検出器110が配
置されている。従って、検出器110は、前記開口11
8が正対する方向を含む所定範囲内の信号光のみしか検
出できない構成となっている。この低帯域通過回路11
5の出力を処理回路114に入力する。処理回路114
は、低帯域通過回路115の前記出力の信号強度が予め
定める強度となるように、制御回路113によって前記
ハウジング119を例として相互に垂直な2つの軸の回
りにそれぞれ回転駆動し、信号検出器110の正対する
方向が空間を走査するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空間光伝送装置、特に
レーザ光のコヒーレント性を利用した空間光伝送におけ
る空間光伝送装置及び空間光伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ光のコヒーレント性を利用
した空間光伝送の方式は、光強度変調−直接検波による
空間光伝送方式に比較して、光ヘテロダイン検波を利用
するため、S/N(信号対雑音比)を高くすることがで
きる。該空間光伝送方式は、更に、自然界に存在するイ
ンコヒーレント光(背景光)の影響も受けない特徴があ
るため、例えば10Mbps(10メガビット/秒)の
伝送速度において、直接検波方式に比べて約1/8以下
の最低受信光パワーでよい。このため従来、強度変調−
直接検波では実現が困難であったデジタル動画伝送等で
必要とされる100Mbps程度の高速伝送、及び長距
離伝送が可能となる。
【0003】図22において、ラインP0dは、直接検波
方式において、ある受信光パワーの時に伝送可能な伝送
速度および伝送距離の関係、ラインP0cは拡散LO(局
部発振光を拡散させる)方式において、ある受信光パワ
ー(直接検波方式の受信パワーと等しい)の時に伝送可
能な伝送速度および伝送距離の関係、ラインP1cは局部
発振光を拡散しない伝送方式において、ある受信光パワ
ー(直接検波方式の受信パワーと等しい)の時に伝送可
能な伝送速度および伝送距離の関係である。図22から
解るように、10MBpsの伝送速度であれば、直接検
波方式に比して直接検波方式の約1/8の受信パワーと
なる距離まで伝送距離を延ばすことが可能となる。
【0004】以上のようにして、受信光パワーが一定の
時、伝送距離と伝送速度との積の形式で伝送距離及び伝
送速度が決定される。また、受信光パワーが大きくなる
と伝送距離及び伝送速度を大きくすることができる。
【0005】コヒーレント空間光伝送方式の構成として
送信信号光源を送信信号(0,1)に合わせて2種類の
周波数(f1,f2)で光周波数変調して信号光を発生
し、空間に出射する。この信号光を信号復調装置にて局
部発振光(周波数f1)と合波し、検出器で検波する。
この検出器出力はデータ0に対応するDC成分及びデー
タ1に対応する周波数(f2−f1)のビート信号が得ら
れる。このDC成分及びビート信号からデータの復調が
行える。
【0006】しかしながら従来のコヒーレント空間光伝
送の問題点として、信号復調装置における検波器で信号
を復調するためには空間的に任意の位置にある信号送信
装置から出射された信号光と信号復調装置の局部発振光
の波面の角度差を0.01°以内に合わせる必要があ
る。
【0007】この様な空間光伝送装置として図23に示
すような構成が、特願平4−349403号として提案
されている。この伝送装置は、任意の場所にある信号送
信装置1と信号復調装置2とは十分な距離だけ離れてお
り、かつ信号復調装置2には入射光に対して開口制限が
なされている。従って、検波器7の受光面上で送信信号
光は平面波である。信号復調装置2内に備えられた局部
発振光源4からの局部発振光を、レンズ5で平行光と
し、マイクロレンズアレイ6等の手段により球面波に拡
散させて光合波器3で合波させると、該局部発振光は、
信号光と同様に検波器7の受光面内での各領域で平面波
成分を有し、任意の方向から入射する信号光に対して波
面同調が実現可能となる。これにより、信号を検出でき
る。
【0008】また、別の波面同調方法として、宇宙の衛
星間空間光通信が知られている。この方法に用いる装置
は、図24に示すように、信号送信側の衛星のビーコン
用発光素子11からビーコン光12を背景光対策のため
強度変調して送信する。また、通信用発光素子15はレ
ーザ電源13により駆動され、変調装置14にて送信信
号に応じて変調することにより信号光を発生する。変調
された信号に基づいて通信用発光素子15で信号光を発
生する。信号光は、レンズ16によって平行光とされ、
精密指向制御ミラー17及び粗指向制御ミラー18を介
して空間に出射される。
【0009】信号受信側の衛星に於て、信号光補足のた
め備えられた2次元CCD(電荷結合素子)19の出力
を捕捉・追随制御回路20に入力し、この捕捉・追随制
御回路20によってミラー駆動装置21を駆動させ、粗
指向制御ミラー18を制御し粗調整を、行うことにより
入射光を4象限検出器に入力する。その後、4象限検出
器の出力にて捕追・追尾制御回路20により精密指向制
御ミラー17を制御し信号光線の追尾を行っていた。さ
らに、信号光は通信用受光素子23で受光された後、ア
ンプ24を介して復調回路25で信号が復調される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
受信時には局部発振光を絞った方がS/N比が良くなる
が波面同調はしにくくなるので、局部発振光の拡散によ
る波面同調方式が用いられているが、この場合には局部
発振光の強度が微弱になるという問題点がある。例え
ば、図25aおよび図25bに示すように信号送信装置
31と信号復調装置32とがそれぞれ置かれている各面
間の垂直方向の距離L1(例として5m)、信号光送信
装置31直下から半径L2(例として20m)の地点に
信号復調装置32があり、この信号復調装置32の信号
光受信用の開口部33の面積0.5cm×0.5cm、
局部発振光源34からの局部発振光および信号光を合波
する光合波器35と検出器36との距離L3(例として
10cm)であるとき、得られる信号強度は局部発振光
を拡散する構成を用いない場合と比べて1/100とな
る。このため、従来十分であるはずの局部発振光の強度
が減少する。これにより、S/Nが低下し、コヒーレン
ト空間光伝送の利点である高速伝送が実現できないとい
う問題点があった。
【0011】また、衛星間空間光伝送方式に於て用いら
れているような、送信側にビーコン用光源11と信号送
信用光源15との2つの光源を用いている方式では、2
つの光源が必要となり、低価格化、小型化、省電力化が
要求される民生用として用いることができないという問
題点がある。
【0012】さらに、局部発振光を機械的手段によって
空間を走査させることにより、信号光と局部発振光の波
面を同調させる方法も知られているが、波面同調のため
には約15°四方の全空間に対して0.01°ステップ
で走査させる必要があり、波面同調時間の応答時間が長
くなり、又信号復調装置を動かす度に走査する必要があ
るため実用的でなかった。
【0013】本発明は、前記問題点を解決すべくなされ
たものであり、S/Nを向上し、高速伝送を実現するこ
とができ、構成の小型化、低消費電力化を図ることがで
きる空間光伝送装置及び空間光伝送方法を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の空間光伝送装置
は、送信する信号に対応して変調し、かつ信号伝送速度
に比べて低い周波数にて強度変調した送信光を発生して
送信する光信号送信手段と、該光信号送信手段からの信
号光を検出器で受光し、受光された信号光に基づいて検
出器から出力される出力信号の強度変調成分が予め定め
る強度範囲内になるように、局部発振光の方向を、該送
信光の方向と予め定める関係を有するように調整し、こ
の調整により、送信光と局部発振光との波面同調を行
い、さらに、送信光の送信される信号に対応して変調さ
れた信号成分から、該送信される信号に対応する信号成
分を抽出する光信号復調手段とを備えており、そのこと
により上記目的を達成することができる。
【0015】また、本発明の空間光伝送装置は、光信号
送信装置と、該光信号送信装置からの光信号を受信する
光信号復調装置とを備える空間光伝送装置であって、該
光信号送信装置は、送信される第1信号に対応して変調
された第2信号を出力する光変調手段と、信号強度が周
期的に変化する第3信号を出力する光強度変調手段と、
該第2信号及び第3信号が入力され、光周波数及び光強
度が変調されたコヒーレントな光である信号光を発振す
る信号光発生手段とを備え、該信号復調装置は、該信号
光を受光する受光器と、該信号光とコヒーレントな局部
発振光を発生する局部発振手段と、該信号光と局部発振
光とを合波する合波手段と、該合波手段で合波された光
信号を光電変換する光電変換手段と、該光電変換手段か
らの出力から高周波帯域成分を通過させる高周波帯域通
過手段と、該高周波帯域通過手段からの出力から送信信
号を復調する送信信号復調手段と、該光電変換手段から
低周波帯域成分を通過させる低周波帯域成分通過手段
と、該低周波帯域通過手段を通過した低周波帯域成分を
処理し位置検出信号を出力する処理手段と、該処理手段
で得られた位置検出信号に基づいて、該光電変換手段を
空間的に走査させる走査駆動手段と、該位置検出信号に
基づいて、局部発振手段を駆動する局部発振駆動手段と
を備えており、そのことにより上記目的を達成すること
ができる。
【0016】さらに、好ましくは、本発明の空間光伝送
装置における変調手段は、周波数変調または位相変調の
いずれかを行う。
【0017】さらに、本発明の空間光伝送方法は、光信
号送信装置に於て、コヒーレントな光が、送信される信
号に対応して周波数変調または位相変調され、かつ信号
伝送速度に比べて低い周波数にて強度変調されて送信光
が発生されて送信されるステップと、送信光を検出器に
よって受光し、受光された送信光に基づいて検出器から
出力される出力信号の強度変調成分が予め定める強度範
囲内になるように、局部発振光の方向を、該送信光の方
向と予め定める関係を有するように調整し、この調整に
より、送信光と局部発振光との波面同調を行うステップ
と、送信光の前記送信される信号に対応して変調された
信号成分から、該送信される信号に対応する信号成分を
抽出するステップとを備えており、そのことにより上記
目的が達成される。
【0018】さらに、本発明の空間光伝送装置は、送信
する信号に対応して変調し、かつ信号伝送速度に比べて
低い周波数にて強度変調した送信光を発生して送信する
光信号送信手段と、該光信号送信手段からの信号光を受
信して復調する光信号復調手段とを有する空間光伝送装
置であって、該光信号復調手段は、該信号光を集光する
光学系と、該光学系で集光された信号光を受光する多分
割光検出部と、該多分割光検出部の検出領域の中心部分
に該信号光が照射されるように、少なくとも該光学系を
移動制御する制御部とを備えたものであり、そのことに
より上記目的が達成される。
【0019】さらに、本発明の空間光伝送装置は、送信
する信号に対応して変調し、かつ信号伝送速度に比べて
低い周波数にて強度変調した送信光を発生して送信する
光信号送信手段と、該光信号送信手段からの信号光を受
信して復調する光信号復調手段とを有する空間光伝送装
置であって、該光信号復調手段は、該信号光を集光して
分光する光学系と、該光学系で集光して分光された一方
の信号光を受光する多分割光検出部と、該光学系で集光
して分光された他方の信号光を所定位置まで導く導波路
部と、該導波路部からの他方の信号光と局部発振光を合
波した光信号を受光する光信号検出部と、該多分割光検
出部の検出領域の中心部分に該集光された信号光が照射
されるように、また、該光信号検出部で受光した光信号
から得た位置検出信号成分を用いて、少なくとも該光学
系を波面同調するように移動制御する制御部とを備えた
ものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0020】さらに、本発明の空間光伝送装置は、信号
光を出力する光信号送信手段と、該光信号送信手段から
の信号光を受信する光信号復調手段とを有する空間光伝
送装置であって、該光信号復調手段は、該信号光を集光
して分光する光学系と、該光学系で集光して分光された
一方の信号光を受光する第1多分割光検出部と、該光学
系で集光して分光された他方の信号光のスポット径を、
該第1多分割光検出部に照射される信号光のスポット径
よりも大きくなるように受光する第2多分割光検出部
と、該第2多分割光検出部に照射される信号光のスポッ
ト径が該第2多分割光検出部の各光検出領域に対して均
等に照射されるように、少なくとも該光学系を移動制御
し、その後、該第1多分割光検出部の検出領域の中心部
