JPH0732613Y2

JPH0732613Y2 - シャワー装置

Info

Publication number: JPH0732613Y2
Application number: JP2074690U
Authority: JP
Inventors: 安秀木村; 毅本橋
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1990-02-28
Filing date: 1990-02-28
Publication date: 1995-07-26
Anticipated expiration: 2005-02-28
Also published as: JPH03111669U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、シャワーヘッドをハンガーから外すと給水で
き、掛けると自動的に止水できるようにしたシャワー装
置に関する。

〔従来の技術〕

浴室等に設けられるシャワーは、壁にシャワーハンガー
を取り付けこれにシャワーヘッドを掛けたまま又は手に
持ってシャワーを浴びれるような設備となっている。シ
ャワーヘッドは一般にバスと共用の湯水混合栓にホース
によって接続されることが多い。このため、シャワーを
使う場合には湯水混合栓の切換えハンドルを操作するこ
とが必要である。ところが、湯水混合栓はバスのレベル
に合わせているので、立ってシャワーを浴びる場合には
身体を屈めて切換えハンドルを操作しなければならな
い。

このような使い勝手に対し、シャワーハンガーに特殊な
構造を持たせ、シャワーヘッドをこれに掛けると流路が
閉じ一方外せば流路が開くようにし、湯水混合栓のハン
ドルを操作しないでも簡単にシャワーを浴びれるように
したものもある。たとえば、実公昭60−15804号公報に
は、シャワーハンガーの中に作動軸を備えてこれを給水
栓の弁機構に連接し、シャワーヘッドを掛けたときの負
荷によって弁を閉じ、外したときの負荷解除によって弁
を開く構成が開示されている。また、特開昭48−76663
号公報に示されているように、シャワーヘッドの出し入
れに応じてバス側への流路と共にシャワー側への流路も
同時に開閉するようにしたものもある。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、作動軸等を機械的に給水栓のリフト式やコマ
式の弁に接続するので、給水源側の給水圧に抗して弁を
閉める構造であると、弁に対する作動軸の作用力は或る
程度大きくないと用をなさない。そして、この作用力は
シャワーヘッドの重量負荷を利用していることから、給
水圧に対してシャワーヘッドが軽過ぎる場合では、確実
な止水に不安が残る。したがって、シャワーヘッドの量
に下限を設ける必要があり、シャワーヘッドの設計の自
由度にも影響が出てしまう。

このように、従来構造では、止水の確実性の面で問題が
あるほか、シャワーヘッドの設計にも障害があった。

そこで、本考案は、流路内に組み込む弁をピストンバル
ブとすることによって、軽い負荷でも確実に止水できシ
ャワーヘッドの設計も自在に行えるようにすることを目
的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、給水源に連通してシャワーヘッドへ至る流路
と、該流路の中途に設けた開閉弁と、前記シャワーヘッ
ドを掛けるハンガーを先端に設けたレバーとを備え、前
記開閉弁は、一次側流路と二次側流路とを遮断するダイ
ヤフラムと、該ダイヤフラムに開けた小孔によって一次
側流路に連通する容積可変な圧力室と、前記ダイヤフラ
ムが着座する弁座とを備え、前記レバーをほぼ鉛直面内
で揺動可能に配置すると共に該レバーによって圧下され
るピストンを前記ダイヤフラムの上端に当接可能に配置
し、更に前記圧力室と前記ピストンを収納したシリンダ
ボアとの間を流路によって連通させ、且つ前記シリンダ
ボアと二次側流路との間に設けた連通路を前記ピストン
の昇降に応じて開閉可能としたことを特徴とする。

〔作用〕

シャワーヘッドをハンガーに掛けるとその重さによって
レバーがピストンを圧下して押し下げ、ピストンの下端
がシリンダボアと二次側流路との間の連通路を閉じる。
これによって、圧力室の内部は二次側流路とは遮断さ
れ、一次側流路から小孔を通って圧力室に流れ込む水が
滞留してダイヤフラムを閉弁方向に変形させる。したが
ってレバーによる圧下のみだけでなく圧力室の作用も手
伝って閉弁させることが可能となる。