分に該信号光が照射されるように、少なくとも該光学系
を移動制御する制御部とを備えたものであり、そのこと
により上記目的が達成される。
【0021】さらに、本発明の空間光伝送装置は、信号
光を出力する光信号送信手段と、該光信号送信手段から
の信号光を受信して復調する光信号復調手段とを有する
空間光伝送装置であって、該光信号復調手段は、45゜
に傾いたミラー部、該基板面に垂直に入射される送信信
号光を受信する、該ミラー部近傍に設けられた複数の光
検出器、該ミラー部からの反射光を導く導波路部、該導
波路部の途中に設けられた光学系の集光レンズさらに光
合波器、該光合波器で信号光と合波される局部発振光を
出力する局部発振光源、該導波路部の出力端からの合波
された光を受光する信号光受光部、これらミラー部、複
数の光検出器、導波路、信号光受光部、集光レンズ、光
合波器および局部発振光源を同一基板上に設けて一体化
した基板部と、該基板部の複数の光検出器に照射される
信号光のスポット径が該複数の光検出器の各光検出器に
対して均等に照射されるように該基板部を移動させて波
面同調制御をし、さらに、該基板部の信号光受光部に照
射される該信号光が所定の強度になるように該基板部を
移動させて波面同調制御をする制御部とを有するもので
あり、そのことにより上記目的が達成される。
【0022】さらに、本発明の空間光伝送装置は、信号
光を出力する光信号送信手段と、該光信号送信手段から
の信号光を受信して復調する光信号復調手段とを有する
空間光伝送装置であって、該光信号復調手段は、信号光
を導く導波路部、該光信号送信手段からの信号光を該導
波路部に導くグレーティング部、該導波路部からの信号
光を受信する、該グレーティング部近傍に設けられた複
数の光検出器、該導波路部の途中に設けられた光学系の
集光レンズさらに光合波器、該光合波器で信号光と合波
される局部発振光を出力する局部発振光源、これら導波
路部、グレーティング部、複数の光検出器、信号光受光
部、集光レンズ、光合波器および局部発振光源を該同一
基板上に設けて一体化した基板部と、該基板部の複数の
光検出器に照射される信号光のスポット径が該複数の光
検出器の各光検出器に対して均等に照射されるように該
基板部を移動させて波面同調制御をし、さらに、該基板
部の信号光受光部に照射される該信号光が所定の強度に
なるように該基板部を移動させて波面同調制御をする制
御部とを有するものであり、そのことにより上記目的が
達成される。
【0023】さらに、本発明の空間光伝送装置は、信号
光を出力する光信号送信手段と、該光信号送信手段から
の信号光を受信して復調する光信号復調手段とを有する
空間光伝送装置であって、該光信号復調手段は、45゜
に傾いたミラー部、該基板面に垂直に入射される送信信
号光を受信する、該ミラー部近傍に設けられた複数の光
検出器、局部発振光を出力する局部発振光源、該ミラー
部からの反射光と該局部発振光源からの局部発振光を合
波して導くY字状導波路部、該Y字状導波路部の出力端
からの合波した光を受光する信号光受光部、これらミラ
ー部、複数の光検出器、局部発振光源、Y字状導波路部
および信号光受光部を同一基板上に設けて一体化した基
板部と、該基板部の複数の光検出器に照射される信号光
のスポット径が該複数の光検出器の各光検出器に対して
均等に照射されるように該基板部を移動させて波面同調
制御をし、さらに、該基板部の信号光受光部に照射され
る該信号光が所定の強度になるように該基板部を移動さ
せて波面同調制御をする制御部とを有するものであり、
そのことにより上記目的が達成される。
【0024】さらに、本発明の空間光伝送装置は、送信
信号を強度変調した信号光を出射する送信光源部と、該
送信光源部から出射光の送信光成分の光偏波面を円偏光
とする手段と、該送信光成分の光偏波面が円偏光の光信
号をコヒーレント光ヘテロダイン検波して受信する光信
号復調手段とを備えたものであり、そのことにより上記
目的が達成される。
【0025】
【作用】上記構成により、送信する信号に対応して変調
し、かつ信号伝送速度に比べて低い周波数にて強度変調
したコヒーレントな送信光を送信する。即ち、信号送信
装置に信号光発生手段を備え、送信信号に合わせて変調
を行うと共に、同一光源を位置検出信号として送信信号
に比して十分遅い伝送速度にて光強度変調し空間に出射
する。この送信信号光を信号復調装置に備えられた受光
器に入力し、この受光器出力から得られる位置検出信号
の強度に応じて、受信した送信信号光と局部発振光との
方向を所定の関係に調整するとともに、これにより得ら
れたビート信号を検出し、送信信号光と局部発振光の波
面同調を行う。このような空間光伝送装置及び空間光伝
送方法を備えた空間伝送システムにより、従来の強度変
調−直接検波方式や拡散局部発振光を用いた空間光伝送
装置または空間光伝送装置に比較して、高いS/Nを得
ることができ、更にコヒーレント性を利用した空間光伝
送の特徴である高速伝送速度を実現することができる。
また、信号光源を1つにできるので、構成の小型化、低
消費電力化を図ることができる。
【0026】また、制御部は、多分割光検出部の各検出
領域からの受光信号が均等になるように、即ち、多分割
光検出部の検出領域の中心部分に信号光の集光点が照射
されるように、少なくとも光学系を移動制御するので、
より大きい立体角で入射する、空間を伝搬する信号光と
の波面同調を高速にかつ効率よく行うことができる。こ
の状態で、空間から伝送されてきた光を光ファイバーな
どの導波路に対してある程度は結合可能となっており、
光信号検出部で受光した光信号から得る位置検出信号成
分が最も大きくなるように、少なくとも光学系を移動制
御すれば、多分割光検出部の出力のみで位置合わせをし
た以上に入力光と光ファイバーなどの導波路との微調な
結合効率の向上が図られる。また、光ファイバーなどの
導波路を用いることにより、自由空間に光学部品を用い
て、例えばヘテロダイン光学系などを容易に構成するこ
とが可能となり、この光学部分をも可動する従来のもの
に比べて、可動しない安定な光学部分まで信号光を導く
ことができるので、波面同調などの精密な光学系を構成
するのに適している。
【0027】さらに、制御部は、まず、照射スポット径
の大きい第2多分割光検出部からの受光信号により、波
面同調するように光学系を移動制御し、次に、照射スポ
ット径の小さい第1多分割光検出部部からの受光信号に
より、波面同調するように光学系を移動制御するので、
波面同調機能が働く角度の許容量を大きく、かつ波面同
調の制御性も良好になる。また、第1多分割光検出部と
光ファイバーを一体化すれば、信号復調手段の光学部分
の小型化、安定化が容易に図られる。さらに、集光レン
ズ、光ファイバーおよび第1多分割光検出部を一体化す
れば、位置合わせがより少なくなり、部品点数の低減、
光学系の安定化が図られる。
【0028】さらに、ミラー部、複数の光検出器、導波
路、信号光受光部、集光レンズ、光合波器および局部発
振光源を該基板上に一体化して構成すれば、波面同調を
行う場合、外乱の影響を受けることなく安定した光学系
となる。また、選択成長法を用いて基板上に局部発振光
源および光検出器を作り込めば、さらなる位置精度の向
上が図られる。また、上記一体化構成に付け加えてグレ
ーティング部を設けることにより、光導波路への集光用
レンズおよびその位置合わせが不要となり、光学系の小
型化、組立の簡略化が図られる。さらに、上記一体化構
成の導波路に代えてY字状導波路構成とすれば、集光レ
ンズや光合波器を作り込む必要がなくなり、製造工程の
簡略化が図られる。
【0029】さらに、出射光が直線偏光にて出射され、
コヒーレント光検波を行う場合には、発振波長を同調さ
せるだけではなく偏波面も同調させる必要があったが、
光信号送信手段の信号光光源の出力部分に1/4λ板を
挿入し、円偏光に変換して空間に出射すれば、偏波面も
同調させる必要はなくなる。このため、信号復調手段の
構成が簡単になってより速い信号受信も可能になる。ま
た、円偏光で送信された信号光のうちTEモードに対応
する成分のみからしかビート信号は得られないため、全
送信信号パワーに対してロスとなる。しかし、壁などで
反射され光偏波面が変化してしまうような場合において
も、常に安定した信号検出が行える。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0031】まず、図1及び図2を用いて本発明の第1
の実施例について説明する。図1は、本実施例の空間光
伝送装置の構成を示すブロック図であり、図2は、本実
施例の動作を説明する波形図である。
【0032】図1に示すように、本実施例の空間光伝送
装置は、送信装置106と、受信装置である信号復調装
置117とを含んで構成される。信号送信装置106
は、送信用光源101を備える。この光源として、例え
ば1.3μm帯InGaAsP系のDBR(Distribute
d Bragg Reflector)レーザ発振器を用い、外部の信号
源104からの図2(b)に示される送信信号データS
bに従って、信号送信用駆動回路102から出力された
信号を、前記光源101であるレーザ発振器の信号変調
領域(回折格子)上へ印加する。印加した信号のキャリ
アのプラズマ効果により、レーザ発振器に於て屈折率変
化が生じる。これにより、周波数変調が行われる。
【0033】前記プラズマ効果とは、物質中の電子と電
磁波(光)とが相互作用を生じて、該物質中の見かけの
誘電率(屈折率)nが、下記式1で示されるように変化
する効果のことである。
【0034】
【数1】
【0035】このDBRレーザの変調方式の1例とし
て、送信信号(0、1)に対応して、2種類の周波数f
1、f2(f2−f1=1GHz)を用い、送信信号伝
送速度100Mbpsの光周波数のFSK変調を行う。
位置検出用信号として、同一DBRレーザの活性層に注
入する電流を、位置検出用駆動回路103によって、図
2(a)に示す既知のコード列Saに対応して、また送
信信号データSbの前記伝送速度に比して十分遅い速
度、例えば10Kbpsで光強度変調を行って作成す
る。前記送信信号Sb及び位置検出用信号とが光変調さ
れて得られた信号光Scを、例えば、光出力として約6
0mWで、空間に出射する。
【0036】この時のDBRレーザの送信光周波数に対
して、活性層に位置検出用信号として強度変調を行うた
めに注入した電流変調による熱の効果のため周波数変調
がなされ、その上にFSK変調あるいはPSK変調され
て、図2(c)に示す出力Scとなる。信号復調装置1
17には、入射光を制限する開口118が備えられたハ
ウジング119が備えられ、該ハウジング119内に於
て前記開口118と対向する位置には、信号検出器11
0が配置されている。従って、信号検出器110は、前
記開口118が正対する方向を含む所定範囲内の信号光
のみしか検出できない構成となっている。
【0037】この信号検出器110として、例えばIn
GaAs系フォトダイオードを用いる。この信号検出器
110の出力Sdに於て、送信信号データSbの伝送速
度に比して十分遅い速度、例えば10Kbpsの光強度
変調成分が位置検出信号として含まれ、また送信信号デ
ータSbに相当するビート信号成分、例えば局部発振光
周波数f1に対してDC成分及び周波数1GHzの信号
成分が含まれている。
【0038】この信号検出器110の出力Sdを、例え
ば遮断周波数100kHzの低帯域通過回路115に入
力すると、強度変調成分のみが得られ、この強度変調成
分が前記位置検出信号である。
【0039】この低帯域通過回路115の出力を処理回
路114に入力する。処理回路114は、低帯域通過回
路115の前記出力の信号強度が予め定める強度となる
ように、制御回路113によって前記ハウジング119
を例として相互に垂直な2つの軸の回りにそれぞれ回転
駆動し、信号検出器110の正対する方向が空間を走査
するようにする。これにより、信号検出器110の受光
面に於て、信号光と局部発振光との波面同調を行う。こ
の信号検出器110の空間走査のための駆動は、例えば
アクチュエータ等を用いて行うことができる。
【0040】受信した信号光から、前記送信信号を検出
する動作は、以下のように行われる。即ち、前記低帯域
通過回路115から出力される位置検出信号に基づき、
信号光と局部発振器107からの例えば光周波数f1の
局部発振光との波面同調を行い合波器109に於て合波
する。合波器109からの出力は、信号検出器110に
入力され、前記局部発振光によってコヒーレント光ヘテ
ロダイン検波が行われる。このとき、局部発振光周波数
f1を有する局部発振光は、前記送信信号が光強度変調
信号(位置検出信号)のために生じる光周波数のベース
バンド変調を受けているので、図2(e)に示すように
ベースバンド変調を行う必要がある。このベースバンド