〔実施例〕

第１図は本考案のシャワー装置を示す一部縦断面図、第
２図は要部の平面図である。

図において、浴室等の壁Ａに固定されるベース１にダイ
ヤフラムを利用した開閉弁２が組み込まれ、その下流に
ホース３を接続してその先端にシャワーヘッド４が取り
付けられている。

ベース１の背部には給水源からの配管に接続する流入口
1aが設けられ、下端にはホス３への流出口1bを開放して
いる。そして、流入口1aから流出口1bまでの流路は開閉
弁２のほぼ鉛直方向のストローク軸と同軸となるように
形成されている。

開閉弁２はベース１の上面に一体化したハウジング５と
ベース１内部の流路との間に組み込まれている。ハウジ
ング５にはシリンダボア5aが形成され、この中にピスト
ン６が摺動自在に設けられている。ピストン６はそのロ
ッド6aをハウジング５の上端から突き出し、ハウジング
５に一体化したスプリング室７にその先端を位置させて
いる。そして、ロッド6aの先端にはヘッド6bが一体化さ
れ、スプリング室７に内蔵したスプリング7aによってこ
のヘッド6bを上に向けて付勢している。したがって、ピ
ストン６もスプリング7aの付勢力によって、第１図にお
いて上側に付勢されることになる。

ハウジング５の下端にはその弾性変形を利用して流路を
開閉するダイヤフラム８が設けられ、更にその下にはこ
のダイヤフラム８が接離する弁座９が設けられている。
この弁座９は、ピストン６の軸線と同軸となるように流
出部1b側に固定した筒9aの上端に形成されている。ダイ
ヤフラム８の裏面はブロック10によって裏打ちされ、こ
のブロック10の中央部にはスライダ10aを立ち上げてこ
れをシリンダボア5aの中に摺動自在に差し込んでいる。
そして、このスライダ10aにはブロック10の底面から軸
線方向に貫設した連通路10bが設けられ、この連通路10b
はダイヤフラム８に開けた孔8aによって筒９内に開放さ
れている。

更に、ダイヤフラム８の裏面とハウジング５の内壁との
間に形成される空間は、ダイヤフラム８を閉弁させるた
めの圧力室11として利用する。このため、ブロック10の
底面の一部を下に突き出してダイヤフラム８を貫通さ
せ、流入口1a側の一次側流路と圧力室11とを小孔10cに
よって連通させておく。また、圧力室11はハウジング５
に形成した流路11aによってシリンダボア5aに連通さ
せ、ピストン６が上昇したときにその下面とブロック10
のスライダ10aの上面との間の空間に水を供給可能とし
ている。

一方、ベース１の背部には壁Ａに沿う姿勢に立ち上げた
ブラケット12が設けられ、その上端を二股状としてピン
12aを差し込み、更にこのピン12a周りに回転可能なレバ
ー13を取り付けている。レバー13の先端にはシャワーヘ
ッド４を着脱自在なハンガー14が一体化され、ピン12a
に近い側には下面を円弧状にしてこれをピストン６のヘ
ッド6aの上に載せている。

第１図のようにシャワーヘッド４をハンガー14に掛けた
ときには、シャワーヘッド４の重量によってレバー13は
ピン12aを中心として時計方向へ回転しようとする。こ
のため、レバー13の下面がヘッド6bを押し下げ、ピスト
ン６を最も低い位置まで下降させる。そして、このとき
にダイヤフラム８が弁座９に着座し、流入口1a側の一次
側流路と流出口1b側の二次側流路とが遮断される。この
ような動作を可能とするために、レバー13の長さやシャ
ワーヘッド４の重さ等を適切にしておく。一方、シャワ
ーヘッド４をハンガー14から外したときには、ダイヤフ
ラム８が上昇して弁座９から離れ、シャワーヘッド４へ
給水可能に設定する。これは、ヘッド6bを上に付勢して
いるスプリング7aの作用を利用したものであり、シャワ
ーヘッド４の負荷が無くなったときにレバー13をヘッド
6bによって押し上げてピストン６を上昇させ、これに連
動してダイヤフラム８を上に変形させて開弁させる。