変調は、強度変調信号から得られた信号に同期させた局
部発振光駆動回路116で行うことが可能である。
【0041】この信号検出器110から得られた出力
は、強度変調成分を位置検出信号として含むビート信号
であり、例えば遮断周波数500MHzの高帯域通過回
路111に入力されビート信号のみが検出される。得ら
れた周波数fのビート信号の信号強度が最大となるよ
う、この信号検出器110及び局部発振器107を収納
しているハウジング119を機械的に駆動し、信号検出
器110を空間的に微小範囲走査させ、波面同調を行い
信号を検出する。この高帯域通過回路111の出力を信
号復調回路112に入力することにより、図2(f)に
示す送信信号データSfを得ることができる。
【0042】この装置構成により、信号復調装置117
を備えた受信装置、あるいは発信装置106の空間的位
置が大きく変化しても、該信号復調装置117が発信装
置を連続的に追尾できる。このため、信号復調装置11
7による連続した信号検出が可能となる。また、本実施
例に於て、1つの送信光源101で送信信号及び位置検
出信号を発生し、また1つの検出器110で信号検出、
及び位置検出の双方を行うことができるので、空間光伝
送装置の低価格化、小型化、低消費電力化が可能とな
る。
【0043】また、複数の信号送信装置106、及び複
数の信号受信装置117で構成された空間光伝送装置の
場合、図2(a)に示した位置検出用の強度変調データ
列Saを、各々の信号送信装置106で異なるものを使
用する場合がある。この場合に於て、いずれか一つの信
号復調装置117で受信したい信号送信装置106の位
置検出用変調データの信号強度が最大となるように、当
該信号復調装置117の信号検出器110の方向を定め
るようにする。これにより、その方向の信号光と局部発
振光との波面同調が可能となり、任意の信号を選択的に
受信することが出来るという効果も得られる。
【0044】本実施例に於て、強度変調データを三角波
で変調しているが、方形波、sin波等の様な波形の変
調信号でよいことは言うまでもない。
【0045】図3は、本発明の第2の実施例の空間光伝
送装置の構成を示すブロック図である。本実施例は、前
記第1の実施例に類似しており、対応する部分の再度の
説明を略す場合がある。
【0046】以下、図3を用いて本実施例の空間光伝送
装置について説明する。本実施例の空間光伝送装置は、
信号送信装置207と信号復調装置218とを含んで構
成される。
【0047】信号送信装置207に設けられた発光源2
01として、例えば0.78μm帯GaAs系DFBレ
ーザを用いる。外部の信号源205からの送信データに
応じて信号駆動回路203で光周波数変調を行う。光源
201から出射した光を、電界吸収型変調器202に入
力する。この変調器202を既知のデータ列に従って、
送信信号速度に比して十分遅い速度で駆動回路204を
用いて駆動することにより強度変調を行う。この変調さ
れた光は、レンズ206を介して空間に拡散され出射さ
れる。
【0048】信号復調装置218では、前記第1実施例
と同様に光が入射する範囲が制限される開口219を有
する。従って、2次元アレイ検出器211は、前記開口
219が正対する方向を含む所定範囲内の信号光のみし
か検出できない構成となっている。本実施例の信号復調
装置218は、信号検出器として例えばSiのフォトダ
イオードを2次元状にアレイ化した前記2次元アレイ検
出器(以下、検出器)211を備えている。この検出器
211の出力を低帯域通過回路216に入力することに
より、前記第1実施例と同様に、位置検出信号を抽出す
ることができる。この位置検出信号を処理回路215で
処理し、位置検出信号の信号強度が最大となる方向に、
制御回路214によって信号検出器211の正対する方
向を、信号送信装置207に向かう方向に合わせる。こ
の制御により、信号光と局部発振光との波面同調を図る
ことができる。
【0049】このように電界吸収型変調器202を用い
ることにより、送信装置207側の位置検出信号の強度
に関して、信号オン時と信号オフ時との光強度の差であ
る消光比が大きく取れる。また、2次元アレイ検出器2
11を使用することにより、前記第1実施例に於て信号
検出器110が空間を機械的に走査した空間の範囲から
の光を、2次元アレイ検出器211で同時に検出するこ
とができる。従って、本実施例の空間光伝送装置に於
て、位置検出用信号を検出するために、信号検出器21
1によって空間を機械的に走査する必要がなく、波面同
調動作の高速応答を図ることができる。
【0050】また、信号検出器211の出力を高帯域通
過回路212に入力し、前記第1実施例の場合と同様に
ビート信号を抽出する。このビート信号の信号強度が最
大になるように、前記信号検出器211を用いて、空間
を微小範囲に亘って機械的に走査することにより波面同
調を行い、復調回路213によって送信信号を復調す
る。
【0051】このような実施例に於ても、前記実施例に
於ける効果と同様な効果を達成することができる。
【0052】本実施例に於て、電界吸収型の外部変調器
202を使用しているが、どの様な構成の変調器でもよ
い。また、本実施例に於て、発光源201と外部変調器
202とが相互に独立した別個の構成であるが、これら
が一体化された構成を採用しても良いことは言うまでも
ない。
【0053】また、本発明の第2の実施例の変形例とし
て、図4に示すように、位置検出用検出器として、3角
錐状の取付部材222の3つの面223、224、22
5に検出器219をそれぞれ備えた構成を採用してもよ
い。前記各実施例の信号検出器110、211及び本実
施例の信号検出器219に於て、信号検出器219の検
波面に垂直に入射した光の強度成分のみ出力される。従
って、この3つの検出器219からの各検出信号を、相
互に3つの比較器220でそれぞれ比較して、各検出信
号間の強度差を出力する。各比較器220からの出力に
基づいて、計算機221によって、該位置検出用検出器
が正対する信号送信装置(図示せず)の方向を演算する
ことが可能である。この構成によって、前記実施例で述
べた効果を達成できると共に、波面同調の高速応答を達
成することができ、位置検出用の検出器数を減少するこ
とができる。
【0054】このような実施例に於ても、前記実施例に
於ける効果と同様な効果を達成することができる。
【0055】図5は本発明の第3の実施例を示す空間光
伝送装置のブロック図である。本実施例は、前記各実施
例に類似する。前記各実施例と対応する部分の再度の説
明を省略することがある。以下、図5を用いて本実施例
について説明する。
【0056】本実施例の空間光伝送装置は、信号復調装
置311を備える。信号復調装置311において、前記
第1実施例と同様に開口311を有する。従って、検出
器304は、前記開口311が正対する方向を含む所定
範囲内の信号光のみしか検出できない構成となってい
る。本実施例の信号復調装置311に於て、検出器30
4の出力を低帯域通過回路309に入力し、位置検出信
号を処理回路308で処理し、位置検出信号の信号強度
が最大となる方向に、制御回路307によって信号検出
器304の正対する方向を、信号送信装置に向かう方向
に合わせる。この制御により、信号光と局部発振光との
波面同調を図ることができる。
【0057】また、信号検出器304の出力を高帯域通
過回路305に入力し、第1実施例の場合と同様にビー
ト信号を抽出する。このビート信号の信号強度が最大に
なるように、前記信号検出器304を用いて、空間を微
小範囲に渡って機械的に走査することにより波面同調を
行い、復調回路306によって送信信号を復調する。こ
こで、1゜程度拡散させた局部発振光を使用しているた
め、正確に波面同調を行わなくても信号の検出ができ
る。
【0058】次に受信された送信信号光と、局部発振回
路301から発振され、マイクロレンズアレイ302等
で微小角度例えば1°程度拡散させた局部発振光との波
面同調を前記各実施例と同様に行い、合波器303によ
り合波する。前記信号検出器304の出力を高帯域通過
回路306に入力することにより、前記送信信号を抽出
し、復調回路306で復調する。
【0059】このような実施例に於ても、前記実施例に
於ける効果と同様な効果を達成することができる。更
に、前述したように、微小角度だけ拡散した局部発振光
を使用することにより、空間を機械的に微小範囲走査す
ることなく波面同調を行うことができ、また復調装置3
11が微小距離移動しても、移動毎に波面同調を行う必
要がなくなる。また、本実施例に於て、局部発振光を微
小角度だけ拡散させているため、従来技術に於て問題で
あった局部発振光の強度の減少も問題とならない。
【0060】図6は本発明の第4の実施例を示す空間光
伝送装置の伝送方式の波形図である。以下、図6を用い
て、本実施例の空間光伝送方法について説明する。本実
施例の空間光伝送方法を実現する空間光伝送装置とし
て、図1に示す空間光伝送装置を例として説明する。
【0061】信号送信装置106に備えられた送信用発
光源101の送信時間を分割し、図6(a)に示す時間
t1の間、図6(b)に示すように光強度変調すること
により、位置検出用信号を時間t2の間、図6(a)に
示すように光周波数変調する。このように変調された信
号に基づいて信号光を発生し、該信号光を空間に拡散し
て出射する。
【0062】信号復調装置117に於て、位置検出信号
の受信時は図6(c)に示すように局部発振光光源10
7を消灯し、信号光受信時は局部発振光光源107を点
灯させ、局部発振光を信号検出器110に於て信号光と
合波する。この局部発振光の発振または停止は、信号光
から図6(f)に示す位置検出用の強度変調信号を抽出
し、これに同調させることにより容易に行うことができ
る。図6(d)に示される検波器110の出力からの時
間t1の間に得られる位置検出信号の信号強度が最大に
なるように、信号光と局部発振光の波面同調を行い、検
出器110の出力の時間t2の間に得られるビート信号
から、図6(e)に示す送信信号の信号復調を行うこと
により、空間光伝送を行う。
【0063】このような実施例に於ても、前記実施例に
於ける効果と同様な効果を達成することができる。
【0064】図7は本発明の第5の実施例を示す空間光
伝送装置における光検出部と送信信号装置の構成図であ
り、図8は図7の光検出部を組み込んだ信号復調装置の
構成を示すブロック図である。図7および図8におい
て、空間光伝送装置は、信号送信装置401と、受信装
置である信号復調装置402とを含んで構成される。こ
の信号送信装置402は、送信用光源を備える。この光
源として、例えば1.3μm帯InGaAsP系のDB
R(Distributed Bragg Reflector)レーザ発振器を用
い、外部の信号源403からの送信信号データに従っ
て、信号送信用駆動回路404から出力された信号を、
光源405であるレーザ発振器の信号変調領域(回折格
子)上へ印加する。印加した信号のキャリアのプラズマ
効果により、レーザ発振器において屈折率変化が生じ
る。これにより、周波数変調が行われる。 位置検出用
信号として、レーザ発振器の活性層に注入する電流を、
位置検出用駆動回路406によって、既知のコード列に
対応して、また送信信号データの伝送速度に比して十分
遅い速度、例えば100Kbpsで光強度変調を行って
作成する。これら送信信号と位置検出用信号とが光変調
されて得られた信号光をレンズ407を介して空間に出
射する。
【0065】このように、信号送信装置401から送信
信号データとして100Mbps、信号復調装置402
のIF周波数(中間周波数)Sfが1GHzとなるよう
に光周波数変調された送信光、位置検出用信号光Saと
して100Kbpsの正弦波で強度変調された信号を1
つの光源にて送信する構成としている。このとき、送信
用光源として1電極のDFBレーザを使用して強度変調
信号及び送信データに応じた信号を印加した。このよう
にすることにより、DBRレーザを用いて活性層に強度
変調信号、回折格子上に送信データに合わせて光周波数
変調を行う方法と同様の変調効果(図2の変調)が得ら
れる。また、位置検出信号光の周波数として100Kb
psを使用しているように、周波数帯域として低いもの
を使用した方が狭帯域のフィルタを使用することができ
位置検出信号のS/N比を向上させることができる。
【0066】この送信光を信号復調装置402に設けら
れた0.5×0.5cmのマスクにて開口制限を行い光
検出部402aに入射させる。この光をレンズ408に
て集光する。このとき用いるレンズには、レンズの開口
数(N.A)と光ファイバー409の開口数を合わせて
おくほうが光結合効率の損失を少なくできる。通常0.
8μm帯のシングルモードファイバーを使用する場合
N.Aが0.1程度であることから、本実施例ではN.
Aが0.1、焦点距離が30mmのレンズを使用した。
これによりレンズ408に入射された光と光ファイバー
409の結合損失を0.5dB程度に押さえることがで
きる。
【0067】このレンズ408からの入射光を光分波器
410で任意の分割比に分波し、分波された一方の光を
多分割光検出器411に入射するようにしておく。この
多分割光検出器411の検出器出力は、ローパスフィル
タ回路またはバンドパスフィルタ回路(ローパスフィル
タ回路のみで所望の位置検出用信号は検出されるが雑音
成分を除去するためにはバンドパスフィルタ回路にして
おくほうが良い)412を通して雑音成分を除去し、図
2dに示しているように位置検出用信号成分Sdのみを
検出する。
【0068】図9に図7の送信信号装置からの送信光の
周波数スペクトル図を示す。図9に示すように、位置検
出用信号に正弦波を用いた場合が最も狭帯域のものを使
用することができる。つまり、図9の点線部分の周波数
のみを透過させるフィルタで信号の抽出が行える。本実
施例では、100kHzに対して200Hzの透過帯域
を持ったものを使用した。位置検出用信号として三角波
を用いた場合、実線で示すように信号を検出するための
フィルタの帯域として100kHzに対して約5〜7倍
が必要となるため、雑音等のノイズ成分が多くなる。よ
って、正弦波信号を用いた場合が最もS/N比よく検出
することができる。
【0069】この多分割光検出器411からのそれぞれ
の検出器出力信号を、バンドパスフィルタ回路412を
介して波形整形回路413に入力して任意のレベルまで
増幅し、この波形整形回路413からの信号出力に合わ
せて局部発振光駆動回路414により局部発振レーザ4
15を駆動する。この局部発振光駆動回路414の駆動
方法の例として、例えば図2に示すような送信方式の場
合、図2dの位置検出用信号の三角波変調成分に同期さ
せて局部発振光を三角波変調するように駆動させる。ま
た、例えば図6の送信方式の場合位置検出用信号が送信
されている場合には、局部発振光をオフにして位置検出
用信号光を検出、位置検出用信号が送信されていない時
には、局部発振光をオンしヘテロダイン検波を行い送信
信号を検出するように駆動する。
【0070】また、多分割位置検出用の検出器である多
分割光検出器411に導いた光の波形整形回路413か
ら得られた各検出器出力値の積分強度またはピーク値の
検出を行い、この出力を比較器416にて比較し、比較
器416からの出力信号を位置検出器制御回路417に
入力して、光検出部分が構成されるハウジングの走査方
向を算出し、駆動回路418にて走査させる。
【0071】この位置検出器制御回路417の走査方法
で最も良い制御方法としては初期状態である信号復調装
置402に備えられた光検出部分が構成されているハウ
ジングと信号送信装置401の位置が全く合っていない
とき、つまり、多分割光検出器411の1または2つの
領域からしか検出器出力が出力されないような場合、光
が入射している多分割光検出器411の領域と対角方向
に光入射スポットが移動するようにハウジングを走査さ
せる。つまり、図7に示される多分割光検出器411の
検出領域iでのみしか位置検出信号が検出されないよう
な場合、多分割光検出器411の検出領域IIIの方向
に光入射スポットが動くような方向にハウジングを動か
す。また、多分割光検出器411の検出領域i,iiで
位置検出信号が検出されるような場合には、光入射スポ
ットが検出領域III,IVの方向に動くようにハウジ
ングを走査するように、位置検出器制御回路417にて
制御する。このように、ハウジングを走査することによ
り多分割光検出器411の全ての検出領域から位置検出
用信号が検出されるようになった後、各検出領域からの
それぞれ検出器出力信号が等しくなるように、多分割光
検出器411の各検出領域からの出力信号によってハウ
ジングを走査する。この制御ルーチンを用いることによ
り短時間で効率良く波面同調を行うことができる。ここ
で、位置検出信号を検出後安定した制御を行うために
は、走査系の移動速度は位置検出信号検出系の制御ルー
プの応答速度(100KHz)に比して遅くなければな
らず、10KHzの制御ループの応答時間とした。ま
た、多分割光検出器411に入射される光スポット面積
としては多分割検出領域も1〜2つ分の面積が好まし
い。ここで、多分割光検出器411の多分割検出領域の
面積は、応答速度が検出器の面積により制限され位置検
出用信号の帯域数100KHz程度が検出できるために
は直径約2〜3mmのものを使用する必要がある。この
入射光の検出器面上でのスポット面積の最適値は、入射
面積が小さいこと、つまり、検出器面で比較的焦点が合
うようにレンズ408の位置を合わせている場合、入射
光のレンズ408に対する入射角が大きくなり、すぐに
多分割光検出器411の検出領域から入射光が外れてし
まう。つまり、信号送信装置401と信号復調装置40
2との角度差が大きくなると、波面同調ループから外れ
てしまい波面同調が行われなくなる。また、この入射ス
ポット面積が多分割光検出器411の面積より大きくな
ると、位置検出用信号光が大きくずれない限りは、多分
割光検出器411から常に出力信号が出力されるが、角
度ずれに対する出力信号の変化の割合が少なくなり角度
に対する信号出力のS/N比が劣化し、精度よく波面同
調を行うことができなくなるため、多分割光検出器41
1に対する入射面積が小さいことが好ましい。
【0072】多分割光検出器411として、本実施例で
は4分割光検出器を使用したが、送信信号装置401お
よび信号復調装置402の空間配置によりそれに応じた
多分割光検出器の配置を使用する方が良い。
【0073】さらに、光分波器410で分波されたもう
1方の光は光ファイバー409の端面に光結合されるよ
うに構成されている。特に、この多分割光検出器411
の各々の検出領域i〜ivからの検出出力が等しくなる
とき、つまり、多分割光検出器411の中心に入射光が
来るときに光分波器410で分けられた他方の光が光フ
ァイバー409の光軸に最も結合されるようにμmオー
ダで光学配置を行う。この光ファイバー409に導波
後、光ファイバー409の出力端から空間に出射されて
レンズ419で平行光にされた送信光と、位置検出信号
に基づいた変調信号にて光周波数を変調する局部発振光
駆動回路414にて駆動される局部発振光レーザ415
から空間に出射されてレンズ420で平行光にされた局
部発振光とが、光合波器421にて合波されて検出器4
22にて受光してコヒーレント検波する。この受光信号
はハイパスフィルタ回路423を通り、雑音成分などの
除去を行った後、信号復調回路424に入力して送信信
号の復調を行う。この信号の復調方法については、本発
明の趣旨とは異なるので詳細な説明は省略するが、例え
ば遅延検波にて信号復調を行うこともできる。
【0074】また、検出器422で受信された受信光に
は、位置検出用信号成分である強度変調成分が含まれて
おり、多分割光検出器411による制御にてある程度入
射光が光ファイバー409と結合された後、光ファイバ
ー409の端面からの光出力における位置検出用信号
を、バンドパスフィルタ回路425を介して得る。この
位置検出用信号により信号位置検出器駆動回路417を
駆動するため、多分割光検出器411の出力のみでの位
置合わせをした以上に入力光と光ファイバー409との
微調な結合効率の向上を図ることができる。
【0075】さらに、ハイパスフィルタ回路423の出
力は信号復調回路424を介して波長同調制御回路42
6に入力される。この波長同調制御回路426は初期状
態の2つの送信用光源、局部発振用光源は発振光周波数
が全く異なるため、この2つのレーザの発振光周波数差
から生じるビート周波数は非常に高周波であり、この光
周波数を一致させる制御及び送信用光源、局部発振光用
光源の環境温度などが変化すると発振光周波数が変化し
検出されるビート信号周波数も変化する、これを安定化
させる制御を行うための制御ループが必要である。この
制御についてより詳細に説明すると、送信信号光と局部
発振光の波面同調が行われたとき、波面同調信号が位置
検出器制御回路417から出力され、この信号に基づき
局部発振光の光発振周波数をスイープするように、波長
同調制御回路426にて局部発振光駆動回路414を駆
動する。ある程度、送信信号光周波数と局部発振光周波
数とが近づくと、ビート信号周波数が検出器422から
出力されるので、このビート信号周波数が所望の周波数
となるように局部発振レーザ415を局部発振光駆動回
路414にて駆動する制御ループを構成している。
【0076】安定した波長同調を行うためには波面同調
ループが安定している間に波長同調ループが働く必要が
あるため、この制御ループは波面同調ループ(10KH
z)に比して速い制御時間が必要であり、熱の効果によ
る光周波数の揺らぎを防ぐために制御時間として500
KHzとした。
【0077】以上のように本実施例を採用することによ
り、立体角11゜で入射する空間を伝搬する光との波面
同調を行い100Mbpsの空間光伝送を信号誤り率1
-9以下で行うことができた。また、この方式のように
空間から伝送された光を導波路構造に結合することによ
り自由空間に光学部品を用いてヘテロダイン光学系を構
成することができ、この光学部分を可動するものに比べ
て、光ファイバー409で可動しないような安定な光学
部まで導きヘテロダイン光学系を構築できるため、波面
同調などの精密な光学系を構成するのに適している。さ
らに、送信側の光源を1つにし、この光周波数を変調し
送信データを送ると共に、強度変調成分を位置検出用光
源とすることにより、2つの光源、つまり、送信用光源
および位置検出用光源を別々に用いた場合に比して、宇
宙の空間通信で使用されている光学系のようにミラーを
用いた大掛かりな系を構成する必要も、このミラーの制
御の必要もなくなる。
【0078】また、ミラーを用いた合波の代わりに光合
波器にて送信光と位置検出光用光源を合波する方法もあ
るが、ビームスプリッターなどの合波器を用いた場合、
入射光が分割され、このうち透過光成分のロスが生じて
実用的ではない。
【0079】さらに、2つの光源つまり送信用光源と位
置検出用光源を非常に接近させて配置する方法もある
が、出射用のレンズ等の光学系の空間配置上の問題から
5cm以上隣接させることが不可能である。このため送
信用光源と位置検出用光源が検出器への入射角が0.0
1以内にするためには、約287m以上離れた距離差で
ある必要がある。つまり、この位置検出用光源により波
面同調を行った時、送信信号光と局部発信光の波面同調
が行われるためには約287m以上必要となって使用で
きない。以上の点から信号送信用光と位置検出用光を同
一光源から出力することにより大きな効果が得られた。
また、これにより光学系の小型化を図ることもできる。
【0080】図10は本発明の第6の実施例を示す空間
光伝送装置における光検出部の構成図であり、図11は
図10の光検出部を組み込んだ信号復調装置の構成を示
すブロック図である。図10および図11において、光
学構成は、開口制限されて入射した信号光である入射光
をレンズ431で集光し、さらに、光分波器432にて
2方向に分波し、その一方を多分割光検出器433の光
検出領域に照射し、他方を導波路としての光ファイバー
434aを備えた多分割光検出器434bの光検出領域
に入射するように配置する。光ファイバーを備えていな
い多分割光検出器433に入射される信号光の光スポッ
トの面積が、光ファイバー434aを備えている多分割
光検出器434bに入射される信号光の光スポット面積
より大きくなるように、光分波器432に対して多分割
光検出器433を多分割光検出器434bよりも近くに
配置するなどして、レンズ431、光分波器432およ
び多分割光検出器433,434bの光学系を配置す
る。また、この多分割光検出器433の各検出領域から
の全検出器出力が等しくなるとき、つまり、多分割光検
出器433の中心部分に入射光である信号光が集光して
入射するとき、光ファイバー434aの一方端面での結
合効率が大きくなるようにレンズ431などの光学系を
配置する。この光ファイバー434aは、多分割光検出
器434bにおける検出領域の中心部にその一方端面が
結合するように設けられ、光ファイバー434aの一方
端面に入射した信号光が、光ファイバー434aの他方
端面のある所定の位置に出射される。この出射された信
号光は、レンズ435にて平行光にされ、この平行光
と、レンズ436を介して平行光にされた、局部発振レ
ーザ437からの局部発振光とを光合波器438で合波
され、この合波光を検出器439にて受光してコヒーレ
ント検波する構成である。
【0081】このような光学配置を取ることにより、空
間からの入射光の波面同調ができる立体角をより大きく
取ることができる。つまり、信号送信装置(図示せず)
からの送信光が信号復調装置440に入射するときの信
号送信装置(図示せず)と信号復調装置440との空間
の相対位置が大きくずれていると、図12aに示すよう
に、多分割光検出器434b上の位置検出用信号の集光
スポット441aが小さい場合、多分割光検出器434
bの外側に集光スポット441aが位置する。しかし、
多分割光検出器433に照射されるような、位置検出用
信号の集光スポット441bが大きい場合には、両装置
間における空間の相対位置が多少大きくずれていても、
多分割光検出器433の中に集光スポットが位置するこ
とになる。
【0082】図13に位置検出用信号光の信号復調装置
440に対する入射角θと、各多分割光検出器出力の合
計との関係を示している。図13に示すように、多分割
光検出器433の方は検出器面上の光スポット面積が大
きいため、入射角θの角度に対する出力値の変化の割合
が小さくなる。このため、ずれ角θに対しての出力信号
のS/N比が低下するために波面同調の制御性はなくな
るが、波面同調機能が働く角度の許容量は大きくなる。
他方の多分割光検出器434bは、光スポット面積が小
さいため、入射光の角度に対する出力値の変化の割合が
大きくなるが、このため、ずれ角θに対しての出力信号
のS/N比が大きく取れて波面同調の制御性はよくな
る。しかし、多分割光検出器433の場合とは反対に、
波面同調機能が働く角度の許容量は小さくなる。これら
多分割光検出器433,434bの2つを組み合わせる
ことにより、波面同調機能が働く角度の許容量を大き
く、かつ波面同調の制御性も良好にすることができる。
つまり、位置検出光と信号復調装置440の角度が大き
くずれているときには、図12aに示すように、多分割
光検出器433の検出領域器Aからの位置検出用信号
と、検出領域器B,Cからの少しの位置検出用信号しか
検出されず、多分割光検出器434bからの位置検出用
信号は検出されない。このときには、この状態の信号を
多分割光検出器434bからバンドパスフィルタ442
を介して、波形整形回路443から位置検出装置駆動回
路444に送り、また、多分割光検出器433の各検出
領域からの検出信号を位置検出装置制御回路444に送
り、多分割光検出器433の各検出領域からの検出信号
により位置検出装置制御回路444にて位置検出装置駆
動回路445を制御してハウジングとともに信号検出用
光学系を駆動走査する。そして、この位置検出装置制御
回路444は、多分割光検出器434bからの出力信号
が光スポットの状態として、図12bに示すように多分
割光検出器434bの検出領域の中心部に位置するよう
になったのを検出後、この多分割光検出器434bの各
検出領域部分からの出力信号が等しくなるような制御ル
ープに切り替える。つまり、この多分割光検出器434
bからの検出器出力をバンドパスフィルタ442を介し
て波形整形回路443にて任意の大きさに増幅し、この
増幅信号を比較器446にて比較後、位置検出装置制御
回路444にて多分割光検出器434bの全検出領域か
らの検出出力が等しくなるような方向を算出後、位置検
出装置駆動装置445にてハウジングとともに信号検出
用光学系を駆動する。
【0083】このように、多分割光検出器433,43
4bの複数の検出領域面における光スポットを面積を変
えることにより、より広い立体角30゜で入射される信
号光との波面同調を行うことができ、100Mbpsの
光空間伝送を信号誤り率10-9 で行うことができた。
【0084】ここで、局部発振レーザ437からのレン
ズ436を介した局部発振光と、光ファイバー434a
の端面からレンズ435を介して出力される送信信号光
とを光合波器438で合波して受光器439で受光し、
その受光出力をバンドパスフィルタ447で位置検出用
信号を抜取って位置検出装置制御回路444に入力する
構成は実施例3で記述したものと同様の制御ループを用
いている。また、受光器439からの受光出力をハイパ
スフィルタ448でビート信号を抜取って信号復調回路
449で信号復調し、信号復調回路449からの出力信
号を波長同調制御回路450に入力し、局部発振光駆動
回路451を介して局部発振レーザ437を駆動する波
長同調構成は実施例3で記述したものと同様の制御ルー
プを用いている。
【0085】図14a〜図14hに図10の多分割光検
出器434bの製造方法を示す各工程における断面図で
ある。図14aに示すようにp- −Si基板461を用
いて熱酸化によりSiO2 膜462を形成し、レジスト
塗布後、フォトリソ工程により光検出器部分となる領域
以外の部分のSiO2 膜をBHF(バックファードフッ
酸)除去することにより、図14bに示すようにマスク
を形成し、このマスクを用いエッチングで図14cに示
すような断面形状を形成する。その後再び、熱酸化によ
り表面にSiO2 膜463を形成する。さらに、図14
dに示すように、光検出器部分となる凸部分上のSiO
2 膜を取り除き、この領域に拡散またはイオン注入によ
り〜0.3μmの深さのn+ 層464を形成する。この
後、光検出器部分となる凸部分間の中央部に位置する凹
部分にレジストを塗布後、フォトリソの工程によりテー
パ状の光ファイバー装着用窓を形成し、この部分のSi
2膜をBHFにて除去する。さらに、図14eに示す
ように、EPW(エチレンジアミンピロカテコール)水
溶液を用いて選択エッチングすることによりテーパ状の
ガイド穴465を形成する。次に、図14fに示すよう
に、裏面に拡散またはイオン注入によりp+層466を
形成後、図14gに示すように、p+層466およびn+
層464の各表面に各電極467,468を付け、ま
た、n+層464上の光入射部に光反射防止膜469を
形成することにより、光電子変換効率を向上させる。さ
らに、図14hに示すように、このテーパ状のガイド穴
465に光ファイバー434aの一方端面部を基板裏面
側から装着後、UV硬化樹脂470にて光ファイバー4
34aと基板裏面とを固定することにより、光ファイバ
ー434aと多分割光検出器434bの一体化を行う。
【0086】このように、多分割光検出器434bと光
ファイバー434aを一体化することにより、信号復調
装置470の光学部分の小型化、安定化を図ることがで
きる。
【0087】図15は図11の信号復調装置における光
ファイバー434aと多分割光検出器434bの他の変
形例を示す多分割光検出部の断面図である。図15にお
いて、多分割光検出器の基板481に光学硝子の材料と
なるようなガラス基板(例えばBK7等)を用い、基板
表面部分にイオンビームエッチングまたはRIE(リア
クティブ.イオン.エッチング)によるエッチングにて
フレネルレンズ482を形成し、位置検出用検出器とし
て送信信号光及び位置検出用光源として0.78μm帯
を用いているので、Si検出器483を基板481上に
接着剤などで所定位置に装着する。本実施例では、上下
左右に4個のSi検出器483を装着するようにした
が、それ以上の複数のSi検出器483を装着するよう
にしてもよい。このフレネルレンズ482の開口数N.