以上の構成において、第１図の状態からシャワーヘッド
４をハンガー14から外せば、スプリング7aの付勢力によ
ってピストン６が上昇してレバー13が同図において反時
計方向へ回転する。これにより、圧力室11内は流路11a
によってシリンダボア5aの中に連通し、更にブロック10
の連通路10bから孔8aを通って水が二次側流路へ流れる
ようになる。このため、圧力室10内は一次側と二次側と
に連通し、一次側の給水圧によるダイヤフラム８の上向
きへの変形とブロック10の上昇によって、ダイヤフラム
８は弁座９から離れる。したがって流入口1aから流出口
1bを経てシャワーヘッド４に給水される。このように、
シャワーヘッド４をハンガー14から外せば、開閉弁２が
流路を開いて自動的に給水が行われる。

外していたシャワーヘッド４を再びハンガー14に掛ける
と、その重量負荷によってレバー13が第１図において時
計方向に回転し、ヘッド6bを押し下げる。これにより、
ピストン６の下面とスライダ10aの上面との間の隙間は
ピストン６の下降によって塞がれ、これと同時にブロッ
ク10も下降する。そして、シリンダボア5a内は二次側流
路と遮断されるので、一次側流路から小孔10cを経て圧
力室11に流れ込む水はこの圧力室11に溜るようになり、
ダイヤフラム８を下に向けて変形させる。したがって、
ダイヤフラム８は弁座９に着座し、二次側への流路が遮
断されてシャワーヘッド４への給水が停止される。

このように、シャワーヘッド４をハンガー14に掛けたと
き、ピストン６の下降によって圧力室11内が二次側流路
と遮断されることを利用して、ダイヤフラム８を閉じて
いる。このため、ダイヤフラム８が閉弁しようとすると
きは、ピストン６の下降によるブロック10を介してのダ
イヤフラム８の押し下げだけでなく、圧力室11の膨張に
よるダイヤフラム８の変形も閉弁動作に加わる。したが
って、リフト式やコマ式等の弁をレバー13に機械的に連
接してこれを給水圧に抗して閉弁させる場合に比べる
と、圧力室11の助力分だけレバー13による圧下力が小さ
くても済む。その結果、止水不良を生じることなく確実
に給水を停止させることができ、またシャワーヘッド４
自体の重量に下限を設定したり負荷を大きくするために
レバー13を長くしたりする必要もなくなる。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案では、シャワーヘッドの流路の中
にピストンバルブの機構を利用したダイヤフラム式の開
閉弁を組み込み、シャワーヘッドを掛けるハンガーのレ
バーをピストンに当ててこれを押し下げるようにしてい
る。このため、レバーによる押し下げだけでなく、圧力
室の機能も加わってダイヤフラムを閉弁させることが可
能となる。したがって、シャワーヘッドの負荷によるレ
バーの圧下が小さくても、確実に止水させることがで
き、シャワーヘッドの重量に下限を設定することも緩和
されるのでその設計の自由度も向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のシャワー装置の要部を示す部分断面
図、第２図は要部の平面図である。 1:ベース、1a:流入口 1b:流出口、2:開閉弁 3:ホース、4:シャワーヘッド 5:ハウジング、5a:シリンダボア 6:ピストン、6a:ロッド 6b:ヘッド 7:スプリング室、7a:スプリング 8:ダイヤフラム、8a:孔 9:弁座、9a:筒 10:ブロック、10a:スライダ 10b:連通路、10c:小孔 11:圧力室、11a:流路 12:ブラケット、12a:ピン 13:レバー、14:ハンガー

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】給水源に連通してシャワーヘッドへ至る流
路と、該流路の中途に設けた開閉弁と、前記シャワーヘ
ッドを掛けるハンガーを先端に設けたレバーとを備え、
前記開閉弁は、一次側流路と二次側流路とを遮断するダ
イヤフラムと、該ダイヤフラムに開けた小孔によって一
次側流路に連通する容積可変な圧力室と、前記ダイヤフ
ラムが着座する弁座とを備え、前記レバーをほぼ鉛直面
内で揺動可能に配置すると共に該レバーによって圧下さ
れるピストンを前記ダイヤフラムの上端に当接可能に配
置し、更に前記圧力室と前記ピストンを収納したシリン
ダボアとの間を流路によって連通させ、且つ前記シリン
ダボアと二次側流路との間に設けた連通路を前記ピスト
ンの昇降に応じて開閉可能としたことを特徴とするシャ
ワー装置。