Aは使用する光ファイバーとの開口数N.Aが一致する
ように構成する。基板481の裏面には表面に形成され
たフレネルレンズ482の焦点位置に光ファイバー48
4の入射端面が来るようにエッチングなどによりガイド
用の溝を作っておき、この溝に光ファイバー484の入
射端面を挿入して光ファイバー484と基板481の裏
面とを固定する。
【0088】このように、フレネルレンズ482、光フ
ァイバー484および光検出器483の全てを一体化す
ることにより、位置合わせをより少なくすることがで
き、部品点数の低減、光学系の安定化を図ることができ
る。
【0089】図16は図11の信号復調装置の光検出部
分における他の変形例を示し、aはその平面図、bはA
A’断面図、cはBB’断面図である。図16におい
て、信号送信光および位置検出用信号光の波長として
1.3μmを用いる。InP基板501上にMOCVD
(有機金属化学気相成長法)にて下クラッド層502に
InP層(層厚3μm)、コア層503としてInP基
板に格子整合する波長1.3μmのInXGa1-XAsY
1-Y層(層厚1μm)、上クラッド層504としてI
nP層(層厚3μm)を成長させることにより光導波路
構造を形成する。このときのコアー層503の層厚は、
局部発振光用光源とのバットジョイントによる結合ロス
が少なくなるような層厚およびシングルモード導波路と
して働く程度の層厚で、できるだけ空間との結合効率を
大きく取ることができるように厚い層厚となるよう、コ
アー層503の層厚とコアー層503とクラッド層50
2,504の屈折率差を小さくなるように調節した。こ
のとき、コアー層503の層厚、屈折率を光導波方向に
変化させてレーザとの結合部分ではコアー層とレーザと
のN.F.Pが合うように1μm程度のコアー径となる
ように、空間との結合部分では空間からの入射光との結
合効率が大きく取れるようにコアー径を大きくするよう
にしても良い。
【0090】次に、この光検出部分の製造方法について
簡単に説明すると、P−CVDなどでSiNx層マスク
を形成してレジストを塗布後、フォトリソの工程により
レンズ505、ビームスプリッター506のパターンを
形成後、エッチングにて上クラッド層504のInP層
を除去する。この後、除去した層より屈折率の大きく基
板のInPと格子整合したInXGa1-XAsY1-Y層を
MOCVDの選択成長にて埋め込むことにより実効的に
等価屈折率が変化することを利用してレンズ形状を形成
しレンズを形成する。同様に、除去した層より屈折率が
小さく基板と格子整合したInXGa1-XAsY1-Y層で
埋め込むことによりビームスプリッターを形成すること
ができる。この後再び、SiNxマスクを形成してフォ
トレジストを塗布し、45゜ミラー507、局部発振光
源としての局部発振レーザ508および光検出器509
の形成用パターンを開け、RIE(リアクティブ.イオ
ン.エッチング)などのドライエッチングプロセス、ま
たはウエットエッチングにより45゜ミラー507およ
び基板501までエッチングを行った後、局部発振光レ
ーザ508および信号光検出器510、多分割検出器を
構成する各光検出器509を所定箇所に張り付ける。本
実施例では、局部発振光レーザ508および光検出器5
09を基板501に張り付けたが、その他に、選択成長
法を用いて基板上に局部発振光レーザ508および光検
出器509を作り込むことにより、位置精度の向上が図
られる。また、導波路結合用レンズ505の固定位置は
焦点位置が導波路端面に一致するように固定する。例え
ば、焦点距離20mm、レンズ径10mmのレンズを用
いた場合、開口数N.Aが0.25程度のものを用いた
場合、通常のF.F.P(ファーフィルドパターン)3
0゜程度を有する半導体レーザとの光結合効率を大きく
できる。
【0091】このような光導波路構造を採用して波面同
調を行うことにより、外乱の影響を受けることなく安定
した光学系を構成することができる。
【0092】図17は図16の信号復調装置の光検出部
分における変形例を示し、aはその平面図、bはCC’
断面図、cはDD’断面図である。図17において、信
号送信光、位置検出用信号の波長として0.78μmを
用いる。光検出器としてGaAs基板521を用いて下
クラッド層522としてA1YGa1-YAs層(X=0.
3、層厚0.5μ)を形成後、この下クラッド層522
上に光導波路523の光入射部分となる部分に2次のグ
レーティング524を形成する。このピッチは220n
mであり、電子ビーム描画とドライエッチングプロセス
により形成した。この2次グレーティング524により
上部から入射される光と光導波路523の結合が図れ
る。その後、光導波路523上に上クラッド層524と
してA1XGa1-XAs層(X=0.3、層厚3μm)を
形成し、上クラッド層525をエッチング除去して2次
グレーティング524上に入射窓を形成している。この
入射窓近傍で上クラッド層525に上下左右対称に多分
割位置検出用の光検出器526を装着し、図16で述べ
たような工程によりレンズ527,528、ビームスプ
リッタである光分波器529、局部発振光源530およ
び信号光検出器531を形成する。
【0093】このような構成を取ることにより、光導波
路523への集光用のレンズ及びその位置合わせが不要
となり、光学系の小型化、組み立ての簡略化が図られ
る。
【0094】図18は図16の信号復調装置の光検出部
分における他の変形例を示し、aはその平面図、bはE
E’断面図、cはFF’断面図である。図18におい
て、光導波基板としてLiNbO3基板541を用いて
Tiの熱拡散にて3次元光導波路542を形成する。こ
の3次元光導波路542の構造としてはY字型の光導波
路542を採用し、Y字の一方向から局部発振光が入射
するように局部発振光源543を装着する。この3次元
光導波路543の光スポットの大きさは、局部発振光源
543である局部発振光レーザのN.F.P(ニアーフ
ィールドパターン)に合わせておくと結合効率が大きく
取れる。Y字の他方方向からは空間から伝搬されてきた
光をレンズ544にて集光し、その後、45゜ミラー5
45にて3次元光導波路542に入射されるように構成
しておく。これらの光をY字光導波路542にて合波し
て信号光検出器546にて検波する構成としておく。位
置検出信号用の光検出器547は、45゜ミラー545
近傍の基板541上に45゜ミラー545を挟んで左右
に2個づつ接着することにより構成する。なお、信号復
調装置の他の信号処理部分は図8の構成と同一のものを
使用した。
【0095】したがって、このようなY字光導波路構成
を取ることにより、半導体上にエッチングプロセス、M
OCVDの再成長技術による工程を利用してレンズおよ
びビームスプリッターを作り込む必要がなくなり、製造
工程の簡略化が図れる。なお、本実施例では、3次元光
導波路構成としては、LiNbO3基板541へのTi
拡散としたが、それ以外にプロトン交換などの他の作成
方法でもよい。
【0096】図19は本発明による信号復調装置の光検
出部分の他の実施例を示す一部構成図であり、図20は
本発明による信号復調装置の光検出部分の他の実施例を
示す構成図である。図19および図20において、光学
構成は開口制限された入射光をビームスプリッタ551
で分割し、その入射光の一方をレンズ552に入射して
検出器553に導く。このとき、レンズ552と検出器
553の距離dはレンズ552の焦点距離になるように
配置する。このような光学配置を取ることにより、位置
検出用信号光の入射方向が異なると検出器553の面上
での光スポットの位置が異なることになる。例えば、レ
ンズ552の有効面積30mm2で焦点距離d=20m
mのものを使用する。ここで、レンズ552の開口数
N.Aは0.12に対応している。この場合、空間から
の入射角度として14゜のものまで波面同調機能が働
く。検出器553の面積にもよるが、コヒーレント検波
に必要な波面同調機能角度は0.01゜以内が必要とさ
れており、この角度の検出器553の面上での空間分解
能は約20μmとなる。ゆえに半径20μmの位置検出
分解能があれば、この光学配置にて波面同調が可能とな
る。
【0097】この検出器553の構成は検出器端部に電
極を3カ所設けたものを使用する。このとき、光入射ス
ポットで生じた光電流は各取り出し電極までの距離に逆
比例して、分割された電流がそれぞれの電極から取り出
される。よって、この出力電流(I1、I2、I3)は
次式のように表される。
【0098】
【数2】
【0099】上記(数2)におけるl1、l2、l3は光
スポットから各電極までの距離、I0は入射により生じ
た光起電力である。これら3式から光入射スポットの位
置(X、Y)を算出することができる。
【0100】これら出力電流(I1、I2、I3)をバ
ンドパスフィルタ回路554を通過させて位置検出信号
を取り出し、上記3式からコンピュータ555により光
入射位置(X、Y)を算出する。この信号から信号復調
装置における光検出部分を送信信号光の入射方向になる
ように走査させて波面同調させる。
【0101】また、図20に示すように、ビームスプリ
ッタ551を介した他方の入射光をレンズ556にて、
多分割検出器557の中央部に設けられた光ファイバー
558に集光させるようにしておき、この光ファイバー
558の他端部からの出力光をレンズ559にて平行光
にし、レンズ560を介した局部発信光レーザ561か
らの局部発信光と光合波器562で合波し、信号を受信
器563で受信して復調する。このように、多分割検出
器557を備えた光ファイバ558を使用することによ
りより、微徴な制御を行うことができる。
【0102】したがって、このような光学系を取ること
により、入射光の大まかな入射方向を精度よく検出する
ことが高速で行えるため波面同調の高速化が図られる。
【0103】図21は本発明の第7の実施例を示す空間
伝送装置のブロック図である。図21において、光信号
送信側においては、信号源601は信号源駆動装置60
2に接続され、信号源駆動装置602に信号入力され
る。この信号源駆動装置602と位置検出用駆動装置6
03は送信光源としての半導体レーザ604に接続さ
れ、半導体レーザ604において、位置検出用駆動装置
603からのコード列Saに対応して、信号源駆動装置
602からの送信信号Sbをその伝送速度に比べて十分
に遅い速度、例えば10kbsで強度変調した信号光S
cが得られる。この半導体レーザ604の前面には、λ
/4板605さらにレンズ606が設けられており、半
導体レーザ604からλ/4板605を介することによ
り、送信光成分の光偏波面を円偏光とする信号光Sc’
が空間に出射される。以上の信号源駆動装置602、位
置検出用駆動装置603、半導体レーザ604、λ/4
板605およびレンズ606により光信号送信装置60
7が構成される。
【0104】また、信号受信側においては、入射信号光
を制限する開口制限部608からの入射信号光を光導波
路装置609の入射部に導くレンズ610が配設され、
これら光導波路装置609およびレンズ610は信号検
出部のハウジング611内に収納されており、局部発振
光駆動装置612からの局部発振光によって、光導波路
装置609内でコヒーレント光ヘテロダイン検波が行わ
れる。光導波路装置609は局部発振光駆動装置612
に接続され、また、その光検出器の出力端はハイパスフ
ィルタ613およびローパスフィルタ614に接続さ
れ、円偏光の信号光Sc’が光導波路装置609の信号
検出器で検出されてハイパスフィルタ613およびロー
パスフィルタ614に入力される。局部発振光駆動装置
612は処理回路615と復調回路616に接続されて
いる。また、ハイパスフィルタ614は復調回路616
と制御回路617に接続され、ハイパスフィルタ614
を介して復調回路616で信号が復調され、また、ハイ
パスフィルタ614からの位置検出信号が制御回路61
7に入力されて、その信号強度成分が最大信号強度とな
るように、ハウジング611を制御回路617を介して
駆動制御して、ハウジング611の開口制限部608が
臨む空間位置が駆動制御される。さらに、ローパスフィ
ルタ614は処理回路615に接続されているが、偏波
面の同調が必要ないので処理回路615と制御回路61
7は接続されていない。以上により光信号復調装置61
8が構成される。
【0105】上記構成による作用を以下に説明する。
【0106】光信号送信装置の送信光源として半導体レ
ーザを用いた場合、通常、直線偏光で送信される。これ
は半導体レーザの発振モードがTE(Transverse Elect
ric)モードが選択されるためである。この選択性はフ
ァブリペローレーザの場合、TM(Transverse Magneti
c)モードに比べてTEモードの方が端面反射率が高く
なり閾値ゲインが低くなるためである。DFBレーザの
場合も同様の現象が生じ、結合定数κの大きさが各モー
ドにより異なることで発振モードが選択される。このよ
うに、半導体レーザを使用することにより装置の小型化
を図ることができるが、出射光が直線偏光にて出射され
るために、コヒーレント光検波を行う場合、発振波長を
同調させるだけではなく偏波面も同調させる必要があっ
た。
【0107】これを解決する方法として、光信号送信装
置607の信号光光源である半導体レーザ604の出力
部分に1/4λ板605を挿入し、円偏光に変換して空
間に出射するようにする。これにより偏波面の同調は必
要なくなる。この光信号復調装置618の構成は、例え
ば図16で示される光導波路装置と同等の光導波路装置
609の構造を採用する。
【0108】このとき、光信号復調装置618は光信号
送信装置607からの強度成分(位置検出信号)に基づ
き光導波路装置609に信号光が結合するように制御さ
れる。光導波路装置609の導波路に結合した光は導波
内を伝搬し、例えばTEモードで発振する局部発振光レ
ーザと合致されてビート信号が検出される。このとき、
検出されるビート信号は互いのレーザの同一モードのみ
からしか得られない。つまり、円偏光で送信された信号
光のうちTEモードに対応する成分のみからしかビート
信号は得られないため、全送信信号パワーに対して3d
bのロスとなる。しかし、壁などで反射され光偏波面が
変化してしまうような場合においても、常に安定した信
号検出が行える。また、従来あるようなビート信号など
をモニタしながら機械的に送信光と局部発振光の偏波面
を合わせるような構成を取った場合や、また、送信信号
光の偏波面を分け、それぞれに応じた偏波面を持つ局部
発振光と合波した場合に比べて非常に安定した空間光伝
送を行うことができ、また、装置の小型化を図ることが
できる。特に、本方式では送信光を円偏光としているた
め、入力成分の偏波面が大きく揺らぐこともなく(偏波
面が変わる原因は壁などの反射によるものより光送信装
置と光受信装置の空間的な関係の影響が大きい)安定し
た送信が行える。また、偏波面は送信光と局部発振光の
合波時に選択されるため、偏波面に依存しない強度変調
信号である位置検出信号はロスすることなく多分割検出
器に入力されるので精度のよい位置合わせの制御が行え
る。
【0109】なお、本実施例では、送信装置内にλ/4
板を挿入しているが、受信装置の光導波路の信号光入射
端面に挿入しても同様の効果が得られる。また、光信号
復調手段への送信光成分の光偏波面を円偏光とする手段
は、本実施例において適応させたが、これに限定される
ことなく上記各実施例においても適用可能である。
【0110】なお、以上の各実施例において、以下に示
すような構成を含むことができる。本発明の空間光伝送
装置は、信号光を出力する光信号送信手段と、該光信号
送信手段からの信号光を受信して復調する光信号復調手
段とを有する空間光伝送装置であって、該光信号復調手
段は、該信号光を集光して分光する光学系と、該光学系
で集光して分光された一方の信号光を受光する多分割光
検出部と、該光学系で集光して分光された他方の信号光
を所定位置まで導く導波路部と、該導波路部からの他方
の信号光と局部発振光を合波した光信号を受光する光信
号検出部と、該多分割光検出部の検出領域の中心部分に
該集光された信号光が照射されるように、また、該光信
号検出部で受光した光信号から得た位置検出信号成分を
用いて、少なくとも該光学系を波面同調するように移動
制御する制御部とを備えたものである。これにより、請
求項6と同様の効果を得ることができる。
【0111】また、この空間光伝送装置における制御部
は、多分割光検出部の各検出領域からの受光信号が均等
になるように、少なくとも該光学系を移動制御するもの
である。これにより、多分割光検出部の各検出領域から
の受光信号が均等になるように、少なくとも光学系を移
動制御すると、波面同調制御が容易になる。
【0112】さらに、空間光伝送装置は、信号光を出力
する光信号送信手段と、該光信号送信手段からの信号光
を受信する光信号復調手段とを有する空間光伝送装置で
あって、該光信号復調手段は、該信号光を集光して分光
する光学系と、該光学系で集光して分光された信号光を
受光する第1多分割光検出部と、該光学系で集光して分
光された信号光のスポット径を、該第1多分割光検出部
に照射される信号光のスポット径よりも大きくなるよう
に受光する第2多分割光検出部と、該光学系で集光して
分光された信号光を所定位置まで導く導波路部と、該導
波路部からの他方の信号光と局部発振光を合波した光信
号を受光する光信号検出部と、該第2多分割光検出部に
照射される信号光のスポット径が該第2多分割光検出部
の各光検出領域に対して均等に照射されるように、少な
くとも該光学系を移動制御し、その後、該第1多分割光
検出部の検出領域の中心部分に該信号光が照射されるよ
うに、また、該光信号検出部で受光した光信号から得た
位置検出信号成分を用いて波面同調するように、少なく
とも該光学系を移動制御する制御部とを備えたものであ
る。これにより、照射スポット径の大きい第2多分割光
検出部からの受光信号により、波面同調するように光学
系を移動制御し、さらに照射スポット径の小さい第1多
分割光検出部部からの受光信号により、さらに微調な波
面同調するように光学系を移動制御するため、波面同調
機能が働く角度の許容量を大きく、かつ波面同調の制御
性を良好にすることができる。また、導波路を用いるこ
とにより、自由空間に光学部品を用いて、例えばヘテロ
ダイン光学系などを容易に構成することができ、この光
学部分をも可動する従来のものに比べて、可動しない安
定な光学部分まで信号光を導くことができるため、波面
同調などの精密な光学系を構成することができる。
【0113】さらに、好ましくは、本発明の空間光伝送
装置における導波路部は光ファイバーで構成される。こ
のように、導波路を光ファイバーで構成すると、容易に
経済的に所定の位置まで信号光を導くことができる。
【0114】さらに、好ましくは、本発明の空間光伝送
装置における光ファイバーの一方端面部を第1多分割光
検出部の一部に配置させて光ファイバーおよび第1多分
割光検出部とを一体に構成する。このように、第1多分
割光検出部と光ファイバーを一体化すると、信号復調手
段の光学部分の小型化、安定化を容易に図ることができ
る。
【0115】さらに、好ましくは、本発明の空間光伝送
装置におけるガラス基板の一方表面上に光学系の集光レ
ンズを設け、該集光レンズの焦点位置に入射端面部が位
置するように前記光ファイバーを該ガラス基板に設け、
該ガラス基板の一方表面上の該集光レンズ近傍位置に光
検出器を複数設けて、光ファイバーおよび第1多分割光
検出部、該光学系の集光レンズを一体に構成する。この
ように、集光レンズ、光ファイバーおよび第1多分割光
検出部を一体化すると、位置合わせがより少なくなり、
部品点数の低減、光学系の安定化を図ることができる。
【0116】さらに、本発明の空間光伝送装置の製造方
法は、基板上に光導波路層を形成し、光信号送信手段か
らの送信信号光が入射され、該光導波路層の光導波路に
反射光として反射させるミラー部を基板上に45゜傾け
て形成し、該導波路の途中に前記光学系の集光レンズさ
らに光合波器を形成し、該光合波器で該反射光と局部発
振光が合波されるように該基板上に局部発振光源を形成
し、該光導波路の出力端部に該出力端部からの合波され
た光を受光する信号光受光部を形成し、該基板面に入射
される送信信号光を受信する複数の光検出器を該ミラー
部近傍に形成して光学検出部を製造する工程を含む。こ
のように、同一基板上にミラー部、導波路、集光レン
ズ、光合波器、信号光受光部、局部発振光源および複数
の光検出器を形成するため、これらを容易に確実に一体
化させることができ、波面同調を行う場合、外乱の影響
を受けることなくより安定した光学系を構成することが
できる。
【0117】さらに、本発明の空間光伝送装置の製造方
法は、基板上に光導波路層さらにクラッド層を形成し、
該光導波路層の表面の一部にグレーティング部を形成
し、該グレーティング部上部のクラッド層に、光信号送
信手段からの送信信号光が入射可能な入射窓を開口し、
該入射窓近傍で該クラッド層上に該送信信号光を受信す
る複数の光検出器を形成し、該導波路の途中に集光レン
ズさらに光合波器を形成し、該グレーティング部を介し
て該光導波路層に入射した信号光と局部発振光が該光合
波器で合波されるように該基板上に局部発振光源を形成
し、該光導波路の出力端部に該出力端部からの合波され
た光を受光する信号光受光部を形成して光学検出部を製
造する工程を含む。このように、基板上に光導波路層、
クラッド層、グレーティング部さらに入射窓を形成する
ようにすると、光導波路への集光用レンズが不要な構成
を容易に製造することができる。
【0118】さらに、空間光伝送装置の製造方法は、基
板上にY字状導波路部を形成し、光信号送信手段からの
送信信号光が入射され、該Y字状光導波路層の一方の入
力部に反射光として反射させるミラー部を該基板上に4
5゜傾けて形成し、局部発振光を該Y字状光導波路層の
他方の入力部に出力する局部発振光源を該基板上に形成
し、該Y字状光導波路の出力端部に該出力端部からの合
波された光を受光する信号光受光部を該基板上に形成
し、該基板面に垂直に入射される送信信号光を受信する
複数の光検出器を該ミラー部近傍に形成して光学検出部
を製造する工程を含む。このように、上記一体化構成の
導波路に代えてY字状導波路とすると、集光レンズや光
合波器を作り込む必要がなく、製造工程の簡略化を図る
ことができる。
【0119】さらに、好ましくは、空間光伝送装置の製
造方法における局部発振光源および光検出器は、基板上
に張り付けるか、または、選択成長法を用いて該基板上
に作る。このように、局部発振光源および光検出器を基
板上に張り付けると、容易に一体化させることができ、
また、選択成長法を用いて基板上に局部発振光源および
光検出器を作り込むと、さらなる位置精度の向上を図る
ことができる。
【0120】さらに、本発明の空間光伝送装置は、信号
光を出力する光信号送信手段と、該光信号送信手段から
の信号光を受信して復調する光信号復調手段とを有する
空間光伝送装置であって、該光信号送信手段からの信号
光が光スポットとして照射され、該光スポットで生じた
光電流を各電極までの距離に反比例するように分割して
取り出す検出器と、該検出部で分割して取り出された各
光電流により該検出器に照射される光スポットの位置を
演算する演算部と、該演算部での演算結果により該光信
号送信手段からの信号光の光スポットが該検出器の中央
位置でかつ該検出器に対して垂直方向となるように該検
出器を移動させて波面同調制御する制御部とを備えてい
る。このように、光スポットで生じた光電流を各電極ま
での距離に反比例するように分割して取り出して、検出
器に照射される光スポットの位置を演算し、信号光の光
スポットが検出器の中央位置でかつ検出器に対して垂直
方向となるように検出器を移動させて波面同調制御する
ため、入射光の大まかな入射方向を精度よく高速に検出
することができて波面同調の高速化を図ることができ
る。
【0121】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1によれ
ば、検出器からの出力信号の強度変調成分が所定範囲内
になるように、局部発振光の方向を送信光の方向と予め
定める関係を有するように調整して送信光と局部発振光
の波面同調制御を行うため、従来のように局部発振光の
拡散による波面同調方式を用いる必要はなく、局部発振
光を絞って波面同調させることができ、局部発振光強度
も微弱にならず、高いS/Nを得ることができ、さら
に、コヒーレント性を利用した空間光伝送の特徴である
高速伝送速度を実現することができる。また、光信号送
信手段は信号光源を1つにできるため、構成の小型化、
低消費電力化を図ることができる。
【0122】また、本発明の請求項2によれば、空間光
伝送装置に含まれる信号送信装置に備えられた信号光発
生手段を、送信信号に応じて変調すると共に、同一光源
にて位置検出用として光強度変調された信号を空間に出
射し、さらに、信号復調装置に備えられた検出器から位
置検出用信号を検出し、この位置検出信号が所望の値に
なるように信号検出器を移動させる手段により、信号光
と局部発振光の波面同調を行うため、従来の拡散局部発
振光を用いたコヒーレント空間光伝送装置に比べ、S/
N比を格段に向上させることができ、高速なデジタル空
間光伝送を行うことができる。また、信号送信装置、信
号復調装置の低価格化、小型化、低消費電力化を実現す
ることができる。
【0123】さらに、本発明の請求項3によれば、変調
手段は周波数変調または位相変調のいずれかを行うた
め、確実に容易に信号を変調させることができる。
【0124】さらに、本発明の請求項4によれば、送信
信号に対応して変調され、かつ信号伝送速度に比べて低
い周波数にて強度変調されて送信されるため、信号光源
を1つにでき、構成の小型化、低消費電力化を図ること
ができる。また、検出器からの出力信号の強度変調成分
が所定範囲内になるように、局部発振光の方向を送信光
の方向と予め定める関係を有するように調整して送信光
と局部発振光の波面同調制御を行い、信号成分を抽出す
るため、正確に速く波面同調されて信号成分を抽出する
ことができ、従来のように局部発振光の拡散による波面
同調方式を用いる必要はなく、局部発振光を絞って波面
同調させることができ、局部発振光強度も微弱になら
ず、高いS/N比を得ることができる。さらに、送信信
号に対応してする変調は周波数変調または位相変調のい
ずれかを行うため、確実に容易に信号を変調することが
できる。
【0125】さらに、本発明の請求項5によれば、多分
割光検出部の検出領域の中心部分に信号光の集光が照射
されるように、少なくとも光学系を移動制御するので、
より大きい立体角で入射する、空間を伝搬する信号光と
の波面同調を高速にかつ効率よく行うことができる。
【0126】さらに、本発明の請求項6によれば、多分
割光検出部の検出領域の中心部分に信号光の集光が照射
されるように、少なくとも光学系を移動制御すると、よ
り大きい立体角で入射する、空間を伝搬する信号光との
波面同調を高速にかつ効率よく行うことができる。ま
た、光信号検出部で受光した光信号から得る位置検出信
号成分が最も大きくなるように、少なくとも光学系を移
動制御すると、多分割光検出部の出力のみで位置合わせ
をした以上に入射光と導波路との微調な結合効率の向上
を図ることができる。さらに、導波路を用いることによ
り、自由空間に光学部品を用いて、例えばヘテロダイン
光学系などを容易に構成することができ、この光学部分
をも可動する従来のものに比べて、可動しない安定な光
学部分まで信号光を導くことができるため、波面同調な
どの精密な光学系を構成することができる。さらに、送
信信号に対応して変調され、かつ信号伝送速度に比べて
低い周波数にて強度変調されて送信されるため、信号光
源を1つにできて、構成の小型化、低消費電力化を図る
ことができる。
【0127】さらに、本発明の請求項7によれば、照射
スポット径の大きい第2多分割光検出部からの受光信号
により、波面同調するように光学系を移動制御し、さら
に照射スポット径の小さい第1多分割光検出部部からの
受光信号により、さらに微調な波面同調するように光学
系を移動制御するため、波面同調機能が働く角度の許容
量を大きく、かつ波面同調の制御性を良好にすることが
できる。また、本発明の請求項11によれば、導波路を
用いることにより、自由空間に光学部品を用いて、例え
ばヘテロダイン光学系などを容易に構成することがで
き、この光学部分をも可動する従来のものに比べて、可
動しない安定な光学部分まで信号光を導くことができる
ため、波面同調などの精密な光学系を構成することがで
きる。
【0128】さらに、本発明の請求項8によれば、ミラ
ー部、複数の光検出器、導波路、信号光受光部、集光レ
ンズ、光合波器および局部発振光源を同一基板上に一体
化して構成すると、波面同調を行う場合、外乱の影響を
受けることなくより安定した光学系を構成することがで
きる。
【0129】さらに、本発明の請求項9によれば、上記
一体化構成に付け加えてグレーティング部を設けること
により、光導波路への集光用レンズおよびその位置合わ
せを不要とすることができ、光学系の小型化、組立の簡
略化を図ることができる。さらに、本発明の請求項10
によれば、上記一体化構成の導波路に代えてY字状導波
路構成とすると、請求項8、9における集光レンズや光
合波器を省くことができて部品点数を少なくすることが
でき、製造工程も簡略化することができる。さらに、本
発明の請求項11によれば、光信号復調手段への送信光
成分の光偏波面を円偏光とする手段を設けたことによ
り、出射光が直線偏光にて出射され、コヒーレント光検
波を行う場合、発振波長を同調させるだけではなく偏波
面も同調させる必要があったが、偏波面の同調の必要が
なくなったため、光信号復調手段の構成を簡単な構成に
することができ、かつより高速な信号受信をすることが
でき、しかも、壁などで反射され光偏波面が変化してし
まうような場合においても、常に安定した信号検出を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す空間光伝送装置の
ブロック図である。
【図2】図1の空間光伝送装置における各要部の波形図
である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す空間光伝送装置の
ブロック図である。
【図4】本発明の第2実施例の変形例を示す空間光伝送
装置の位置検出器のブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す空間光伝送装置の
信号復調装置のブロック図である。
【図6】本発明の第4の実施例を示す空間光伝送装置の
伝送方式の波形図である。
【図7】本発明の第5の実施例を示す空間光伝送装置に
おける光検出部と送信信号装置の構成図である。
【図8】図7の光検出部を組み込んだ信号復調装置の構
成を示すブロック図である。
【図9】図7の送信信号装置からの送信光の周波数スペ
クトル図である。
【図10】本発明の第6の実施例を示す空間光伝送装置
における光検出部の構成図である。
【図11】図10の光検出部を組み込んだ信号復調装置
の構成を示すブロック図である。
【図12】aは光スポットが大きくずれた場合の多分割
検出器433,434bと光スポットの位置関係図、b
は光スポットがずれていない場合の多分割検出器43
3,434bと光スポットの位置関係図である。
【図13】位置検出用信号光の信号復調装置440に対
する入射角θと、各多分割光検出器出力の合計との関係
図である。
【図14】a〜hは図10の多分割光検出器434bの
製造方法を示す各工程における断面図である。
【図15】図11の信号復調装置における光ファイバー
434aと多分割光検出器434bの他の変形例を示す
多分割光検出部の断面図である。
【図16】図11の信号復調装置の光検出部分における
他の変形例を示し、aはその平面図、bはAA’断面
図、cはBB’断面図である。
【図17】図16の信号復調装置の光検出部分における
変形例を示し、aはその平面図、bはCC’断面図、c
はDD’断面図である。
【図18】図16の信号復調装置の光検出部分における
他の変形例を示し、aはその平面図、bはEE’断面
図、cはFF’断面図である。
【図19】本発明による信号復調装置の光検出部分の他
の実施例を示す一部構成図である。
【図20】本発明による信号復調装置の光検出部分の他
の実施例を示す構成図である。
【図21】本発明の第7の実施例を示す空間伝送装置の
ブロック図である。
【図22】空間光伝送方式の特徴を説明するグラフであ
る。
【図23】従来の拡散局部発振光を用いた空間光伝送装
置のブロック図である。
【図24】従来の宇宙空間光伝送装置のブロック図であ
る。
【図25】他の従来技術の信号送信装置及び信号復調装
置の系統図である。
【符号の説明】
101、201、405 光源 102、203、404 信号光駆動回路 106、207、401 信号送信装置 107、208、301 局部発振回路 109、210、303、421、438、562
合波器 110、304、422、439、510、546
信号検出器 111、212、305 高帯域通過回路 112、213、306、424、449 復調回路 114、215、308 処理回路 115、216、309 低帯域通過回路 117、218、311、402、440 信号復調
装置 202 外部変調器 211 2次元信号検出器 219 位置検出用検出器 220、416、446 比較器 221、555 コンピュータ 402a 光検出部 409、434a、484、558 光ファイバー 410、432 光分波器 411、433、434b、557 多分割光検出器 412、425、442、447、554 バンドパ
スフィルタ回路 413、443 波形整形回路 414、451 局部発振光駆動回路 415、437 局部発振レーザ 417、444 位置検出器制御回路 418、445 駆動回路 423、448 ハイパスフィルタ回路 426、450 波長同調回路 441a、441b 光スポット 481 基板 482 フレネルレンズ 483 Si検出器 501 InP基板 502、522 下クラッド層 503 コア層 504、525 上クラッド層 505、527、528 レンズ 506、529、551 ビームスプリッター 507、545 45゜ミラー 508、530、543、561 局部発振光源 509、526、547、563 光検出器 521 GaAs基板 523 光導波路 524 2次グレーティング 541 LiNbO3基板 542 3次元導波路 553 検出器 602 信号光駆動装置 603 位置検出用駆動装置 604 半導体レーザ 605 λ/4板 607 信号送信装置 609 光導波路装置 612 局部発振光駆動装置 613 ハイパスフィルタ(高域通過回路) 616 復調回路 617 制御回路 618 光信号復調装置
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】図22において、ラインP0dは、直接検波
方式において、ある受信光パワーの時に伝送可能な伝送
速度および伝送距離の関係、ラインP0cコヒーレント
検波方式において、ある受信光パワー(直接検波方式の
受信パワーと等しい)の時に伝送可能な伝送速度および
伝送距離の関係である。図22から解るように、10M
Bpsの伝送速度であれば、直接検波方式に比して直接
検波方式の約1/8の受信パワーとなる距離まで伝送距
離を延ばすことが可能となる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】さらに、本発明の空間光伝送装置は、信号
光を出力する光信号送信手段と、該光信号送信手段から
の信号光を受信して復調する光信号復調手段とを有する
空間光伝送装置であって、該光信号復調手段は、45゜
に傾いたミラー部、基板面に垂直に入射される送信信号
光を受信する、該ミラー部近傍に設けられた複数の光検
出器、該ミラー部からの反射光を導く導波路部、該導波
路部の途中に設けられた光学系の集光レンズさらに光合
波器、該光合波器で信号光と合波される局部発振光を出
力する局部発振光源、該導波路部の出力端からの合波さ
れた光を受光する信号光受光部、これらミラー部、複数
の光検出器、導波路、信号光受光部、集光レンズ、光合
波器および局部発振光源を同一基板上に設けて一体化し
た基板部と、該基板部の複数の光検出器に照射される信
号光のスポット径が該複数の光検出器の各光検出器に対
して均等に照射されるように該基板部を移動させて波面
同調制御をし、さらに、該基板部の信号光受光部に照射
される該信号光が所定の強度になるように該基板部を移
動させて波面同調制御をする制御部とを有するものであ
り、そのことにより上記目的が達成される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】さらに、本発明の空間光伝送装置は、信号
光を出力する光信号送信手段と、該光信号送信手段から
の信号光を受信して復調する光信号復調手段とを有する
空間光伝送装置であって、該光信号復調手段は、信号光
を導く導波路部、該光信号送信手段からの信号光を該導
波路部に導くグレーティング部、該導波路部からの信号
光を受信する、該グレーティング部近傍に設けられた複
数の光検出器、該導波路部の途中に設けられた光学系の
集光レンズさらに光合波器、該光合波器で信号光と合波
される局部発振光を出力する局部発振光源、該導波路部
の出力端からの合波された光を受光する信号光受光部、
これら導波路部、グレーティング部、複数の光検出器、
信号光受光部、集光レンズ、光合波器および局部発振光
源を該同一基板上に設けて一体化した基板部と、該基板
部の複数の光検出器に照射される信号光のスポット径が
該複数の光検出器の各光検出器に対して均等に照射され
るように該基板部を移動させて波面同調制御をし、さら
に、該基板部の信号光受光部に照射される該信号光が所
定の強度になるように該基板部を移動させて波面同調制
御をする制御部とを有するものであり、そのことにより
上記目的が達成される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】さらに、本発明の空間光伝送装置は、信号
光を出力する光信号送信手段と、該光信号送信手段から
の信号光を受信して復調する光信号復調手段とを有する
空間光伝送装置であって、該光信号復調手段は、45゜
に傾いたミラー部、基板面に垂直に入射される送信信号
光を受信する、該ミラー部近傍に設けられた複数の光検
出器、局部発振光を出力する局部発振光源、該ミラー部
からの反射光と該局部発振光源からの局部発振光を合波
して導くY字状導波路部、該Y字状導波路部の出力端か
らの合波した光を受光する信号光受光部、これらミラー
部、複数の光検出器、局部発振光源、Y字状導波路部お
よび信号光受光部を同一基板上に設けて一体化した基板
部と、該基板部の複数の光検出器に照射される信号光の
スポット径が該複数の光検出器の各光検出器に対して均
等に照射されるように該基板部を移動させて波面同調制
御をし、さらに、該基板部の信号光受光部に照射される
該信号光が所定の強度になるように該基板部を移動させ
て波面同調制御をする制御部とを有するものであり、そ
のことにより上記目的が達成される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】本実施例の空間光伝送装置は、信号復調装
317を備える。信号復調装置317において、前記
第1実施例と同様に開口311を有する。従って、検出
器304は、前記開口311が正対する方向を含む所定
範囲内の信号光のみしか検出できない構成となってい
る。本実施例の信号復調装置317に於て、検出器30
4の出力を低帯域通過回路309に入力し、位置検出信
号を処理回路308で処理し、位置検出信号の信号強度
が最大となる方向に、制御回路307によって信号検出
器304の正対する方向を、信号送信装置に向かう方向
に合わせる。この制御により、信号光と局部発振光との
波面同調を図ることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】次に受信された送信信号光と、局部発振回
路301から発振され、マイクロレンズアレイ302等
で微小角度例えば1°程度拡散させた局部発振光との波
面同調を前記各実施例と同様に行い、合波器303によ
り合波する。前記信号検出器304の出力を高帯域通過
回路305に入力することにより、前記送信信号を抽出
し、復調回路306で復調する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】このような実施例に於ても、前記実施例に
於ける効果と同様な効果を達成することができる。更
に、前述したように、微小角度だけ拡散した局部発振光
を使用することにより、空間を機械的に微小範囲走査す
ることなく波面同調を行うことができ、また復調装置
17が微小距離移動しても、移動毎に波面同調を行う必
要がなくなる。また、本実施例に於て、局部発振光を微
小角度だけ拡散させているため、従来技術に於て問題で
あった局部発振光の強度の減少も問題とならない。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】図7は本発明の第5の実施例を示す空間光
伝送装置における光検出部と送信信号装置の構成図であ
り、図8は図7の光検出部を組み込んだ信号復調装置の
構成を示すブロック図である。図7および図8におい
て、空間光伝送装置は、信号送信装置401と、受信装
置である信号復調装置402とを含んで構成される。こ
の信号送信装置401は、送信用光源を備える。この光
源として、例えば1.3μm帯InGaAsP系のDB
R(Distributed Bragg Reflector)レーザ発振器を用
い、外部の信号源403からの送信信号データに従っ
て、信号送信用駆動回路404から出力された信号を、
光源405であるレーザ発振器の信号変調領域(回折格
子)上へ印加する。印加した信号のキャリアのプラズマ
効果により、レーザ発振器において屈折率変化が生じ
る。これにより、周波数変調が行われる。位置検出用信
号として、レーザ発振器の活性層に注入する電流を、位
置検出用駆動回路406によって、既知のコード列に対
応して、また送信信号データの伝送速度に比して十分遅
い速度、例えば100Kbpsで光強度変調を行って作
成する。これら送信信号と位置検出用信号とが光変調さ
れて得られた信号光をレンズ407を介して空間に出射
する。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】図17は図16の信号復調装置の光検出部
分における変形例を示し、aはその平面図、bはCC’
断面図、cはDD’断面図である。図17において、信
号送信光、位置検出用信号の波長として0.78μmを
用いる。光検出器としてGaAs基板521を用いて下
クラッド層522としてA1YGa1-YAs層(=0.
3、層厚0.5μ)を形成後、この下クラッド層522
上に光導波路523の光入射部分となる部分に2次のグ
レーティング524を形成する。このピッチは220n
mであり、電子ビーム描画とドライエッチングプロセス
により形成した。この2次グレーティング524により
上部から入射される光と光導波路523の結合が図れ
る。その後、光導波路523上に上クラッド層525
してA1XGa1-XAs層(X=0.3、層厚3μm)を
形成し、上クラッド層525をエッチング除去して2次
グレーティング524上に入射窓を形成している。この
入射窓近傍で上クラッド層525に上下左右対称に多分
割位置検出用の光検出器526を装着し、図16で述べ
たような工程によりレンズ527,528、ビームスプ
リッタである光分波器529、局部発振光源530およ
び信号光検出器531を形成する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0104
【補正方法】変更
【補正内容】
【0104】また、信号受信側においては、入射信号光
を制限する開口制限部608からの入射信号光を光導波
路装置609の入射部に導くレンズ610が配設され、
これら光導波路装置609およびレンズ610は信号検
出部のハウジング611内に収納されており、局部発振
光駆動装置612からの局部発振光によって、光導波路
装置609内でコヒーレント光ヘテロダイン検波が行わ
れる。光導波路装置609は局部発振光駆動装置612
に接続され、また、その光検出器の出力端はハイパスフ
ィルタ613およびローパスフィルタ614に接続さ
れ、円偏光の信号光Sc’が光導波路装置609の信号
検出器で検出されてハイパスフィルタ613およびロー
パスフィルタ614に入力される。局部発振光駆動装置
612は処理回路615と復調回路616に接続されて
いる。また、ハイパスフィルタ613は復調回路616
と制御回路617に接続され、ハイパスフィルタ613
を介して復調回路616で信号が復調され、また、ハイ
パスフィルタ613からの位置検出信号が制御回路61
7に入力されて、その信号強度成分が最大信号強度とな
るように、ハウジング611を制御回路617を介して
駆動制御して、ハウジング611の開口制限部608が
臨む空間位置が駆動制御される。さらに、ローパスフィ
ルタ614は処理回路615に接続されているが、偏波
面の同調が必要ないので処理回路615と制御回路61
7は接続されていない。以上により光信号復調装置61
8が構成される。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 101、201、405 光源 102、203、404 信号光駆動回路 106、207、401 信号送信装置 107、208、301 局部発振回路 109、210、303、421、438、562
合波器 110、304、422、439、510、546
信号検出器 111、212、305 高帯域通過回路 112、213、306、424、449 復調回路 114、215、308 処理回路 115、216、309 低帯域通過回路 117、218、317、402、440 信号復調
装置 202 外部変調器 211 2次元信号検出器 219 位置検出用検出器 220、416、446 比較器 221、555 コンピュータ 402a 光検出部 409、434a、484、558 光ファイバー 410、432 光分波器 411、433、434b、557 多分割光検出器 412、425、442、447、554 バンドパ
スフィルタ回路 413、443 波形整形回路 414、451 局部発振光駆動回路 415、437 局部発振レーザ 417、444 位置検出器制御回路 418、445 駆動回路 423、448 ハイパスフィルタ回路 426、450 波長同調回路 441a、441b 光スポット 481 基板 482 フレネルレンズ 483 Si検出器 501 InP基板 502、522 下クラッド層 503 コア層 504、525 上クラッド層 505、527、528 レンズ 506、529、551 ビームスプリッター 507、545 45゜ミラー 508、530、543、561 局部発振光源 509、526、547、563 光検出器 521 GaAs基板 523 光導波路 524 2次グレーティング 541 LiNbO3基板 542 3次元導波路 553 検出器 602 信号光駆動装置 603 位置検出用駆動装置 604 半導体レーザ 605 λ/4板 607 信号送信装置 609 光導波路装置 612 局部発振光駆動装置 613 ハイパスフィルタ(高域通過回路) 616 復調回路 617 制御回路 618 光信号復調装置
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21】
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/152 10/142 10/04 10/06 10/02 10/18 H04B 9/00 M (72)発明者 下中 淳 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信する信号に対応して変調し、かつ信
    号伝送速度に比べて低い周波数にて強度変調した送信光
    を発生して送信する光信号送信手段と、 該光信号送信手段からの信号光を検出器で受光し、受光
    された信号光に基づいて検出器から出力される出力信号
    の強度変調成分が予め定める強度範囲内になるように、
    局部発振光の方向を、該送信光の方向と予め定める関係
    を有するように調整し、この調整により、送信光と局部
    発振光との波面同調を行い、さらに、送信光の送信され
    る信号に対応して変調された信号成分から、該送信され
    る信号に対応する信号成分を抽出する光信号復調手段と
    を備えた空間光伝送装置。
  2. 【請求項2】 光信号送信装置と、該光信号送信装置か
    らの光信号を受信する光信号復調装置とを備える空間光
    伝送装置であって、 該光信号送信装置は、送信される第1信号に対応して変
    調された第2信号を出力する光変調手段と、信号強度が
    周期的に変化する第3信号を出力する光強度変調手段
    と、該第2信号及び第3信号が入力され、光周波数及び
    光強度が変調されたコヒーレントな光である信号光を発
    振する信号光発生手段とを備え、 該信号復調装置は、該信号光を受光する受光器と、該信
    号光とコヒーレントな局部発振光を発生する局部発振手
    段と、該信号光と局部発振光とを合波する合波手段と、
    該合波手段で合波された光信号を光電変換する光電変換
    手段と、該光電変換手段からの出力から高周波帯域成分
    を通過させる高周波帯域通過手段と、該高周波帯域通過
    手段からの出力から送信信号を復調する送信信号復調手
    段と、該光電変換手段から低周波帯域成分を通過させる
    低周波帯域成分通過手段と、該低周波帯域通過手段を通
    過した低周波帯域成分を処理し位置検出信号を出力する
    処理手段と、該処理手段で得られた位置検出信号に基づ
    いて、該光電変換手段を空間的に走査させる走査駆動手
    段と、該位置検出信号に基づいて、局部発振手段を駆動
    する局部発振駆動手段とを備える空間光伝送装置。
  3. 【請求項3】 前記変調手段は、周波数変調または位相
    変調のいずれかを行う請求項1または2記載の空間光伝
    送装置。
  4. 【請求項4】 光信号送信装置に於て、コヒーレントな
    光が、送信される信号に対応して周波数変調または位相
    変調され、かつ信号伝送速度に比べて低い周波数にて強
    度変調されて送信光が発生されて送信されるステップ
    と、 送信光を検出器によって受光し、受光された送信光に基
    づいて検出器から出力される出力信号の強度変調成分が
    予め定める強度範囲内になるように、局部発振光の方向
    を、該送信光の方向と予め定める関係を有するように調
    整し、この調整により、送信光と局部発振光との波面同
    調を行うステップと、 送信光の前記送信される信号に対応して変調された信号
    成分から、該送信される信号に対応する信号成分を抽出
    するステップとを含む空間光伝送方法。
  5. 【請求項5】 送信する信号に対応して変調し、かつ信
    号伝送速度に比べて低い周波数にて強度変調した送信光
    を発生して送信する光信号送信手段と、該光信号送信手
    段からの信号光を受信して復調する光信号復調手段とを
    有する空間光伝送装置であって、 該光信号復調手段は、該信号光を集光する光学系と、該
    光学系で集光された信号光を受光する多分割光検出部
    と、該多分割光検出部の検出領域の中心部分に該信号光
    が照射されるように、少なくとも該光学系を移動制御す
    る制御部とを備えた空間光伝送装置。
  6. 【請求項6】 送信する信号に対応して変調し、かつ信
    号伝送速度に比べて低い周波数にて強度変調した送信光
    を発生して送信する光信号送信手段と、該光信号送信手
    段からの信号光を受信して復調する光信号復調手段とを
    有する空間光伝送装置であって、 該光信号復調手段は、該信号光を集光して分光する光学
    系と、該光学系で集光して分光された一方の信号光を受
    光する多分割光検出部と、該光学系で集光して分光され
    た他方の信号光を所定位置まで導く導波路部と、該導波
    路部からの他方の信号光と局部発振光を合波した光信号
    を受光する光信号検出部と、該多分割光検出部の検出領
    域の中心部分に該集光された信号光が照射されるよう
    に、また、該光信号検出部で受光した光信号から得た位
    置検出信号成分を用いて、少なくとも該光学系を波面同
    調するように移動制御する制御部とを備えた空間光伝送
    装置。
  7. 【請求項7】 信号光を出力する光信号送信手段と、該
    光信号送信手段からの信号光を受信する光信号復調手段
    とを有する空間光伝送装置であって、 該光信号復調手段は、該信号光を集光して分光する光学
    系と、該光学系で集光して分光された一方の信号光を受
    光する第1多分割光検出部と、該光学系で集光して分光
    された他方の信号光のスポット径を、該第1多分割光検
    出部に照射される信号光のスポット径よりも大きくなる
    ように受光する第2多分割光検出部と、 該第2多分割光検出部に照射される信号光のスポット径
    が該第2多分割光検出部の各光検出領域に対して均等に
    照射されるように、少なくとも該光学系を移動制御し、
    その後、該第1多分割光検出部の検出領域の中心部分に
    該信号光が照射されるように、少なくとも該光学系を移
    動制御する制御部とを備えた空間光伝送装置。
  8. 【請求項8】 信号光を出力する光信号送信手段と、該
    光信号送信手段からの信号光を受信して復調する光信号
    復調手段とを有する空間光伝送装置であって、 該光信号復調手段は、45゜に傾いたミラー部、該基板
    面に垂直に入射される送信信号光を受信する、該ミラー
    部近傍に設けられた複数の光検出器、該ミラー部からの
    反射光を導く導波路部、該導波路部の途中に設けられた
    光学系の集光レンズさらに光合波器、該光合波器で信号
    光と合波される局部発振光を出力する局部発振光源、該
    導波路部の出力端からの合波された光を受光する信号光
    受光部、これらミラー部、複数の光検出器、導波路、信
    号光受光部、集光レンズ、光合波器および局部発振光源
    を同一基板上に設けて一体化した基板部と、該基板部の
    複数の光検出器に照射される信号光のスポット径が該複
    数の光検出器の各光検出器に対して均等に照射されるよ
    うに該基板部を移動させて波面同調制御をし、さらに、
    該基板部の信号光受光部に照射される該信号光が所定の
    強度になるように該基板部を移動させて波面同調制御を
    する制御部とを有する空間光伝送装置。
  9. 【請求項9】 信号光を出力する光信号送信手段と、該
    光信号送信手段からの信号光を受信して復調する光信号
    復調手段とを有する空間光伝送装置であって、 該光信号復調手段は、信号光を導く導波路部、該光信号
    送信手段からの信号光を該導波路部に導くグレーティン
    グ部、該導波路部からの信号光を受信する、該グレーテ
    ィング部近傍に設けられた複数の光検出器、該導波路部
    の途中に設けられた光学系の集光レンズさらに光合波
    器、該光合波器で信号光と合波される局部発振光を出力
    する局部発振光源、これら導波路部、グレーティング
    部、複数の光検出器、信号光受光部、集光レンズ、光合
    波器および局部発振光源を該同一基板上に設けて一体化
    した基板部と、該基板部の複数の光検出器に照射される
    信号光のスポット径が該複数の光検出器の各光検出器に
    対して均等に照射されるように該基板部を移動させて波
    面同調制御をし、さらに、該基板部の信号光受光部に照
    射される該信号光が所定の強度になるように該基板部を
    移動させて波面同調制御をする制御部とを有する空間光
    伝送装置。
  10. 【請求項10】 信号光を出力する光信号送信手段と、
    該光信号送信手段からの信号光を受信して復調する光信
    号復調手段とを有する空間光伝送装置であって、 該光信号復調手段は、45゜に傾いたミラー部、該基板
    面に垂直に入射される送信信号光を受信する、該ミラー
    部近傍に設けられた複数の光検出器、局部発振光を出力
    する局部発振光源、該ミラー部からの反射光と該局部発
    振光源からの局部発振光を合波して導くY字状導波路
    部、該Y字状導波路部の出力端からの合波した光を受光
    する信号光受光部、これらミラー部、複数の光検出器、
    局部発振光源、Y字状導波路部および信号光受光部を同
    一基板上に設けて一体化した基板部と、該基板部の複数
    の光検出器に照射される信号光のスポット径が該複数の
    光検出器の各光検出器に対して均等に照射されるように
    該基板部を移動させて波面同調制御をし、さらに、該基
    板部の信号光受光部に照射される該信号光が所定の強度
    になるように該基板部を移動させて波面同調制御をする
    制御部とを有する空間光伝送装置。
  11. 【請求項11】 送信信号を強度変調した信号光を出射
    する送信光源部と、該送信光源部から出射光の送信光成
    分の光偏波面を円偏光とする手段と、該送信光成分の光
    偏波面が円偏光の光信号をコヒーレント光ヘテロダイン
    検波して受信する光信号復調手段とを備えた空間光伝送
    装置。
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